JP2004096671A - スピーカ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のスピーカは、磁気回路部にスピーカ駆動時の振動板のバランス保持手段としての磁束制御手段を設けたものであり、ボイスコイルと交差する全周にわたって均一であるべき磁気回路の磁束の分布を制御し、磁束分布をローリングの発生個所に該当するボイスコイル近傍の磁束を減衰してローリングの発生を抑制し、異音の発生を抑えた高品質のスピーカの提供を可能とするものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話などの携帯用端末に使用されるスピーカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスピーカを図3の断面図により説明する。同図によると、1は磁性材である鉄等からなる底面を有する円筒状のヨークであり、2はこのヨーク外周に圧入やインサートにより一体に形成される樹脂よりなるフレームであり、3は前記ヨーク1の底面にこのヨーク1の円筒状の内壁面1aと一定間隔を設けて接着結合されたマグネットであり、4はこのマグネット3の上に接着結合され、前記ヨーク1の内壁面1aとの間で磁気ギャップ4aを形成するプレートであり、これらヨーク1とマグネット3とプレート4で磁気回路を形成している。
【0003】
5は樹脂シートを成形してなる振動板であり、6はこの振動板5の中央下部に一端を接着固定し、他端を前記磁気ギャップ4a内に嵌め込んでなるボイスコイルである。
【0004】
ボイスコイル6は熱融着層を表面に形成した絶縁被覆のコイル線を巻回後加熱して形成するものであり、その両端のコイル端末6aは前記振動板5と前記ヨーク1の間から導出され、フレーム2に一体に形成された外部導出用端子(図示せず)の端部に半田付けにより接続している。
【0005】
上記構成によって、外部の信号音源から外部導出用端子を経てボイスコイル6に音声信号を入力し、ボイスコイル6と振動板5を上下動させて発音するものである。
【0006】
なお、このようなヨーク1やマグネット3からなる磁気回路を用い、フレーム2と一体化したスピーカの構成は、例えば特許文献1にも見られるものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−362900号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように構成したスピーカは、携帯電話などの小型・薄型・大出力化の中でスピーカ自体の薄型化、大出力化をすすめた結果、振動板5はより軽量化することとなったが、先に説明したように振動板5にはボイスコイル6の上端部が固着されコイル端末6aが外部導出端子に固定されているために、振動板5がスピーカ駆動時の振動板5の上下動に際し、振動板5がローリングし、ボイスコイル6が磁気ギャップ4a内で傾いてプレート4やヨーク1と擦れ異音の発生する場合があった。
【0009】
本発明は上記課題を解決した高品質のスピーカの提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスピーカは、磁気回路部にスピーカ駆動時の振動板のバランス保持手段としての磁束制御手段を設けたものであり、ボイスコイルと交差する全周にわたって均一であるべき磁気回路の磁束の分布を制御し、磁束分布をローリングの発生個所に該当するボイスコイル近傍の磁束を減衰してローリングの発生を抑制するものである。
【0011】
本発明の請求項2に記載のスピーカは、請求項1の磁気回路部に設けたバランス保持手段としての磁束制御手段を円筒状のヨーク上端に切欠き部を設けて形成するものであり、スピーカ組み立て時の視認を容易にして、組み立て精度の向上と組み立てを容易にして生産性も維持できるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスピーカの一実施の形態について図1から図2により説明する。なお、説明にあたっては従来技術と同一部分は同一番号を付し、説明を省略して説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1は本発明のスピーカの断面図であり、図2は同要部であるボイスコイルとヨークの関係を示す上面図であり、主として請求項1および請求項2について説明するものである。
【0014】
同図により相違点のみ説明すると、6は振動板5の中央下部に上端を接着固定し、他端を磁気ギャップ内に嵌め込んでなるボイスコイルであり、このボイスコイル6は熱融着層を表面に形成した絶縁被覆のコイル線を巻回後加熱して形成するものである。
【0015】
なお、このコイル線のコイル端末6aは巻回時の接線方向に引き出され、振動板5とヨーク1間を経てフレーム2に設けられた外部導出用端子(図示せず)に半田付け等により電気的に接続されている。
【0016】
また、ヨーク1の上端には切欠き部1bが設けられている。この切欠き部1bの位置はスピーカ組み立て後の駆動時の振動板5のローリングの状態を観察した結果、ローリングの著しい部分に対応して設けることが一般的である。
【0017】
この切欠き部1bによってこの切欠き部1bのコイルと交差する磁束を減衰させローリングを抑制するものである。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明のスピーカは振動板の駆動時のローリングを抑制した高品質のスピーカの提供を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のスピーカの断面図
【図2】同要部であるボイスコイルとヨークの関係を示す上面図
【図3】従来のスピーカの断面図
【符号の説明】
1 ヨーク
1b 切欠き部
2 フレーム
3 マグネット
4 プレート
4a 磁気ギャップ
5 振動板
6 ボイスコイル
6a コイル端末
Claims (2)
- 底面を有する円筒状のヨークと前記ヨーク底面に前記ヨークの円筒状の内壁に間隔を設けて配置された円柱状のマグネットと、このマグネット上に重畳され、前記ヨークの内壁との間で磁気ギャップを形成するプレートとで形成される磁気回路部と、前記ヨークの外周に設けられたフレームと、外周に前記フレームと接着結合されるエッジ部を有する振動板と、この振動板の中央下部に一端が接着結合され、他端が前記磁気ギャップに嵌め込まれる略円筒状にコイル線が巻回されて形成されたボイスコイルと、このボイスコイルの端末線の少なくとも一部が前記振動板に固定されるとともに、前記フレームに設けられた外部導出用端子に接続された構成であるスピーカであって、前記磁気回路部にスピーカ駆動時の前記振動板のバランス保持手段としての磁束制御手段を設けたスピーカ。
- 磁気回路部に設けたバランス保持手段としての磁束制御手段が円筒状のヨーク上端に設けられた切欠き部である請求項1に記載のスピーカ。
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JP6307777B1 (ja) * | 2017-01-12 | 2018-04-11 | 修三 山下 | クリップボード |
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