JP2006158993A - カーテン塗布方法 - Google Patents

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光広 齋藤
Kunihiko Oga
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Abstract

【課題】平滑度の高い支持体に対して、空気同伴を生じることなく、高速、高流量で塗布することのできるカーテン塗布方法を提供することを目的とする。
【解決手段】カーテン塗布において、支持体に接する最下層の塗布液として、剪断速度5×104 -1での粘度が15mPa・s以上60mPa・s以下であり、且つ、塗布点における動的表面張力が15mN/m以上40mN/m以下と規定した。
【選択図】 図1

Description

本発明はカーテン塗布方法に係り、特にコート紙のように高平滑な支持体への塗布を行うカーテン塗布方法に関する。
連続走行するウエブの上に塗布液を単層塗布あるいは多層同時塗布する方法のひとつとしてカーテン塗布方法がある。カーテン塗布方法は、薄膜状の塗布液をカーテン状に自由落下させて、走行するウエブの上に衝突させることで塗膜を形成する方法である。カーテン塗布は高速塗布適性の点で優れていると言われるが、近年では、カーテン塗布においても、さらなる高速化が要求され、空気同伴現象が高速化の妨げとなること多い。
前述した空気同伴現象とは、塗布点に至るウエブに近傍の空気が同伴されて、塗布液とウエブとの間に入りこむ現象であり、これはウエブと空気の固気界面からウェブと塗布液の固液界面への置換が完全には行われなかったことが原因である。
空気同伴現象は、各塗布液に固有の臨界塗布速度以下では発生せず、またその限界塗布速度は塗布液の粘度、表面張力といった物性に依存し、特に粘度の影響が顕著であるといわれている。このため、塗布液の物性をコントロールして限界速度を上昇させる方法、或いは、塗布方法や塗布装置の改良により臨界速度を上昇させる方法などが開発されている。例えば、特許文献1は、塗布液の物性を設定することによって、塗布の精度を向上させている。
特開2001−252612号公報
しかしながら、特許文献1に記載の塗布方法は、上質紙のような平滑度が低い支持体の場合には高速で良好な塗布を行うことはできても、コート紙のような平滑度の高い支持体への塗布を行うと、ビード振動によって空気が同伴した段状の塗布ムラ(以下、空気同伴の液ダレ)が発生する問題があった。ここで、ビードとはカーテン膜下方の支持体と接する領域のことである。この現象は、高速化、高流量化、或いはカーテン膜高さが低くなるにつれて顕著となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、平滑度の高い支持体に対しても、空気同伴の液ダレを生じることなく、高速、高流量で塗布することのできるカーテン塗布方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は前記目的を達成するために、少なくとも一層の塗布液を薄膜液状物として、連続走行する支持体上に自由落下させて塗設するカーテン塗布方法において、前記支持体に接する層の塗布液の粘度が剪断速度5×104 -1で15mPa・s以上60mPa・s以下であり、且つ、塗布点における動的表面張力が15mN/m以上40mN/m以下であることを特徴とする。
本願発明の発明者は、高平滑度の支持体での塗布故障を回避することを目的に検討を重ねた結果、支持体に接する層の塗布液において、高剪断時の粘度、及び塗布点における動的表面張力が塗布欠陥の発生と密接な関係があるという知見を得た。例えば、剪断速度5×104 -1での粘度が15mPa・sに満たない場合には、塗布時のカーテン膜の延伸が起こる際に粘性力が不足し、カーテン膜が支持体に転移して塗布層を形成する領域で振動し乱れる。また、塗布液の塗布点における動的表面張力が40mN/mを超える場合には支持体塗布液と支持体の接触角が大きくなり接触点が下流に移動し、空気同伴する。さらに、支持体の平滑度が高くなるほど、高剪断時の粘度を上昇させるよりも塗布点における動的表面張力を下げる方が空気同伴を抑制する効果が高いことが判明した。
本発明はこのような知見に基づいて成されたものである。請求項1に記載の発明によれば、塗布液の粘度を剪断速度5×104 -1で15mPa・s以上60mPa・s以下にし、且つ、塗布点における動的表面張力を15mN/m以上40mN/m以下にする。これにより、空気同伴の液ダレの発生を防止することができ、良好な塗布層を形成することができる。なお、剪断速度5×104 -1での粘度は20mPa・s以上50mPa・s以下がより好ましい。また、塗布点における動的表面張力は20mN/m以上35mN/m以下がより好ましい。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記支持体に接する層の塗布液は、剪断速度105 -1以上106 -1以下の範囲で剪断速度a、bでの粘度ηa 、ηb が、−50≦{(ηa −ηb )/(log a−log b)}≦10、a>b、の関係式を満たすことを特徴とする。
本発明の発明者は、塗布液の粘度が所定の剪断速度領域で急激に上下する場合、カーテン膜が安定せず、全体がモヤモヤのかかったようにぼやけた縞状の塗布ムラ(以下、モヤムラと呼ぶ)が発生するという知見を得た。請求項2に記載の発明によれば、粘度が上下する範囲を規制したので、モヤムラの発生を防止できる。
請求項3に記載の発明は請求項1又は2の発明において、前記支持体の平滑度が1000s以上であることを特徴とする。支持体はその平滑度が高くなるほど空気同伴の液ダレを生じやすくなる。しかし、本発明を適用すると、従来方法では空気同伴の液ダレが生じていた平滑度が100s以上の支持体であっても、空気同伴の液ダレを生じることなく塗布することができる。
請求項4に記載の発明は請求項1〜3のいずれか1の発明において、膜流量が0.7g/(cm・s)以上5.0g/(cm・s)以下であることを特徴とする。
膜流量が小さくなると、カーテン膜の支持体への衝突力が小さくなるので、空気同伴が生じやすくなる。しかし、本発明を適用すると、従来において空気同伴を生じていた0.7g/(cm・s)以上5.0g/(cm・s)以下の膜流量においても空気同伴を生じることなく塗布することができる。なお、膜流量は0.7g/(cm・s)以上2.5g/(cm・s)以下が好ましい。
請求項5に記載の発明は請求項1〜4のいずれか1の発明において、カーテン膜高さが50mm以上300mm以下であることを特徴とする。本発明においてカーテン膜高さが50mmに満たない場合、塗布時にカーテン膜の延伸が起こる際に著しく剪断力が大きくなるため、粘性力が不足し、カーテン膜が支持体に転移して塗布層を形成する領域で、振動し乱れる。よって、カーテン膜高さは50mm以上であることが好ましい。なお、膜高さは100mm以上250mm以下がより好ましい。
本発明に係るカーテン塗布方法によれば、塗布液の粘度を剪断速度5×104 -1で15mPa・s以上60mPa・s以下にし、且つ、塗布点における動的表面張力を15mN/m以上40mN/m以下にしたので、塗布層を形成する領域でカーテン膜が振動し乱れたり、塗布液と支持体の接触角が大きくなり接触点が下流に移動し、空気同伴することを防止でき、良好な塗布膜を形成することができる。
以下添付図面に従って本発明に係るカーテン塗布方法の好ましい実施の形態について説明する。
本発明においてカーテン塗布装置とは、前計量型の塗布装置であり、カーテン膜は両面に自由表面を持ち、塗布時に片面が支持体と接触することにより、塗布層を形成するものである。図1に、カーテン塗布装置の概略構成を示す。
図1に示すように、カーテン塗布装置は、塗布ダイ12とバックアップローラ14を備え、支持体(ウエブ)10はバックアップローラ14にラップした状態で搬送される。塗布ダイ12は、バックアップローラ14の上方に下向きに配置される。塗布ダイ12には、幅方向にマニホールド16が形成されており、このマニホールド16に塗布液が供給される。供給された塗布液は、スリット18を介して塗布ダイ12の先端から層状に吐出される。吐出された塗布液は、自由落下してカーテン膜20を形成する。そして、バックアップローラ14にラップされた部分の支持体10の上に着地し、塗布層が形成される。
上記の如く構成されたカーテン塗布装置において、塗布液は、カーテン塗布を行うことが可能な塗布液であればよい。例えば、写真乳剤液としてゼラチン水溶液中にハロゲン化銀を分散したもの、磁性体塗布液として水あるいは有機溶剤中に磁性体粒子を分散したもの、感熱発色体塗布液として発色剤と顕色剤を分散したもの、感圧発色体として発色剤あるいは顕色剤を含むマイクロカプセルを分散したもの、顔料塗被紙塗布液として無機或いは有機顔料を分散したもの等を用いることができる。
また、本発明で使用される支持体10としては、一般に使用される上質紙、中質紙、更紙、マシンコート紙、アート紙、キャストコート紙、合成紙、レジンコーテッド紙、プラスティックフィルム、金属板、ゴム板、天然、あるいは合成繊維で織られた布等を含む。支持体の平滑度は、特に限定されるものではないが、平滑度が高くなるほど本発明の効果が顕著である。特に1000s以上になると効果が顕著に現れる。
以下に本発明の特徴部分について説明する。本発明では、平滑度の高い支持体に対して、高速で塗布するために、塗布液の物性を以下のように設定している。なお、層構成を二層以上とした場合には、最下層(すなわち、支持体に接する層)の塗布液が後述の物性を満たしていればよく、最下層以外の層は必ずしもその物性を満たしている必要はない。
最下層の塗布液は、剪断速度5×104 -1での粘度が15mPa・s以上60mPa・s以下であり、且つ、塗布点における動的表面張力が20mN/m以上50mN/m以下であることが好ましい。剪断速度5×104 -1での粘度は15mPa・s以上40mPa・s以下がより好ましく、塗布点における動的表面張力が20mN/m以上35mN/m以下であることがより好ましい。ここで、塗布点とは、図1に示すようにカーテン20膜が支持体に着地した着地点Pである。
上記の如く剪断速度5×104 -1での粘度を15mPa・s以上に設定すると、カーテン膜20が支持体10に転移して塗布層を形成する領域で振動し乱れることを防止できる。また、動的表面張力を40mN/m以下に設定すると、塗布液と支持体の接触角が大きくなり接触点が下流に移動し、空気同伴することを防止できる。したがって、塗布液の物性を上記の如く設定することによって、空気同伴の液ダレを未然に防ぐことができる。これにより、平滑度が1000s以上の支持体10であっても、高速で塗布を行うことができる。本発明において、塗布速度は特に限定されるものではないが、本発明では、塗布速度が100m/min以上の高速塗布においても空気同伴の液ダレを防止することができる。
また、本発明において、膜流量は0.7g/(cm・s)以上5.0g/(cm・s)以下が好ましく、特に0.7g/(cm・s)以上2.5g/(cm・s)以下が好ましい。膜流量が小さくなると、カーテン膜20の支持体10への衝突力が小さくなるので、空気同伴が生じやすくなるが、上記の如く塗布液の物性を設定すると、従来において空気同伴を生じていた0.7g/(cm・s)以上5.0g/(cm・s)以下の膜流量においても空気同伴を生じることなく塗布することができる。なお、膜流量が5.0g(g/(cm・sec)を超える場合には支持体とカーテン膜の接触点後方の液だまりが大きくなり(ヒールの肥大化)、液ダレが悪化する。
本発明において、カーテン膜高さh1(図1参照)は50〜300mmが好ましく、特に100〜250mmが好ましい。カーテン膜高さが50mmに満たない場合には、塗布時にカーテン膜20の延伸が起こる際に、剪断力が著しく大きくなる。このため、粘性力が不足し、カーテン膜20が支持体10に転移して塗布層を形成する領域で、振動が起こり、空気同伴の液ダレを発生するおそれがある。
また、本発明において、最下層の塗布液は、剪断速度105 〜106 -1の範囲で、ある二点の剪断速度をa(s-1)、b(s-1)とし、その剪断速度での粘度をηa 、ηb とした際に、次式:−50≦{(ηa −ηb )/(log a−log b)}≦10、ただしa>b、を満たすように設定される。このように設定した塗布液は、前述の剪断速度領域で急激に粘度が上下しない。したがって、本実施の形態によれば、粘度が急激に上下する塗布液の場合に発生するモヤムラの発生を防止することができる。モヤムラは、特に中間濃度での発色用途のある熱現像型ジアゾ複写紙等で顕著に見られることから、上記の如く塗布液を設定すると、熱現像型ジアゾ複写紙において効果が大きい。なお、塗布液は、剪断速度による粘度の変化の挙動が剪断速度が高くなるにつれて粘度が低くなるシアシニング(shear thining)特性が好ましい。
上述した剪断速度による粘度は、NISSEI VISCORDER MODEL HSV−2(日本精機製)を用いて測定した。
また、動的表面張力は、図2に示すような膜破壊法で、カーテン膜20の中央高さhの位置にピン22を挿入し、破壊したカーテン膜の角度θ、及び単位幅当たりの流量qから次式:σ=1/2・q・u・sin2 θ、によって動的表面張力を求めた。ただし、uは分岐部流速であり、u=(2・g・h)1/2 で求められる。なお、図2の符号24はエッジガイドである。
また、上述した支持体10の平滑度は王研式平滑度・透気度計を用いて測定したものである。
(1)実施例1…熱現像型ジアゾ複写紙の製造
<塗布液の調整>
[マイクロカプセル液の調製]下記の化1で表されるジアゾニウム塩2部、4−ヒドロキシフェニル−4’−イソプロピルオキシフェニルスルホン(日本曹達社製;商品名D−8)1部、及び2、2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(住友化学社製;商品名スミライザーMDPS)1部を、酢酸エチル5部に添加して溶解した。
Figure 2006158993
このジアゾ化合物等の溶液に壁材として2種類のイソシアネート((タケネートD127N:武田製品製の商品名)3部と、(タケネートD204EA)3部)を添加し、攪拌混合した。このようにして得られた酢酸エチル溶液を、濃度10%の部分鹸化ポリビニルアルコール(PVA217E:クラレ株式会社製の商品名)10部に混合し、乳化分散して平均粒径が1.0μmの乳化液を得た。そして、得られた乳化液に水10部を加え、攪拌しながら40℃に加温して壁形成物質であるイソシアネートを3時間反応させ、平均粒径が1μmで、ジアゾ化合物を芯物質として含有するマイクロカプセルを得た。
[カプラー分散液の調製]2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド5部及びトリフェニルグアニジン5部を、濃度3%の部分鹸化ポリビニルアルコール(PVA205:クラレ株式会社製の商品名)35部に加え、サンドミルで24時間分散して平均粒径が0.6μmの分散液を得た。
[塗布液調整]上記ジアゾニウム塩のカプセル液10部に、上記カプラー分散液10部、50重量%炭酸カルシウム(白石工業製のユニバー70)分散液16部、ステアリン酸アミド20重量%分散液5部、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸亜鉛塩の40重量%分散液1部、濃度10% のポリビニールアルコール(PVA117:クラレ株式会社製の商品名)10部、カヤホールS(日本化薬株式会社)1部、濃度10%のエアロゾル80MA(日本サイテックインダストリーズ株式会社)1.5部、濃度2%のラピゾールB−90(日本油脂株式会社)1.5部を加えて塗布液とした。カヤホールSは本来、蛍光増白剤として用いるが、高せん断時の粘度を上げる作用があることがわかり、増粘剤として使用した。
<塗布>
固形塗布量4.6g/m2 となるように,カーテン塗布装置を用いて坪量82g/m2 のコート紙に塗布し、熱現像型ジアゾ複写紙を作成した。
(2)実施例2
実施例1で用いた塗布液のカヤホールS(日本化薬株式会社)の添加量を0.2部、濃度10%のエアロゾル80MAの添加量を0.5部に代えた以外は、実施例1と同一条件で熱現像型ジアゾ複写紙を作成した。
(3)実施例3
実施例1で用いた塗布液のカヤホールSの添加量を2部に代えた以外は、実施例1と同一条件で熱現像型ジアゾ複写紙を作成した。
(4)実施例4
《感熱記録材料の作成》
<感熱発色層用塗布液の調製>
[分散液A(電子供与性無色染料)の調製]2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン:10部、ポリビニルアルコール2.5%溶液(PVA−105、(株)クラレ製):50部、以上の各成分を混合後ボールミルで分散し、分散しながら混合して平均粒子径が0.7μmの分散液Aを得た。
[分散液B(電子受容性化合物)の調製]4−ヒドロキシベンゼンスルホンアニリド:20部、ポリビニルアルコール2.5%溶液(PVA−105、(株)クラレ製):100部、以上の各成分を混合後ボールミルで分散し、ボールミルで分散しながら混合して平均粒子径が0.7μmの分散液Bを得た。
[分散液C(増感剤)の調製]2−ベンジルオキシナフタレン(増感剤):20部、ポリビニルアルコール2.5%溶液(PVA−105、(株)クラレ製):100部、以上の各成分を混合後ボールミルで分散し、ボールミルで分散しながら混合して平均粒子径が0.7μmの分散液Cを得た。
[顔料分散液Dの調製]カルサイト系軽質炭酸カルシウム(煮アマニ油吸油量 ml/100g):40部、ポリアクリル酸ナトリウム:1部、蒸留水:60部、以上の各成分を混合後サンドミルで分散しながら混合して顔料分散液Dを得た。顔料分散液Dの平均粒子径は2.0μmであった。
[感熱剤発色層用塗布液]上述した分散液A:60部、分散液B:120部、分散液C:120部、顔料分散液D:101部、ステアリン酸亜鉛30%分散液:15部、パラフィンワックス(30%):15部、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬 セロゲンEP)の1%水溶液:100部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(25%):4部、以上の組成の化合物を混合して感熱発色層用塗布液を得た。
[支持体アンダーコート層用塗布液の調製]焼成カオリン(吸油量75ml/100g):100部、ヘキサメタリン酸ナトリウム:1部、蒸留水:110部、以上の各成分をディソルバーで攪拌混合して分散液を得た。得られた分散液に、SBR(スチレン−ブタジエンゴムラテックス)20部と酸化デンプン(25%)25部とを添加して、支持体アンダーコート層用塗布液を得た。
<塗布>
上質紙に、ブレードコーターによって乾燥後の塗布量が8g/m2 となるようにアンダーコート層を形成した。次いで、該アンダーコート層上に、乾燥後の塗布量が4g/m2 となるように上記感熱記録材料用塗布液をカーテンコーターによって塗布し、形成された感熱発色層表面にキャレンダー処理を施し、感熱記録材料を得た。
(5)実施例5…電子写真用受像シートの製造
<受像紙の作成>
[支持体]坪量160(g/m2 )の上質紙を原紙として用い、その裏面に高密度ポリエチレン(HDPE)及び低密度ポリエチレン(LDPE)7/3(質量比)のブレンド物を押し出し、コーティング法(310℃)により厚み15μmで裏面PE層を形成した。次いで、表面にLDPEを厚み31.7μmになるようにして同様に表面PE層を形成し、ポリエチレンラミネート紙を作製して支持体とした。
<塗布液の調整>
[酸化チタン分散液の作成]二酸化チタン(R−780−2、石原産業(株)製):48部、ポリビニルブチラール(PVA205C、クラレ(株)製):40部、界面活性剤(デモールEP、花王(株)製):0.6部、イオン交換水:31.6部、以上の各成分を混合し、日本精機製作所製NBK−2を用いて分散させ、二酸化チタン分散液を作製した。
[受像層塗布液の作成]アクリル樹脂水分散物(ハイロスHE1335、星光ポリマー(株)):100部、アクリル樹脂水分散物(ジョンクリル538、ジョンソンポリマー(株)):100部、ポリエチレンオキサイド(アルコックスR1000、明成化学(株)) :2.5部、アニオン性界面活性剤( ラピゾールA90、日本油脂(株)):1.2部、水:60部、以上の各成分を混合させて下塗り層塗布液を作成した。
さらに、ポリエステル樹脂水系分散物(固形分30重量%):200部、水:128.7部、上記酸化チタンの分散物:15.5部、カルナバワックス水分散物(セルゾール524、中京油脂(株)):10部、ポリエチレンオキサイド(アルコックスR1000、明成化学(株)):4.8部、アニオン性界面活性剤(ラピゾールA90、日本油脂(株)):1.5部、マット剤(MX2000、総研化学(株)):1.8部、以上の各成分を混合させて受像層塗布液を作成した。
<塗布>
下塗り層塗布液、受像層塗布液をそれぞれ固形塗布量が5g/m2 、7.5g/m2 となるように前記支持体の表面に重層カーテン塗布を行い、電子写真用受像シートを作製した。
(6)実施例6…熱現像型ジアゾ複写紙
スライドビード塗布装置を用いた以外は試験例1と同一条件で熱現像型ジアゾ複写紙を作成した。
上述した実施例1〜6における塗布液の各液物性、塗布条件と塗布ムラの評価結果を表1に示す。
Figure 2006158993
表1から分かるように、実施例1では、塗布液の剪断速度5×104 -1での粘度が15mPa・s以上60mPa・s以下であり、且つ、塗布点における動的表面張力が15mN/m以上40mN/m以下であるため、空気同伴の液ダレやモヤムラの発生を抑制でき、良好な製品が得られた。
これに対して、実施例2は、剪断速度5×104 -1での粘度が15mPa・sよりも小さく、そして動的表面張力が40mN/mよりも大きいために、空気同伴の液ダレが発生した。
また、実施例3は、剪断速度剪断速度105 〜106 sec-1の範囲で剪断速度a,bでの粘度ηa ,ηb ,a>bが(ηa −ηb )/(log a−log b)>10であるため、モヤムラが発生し、良好な製品が得られなかった。
また、表1から分かるように、本発明を適用すると、実施例4の如く平滑度が400sの感熱記録材料の支持体や、実施例5の如く平滑度が9000s以上の電子写真用受像シートの支持体にも安定に塗布を行うことができる。
なお、試験例6は、カーテン塗布を行った試験例1と比較するために、スライドビード塗布を行った試験である。この試験例6から分かるように、スライドビード塗布で平滑度の高い支持体に塗布を行うと、液切れが生じて塗布することができなくなる。
本発明が適用されるカーテン塗布装置の概略構成を示す模式図 動的表面張力の測定方法を示す説明図
符号の説明
10…支持体、12…塗布ダイ、14…バックアップローラ、16…マニホールド、18…スリット、20…カーテン膜

Claims (5)

  1. 少なくとも一層の塗布液を薄膜液状物として、連続走行する支持体上に自由落下させて塗設するカーテン塗布方法において、
    前記支持体に接する層の塗布液の粘度が剪断速度5×104 -1で15mPa・s以上60mPa・s以下であり、且つ、塗布点における動的表面張力が15mN/m以上40mN/m以下であることを特徴とするカーテン塗布方法。
  2. 前記支持体に接する層の塗布液は、剪断速度105 -1以上106 -1以下の範囲で剪断速度a、bでの粘度ηa 、ηb が、
    −50≦{(ηa −ηb )/(log a−log b)}≦10、
    a>b、
    の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載のカーテン塗布方法。
  3. 前記支持体の平滑度が1000s以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカーテン塗布方法。
  4. 膜流量が0.7g/(cm・s)以上5.0g/(cm・s)以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のカーテン塗布方法。
  5. カーテン膜高さが50mm以上300mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載のカーテン塗布方法。
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