JP2006161846A - 制振パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 矩形板状の塑性化パネル部2と、塑性化パネル部2の周縁部に一体に設けられる塑性化パネル部2よりも板厚の厚い環状の枠部4とから構成される。塑性化パネル部2と枠部4とは、歪硬化性を有する金属材料(低降伏点鋼等)を素材として、機械による切削加工等によって一体に形成される。塑性化パネル部2の板厚と幅又は長さとの比は25以下に設定され、面外座屈が生じるのが防止される。塑性化パネル部2と枠部4との間を溶接によって接合する必要がないので、溶接による問題が生じるようなことはなく、塑性化パネル部2を十分にせん断変形させることができる。
【選択図】 図1
Description
すなわち、請求項1に係る発明は、平板状の塑性化パネル部と、該塑性化パネル部の周縁部に一体に設けられる塑性化パネル部よりも板厚の厚い環状の枠部とからなり、前記塑性化パネル部と前記枠部とを歪硬化性を有する金属材料によって一体に形成したことを特徴とする。
本発明による制振パネルによれば、塑性化パネル部及び枠部は、歪硬化性を有する金属材料を素材として一体に形成されるので、制振対象箇所に設置した場合に、塑性化パネル部を十分にせん断変形させることが可能となり、振動エネルギーを効率良く吸収することができ、良好な制振性能を発揮することができる。
本発明による制振パネルによれば、塑性化パネル部を補剛するために、塑性化パネル部の表面にリブを設ける必要がなくなり、リブがなくても塑性化パネル部が面外座屈を起こすのを防止できる。
本発明による制振パネルによれば、塑性化パネル部及び枠部は、低降伏点鋼から形成されるので、制振対象箇所に設置した場合に、塑性化パネル部を十分にせん断変形させることが可能となり、振動エネルギーを効率良く吸収することができ、良好な制振性能を発揮することができる。
本発明による制振パネルによれば、塑性化パネル部及び枠部は、機械加工、鋳造又は鍛造により一体に形成されているので、溶接による問題(金属組織の劣化、塑性変形の拘束、溶接線部からの破断)が生じるのを防止することができるととともに、製造を容易にすることもできる。
本発明による制振パネルによれば、塑性化パネル部をせん断変形させる際に、塑性化パネル部と枠部との境界部に応力が集中するのを防止でき、塑性化パネル部を良好にせん断変形させることが可能となり、振動エネルギーを効率良く吸収することができる。
本発明による制振パネルによれば、取付け部を介して制振対象箇所に取り付けることができるので、制振対象箇所への取付けが容易となる。
図1〜図6には、本発明による制振パネルの一実施の形態が示されていて、図1は制振パネルの全体を示す斜視図、図2は図1の部分拡大正面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は制振パネルの一使用例を示す概略図、図5は図4の部分拡大図、図6は制振パネルの他の使用例を示す概略図である。
ここで、塑性化パネル部2の板厚twに対する幅l又は長さhの比を25以下に設定しているのは、面外座屈が生じる危険性を除去しているためである。すなわち、図8(a)〜(d)に示すように、既往の研究によれば、鋼種にLY160を用いて動的載荷を行ったときの各幅厚比の復元特性は、幅厚比が33、42では、パネル変形角0.05rad付近までほぼ安定したループを描いているが(図8(a)(b))、幅厚比56では、パネル変形角0.04radのループでパネル部の面外座屈による耐力低下が見られ(図8(c))、幅厚比83では更に面外座屈の進行が早まり、パネル変形角0.02radのループからバタフライ型となる(図8(d))傾向があるからである。
図4及び図5に示す使用例は、構造物の柱20、20間に水平に架設されている上下1対の梁21、21間に本実施の形態による制振パネル1を上下方向に向けて取り付けたものである。すなわち、制振パネル1の上側の取付け部9をブラケット22及び取付けプレート23を介して上側の梁21に一体に取り付け、下側の取付け部9をブラケット22及び取付けプレート23を介して下側の梁21に一体に取り付けている。
この性能試験においては、以下に示すものを試験体として使用している。
1)材質:低降伏点鋼(LYP225……降伏点(σy):229(N/mm2)、
引張強度(σt):330(N/mm2)、伸び:75(%))
2)塑性化パネル部の板厚(tw):10(mm)
3)塑性化パネル部の長さ(h):100(mm)
4)塑性化パネル部の幅(l:155(mm)
5)枠部の幅(tf):8.5(mm)
6)幅厚比(min(h,l)/tw):10.0
7)l/tf:18.2
8)アスペクト比(α=l/h):1.55
9)降伏せん断力(σy):205(kN)
10)フィレットサイズ:5(mm)
1) 載荷方法:静的(3.5mm/sec)、定振幅繰り返し
2) 振幅:50mm
3) 層間変形角:1.9%
4) せん断ひずみ:50%
本発明による制振パネル1は、従来の制振パネルに比較して、より長い疲労寿命が得られるので、疲労寿命の到来による交換回数を低減することができ、経済的である。また、同じ要求疲労寿命に対しては、より大きなせん断歪で制振パネル1を使用することができるので、せん断歪を小さくするために制振パネル1を大型化する必要はなく、制振パネル1をコンパクトにすることができるため、経済的である。さらに、塑性化パネル部2の幅厚比が従来の制振パネルよりも小さいため、塑性化パネル2の板厚twに対して幅l又は長さhを小さくすることが可能となり、従来と同じせん断力を得るために、塑性化パネル部2の幅l又は長さhをより縮小することができるので、制振パネル1をコンパクトにすることができ、その意味でも経済的である。
3 凹部 4 枠部
5 上枠部 6 下枠部
7 左枠部 8 右枠部
9 取付け部
10、11 外側面 12 傾斜面
13 ボルト挿通用の孔 14 端面
15、16、17 曲面 20 柱
21 梁 22 ブラケット
23 取付けプレート 24、27 ボルト
25 水平拘束部 26 案内部
Claims (6)
- 平板状の塑性化パネル部と、該塑性化パネル部の周縁部に一体に設けられる塑性化パネル部よりも板厚の厚い環状の枠部とからなり、前記塑性化パネル部と前記枠部とを歪硬化性を有する金属材料によって一体に形成したことを特徴とする制振パネル。
- 前記塑性化パネル部の板厚と幅又は長さとの比を25以下に設定したことを特徴とする請求項1に記載の制振パネル。
- 前記歪硬化性を有する材料は低降伏点鋼であることを特徴とする請求項1又は2に記載の制振パネル。
- 前記塑性化パネル部及び枠部は、機械加工、鋳造又は鍛造により一体に形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の制振パネル。
- 前記枠部と前記塑性化パネル部との境界部は、全周に渡って面取りされて所定の曲率の曲面に形成されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の制振パネル。
- 前記枠部の一部には、制振対象箇所に取り付けるための取付け部が設けられていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の制振パネル。
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