JP2006162876A - 駆動装置およびそれを用いたレンズ駆動装置 - Google Patents

駆動装置およびそれを用いたレンズ駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 動作にかかる摩擦負荷を十分に軽減しつつ、小型化を実現する駆動装置、およびその駆動装置を用いたレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 レンズ駆動装置9は、レンズ枠3と、レンズ枠3に設けられたスリーブ部3aと、案内棒7aと、レンズ枠3および案内棒7aの両方の外周側に設けられたヨーク4と、ヨーク4に取り付けられた永久磁石6と、永久磁石6の内周に配置されたコイル5と、から主に構成されている。レンズ枠3は、コイル5に通電することにより永久磁石6との間に発生する電磁力を用いて駆動される。ヨーク4には、電磁力の発生中心とヨーク4および永久磁石6の重心とを案内棒7aに近づけるためのヨーク切り欠き部4aが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動部材を直線方向に駆動することが可能な駆動装置、およびそれを用いてレンズを光軸方向に駆動することが可能なレンズ駆動装置に関するものである。
近年、ディジタルスチルカメラやディジタルビデオムービーに代表されるディジタル撮像装置のコンパクト化やモバイル化に伴い、レンズと、それを駆動するアクチュエータの小型化が進んでいる。このような背景の中、レンズを保持するレンズ枠の外周部に永久磁石、ヨークおよびコイルを配設してボイスコイルモータを形成し、このボイスコイルモータでレンズ枠を光軸方向に駆動するレンズ駆動装置が存在する。
従来のボイスコイルモータなどを用いたレンズ駆動装置においては、ボイスコイル中心軸と光軸を略一致させることにより、小型なレンズ駆動装置を実現しているものが多い。このような装置において、レンズ枠を光軸方向にガイドする案内棒とボイスコイル中心軸とが離れていると、レンズ枠と案内棒との間にコジが生じ易くなり、レンズ枠が傾き光学性能劣化を招く。またこのような構造では、レンズ枠と案内棒との摩擦負荷の増大を招き、レンズ枠の動きが鈍くなる等の問題点がある。
そこでボイスコイル中心軸と案内棒とを近接させることにより、これらの問題を軽減しようとする技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
図15と図16とを用いて、特許文献1に示された従来のレンズ駆動装置について説明する。図15は、従来のレンズ駆動装置の第1事例の正面図であり、図16は、図15のH−H線に沿う縦断面図である。
14は、レンズを備えたレンズ枠、13a,13bは、光軸と平行に設けられた案内棒、14aは、レンズ枠14に設けられたスリーブ部である。15は、光軸に対してラジアル方向に着磁された永久磁石であり、16は、コイルである。
コイル16は、永久磁石15の外周部から一定の間隔をおいて、円周方向に巻かれている。このため、コイル16に通電すると、永久磁石15には光軸に沿った方向の力が加わることになる。この永久磁石15とレンズ枠14とは一体化されている。このため、コイル16に通電すると、結局、永久磁石15の着磁方向と電流の流れる方向によって決まる方向に力が発生し、レンズ枠14は、光軸方向に移動することになる。
図15から明らかなように、コイル16の中心0は、レンズ枠14のスリーブ部14aに近づくように偏心されている。これにより、コイル16の推力中心は、スリーブ部14aに近くなるように配置されている。
このように、レンズ枠外周にコイル16を偏心して配置することにより、レンズ枠14の傾きを抑え、光学性能劣化を軽減するレンズ駆動装置を構成している。
次に、図17と図18とを用いて、特許文献2に示された従来のレンズ駆動装置について説明する。図17は、従来のレンズ駆動装置の第2事例の正面図であり、図18は、図17のI−I線に沿う縦断面図である。
17aおよび17bは、光軸と平行に設けられた案内棒、18および18aは、磁性体、19aは、CCDホルダ、19b,19cは、案内棒17aおよび17bと嵌合するよう設けられたスリーブ部、20〜23は、磁性体18に取付けられ光軸方向に対してラジアル着磁された永久磁石である。また、点Oは、光軸である。
案内棒17a,17bおよびスリーブ部19b,19cは、永久磁石20〜23の配設位置の隙間に位置し、磁性体18の光軸Oと交わる略対角線Lc上の右下位置と左上位置にある。したがって、案内棒17a,17bを結ぶ中心線と磁性体内周の対角線Lcとは略一致することになる。
また、図17において、永久磁石21および23は、光軸Oに対して右寄りに、永久磁石20および22は、光軸Oに対して下方寄りにそれぞれ取付けられ、かつ永久磁石20〜23は、対角線Lcに対して線対称に配設されている。以上のように構成することにより、CCDホルダ19aに作用する駆動力の中心Plは略対角線Lc上であって、かつ光軸Oからスリーブ部19c側に偏心して位置することになる。このように、駆動力の中心Plをスリーブ部19cに近接する方向に偏心することにより、CCDホルダ19aの傾きを抑え、光学性能劣化を軽減するレンズ駆動装置を構成している。
特開平5−196850号公報 特開2003−50343号公報
しかしながら、前記従来のレンズ駆動装置の第1の事例においては、光軸0に対してボイスコイルの中心軸を偏心させているため、ボイスコイルモータとレンズ枠との間に偏心に応じた隙間が生じることになり、レンズ駆動装置として小型化を実現することは難しい。
また、前記従来のレンズ駆動装置の第2の事例においては、永久磁石20〜23の隙間に案内棒17a,17bおよびスリーブ部19b,19cを配設している。このため、永久磁石20および22を下方に、また永久磁石21および23を右寄りに配設するには限界がある。すなわち、駆動力の中心Plは、ある程度までしかスリーブ部19cに近接させることができない。言い換えれば、この構造では、永久磁石20と永久磁石23との間に案内棒17bおよびスリーブ部19cを配置するための隙間を設ける必要があり、この隙間の影響により駆動力中心Plが案内棒17bから遠ざかる方向に偏心してしまう。このため、案内棒とスリーブ部との摩擦負荷を十分に軽減することは難しい。
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、動作にかかる摩擦負荷を十分に軽減しつつ、小型化を実現する駆動装置、およびその駆動装置を用いたレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の駆動装置は、移動部材と、スリーブ部と、案内手段と、磁性体と、永久磁石と、コイルとを備えている。スリーブ部は、移動部材に少なくとも1箇所以上設けられている。案内手段は、スリーブ部に嵌合し、移動部材を移動方向にガイドし、少なくとも1箇所以上設けられている。磁性体は、移動部材および案内手段の両方の外周側に設けられている。永久磁石は、磁性体に取付けられている。コイルは、永久磁石の内周側または外周側に対向配置されている。移動部材は、コイルに通電することにより永久磁石との間に発生する電磁力を用いて駆動される。磁性体および永久磁石のいずれか一方または両方には、電磁力の発生中心と磁性体および永久磁石の重心とのいずれか一方または両方を案内手段のうちの1つに近づけるための切り欠き部が設けられている。
ここで、案内手段とは、移動部材との相対位置を変更可能な部材であり、例えば、駆動装置において固定された部材などである。より具体的には、案内手段とは、例えば、スリーブ部に嵌合する案内棒や案内溝であってよい。また、切り欠き部は、1箇所または複数箇所に設けられるものであってよい。
切り欠き部を設けることにより、電磁力の発生中心は、切り欠き部から離れる方向に偏心する。また、永久磁石および磁性体が移動部材と一体的に移動する場合には、切り欠き部を設けることにより、移動部材、永久磁石および磁性体からなる可動部の重心は、切り欠き部から離れる方向に偏心する。これらの原理に基づいて、位置調整された切り欠き部を設けることで、電磁力の発生中心や可動部の重心を案内手段のうちの1つに近づけている。
さらに、磁性体は、移動部材および案内手段の外周側に設けられている。このため、電磁力の発生中心を案内手段に対して十分に近づけることが可能となる。これにより、駆動装置の動作にかかる摩擦負荷を十分に軽減することが可能となる。
また、切り欠き部を設けることにより、駆動力の中心を偏心させることができるため、移動部材の中心と駆動力の中心とをずらすための隙間を設ける必要がない。
本発明の駆動装置により、動作にかかる摩擦負荷を十分に軽減しつつ、小型化を実現することが可能となる。
請求項2に記載の駆動装置は、移動部材と、スリーブ部と、案内手段と、磁性体と、永久磁石と、コイルとを備えている。スリーブ部は、移動部材に少なくとも1箇所以上設けられている。案内手段は、スリーブ部に嵌合し、移動部材を移動方向にガイドし、少なくとも1箇所以上設けられている。磁性体は、移動部材および案内手段の両方の外周側に設けられている。永久磁石は、磁性体に取付けられている。コイルは、永久磁石の内周側または外周側に対向配置されている。移動部材は、コイルに通電することにより永久磁石との間に発生する電磁力を用いて駆動される。永久磁石、コイルおよび磁性体のいずれかの形状は、移動部材の中心と案内手段のうちの1つとを結ぶ直線に対して非対称に形成されている。
ここで、案内手段とは、移動部材との相対位置を変更可能な部材であり、例えば、駆動装置において固定された部材などである。より具体的には、案内手段とは、例えば、スリーブ部に嵌合する案内棒や案内溝であってよい。
移動部材の中心とは、移動部材の重心であってよいし、移動部材が他の部材(例えば、磁性体および永久磁石や、コイルなど)と一体的に移動する場合には、一体に可動する可動部の重心であってもよい。
永久磁石、コイルおよび磁性体のいずれかの形状は、移動部材の中心と案内手段のうちの1つとを結ぶ直線に対して非対称に形成されている。よって、移動部材の中心と電磁力の発生中心とをずらすことが可能となる。また、永久磁石、コイルおよび磁性体のいずれかの形状を、電磁力の発生中心がより案内手段に近づけるように形成することが可能である。
また、永久磁石、コイルおよび磁性体のいずれかの形状を非対称に形成しているため、例えば、環状の永久磁石、コイルおよび磁性体を用いた場合に比して、移動部材の中心と駆動力の中心とをずらすための隙間を小さくすることが可能である。
さらに、磁性体は、移動部材および案内手段の外周側に設けられている。このため、電磁力の発生中心を案内手段に対して十分に近づけることが可能となる。これにより、駆動装置の動作にかかる摩擦負荷を十分に軽減することが可能となる。
本発明の駆動装置により、動作にかかる摩擦負荷を十分に軽減しつつ、小型化を実現することが可能となる。
請求項3に記載の駆動装置は、移動部材と、スリーブ部と、案内手段と、永久磁石と、磁性体と、コイルと、位置検出センサとを備えている。スリーブ部は、移動部材に設けられている。案内手段は、スリーブ部に嵌合し、移動部材を移動方向にガイドする。永久磁石は、移動部材の移動方向に対して径方向に着磁されている。磁性体は、永久磁石に取り付けられている。コイルは、永久磁石および磁性体に対して、移動方向に相対位置を変更可能である。移動部材は、コイルに通電することにより永久磁石との間に発生する電磁力を用いて駆動される。位置検出センサは、永久磁石の磁束を利用して、移動部材の位置を検出する。
ここで、案内手段とは、移動部材との相対位置を変更可能な部材であり、例えば、駆動装置において固定された部材などである。より具体的には、案内手段とは、例えば、スリーブ部に嵌合する案内棒や案内溝であってよい。
位置検出センサとは、例えば、ホールセンサなどであってよい。永久磁石の磁束が位置検出センサにより検知されると、磁束に応じた値が出力される。
本発明の駆動装置では、位置測定のために特別の磁石を設ける必要なしに、移動部材の位置を検出することが可能となる。よって、構成部品の削減やコスト削減などが可能となる。
請求項4に記載の駆動装置は、請求項2に記載の駆動装置であって、永久磁石、コイルおよび磁性体のいずれかの形状は、電磁力の発生中心および駆動装置の可動部の重心のいずれかまたは両方をスリーブ部のいずれか1箇所に近づけるように形成されている。
ここで、可動部とは、移動部材と一体的に動作する部分であり、例えば、移動部材と永久磁石および磁性体と、あるいは移動部材とコイルと、などから構成される。
本発明の駆動装置により、動作にかかる摩擦負荷をさらに軽減することが可能となる。
請求項5に記載の駆動装置は、請求項3に記載の駆動装置であって、磁性体には、電磁力の発生中心と磁性体および永久磁石の重心とのいずれか一方または両方を前記スリーブ部のいずれか1箇所に近づけるための切り欠き部が設けられている。位置検出センサは、切り欠き部を介して、永久磁石と対向する。
本発明の駆動装置では、永久磁石と位置検出センサとが切り欠き部を介して対向するため、より適切に位置検出を行うことが可能となる。
請求項6に記載の駆動装置は、請求項1または5に記載の駆動装置であって、切り欠き部は、電磁力の発生中心に対してスリーブ部のいずれかと径方向反対側に設けられている。
切り欠き部を設けることにより、電磁力の発生中心は、切り欠き部から離れる方向に偏心する。また、永久磁石および磁性体が移動部材と一体的に移動する場合には、切り欠き部を設けることにより、移動部材、永久磁石および磁性体からなる可動部の重心は、切り欠き部から離れる方向に偏心する。
本発明の駆動装置により、電磁力の発生中心または可動部の重心を、スリーブ部に近接するよう配置することが可能となる。
請求項7に記載の駆動装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の駆動装置であって、永久磁石は、シートマグネットである。
本発明の駆動装置では、シートマグネットを用いることにより、装置全体の小型化、軽量化または低コスト化を実現することが可能となる。
請求項8に記載のレンズ駆動装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の駆動装置を備え、移動部材は、少なくとも1つ以上のレンズを有するレンズ枠である。
本発明のレンズ駆動装置は、請求項1〜7の駆動装置と同様の効果を有する。
本発明により、案内棒と移動部材との摩擦負荷を十分に軽減しつつ、小型化を実現する駆動装置を提供することが可能となる。また、移動部材をレンズを保持するレンズ枠に置き換えた場合には、レンズ駆動装置を提供することが可能となる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1であるレンズ駆動装置の正面図であり、図2は、図1のA―A線に沿う縦断面図である。なお、図1、図2において、同一部材には同一符号を付して重複説明を省略する。また、図1においては、本発明に関係する重要な部分を示すために、後述する固定部2を省略している。
レンズ駆動装置9は、レンズ枠3と、レンズ枠3に設けられたスリーブ部3aと、案内棒7a,7bと、レンズ枠3および案内棒7a,7bの両方の外周に設けられたヨーク4と、ヨーク4に取り付けられた永久磁石6と、永久磁石6の内周に配置されたコイル5と、から主に構成されている。
レンズ枠3は、レンズ1a〜1cを保持する枠体である。案内棒7a,7bは、レンズ枠3を光軸方向(図1の紙面に直交する方向)にガイドする部材であり、案内棒7aは、スリーブ部3aと嵌合するように取付けられている。すなわち、図1に示す構造では、案内棒7aに沿ってスリーブ部3aおよびそれと一体的に移動する可動部分がガイドされるとともに、案内棒7bによって、案内棒7a回りに可動部分が回転することが防止されている。
永久磁石6は、ヨーク4に取付けられ、光軸方向に対してラジアル方向に着磁された永久磁石である。つまり光軸に対して内周側がS極、外周側がN極、または内周側がN極、外周側がS極となるように着磁されている。コイル5は、案内棒7a,7bを固定する固定部2に取付けられ、レンズ枠3の外周において光軸と略直交する方向に巻回されている。なお、永久磁石として、シートマグネットを用いてもよい。これにより、レンズ駆動装置9の小型化、軽量化および低コスト化を実現することが可能となる。
さらに、レンズ駆動装置9は、ホールセンサ8を備えている。このホールセンサ8の機能については後述する。
以上のように構成することにより、ヨーク4、コイル5および永久磁石6によりボイスコイルモータが形成される。ここで、ボイスコイルモータを形成するそれぞれの部材の配置について、より具体的に説明を加える。
ヨーク4は、概形が円筒状に形成されている部材であり、その側面は、内周側側面と外周側側面との径方向二重に形成されているとともに、それぞれの側面の一端側の縁(図2の左側)は、環状面により径方向に連続している。さらに、外周側側面の内周側には、円筒状の永久磁石6が固定されている。またさらに、永久磁石6の内周側と内周側側面の外周側に形成される間隙には、コイル5が配置されている。
さらに、ヨーク4の外周側側面には、ボイスコイルモータによる電磁力の発生中心に対してスリーブ部3aと径方向に対向する位置に、ヨーク切り欠き部4aが形成されている。
コイル5に通電すると、コイル5と永久磁石6との間に光軸方向の力が発生することになる。永久磁石6およびヨーク4とレンズ枠3とは一体に構成されているため、コイル5に通電すると、レンズ1a〜1cおよびレンズ枠3は永久磁石6と一体的に光軸方向に移動することになる。
このとき、ヨーク切り欠き部4a周辺ではヨーク切り欠き部4a以外の部分に比べコイル5を直交する磁束が減少する。電磁力は電流とそれを直交する磁束との積に比例するため、電磁力の発生中心は、ヨーク切り欠き部4aから遠ざかる方向に偏心し、点Oから点Pへと変化する。なお、点Oは、光軸の位置を示しており、これは、ヨーク4にヨーク切り欠き部4aを有しないボイスコイルモータをレンズ1a〜1cおよびレンズ枠3の外周に円筒状に配設した場合の駆動力の発生中心と略一致している。また、点Pの位置は、ヨーク切り欠き部4aの寸法によって変化する。
以上のように、ヨーク切り欠き部4aを、ヨーク4を切り欠かない場合の電磁力の発生中心(点O)に対してスリーブ部3aと対向する位置に設けることにより、電磁力の発生中心がスリーブ部3aに近づく方向に偏心する。
このことにより、レンズ枠3を傾ける方向に働く電磁力を減少させ、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷を軽減することが可能となる。このため、レンズの傾きによる光学性能劣化が防止されるとともに、小型なレンズ駆動装置を提供することが可能となる。
すなわち、レンズ駆動装置9によれば、不要な隙間を設けることなく小型で、かつ、駆動力の中心を限りなくスリーブ部3aに近接する方向に偏心させることを可能とし、スリーブ部3aと案内棒7aとの間に発生する摩擦負荷を軽減することが可能となる。
また、光軸方向が重力方向と略同一方向の場合、レンズ駆動装置9における可動部分の重心がヨーク切り欠き部4aを設けない場合に比してスリーブ部3aに近接する方向に偏心していることにより、重力によるレンズ枠3を傾ける方向に働くモーメントが減少する。このため、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷が軽減され、光学性能劣化を防止することが可能である。
なお、以上に示したレンズ駆動装置9では、レンズ枠3を他の移動部材に置き換えることで、レンズの駆動に機能を限定しない駆動装置を構成することが可能となる。
また、本実施の形態1では、ヨーク切り欠き部を1箇所としたが、電磁力の発生中心およびレンズ駆動装置9の重心をスリーブ部3aに近づく方向に偏心させる位置に複数箇所設けてもよい。このとき、前述した原理によると、仮に点Oよりも案内棒7aに近い部分に1箇所でもヨーク切り欠き部を設けた場合、電磁力の発生中心は案内棒7aから遠ざかる方向に偏心してしまう。よって、本実施例のようにヨーク切り欠き部4aを点Oよりも案内棒7aから遠い部分に設けることが好ましく、これによりスリーブ部3aと案内棒7aとの間に発生する摩擦力をさらに軽減することが可能となる。
ここで、レンズ駆動装置9に設けられたホールセンサ8の機能について説明を加える。ホールセンサ8は、ホール効果を利用して、磁束密度強度に比例した電圧を出力するセンサである。ホールセンサ8は、ヨーク切り欠き部4aの外周側に配置されている。すなわち、ホールセンサ8は、永久磁石6が表出している部分に対向し、かつレンズ駆動装置9の固定部分側に固定されている。また、永久磁石6とホールセンサ8とは、永久磁石6が光軸方向の固定部2側に最も近づいた状態で、それぞれの光軸方向固定部2側の端面の光軸方向位置がほぼ一致するように、配置されている。このため、レンズ枠3が光軸方向に移動すると、永久磁石6のヨーク切り欠き部4aから表出している部分とホールセンサ8との対向面積が変化する。これによりホールセンサ8を通過する磁束が変化し、レンズ枠の位置検出が実現できる。
従来の技術では、レンズ駆動装置の移動部材の位置を測定するために、ホールセンサと位置測定用の磁石とを用いている。一方、レンズ駆動装置9では、電磁力発生のための永久磁石6を位置測定用の磁石と兼用することが可能となり、構成部品の削減およびコスト削減が可能となる。
なお、このような位置測定は、ヨーク切り欠き部を有さないレンズ駆動装置においても適用可能であり、電磁力発生のための永久磁石と対向する位置にホールセンサを設け、レンズ駆動装置の移動部材の位置を測定することが可能である。また、このような位置測定は、以下の実施の形態で説明するレンズ駆動装置のそれぞれにおいても適用可能である。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2であるレンズ駆動装置の正面図であり、図4は、図3のB―B線に沿う縦断面図である。なお、図3および図4において、図1、図2に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複説明を省略する。また、図3においては、本発明に関係する重要な部分を示すために、固定部2を省略している。
実施の形態1は、ヨーク切り欠き部4aをヨーク4の外周側側面に設けた構成であるのに対し、実施の形態2は、ヨーク切り欠き部4aをヨーク4の内周側側面に設けた構成である。
より具体的には、ヨーク4の内周側側面には、ボイスコイルモータによる電磁力の発生中心に対してスリーブ部3aと径方向に対向する位置に、ヨーク切り欠き部4aが形成されている。
このように構成することにより、実施の形態1での効果に加えて、永久磁石6のN極から発生する磁束の大部分は、ヨーク4の外周側から内周側(ラジアル着磁された永久磁石6において、内周側をS極、外周側をN極とした場合)、または内周側から外周側(ラジアル着磁された永久磁石6において、内周側をN極、外周側をS極とした場合)へと通過し、永久磁石6のS極に戻ることになる。よって、永久磁石6のN極から発生する磁束は、ヨーク4の外周側側面の外側にはほとんど漏れない。このため、レンズ駆動装置9の周辺に磁気的な影響を及ぼすことがなく、磁気的な影響を受け易い精密部品をレンズ駆動装置9の近傍に配置することが可能となる。
なお、以上に示したレンズ駆動装置9では、レンズ枠3を他の移動部材に置き換えることで、レンズの駆動に機能を限定しない駆動装置を構成することが可能となる。
また、本実施の形態2ではヨーク切り欠き部を1箇所としたが、電磁力の発生中心およびレンズ駆動装置9の重心をスリーブ部3aに近づく方向に偏心させる位置に複数箇所設けてもよい。このとき、前述した原理によると、仮に点Oよりも案内棒7aに近い部分に1箇所でもヨーク切り欠き部を設けた場合、電磁力の発生中心は案内棒7aから遠ざかる方向に偏心してしまう。よって、本実施例のようにヨーク切り欠き部4aを点Oよりも案内棒7aから遠い部分に設けることが好ましく、これによりスリーブ部3aと案内棒7aとの間に発生する摩擦力をさらに軽減することが可能となる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3であるレンズ駆動装置の正面図であり、図6は、図5のC―C線に沿う縦断面図である。なお、図5および図6において、図1、図2に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複説明を省略する。また、図5においては、本発明に関係する重要な部分を示すために、固定部2を省略している。
実施の形態1および2は、永久磁石6がレンズ枠3と一体的に移動する構成であったのに対し、実施の形態3は、コイル5がレンズ枠3と一体的に移動する構成である。
より具体的には、レンズ枠3の外周縁には、光軸方向固定部2と反対側に向けてコイル5が固定されている。また、永久磁石6およびそれが固定されるヨーク4は、レンズ駆動装置9の固定部分に固定されている。
コイル5に通電すると、コイル5と永久磁石6との間に光軸方向の力が発生することになる。コイル5とレンズ枠3とは一体に構成されているため、コイル5に通電すると、レンズ1a〜1cおよびレンズ枠3は、コイル5と一体的に光軸方向に移動することになる。
このとき、ヨーク切り欠き部4a周辺ではヨーク切り欠き部4a以外の部分に比べコイル5を直交する磁束が減少する。すると実施の形態1で説明した原理と同じ原理により、駆動力の発生中心は、点Oから点Pへと変化する。すなわち、駆動力の発生中心は、スリーブ部3aに近づく方向に偏心する。
このことにより、レンズ枠3を傾ける方向に働く電磁力を減少させ、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷を軽減することが可能となる。このため、レンズの傾きによる光学性能劣化が防止されるとともに、小型なレンズ駆動装置を提供することが可能となる。
なお、以上に示したレンズ駆動装置9では、レンズ枠3を他の移動部材に置き換えることで、レンズの駆動に機能を限定しない駆動装置を構成することが可能となる。
また、本実施の形態3では、ヨーク切り欠き部を1箇所としたが、電磁力の発生中心およびレンズ駆動装置9の重心をスリーブ部3aに近づく方向に偏心させる位置に複数箇所設けてもよい。このとき、前述した原理によると、仮に点Oよりも案内棒7aに近い部分に1箇所でもヨーク切り欠き部を設けた場合、電磁力の発生中心は案内棒7aから遠ざかる方向に偏心してしまう。よって、本実施例のようにヨーク切り欠き部4aを点Oよりも案内棒7aから遠い部分に設けることが好ましく、これによりスリーブ部3aと案内棒7aとの間に発生する摩擦力をさらに軽減することが可能となる。
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4であるレンズ駆動装置の正面図であり、図8は、図7のD―D線に沿う縦断面図である。図7および図8において、図1〜6に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複説明を省略する。また、図7においては、本発明に関係する重要な部分を示すために、固定部2を省略している。
実施の形態1〜3は、ヨーク4にヨーク切り欠き部4aを設けた構成であるのに対し、実施の形態4は、永久磁石6に永久磁石切り欠き部6aを設けた構成である。
より具体的には、ヨーク4の外周側側面の内周側には、側面の一部に切り欠き部を備える円筒状の永久磁石6が固定されている。永久磁石6の永久磁石切り欠き部6aは、ボイスコイルモータによる電磁力の発生中心に対してスリーブ部3aと径方向に対向する位置に形成されている。
コイル5に通電すると、コイル5と永久磁石6との間に光軸方向の力が発生することになる。永久磁石6およびヨーク4とレンズ枠3とは一体に構成されているため、コイル5に通電すると、レンズ1a〜1cおよびレンズ枠3は、永久磁石6と一体的に光軸方向に移動することになる。
このとき、永久磁石切り欠き部6a周辺では永久磁石切り欠き部6a以外の部分に比べコイル5を直交する磁束が減少する。すると実施の形態1で説明した原理と同じ原理により駆動力の発生中心は、点Oから点Pへと変化する。すなわち、駆動力の発生中心は、スリーブ部3aに近づく方向に偏心する。
このことにより、レンズ枠3を傾ける方向に働くモーメントを減少させ、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷を軽減することが可能となる。このため、レンズの傾きによる光学性能劣化が防止されるとともに、小型なレンズ駆動装置を提供することが可能となる。
また、光軸方向が重力方向と略同一方向の場合、レンズ駆動装置9における可動部分の重心がヨーク切り欠き部4aを設けない場合に比してスリーブ部3aに近接する方向に偏心していることにより、重力によるレンズ枠3を傾ける方向に働く力も減少する。このため、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷が軽減され、光学性能劣化を防止することが可能である。
なお、以上に示したレンズ駆動装置9では、レンズ枠3を他の移動部材に置き換えることで、レンズの駆動に機能を限定しない駆動装置を構成することが可能となる。
また、本実施の形態4では、永久磁石切り欠き部を1箇所としたが、電磁力の発生中心およびレンズ駆動装置9の重心をスリーブ部3aに近づく方向に偏心させる位置に複数箇所設けてもよい。このとき、前述した原理によると、仮に点Oよりも案内棒7aに近い部分に1箇所でも永久磁石切り欠き部を設けた場合、電磁力の発生中心は案内棒7aから遠ざかる方向に偏心してしまう。よって、本実施例のように永久磁石切り欠き部6aを点Oよりも案内棒7aから遠い部分に設けることが好ましく、これによりスリーブ部3aと案内棒7aとの間に発生する摩擦力をさらに軽減することが可能となる。
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5であるレンズ駆動装置の正面図であり、図10は、図9のE―E線に沿う縦断面図である。なお、図9および図10において、図1〜8に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複説明を省略する。また、図9においては、本発明に関係する重要な部分を示すために、固定部2を省略している。
実施の形態4は、永久磁石6がレンズ枠3と一体的に移動する構成であったのに対し、実施の形態5は、コイル5がレンズ枠3と一体的に移動する構成である。
より具体的には、レンズ枠3の外周縁には、光軸方向固定部2と反対側に向けてコイル5が固定されている。また、ヨーク4は、レンズ駆動装置9の固定部分に固定されている。さらに、ヨーク4の外周側側面の内周側には、側面の一部に切り欠き部を備える円筒状の永久磁石6が固定されている。永久磁石6の永久磁石切り欠き部6aは、ボイスコイルモータによる電磁力の発生中心に対してスリーブ部3aと径方向に対向する位置に形成されている。
コイル5に通電すると、コイル5と永久磁石6との間に光軸方向の力が発生することになる。コイル5とレンズ枠3とは一体に構成されているため、コイル5に通電すると、レンズ1a〜1cおよびレンズ枠3は、コイル5と一体的に光軸方向に移動することになる。
このとき、永久磁石切り欠き部6a周辺では永久磁石切り欠き部6a以外の部分に比べコイル5を直交する磁束が減少する。すると実施の形態1で説明した原理と同じ原理により駆動力の発生中心は点Oから点Pへと変化する。すなわち、駆動力の発生中心は、スリーブ部3aに近づく方向に偏心する。
このことにより、レンズ枠3を傾ける方向に働く電磁力を減少させ、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷を軽減することが可能となる。このため、レンズの傾きによる光学性能劣化が防止されるとともに、小型なレンズ駆動装置を提供することが可能となる。
なお、以上に示したレンズ駆動装置9では、レンズ枠3を他の移動部材に置き換えることで、レンズの駆動に機能を限定しない駆動装置を構成することが可能となる。
また、本実施の形態5では、永久磁石切り欠き部を1箇所としたが、電磁力の発生中心およびレンズ駆動装置9の重心をスリーブ部3aに近づく方向に偏心させる位置に複数箇所設けてもよい。このとき、前述した原理によると、仮に点Oよりも案内棒7aに近い部分に1箇所でも永久磁石切り欠き部を設けた場合、電磁力の発生中心は案内棒7aから遠ざかる方向に偏心してしまう。よって、本実施例のように永久磁石切り欠き部6aを点Oよりも案内棒7aから遠い部分に設けることが好ましく、これによりスリーブ部3aと案内棒7aとの間に発生する摩擦力をさらに軽減することが可能となる。
なお、実施の形態1〜5では、ヨーク切り欠き部4aと永久磁石切り欠き部6aとのいずれかを設けた構成について説明したが、当然ヨーク切り欠き部4aと永久磁石切り欠き部6aとの両方を設けた構成でも構わず、上述した原理は成り立つ。
(実施の形態6)
図11は、本発明の実施の形態6であるレンズ駆動装置の正面図であり、図12は、図11のF―O―F線に沿う縦断面図である。なお、図11および図12において、図1〜10に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複説明を省略する。また、図11においては、本発明に関係する重要な部分を示すために、固定部2を省略している。
コイル5に通電すると、コイル5と永久磁石6との間に光軸方向の力が発生することになる。永久磁石6およびヨーク4とレンズ枠3とは一体に構成されているため、コイル5に通電すると、レンズ1a〜1cおよびレンズ枠3は、永久磁石6と一体的に光軸方向に移動することになる。
このとき、図1〜10に示すようにヨーク4、コイル5および永久磁石6が略円筒形状であり、かつヨーク4または永久磁石6にヨーク切り欠き部4aまたは永久磁石切り欠き部6aが無い場合、電磁力の発生中心は円筒中心と略一致する。
一方、図11に示すように、ヨーク4、コイル5および永久磁石6の形状を、点Oと案内棒7aとを結ぶ直線Qに対して非対称にすることにより、電磁力の発生中心が点Oから点Pへと偏心する。
より具体的には、図11に示すレンズ駆動装置9では、ヨーク4、コイル5および永久磁石6は、レンズの光軸位置(点O)から見て案内棒7a,7b側である右半分が略矩形であり、案内棒7a,7bと反対側である左半分が半円形に形成されている。
ヨーク4、コイル5および永久磁石6の形状が非対称かつ重心がスリーブ部3aに近づくような形状に形成されているため、電磁力の発生中心は、直線Qに対して対称形状にした場合の電磁力の発生中心に対して、スリーブ部3aに近づく方向に偏心する。
このことにより、レンズ枠3を傾ける方向に働く電磁力を減少させ、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷を軽減することが可能となる。このため、レンズの傾きによる光学性能劣化が防止されるとともに、小型なレンズ駆動装置を提供することが可能となる。
また、光軸方向が重力方向と略同一方向の場合、レンズ駆動装置9における可動部分の重心が、ヨーク4、コイル5および永久磁石6の形状が直線Qに対して対称形状の場合に比して、スリーブ部3aに近接する方向に偏心していることにより、重力によるレンズ枠3を傾ける方向に働くモーメントが減少する。このため、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷が軽減され、光学性能劣化を防止することが可能である。
なお、以上に示したレンズ駆動装置9では、レンズ枠3を他の移動部材に置き換えることで、レンズの駆動に機能を限定しない駆動装置を構成することが可能となる。
(実施の形態7)
図13は、本発明の実施の形態7であるレンズ駆動装置の正面図であり、図14は、図13のG―O―G線に沿う縦断面図である。なお、図13および図14において、図1〜12に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複説明を省略する。また、図13においては、本発明に関係する重要な部分を示すために、固定部2を省略している。
実施の形態6は、永久磁石6およびヨーク4とレンズ枠3とが一体的に移動する構成であったのに対し、実施の形態7は、コイル5がレンズ枠3と一体的に移動する構成である。
より具体的には、レンズ枠3の外周縁には、光軸方向固定部2と反対側に向けてコイル5が固定されている。また、永久磁石6およびそれが固定されるヨーク4は、レンズ駆動装置9の固定部分に固定されている。
コイル5に通電すると、コイル5と永久磁石6との間に光軸方向の力が発生することになる。コイル5とレンズ枠3とは一体に構成されているため、コイル5に通電すると、レンズ1a〜1cおよびレンズ枠3は、コイル5と一体的に光軸方向に移動することになる。
このときも、実施の形態6で述べたのと同様に、ヨーク4、コイル5および永久磁石6の形状が点Oと案内棒7aとを結ぶ直線Gに対して非対称であるため、電磁力の発生中心が点Oから点Pへと偏心する。
このことにより、レンズ枠3を傾ける方向に働く電磁力を減少させ、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷を軽減することが可能となる。このため、レンズの傾きによる光学性能劣化が防止されるとともに、小型なレンズ駆動装置を提供することが可能となる。
また、光軸方向が重力方向と略同一方向の場合、レンズ駆動装置9における可動部分の重心が、ヨーク4、コイル5および永久磁石6の形状が直線Gに対して対称形状の場合に比して、スリーブ部3aに近接する方向に偏心していることにより、重力によるレンズ枠3を傾ける方向に働くモーメントが減少する。このため、スリーブ部3aと案内棒7aとの摩擦負荷が軽減され、光学性能劣化を防止することが可能である。
なお、以上に示したレンズ駆動装置9では、レンズ枠3を他の移動部材に置き換えることで、レンズの駆動に機能を限定しない駆動装置を構成することが可能となる。
本発明の駆動装置およびそれを用いたレンズ駆動装置は、小型でありながら光学性能劣化を防止し、高精度なレンズ駆動を行うことが求められる分野で有効であり、ディジタル撮像装置のコンパクト化やモバイル化に有効である。
本発明の実施の形態1であるレンズ駆動装置の正面図 図1のA−A線に沿う縦断面図 本発明の実施の形態2であるレンズ駆動装置の正面図 図3のB−B線に沿う縦断面図 本発明の実施の形態3であるレンズ駆動装置の正面図 図5のC−C線に沿う縦断面図 本発明の実施の形態4であるレンズ駆動装置の正面図 図7のD−D線に沿う縦断面図 本発明の実施の形態5であるレンズ駆動装置の正面図 図9のE−E線に沿う縦断面図 本発明の実施の形態6であるレンズ駆動装置の正面図 図11のF―O―F線に沿う縦断面図 本発明の実施の形態7であるレンズ駆動装置の正面図 図13のG―O―G線に沿う縦断面図 従来のレンズ駆動装置の正面図 図15のH−H線に沿う縦断面図 従来のレンズ駆動装置の正面図 図17のI−I線に沿う縦断面図
符号の説明
1a〜1c レンズ
2 固定部
3 レンズ枠
3a スリーブ部
4 ヨーク
4a ヨーク切り欠き部
5 コイル
6 永久磁石
6a 永久磁石切り欠き部
7a、7b 案内棒

Claims (8)

  1. 移動部材と、
    前記移動部材に少なくとも1箇所以上設けられたスリーブ部と、
    前記スリーブ部に嵌合し、前記移動部材を移動方向にガイドする少なくとも1箇所以上設けられた案内手段と、
    前記移動部材および前記案内手段の両方の外周側に設けられた磁性体と、
    前記磁性体に取付けられた永久磁石と、
    前記永久磁石の内周側または外周側に対向配置されたコイルと、
    を備え、
    前記移動部材は、前記コイルに通電することにより前記永久磁石との間に発生する電磁力を用いて駆動され、
    前記磁性体および前記永久磁石のいずれか一方または両方には、前記電磁力の発生中心と前記磁性体および前記永久磁石の重心とのいずれか一方または両方を前記案内手段のうちの1つに近づけるための切り欠き部が設けられている、
    駆動装置。
  2. 移動部材と、
    前記移動部材に少なくとも1箇所以上設けられたスリーブ部と、
    前記スリーブ部に嵌合し、前記移動部材を移動方向にガイドする少なくとも1箇所以上設けられた案内手段と、
    前記移動部材および前記案内手段の両方の外周側に設けられた磁性体と、
    前記磁性体に取付けられた永久磁石と、
    前記永久磁石の内周側または外周側に対向配置されたコイルと、
    を備え、
    前記移動部材は、前記コイルに通電することにより前記永久磁石との間に発生する電磁力を用いて駆動され、
    前記永久磁石、前記コイルおよび前記磁性体のいずれかの形状は、前記移動部材の中心と前記案内手段のうちの1つとを結ぶ直線に対して非対称に形成されている、
    駆動装置。
  3. 移動部材と、
    前記移動部材に設けられたスリーブ部と、
    前記スリーブ部に嵌合し、前記移動部材を移動方向にガイドする案内手段と、
    前記移動部材の移動方向に対して径方向に着磁された永久磁石と
    前記永久磁石に取付けられた磁性体と、
    前記永久磁石および前記磁性体に対して、前記移動方向に相対位置を変更可能なコイルと、
    位置検出センサと、
    を備え、
    前記移動部材は、前記コイルに通電することにより前記永久磁石との間に発生する電磁力を用いて駆動され、
    前記位置検出センサは、前記永久磁石の磁束を利用して、前記移動部材の位置を検出する、
    駆動装置。
  4. 前記永久磁石、前記コイルおよび前記磁性体のいずれかの形状は、前記電磁力の発生中心および前記駆動装置の可動部の重心のいずれかまたは両方を前記スリーブ部のいずれか1箇所に近づけるように形成されている、
    請求項2に記載の駆動装置。
  5. 前記磁性体には、前記電磁力の発生中心と前記磁性体および前記永久磁石の重心とのいずれか一方または両方を前記スリーブ部のいずれか1箇所に近づけるための切り欠き部が設けられており、
    前記位置検出センサは、前記切り欠き部を介して、前記永久磁石と対向する、
    請求項3に記載の駆動装置。
  6. 前記切り欠き部は、前記電磁力の発生中心に対して前記スリーブ部のいずれかと径方向反対側に設けられている、
    請求項1または5に記載の駆動装置。
  7. 前記永久磁石は、シートマグネットである、
    請求項1〜6のいずれかに記載の駆動装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の駆動装置、
    を備え、
    前記移動部材は、少なくとも1つ以上のレンズを有するレンズ枠である、
    レンズ駆動装置。
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