JP2006159631A - 銅メタライズド積層板及びその製造方法 - Google Patents

銅メタライズド積層板及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006159631A
JP2006159631A JP2004354293A JP2004354293A JP2006159631A JP 2006159631 A JP2006159631 A JP 2006159631A JP 2004354293 A JP2004354293 A JP 2004354293A JP 2004354293 A JP2004354293 A JP 2004354293A JP 2006159631 A JP2006159631 A JP 2006159631A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
layer
metal
metallized laminate
insulating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004354293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4776217B2 (ja
Inventor
Akitoshi Suzuki
昭利 鈴木
Yuji Suzuki
裕二 鈴木
Akira Matsuda
晃 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Circuit Foil Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Circuit Foil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Circuit Foil Co Ltd filed Critical Furukawa Circuit Foil Co Ltd
Priority to JP2004354293A priority Critical patent/JP4776217B2/ja
Publication of JP2006159631A publication Critical patent/JP2006159631A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4776217B2 publication Critical patent/JP4776217B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】150℃程度の高温下に長期間放置しても、絶縁フィルムと銅箔表面との密着強度(ピール強度)が大幅に低下することのない銅メタライズド積層板、特にファインパターン形成および/またはCOF実装に適した銅メタライズド積層板とその製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁フィルムの少なくとも一方の面に、ドライプロセスにより設けたシード層と、シード層上に銅または/および銅合金からなる銅含有層を設けた銅メタライズド積層板で、シード層に接した銅含有層の組成が、銅に対し銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下の比率である、銅メタライズド積層板およびその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板に使用される銅メタライズド積層板及びその製造方法に関するもので、特にファインパターン加工および/またはCOF実装に適した銅メタライズド積層板及びその製造方法に関するものである。
現在、LCD、携帯電話、デジタルカメラ及びさまざまな電気機器は、薄型、小型、軽量化が求められている。そこに搭載される電子部品は、小型化する動きがあるとともに、電子回路を形成するプリント配線板にも工夫が凝らされてきている。
電子回路を形成するための基板には、硬い板状の「リジットプリント配線板」と、フィルム状で柔軟、自由に曲げることができる「フレキシブルプリント配線板(FPC)」がある。
特に、FPCは、その柔軟性を生かし、LCDドライバー用配線板、HDD、DVDモジュール、携帯電話等のヒンジ部のような屈曲性が要求される箇所に使用できるため、その需要はますます増加してきている。
このFPCの材料として使われるのが、ポリイミド、ポリエステルなど絶縁フィルムの上に、銅箔(導体層)を貼り付けた銅張積層板(CCL=Copper Clad Laminate)である。
このCCLを大別すると2タイプある。一つのタイプが、絶縁フィルムと銅箔(導体層)を接着剤で貼付けたCCL(通常「3層CCL」といわれている)と、もう一つのタイプが、絶縁フィルムと銅箔(導体層)を直接、接着剤を使わず、キャスティング法、ラミネート法、メタライジング法等により複合させたCCL(通常「2層CCL」といわれている。)である。
「3層CCL」と「2層CCL」を比較すると、製造コストは、3層CCLの方が絶縁フィルム、接着剤等の材料費・ハンドリング性など製造する上で容易なため価格的に安価である。一方、耐熱性、薄膜化、寸法の安定性等の特性は、2層CCLの方が優れ、回路のファインパターン化、高密度実装化を受けて、高価ではあるが、薄型化が可能な2層CCLの需要が拡大してきている。
また、FPCにICを実装するCOF(ICが直接FPC上に載せられるところからチップオンフィルム(COF)と呼ばれている。)実装法では、パターンを形成した後、フィルムを透過する光によってICの位置を検出するため、素材自体の薄さ及び絶縁材料の透明性が要求される。この点からも2層CCLが有利である。
2層CCLの製造法は3つに分けられる。一つは電解銅箔または圧延銅箔にキャスティング法によって絶縁フィルムを貼り付ける方法、二つは絶縁フィルムに電解銅箔または圧延銅箔をラミネート法により貼り付ける方法、さらに三つは、絶縁体フィルム上にドライプロセス(ここで、ドライプロセスとは、スパッタリング法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法、真空蒸着法、CVD法等を指す。)により絶縁フィルム上に薄膜の下地金属層を設け、その上に電気銅めっきを行って銅層を形成する方法がある。通常この三番目の方法をメタライジング法と呼んでいる。
上記の製造方法のうちキャスティング法、ラミネート法により電解銅箔を絶縁フィルムに貼り付けた場合、粗化処理された電解銅箔の凹凸表面が絶縁フィルム表面に食い込むため、安定性のあるピール強度を保つことができる。
しかし、絶縁フィルム上の銅箔をエッチングして配線部を形成する際、銅箔表面の凹凸により、配線部の断面形状が裾広がりの台形になりやすく、ファインパターンを切ることが困難なことが指摘されている。このことからファインパターン加工を考える場合、凹凸が大きい電解銅箔の使用はあまり適さない。
従って、最近、電解銅箔表面の平滑化、薄箔化が進んでいる。銅箔表面の平滑化は、ファインパターンを切る上では効果があるが、一方で絶縁フィルムとの密着性は低下し、ファインパターンの加工性と密着性の両者を兼ね備えた銅箔は得られていない。
また、銅箔の厚みが厚いと、回路を切る際にエッチング時間がかかり、生産性が悪くなる欠点がある。このため、薄箔化が進んでいるが、箔が薄くなると箔に皺が入りやすく、取り扱いが困難になるため、現在のところその厚さは9μmまでが限界である。
さらに、COF実装においても、銅箔の表面粗さが粗いとフィルム表面にその形跡を残すこととなり、フィルムの透過性を悪くすることから表面粗さが粗いことはあまり好ましいことではない。
圧延銅箔に関しては、表面の粗さという点では電解銅箔より平滑である。しかし圧延銅箔においても、ファインパターン加工性と密着性の両性能を兼ね備えた銅箔は得られていない。
また、電解銅箔と同様に、9μm厚未満の銅箔を使用することは取り扱いが難しいため、9μm以上の銅箔を使用せざるを得ないのが現状である。
さらには、圧延銅箔はCOF実装においても電解銅箔より表面粗さが小さいことから、絶縁フィルムの表面を荒らす(粗くする)ことがないので、ある程度透過性が改善されるものの、圧延時に生ずる圧延スジの影響で十分満足するには至っていない。
こうしたことから、ファインパターンが切れる点、また、パターンエッチング後の絶縁フィルムの透過性に優れ、COF実装に好都合である点から、絶縁フィルム上に、スパッタリング法、イオンプレーティング法などのドライプロセスを用いて薄膜の銅層を設け、その上に8μm以下の電気銅めっきを行ったメタライジング法による2層CCLが、COF用の材料として特に注目されている。
しかし、この材料の一つの問題点として、ピール強度が確保できないという問題点があった。この問題の解決方法としては、絶縁フィルムと銅層の中間層(シード層)として、Cr、Ti、Fe、Co、Ni、W、Mo及びそれらの化合物を形成する方法が検討され、近年改善されてきている。
しかし、メタライジング法による2層CCLは、150℃程度の高温下に長期間放置する耐熱試験を行なうと、初期ピール強度と比較し、ピール強度が大幅に減少する傾向がみられる。そのため、パターン形成工程における液状レジスト塗布後の乾燥時に100〜150℃程度の熱が加えられ、かつ、形成されたパターンにIC等を実装する際のボンディングや半田付けにおいても250℃程度の熱が加えられることを考慮すると、従来のメタライジング法で製造された2層CCLは高温でのファインパターンの形成および/またはCOF実装に適さず、したがって耐熱性の向上が必要不可欠な問題となってきている。
本発明者等は、絶縁フィルムの表面にドライプロセスでシード層を設け、その上に、ドライプロセスによって銅薄膜を形成し、さらにその上に電気銅めっきを行って銅層を形成した銅メタライズド積層板(2層CCL)につき、該2層CCLが150℃程度の高温下に長時間放置した時、なぜ絶縁フィルムとの密着強度が低下するのか、という問題につき究明した。その結果、絶縁フィルムを透過してくる酸素によって、銅層と絶縁フィルムとの界面付近の銅が酸化されて銅酸化物を形成し、その後の熱負荷により前記酸化反応が加速されて銅層と絶縁フィルムの界面部分に銅酸化物の層が生成し、該銅酸化物層の強度が弱いため、銅層と絶縁フィルムの界面部分の密着強度が劣化して接着強度が低下するとの見解を得た。
本発明は、150℃程度の高温下に長期間放置しても、絶縁フィルムと銅層との密着強度(ピール強度)が大幅に低下することのない銅メタライズド積層板、特にファインパターン形成および/またはCOF実装に適した銅メタライズド積層板とその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、絶縁フィルムの少なくとも一方の面に、ドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に銅または/および銅合金からなる銅含有層を設けた銅メタライズド積層板であって、前記シード層に接した銅含有層の組成が、銅に対し銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下の比率である、銅メタライズド積層板である。
本発明の銅メタライズド積層板は、前記銅含有層が、銅合金層と、該銅合金層上に設けた銅層からなり、銅合金の組成が、銅に対し銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下の比率で含有されている銅合金であることが好ましい。
また、本発明の銅メタライズド積層板は、前記銅含有層の銅以外の成分が、Zn、Sn、Bi、In、Pb、Ni、Coまたはその合金の少なくとも一種類であることが好ましい。
本発明の銅メタライズド積層板は、前記銅含有層の表面に粗化処理を施すことが好ましい。
本発明の銅メタライズド積層板は、前記銅含有層の表面にNi、Co、Cr、Zn、Sn、In、Agまたはその合金のうち、少なくとも1種類の金属層が形成されていることが好ましい。
本発明の銅メタライズド積層板は、前記銅含有層の表面に防錆処理が施されていることが好ましい。
本発明の銅メタライズド積層板は、前記銅含有層の表面にシランカップリング処理が施されていることが好ましい。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法の第1は、絶縁フィルムの表面に、ドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に銅からなる第一の銅層を形成し、次いで該第一の銅層上に銅以外の少なくとも1種類の金属を付着して金属層を設け、次いで、熱履歴を与えることにより前記第一の銅層と金属層とを熱拡散させて銅含有層を形成し、次いで、銅含有層上に銅からなる第二の銅層を形成する製造方法である。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法の第2は、絶縁フィルムの表面に、ドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に銅からなる第一の銅層を形成し、次いで該第一の銅層上に銅以外の少なくとも1種類の金属からなる金属層を設け、次いで、該金属層上に銅からなる第二の銅層を形成し、次いで、熱履歴を与えることにより前記第一の銅層と金属層とを熱拡散させて銅含有層を形成する製造方法である。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法の第3は、絶縁フィルムの表面に、ドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に銅以外の少なくとも1種類の金属からなる金属層を設け、該金属層上に銅からなる第一の銅層を形成し、次いで熱履歴を与えることにより前記金属層と第一の銅層とを熱拡散させて銅含有層を形成し、次いで、銅合金層上に銅からなる第二の銅層を形成する製造方法である。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法の第4は、絶縁フィルムの表面に、ドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に銅以外の少なくとも1種類の金属を付着して金属層を設け、該金属層上に銅からなる第一の銅層を形成し、次いで、該第一の銅層上に銅からなる第二の銅層を形成し、次いで、熱履歴を与えることにより前記金属層と第一の銅層とを熱拡散させて銅含有層を形成する製造方法である。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法において、前記銅含有層を、銅に対し銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下の比率で含有されている銅合金で構成することが特に好ましい。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法において、前記金属層を形成する金属の少なくとも1種類が、Zn、Sn、Bi、In、Pb、Ni、Coまたはその合金であることが好ましい。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法において、前記金属層を、ドライプロセスにより形成することが好ましい。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法において、前記第一の銅層を、ドライプロセスにより形成すると良い。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法において、絶縁フィルム上にドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に形成する前記金属層を、ドライプロセスにより形成することが好ましい。
本発明は、150℃程度の高温下に長期間放置しても、絶縁フィルムと銅含有層との密着強度(ピール強度)が大幅に低下することのない銅メタライズド積層板、特にファインパターン形成および/またはCOF実装に適した銅メタライズド積層板とその製造方法を提供することができる。
本発明で使用する絶縁フィルムは、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、液晶ポリマー等を使用することが好ましい。
本発明においては上記絶縁フィルム上に、ドライプロセスによりシード層を設ける。
シード層はCr、Ti、Fe、Co、Ni、W、Mo及びそれらの化合物(合金)からなる薄膜層を絶縁フィルム上に形成する。シード層の膜厚は、1〜50nmが好適である。これは、1nmを下回ると絶縁フィルム(例えばポリイミドフィルム)との密着性を高めるシード層としての役割を果たさなくなり、50nmを越えるとエッチング性が悪くなる危険性があるからである。
銅含有層は、銅に対し銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下の比率で含有されている銅合金で構成する。銅に対し銅以外の少なくとも1種類の金属の含有量を3wt%以上70wt%以下の比率に規定するのは、銅に対し銅以外の金属の含有量が3wt%以下では銅の酸化を防ぐことができなく不適である。70wt%以上ではパターンエッチングしたとき、あるいはパターンエッチング後に錫、ニッケル等のめっきを施す際に浸食が起こってしまい不適であるためである。
前記シード層上に第一の銅層を付着させる場合、付着厚としては50nm〜1,000nmが好ましい。50nm以下ではピンホールが多く、この上に金属被膜を形成させるための電気めっき層が不均一になるためである。また、1,000nmを越える銅層を付着させることは処理時間を要し、あまり現実的でないためである。
金属層を付着させる一つの方法としては、まず絶縁フィルム表面に低温プラズマ処理を施す。この低温プラズマ処理は、直流、もしくは低周波、高周波電源にて好ましくは10−3〜10Torrの酸素、窒素、アルゴン等の気体をグロー放電させて行う。
処理時間は、プラズマの濃度、エネルギー、絶縁フィルムの種類により異なるが、例えば絶縁フィルムとしてポリイミドを使用し、3×10−2Torrの酸素を13.56MHzの高周波電源でグロー放電を行った場合には(変質物質除去せず)、10〜40秒程度で密着強度がピーク値になる。従って、プラズマ処理時間は10〜40秒以上にすることが望ましい。
上記のようにしてプラズマ処理を行った後、溶剤、水溶液等に絶縁フィルムを浸漬することによりプラズマ処理により発生した変質物質を除去する。この際、絶縁フィルムにポリイミドを使用した場合、変質物質(低分子化合物)の除去には、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ等のアニオン系界面活性剤にピロ亜硫酸ソーダを添加した界面活性剤水溶液、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、オルソ珪酸ソーダと界面活性剤等からなるアルカリ水溶液等の脱脂剤を用いる。なお、アルカリ系水溶液は、アルカリ濃度の高いものでは、ポリイミドへのエッチング作用を有し、プラズマ処理の効果を損なうので、適度の濃度のものを使用するよう留意する必要がある。
次に、変質物質を除去した絶縁フィルム上に、金属層をドライプロセスにより付着させる。金属層が銅の場合には、Cr、Ti、Fe、Co、Ni、W、Mo及びそれらの化合物(合金)等、絶縁フィルムとの密着性を高める金属をシード層として1〜50nmの厚さに付着させた後、銅層を形成することが望ましい。銅層は50nm〜1,000nm付着させ、その後、銅以外の1種類の金属を付着させる。
銅以外の1種類の金属の付着量としては、上記絶縁フィルム上に付着させた銅層に対し、0.1%〜200%の量を付着させる。付着させる銅層が0.1%以下では、拡散させたとき、フィルム表面近傍の銅層中に含有する銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%より少なくなるため銅の酸化を防ぐことができなくなり不適である。また、200%以上にすると銅中に拡散しない金属が銅層の上に残り耐塩酸性などに悪影響を生じさせることから不適である。
なお、本発明において、フィルム近傍の銅層とは、フィルム表面から300nm位までの範囲にある厚さを云い、フィルム表面近傍の銅層中に含有する銅以外の少なくとも1種類の金属の割合は、表面から銅層(表面から300nm以下)の銅量に対して3wt%以上70wt%以下である。
上記、銅層の上に付着させる金属は、450℃以下の低融点の金属が好適である。これは、低融点金属の方が低温領域で拡散するため、拡散させるための熱により絶縁フィルムの形状および特性等を変化させないためである。低融点金属としては、Zn、Sn、Bi、Pb、Inとこれら金属の合金があげられる。特に、Zn、Snは環境的にも問題なく、安価で手に入ることから最適である。
本発明の銅メタライズド積層板の製造方法としては、絶縁フィルム表面にシード層を設けた後、第一の銅層を設け、その後銅以外の少なくとも1種類の金属を含む金属層を被覆した絶縁フィルムを意図的に熱処理し、該熱処理により拡散を行った後、電気銅めっきを行い目的の銅メタライズド積層板を製造することができる。
また、第一の銅層を設け、該第一の銅層上に銅以外の少なくとも1種類の金属が含まれる金属層を被覆し、その上に電気銅めっきを行った後、意図的に熱処理を行い拡散するか、またはプリント配線板作成までの熱履歴を利用して拡散を行い、銅メタライズド積層板を製造することもできる。
熱処理条件としては、金属によって異なるが、意図的に熱処理を行う場合は、温度50℃以上350℃以下の温度で、時間10分〜10日で熱処理し拡散を行い、絶縁フィルム表面近傍の銅層中に含有する銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下含有するようにする。
意図的に熱処理を行なわず、プリント配線板作成までの熱履歴を利用する場合は、少なくともプリント配線板を作成するまでの熱履歴が、上記条件と同等になる熱履歴が与えられることが必要である。50℃以下では、拡散は徐々には進行するが、時間がかかり生産性が良くない。また、350℃以上では、絶縁フィルムの性質にもよるが、絶縁フィルムの特性等を変化させたり、絶縁フィルムがそったりする可能性があり、これもあまり好ましくない。
他の製造方法として、絶縁フィルム表面にシード層を付着させた後、銅以外の少なくとも1種類以上の金属を付着させた後、薄膜に銅層を形成し、上述した熱処理を行いフィルム表面近傍の銅層中に含有する銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下の膜を形成させ、その上に電気銅めっきを行い目的の銅メタライズド積層板とすることもできる。この時、銅の薄膜層の厚みは300nm以下が好ましい。
上記銅及び銅合金の薄膜形成後または銅以外の少なくとも1種類以上の金属成膜後の銅または銅合金めっきは、電解めっきで行う方が好ましく、浴種としては、硫酸浴またはスルファミン酸浴、ピロリン酸浴またはシアン浴等が挙げられ、表面を平滑化する場合には、これらの浴に有機または/および無機の添加剤を添加してめっきを行う。
上記銅層表面(絶縁フィルム接着面とは反対側の面)には、粗化処理を施す。粗化処理を施すことにより、この上にさらに絶縁フィルムを接着させる場合の接着強度を上げることができる。
粗化処理の方法としては、塩酸、硝酸、硫酸等を用いた電気化学的エッチング処理、化学的エッチング処理、あるいはめっきにより粗化粒子を付着させる処理を行うことが好ましい。
めっきにより粗化粒子を付着させる処理の場合、Cu、若しくはCuとMoの合金粒子、またはCuとNi、Co、Fe及びCrの群から選ばれる少なくとも1種の元素とからなる合金粒子、若しくは該合金粒子とV、Mo及びWの群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物との混合物である微細粗化粒子を表面に付着させる。
これら金属粒子、合金粒子、或いは種々粒子の混合物を微細粗化粒子として付着させることにより、銅箔の平滑化表面に微細粗化粒子が付着し、この上にさらに絶縁フィルムを接着させる場合の接着強度を上げることができる。これらの付着金属は、少なくとも0.01mg/dm以上100mg/dm以下を付着させることが望ましい。0.01mg/dm以下では接着強度を上げる効果に乏しく100mg/dmを越える量を被覆させても接着強度を上げる効果は飽和してしまうからである。
上記構成の銅メタライズド積層板に金属被覆処理、防錆処理またはシランカップリング処理またはこれら2種類または3種類を組み合わせた処理を施す。金属被覆処理は、前記銅含有層の表面にNi、Co、Cr、Zn、Sn、In、Agまたはその合金のうち、少なくとも1種類の金属層が形成されていることが好ましい。
これらの金属が被覆されていることにより、単に大気中での防錆の役目を果たすだけでなく、プリント配線板の作成時にかかる熱工程で加熱変色を防ぐことが可能である。これらの金属被覆処理は、少なくとも0.01mg/dm以上30mg/dm以下付着させることが望ましい。0.01mg/dm以下では加熱変色を防ぐことができず、30mg/dm以上付着させても耐加熱変色効果は飽和してしまうためである。
防錆処理はベンゾトリアゾール等の有機被膜及びクロメート処理等の無機被膜が好ましい。プリント配線板では、クロメート処理、さらに好ましくは電解クロメート処理等を行うと、該表面に酸化防止層が形成されると同時にこの上にさらに絶縁フィルムを接着させる場合の接着強度を上げることができるので好ましい。形成されるクロム量としては、0.01〜0.2mg/dm程度のクロム酸化物またはその水和物などを付着させることが望ましく、これにより銅箔に優れた防錆機能を付与することができる。
またシランカップリング剤については、ビニル系、エポキシ系、メタクリロキシ系、アミノ系、メルカプト系等を使用することが好ましい。シランカップリング剤の種類は、使用するカバーフィルム樹脂により合わせ選択し使用することが好ましい。この場合も、さらに絶縁フィルムをカバーフィルムとして接着させる場合、接着強度を上げることができる。
実施例1:
絶縁フィルムとして厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社、商品名:KAPTONN−150EN)を用い、キャリアガスとして酸素を使用して20秒間プラズマ処理を行った。なお、プラズマ処理の条件は、ガス圧:3×10−2Torr、高周波電源:13.56MHz、100Wである。次いで、プラズマ処理を施したポリイミドフィルムをアルカリ系水溶液に50℃、3分の条件で浸漬することにより変質物質を除去し、水洗、乾燥した。
次いで、ポリイミドフィルム上にシード層としてスパッタ法(ターゲット:クロム、キャリアガス:アルゴン)により10nmのクロム層を設け、続いて、該クロム層上に第一の銅層として、銅をスパッタ法(ターゲット:銅、キャリアガス:アルゴン)で0.20μmの厚さに設けた。次いで銅以外の金属層としてZnをスパッタ法(ターゲット:Zn、キャリアガス:アルゴン)で0.10μm被覆し、下記熱処理条件Aで熱処理を行ってZnを第一の銅層内に拡散させて銅含有層を形成した。この銅含有層は、フィルム表面近傍の銅層中にZnを29wt%含有していた。その後、厚さが8μmになるように電気銅めっき条件Aにより電気銅めっきを施し第二の銅層を形成した。
〔熱処理条件A〕
温度 200℃
時間 10時間
雰囲気 N
〔電気銅めっき条件A〕
硫酸銅 50g/l
硫酸 100g/l
添加剤 微量
電流密度 0.1〜1A/dm
実施例2:
実施例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層(シード層)を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法で0.20μm設けた(第一の銅層)。さらにZn層をスパッタ法で0.014μm被覆し(金属層)、上記熱処理条件Aで熱処理を行ってZnを銅の薄膜層(第一の銅層)内に拡散させ、フィルム表面近傍の銅層中にZnを5wt%含有させた。その後、厚さが8μmになるように電気銅めっき条件Aにより電気銅めっきを施し第二の銅層を形成した。
実施例3:
実施例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法で0.08μm設けた。さらにZn層をスパッタ法で0.15μm被覆し、熱処理条件Aで熱処理を行ってZnを銅の薄膜層内に拡散させ、フィルム表面近傍の銅層中にZnを60wt%含有させた。その後、厚さが8μmになるように電気銅めっき条件Aにより電気銅めっきを施し第二の銅層を形成した。
実施例4:
実施例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法で0.20μm設けた。さらにスパッタ法によりZn層を0.10μmの厚さに被覆し、その上に厚さが8μmになるように実施例1と同様に電気銅めっき条件Aで銅層を設けた。この後、熱処理条件Aで熱処理を行い、Znを拡散させフィルム表面近傍の銅層中にZnを29wt%含有させた。
実施例5:
実施例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法で0.20μm設けた。さらにスパッタ法によりSn層を0.10μmの厚さに被覆し、下記熱処理条件Bにて熱処理を行い、Snを拡散させフィルム表面近傍の銅層中にSnを29wt%以上含有させ、その上に厚さ8μmになるように実施例1と同様に電気銅めっき条件Aで銅層を施した。
〔熱処理条件B〕
温度 210℃
時間 5時間
雰囲気 N
実施例6:
実施例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法で0.20μm設けた。さらにスパッタ法によりSn−Bi層(ターゲット:Sn90%−Bi10%合金、キャリアガス:アルゴン)を0.013μmの厚さに被覆し、下記熱処理条件Cにて熱処理を行い、Sn及びBiを拡散させ、フィルム表面近傍の銅層中にSn−Biを合計で5wt%含有させ、その上に厚さ8μmになるように実施例1と同様に電気銅めっき条件Aで銅層を施した。
〔熱処理条件C〕
温度 220℃
時間 5時間
雰囲気 N
実施例7:
実施例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法で0.20μm設けた。さらにスパッタ法によりIn層を0.03μmの厚さに被覆し、上記熱処理条件Cにて熱処理を行い、Inを拡散させ、フィルム表面近傍の銅層中にInを11wt%含有させた。この後、その上に厚さ8μmになるように実施例1と同様に電気銅めっき条件Aで銅層を施した。
実施例8:
実施例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法で0.20μm設けた。さらにスパッタ法によりSn−Pb層(ターゲット:Sn70%−Pb30%合金、キャリアガス:アルゴン)を0.01μmの厚さに被覆し、熱処理条件Cにて熱処理を行い、Snまたは及びPbを拡散させ、フィルム表面近傍の銅層中にSn−Pbを合計で12wt%含有させた 。その上に厚さ8μmになるように実施例1と同様に電気銅めっき条件Aで銅層を施した
実施例9:
実施例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上にNi層をスパッタ法で0.003μm設けた。さらにスパッタ法によりZn層を0.02μmの厚さに被覆し、Zn層上に銅層をスパッタ法により0.20μm設け、上記熱処理条件Aにて熱処理を行い、Znを拡散させ、フィルム表面近傍の銅層中にZnを11wt%含有させるようにした 。
この後、その上に厚さ8μmになるように実施例1と同様に電気銅めっき条件Aで銅層を施した。
実施例10:
実施例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上にCo層をスパッタ法で0.003μm設けた。さらにスパッタ法によりZn層を0.02μmの厚さに被覆し、Zn層上に銅層をスパッタ法により0.20μm設けた。熱処理条件Aにて熱処理を行い、Znを拡散させ、フィルム表面近傍の銅層中にZnを11wt%含有させるようにした 。
この後、その上に厚さ8μmになるように実施例1と同様に電気銅めっき条件Aで銅層を施した
比較例1:
実施例1と同様に、絶縁フィルムとして厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社、商品名:KAPTONN−150EN)を用い、キャリアガスとして酸素を使用して20秒間プラズマ処理を行った。なお、プラズマ処理条件はガス圧:3×10−2Torr、高周波電源:13.56MHz、100Wである。
次いで、プラズマ処理を施したポリイミドフィルムをアルカリ系水溶液に50℃、3分の条件で浸漬することにより変質物質を除去し、水洗、乾燥した。その後、ポリイミドフィルム上にスパッタ法(ターゲット:クロム、キャリアガス:アルゴン)によって、10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法(ターゲット:銅、キャリアガス:アルゴン)で0.2μm設けた。その上に厚さが8μmになるように電気銅めっき条件Aで銅層を施した。
比較例2:
比較例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法で0.2μm設けた。さらにZn層をスパッタ法で0.005μm被覆し、上記熱処理条件Aで熱処理を行ってZnを銅の薄膜層内に拡散させ、フィルム表面近傍の銅層中にZnを2wt%含有させた。その後、厚さが8μmになるように電気銅めっき条件Aにより電気銅めっきを施した。
比較例3:
比較例1と同様にして、ポリイミドフィルム上にスパッタ法で10nmのクロム層を設け、続いて、クロム層上に銅層をスパッタ法で0.03μm設けた。さらにZn層をスパッタ法で0.17μm被覆し、条件Aで熱処理を行ってZnを銅の薄膜層内に拡散させ、フィルム表面近傍の銅層中にZnを82wt%含有させた。その後、厚さが8μmになるように電気銅めっき条件Aにより電気銅めっきを施した。
〔評価方法〕
評価サンプルの試作
上記実施例及び比較例で作成した銅張積層板(サイズ100mm×50mm)を150℃の恒温槽に168時間入れ試作サンプルとした。
ピール強度の測定
上記熱処理を行った銅張積層板から試料を切りだし、JISC6511に規定する方法に準拠し、幅1mmの測定試料により、8μm銅膜とポリイミドフィルムのピール強度をn=3で測定した。
[評価結果]
[ピール強度]
評価結果を表1に示す。表1はn=3の平均値で示している。
表1から明らかなように、各実施例および比較例3のサンプルのピール強度は加熱処理前の強度と比較して大きく劣化しているものはなく、製品として満足する強度を保持したが、比較例1,2のサンプルはピール強度が極端に落ち、製品としての価値が損なわれる結果となった。
[ファインパターン形成性及び錫めっき]
前記評価サンプルとして実施例および比較例で作成した銅張積層板にL/S=25/25μm幅の回路をエッチングにより形成した。その結果、実施例及び比較例で作成した銅張積層板はいずれも回路の幅がシャープに切れ、その面はほぼ垂直であった。しかし、このあと、シプレイ・ファーイースト(株)より販売されている無電解錫めっき液を使い、70℃、3分で錫めっきを行ったところ、比較例3は錫めっき後にポリイミドと銅の界面に浸食が発生した。
[COF実装]
前記評価サンプルとして実施例および比較例で作成した銅張積層板にL/S=25/25μm幅の回路を形成し、n=1,000で、該回路にICチップを実装した。実装条件はチップ側温度:460℃、テープ側温度:100℃、荷重:15kgf(13.6MPa)、時間:3秒である。その結果、実施例1〜10のサンプル及び比較例3のサンプルではICを正常に回路に実装でき、ポリイミド−回路間の剥離が全く発生しなかった。これに対し、比較例1〜2のサンプルは熱がかかったときのピール強度が弱いため、比較例1ではn=5のポリイミド−回路間の剥離が、比較例2ではn=3のポリイミド−回路間の剥離が発生した。
Figure 2006159631
本発明は、表1に示すように150℃程度の高温下に長期間放置しても、絶縁フィルムと銅層との密着強度(ピール強度)が大幅に低下することはなかった。また、ファインパターン形成、その後の錫めっき性、COF実装にも適しており、優れた銅メタライズド積層板とその製造方法を提供することができる。

Claims (15)

  1. 絶縁フィルムの少なくとも一方の面にドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に銅または/および銅合金からなる銅含有層を設けた銅メタライズド積層板であって、前記シード層に接した面の銅含有層組成が、銅に対し銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下の比率であることを特徴とする銅メタライズド積層板。
  2. 前記銅含有層が、銅合金層と、該銅合金層上に設けた銅層からなり、銅合金の組成が、銅に対し銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下の比率で含有されていることを特徴とする請求項1に記載の銅メタライズド積層板。
  3. 銅に対し、3wt%以上70wt%以下の比率で含有されている銅以外の金属の少なくとも一種類が、Zn、Sn、Bi、In、Pb、Ni、Coまたはその合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の銅メタライズド積層板。
  4. 前記銅含有層の表面が粗化処理されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の銅メタライズド積層板。
  5. 前記銅含有層の表面にNi、Co、Cr、Zn、Sn、In、Agまたはその合金のうち、少なくとも1種類の金属が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の銅メタライズド積層板。
  6. 前記銅含有層の表面に防錆処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の銅メタライズド積層板。
  7. 前記銅含有層にシランカップリング処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の銅メタライズド積層板。
  8. 絶縁フィルムの表面に、ドライプロセスによりシード層を設け、該シード層上に銅からなる第一の銅層を形成し、次いで該第一の銅層上に銅以外の少なくとも1種類の金属からなる金属層を設け、次いで、熱履歴を与えることにより前記第一の銅層と金属層とを熱拡散させて銅含有層を形成し、該銅含有層上に銅からなる第二の銅層を形成することを特徴とする銅メタライズド積層板の製造方法。
  9. 絶縁フィルムの表面に、ドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に銅からなる第一の銅層を形成し、次いで該第一の銅層上に銅以外の少なくとも1種類の金属からなる金属層を設け、次いで、該金属層上に銅からなる第二の銅層を形成し、次いで、熱履歴を与えることにより前記第一の銅層と金属層とを熱拡散させて銅含有層を形成することを特徴とする銅メタライズド積層板の製造方法。
  10. 絶縁フィルムの表面に、ドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に銅以外の少なくとも1種類の金属を付着して金属層を設け、該金属層上に銅からなる第一の銅層を形成し、次いで熱履歴を与えることにより前記金属層と第一の銅層とを熱拡散させて銅含有層を形成し、次いで、該銅含有層上に銅からなる第二の銅層を形成することを特徴とする銅メタライズド積層板の製造方法。
  11. 絶縁フィルムの表面に、ドライプロセスにより設けたシード層と、該シード層上に銅以外の少なくとも1種類の金属からなる金属層を設け、該金属層上に銅からなる第一の銅層を形成し、次いで、該第一の銅層上に銅からなる第二の銅層を形成し、次いで、熱履歴を与えることにより前記金属層と第一の銅層とを熱拡散させて銅含有層を形成することを特徴とする銅メタライズド積層板の製造方法。
  12. 前記銅含有層の組成が、銅に対し銅以外の少なくとも1種類の金属が3wt%以上70wt%以下の比率で含有されていることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の銅メタライズド積層板の製造方法。
  13. 前記金属層を形成する金属の少なくとも1種類が、Zn、Sn、Bi、In、Pb、Ni、Coまたはその合金であることを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載の銅メタライズド積層板の製造方法。
  14. 前記金属層を、ドライプロセスにより形成することを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の銅メタライズド積層板の製造方法。
  15. 前記第一の銅層を、ドライプロセスにより形成することを特徴とする請求項8乃至14のいずれかに記載の銅メタライズド積層板の製造方法。

JP2004354293A 2004-12-07 2004-12-07 銅メタライズド積層板及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4776217B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004354293A JP4776217B2 (ja) 2004-12-07 2004-12-07 銅メタライズド積層板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004354293A JP4776217B2 (ja) 2004-12-07 2004-12-07 銅メタライズド積層板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006159631A true JP2006159631A (ja) 2006-06-22
JP4776217B2 JP4776217B2 (ja) 2011-09-21

Family

ID=36662158

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004354293A Expired - Fee Related JP4776217B2 (ja) 2004-12-07 2004-12-07 銅メタライズド積層板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4776217B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010260328A (ja) * 2009-04-10 2010-11-18 Jx Nippon Mining & Metals Corp 2層銅張積層板の製造方法及び2層銅張積層板
JP2014019159A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 金属層を有する絶縁フィルム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0382188A (ja) * 1989-08-25 1991-04-08 Kyocera Corp セラミック配線基板の製造方法
JPH04209596A (ja) * 1990-12-07 1992-07-30 Furukawa Electric Co Ltd:The 回路基板用素材
JPH0955575A (ja) * 1995-08-10 1997-02-25 Mitsui Toatsu Chem Inc 積層体
JP2004031588A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Toyo Metallizing Co Ltd フレキシブルプリント配線用基板
JP2004260068A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Furukawa Techno Research Kk 電磁波シールド用銅箔及び電磁波シールド体

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0382188A (ja) * 1989-08-25 1991-04-08 Kyocera Corp セラミック配線基板の製造方法
JPH04209596A (ja) * 1990-12-07 1992-07-30 Furukawa Electric Co Ltd:The 回路基板用素材
JPH0955575A (ja) * 1995-08-10 1997-02-25 Mitsui Toatsu Chem Inc 積層体
JP2004031588A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Toyo Metallizing Co Ltd フレキシブルプリント配線用基板
JP2004260068A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Furukawa Techno Research Kk 電磁波シールド用銅箔及び電磁波シールド体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010260328A (ja) * 2009-04-10 2010-11-18 Jx Nippon Mining & Metals Corp 2層銅張積層板の製造方法及び2層銅張積層板
JP2014019159A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 金属層を有する絶縁フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4776217B2 (ja) 2011-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5461988B2 (ja) 金属積層ポリイミド基盤及びその製造方法
JP3973197B2 (ja) キャリア箔付電解銅箔及びその製造方法
JP5392732B2 (ja) 銅表面の対樹脂接着層、配線基板および接着層形成方法
TWI450816B (zh) A polyimide complex coated with a metal, a method for producing the composite, and a manufacturing apparatus for the composite
JP2005076091A (ja) キャリア付き極薄銅箔の製造方法、及びその製造方法で製造されたキャリア付き極薄銅箔
JP5156873B1 (ja) キャリア付銅箔
JP2001177204A (ja) 表面処理銅箔及びその表面処理銅箔の製造方法
JP4824828B1 (ja) 複合金属箔及びその製造方法並びにプリント配線板
JP5364838B1 (ja) キャリア付銅箔
JP5470487B1 (ja) 銅箔、それを用いた半導体パッケージ用銅張積層体、プリント配線板、プリント回路板、樹脂基材、回路の形成方法、セミアディティブ工法、半導体パッケージ用回路形成基板及び半導体パッケージ
JP2017122274A (ja) 表面処理銅箔
JP4073248B2 (ja) 高温耐熱用キャリア箔付電解銅箔の製造方法及びその製造方法で得られる高温耐熱用キャリア箔付電解銅箔
WO2019188837A1 (ja) 表面処理銅箔、銅張積層板、及びプリント配線板の製造方法
JP4941204B2 (ja) プリント配線板用銅箔及びその表面処理方法
TW200428920A (en) Bonding layer forming solution, method of producing copper-to-resin bonding layer using the solution, and layered product obtained thereby
JP4391449B2 (ja) キャリア付き極薄銅箔及びプリント配線基板
JP4762533B2 (ja) 銅メタライズド積層板及びその製造方法
JP3812834B2 (ja) キャリア箔付電解銅箔並びにその製造方法及びそのキャリア箔付電解銅箔を用いた銅張積層板
JP4776217B2 (ja) 銅メタライズド積層板及びその製造方法
JP6140480B2 (ja) キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント配線板、プリント回路板、銅張積層板、及び、プリント配線板の製造方法
JP4572363B2 (ja) 銅と配線基板用樹脂との接着層形成液及びその液を用いた銅と配線基板用樹脂との接着層の製造方法
JP2006269706A (ja) 積層回路基板とその製造方法
JP5650023B2 (ja) プリント配線板用銅箔及びそれを用いた積層板
JP2004349693A (ja) 銅表面の対樹脂接着層
JP2006175634A (ja) 金属−ポリイミド基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070806

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110621

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110628

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4776217

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees