JP2003209898A - 磁気回路およびこの磁気回路を用いたスピーカ - Google Patents
磁気回路およびこの磁気回路を用いたスピーカInfo
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Abstract
およびこれを用いたスピーカに関するものであり、高磁
気効率化した磁気回路およびこれを用いたスピーカを提
供することを目的とするものである。 【解決手段】 本発明の磁気回路は、ヨーク10の円筒
外周部10aの材厚に対してヨーク底面部10bの材厚
を厚くし、ヨーク底面部10bの磁束の通過する部分の
断面積を、円筒外周部10aに対して同一またはそれ以
上に大きくするという構成としたものであり、ヨーク底
面部10bと円筒外周部10aの断面積の差によって生
じる磁気飽和を低減して、磁気回路の高磁気効率化を実
現し、スピーカとしての性能向上も図るものである。
Description
される磁気回路およびこの磁気回路を用いたスピーカに
関するものである。
により説明する。図3は従来のスピーカの構成を示す半
断面図であり、図4(a)は同要部であるヨークの構成
を示す半断面図であり、図4(b)は同平面図である。
周部1aとヨーク底面部1bで構成され、2はマグネッ
ト、3はトッププレートであり、これらによって磁気回
路Aが構成されている。また、1cはヨークのヨーク底
面部に形成された凹部である。
気空隙部1dにボイスコイル4を配置することにより、
ボイスコイル4に信号を入力して駆動力を得る。5はフ
レームであり、磁気回路A、振動板6、ダンパー7を保
持している。
ヨーク底面部1bの材厚が同一の板材で形成されるとと
もに、接着や溶接によって一体化されている。
おいても小型軽量化の傾向の中で、スピーカも小形化が
要求され、従来技術で説明したマグネット2にフェライ
トマグネットに比べて磁気エネルギーの高いネオジウム
マグネットを採用したものが使われ始めているが、磁気
回路Aの小型化に伴い、更なるスピーカの高効率化が重
要な課題となってきている。
びこの磁気回路を用いたスピーカを提供することを目的
とするものである。
めに本発明の磁気回路の請求項1に記載のものは、少な
くとも鍛造により形成された円筒外周部と平均材厚が円
筒外周部の平均材厚に対して厚く形成したヨーク底面部
からなるヨークと、このヨークのヨーク底面部の上面に
接着結合されたマグネットと、前記ヨークの円筒外周部
とで磁気空隙を形成する前記マグネット上に接着結合さ
れたトッププレートとで磁気回路を構成し、ヨークのヨ
ーク底面部に生じる磁気飽和を低減するという作用効果
を有するものである。
のものは、請求項1に記載の磁気回路をヨーク底面部と
円筒外周部が鍛造により別ピースとして形成され、カシ
メにより一体化したものであり、ヨーク底面部と円筒外
周部を別ピースとしたため、それぞれ単純な形状で鍛造
できるので、金型構造を単純にして金型コストの低減化
を図るとともに、生産性の向上を図れるものである。
のものは、少なくとも請求項1または請求項2に記載の
ヨークのヨーク底面部の外周近傍に設けた環状の凹部下
で磁気飽和が発生しない程度に厚くヨーク底面部の厚さ
を設定したので、磁気飽和を生じさせるネック部分での
磁気飽和を回避して、ヨーク底面部における厚みを大き
くすることを抑制し、磁気回路の重量の増加を抑制しな
がら、磁気効率の向上を図るものである。
のものは、請求項1または請求項2または請求項3に記
載のヨークの少なくともヨーク底面部の外周円筒部との
接合部分の断面積を前記外周円筒部の断面積と略同一と
なるようにしたものであり、外周円筒部の断面積とヨー
ク底面部の断面積を略同一にしてヨーク底面部での磁気
飽和の発生を防止したものである。
のものは、請求項1または請求項2または請求項3また
は請求項4に記載のヨーク外周の曲げ加工部分を曲面状
に形成したものであり、この構成によって磁気飽和の発
生しやすい角部をなくすことで磁気効率の向上を図った
ものである。
のものは、請求項3に記載のヨークのヨーク底面部に設
けられた環状の凹部と対応する外周側を曲面状に形成さ
れた曲げ加工部分とすることで凹部下の磁気飽和の発生
部分し易い部分を曲げ加工部分としてヨーク底面部全体
の厚みを厚くすることなく磁気飽和を回避し、磁気回路
の軽量化に寄与できるものである。
のものは、少なくとも請求項1または請求項2または請
求項3または請求項4または請求項5または請求項6に
記載の磁気回路と、この磁気回路のヨークと結合される
フレームと、前記磁気回路の磁気空隙にはめ込まれるボ
イスコイルを内周に結合し外周を前記フレームに結合す
る振動板とで構成したものであり、これにより、音圧が
向上するなどの高音質化と高効率化という作用効果を有
する小型・軽量のスピーカの提供を可能とするものであ
る。
1〜図2(b)により説明する。なお、説明にあたって
は従来技術と同一部分には同一番号を付して説明を省略
して説明する。
の形態スピーカの構成を示す半断面図であり、図2
(a)は同要部であるヨークの構成を示す半断面図であ
り、図2(b)は同平面図である。
ると、磁気回路Bを構成するヨーク10の円筒外周部1
0aの平均材厚に対してヨーク底面部10bの平均材厚
を厚くしたものであり、ヨークのヨーク底面部10bに
おける磁束の通過する部分の断面積をヨークの円筒外周
部10aのそれに対して同一またはそれ以上の大きさに
なるようにしたものである。
においては上述のごとくヨーク底面部10bと円筒外周
部10aの断面積を同一以上となるようにヨーク底面部
10bを円筒外周部10aより厚くしたが、凹部10c
下方での磁気飽和を防止するためヨーク底面部10bは
更に厚くしている。
ーク底面部10bの結合時に使用する接着剤が磁気空隙
10dにはみ出すことを防止するためにリング状に設け
られ、前記ヨーク底面部10bを鍛造により作製される
時に同時に形成されるものであるが、磁性材料であるヨ
ーク底面部10bは鍛造による圧縮加工で磁性体の透磁
率が劣化し、凹部10cの下部周辺に透磁率の劣化によ
る磁気飽和が生じることになるので、この磁気飽和を防
止するために、ヨーク底面部10bの厚みは円筒外周部
10aの断面積と同一以上であり、かつ上記凹部10c
下方の磁気飽和を防止するのに充分な厚みを確保して、
更に磁気効率の向上を図っている。
0aはカシメによって一体化を図り、磁気効率の低下を
防止している。
0aとの接合部分の面積を前記円筒外周部10aの断面
積と略同一として磁気効率の低下を防止している。
の大入力時における大振幅によってボイスコイル4とヨ
ーク底面部10bが接触し破壊せぬように、十分な高さ
を確保する必要から側壁10eを有しているが、この側
壁10e部分の厚みも厚くして断面積を外周部10aの
断面積と略同一かまたはそれ以上にしてこの側壁での磁
気飽和を防止し、磁気効率の向上を図っている。
0bの外周の曲げ部分10fを曲面状にして磁気効率の
向上を図るとともに、凹部10cの下方にこの曲げ部分
10fが位置するように構成することで、凹部10cの
下方の磁気飽和防止のためのヨーク底面部10bの厚み
を厚くすることを抑制し、重量の増加を抑制しながら、
効率化を図った磁気回路の提供を可能とするものであ
る。
カをボイスコイル口径25mmの16cm口径のものと
して作製したものの磁束密度と音圧の測定結果を示すも
のである。
され、磁気回路の高磁気効率化とともにスピーカとして
音圧の向上したスピーカが提供可能となることが確認さ
れた。
工などで一体成形することによって、ヨークの円筒外周
部10aとヨーク底面部10bの接合部に生じる磁気飽
和を解消できるという作用効果が得られることが予想さ
れる。
効率の向上した磁気回路の提供が可能となるが、上述し
た種々の手段(構成)を全て採用する必要はなく、スピ
ーカの形状等に合わせて適宜選択することで、磁気効率
の向上を図れば良いものである。
この磁気回路を用いたスピーカは、ヨーク底面部におけ
る磁束の通過する部分の断面積を、ヨークの円筒外周部
に対して同一以上の大きさにすることにより、断面積の
差によって生じる磁気飽和を低減して、磁気回路の高磁
気効率化を可能とするとともに、高出力・小形・軽量化
したスピーカの提供を可能とするものである。
面図 (b)同平面図
面図 (b)同平面図
Claims (7)
- 【請求項1】 少なくとも鍛造により形成された円筒外
周部と平均材厚が円筒外周部の平均材厚に対して厚く形
成したヨーク底面部からなるヨークと、このヨークのヨ
ーク底面部の上面に接着結合されたマグネットと、前記
ヨークの円筒外周部とで磁気空隙を形成する前記マグネ
ット上に接着結合されたトッププレートとで構成される
磁気回路。 - 【請求項2】 ヨーク底面部と円筒外周部が鍛造により
別ピースとして形成され、カシメにより一体化されてい
る請求項1に記載の磁気回路。 - 【請求項3】 少なくともヨーク底面部の外周近傍に設
けた環状の凹部下で磁気飽和が発生しない程度に厚くヨ
ーク底面部の厚さを設定した請求項1または請求項2に
記載の磁気回路。 - 【請求項4】 少なくともヨーク底面部の外周円筒部と
の接合部分の断面積を前記外周円筒部の断面積と略同一
となるようにした請求項1または請求項2または請求項
3に記載の磁気回路。 - 【請求項5】 ヨーク外周の曲げ加工部分が曲面状に形
成された請求項1または請求項2または請求項3または
請求項4に記載の磁気回路。 - 【請求項6】 ヨーク底面部に設けられた環状の凹部と
対応する外周側が曲面状に形成された曲げ加工部分であ
る請求項3に記載の磁気回路。 - 【請求項7】 少なくとも請求項1または請求項2また
は請求項3または請求項4または請求項5または請求項
6に記載の磁気回路と、この磁気回路のヨークと結合さ
れるフレームと、前記磁気回路の磁気空隙にはめ込まれ
るボイスコイルを内周に結合し外周を前記フレームに結
合する振動板とで構成されるスピーカ。
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