JP2006243235A - クリーニングブレードとその製造方法、プロセスカートリッジ、電子写真装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子写真プロセスにおいて、球状や小粒径のトナーを用いた場合でも余裕度をもって、感光体または中間転写体表面の残留トナーを除去することができるクリーニングブレードと、これを用いた信頼性の高い電子写真装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】クリーニングブレードの感光体または中間転写体の表面に当接するエッジを含む端部に、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を設け、このクリーニングブレードを電子写真装置及びにプロセスカートリッジに配備する。
【選択図】図1
【解決手段】クリーニングブレードの感光体または中間転写体の表面に当接するエッジを含む端部に、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を設け、このクリーニングブレードを電子写真装置及びにプロセスカートリッジに配備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真プロセスに採用されるクリーニングブレードとその製造方法、及びクリーニングブレードを用いた画像形成装置、プロセスカートリッジ、ならびに画像形成方法に関し、特に上記クリーニングブレードの端部における構成層に関するものである。
従来、転写型の電子写真プロセスを適用した画像形成装置では、帯電器で一様に帯電した像担持体、例えば、感光体上に原稿画像の露光を行って潜像を形成した後、この潜像に現像装置でトナーを付着させ、トナー像として可視像化する。このトナー像を、転写装置により転写紙あるいは中間的な転写媒体に転写する。そして、転写後の感光体上に残留したトナーを、クリーニング装置によって感光体上から除去し、クリーニング後の感光体を継続して繰り返し使用している。
このクリーニング装置としては、クリーニングブレードを用いたクリーニング装置、導電性あるいは絶縁性の繊維からなるファーブラシローラを用いたクリーニング装置、研磨能力を有するクリーニングローラを用いたクリーニング装置、潤滑剤物質を自らに内包したクリーニングローラを用いたクリーニング装置、磁性体粉末をローラ表面に配した磁気ブラシローラを用いたクリーニング装置、吸引器を用いたクリーニング装置など、各種方式のものが知られている。
上記クリーニング装置の中でも、簡潔な構造であり、しかもトナー除去性が高いことから、クリーニングブレード用いた方式が最も広く使用されている。
上記クリーニング装置の中でも、簡潔な構造であり、しかもトナー除去性が高いことから、クリーニングブレード用いた方式が最も広く使用されている。
しかしながら、上記のいずれの方式においても、高画質のために採用が検討されている小粒径トナー、例えば平均粒径分布が7μm以下であるトナーや球形のトナーに対しては、クリーニング能力の余裕度を確保するのが困難である。
例えば、高画質のためにトナー粒径を小さくする製造方法として、従来の粉砕法に比べて製造コストの面から有力である重合法が用いられており、この重合法により製造された小粒径トナーは、形状が球形に近く粒度分布がシャープであることから、細線の再現性やディジタル画像のドット再現性等に優れ、良好な画質が得られるという特徴を持っている。
しかし、電子写真プロセスにおいて小粒径の重合トナーを使用した場合、上記のようにクリーニング装置によりクリーニングすることが難しく、すり抜けや黒ポチ等のクリーニング不良が発生しやすいという欠点がある。
しかし、電子写真プロセスにおいて小粒径の重合トナーを使用した場合、上記のようにクリーニング装置によりクリーニングすることが難しく、すり抜けや黒ポチ等のクリーニング不良が発生しやすいという欠点がある。
特に、クリーニングブレードを用いた場合には、ブレードのエッジ部が繰り返しの使用によって摩耗したり、欠けなどの損傷を起して、クリーニング不良が発生しやすくなる。また、長期間の使用により、感光体が摩耗して微細な凹凸が生じて表面粗さが大きくなった場合にも、クリーニング不良が発生しやすくなる。
上記クリーニングブレードの磨耗や欠けを防止するため、ブレード表面に滑剤を塗布するか、あるいは供給する方法が広く用いられている。
上記クリーニングブレードの磨耗や欠けを防止するため、ブレード表面に滑剤を塗布するか、あるいは供給する方法が広く用いられている。
例えば、滑剤などの付加手段を設けることなくトナーの一定量をクリーニングブレードに供給し、トナーが持つ潤滑剤を活用してブレードの捲れやエッジ摩耗を防止する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、すり抜けの多い小粒径や球形トナーの場合には、トナーが滑剤として機能するよりも、ブレードの研磨剤として機能する場合があり、むしろクリーニングブレードの磨耗を促進するという難点がある。
しかし、すり抜けの多い小粒径や球形トナーの場合には、トナーが滑剤として機能するよりも、ブレードの研磨剤として機能する場合があり、むしろクリーニングブレードの磨耗を促進するという難点がある。
また、ポリウレタン弾性体中のイソシアネート残存量を規定することによって、高温高湿下やオゾン雰囲気下でもクリーニング性能が優れたクリーニングブレードを得る手法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、電子写真プロセスにおいて球形や小粒径トナーを用いる場合には、単にポリウレタン弾性体の物性を規定するだけでは、残留トナーがクリーニングブレードをすり抜ける現象が起りやすく、必ずしも十分なクリーニング性や耐久性が得られない。
しかし、電子写真プロセスにおいて球形や小粒径トナーを用いる場合には、単にポリウレタン弾性体の物性を規定するだけでは、残留トナーがクリーニングブレードをすり抜ける現象が起りやすく、必ずしも十分なクリーニング性や耐久性が得られない。
あるいは、シロキサン系樹脂を含有する表面層を備えた感光体と、反発弾性係数を規定したクリーニングブレードを使用して、転写性とクリーニング性を両立さる手法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかし、シロキサン系樹脂を表面層とする構成では感光体の帯電特性を低下させ、また表面層を形成する工程が必要となり製造コストの上昇を招くという難点がある。
しかし、シロキサン系樹脂を表面層とする構成では感光体の帯電特性を低下させ、また表面層を形成する工程が必要となり製造コストの上昇を招くという難点がある。
また、硬度と反発弾性を規定したエラストマーからなるブレード部材を支持部材に接着したクリーニングブレードにより、残留トナー、融着トナーをクリーニングする手法が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
しかし、単にエラストマーからなるブレード部材を使用しただけでは、小粒径や球形トナーを用いた場合に、残留トナーがクリーニングブレードをすり抜けるなどの問題を起しやすく、良好なクリーニング性は得られ難い。また、感光体に対する当接条件の詳細な設定検討が必要である。
しかし、単にエラストマーからなるブレード部材を使用しただけでは、小粒径や球形トナーを用いた場合に、残留トナーがクリーニングブレードをすり抜けるなどの問題を起しやすく、良好なクリーニング性は得られ難い。また、感光体に対する当接条件の詳細な設定検討が必要である。
あるいは、クリーニングブレードの母材中に樹脂微粒子を分散させることにより、微小トナーや球形トナーのクリーニング性を向上する手法が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
この方法によれば、ブレード中に樹脂粒子を含有させることにより、ブレードの粘弾性が変化するので、一定のクリーニング性向上効果が期待される。しかし、樹脂微粒子がブレードの母材中、すなわち内部に分散されているため、樹脂微粒子自体がクリーニングしようとするトナーと直接接触するものは少ない。このため、球形トナーなどのクリーニングし難いトナーに対しては、顕著なクリーニング性の向上効果が得られ難い。
この方法によれば、ブレード中に樹脂粒子を含有させることにより、ブレードの粘弾性が変化するので、一定のクリーニング性向上効果が期待される。しかし、樹脂微粒子がブレードの母材中、すなわち内部に分散されているため、樹脂微粒子自体がクリーニングしようとするトナーと直接接触するものは少ない。このため、球形トナーなどのクリーニングし難いトナーに対しては、顕著なクリーニング性の向上効果が得られ難い。
一方、クリーニング助剤が外添された略球形トナーを用い、クリーニングブレードが当接する像担持体表面にクリーニング助剤を一定の幅で滞留させることによって、クリーニング性能を維持する手法が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
しかし、選択的にクリーニング助剤を一定の幅で滞留させることは実使用上難しい。通常、クリーニング助剤とトナーの交換が発生したり、クリーニング助剤が掻き取られて減少するなど状態が変化するため、安定してクリーニング助剤層を形成することは困難である。このため、小粒径や球形トナーのすり抜けを防止するのは難しい。
しかし、選択的にクリーニング助剤を一定の幅で滞留させることは実使用上難しい。通常、クリーニング助剤とトナーの交換が発生したり、クリーニング助剤が掻き取られて減少するなど状態が変化するため、安定してクリーニング助剤層を形成することは困難である。このため、小粒径や球形トナーのすり抜けを防止するのは難しい。
また、フッ素系ポリマーあるいはシリコーン系ポリマーとイソシアネート成分により形成された表面処理層を有するブレード部材により、低摩擦係数化することが提案されている(例えば、特許文献7参照。)。
しかし、提案の構成のブレード部材では、球形や小粒径トナーを用いた場合に残留トナーを清掃除去する効果は十分とは言えず、さらに、感光体と当接するクリーニングブレードのエッジ部は磨耗しやすく、エッジ部の樹脂層が磨耗して無くなると摩擦係数が増大するとともにクリーニング性能も低下する問題がある。
しかし、提案の構成のブレード部材では、球形や小粒径トナーを用いた場合に残留トナーを清掃除去する効果は十分とは言えず、さらに、感光体と当接するクリーニングブレードのエッジ部は磨耗しやすく、エッジ部の樹脂層が磨耗して無くなると摩擦係数が増大するとともにクリーニング性能も低下する問題がある。
本発明は上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子写真プロセスにおいて、球状や小粒径のトナーを用いた場合でも余裕度をもって、像担持体である感光体または中間転写体表面に残存する残留トナーを除去し、常に高品質の画像が形成できる表面状態を維持する良好なクリーニング性を有するクリーニングブレードを提供することである。併せて、磨耗や損傷に対して耐久性を備えたクリーニングブレードを提供するとともに、環境に依存しない安定したクリーニング性能、特に低温環境におけるビビリ音の防止とクリーニング性の余裕度を向上したクリーニングブレードを提供することを目的とする。
また、このクリーニングブレードを用いることにより、感光体の磨耗や損傷を低減し、かつ感光体などの駆動トルクと消費電力を軽減して電子写真装置の耐久性を向上し、長期に亘って良好な画像を安定して形成することができる信頼性の高い電子写真装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法を提供することを目的とする。
また、このクリーニングブレードを用いることにより、感光体の磨耗や損傷を低減し、かつ感光体などの駆動トルクと消費電力を軽減して電子写真装置の耐久性を向上し、長期に亘って良好な画像を安定して形成することができる信頼性の高い電子写真装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、電子写真装置に搭載される像担持体、すなわち感光体または中間転写体の表面に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードのブレードエッジを含む端部に、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を設けることにより、上記課題が解決されることを見出し本発明に至った。以下、本発明について具体的に説明する。
すなわち、本発明は、電子写真装置に配備され、感光体または中間転写体の表面に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードにおいて、
前記クリーニングブレードが、感光体または中間転写体の表面に当接するブレードエッジを含む端部に、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を備えたことを特徴とするクリーニングブレードである。
前記クリーニングブレードが、感光体または中間転写体の表面に当接するブレードエッジを含む端部に、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を備えたことを特徴とするクリーニングブレードである。
上記クリーニングブレードにおいて、前記微小粒子の平均粒径が、5〜20μmであることが好ましい。
また、上記いずれかに記載のクリーニングブレードにおいて、前記微小粒子が、不定形の樹脂微小粒子からなることが好ましい。
また、上記いずれかに記載のクリーニングブレードにおいて、前記微小粒子の組成分としてフッ素樹脂を含むことが好ましい。
また、上記いずれかに記載のクリーニングブレードにおいて、前記粒子層の最外層および/または粒子層を構成する微小粒子表面に、5nm〜2μmの有機質または無機質からなる微細粒子が付着されていることが好ましい。
また、上記いずれかに記載のクリーニングブレードにおいて、前記粒子層が、微小粒子とともに潤滑剤を含有してなることが好ましい。
さらに、本発明は、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を、平滑な表面を有する治具基板上に分散して、該微小粒子の均一堆積層を形成する工程と、
微小粒子の均一堆積層が形成された治具基板表面に、弾性体からなるブレードのエッジを所定の角度をもって当接させる工程と、
ブレードエッジが治具基板表面を摺擦するように治具基材もしくはブレードの少なくともいずれか一方を移動させ、ブレードエッジで微小粒子を掻き取り、該微小粒子をブレードエッジを含む端部に付着させる工程と、
付着した微小粒子をブレードエッジを含む端部に固定する工程と、
を含むことを特徴とするクリーニングブレードの製造方法に係るものである。
微小粒子の均一堆積層が形成された治具基板表面に、弾性体からなるブレードのエッジを所定の角度をもって当接させる工程と、
ブレードエッジが治具基板表面を摺擦するように治具基材もしくはブレードの少なくともいずれか一方を移動させ、ブレードエッジで微小粒子を掻き取り、該微小粒子をブレードエッジを含む端部に付着させる工程と、
付着した微小粒子をブレードエッジを含む端部に固定する工程と、
を含むことを特徴とするクリーニングブレードの製造方法に係るものである。
上記製造方法において、前記微小粒子をブレードエッジを含む端部に固定する工程が、該微小粒子をブレードエッジを含む端部に付着させる工程の後に液状接着剤を含浸させて行われることが好ましい。
また、上記製造方法において、前記液状接着剤を含浸させた後、さらに粒子層の最外層および/または粒子層を構成する微小粒子表面に5nm〜2μmの有機質または無機質の微細粒子を付着させることが好ましい。
さらに、本発明は、上記いずれかに記載のクリーニングブレードと、少なくとも感光体を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在にしたことを特徴とするプロセスカートリッジに係るものである。
さらに、本発明は、少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニングブレードを用いたクリーニング手段、除電手段、および感光体を具備してなる電子写真装置において、
前記クリーニングブレードが上記いずれかに記載のクリーニングブレードであることを特徴とする電子写真装置に係るものである。
前記クリーニングブレードが上記いずれかに記載のクリーニングブレードであることを特徴とする電子写真装置に係るものである。
そして、本発明は、感光体に、少なくとも帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電を繰り返し行う画像形成方法において、
前記クリーニングに用いられるクリーニングブレードが上記いずれかに記載のクリーニングブレードであることを特徴とする画像形成方法に係るものである。
前記クリーニングに用いられるクリーニングブレードが上記いずれかに記載のクリーニングブレードであることを特徴とする画像形成方法に係るものである。
ここで、前記現像に用いられるトナーの円形度が、0.95〜1.0の略球状であることが好ましい。
本発明のクリーニングブレードの構成、すなわち、ブレードエッジを含む端部に、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を備えた構成とすることにより、球状や小粒径のトナーを用いた場合でも余裕度をもって、像担持体である感光体または中間転写体表面の残留トナーを除去することができ、像担持体表面を常に高品質の画像が形成できる状態に維持することが可能であり、加えて、環境に依存しない安定したクリーニング性能、特に低温環境におけるビビリ音や鳴き、を防止することができる。
また、微小粒子の平均粒径を調整(5〜20μm)することによって、特に球形トナーにおけるクリーニング特性をさらに向上させることができ、不定形の樹脂粒子からなる微小粒子を用いることでクリーニング特性をさらに改善することができる。フッ素樹脂を含む微小粒子を用いれば、像担持体(感光体や中間転写体)の磨耗や損傷を低減し、しかも感光体等の駆動トルクの軽減や駆動消費電力の低減を図ることができる。
さらに、本発明のクリーニングブレードを用いれば、上記性能が反映されて、長期に亘って良好な画像を安定して形成することができる高性能で、かつ信頼性の高い電子写真装置及び画像形成プロセスを提供することができる。
また、本発明のクリーニングブレードをプロセスカートリッジに組み込めば、コンパクト化や部品交換、メンテナンス作業の容易化を可能とし、品質の高い優れた画像が長期に亘って安定して提供される。
また、微小粒子の平均粒径を調整(5〜20μm)することによって、特に球形トナーにおけるクリーニング特性をさらに向上させることができ、不定形の樹脂粒子からなる微小粒子を用いることでクリーニング特性をさらに改善することができる。フッ素樹脂を含む微小粒子を用いれば、像担持体(感光体や中間転写体)の磨耗や損傷を低減し、しかも感光体等の駆動トルクの軽減や駆動消費電力の低減を図ることができる。
さらに、本発明のクリーニングブレードを用いれば、上記性能が反映されて、長期に亘って良好な画像を安定して形成することができる高性能で、かつ信頼性の高い電子写真装置及び画像形成プロセスを提供することができる。
また、本発明のクリーニングブレードをプロセスカートリッジに組み込めば、コンパクト化や部品交換、メンテナンス作業の容易化を可能とし、品質の高い優れた画像が長期に亘って安定して提供される。
以下、本発明の好適な実施の形態について図を参照して説明する。
前述のように本発明は、電子写真装置に配備され、感光体または中間転写体の表面に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードにおいて、
前記クリーニングブレードが、感光体または中間転写体の表面に当接するブレードエッジを含む端部に、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を備えたことを特徴とするものである。
前述のように本発明は、電子写真装置に配備され、感光体または中間転写体の表面に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードにおいて、
前記クリーニングブレードが、感光体または中間転写体の表面に当接するブレードエッジを含む端部に、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を備えたことを特徴とするものである。
図1に、本発明におけるクリーニングブレードを説明するための模式図を示す。
図1(a)において、像担持体である感光体1の表面にクリーニングブレード2が当接しており、クリーニングブレード2のブレードエッジを含む端部には、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層3が設けられている。粒子層3は弾性体4に固着されている。図1(b)は、微小粒子3aを主成分とする粒子層3を拡大した様子を模式的に示す。
なお、図1の形態は一例であって、これに限定されるものではなく、クリーニングブレード2のブレードエッジを含む端部に粒子層3が設けられる構成であればよい。
図1(a)において、像担持体である感光体1の表面にクリーニングブレード2が当接しており、クリーニングブレード2のブレードエッジを含む端部には、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層3が設けられている。粒子層3は弾性体4に固着されている。図1(b)は、微小粒子3aを主成分とする粒子層3を拡大した様子を模式的に示す。
なお、図1の形態は一例であって、これに限定されるものではなく、クリーニングブレード2のブレードエッジを含む端部に粒子層3が設けられる構成であればよい。
すなわち、クリーニングブレードを本発明の構成とすることによって、特に球形トナーや小粒径トナーを使用した場合でも、粒子層が障害となってトナーがクリーニングブレードエッジをすり抜けるのを防ぐことができる。粒子層が微小粒子を主成分とする層であるため、クリーニングできるトナーの粒径や形状の範囲も広く、余裕度をもって像担持体である感光体または中間転写体表面の残留トナーを除去することができる。したがって、像担持体表面を常に高品質の画像が形成できる状態に維持することが可能である。
また、図1に示すように、クリーニングブレードが感光体に当接してクリーニング動作を行っている状態において、粒子層はクリーニングブレードの弾性体と感光体の間にあって、クリーニングブレードが感光体の周回方向に巻き込まれるのを防止する効果がある。
クリーニングブレードは一般的にウレタンゴムを主成分とする弾性体で形成されているが、このような弾性体単独の構造では摩擦係数が高いため、接触している感光体の上を滑りにくく、感光体の周回方向に引き込まれ、捲れを生じやすい。しかし、本発明の場合には粒子層が感光体との摩擦力を軽減し、クリーニングブレードが感光体に当接しながら滑るように摺擦することができる。
クリーニングブレードは一般的にウレタンゴムを主成分とする弾性体で形成されているが、このような弾性体単独の構造では摩擦係数が高いため、接触している感光体の上を滑りにくく、感光体の周回方向に引き込まれ、捲れを生じやすい。しかし、本発明の場合には粒子層が感光体との摩擦力を軽減し、クリーニングブレードが感光体に当接しながら滑るように摺擦することができる。
さらに、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を備えた構成とすることにより、環境に依存しない安定したクリーニング性能、特に低温環境におけるビビリ音や鳴き、を防止することができる。
粒子層の厚さは限定されないが、通常5〜20μm程度であり、最もクリーニング性が良い場合としては、例えば、粒子層で覆われたクリーニングブレードエッジ最先端の数μm程度が感光体に当接している状態である。
本発明のクリーニングブレードは、図1に示したように弾性体4に粒子層3が固着されており、弾性体4としては一般的に高弾性の得られやすいウレタンゴム(ポリウレタンエラストマー)などを用いることができる。通常このようなポリウレタンエラストマーは、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を用いてプレポリマーを調製し、これに硬化剤及び必要に応じて触媒を加えて所定の型内にて架橋し、さらに炉内で後架橋させた後、常温で放置熟成する従来公知の組成や工法を適用して製造することができる。
ポリオール成分としては、高分子量ポリオールや低分子量ポリオールが用いられ、ポリイソシアネート成分としては、限定するものではないが4,4'−ジフエニルメタンジイソシアネートなどが用いられる。
ポリオール成分としては、高分子量ポリオールや低分子量ポリオールが用いられ、ポリイソシアネート成分としては、限定するものではないが4,4'−ジフエニルメタンジイソシアネートなどが用いられる。
上記高分子量ポリオールとしては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール、もしくはエチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオールようなアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール、あるいはカプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール、またはポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール等が用いられる。
低分子量ポリオールとしては、例えば、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノン−ビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の三価及びそれ以上の多価アルコールを挙げることができる。
上記ポリオール成分とポリイソシアネート成分との反応触媒として、例えば、2−メチルイミダゾールや1,2−ジメチルイミダゾールを挙げることができるが、特に、1,2−ジメチルイミダゾールが好ましく用いられる。このような触媒は、通常、主剤100重量部に対して、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.05〜0.3重量部の範囲で用いられる。
本発明における粒子層を形成する微小粒子としては、樹脂微小粒子(以降、樹脂微粒子と略す。)、無機微小粒子(以降、無機微粒子と略す。)を用いることができる。
樹脂微粒子としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂、あるいはフッ素樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。
樹脂微粒子としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂、あるいはフッ素樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。
ビニル系樹脂としては、例えば、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーが挙げられ、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、あるいはフッ素樹脂を含む共重合体等が例示される。
樹脂微粒子の形状としては、球形よりも不定形であることが好ましい。
ここで、不定形の樹脂微粒子とは、微粒子形状が不揃いで、角張った外観を有する粒子であり、例えば、樹脂組成物を機械的に粉砕し、分級して製造されるトナー粒子と同様の形態の微粒子を指す。
ここで、不定形の樹脂微粒子とは、微粒子形状が不揃いで、角張った外観を有する粒子であり、例えば、樹脂組成物を機械的に粉砕し、分級して製造されるトナー粒子と同様の形態の微粒子を指す。
不定形の樹脂微粒子とすることによって、球形や小粒径のトナーを除去する効果が増し、クリーニング特性が向上する。
メカニズムは明らかではないが、球形の粒子を使用した場合には、不定形の粒子を使用した場合に比べてクリーニング余裕度がやや劣っている。球形の場合、粒子層の充填密度が高くなりやすく、形状も均一であることから、層の表面が平滑に近い状態になりやすく、トナー粒子のすり抜けを生じやすいと考えられる。
メカニズムは明らかではないが、球形の粒子を使用した場合には、不定形の粒子を使用した場合に比べてクリーニング余裕度がやや劣っている。球形の場合、粒子層の充填密度が高くなりやすく、形状も均一であることから、層の表面が平滑に近い状態になりやすく、トナー粒子のすり抜けを生じやすいと考えられる。
樹脂微粒子は無機微粒子よりも柔らかく、感光体を傷つけにくいが、軟化点やTgの低い樹脂を用いると、感光体との摩擦や圧力で変形したり、場合によっては溶け出して感光体表面を汚染する心配がある。このため、樹脂微粒子としては、軟化点及びTgの高い樹脂を用いることが好ましい。好ましい樹脂の軟化点としては130℃以上であり、より好ましくは160℃以上、さらには200℃以上である。
また、樹脂微粒子の組成分としてフッ素樹脂を含有してもよい。
フッ素樹脂は、表面エネルギーが低く摩擦係数が小さいため、像担持体、すなわち感光体や中間転写体との摩擦抵抗を軽減する効果があり、感光体等の磨耗や損傷を低減し、これによって、クリーニングブレードは安定し、クリーニング余裕度が向上する。また、感光体を回転させる駆動トルクも小さくなり、駆動消費電力を低減する効果もある。
フッ素樹脂は、表面エネルギーが低く摩擦係数が小さいため、像担持体、すなわち感光体や中間転写体との摩擦抵抗を軽減する効果があり、感光体等の磨耗や損傷を低減し、これによって、クリーニングブレードは安定し、クリーニング余裕度が向上する。また、感光体を回転させる駆動トルクも小さくなり、駆動消費電力を低減する効果もある。
前記フッ素樹脂としては、その本質的性質を損なわない範囲で他の共重合成分を共重合したものであってよい。
共重合しうるモノマー成分としては、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フルオロアルキル(C1〜C10)エチレン、パーフルオロアルキル(C1〜C10)アリルエーテル、式:CF2=CF〔OCF2CFRf(CF2)p〕qOCF2(CF2)rY(式中、Rfはフッ素原子またはトリフルオロメチル基、Yはハロゲン原子、pは0または1、qは0または1〜5の整数、rは0または1〜2の整数。但し、pが1のときRfはフッ素原子である。)で示される化合物、式:CH2=CF(CF2)nX(式中、nは0〜8の整数、Xは水素原子またはフッ素原子である。)で示される化合物などが挙げられる。さらに、含フッ素アクリル酸エステル類としてアクリル酸、メタクリル酸、2−クロロアクリル酸、2−フルオロアクリル酸等の含フッ素アルコールエステル類が挙げられる。
共重合しうるモノマー成分としては、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フルオロアルキル(C1〜C10)エチレン、パーフルオロアルキル(C1〜C10)アリルエーテル、式:CF2=CF〔OCF2CFRf(CF2)p〕qOCF2(CF2)rY(式中、Rfはフッ素原子またはトリフルオロメチル基、Yはハロゲン原子、pは0または1、qは0または1〜5の整数、rは0または1〜2の整数。但し、pが1のときRfはフッ素原子である。)で示される化合物、式:CH2=CF(CF2)nX(式中、nは0〜8の整数、Xは水素原子またはフッ素原子である。)で示される化合物などが挙げられる。さらに、含フッ素アクリル酸エステル類としてアクリル酸、メタクリル酸、2−クロロアクリル酸、2−フルオロアクリル酸等の含フッ素アルコールエステル類が挙げられる。
上記フッ素樹脂の具体例としては、例えば、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロペンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体、ビニリデンフルオライドの単独重合体、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとの共重合体、ビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロペンとの共重合体、ビニリデンフルオライドとクロロトリフルオロエチレンとの共重合体及びクロロトリフルオロエチレンとエチレンとの共重合体などからなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
一方、無機微粒子の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
このような無機微粒子は、表面処理を行うことによって疎水性を高め、高湿度下においても、トナー除去性能の悪化を防止することができる。
例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
本発明における樹脂微粒子あるいは無機微粒子からなる微小粒子は、平均粒径が5〜20μmであることが好ましい。より好ましくは6.5〜15μmミクロンである。微小粒子は、トナートナー粒子に対して、ある程度大きな方がクリーニング効果が大きいと考えられる。しかし、平均粒径が5μmよりも小さいまたは平均粒径が20μmよりも大きいと、感光体とブレードエッジの接触状態にバラツキが生じやすく、ブレードの長さ方向でクリーニング特性にバラツキが生じやすくなるという問題がある。
本発明における粒子層最外層および/または粒子層を構成する微小粒子表面に、さらに一次粒子径が5nm〜2μm、特に好ましくは5nm〜500nmの有機質または無機質からなる微細粒子を付着させてもよい。
また、BET法による微細粒子の比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この微細粒子の使用割合は、前記微小粒子の0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
粒子層最外層および/または粒子層を構成する微小粒子表面に微細粒子を付着させることにより、感光体とクリーニングブレードの摩擦抵抗を軽減することができる。
また、BET法による微細粒子の比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この微細粒子の使用割合は、前記微小粒子の0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
粒子層最外層および/または粒子層を構成する微小粒子表面に微細粒子を付着させることにより、感光体とクリーニングブレードの摩擦抵抗を軽減することができる。
上記有機質からなる微細粒子を形成する材料としては、前述の微小粒子に用いられる樹脂微粒子として挙げた各種樹脂の中から選択して使用することができる。また、無機質からなる微細粒子を形成する材料も同様に、前述の微小粒子に用いられる無機微粒子として挙げた各種無機材料の中から選択して使用することができる。
また、本発明における粒子層には、微小粒子とともに潤滑剤を含有していてもよい。
潤滑剤としては、例えば、シリコーンオイルなどの液体潤滑剤でもよいし、公知の脂肪酸などのワックス類等を粉体の形状で含んでもよい。これらの潤滑剤は、粒子層の内部に微量に含有され、特に初期的な当接安定性や起動時の異常を防止するのに有効がある。
潤滑剤としては、例えば、シリコーンオイルなどの液体潤滑剤でもよいし、公知の脂肪酸などのワックス類等を粉体の形状で含んでもよい。これらの潤滑剤は、粒子層の内部に微量に含有され、特に初期的な当接安定性や起動時の異常を防止するのに有効がある。
本発明に用いられる潤滑剤としては、各種ワックス類、金属石鹸類などが好ましい。ワックス類としては、オレフィン系ワックスやエステル系ワックスなどの合成ワックス、各種天然ワックスなどが使用できる。金属石鹸類としては、ステアリン酸等の脂肪酸との金属塩が使用できる。
これら潤滑剤は、クリーニングブレードの使用状況に合せて、ワックスの融点や感光体への親和性、消費量などから最適なものが選択される。
これら潤滑剤は、クリーニングブレードの使用状況に合せて、ワックスの融点や感光体への親和性、消費量などから最適なものが選択される。
本発明における粒子層は、前記のような有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とするものであるが、クリーニング性を損なわない範囲で他の成分、例えば、顔料や潤滑材などを含んでいてもかまわない。
したがって、例えば、画像形成の現像に用いられるトナー粒子を、本発明の粒子層を形成する微小粒子として用いることができる。このようなトナー粒子としては、本発明の目的を損なわないものであれば、特に製法や構成に制約はなく、粉砕法により得られたものでも重合法により得られたものでもよく、球状でも不定形でもよい。
したがって、例えば、画像形成の現像に用いられるトナー粒子を、本発明の粒子層を形成する微小粒子として用いることができる。このようなトナー粒子としては、本発明の目的を損なわないものであれば、特に製法や構成に制約はなく、粉砕法により得られたものでも重合法により得られたものでもよく、球状でも不定形でもよい。
次に、本発明のクリーニングブレードの製造方法について説明する。
すなわち、本発明のクリーニングブレードの製造方法は、
有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を、平滑な表面を有する治具基板上に分散して、該微小粒子の均一堆積層を形成する工程と、
微小粒子の均一堆積層が形成された治具基板表面に、弾性体からなるブレードのエッジを所定の角度をもって当接させる工程と、
ブレードエッジが治具基板表面を摺擦するように治具基材もしくはブレードの少なくともいずれか一方を移動させ、ブレードエッジで微小粒子を掻き取り、該微小粒子をブレードエッジを含む端部に付着させる工程と、
付着した微小粒子をブレードエッジを含む端部に固定する工程と、
を含むことを特徴とする。
すなわち、本発明のクリーニングブレードの製造方法は、
有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を、平滑な表面を有する治具基板上に分散して、該微小粒子の均一堆積層を形成する工程と、
微小粒子の均一堆積層が形成された治具基板表面に、弾性体からなるブレードのエッジを所定の角度をもって当接させる工程と、
ブレードエッジが治具基板表面を摺擦するように治具基材もしくはブレードの少なくともいずれか一方を移動させ、ブレードエッジで微小粒子を掻き取り、該微小粒子をブレードエッジを含む端部に付着させる工程と、
付着した微小粒子をブレードエッジを含む端部に固定する工程と、
を含むことを特徴とする。
治具基板は平滑な表面を有する平板でもよいし、例えば、後述の実施例に記載するように、電子写真装置に搭載されている感光体のような円筒状の回転体でもよい。いずれにしても、微小粒子の均一堆積層を形成することができ、ブレードエッジにより治具基板表面が摺擦できればよく、形状や材料の制約は特にない。
均一な粒子層を形成した後、弾性体からなるブレードエッジを治具基板に対して所定の角度をもって均一な圧力で当接させ、斜めに保持しながら移動動作を行い微小粒子を掻き取ることによって、ブレードエッジを含む端部に微小粒子を付着させることができる。微小粒子を付着させたブレードを治具基板から離した後、微小粒子を端部に固定することによって目的とする粒子層が形成され、本発明のクリーニングブレードが得られる。
なお、粒子層内部に潤滑剤等を含ませたい場合には治具基板上に均一な粒子層を形成した時点で、潤滑剤などを混合しておいてもよい。
なお、粒子層内部に潤滑剤等を含ませたい場合には治具基板上に均一な粒子層を形成した時点で、潤滑剤などを混合しておいてもよい。
本発明者らの検討によれば、粒子層が塊として形成されているよりも、ある程度隙間のある状態で形成されている方がトナー除去に対して好ましい。理由は明らかではないが、隙間が多い方が像担持体(感光体や中間転写体)上のトナーとの相互作用が大きくなると推測される。
微小粒子を固定する方法の一つとして、ブレードエッジを治具基板に当接させる前にブレードエッジに接着剤などを塗布しておいてよい。これにより、付着した粒子層の脱落を防止することができる。
あるいは、微小粒子をブレードエッジを含む端部に付着させた後、液状接着剤を浸透(含浸)させ、粒子層を固定すると、粒子層全体を均一にブレードエッジを含む端部に固定することができる。液状接着剤としては特に制限はないが、微小粒子組成分を溶解、膨潤させないものが好ましい。そして、液状接着剤には溶剤を含まない方が好ましい。
あるいは、微小粒子をブレードエッジを含む端部に付着させた後、液状接着剤を浸透(含浸)させ、粒子層を固定すると、粒子層全体を均一にブレードエッジを含む端部に固定することができる。液状接着剤としては特に制限はないが、微小粒子組成分を溶解、膨潤させないものが好ましい。そして、液状接着剤には溶剤を含まない方が好ましい。
液状接着剤としては、紫外線硬化性樹脂が特に好ましい。紫外線硬化性樹脂の場合には、微小粒子に与える熱が少ないため、粒子の変形や凝集を防止することができ良好な粒子層が得られる。
液状接着剤を含浸させた後、さらに粒子層の最外層および/または粒子層を構成する微小粒子表面に、有機質または無機質からなる微細粒子を付着させてもよい。
微細粒子としては前記のように、一次粒子径が5nm〜2μm、特に好ましくは5nm〜500nmである。前記同様に、微細粒子の比表面積は、20〜500m2/g(BET法)が好ましく、微細粒子の付着量は、微小粒子に対して0.01〜5重量%が好ましく、特に0.01〜2.0重量%が好ましい。
微細粒子としては前記のように、一次粒子径が5nm〜2μm、特に好ましくは5nm〜500nmである。前記同様に、微細粒子の比表面積は、20〜500m2/g(BET法)が好ましく、微細粒子の付着量は、微小粒子に対して0.01〜5重量%が好ましく、特に0.01〜2.0重量%が好ましい。
以下、本発明に係る画像形成方法及び電子写真装置について実施形態を説明する。但し、これらはその一例であって、これに限定されるものではない。
図2は、本発明における電子写真装置の一例を示す概略構成図である。図2の電子写真装置は、像担持体である感光体11を備えている。感光体11は、図示しない駆動装置により回転駆動され、その表面が帯電器12により帯電される。帯電された感光体11の表面は、記録光13によって露光され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像スリーブ14から感光体11の表面に供給されるトナーにより現像されて、トナー像として可視像化される。
図2は、本発明における電子写真装置の一例を示す概略構成図である。図2の電子写真装置は、像担持体である感光体11を備えている。感光体11は、図示しない駆動装置により回転駆動され、その表面が帯電器12により帯電される。帯電された感光体11の表面は、記録光13によって露光され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像スリーブ14から感光体11の表面に供給されるトナーにより現像されて、トナー像として可視像化される。
一方、図示しない給紙部から記録紙15が感光体11に向けて給送される。この記録紙15上に、感光体11に対向配置されている転写器16によって感光体11上のトナー像が転写される。トナー像が転写された記録紙15は、感光体11から分離した後、転写材搬送経路に沿って定着装置19に搬送されて、トナー像が定着される。
記録紙15にトナー像を転写した後の感光体11に残存している転写残トナー、すなわち残留トナーは、ブレードエッジを含む端部に粒子層を備えたクリーニングブレード17を用いたクリーニング装置によって感光体11から除去される。
また、残留トナーが除去された後の感光体11の残留電荷は、除電ランプ18により除去される。このように構成された電子写真装置により画像形成が繰り返し行われる。
また、残留トナーが除去された後の感光体11の残留電荷は、除電ランプ18により除去される。このように構成された電子写真装置により画像形成が繰り返し行われる。
本発明のクリーニングブレードを配備した電子写真装置と画像形成プロセスを用いることにより、球状や小粒径のトナーを用いた場合でも像担持体表面の残留トナーを除去することができ、常に高品質の画像形成が可能であり、またビビリ音や鳴きを生ずることなく、長期に亘って良好な画像を安定して形成することができる。
上記図2に示した電子写真装置における画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形態で、それら装置内に組み込まれ、着脱自在としたものであってもよい。
ここで、プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、外に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段から選ばれる少なくとも1つの手段を具備した装置(部品)であり、本発明においてはクリーニングブレードと、少なくとも感光体を一体に支持したことを特徴とするものである。
したがって、本発明のプロセスカートリッジの構成においては感光体と、クリーニングブレードを用いたクリーニング手段のほかに、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、定着手段から選ばれる少なくとも1つの手段を有するものが含まれる。
このように、プロセスカートリッジに組み込めば、コンパクト化や部品交換、メンテナンス作業の容易化を可能とし、品質の高い優れた画像が長期に亘って安定して提供できる。
ここで、プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、外に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段から選ばれる少なくとも1つの手段を具備した装置(部品)であり、本発明においてはクリーニングブレードと、少なくとも感光体を一体に支持したことを特徴とするものである。
したがって、本発明のプロセスカートリッジの構成においては感光体と、クリーニングブレードを用いたクリーニング手段のほかに、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、定着手段から選ばれる少なくとも1つの手段を有するものが含まれる。
このように、プロセスカートリッジに組み込めば、コンパクト化や部品交換、メンテナンス作業の容易化を可能とし、品質の高い優れた画像が長期に亘って安定して提供できる。
前記のように、本発明の画像形成方法は、感光体に、少なくとも帯電、露光、現像、転写、クリーニングブレードを用いたクリーニング及び除電を繰り返すことにより行われるが、現像プロセスにおいて使用されるトナーとしては、限定するものではないが、解像度や文字のシャープネスが高い画像を得る場合には、トナーの体積平均粒径が5.5μm以下であるものを用いることが好ましい。また、転写性が良好でハーフトーンムラのない画像を得る場合には、トナーの円形度が0.95〜1.0の略球状であるものを用いることが好ましい。
なお、感光体の表面摩擦抵抗は0.25以下が好ましい。クリーニングブレードエッジの変形は感光体がブレードを引きずって生じるが、感光体の摩擦抵抗が十分に低いと変形が防止される。
なお、感光体の表面摩擦抵抗は0.25以下が好ましい。クリーニングブレードエッジの変形は感光体がブレードを引きずって生じるが、感光体の摩擦抵抗が十分に低いと変形が防止される。
本発明の電子写真装置及び画像形成プロセスに適用するトナーとしては、従来公知の方法、例えば、粉砕法あるいは重合法により製造されたものがいずれも使用できる。粒度の調整、安定性、画像品質の面からは、重合法により製造されたトナーが好ましい。
限定するものではないが以下、重合法により製造されたトナーの例について説明する。なお前記のように、このようなトナーは本発明における粒子層を形成するための微小粒子として用いることもできる。
限定するものではないが以下、重合法により製造されたトナーの例について説明する。なお前記のように、このようなトナーは本発明における粒子層を形成するための微小粒子として用いることもできる。
球形状トナーは、例えば、少なくともバインダー用の樹脂材料又は/及びそのプレポリマー、着色剤、離型剤等のトナー組成分を有機溶媒中に含む溶液を、水系媒体中に微細液滴状として分散させた後に、有機溶媒及び水系媒体を除去するか、あるいは水系媒体中にトナー組成分を含む溶液を分散している間、あるいは分散した後で、液滴中のプレポリマーを架橋及び/又は伸長反応させ、その後に有機溶媒及び水系媒体を除去することにより製造することができる。
好適には、少なくとも有機溶媒中に、活性水素を有する化合物及びこれと反応可能な部位を有する重合体、または分子内に活性水素及びこれと反応可能な部位を同時に有する自己重合性材料、着色剤、離型剤を、好ましくはこれらを含有した組成物の形で、溶解または分散させ、その後で活性水素と反応可能な部位を反応させるか、あるいは反応させながら、有機溶媒及び水系媒体を除去し、洗浄、乾燥して製造することができる。
なお、反応時に攪拌強さを調整したり、乾燥後に強く攪拌することでトナーの円形度を調整することもできる。上記樹脂材料又は/及びそのプレポリマーとしては、各種の材料を用いることができ、特にポリエステル樹脂又は/及びポリエステルプレポリマーを好ましく用いることができる。
上記方法は単なる1例であって、球形状トナーは、このような製法以外の方法で製造しても無論、かまわない。
なお、反応時に攪拌強さを調整したり、乾燥後に強く攪拌することでトナーの円形度を調整することもできる。上記樹脂材料又は/及びそのプレポリマーとしては、各種の材料を用いることができ、特にポリエステル樹脂又は/及びポリエステルプレポリマーを好ましく用いることができる。
上記方法は単なる1例であって、球形状トナーは、このような製法以外の方法で製造しても無論、かまわない。
また、トナー粒子には、外添剤として、1種以上の有機あるいは無機の微細粒子を混合、付着させて用いてもよい。外添剤を付着させることによって、トナーの流動性や帯電特性の調整を行うことができる。
外添剤として使用される有機微細粒子としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
有機微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
有機微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
上記ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーが挙げられ、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が例示される。
ビニル系樹脂を構成するモノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロぺニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸誘導体またはメタクリル酸誘導体が挙げられる。これらのビニル系モノマーは単独もしくは2つ以上混合して用いることができる。
この中でも、スチレン系モノマー、アクリル系モノマーを単独、あるいは併用することが好ましい。上記以外のビニル系樹脂としては、例えば、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、などが挙げられる。
この中でも、スチレン系モノマー、アクリル系モノマーを単独、あるいは併用することが好ましい。上記以外のビニル系樹脂としては、例えば、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、などが挙げられる。
さらに、本発明の効果を向上させる目的で、架橋性モノマーを用いることができる。
ここで架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートなどのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;及び、3個以上のビニル基を有する化合物が挙げられ、これらは単独もしくは混合物として用いることができる。
ここで架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートなどのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;及び、3個以上のビニル基を有する化合物が挙げられ、これらは単独もしくは混合物として用いることができる。
外添剤として使用される無機微細粒子の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
外添剤として使用される上記有機微細粒子または無機微細粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5nm〜500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい.
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、実験に必要な、弾性体ブレードの作製、粒子層を形成するための微小粒子の作製、トナーの作製をそれぞれ行った。
<弾性体ブレードの作製>
ポリウレタン系樹脂2種類を用いて、下記表1に示す硬度、弾性率、反発弾性を有する平板状の弾性体からなる弾性体ブレードを作製した。
まず、実験に必要な、弾性体ブレードの作製、粒子層を形成するための微小粒子の作製、トナーの作製をそれぞれ行った。
<弾性体ブレードの作製>
ポリウレタン系樹脂2種類を用いて、下記表1に示す硬度、弾性率、反発弾性を有する平板状の弾性体からなる弾性体ブレードを作製した。
<微小粒子の作製>
次に、ブレードに粒子層を形成するための微小粒子として、下記表2に示す樹脂組成、平均粒径、円形度を有する7種類の微小粒子を作製した。なお、表2中、微小粒子No.1は球状粒子であり、No.2〜No.7は粉砕型トナーである。
また、表2中、微小粒子No.4は平均粒径50nmの疎水性シリカ(RX−50:日本エアロジル製))を表面添加微細粒子として付着したものである。さらに、表2中、微小粒子No.5、及び微小粒子No.6には、潤滑剤として、それぞれポリエステルワックス、及びステアリン酸亜鉛を添加している。
次に、ブレードに粒子層を形成するための微小粒子として、下記表2に示す樹脂組成、平均粒径、円形度を有する7種類の微小粒子を作製した。なお、表2中、微小粒子No.1は球状粒子であり、No.2〜No.7は粉砕型トナーである。
また、表2中、微小粒子No.4は平均粒径50nmの疎水性シリカ(RX−50:日本エアロジル製))を表面添加微細粒子として付着したものである。さらに、表2中、微小粒子No.5、及び微小粒子No.6には、潤滑剤として、それぞれポリエステルワックス、及びステアリン酸亜鉛を添加している。
<トナーの作製>
クリーニングブレードのクリーニング性等を評価するため、下記表3に示す平均粒径と円形度を有する2種類のトナーを作製した。
クリーニングブレードのクリーニング性等を評価するため、下記表3に示す平均粒径と円形度を有する2種類のトナーを作製した。
上記作製した弾性体ブレードを(株)リコー製IPSIO−COLOR8000プリンターのクリーニングブレードと交換し、表2に示す微小粒子をプリンターに充填し、以下の条件で感光体表面に当接するブレードエッジを含む端部に粒子層を形成した。
すなわち、上記プリンターの作像動作いわゆる現像及び転写条件を変更することにより、それぞれの弾性体ブレードに0.1mg/cm2以上の微小粒子が供給されるようにして、A4サイズの作像動作を10枚分行った。このようにして、下記表4に示す、粒子層を有するクリーニングブレードNo.1〜No.12を製作した。
なお、アクリル酸系モノマーと重合開始剤及び増感剤を混合した紫外線硬化性樹脂を上記粒子層に浸透させた後、紫外線を照射して硬化させ、ブレードエッジを含む端部に粒子層を固着した。硬化後の粒子層は、いずれも内部に紫外線硬化樹脂が浸透して粒子同士及び粒子とクリーニングブレード用弾性体を結合しているが、粒子層表面は微小粒子の形状に基づく凹凸が観察された。下記表4中、クリーニングブレードNo.12は、平均粒径50nmの疎水性シリカ(RX−50:日本エアロジル製))を粒子層の最外層に表面添加微細粒子として付着したものである。
すなわち、上記プリンターの作像動作いわゆる現像及び転写条件を変更することにより、それぞれの弾性体ブレードに0.1mg/cm2以上の微小粒子が供給されるようにして、A4サイズの作像動作を10枚分行った。このようにして、下記表4に示す、粒子層を有するクリーニングブレードNo.1〜No.12を製作した。
なお、アクリル酸系モノマーと重合開始剤及び増感剤を混合した紫外線硬化性樹脂を上記粒子層に浸透させた後、紫外線を照射して硬化させ、ブレードエッジを含む端部に粒子層を固着した。硬化後の粒子層は、いずれも内部に紫外線硬化樹脂が浸透して粒子同士及び粒子とクリーニングブレード用弾性体を結合しているが、粒子層表面は微小粒子の形状に基づく凹凸が観察された。下記表4中、クリーニングブレードNo.12は、平均粒径50nmの疎水性シリカ(RX−50:日本エアロジル製))を粒子層の最外層に表面添加微細粒子として付着したものである。
(実験例1〜実験例12)
次に、上記で製作したNo.1〜No.12のクリーニングブレードを、(株)リコー製IPSIO−COLOR8000プリンターのクリーニングブレードと交換するとともに、前記作製したトナーと交換し、標準の仕様に基づいて、画像品質、クリーニング性、感光体駆動付加、ブレード耐久性、低温環境ビビリ音、感光体摩耗の評価それぞれ行った。結果を下記表5に示す。
なお、ランク評価は5を優良とし、1を不良とする5段階評価で行った。
次に、上記で製作したNo.1〜No.12のクリーニングブレードを、(株)リコー製IPSIO−COLOR8000プリンターのクリーニングブレードと交換するとともに、前記作製したトナーと交換し、標準の仕様に基づいて、画像品質、クリーニング性、感光体駆動付加、ブレード耐久性、低温環境ビビリ音、感光体摩耗の評価それぞれ行った。結果を下記表5に示す。
なお、ランク評価は5を優良とし、1を不良とする5段階評価で行った。
以上の評価の試験結果、粒子層が設けられていないクリーニングブレードを使用した実験例11の場合には、クリーニング性とブレード耐久性が著しく悪いのに対して、本発明の構成とした実験例1〜実験例10及び実験例12のクリーニングブレードでは、クリーニング性、ブレード耐久性が優れるとともに、画像品質、感光体駆動付加、低温環境ビビリ音、感光体摩耗の評価においても良好な結果が得られた。
したがって、本発明に係るクリーニングブレードを用いることによって、良好な画像を長期間に亘って形成することが可能な信頼性の高い電子写真装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することができる。
したがって、本発明に係るクリーニングブレードを用いることによって、良好な画像を長期間に亘って形成することが可能な信頼性の高い電子写真装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することができる。
1 感光体
2 クリーニングブレード
3 粒子層
3a微小粒子
4 弾性体
11 感光体
12 帯電器
13 記録光
14 現像スリーブ
15 記録紙
16 転写器
17 クリーニングブレード
18 除電ランプ
19 定着装置
2 クリーニングブレード
3 粒子層
3a微小粒子
4 弾性体
11 感光体
12 帯電器
13 記録光
14 現像スリーブ
15 記録紙
16 転写器
17 クリーニングブレード
18 除電ランプ
19 定着装置
Claims (13)
- 電子写真装置に配備され、感光体または中間転写体の表面に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードにおいて、
前記クリーニングブレードが、感光体または中間転写体の表面に当接するブレードエッジを含む端部に、有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を主成分とする粒子層を備えたことを特徴とするクリーニングブレード。 - 前記微小粒子の平均粒径が、5〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングブレード。
- 前記微小粒子が、不定形の樹脂微小粒子からなることを特徴とする請求項1または2に記載のクリーニングブレード。
- 前記微小粒子の組成分としてフッ素樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクリーニングブレード。
- 前記粒子層の最外層および/または粒子層を構成する微小粒子表面に、5nm〜2μmの有機質または無機質からなる微細粒子が付着されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクリーニングブレード。
- 前記粒子層が、微小粒子とともに潤滑剤を含有してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のクリーニングブレード。
- 有機材料および/または無機材料からなる微小粒子を、平滑な表面を有する治具基板上に分散して、該微小粒子の均一堆積層を形成する工程と、
微小粒子の均一堆積層が形成された治具基板表面に、弾性体からなるブレードのエッジを所定の角度をもって当接させる工程と、
ブレードエッジが治具基板表面を摺擦するように治具基材もしくはブレードの少なくともいずれか一方を移動させ、ブレードエッジで微小粒子を掻き取り、該微小粒子をブレードエッジを含む端部に付着させる工程と、
付着した微小粒子をブレードエッジを含む端部に固定する工程と、
を含むことを特徴とするクリーニングブレードの製造方法。 - 前記微小粒子をブレードエッジを含む端部に固定する工程が、該微小粒子をブレードエッジを含む端部に付着させる工程の後に液状接着剤を含浸させて行われることを特徴とする請求項7に記載のクリーニングブレードの製造方法。
- 前記液状接着剤を含浸させた後、さらに粒子層の最外層および/または粒子層を構成する微小粒子表面に5nm〜2μmの有機質または無機質の微細粒子を付着させることを特徴とする請求項8に記載のクリーニングブレードの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のクリーニングブレードと、少なくとも感光体を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在にしたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニングブレードを用いたクリーニング手段、除電手段、および感光体を具備してなる電子写真装置において、
前記クリーニングブレードが請求項1〜6のいずれかに記載のクリーニングブレードであることを特徴とする電子写真装置。 - 感光体に、少なくとも帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電を繰り返し行う画像形成方法において、
前記クリーニングに用いられるクリーニングブレードが請求項1〜6のいずれかに記載のクリーニングブレードであることを特徴とする画像形成方法。 - 前記現像に用いられるトナーの円形度が、0.95〜1.0の略球状であることを特徴とする請求項12に記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005057277A JP2006243235A (ja) | 2005-03-02 | 2005-03-02 | クリーニングブレードとその製造方法、プロセスカートリッジ、電子写真装置及び画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005057277A JP2006243235A (ja) | 2005-03-02 | 2005-03-02 | クリーニングブレードとその製造方法、プロセスカートリッジ、電子写真装置及び画像形成方法 |
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JP2006243235A true JP2006243235A (ja) | 2006-09-14 |
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ID=37049724
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JP2005057277A Pending JP2006243235A (ja) | 2005-03-02 | 2005-03-02 | クリーニングブレードとその製造方法、プロセスカートリッジ、電子写真装置及び画像形成方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006243235A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010281974A (ja) * | 2009-06-03 | 2010-12-16 | Ricoh Co Ltd | クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ |
JP2012242475A (ja) * | 2011-05-17 | 2012-12-10 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ、 |
US10534310B2 (en) | 2017-01-30 | 2020-01-14 | Sumitomo Riko Company Limited | Cleaning blade |
US10990057B2 (en) | 2019-09-24 | 2021-04-27 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image forming apparatus and process cartridge |
-
2005
- 2005-03-02 JP JP2005057277A patent/JP2006243235A/ja active Pending
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