JP2001277712A - インクジェット記録体 - Google Patents

インクジェット記録体

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JP2001277712A
JP2001277712A JP2000280504A JP2000280504A JP2001277712A JP 2001277712 A JP2001277712 A JP 2001277712A JP 2000280504 A JP2000280504 A JP 2000280504A JP 2000280504 A JP2000280504 A JP 2000280504A JP 2001277712 A JP2001277712 A JP 2001277712A
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Tatsu Kitamura
龍 北村
Kazuaki Oshima
一晃 大島
Tomomi Takahashi
智美 高橋
Shunichiro Mukouyoshi
俊一郎 向吉
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字濃度、印字品位、印字耐水性、特に表面
平滑性、光沢性に優れ、かつ、銀塩写真に匹敵する鮮明
な画像が出力可能なインクジェット記録体を提供する。 【解決手段】 支持体と、その上に形成され、顔料とバ
インダーとを含む単一層の、又は2層以上の積層構造を
有する記載層とを有し、前記記録層の少なくとも1層中
に、シリカ、アルミナシリケート並びにα−、θ−、δ
−およびγ−アルミナより選ばれ、1μm以下の平均粒
子径を有する少なくとも1種の顔料微粒子を含ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字濃度、印字品
位、印字耐水性、耐湿にじみ性、特に表面平滑性、光沢
性に優れ、かつ銀塩写真に匹敵する鮮明な画像が出力可
能なインクジェット記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、記録画像に
対応するインク液滴群を記録媒体に向って飛翔させ、こ
れらを直接付着させて前記画像を記録する方式である。
インクジェットプリンターは、容易に多色記録を行うこ
とができるため、コンピューターからの文字や各種図形
の出力機として、近年、一般用およびオフィス用として
急速に普及している。インクジェットによる多色記録
は、複雑な画像を正確かつ迅速に形成することができ、
形成されるカラー画像の画質(濃度、 鮮明度)も、製版
方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に匹敵
するものである。インクジェット記録方式を印刷部数が
少ない用途に用いる場合は、従来の印刷方式や写真より
もよりコストを低くできるというメリットも持ち合わせ
ている。
【0003】プリンターの高精細化、高速化、フルカラ
ー化に伴い、被記録体に対してもより高度な特性が要求
されるようになった。光沢性は勿論、特にインクジェッ
ト用インクには水や溶媒が多く、特にヘッド詰まりを防
ぐために高沸点の溶媒が配合されているため、記録後も
染料と溶媒が記録層に共存し、特に高沸点の溶媒は長期
間にわたって染料と共存することから、経時によるイン
ク画像のにじみや、色調がなかなか安定しないなどの大
きな問題があった。
【0004】記録されたインク画像の耐湿性を改良する
ため、種々の方法が提案されている。例えばカチオン性
ポリマーを均一な水溶液としてまたはエマルションラテ
ックスとして添加する方法、或いは表面電荷がカチオン
性である固体微粒子(アルミナ、カチオン変性シリカな
ど)を用いる方法が挙げられる。例えば、特開昭60−
46288号公報には特定染料を含有するインクとポリ
アミンなどを含有する記録材料を有するインクジェット
記録方法が記載されている。また、特開昭63−162
275号公報にはカチオン性ポリマーとカチオン性界面
活性剤を支持体上に塗布または含浸させたインクジェッ
ト記録体が記載されている。更に、アルミナ、カチオン
変性シリカなどの無機カチオン微粒子を用いることも知
られている(例えば:特公平4−19037号公報、特
開平11−198520号公報)。しかし、これらの対
策は印字されたインク画像の耐水性に対しては比較的大
きな効果が得られるが、耐湿滲みの改良効果は不充分で
あり、特に短期間に色調を安定させる効果は殆ど認めら
れない。
【0005】上記の問題解決するために、特開平10−
157277号公報には不透明支持体に2層の記録層を
設け、下層の不透明度を上層の不透明度より大きく設計
し、下層中に白色顔料を添加する試みがあった。上層を
透明にし、下層を不透明にすることによって、下層に吸
収される染料は滲んでも上から見えないようにしてお
り、一定の効果は得られるが、根本的な解決策とは言い
難い。特に経時によって下層で滲んだ染料が上層に広が
り、結果としてにじみ現象が生じてしまう。また、この
方法だけでは、短期間に色調を安定させることは難し
い。特に、短期間に色調が安定することが要求される用
途(例えば:印刷の色校正用にインクジェット記録によ
り色調をチェックする用途など)では不十分であった。
【0006】さらに、最近では、デジタルカメラの普
及、及びフォトインクを搭載した高精細な画像が出力可
能で安価なインクジェットプリンターが入手可能なこと
などより、銀塩写真に匹敵する画像を出力する被記録体
の需要が高まっている。プリンターの高精細化、高速
化、フルカラー化に伴い、被記録体に対してもより高度
な特性が要求されるようになった。特に銀塩写真の代替
とするためには、高吸収速度及び高インク吸収容量、ド
ットの真円性、 画像の高濃度化、さらに銀塩写真に匹敵
する表面の高光沢化、高平滑化が強く求められている。
【0007】銀塩写真に匹敵する画質、高印字濃度を付
与するため、本発明者らは特開平9−286165号公
報で少なくとも1層の記録層に平均一次粒子径3〜40
nm、平均二次粒子径10〜300nmのシリカ微粒子と水
溶性樹脂を含有するインクジェット記録体を提案した。
シリカはインクの発色性が良好で鮮やかな印字画質が得
られる。また、シリカ微粒子を用いることにより高印字
濃度、高画質が実現される。しかしシリカはアニオン性
であるためカチオン性インク染料の耐水性にかける。シ
リカのカチオン化処理も困難である。また、シリカ含有
記録層は光沢処理なしでは平滑性、光沢性が不十分であ
るという問題もある。インク受容記録層が平均一次粒子
径20μm以下のシリカ系微粒子と親水性バインダーを
含有するインクジェット記録体(特開平10−1937
76号公報)の提案もある。とくにフュームドシリカを
用いることにより高光沢性を得ている。フュームドシリ
カは屈折率が小さく高光沢性、高印字濃度を得る事が可
能である。インクの発色性も良好である。しかし、その
光沢性は銀塩写真には及ばず、またフュームドシリカの
カチオン化処理も困難である。またフュームドシリカ
は、そのチキソトロピー性が高く塗料の安定性に劣るこ
とも問題となる。
【0008】近年、アルミナ水和物を含有するインクジ
ェット記録体が数多く提案されている。例えば、高速流
による分散により得られたアルミナ水和物を含む塗工液
を調製し、インクジェット記録体を製造する方法(特開
平8−324098号公報)が提案されている。高速流
により分散したアルミナ水和物を用いることにより、記
録層の透明性は得られるが、分散によりインク吸収性が
低下する問題がある。またアルミナ水和物含有記録層
は、インク染料の発色性において劣り、鮮明な画像が得
られないという欠点がある。ベーマイト構造を有するア
ルミナ水和物を含有する被記録媒体(例えば、特開平8
−132731号公報など)に関する発明も数多く提案
されている。ベーマイト構造のアルミナ水和物は積層性
に優れ、 高光沢性、高平滑性を有する記録層を得る事が
可能である。また、この記録層の透明性も高く高印字濃
度が得られる。しかし、インク吸収性が低く、使用上問
題を生じる。また、アルミナ水和物含有記録層は、イン
ク染料の発色性において劣り、鮮明な画像が得られな
い。
【0009】一般的に記録体に光沢性を付与する方法と
しては、スーパーカレンダーなどの装置を用い、加圧加
熱ロールの間に通紙することにより塗工層表面を平滑化
する方法が知られている。しかしながら、このような従
来方法のみでは、得られる光沢性が不十分であり、かつ
塗工層中のインク吸収用空隙が減少してしまうため、結
果として印字にじみという現象が生じてしまうという問
題を生ずる。特に最近では粒状感のない写真調の画像を
実現するために、低濃度インクを重ね打ちするフォトイ
ンク搭載のプリンタが主流となってきていることによ
り、記録体にはより高いインク吸収性が求められてい
る。
【0010】また、光沢性・平滑性を有するプラスチッ
クフィルムまたは樹脂被覆紙の上に、澱粉、ゼラチン、
水溶性セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン等のインク吸収性樹脂によるインク受
容層を設ける方法が数多く提案されているが、このよう
にして得られた記録体は、その光沢性は十分高いけれど
も、インクの吸収及び乾燥が遅いため、ハンドリング性
が不十分であり、かつインク吸収ムラが発生しやすく、
また耐水性・耐カール性にも劣るという問題があった。
【0011】これらの問題を解決するための手段とし
て、超微粒子顔料を主成分として含有する塗膜が提案さ
れている(特開平2−274587号公報、特開平8−
67064号公報、特開平8−118790号公報、特
開平9−286162号公報、特開平10−21760
1号公報)。このうち粒子径の小さなコロイダルシリカ
を用いる方法(特開平2−274857号公報、特開平
8−67064号公報、特開平8−118790号公
報)は、高い光沢性及び耐水性は得られるけれども、コ
ロイダルシリカ粒子が一次粒子であるため、その塗膜中
に十分なインク吸収用空隙が形成されず、このため、そ
のインク吸収性は依然として満足できるものではなかっ
た。さらに、特開平2−43083号公報には、記録画
像の室内変色による劣化の少ない記録材として、アルミ
ニウム酸化物を主体とする表層とインク吸収性を有する
下層からなる記録材が開示されているが、印字濃度につ
いては十分ではなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、印字濃度、
印字品位、印字耐水性、耐湿にじみ性、特に表面平滑
性、光沢性に優れ、かつ、銀塩写真に匹敵する鮮明な画
像が出力可能なインクジェット記録体を提供しようとす
るものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録体は、支持体と、この支持体の少なくとも1面上に
形成され、かつ顔料とバインダーとを含む単一層の、又
は2層以上の積層構造を有する記録層とを有し、前記記
録層の少なくとも1層中に、シリカ、アルミノシリケー
ト、並びにα、θ、δ及びγ−アルミナから選ばれ、1
μm以下の平均粒子径を有する、少なくとも1種の顔料
微粒子を含む、ことを特徴とするものである。本発明の
インクジェット記録体において、前記アルミナ化合物微
粒子が180〜300m2 /gのBET比表面積を有す
ることが好ましい。本発明のインクジェット記録体にお
いて、前記アルミナ化合物微粒子が50〜300m2
gのBET比表面積及び0.2〜1.0ml/gの細孔容
積を有することが好ましい。本発明のインクジェット記
録体において、前記記録層の少なくとも1層中に、シリ
カ及びアルミノシリケートから選ばれた少なくとも1種
のシリカ化合物の微粒子と、α、θ、δ、及びγ−アル
ミナから選ばれた少なくとも1種のアルミナ化合物の微
粒子との両方を含み、前記シリカ化合物微粒子及びアル
ミナ化合物微粒子がそれぞれ1μm以下の平均粒子径を
有することが好ましい。本発明のインクジェット記録体
において、前記アルミナ化合物微粒子は、複数の一次粒
子の凝集体からなる二次粒子であって、前記アルミナ化
合物二次粒子の平均二次粒子径は、500nm以下である
ことが好ましい。本発明のインクジェット記録体におい
て、前記アルミナ化合物微粒子が、δ及びγ−アルミナ
の棒状微粒子から選ばれ、その平均長さが300nm以下
であることが好ましい。本発明のインクジェット記録体
において、前記アルミナ化合物微粒子が、アルミニウム
アルコキシドの加水分解により製造され、そのAl2
3 含有量が99.99%以上であることが好ましい。本
発明のインクジェット記録体において、前記アルミナ化
合物微粒子が、フュームドアルミナの微粒子であること
が好ましい。本発明のインクジェット記録体において、
前記記録層中の、前記シリカ及びアルミノシリケートか
ら選ばれた少なくとも1種のシリカ化合物の微粒子が、
3〜40nmの平均一次粒子径を有する複数個の一次粒子
の凝集体からなり、かつ500nm以下の平均二次粒子径
を有する二次粒子の水性スラリーから形成されたもので
あることが好ましい。本発明のインクジェット記録体に
おいて、前記シリカ微粒子が、フュームドシリカ微粒子
であってもよい。本発明のインクジェット記録体におい
て、前記シリカ化合物微粒子及びアルミナ化合物微粒子
が、シリカ化合物及びアルミナ化合物のそれぞれの原料
粒子を含む水性分散液を、圧力式ホモジナイザー、超音
波ホモジナイザー及び高速流衝突型ホモジナイザーのい
ずれか1種以上を用いる加圧粉砕分散方式により1μm
以下の平均粒子径に粉砕されたものであることが好まし
い。本発明のインクジェット記録体において、前記記録
層が、前記支持体上に形成された少なくとも1層のイン
ク受容性内側層と、この内側層の外表面上に積層された
インク受容性最外層とを有することが好ましい。本発明
のインクジェット記録体において、前記インク受容性内
側層が、ゲル法シリカ微粒子を含み、前記インク受容性
最外層が前記シリカ化合物微粒子及び前記アルミナ化合
物微粒子から選ばれた少なくとも1種の顔料微粒子を含
むことが好ましい。本発明のインクジェット記録体にお
いて、前記インク受容性最外層に含まれる顔料微粒子
が、3〜50nmの平均一次粒子径を有する複数個の一次
微粒子の凝集体であって、800nm以下の平均二次粒子
径を有する二次微粒子であることが好ましい。本発明の
インクジェット記録体において、前記インク受容性最外
層に含まれる顔料微粒子が、フュームドシリカ微粒子で
あってもよい。本発明のインクジェット記録体におい
て、前記インク受容性最外層が、カチオン性化合物をさ
らに含むことが好ましい。本発明のインクジェット記録
体において、前記インク受容性最外層が、前記顔料微粒
子と、カチオン性化合物とを含む混合物を、機械力によ
り混合分散して調製された塗工液を、前記支持体面に塗
布し、乾燥して形成されたものであることが好ましい。
本発明のインクジェット記録体において、前記インク受
容性内側層に含まれるシリカ微粒子が、平均孔径が20
nm以下の多数の細孔を有する多孔質体であることが好ま
しい。本発明のインクジェット記録体において、前記支
持体が、水性液体に対し非吸収性を示すものであっても
よい。本発明のインクジェット記録体において、前記支
持体上に前記少なくとも1層のインク吸収性内側層が、
前記顔料微細粒子とバインダーとを含む水性塗布液か
ら、形成され、前記インク吸収性内側層の外表面上にイ
ンク吸収性最外層が前記顔料微細粒子とバインダーとを
含む水性塗布液から形成され、前記インク受容性最外層
が、それに隣接するインク受容性内側層を形成する前記
水性塗布液層上に、それが乾燥する前に、前記インク受
容性最外層用塗布液層を塗布し、両水性塗布液層を同時
に乾燥することによって形成されたものであって、それ
によりインク画像受容性及び表面平滑性が改善されてい
ることが好ましい。本発明のインクジェット記録体にお
いて、前記支持体が、非通気性材料から形成されていて
もよい。本発明のインクジェット記録体において、前記
非通気性支持体が、紙からなる基体と、その少なくとも
1面上に形成され、かつポリオレフィン樹脂を含む非通
気性被覆層とからなるラミネート紙から選ばれることが
好ましい。本発明のインクジェット記録体において、前
記インク受容性最外層が、さらにカチオン性化合物を含
有することが好ましい。本発明のインクジェット記録体
において、前記インク受容性最外層が、30%以上の7
5度表面光沢度を有することが好ましい。本発明のイン
クジェット記録体において、前記インク受容性内側層及
び前記インク受容性最外層とが、前記インク受容性最外
層形成用の塗布後と、それに隣接する前記インク受容性
内側層形成用塗布液とを、同時多層塗工装置の前記塗布
液の供給口からほぼ同時に塗布することにより形成され
たものであってもよい。本発明のインクジェット記録体
において、前記同時多層塗工装置が、複数個の塗布液供
給口を有する多層式スロットダイコーター、多層式スラ
イドダイコーター、及び多層式カーテンダイコーターか
ら選ばれることが好ましい。本発明のインクジェット記
録体において、前記インク受容性内側層及び前記インク
受容性最外層が、前記インク受容性最外層形成用塗布液
と、それに隣接する前記インク受容性内側層形成用塗布
液とを、互いに独立に配置された塗工装置の塗布液供給
口から順次に塗布することによって形成されたものであ
ってもよい。本発明のインクジェット記録体において、
前記塗工装置が、単一の塗布液供給口を有するスロット
ダイコーター、スライドダイコーター及びカーテンダイ
コーターから選ばれることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録体
は、印字濃度、印字品位、印字耐水性、耐湿性、耐にじ
み性、特に表面平滑性、光沢性に優れ、かつ、銀塩写真
に匹敵する鮮明な画像の出力が可能なものである。
【0015】一般的に、平均粒子径が1μm以上の顔料
を含む分散液を塗工して得られた記録層は、その透明性
及び表面の平滑性において不十分であり、高印字濃度、
高表面光沢を有する記録層を得ることは困難である。し
かし、シリカ、アルミノシリクート、並びにα、θ、δ
及びα−アルミナの顔料微粒子を含む記録層は上記の問
題点を解決することができる。特に、α−、θ−、δ−
およびγ−アルミナから成る群より選ばれ、1μm以下
の平均粒子径を有する少なくとも1種のアルミナ化合物
の微粒子(以下、アルミナ化合物と称する)を用いるこ
とにより高光沢性、 高平滑性、 高印字耐水性を有する記
録層を得ることが可能となり、またシリカおよびアルミ
ノシリケートから成る群より選ばれた少なくとも1種の
シリカ化合物の微粒子(以下、シリカ化合物と称する)
を用いることにより、インクの発色性が良好で鮮やかな
印字画像を形成する記録層を形成することが可能にな
る。
【0016】このため、本発明のインクジェット記録体
の記録層において、その少なくとも1層中に、シリカ及
びアルミノシリケートから選ばれた少なくとも1種のシ
リカ化合物の微粒子と、α、θ、δ、及びγ−アルミナ
から選ばれた少なくとも1種のアルミナ化合物の微粒子
との両方を含み、前記シリカ化合物微粒子及びアルミナ
化合物微粒子がそれぞれ1μm以下の平均粒子径を有す
る。
【0017】アルミナ化合物は、一般にギブサイト、バ
イヤライトまたはベーマイトなどの水酸化アルミニウム
を加熱することによりその結晶形をχ→κ→α、γ→δ
→θ→α、η→θ→α、ρ→η→θ→αまたは擬γ→θ
→αの様に各種の中間アルミナを経てα−アルミナに遷
移させ、粒径を成長させ得ることが知られている(例え
ば電気化学、 28巻、p302、船木・清水;アルミナ
水和物およびアルミナについて、アルミナ水和物の熱変
化例参照)。また、塩化アルミニウム、 硫酸アルミニウ
ム、 及び硝酸アルミニウムなどのアルミニウム塩を熱分
解することによって、 無定形アルミナからγ−、 δ−ま
たはθ−などの中間アルミナを経てα−アルミナに遷移
させ得ることも知られている(例えば鉱物学雑誌19巻
1号p21、p41参照)。本発明のインクジェット記
録体に含有されるアルミナは、α−、θ−、 δ−または
γ−アルミナより選ばれ、 平均粒子径が1μm以下の粒
子であればよく、その形状などに特に限定はない。得ら
れる記録層の光沢性、 平滑性の点から、 好ましくは平均
粒子径が500nm以下のアルミナ二次粒子の水性スラリ
ーから得られることが好ましい。本発明に用いられるア
ルミナ化合物微粒子のBET比表面積が、180〜30
0m2 /gであることが好ましく、より好ましくは、1
90〜280m2 /gであり、更に好ましくは、190
〜250m2/gである。アルミナ化合物微粒子のBE
T比表面積が、180m2 /g未満では、得られる記録
層において高印字濃度が得にくいことがあり、またそれ
が300m2 /g超えるとインク吸収性が不十分になる
ことがある。また本発明に用いられるアルミナ化合物微
粒子のBET比表面積が、50〜300m2 /gであ
り、かつ、その細孔容積が、0.2〜1.0ml/gであ
ることが好ましく、より好ましくは、BET比表面積
が、100〜280m2 /g、かつ、細孔容積が、0.
3〜0.9ml/gであり、更に好ましくは、BET比表
面積が、150〜250m2 /g、かつ、細孔容積が、
0.4〜0.8ml/gである。アルミナ化合物微粒子の
BET比表面積が、50m2 /g未満では、得られる記
録層における印字濃度が極端に低下することがあり、ま
たそれが300m2 /g超えるとインク吸収性が不十分
になることがある。また、細孔容積が0.2cc/g未満
ではインク吸収性が不十分になることがあり、またそれ
が1.0ml/gを超えると、得られる記録層塗膜の透明
性が不十分になり、得られる画像の色濃度、光沢感が著
しく不十分になることがある。本発明に用いられるアル
ミナ化合物微粒子は、より好ましくはδ−またはγ−ア
ルミナ棒状微粒子であってその長さが300nm以下(よ
り好ましくは100nm以下)のものを用いることが好ま
しい。上記アルミナ二次粒子は水性スラリー中で、 良好
な分散性を示す。特に、アルミニウムアルコキシドの加
水分解により製造され、Al2 3 含有量が99.99
%以上のアルミナ微粒子、あるいはフュームドアルミナ
微粒子を用いることにより、 高光沢性、 高平滑性を有す
る記録層が実現される。フュームドアルミナは、原料と
なる四塩化アルミニウムを、酸素−水素反応の際に発生
する水の存在のもとで加水分解して製造される。
【0018】シリカ系化合物はその平均粒子径が1μm
以下の粒子であれば、その種類、 及び形状などを限定す
ることなく本発明に使用することができる。シリカは一
般に下記の方法で製造されている。 燃焼法〔例えば:Reolosil(トクヤマ)、Aerosil
(DEGUSSA、日本アエロジル)、Cab −O−Sil (Cabot)
〕 加熱法〔例えば:Fransil (Fransol) 、Arc Silica
(PPG Ind)〕 エアロゲル法〔例えば:Santocel (Monsant)〕 溶射法〔例えば:Excelica(トクヤマ)〕 沈降法〔例えば:Tokusil (トクヤマ)、Solex
(トクヤマ)、Hi-Sil(PPG Ind)、Ultrasil (DEGUSS
A)、Nipsil(日本シリカ工業)、Carple(シオノギ製
薬)、Finesi(トクヤマ)、lNizukasi (水沢化学工
業)〕 ゲル法〔例えば:Syloid (Grace)、Sylycia (富士
シリシア化学)〕 ゾル法〔例えば:Snowtex (日産化学)〕 ゾル・ゲル法〔球状シリカ(トクヤマ)〕 乾式法(フュームドシリカ)はであり、湿式法は
〜であり、使用する原料と工程が異なり、各製法によ
り得られたシリカの物性が異なる。燃焼法のシリカは、
四塩化珪素を酸素と水素で燃焼して作られる。湿式法の
シリカは二酸化珪素(SiO2 )、主として珪砂を原料
として製造される。ゲル法の非晶質シリカは、例えば、
高純度珪砂を原料としたケイ酸ソーダと硫酸を混合し珪
酸ゾルを生成する。ケイ酸ゾルは次第に重合し、一次粒
子を形成し、さらに三次元的に凝集体を形成し、ゲル化
する。このシリカをミクロンサイズにし微粉化する。即
ちゲル法では酸性サイドで反応重合させ、ゲル状(シャ
ーベット状)になるまで静置し、水洗して乾燥してゲル
法の非晶質シリカを得る。ゲル法シリカは一次粒子間の
細孔径が小さく、沈降法シリカは大きい。沈降法の非晶
質シリカは、アルカリサイドで反応重合させ、そのまま
沈降させて乾燥して得る。
【0019】得られる記録層の光沢性、 印字濃度の点か
ら、好ましくは平均一次粒子径3〜40nm、 平均二次粒
子径500nm以下のシリカ二次粒子の水性スラリーを用
いることが好ましく、さらに好ましくはフュームドシリ
カが用いられる。シリカ二次粒子を水性スラリー中に分
散することにより、シリカ粒子が粗大粒子に凝集するこ
とを防ぐことが可能になる。前記顔料粒子スラリーには
塗工適性などの理由で水系溶媒が用いられるが、有機溶
剤を溶媒として用いてもよい。またフュームドシリカは
原料を高度に精製すること及び製造工程での不純物の混
入を防止することが可能であるため高純度のシリカ粒子
を得ることができ、それによって記録層の透明性、及び
印字濃度を高めることができる。
【0020】本発明のインクジェット記録体において、
シリカ化合物の微粒子およびアルミナ化合物の微粒子
は、記録層中に含まれる。記録層が複数層の積層体から
なる場合、シリカ化合物の微粒子とアルミナ化合物の微
粒子を同じ層に併用することもできるし、シリカ化合物
の微粒子を含有する層およびアルミナ化合物の微粒子を
含有する層として単独に用いることもできる。また、併
用層と単独層を同時に用いることも本発明に含まれる。
【0021】記録層が単層体からなり、これにアルミナ
化合物及びシリカ化合物の両方が含まれる場合、アルミ
ナ化合物とシリカ化合物との割合に特に限定はなく、ア
ルミナ系化合物/シリカ系化合物比=95/5〜5/9
5の範囲で用いられることが好ましく、より好ましく
は、20/80〜80/20である。記録層が2層以上
の積層体により形成されている場合、アルミナ化合物の
みを含む層、及びシリカ化合物のみを含む層とから記録
層を構成してもよい。
【0022】シリカ化合物及びアルミナ化合物を分散、
粉砕するには、ホモミキサー、超音波ホモジナイザー、
圧力式ホモジナイザー、ナノマイザー、高速回転ミル、
ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体攪拌ミル、ジェッ
トミル、サンドグラインダー等が用いられるが、より効
果的に分散あるいは粉砕するためには圧力式分散方式を
用いることが好ましい。本発明において圧力式分散方法
とは、原料粒子のスラリー状混合物をオリフィス中で高
圧で連続的に通過させ、 高圧粉砕する方法であり、処理
圧力は19.6×106 〜343.2×106 Pa(20
0〜3500kgf /cm2 )、より好ましくは49.0×
106 〜245.3×106 Pa(500〜2500kgf
/cm2 )、さらに好ましくは98.1×106 〜19
6.2×106 Pa(1000〜2000kgf /cm2 )で
ある。上記高圧粉砕により処理することで良好な分散あ
るいは粉砕が達成できる。さらに高圧でオリフィスを通
過したスラリー状混合物を対向衝突させることによる分
散或いは粉砕方式を用いることがより好ましい。対向衝
突による方法は、分散液を加圧することによって入口側
に導き、分散液を二つの通路に分岐してさらに流路をオ
リフィスにより狭めることによって流速を加速して対向
衝突させて粒子を衝突させて粉砕する。分散液を加速し
たり衝突させたりする部分を構成する材料としては、材
料の摩耗を抑えるなどの理由からダイヤモンドが好まし
く用いられる。高圧粉砕機としては圧力式ホモジナイザ
ー、超音波ホモジナイザー、マイクロフルタイザー、ナ
ノマイザーが用いられ、特に高速流衝突型ホモジナイザ
ーとしてマイクロフルタイザー、ナノマイザ−が好まし
い。
【0023】一般にインクジェット用インクにはアニオ
ン性染料が含まれるが、シリカ化合物もアニオン性であ
るため、印字後のインク画像の耐湿性、及び耐水性が不
十分である。アニオン性染料画像の耐湿性及び耐水性を
向上させるため、記録層中にカチオン性化合物が含有さ
せる。アルミナ化合物の微粒子はカチオン性であるが、
さらにカチオン性化合物を記録層中に併用することがで
きる。カチオン性化合物としては、例えば、ポリエチレ
ンアミン及びポリプロピレンポリアミンなどのポリアル
キレンポリアミン類、及びその誘導体、第三級アミン基
又は第四級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、ジア
リルアミン重合体等のカチオン性樹脂、あるいはアルミ
ニウム、カルシウムなどのカチオン性無機塩類などが挙
げられる。カチオン性化合物の分子量には特に規定はな
いが、分子量が6万以上あるいは1万以下であることが
好ましい。カチオン性化合物の分子量が1万より大きく
かつ6万より小さいと、シリカ粒子同士の間に形成され
た空隙にカチオン性化合物が入り込みやすいためか、空
隙を埋めてしまいインク吸収性を阻害する。カチオン性
化合物の分子量には、上限は特にないが、塗液粘度や取
り扱い上、それは50万以下程度であることが好まし
い。
【0024】カチオン性化合物を顔料と併用して用いる
場合、その添加量としては、顔料100重量部に対して
1〜30重量部であることが好ましく、さらには好まし
くは3〜25重量部である。カチオン性化合物の使用方
法には、それを顔料と混合して使用する方法、それを顔
料に吸着させて使用する方法、及びそれを単独で使用す
る方法などがあり、特に限定されるものではない。アニ
オン性であるシリカ系化合物は、それにカチオン性化合
物を混合することにより凝集するが、この凝集物を平均
粒子径1μm以下に粉砕、分散して本発明に使用しても
よい。
【0025】本発明に用いられるアルミナ化合物粒子の
平均粒子径、及び長さは下記のようにして測定される。
δ−およびγ−アルミナの粒子はその結晶形が柱状(棒
状)あるいは針状であるため、その大きさを粒子の長さ
で表記する。シリカ化合物及びアルミナ化合物の粒子の
平均粒子径および棒状アルミナの長さは当該顔料を5%
分散液とし、ホモミキサーにて50rps (3000rpm
)の回転速度で、5分攪拌分散し、その直後に得られ
た分散液を塗工してサンプルとして、電子顕微鏡(走査
型または透過型)で観察して測定する(「微粒子ハンド
ブック」、朝倉書店、p52参照)。ランダムにサンプ
ルの10ヶ所について観察を行い、各観察場所で500
個の粒子の粒子径又は長さを測定して平均値をとる。平
均粒子径とはランダムな測定個所における測定値の平均
値、長さとは結晶の最長長さの測定値の平均値をいう。
【0026】本発明のインクジェット記録体において、
その記録層は、支持体上に形成された少なくとも1層の
インク受容性内側層と、この内側層の外表面上に積層さ
れたインク受容性最外層とを有していることが好まし
い。この場合、インク受容性内側層がゲル法シリカ微粒
子を含み、またインク受容性最外層が、前記シリカ化合
物微粒子及び前記アルミナ化合物微粒子から選ばれた少
なくとも1種の顔料微粒子を含むことが好ましい。
【0027】前記インク受容性最外層に含まれる顔料微
粒子は、3〜40nmの平均一次粒子径を有する複数個の
一次粒子の凝集体であって、800nm以下の平均二次粒
子径を有する二次粒子径を有するものであることが好ま
しい。上記のようなインク受容性最外層に含まれる顔料
微粒子は、フュームドシリカ粒子であることが好まし
い。
【0028】またインク受容性内側層の少なくとも1層
がシリカ微粒子特にゲル法シリカを含むとき、得られる
記録層の耐湿性及びにじみ防止性が向上し、画像の色調
を短時間内に安定させることができる。滲み防止性がよ
くなる理由は必ずしも定かではないが、ゲル法シリカの
一次粒子間の細孔は小さく、一旦定着した染料の移動が
防止されるためと思われる。また、色調が短時間に安定
するのはインク中の溶媒と染料を素早く分離し、しかも
細孔間の溶媒保持能力が高いためと思われる。シリカの
平均細孔径には特に限定はないが、例えば20nm以下で
あり、好ましくは15nm以下である。光沢性や記録濃度
の点では、ゲル法シリカの平均二次粒子径は1μm以下
が好ましく、より好ましくは800nm以下、更に好まし
くは500nm以下である。二次粒子を形成する一次粒子
は3〜50nm程度である。
【0029】銀塩写真と同レベルの記録濃度を得るため
にはインク受容性最外層に含有させる1μm以下の顔料
を非晶質シリカ、アルミナ(水和アルミナを含む)、ま
たはアルミノシリケートとし、その平均二次粒子径が8
00nm以下とすることが好ましく、より好ましくは50
0nm以下で、更に好ましくは300nm以下、最も好まし
くは200nm以下であり、下限は特にないが、10nm以
上が好ましい。二次粒子を形成する一次粒子の平均粒子
径は3nm〜40nmが好ましい。
【0030】特に、インク受容性最外層に有させる微細
粒子として、純度の高いフュームドシリカを用いるとき
は、フュームドシリカとして、燃焼法シリカ、加熱法シ
リカを用いることが好ましく、特に燃焼法シリカが光沢
性の点で好ましい。フュームドシリカは比較的弱い機械
力でも超微細粒子が得られるだけでなく、屈折率が小さ
く、透明性が高いため、より高光沢、高印字濃度を得る
ことが可能である。フュームドシリカはチクソトロピー
性を有するため、外力が取り去られた静止状態では凝集
体を形成する。本発明でいうフュームドシリカの平均粒
子径は、5%シリカ分散液(すでにスラリーの状態の場
合は予め5%に薄める)をホモミキサーにて2000rp
m 、10分攪拌分散した後、さらに、圧力式ホモジナイ
ザー(GM−2、SMT(株))、圧力400 Kgf/cm
2 の条件で粉砕した後、そのままの分散状態での透過型
顕微鏡で観察した粒子径である。
【0031】本発明のインクジェット記録体において、
印字後のインク画像の耐水性を向上させるために、ノニ
オン性或いはアニオン性顔料(例えば:シリカ)を、ア
ルミナやシランカップリング剤(例えば:n−2−アミ
ノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン)等
によりカチオン変性して使用してもよい。また好ましく
は記録層中にカチオン性化合物を含有させてもよい。カ
チオン性化合物としては、例えば、ポリエチレンアミン
やポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリ
アミン類またはその誘導体、第三級アミン基や第四級ア
ンモニウム基を有するアクリル樹脂、ジアリルアミン重
合体等のカチオン樹脂などが挙げられる。カチオン樹脂
の添加量としては、顔料100重量部に対して1〜40
重量部、好ましくは3〜25重量部の範囲で調製され
る。
【0032】一般的に、シリカはシラノール基が表面に
存在しているため電気的にマイナスを示し、カチオン性
化合物と混合することにより凝集する。平均粒子径が1
μmを超える場合はホモミキサーなどの弱い機械力で処
理すれば十分分散するが、平均粒子径が1μm以下のシ
リカスラリーの場合は、強い機械的粉砕力を加えること
が塗料調製上望ましい。強い機械的粉砕は、ホモミキサ
ーの高速回転、超音波ホモジナイザー、圧力式ホモジナ
イザー、アルティマイザー、ナノマイザー、高速回転ミ
ル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体攪拌ミル、ジ
ェットミル、サンドグラインダー、クレアミックス等が
挙げられる。より効果的に分散あるいは粉砕するために
は圧力粉砕を用いることが好ましい。
【0033】本発明の記録層において、前記特定シリカ
化合物の微粒子およびアルミナ化合物の微粒子を含有し
ていない層には前記シリカ化合物及びアルミナ化合物と
は異る顔料が使用される。このような異種顔料として
は、例えば、非晶質シリカ(アルミナなどによるカチオ
ン変性シリカを含む)、カオリン、クレー、焼成クレ
ー、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、アルミナ及びアルミナ水和物(χ、κ、
γ、δ、θ、η、θ、ρ、擬γおよびα−アルミナ、ベ
ーマイト構造、擬ベーマイト構造などの各種結晶形を含
む)、炭酸カルシウム、サチンホワイト、ケイ酸アルミ
ニウム、スメクタイト、ゼオライト、ケイ酸マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、ス
チレン系プラスチックピグメント、尿素樹脂系プラスチ
ックピグメント、ベンゾグアナミン系プラスチックピグ
メントなど各種顔料が適宜使用される。本発明におい
て、前記異種顔料としては、非晶質シリカ(アルミナな
どによるカチオン変性シリカを含む)、シリカをアルミ
ナで被覆したアルミノシリケート、アルミナ、アルミナ
水和物(χ、κ、γ、δ、θ、η、θ、ρ、擬γおよび
α−アルミナ、ベーマイト構造、擬ベーマイト構造など
の各種結晶形を含む)、炭酸カルシウムより選ばれるこ
とが好ましく、特に、シリカ化合物、アルミナ化合物か
ら選ばれることがより好ましい。
【0034】本発明において、支持体は液体吸収性支持
体、及び液体非吸収性支持体のいずれでもよい。吸収性
支持体としては、例えば、上質紙、アート紙、コート
紙、キャスト塗工紙、クラフト紙、 含浸紙などが例示で
きる。高平滑性、銀塩写真ライクな風合い(特に白色
度、 手触り)などの観点から、印画紙原紙を用いること
がより好ましい。非吸収性支持体としては、例えば、透
明、不透明いずれかのセロハン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリスチレンなどのプラスチックフィルム
類、あるいは、吸水性、非吸水性いずれかの前記記載の
プラスチックフィルム類、 樹脂フィルム、合成紙、パル
プを主成分とする基材(例えば、上質紙、中性紙、印画
紙原紙、アート紙、コート紙、キャスト塗工紙、クラフ
ト紙、含浸紙等)などを、非吸水性樹脂により被覆した
樹脂被覆体などが適宜に使用される。被覆用樹脂として
は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂など、またはそれらの混合物を主成分とする
ものを用いることができる。ポリエチレン系樹脂として
は、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹
脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂などを包含する。ポ
リエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエステ
ル系生分解性樹脂などがある。
【0035】支持体、特にプラスチックフィルム類、樹
脂被覆体(その基材、あるいは被覆樹脂)中に、白色顔
料、好ましくは酸化チタン顔料、炭酸カルシウム、合成
シリカ、あるいはこれらの2種以上の混合物を含有させ
てもよい。酸化チタン顔料を用いることがもっとも好ま
しい。その他の白色顔料としては、合成シリカ、酸化亜
鉛、タルク、カオリンなど公知公用の顔料が使用でき
る。記録体のコックリングを防止し、また表面平滑性、
表面光沢性を向上させるという目的を達成するために、
支持体として非吸収性支持体、特に、高平滑性を有する
プラスチックフィルム類、高平滑性プラスチックフィル
ム類が用いられることが好ましい。しかし、プラスチッ
クフィルム類は高価であり、また銀塩写真ライクな風合
い(特に白色度、手触り)が得られにくいため、その代
りに、主成分がパルプからなり高平滑性を有する上質
紙、印画紙原紙、アート紙、コート紙又はキャスト塗工
紙上に、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂など、またはそれらの混合物を主成分と
する樹脂を被覆して得られる高平滑性を有する樹脂被覆
紙を用いることが好ましい。特に、印画紙原紙をポリエ
チレン系樹脂あるいはポリオレフィン系樹脂で被覆して
作製した高平滑性樹脂被覆紙を支持体として用いること
が特に好ましい。また、銀塩写真調の風合い(特に手触
り感)を得るため、及び/又は記録体のカールを制御す
るためなどの目的のために、記録面に対し、その反対側
の面(裏面)にもポリエチレン系樹脂あるいはポリオレ
フィン系樹脂により被覆を施すことが好ましい。
【0036】支持体の被覆層の厚さには特に限定はない
が、一般に、この厚さを4〜100μmの範囲とするこ
とが好ましく、より好ましくは5〜50μmであり、更
に好ましくは7〜35μmである。被覆層の厚さが薄す
ぎると被覆の効果が不足し、またそれが厚すぎると風合
いが不良になる。記録体のカールを考慮して、記録面上
及び裏面上の被覆層の厚さを調整し、被覆樹脂の種類を
選択することも可能である。被覆樹脂に白色顔料好まし
くは酸化チタン顔料、炭酸カルシウム、合成シリカ、あ
るいはこれらの混合物を含有させることも可能である。
酸化チタン顔料を用いることがもっとも好ましい。
【0037】支持体として非吸収性支持体を用いた場
合、記録面側に、支持体と記録層との密着性を向上させ
る目的で、予め密着処理、又は接着処理を施しておくこ
とも可能である。特に非吸収性支持体として樹脂被覆紙
を用いる場合、その樹脂被覆層の表面にコロナ放電処理
を施すこと、或はゼラチン、又はポリビニルアルコール
などによるアンダーコート層を設けることが好ましい。
支持体裏面に搬送性、帯電防止、ブロッキング防止など
のために、処理を施すことも可能である。裏面処理は、
例えば、帯電防止剤及びブロッキング防止剤などの化学
的処理であってもよく、あるいはコート層を設けるなど
適宜他の構成を追加してもよい。
【0038】支持体の平滑度は特に限定はないが、高光
沢、高平滑な面を得るためには300秒(王研式、J.
TAPPI No.5)以上であることが好ましい。また、
その不透明度にも特に限定はないが、銀塩写真ライクな
風合い(特に視感白色度)を得るためには、不透明度
(JIS P8138)が85%以上であることが好ま
しく、より好ましくは93%以上である。
【0039】本発明の記録体の記録層にはそれに含まれ
る微細顔料同士、あるいは微細顔料と支持体とを接着さ
せるためには、接着剤(バインダー)が含まれている。
接着剤(バインダー)としては、水溶性樹脂(例えばポ
リビニルアルコール、カチオン性ポリビニルアルコー
ル、シリル性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニル
アルコールなどのポリビニルアルコール類、カゼイン、
大豆タンパク、合成タンパク質類、デンプン、カルボキ
シメチルセルロースやメチルセルロースなどのセルロー
ス誘導体) 、或は水分散性樹脂 (例えばスチレン−ブタ
ジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共
重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重
合体ラテックス、スチレン−酢酸ビニル共重合体などの
ビニル系共重合体ラテックス等)などのような、一般に
塗工紙分野で公知公用の各種接着剤が、単独にあるいは
2種以上混合して使用される。本発明においては、記録
層にインク吸収性、塗膜耐水性付与のため、ポリビニル
アルコール類などの水溶性樹脂が好ましく使用される。
【0040】記録層又はそれに含まれるインク受容性内
側層及び最外層の各々に含まれる顔料と接着剤(バイン
ダー)との固形分重量比には、特に限定はないが、一般
に100/2〜100/200の範囲にあることが好ま
しく、より好ましくは100/5〜100/100の範
囲内で調整される。接着剤(バインダー) 量が過多であ
ると、顔料間に形成される細孔が小さくなり、高いイン
ク吸収速度が得られにくくなることがあり、またそれが
過少であると、塗工層にひび割れが生ずることがある。
特に、アルミナ化合物を含有する記録層又はそれに含ま
れるインク受容性内側層及び最外層の各々においては、
それに含有される水溶性樹脂の量は、顔料100重量部
に対して20重量部以下であることが好ましい。さら
に、アルミナ化合物を単独で記録層に用いられている層
においては10重量部以下であることがより好ましい。
アルミナ化合物はひび割れを起こしにくくする効果があ
り、その含有量を10重量部以下とすることにより、イ
ンク吸収速度を向上させることができる。記録層の塗工
量は、特に限定するものではないが、合計1〜100g
/m2 であることが好ましく、より好ましくは2〜50
g/m2 である。記録層の塗工量が1g/m2 未満では
均一で高平滑な塗膜が得られないことがあり、それが1
00g/m2 を超えると塗膜にひび割れが生ずることが
ある。記録層の塗工コーターとしては、ブレードコータ
ー、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコータ
ー、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、リッ
プコーター、ダイコーター、カーテンコーターなど、公
知の各種塗工装置が挙げられる。
【0041】本発明のインクジェット記録体の一実施態
様において、前記支持体上に前記少なくとも1層のイン
ク吸収性内側層が、前記顔料微細粒子とバインダーとを
含む水性塗布液から、形成され、前記インク吸収性内側
層の外表面上にインク吸収性最外層が前記顔料微細粒子
とバインダーとを含む水性塗布液から形成され、前記イ
ンク受容性最外層が、それに隣接するインク受容性内側
層を形成する前記水性塗布液層上に、それが乾燥する前
に、前記インク受容性最外層用塗布液層を塗布し、両水
性塗布液層を同時に乾燥することによって形成されたも
のであって、それによりインク画像受容性及び表面平滑
性が改善されている。
【0042】支持体上に、顔料と接着剤を主成分として
含む多孔性の記録層が設けられている記録用紙に、イン
クジェット方式で記録した際、支持体が吸水性の高い紙
基材等の場合には、インクが支持体中に浸透し、記録用
紙がボコ付く現象(コックリング)が発生し易い。非吸
水性支持体あるいは吸水性の低い支持体を使用すると、
コックリング現象は防止あるいは低減されるが、記録層
のみで十分なインク吸収性を保持するためには、かなり
の塗工量(例えば15g/m2 以上)が必要となる。こ
の様な多量の塗工層を1度の塗工により形成しようとす
ると、厚さに不均一を生じ易く、またひび割れが生じ易
くなり、外観や印字品位の劣るものとなることがある。
また、表面光沢とインク吸収性の両立を図るなどの目的
で、組成の異なる2層以上を設ける場合もある。支持
体、特に吸水性の低い支持体又は非吸水性支持体上に2
層以上の多孔性の記録層を形成する場合、記録下層が完
全に乾燥した後に記録上層を塗工すると、記録下層中の
気孔内に存在する空気が、記録上層の塗工の際に泡とな
って浮上し、記録上層の表面にクレーター状の欠陥が生
じたり、平滑性が著しく損なわれるなどの問題が生ず
る。このため、記録された印字の品位が著しく損なわれ
たり、所望の光沢が発現しなかったりする。
【0043】本発明者等は上記問題点の解決のために鋭
意検討を重ねた結果、支持体上に、顔料と接着剤を主成
分とする多孔性の記録層を2層以上形成する際に、少な
くとも記録最外層は、それに隣接する記録下層又は中層
が乾燥される前に、その上に記録最外層形成用塗布液を
塗布積層し、前記隣接2層を乾燥することにより、上述
した問題のないインクジェット記録体を得ることができ
ることを見出したのである。
【0044】上記本発明のインクジェット記録体を製造
する方法において、支持体の少なくとも1面上に、微細
顔料粒子とバインダーとを含有する水性塗布液を塗布し
て、少なくとも1層のインク受容性内側層を形成し、こ
のインク受容性内側層の最上表面上に、微細顔料粒子と
バインダーとを含有する水性塗布液を塗布して、インク
受容性最外層を形成するに際し、前記インク受容性最外
層に隣接する前記インク受容性内側層を形成する前記塗
布液層上に、それが乾燥する前に、前記インク受容性最
外層を形成する前記塗布液層を形成し、両塗布液層を同
時に乾燥する。
【0045】上記方法を実施するための一態様におい
て、前記インク受容性最外層形成用塗布液と、それに隣
接する前記インク受容性内側層形成用塗布液とが、互い
に独立に配置された塗工装置の塗布液供給口から順次に
塗布される。この場合、特に湿潤塗布液層上に最外層形
成用塗布液を塗工する塗工装置は、湿潤内側層形成用塗
布液層と接触しない方式の塗工装置、例えばスロットダ
イコーター(井上金属社製ウルトラダイコーター、ヒラ
ノテクシード社製リップコーター等)、スライドダイコ
ーター、カーテンコーター等を用いることが好ましい。
【0046】上記方法を実施するための他の態様におい
て、前記インク受容性最外層形成用の塗布液と、それに
隣接する前記インク受容性内側層形成用塗布液とが、同
時多層塗工装置の前記塗布液の供給口からほぼ同時に塗
布される。同時多層塗工方式とは、独立した塗工装置で
順次塗工するのではなく、単一の塗工装置において、2
種類以上の塗料(塗布液)を同時に所望面に付与する方
式のことである。同時多層塗工方式の場合、各層用塗布
液が互に混じりあうことが少なく、均一な膜厚の層を形
成することが容易である。同時多層塗工には、多層式ス
ロットダイコーター、多層式スライドダイコーター、多
層式スライドカーテンコーター等を用いることが好まし
い。
【0047】同時多層式スロットダイコーター、同時多
層式スライドダイコーター、同時多層式スライドカーテ
ンコーターの例を、それぞれ、図1、図2、及び図3に
示す。図1において、同時多層式スロットダイコート1
のダイブロック2に設けられた第1塗布液流路3は、イ
ンク受容性内側層形成用塗布液の供給源(図示されてい
ない)に連結されており、第2塗布液流路4はインク受
容性最外層形成用塗布液の供給源(図示されていない)
に連結されている。第1塗布液流路3に結合された第1
塗布液は、第1マニホールド5を経て、第1スロット6
の吐出口から第1膜状流6aとして吐出され、この第1
膜状流6aは、矢印9により示された回転方向に回転す
るバッキングロール10上に供給された支持体11上に
塗布される。一方、第2塗布液流路4に供給された第2
塗布液は、第2マニホールド7を経た第2スロット8の
吐出口から第2膜状流8aとして吐出され、第2膜状流
8aは、第1膜状流6a上に積層され、この積層された
第1及び第2膜状流6a,8aは、乾燥手段(図示され
ていない)により同時に乾燥されて、支持体上に積層結
着されたインク受容性内側層と、その上に積層結着され
たインク受容性最外層とからなる記録層が形成される。
【0048】図2に示された同時多層式スライドダイコ
ーター21においては、ダイブロック22に形成された
第1塗布液流路23(インク受容性内側下層形成用第1
塗布液供給源(図示されていない)に連結されている)
を経て供給された第1塗布液は、第1マニホールド24
を経て、第1スロット25から第1膜状流26として吐
出される。また、第2塗布液流路27(インク受容性内
側上層形成用第2塗布液供給源(図示されていない)に
連結されている)を経て供給された第2塗布液は、第2
マニホールド28を経て、第2スロット29から第2膜
状流30として吐出され、この第2膜状流30は、第1
膜状流26の上に積層される。さらに第3塗布液流路3
1(インク受容性最外層形成用第3塗布液供給源(図示
されていない)に連結されている)を経て、供給された
第3塗布液は、第3マニホールド32を経て、第3スロ
ット33から、第3膜状流34として吐出される。吐出
された第3膜状流34は、第2膜状流30の上に積層さ
れる。このようにして形成された、第1/第2/第3膜
状流の積層流は、ダイブロックの塗布嘴35において、
矢印9の回転方向に回転するバッキングロール10上の
支持体11の表面上に塗布され、乾燥手段(図示されて
いない)により同時に乾燥され、支持体上に、インク受
容性内側下層/インク受容性内側上層/インク受容性最
外層の積層構造を有する記録層が形成される。
【0049】図3に示された同時多層式スライドカーテ
ンコーター41においては、ダイブロック42に形成さ
れた第1塗布液流路43(インク受容性内側下層形成用
第1塗布液供給源(図示されていない)に連結されてい
る)を経て供給された第1塗布液は、第1マニホールド
44を経て、第1スロット45から第1膜状流46とし
て吐出される。また、第2塗布液流路47(インク受容
性内側上層形成用第2塗布液供給源(図示されていな
い)に連結されている)を経て供給された第2塗布液
は、第2マニホールド48を経て、第2スロット49か
ら第2膜状流50として吐出され、この第2膜状流50
は、第1膜状流46の上に積層される。さらに第3塗布
液流路51(インク受容性最外層形成用第3塗布液供給
源(図示されていない)に連結されている)を経て、供
給された第3塗布液は、第3マニホールド52を経て、
第3スロット53から、第3膜状流54として吐出され
る。吐出された第3膜状流54は、第2膜状流50の上
に積層される。このようにして形成された、第1/第2
/第3膜状流の積層流は、ダイブロックの塗布嘴55か
らカーテン状に流下して矢印9の回転方向に回転するバ
ッキングロール10上の支持体11の表面上に塗布さ
れ、乾燥手段(図示されていない)により同時に乾燥さ
れ、支持体上に、インク受容性内側下層/インク受容性
内側上層/インク受容性最外層の積層構造を有する記録
層が形成される。
【0050】一例として、多層式スライドダイコーター
は、傾斜面を有する多層のダイがバッキングロール等上
の基材に、近接して(例えば100〜1000μmの距
離)設置されるものである。塗布液はスロットを通じて
供給され、対流による混合を生ずることなく傾斜面上に
積層されて、支持体上に塗布されて複数の湿潤状態積層
構造を形成する。この後、乾燥することにより、複数の
層を有する記録体が得られる。この際、乾燥した後も、
各層が混ざりあうことがなく均一な層を形成し易く、表
面の欠陥の無い極めて平滑な塗工面を得ることが可能と
なり、微細な顔料を使用すれば、優れた光沢を発現する
ことも可能となる。
【0051】本発明のインクジェット記録体に記録する
ために使用されるインクは、像を形成させる色素とこの
色素を溶解あるいは分解する溶媒を必須成分として含
み、必要に応じて各種分散剤、界面活性剤、粘度調整
剤、比抵抗調整剤、pH調整剤、防かび剤、記録材の溶解
あるいは分散安定化剤などの各種助剤が適宜添加され
る。インクに使用される記録色素としては、直接染料、
酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素、分散染
料、油性染料及び各種顔料などが挙げられるが、従来公
知の記録色素から適宜に選択することができる。上記色
素の含有量は、溶媒成分の種類、インクに要求される特
性などにより適宜に設定されるが、本発明の記録体に用
いられるインクにおいても、従来のインク中の色素配合
量、すなわち0.1〜20重量%程度の使用で特に問題
はない。
【0052】本発明の記録体に用いられるインクの溶媒
としては、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコールなどの炭素数1〜4のアルキ
ルアルコール類、アセトン、ジアセトンアルコールなど
のケトンあるいはケトンアルコール類、ポリエチレング
リコール、ポリプロビレングリコールなどのポリアルキ
レングリコール類、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコールなどのアルキレン基が2〜6個のアルキ
レングリコール類、ジメチルホルムアミドなどのアミド
類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、グリセリ
ン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレング
リコールメチル(エチル)エーテル、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテルなどの多価アルコールの低級
アルキルエーテル類などがある。
【0053】
【実施例】本発明を下記実施例により具体的に説明する
が、もちろんこれらに限定されるものではない。また、
例中の「部」及び「%」は特に断らない限り、水を除い
た固形分の重量部及び重量%を示す。尚、顔料の二次粒
子を粉砕分散しても一次粒子の粒子径は変わらない。平
均細孔径はカンタクローム社製、BET測定器(モデ
ル:NOVA 1200)により測定されたBET値に
基づき算出した。
【0054】[シリカゾルA−1]市販沈降法シリカ
(トクヤマ社製、商品名:ファインシール X−45、
平均一次粒子径:約10nm、平均二次粒子径:約4.5
μm)をサンドグラインダーにより水分散粉砕した後、
ナノマイザー(ナノマイザー社製、商品名:ナノマイザ
ー)を用いて粉砕分散を繰り返し、分級後、平均二次粒
子径が80nmからなる10%分散液を調製した。該分散
液にカチオン樹脂としてジアリルジメチル4級アンモニ
ウム塩酸塩(センカ社製、商品名:ユニセンスCP−1
03)15部を添加し、顔料の凝集分散液の増粘を起こ
させた。再度、ナノマイザーを用いて粉砕分散を繰り返
し、平均二次粒子径(凝集粒径)が250nmからなる8
%分散液(シリカゾルA−1)を調製した。
【0055】[シリカゾルB−1]市販フュームドシリ
カ(トクヤマ(株)社製、商品名、レオロシールQS−
30、比表面積300m2 /g、平均一次粒子径:約1
0nm、燃焼法シリカ)をサンドグラインダーにより水分
散粉砕した後、ナノマイザーを用いて粉砕分散を繰り返
し、分級後平均二次粒子径が80nmからなる10%分散
液を調製した。分散液にカチオン樹脂としてジアリルジ
メチル4級アンモニウム塩酸塩(センカ社製、商品名:
ユニセンスCP−103)15部を添加し、顔料の凝集
と分散液の増粘を起こさせた。再度、ナノマイザーを用
いて粉砕分散を繰り返し、平均二次粒子径(凝集粒子
径)が250nmからなる8%分散液(シリカゾルB−
1)を調製した。
【0056】[シリカゾルA−2]市販ゲル法シリカ粒
子(グレースデビソン社製、商品名:サイロジェッドP
403、平均二次粒子径3μm)をサンドグラインダー
により粉砕分散した後、マイクロフルイダイザー(Mi
crofluidics社製、型番:M−110−E
H)を用いて粉砕分散を繰り返し、平均二次粒子径が4
50nmの粒子を含む10%分散液(シリカゾルA−2)
を調製した。
【0057】[シリカゾルB−2]市販湿式シリカ粒子
(日本シリカ工業社製、商品名:Nipsil HD−
2、平均一次子粒径11nm、平均二次粒子径3μm)を
サンドグラインダーを用いて粉砕分散を繰り返し、平均
二次粒子径が450nmの粒子を含む10%分散液を調製
した。さらにこの分散液中に、シリカゾル100部に対
し、カチオン性樹脂としてジアリルジメチル4級アンモ
ニウム塩酸塩(センカ社製、商品名:ユニセンスCP−
103、分子量:10万)15部を添加し、顔料の凝集
と分散液の増粘を生起させた。この分散液に対して、再
度、サンドグラインダーを用いて粉砕分散を繰り返して
施し、平均二次粒子径 (凝集粒子径)が450nmの粒子
を含む10%分散液(シリカゾルB−2)を調製した。
【0058】[シリカゾルC]前記シリカゾルB−2をサ
ンドグラインダーにより粉砕分散した後、さらにマイク
ロフルイダイザーを用いて粉砕分散を繰り返し、平均二
次粒子径が300nmの粒子を含む、10%分散液(シリ
カゾルC)を調製した。
【0059】[シリカゾルD]市販フュームドシリカ粒子
(トクヤマ社製、商品名、レオロシールQS−102、
比表面積200m2 /g、比表面積換算の平均一次粒子
径約15nm、SiO 2 ;99.9%以上)をサンドグラ
インダーにより粉砕分散した後、マイクロフルイダイザ
ーを用いて粉砕分散を繰り返し、平均二次粒子径が80
nmの粒子を含む10%分散液(シリカゾルD)を調製し
た。
【0060】[シリカゾルE]前記シリカゾルD100
部にカチオン性樹脂としてジアリルジメチル4級アンモ
ニウム塩酸塩(センカ社製、商品名:ユニセンスCP−
103、分子量:10万)15部を添加し、顔料の凝集
と分散液の増粘とを生起させた。この分散液に再度、サ
ンドグラインダーによる粉砕分散を施した後、さらにマ
イクロフルイダイザーを用いて粉砕分散を繰り返し、平
均二次粒子径が100nmの粒子を含む10%分散液(シ
リカゾルE)を調製した。
【0061】[アルミナゾル (a)]市販アルミナ粒子
(住友化学社製、商品名:AKP−20、α−アルミ
ナ)をサンドグラインダーにより粉砕分散した後、さら
にマイクロフルイダイザーを用いて粉砕分散を繰り返
し、平均二次粒子径が400nmの粒子を含む10%分散
液を調製した。
【0062】[アルミナゾル (b)]市販アルミナ粒子
(住友化学社製、商品名:AKP−G015、γ−アル
ミナBET比表面積150m2 /g、細孔容積0.5cc
/g、細孔径60Å)をサンドグラインダーにより粉砕
分散した後、さらにマイクロフルイダイザーを用いて粉
砕分散を繰り返し、平均の大きさが200nmの粒子を含
む10%分散液を調製した。
【0063】[アルミナゾル (c)]AKP−G015
をAKP−G020(住友化学社製、BET比表面積2
00m2 /g、細孔容積0.5cc/g、細孔径45Å)
に変更した以外はアルミナゾル(b)と同様にして調製
した。
【0064】[アルミナゾル (d)]CABOT社製フ
ュームドアルミナ粒子をサンドグラインダーにより粉砕
分散した後、さらにマイクロフルイダイザーを用いて粉
砕分散を繰り返し、平均の大きさが300nmのフューム
ドアルミナ(θ−アルミナ、δ−アルミナ、γ−アルミ
ナの混合重量比率が約3:1:1)粒子を含む10%分
散液を調製した。
【0065】[アルミナシリケートゾル]容量2リットル
のガラス製反応容器に、イソプロピルアルコール100
gを仕込み、オイルバスヒーターにより液温を60℃に
加熱し、これを攪拌羽根 (直径3cm、3枚羽根)を10
0rpm で回転させて攪拌しながらアルミニウムイソプロ
ポキシド(和光純薬工業社製)5gを添加し、さらに、
酸触媒として酢酸(和光純薬工業社製)1.0gを添加
し、得られた混合液を、その温度を60℃に保ちながら
24時間環流した。これとは別に、ガラス製反応容器に
イオン交換水100gを仕込み、60℃に加温した後、
これにオルト珪酸エチル(和光純薬工業社製)1.8g
を添加し、さらに酸触媒として硝酸(和光純薬工業社
製)1gを添加し、得られた混合液を60℃の温度に保
ちながら24時間環流した。ついで上述のオルト珪酸エ
チル−硝酸−イオン交換水溶液を、前記アルミニウムイ
ソプロポキシド−酢酸−イソプロピルアルコール溶液中
に混合し、この混合液を60℃で6時間攪拌してアルミ
ナシリケート微粒子を製造した。次に得られたアルミニ
ウムシリケート粒子分散液をエバポレーターで60℃に
加温して濃縮し、アルミナシリケートの凝集体を得た。
得られた粒子のアルミナ:シリカの組成比(モル比率)
は3:2であった。次に、凝集体に水を添加し、サンド
グラインダーにより分散した後、マイクロフルイダイザ
ーで更に分散し、平均粒子径が200nm (1次粒子:1
0nm) になるまでサンドグラインダー及びマイクロフル
イダイザーによる分散操作を繰り返し、平均二次粒子径
が450nmの粒子を含む10%の水溶液を調製した。
【0066】〔支持体A〕CSF(JIS P−812
1)が250mlまで叩解した針葉樹晒クラフトパルプ
(NBKP)と、CSFが280mlまで叩解した広葉樹
晒クラフトパルプ(LBKP)とを、重量比2:8の割
合で混合し、濃度0.5%のパルプスラリーを調製し
た。このパルプスラリー中にパルプ絶乾重量に対しカチ
オン化澱粉2.0%、アルキルケテンダイマー0.4
%、アニオン化ポリアクリルアミド樹脂0.1%、ポリ
アミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂0.7%を添
加し、十分に攪拌して分散させた。上記組成のパルプス
ラリーを長網マシンで抄紙し、ドライヤー、サイズプレ
ス、マシンカレンダーを通し、坪量180g/m2 、緊
度1.0g/cm3 の原紙を製造した。上記サイズプレス
工程に用いたサイズプレス液は、カルボキシル変性ポリ
ビニルアルコールと塩化ナトリウムとを2:1の重量比
で混合し、これを水に加えて加熱溶解し、濃度5%に調
製したもので、このサイズプレス液を紙の両面にトータ
ルして25cc塗布して支持体Aを得た。
【0067】〔支持体B〕支持体Aの両面にコロナ放電
処理を施した後、バンバリーミキサーで混合分散した下
記のポリオレフィン樹脂組成物1を原紙のフェルト面側
に塗工量が25g/m2 になるようにして、またポリオ
レフィン樹脂組成物2(裏面用樹脂組成物)をワイヤー
面側に塗工量が20g/m2 になるようにして、T型ダ
イを有する溶融押し出し機(溶融温度320℃)で塗布
し、フェルト側を鏡面、ワイヤー側を粗面のクーリング
ロールで冷却固化して、平滑度(王研式、J.TAPP
INo. 5)が6000秒、不透明度(JIS P813
8)が93%の樹脂被覆支持体Bを製造した。
【0068】(ポリオレフィン樹脂組成物1)長鎖型低
密度ポリエチレン樹脂(密度0.926g/cm3 、メル
トインデックス20g/10分)35部、低密度ポリエ
チレン樹脂(密度0.919g/cm3、メルトインデッ
クス2g/10分)50部、アナターゼ型二酸化チタン
(A−220;石原産業製)15部、ステアリン酸亜鉛
0.1部、酸化防止剤(Irganox1010;チバ
ガイギー製)0.03部、群青(青口群青No. 200
0;第一化成製)0.09部、蛍光増白剤(UVITE
X OB;チバガイギー製)0.3部 (ポリオレフィン樹脂組成物2)高密度ポリエチレン樹
脂(密度0.954g/cm3 、メルトインデックス20
g/10分)65部、低密度ポリエチレン樹脂(密度
0.924g/cm3 、メルトインデックス4g/10
分)35部
【0069】〔支持体C〕支持体B原紙の坪量を101
g/m2 に変更し、ポリオレフィン樹脂組成物−1の原
紙フェルト両側への塗工量を15g/m2 に変更し、か
つポリオレフィン樹脂組成物2(裏面用樹脂組成物)を
ワイヤー面側への塗工量を25g/m2 に変更し、さら
にワイヤー面側にカールを持たしたことを除きその他は
支持体B−1と同様の方法で平滑度(王研式、J.TA
PPI No. 5)が5000秒、不透明度(JIS P
8138)が90%の樹脂被覆支持体Cを製造した。
【0070】[支持体D]前記支持体Aの両面にコロナ
放電処理を施した後、バンバリーミキサーで混合分散さ
れたポリオレフィン樹脂組成物2(裏面用樹脂組成物)
をワイヤー面側に塗工量が20g/m2 になるようにし
て、T型ダイを有する溶融押し出し機(溶融温度320
℃)で塗布し、ワイヤー側を粗面のクーリングロールで
冷却固化して、平滑度(王研式、J.TAPPI No.
5)が6000秒、不透明度(JIS P8138)が
93%の樹脂被覆支持体Dを製造した。
【0071】実施例1 支持体Aに、ゲル法シリカ(グレースデビソン社製、商
品名:サイロジェットP612、平均二次粒子径:7.
5μm、平均一次粒子径10nm、細孔容積1.16ml/
g、平均細孔径16.2nm)100部にシリル変性ポリ
ビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA R−
1130)35部を混合した15%水性塗工液をダイコ
ーターで塗工量が15g/m2 となるように塗工し、乾
燥前にシリカゾルA−1 100部に、ポリビニルアル
コール(クラレ社製、商品名:PVA−135H、重合
度:3500、ケン化度:99%以上)30部を混合し
た8%水性塗工液をダイコーターで塗工量が5g/m2
となるように塗工乾燥して、本発明のインクジェット記
録体を製造した。
【0072】実施例2 シリカゾルA−1をシリカゾルB−1に変更したことを
除き、その他は、実施例1と同様にしてインクジェット
記録体を製造した。
【0073】実施例3 支持体Aを支持体Bに変更したことを除きその他は実施
例2と同様にしてインクジェット記録体を製造した。
【0074】実施例4 支持体Bに、ゲル法シリカ(グレースデビソン社製、商
品名:SMSG−3U、平均二次粒子径:300nm、平
均細孔径12.5nm、細孔容量0.63ml/g)100
部にポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PV
A−140H)25部を混合して調製した15%水性塗
工液を、ダイコーターで塗工量が20g/m2 となるよ
うに塗工し、乾燥前にシリカゾルB−1の、100部
に、ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PV
A−140H)25部を混合して調製した8%水性塗工
液をダイコーターで塗工量が5g/m2 となるように塗
工乾燥して、本発明のインクジェット記録体を製造し
た。
【0075】実施例5 ゲル法シリカをアルミナ変性ゲル法シリカ(グレースデ
ビソン社製、商品名:WSSG−1CA、平均二次粒子
径:1μm)に変更したことを除き、その他は実施例4
と同様にしてインクジェット記録体を製造した。
【0076】実施例6 ゲル法シリカをカチオン変性ゲル法シリカ(グレースデ
ビソン社製、商品名:SMSG−3CS、平均二次粒子
径:300nm、平均一次粒子径12nm、細孔容積0.6
3ml/g、平均細孔径11.3nm)に変更したことを除
き、、その他は実施例4と同様にしてインクジェット記
録体を製造した。
【0077】実施例7 支持体Bを支持体Cに変更したことを除き、その他は実
施例4と同様にしてインクジェット記録体を製造した。
【0078】実施例8 支持体Bをポリプロピレン合成紙(王子油化社製、商品
名:GWG−140)に変更したことを除き、その他
は、実施例4と同様にしてインクジェット記録体を製造
した。
【0079】実施例9 シリカゾルB−1の100部に、ポリビニルアルコール
(クラレ社製、商品名:PVA−140H)25部を混
合して調製した8%水性塗工液を、透明PETフィルム
(東レ社製、ルミラーT、38μm)に、ダイコーター
で塗工量が5g/m2 となるように塗工し、乾燥前にゲ
ル法シリカ(グレースデビソン社製、商品名:SMSG
−3U、平均二次粒子径:300nm)100部にポリビ
ニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−140
H)25部を混合して調製した15%水性塗工液を、ダ
イコーターで塗工量が12g/m2 となるように塗工乾
燥した。続いて、前記塗料を支持体Aに、乾燥塗布量が
3g/m2 となるように塗工し、これを前記透明PET
フィルムに塗工した記録層と貼り合わせて乾燥した後、
PETフィルムを剥離して本発明のインクジェット記録
体を製造した。
【0080】比較例1 支持体Aに、ゲル法シリカ(グレースデビソン社製、商
品名:サイロジェットP612、平均二次粒子径:7.
5μm、平均一次粒径10nm、細孔容積1.16ml/
g、平均細孔径16.2nm)100部に、シリル変性ポ
リビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA R
−1130)35部、を混合して調製した15%水性塗
工液をダイコーターで塗工量が10g/m2 となるよう
に塗工し、乾燥前に沈降法シリカ(トクヤマ社製、商品
名:ファインシールX−20、平均二次粒子径:1.9
μm、平均一次粒子径10nm、細孔容積1.53ml/
g、平均細孔径22.8nm)100部に、シリル変性ポ
リビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA R
−1130)35部、カチオン性樹脂としてはジアリル
ジメチル4級アンモニウム塩酸塩(センカ社製、商品
名:ユニセンスCP−103)15部を混合した15%
水性塗工液をダイコーターで塗工量が10g/m2とな
るように塗工乾燥することにより、インクジェット記録
体を製造した。
【0081】比較例2 支持体Aを市販のPPC用紙に変更したことを除き、そ
の他は比較例1と同様にしてインクジェット記録体を製
造した。
【0082】比較例3 比較例2のゲル法シリカ(サイロジェットP612)を
沈降法シリカ(トクヤマ社製、商品名:ファインシール
X−45、平均二次粒子径:4.5μm、平均一次粒子
径10nm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径22.
6nm)に変更した以外は、比較例2と同様の方法でイン
クジェット記録体を製造した。
【0083】[評価方法]実施例1〜9及び比較例1〜
3の各々で得られたインクジェット記録体の耐湿にじみ
性、色調安定性、コックリングを下記に示す方法で評価
した。評価用プリンターとしては市販のインクジェット
プリンター(エプソン社製、商標:PM−770C)を
用い、画像は「高繊維カラーディジタル標準画像データ
(ISO/JIS−SCID)、日本規格協会発行」の
N1A、ポートレートを使用した。
【0084】[耐湿にじみ性]印字画像を23℃、65
%の部屋でファイルして1ヶ月保管し、耐湿にじみの状
況を観察する。 ◎:殆ど滲まず、極めて良いレベル ○:多少の滲みは認められるが、実用には充分である △:滲みが認められ、実用に問題あるレベル ×:滲みが極めて悪い
【0085】[色調安定性]本発明でいう色調安定性は
理論的にはΔE「新編 色彩化学ハンドブック(第2
版)、東京大学出版会発行、p257(1998)参
照」のことであるが、本発明は下記のように評価した。
実施例、比較例の各インクジェット記録体に画像を印字
し、23℃、65%の条件で1週間保管した。続いて、
各インクジェット記録体に画像を印字し、1週間保管し
た画像の色調(色調が安定しているとみなす)と色調が
目視で同じと判断できるまでに要した時間の平均値(成
人男女10名で目視評価)を表に示した。
【0086】[コックリング]画像を印字した直後に、
記録体の波打ち状況を観察する。 ○:全く波打ちが見られない △:波打ちはあるが小さい ×:波打ちがひどい
【0087】[記録体の表面光沢性] ◎:高グロス。特に光沢性に優れる。 ○:グロス。光沢性に優れる。銀塩写真の光沢品並みの
光沢と記録濃度を有する。 ○’:セミグロス。良好な光沢を有する。 ×:マット調。光沢が劣る。
【0088】
【表1】
【0089】表1からも明らかなように、本発明のイン
クジェット記録体は光沢性、耐性にじみが良好で、かつ
短時間に色調が安定するものである。
【0090】実施例10 支持体Bの表面上に、シリカゾルA−2 100部、ポ
リビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−1
40H、重合度:4000、ケン化度:99%以上)3
0部を混合して調製された8%水性塗工液を、メイヤー
バーを用いて、塗工量が30g/m2 となるように塗工
し、乾燥してインク受容性内側層を設けた。続いて、こ
の内側層上にシリカゾルB−2 50部、アルミナゾル
(a)50部、ポリビニルアルコール(クラレ社製、商
品名:PVA−140H、重合度:4000、ケン化
度:99%以上)25部を混合して調製された8%水性
塗工液を、メイヤーバーを用いて塗工量が5g/m2
なるように塗工し、乾燥して記録上層を形成してインク
ジェット記録体を製造した。
【0091】実施例11 実施例10と同様の方法でインクジェット記録体を製造
した。但し、シリカゾルB−2の代りにシリカゾルCを
使用した。
【0092】実施例12 実施例10と同様の方法でインクジェット記録体を製造
した。但し、シリカゾルB−2の代りにシリカゾルEを
使用し、かつ、アルミナゾル(a)の代りにアルミナゾ
ル(b)を使用した。
【0093】実施例13 実施例12と同様の方法でインクジェット記録体を製造
した。但し、アルミナゾル(b)の代りにアルミナゾル
(d)を使用した。
【0094】実施例14 支持体Bの表面上に、シリカゾルA−2 100部、ポ
リビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−1
40H、重合度:4000、ケン化度:99%以上)3
0部を混合して調製された8%水性塗工液を、メイヤー
バーを用い、塗工量が30g/m2 となるように塗工
し、乾燥してインク受容性内側下層を形成した。この内
側下層の上に、アルミナゾル(b)100部、ポリビニ
ルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−140
H、重合度:4000、ケン化度:99%以上)10部
を混合して調製された8%水性塗工液を、メイヤーバー
を用いて塗工量が2.5g/m2 となるように塗工し、
乾燥してインク受容性内側中層を形成した。さらに、こ
の内側中層の上に、シリカゾルE 100部、ポリビニ
ルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−140
H、重合度:4000、ケン化度:99%以上)25部
を混合して調製された8%水性塗工液を、メイヤーバー
を用いて塗工量が2.5g/m2 となるように塗工し、
乾燥してインク受容性最外層を形成形した。インクジェ
ット記録体が得られた。
【0095】実施例15 実施例14と同様の方法でインクジェット記録体を製造
した。但し、アルミナゾル(b)の代りにアルミナゾル
(c)を使用した。
【0096】実施例16 支持体Bの表面上に、シリカゾルA−2 100部、ポ
リビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−1
40H、重合度:4000、ケン化度:99%以上)3
0部を混合して得られた8%水性塗工液を、メイヤーバ
ーを用いて塗工量が30g/m2 となるように塗工し、
乾燥してインク受容性内側層下層を形成した。この内側
下層上に、シリカゾルE 100部、ポリビニルアルコ
ール(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合
度:4000、ケン化度:99%以上)25部を混合し
て得られた8%水性塗工液を、メイヤーバーを用いて塗
工量が2.5g/m2 となるように塗工し、乾燥してイ
ンク受容性内側中層を形成した。さらに、この内側中層
上にアルミナゾル(b)100部、ポリビニルアルコー
ル(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合度:
4000、ケン化度:99%以上)10部を混合して得
られた8%水性塗工液を、メイヤーバーを用いて、塗工
量が2.5g/m2 となるように塗工し、乾燥すること
によりインク受容性最外層を形成形した。インクジェッ
ト記録体が得られた。
【0097】実施例17 実施例12と同様の方法でインクジェット記録体を製造
した。但し、支持体Bの代りに支持体Cを使用した。
【0098】実施例18 実施例12と同様の方法でインクジェット記録体を製造
した。但し、支持体Bの代りに、ポリプロピレンと無機
顔料を含む3層構造体からなり、中心の基材層とその表
裏両面上に形成された紙状層を有する合成紙(王子油化
合成紙社製、商品名:ユポGAG−130、厚さ130
μm)を用いた。
【0099】実施例19 支持体Bの表面上に、シリカゾルA−2 100部、ポ
リビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−1
40H、重合度:4000、ケン化度:99%以上)3
0部を混合して得られた8%水性塗工液を、メイヤーバ
ーで塗工量が30g/m2 となるように塗工し、乾燥し
てインク受容性内側下層を形成した。この内側下層上
に、アルミナゾル(b)100部、ポリビニルアルコー
ル(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合度:
4000、ケン化度:99%以上)25部を混合して得
られた8%水性塗工液を、メイヤーバーで塗工量が2.
5g/m2 となるように塗工し、乾燥してインク受容性
内側層を形成した。さらに、この内側中層上に、シリカ
ゾルD 100部、ポリビニルアルコール(クラレ社
製、商品名:PVA−140H、重合度:4000、ケ
ン化度:99%以上)25部を混合して得られた8%水
性塗工液を、メイヤーバーを用いて、塗工量が2.5g
/m2 となるように塗工し、乾燥してインク受容性最外
層を形成した。さらに、カチオン4級アンモニウムモノ
マー(JPNケミカル社製、商品名:Ageflex
FM1 Q75MC、分子量:200)の3%水溶液
を、最外層上に、1g/m2 の塗布量で塗布し、乾燥し
た。本発明のインクジェット記録体が得られた。
【0100】実施例20 実施例19と同様の方法でインクジェット記録体を製造
した。但し、インク受容性最外層上に塗布されたカチオ
ン4級アンモニウムモノマーの代りに、カチオン化表面
処理剤(グレースデビソン社製、商品名:サイロジェッ
トA200)を用いた。
【0101】実施例21 成形面として利用するPETフィルム(東レ社製、ルミ
ラーT、38μm、表面粗さRa=0.02μm)の表
面上に、アルミナゾル(b)100部、ポリビニルアル
コール(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合
度:4000、ケン化度:99%以上)10部を混合し
て調製された8%水性塗工液を、メイヤーバーを用いて
塗工量が5g/m2 となるように塗工し、乾燥して、イ
ンク受容性最外層形成用塗工層を形成した。続いてこの
塗工層上にシリカゾルA−2 100部、ポリビニルア
ルコール(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重
合度:4000、ケン化度:99%以上)30部を混合
して得られた8%水性塗工液を、メイヤーバーを用いて
塗工量が30g/m2 となるように塗工し、乾燥させて
インク受容性内側層形成用塗工層を形成した。続いて、
支持体Dのフェルト側面上にコロナ放電処理を施し、こ
の面上に、バンバリーミキサーで混合分散した前記ポリ
オレフィン樹脂組成物1を塗工量が25g/m2 になる
ようにして、T型ダイを有する溶融押し出し機(溶融温
度320℃)を用いる押出しラミネーションによる樹脂
被覆層を設けた。このポリオレフィン樹脂被覆層が冷却
固化する前に、これを、前記PETフィルム上のインク
受容性内側層用塗布層と貼り合わせた後、鏡面を有する
クーリングロールで樹脂被覆層を冷却固化し、次に、P
ETフィルムを剥がして、樹脂被覆層上に、インク受容
性内側層及び最外層の2層からなる記録層を形成した。
インクジェット記録体が得られた。
【0102】実施例22 支持体Bの表面上に、アルミナシリケート100部、ポ
リビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−1
40H、重合度:4000、ケン化度:99%以上)3
0部を混合して得られた8%水性塗工液を、メイヤーバ
ーを用いて塗工量が30g/m2 となるように塗工し、
乾燥してインク受容性内側層を形成した。この内側層上
に、アルミナゾル(b)100部、ポリビニルアルコー
ル(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合度:
4000、ケン化度:99%以上)10部を混合して得
られた8%水性塗工液を、メイヤーバーを用いて塗工量
が5g/m2 となるように塗工し、乾燥してインク受容
性最外層を形成した。インク受容性内側層と最外層との
2層からなる記録層を有する本発明のインクジェット記
録体が得られた。
【0103】比較例4 支持体Bの表面上に、湿式シリカ(日本シリカ工業社
製、商品名:Nipsil HD−2、平均一次粒子径
11nm、平均二次粒子径3μm)50部、アルミナ (住
友化学工業社製、商品名:A−26、α結晶形、結晶の
大きさ:3μm)、ポリビニルアルコール(クラレ社
製、商品名:PVA−140H、重合度:4000、ケ
ン化度:99%以上)10部を混合して得られた8%水
性塗工液を、メイヤーバーを用いて塗工量が20g/m
2 となるように塗工し、乾燥して記録層を形成し、イン
クジェット記録体を得た。
【0104】比較例5 支持体Bの表面上に、シリカゾルB−1 100部、ポ
リビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−1
40H、重合度:4000、ケン化度:99%以上)3
0部を混合して得られた8%水性塗工液を、メイヤーバ
ーを用いて塗工量が20g/m2 となるように塗工し、
乾燥することにより記録層を形成した。インクジェット
記録体が得られた。
【0105】比較例6 支持体Bの表面上に、アルミナゾル(a)100部、ポ
リビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−1
40H、重合度:4000、ケン化度:99%以上)1
0部を混合して得られた8%水性塗工液を、メイヤーバ
ーを用いて塗工量が20g/m2 となるように塗工し、
乾燥して記録層を形成した。インクジェット記録体が得
られた。
【0106】比較例7 支持体Bの表面上に、擬ベーマイトゾル (触媒化成社
製、商品名:AS−3)50部、シリカゾルB−2 5
0部、ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:P
VA−135、重合度:3500、ケン化度:99%以
上)30部を混合して得られた8%水性塗工液を、メイ
ヤーバーを用いて塗工量が20g/m2 となるように塗
工し、乾燥して記録層を形成した。インクジェット記録
体を得た。
【0107】[評価方法]前記実施例10〜22及び比
較例4〜7の各々で得られたインクジェット記録体の平
滑性および光沢性、画像の鮮明性、インクの吸収性およ
び印字の耐水性を下記の方法により評価した。なお、印
字にはEPSON社製プリンター(商品名:PM−77
0C)を用いた。評価結果を表2に示す。
【0108】[平滑および光沢性]表面の平滑、光沢性
は記録面に対して20度の角度から目視して、下記基準
により評価した。 ◎:カラー写真並の高い平滑、光沢性あり。 ○:カラー写真よりは劣るが、高い平滑、光沢性あり。 △:平滑、光沢性に劣る。 ×:平滑、光沢性全くなし。
【0109】[画像の鮮明性]前記実施例及び比較例の
各インクジェット記録体に、画像(ISO/JIS−S
CIDN1)を印字し、1日間保管した。成人男女10
名づつにより印字画像を目視評価し、その結果を5〜1
点の間の点数により表し、その平均値を算出した。(5
点:特に優れている、1点:不鮮明)
【0110】[インク吸収性]A4サイズの上質紙の中
央部分に、寸法10×10cmの正方形の本発明インクジ
ェット記録体を貼り付け、インク吐出量が15g/m2
となるようにブラックインクをベタ印字し、インクが記
録層からあふれる様子を観察した。実際には、前記印字
部に上質紙を重ね合わせ、インクが全く転写しなくなる
までに要する時間を測定した。 ◎:1秒未満 ○:1秒以上〜5秒未満 △:5秒以上〜1分未満 ×:1分以上
【0111】[印字耐水性]供試記録体に印字し、24
時間放置後、印字部上に水滴を滴下し、この水滴を1分
後にふき取った。水滴を落とした部分の状態を目視で観
察し、下記基準により評価した。 ◎:インクの滲みがない。 ○:若干インクの滲みが認められるのみで良好。 ×:インクの滲みが大きく、実用上問題がある。
【0112】
【表2】
【0113】表2からも明らかなように、本発明のイン
クジェット記録体は、表面の平滑性および光沢性、画像
の鮮明性、インク吸収性、印字耐水性に優れており、そ
れは銀塩写真に匹敵し、実用上すぐれたものである。
【0114】実施例23 2層式スライドダイコーターを使用し、下記組成の塗工
液Aがインク受容性内側層を形成し、また下記組成の塗
工液Bがインク受容性最外層を形成するように支持体A
の表面に順次に塗布し積層し、この積層塗布液を同時に
乾燥し、本発明のインクジェット記録体を製造した。こ
の時、内側層の乾燥塗工量は15g/m 2 であり、最外
層の乾燥塗工量は5g/m2 であった。
【0115】塗工液A ゲル法シリカ(グレースデビソン社製、商品名:サイロ
ジェットP403、平均2次粒子径:3μm)100部
に、シリル変性ポリビニルアルコール(クラレ社製、商
品名:PVA R−1130)35部およびカチオン樹
脂(センカ社製、商品名:ユニセンスCP−103)5
部を混合した水性塗工液。濃度15%。
【0116】塗工液B シリカゾルA−2 100部、部分ケン化ポリビニルア
ルコール(クラレ社製、商品名:PVA 235)30
部を混合した水性塗工液。濃度8%。
【0117】実施例24 支持体Aを支持体Bに変更したこと以外は、実施例23
と同様の方法で本発明のインクジェット記録体を製造し
た。
【0118】実施例25 インク受容性内側層を下記組成を有する塗工液Cにより
形成したことを除き、その他は実施例23と同時にして
本発明のインクジェット記録体を製造した。塗工液C ゲル法シリカ(グレースデビソン社製、商品名:サイロ
ジェット703C、平均2次粒子径:300nm)100
部、ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PV
A−140H)25部を混合した水性塗布液。濃度15
%。
【0119】実施例26 2層式スロットダイコーターを使用し、支持体Aの表面
上に前記塗工液Cによりインク受容性内側層用塗布液層
を形成し、その上に、前記塗工液Bによりインク受容性
最外層用塗布液層を形成し前記積層された塗布液層を乾
燥し、本発明のインクジェット記録体を製造した。この
時、内側層の乾燥塗工量は15g/m2であり、最外層
の乾燥塗工量は5g/m2 であった。
【0120】実施例27 実施例24と同様にして本発明のインクジェット記録体
を製造した。但し、内側層を上記塗工液Cにより形成
し、最外層を下記組成の塗工液Dにより形成した。塗工液D シリカゾルA−1 100部、部分ケン化ポリビニルア
ルコール(クラレ社製、商品名:PVA235)30部
を混合した水性塗工液。濃度8%。
【0121】実施例28 スロットダイコーターを使用し、支持体B上に前記塗工
液Cを用いて、インク受容性内側層用塗布液層を形成
し、それが乾燥せずに湿潤状態にある間に、この塗布液
層上に、前記塗工液Bを、スロットダイコーターを用い
て塗工して、インク受容性最外層形成用塗布液層を形成
し、この積層塗布液層を同時に乾燥して本発明のインク
ジェット記録体を製造した。この時、内側層の乾燥塗工
量は15g/m2 であり、最外層の乾燥塗工量は5g/
2 であった。
【0122】実施例29 カーテンコーターを使用し、支持体B上に、前記塗工液
Cによりインク受容性内側層用塗布液層を形成し、それ
が乾燥せずに湿潤状態にある間に、この塗布液上に、前
記塗工液Bを、カーテンコーターを用いて塗工してイン
ク受容性最外層用塗布液を形成し、この積層塗布液層を
同時に乾燥して本発明のインクジェット記録体を製造し
た。この時、内側層の乾燥塗工量は15g/m2 であ
り、最外層の乾燥塗工量は5g/m2 であった。
【0123】実施例30 実施例25と同様の方法でインクジェット記録体を製造
した。但し支持体Aの代りにポリプロピレン合成紙(王
子油化社製、商品名:GWG−140)を用いた。
【0124】比較例8 支持体Aをそのまま記録体として用いた。
【0125】比較例9 支持体Bをそのまま記録体として用いた。
【0126】〔評価方法〕前記実施例23〜30及び、
比較例8及び9の各々で得られたインクジェット記録体
について、そのインク吸収性、印字濃度、印字光沢性、
平滑性、耐水性を、下記方法により測定評価した。な
お、印字にはEPSON社製プリンター(製品名:PM
−770C)を用いた。
【0127】〔印字濃度〕黒ベタ部の印字濃度をマクベ
ス反射濃度計(Macbeth、RD−920)を用い
て測定した。表中に示した数字は3回測定の平均値であ
る。
【0128】〔白紙光沢〕
【0129】白紙部の75°光沢度(JIS−P814
2)を測定。
【0130】〔印字光沢〕黒ベタ部の75°光沢度(J
IS−P8142)を測定。
【0131】〔平滑性〕表面の平滑性を目視評価した
(5段階評価)。 5 :極めて優れている 4 :優れている 3 :良好 2 :やや不良 1 :不良
【0132】〔総合評価〕 外観(光沢、平滑性)、印字品位を総合的に評価。 5 :極めて優れている。 4 :優れている。 3 :良好。 2 :やや不良。 1 :不良。
【0133】上記評価結果を表3に示す。
【表3】
【0134】〔評価〕 ・実施例23と実施例24とを比較すると、紙基材であ
る支持体Aより表面が平滑で非吸収性の支持体Bを使用
した方が印字濃度および光沢、平滑性が高いものとなる
ことが判る。 ・実施例24と実施例25または26を比較すると、内
側層の顔料の粒子径がより小さい実施例25の方が、印
字濃度および光沢、平滑性が良好である。 ・実施例25または26と実施例27を比較すると、最
上層にヒュームドシリカを用いた方が印字濃度および光
沢、平滑性が良好である。尚、実施例25または26の
最外層塗料を透明PETフィルム上に5g/m2 塗工し
たもののヘイズ値は7%、実施例27の最外層塗料を透
明PETフィルム上に5g/m2 塗工したもののヘイズ
値は15%であった。 ・実施例25または26は同時多層塗工であるが、実施
例28または29と比較し若干光沢、平滑性の高いもの
であった。 ・実施例30は支持体として、平滑なフィルム(ユポ)
を使用したが、支持体Bと同様、良好な品質が得られ
た。
【0135】
【発明の効果】本発明により高い印字濃度とインク吸収
性および平滑性、光沢性を有し、実用性に優れたインク
ジェット記録体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録体を製造するため
の同時多層式スロットダイコーター装置の断面説明図。
【図2】本発明のインクジェット記録体を製造するため
の同時多層式スライドダイコーター装置の断面説明図。
【図3】本発明のインクジェット記録体を製造するため
の同時多層式スライドカーテンコーター装置の断面説明
図。
【符号の説明】
1…同時多層式スロットダイコーター 2…ダイブロック 3…第1塗布液流路 4…第2塗布液流路 5…第1マニホールド 6…第1スロット 6a…インク受容性内側層形成塗布液層 7…第2マニホールド 8…第2スロット 8a…インク受容性最外層形成塗布液層 9…回転方向を示す矢印 10…バッキングロール 11…支持体 21…同時多層式スライドダイコーター 22…ダイブロック 23…第1塗布液流路 24…第1マニホールド 25…第1スロット 26…インク受容性内側下層形成塗布液層 27…第2塗布液流路 28…第2マニホールド 29…第2スロット 30…インク受容性内側上層形成塗布液層 31…第3塗布液流路 32…第3マニホールド 33…第3スロット 34…インク受容性最外層形成塗布液層 35,55…塗布噛 41…同時多層式スライドダイコーター 42…ダイブロック 43…第1塗布液流路 44…第1マニホールド 45…第1スロット 46…インク受容性内側下層形成塗布液層 47…第2塗布液流路 48…第2マニホールド 49…第2スロット 50…インク受容性内側上層形成塗布液層 51…第3塗布液流路 52…第3マニホールド 53…第3スロット 54…インク受容性最外層形成塗布液層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/00 B05D 7/00 F (72)発明者 高橋 智美 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 (72)発明者 向吉 俊一郎 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 Fターム(参考) 2H086 BA01 BA02 BA15 BA21 BA33 BA37 BA46 BA48 4D075 AC15 AE06 CA35 CB04 DA04 DB18 DC27 EC02 EC03 4F041 AA12 CA07

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、この支持体の少なくとも1面
    上に形成され、かつ顔料とバインダーとを含む単一層
    の、又は2層以上の積層構造を有する記録層とを有し、 前記記録層の少なくとも1層中に、シリカ、アルミノシ
    リケート、並びにα、θ、δ及びγ−アルミナから選ば
    れ、1μm以下の平均粒子径を有する、少なくとも1種
    の顔料微粒子を含む、ことを特徴とするインクジェット
    記録体。
  2. 【請求項2】 前記記録層の少なくとも1層中に、シリ
    カ及びアルミノシリケートから選ばれた少なくとも1種
    のシリカ化合物の微粒子と、α、θ、δ、及びγ−アル
    ミナから選ばれた少なくとも1種のアルミナ化合物の微
    粒子との両方を含み、前記シリカ化合物微粒子及びアル
    ミナ化合物微粒子がそれぞれ1μm以下の平均粒子径を
    有する、請求項1に記載のインクジェット記録体。
  3. 【請求項3】 前記アルミナ化合物微粒子は、複数の一
    次粒子の凝集体からなる二次粒子であって、前記アルミ
    ナ化合物二次粒子の平均二次粒子径は、500nm以下で
    ある、請求項1又は2に記載のインクジェット記録体。
  4. 【請求項4】 前記アルミナ化合物微粒子が、180〜
    300m2 /gのBET比表面積を有する、請求項1〜
    3のいずれか1項に記載のインクジェット記録体。
  5. 【請求項5】 前記アルミナ化合物微粒子が50〜30
    0m2 /gのBET比表面積及び0.2〜1.0ml/g
    の細孔容積を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のインクジェット記録体。
  6. 【請求項6】 前記アルミナ化合物微粒子が、δ及びγ
    −アルミナの棒状微粒子から選ばれ、その平均長さが3
    00nm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載
    のインクジェット記録体。
  7. 【請求項7】 前記アルミナ化合物微粒子が、アルミニ
    ウムアルコキシドの加水分解により製造され、そのAl
    2 3 含有量が99.99%以上である、請求項1〜6
    のいずれか一項に記載のインクジェット記録体。
  8. 【請求項8】 前記アルミナ化合物微粒子が、フューム
    ドアルミナの微粒子である、請求項1〜6のいずれか一
    項に記載のインクジェット記録体。
  9. 【請求項9】 前記記録層中の、前記シリカ及びアルミ
    ノシリケートから選ばれた少なくとも1種のシリカ化合
    物の微粒子が、3〜40nmの平均一次粒子径を有する複
    数個の一次粒子の凝集体からなり、かつ500nm以下の
    平均二次粒子径を有する二次粒子の水性スラリーから形
    成されたものである、請求項1又は2に記載のインクジ
    ェット記録体。
  10. 【請求項10】 前記シリカ微粒子が、フュームドシリ
    カ微粒子である、請求項1、2及び9に記載のインクジ
    ェット記録体。
  11. 【請求項11】 前記シリカ化合物微粒子及びアルミナ
    化合物微粒子が、シリカ化合物及びアルミナ化合物のそ
    れぞれの原料粒子を含む水性分散液を、圧力式ホモジナ
    イザー、超音波ホモジナイザー及び高速流衝突型ホモジ
    ナイザーのいずれか1種以上を用いる加圧粉砕分散方式
    により1μm以下の平均粒子径に粉砕されたものであ
    る、請求項1又は2に記載のインクジェット記録体。
  12. 【請求項12】 前記記録層が、前記支持体上に形成さ
    れた少なくとも1層のインク受容性内側層と、この内側
    層の外表面上に積層されたインク受容性最外層とを有す
    る、請求項1又は2に記載のインクジェット記録体。
  13. 【請求項13】 前記インク受容性内側層が、ゲル法シ
    リカ微粒子を含み、前記インク受容性最外層が前記シリ
    カ化合物微粒子及び前記アルミナ化合物微粒子から選ば
    れた少なくとも1種の顔料微粒子を含む、請求項12に
    記載のインクジェット記録体。
  14. 【請求項14】 前記インク受容性最外層に含まれる顔
    料微粒子が、3〜50nmの平均一次粒子径を有する複数
    個の一次微粒子の凝集体であって、800nm以下の平均
    二次粒子径を有する二次微粒子である、請求項13に記
    載のインクジェット記録体。
  15. 【請求項15】 前記インク受容性最外層に含まれる顔
    料微粒子が、フュームドシリカ微粒子である、請求項1
    3に記載のインクジェット記録体。
  16. 【請求項16】 前記インク受容性最外層が、カチオン
    性化合物をさらに含む、請求項12〜15のいずれか一
    項に記載のインクジェット記録体。
  17. 【請求項17】 前記インク受容性最外層が、前記顔料
    微粒子と、カチオン性化合物とを含む混合物を、機械力
    により混合分散して調製された塗工液を、前記支持体面
    に塗布し、乾燥して形成されたものである、請求項16
    に記載のインクジェット記録体。
  18. 【請求項18】 前記インク受容性内側層に含まれるシ
    リカ微粒子が、平均孔径が20nm以下の多数の細孔を有
    する多孔質体である、請求項13に記載のインクジェッ
    ト記録体。
  19. 【請求項19】 前記支持体が、水性液体に対し非吸収
    性を示す、請求項12に記載のインクジェット記録体。
  20. 【請求項20】 前記支持体上に前記少なくとも1層の
    インク吸収性内側層が、前記顔料微細粒子とバインダー
    とを含む水性塗布液から、形成され、前記インク吸収性
    内側層の外表面上にインク吸収性最外層が前記顔料微細
    粒子とバインダーとを含む水性塗布液から形成され、 前記インク受容性最外層が、それに隣接するインク受容
    性内側層を形成する前記水性塗布液層上に、それが乾燥
    する前に、前記インク受容性最外層塗布液層を塗布し、
    両水性塗布液層を同時に乾燥することによって形成され
    たものであって、それによりインク画像受容性及び表面
    平滑性が改善されている、 請求項12に記載のインクジェット記録体。
  21. 【請求項21】 前記支持体が、非通気性材料から形成
    されている、請求項20に記載のインクジェット記録
    体。
  22. 【請求項22】 前記非通気性支持体が、紙からなる基
    体と、その少なくとも1面上に形成され、かつポリオレ
    フィン樹脂を含む非通気性被覆層とからなるラミネート
    紙から選ばれる、請求項21に記載のインクジェット記
    録体。
  23. 【請求項23】 前記インク受容性最外層が、さらにカ
    チオン性化合物を含有する、請求項20に記載のインク
    ジェット記録体。
  24. 【請求項24】 前記インク受容性最外層が、30%以
    上の75度表面光沢度を有する、 請求項20に記載のイ
    ンクジェット記録体。
  25. 【請求項25】 前記インク受容性内側層及び前記イン
    ク受容性最外層とが、前記インク受容性最外層形成用の
    塗布後と、それに隣接する前記インク受容性内側層形成
    用塗布液とを、同時多層塗工装置の前記塗布液の供給口
    からほぼ同時に塗布することにより形成されたものであ
    る、請求項20に記載のインクジェット記録体。
  26. 【請求項26】 前記同時多層塗工装置が、複数個の塗
    布液供給口を有する多層式スロットダイコーター、多層
    式スライドダイコーター、及び多層式カーテンダイコー
    ターから選ばれる、請求項25に記載のインクジェット
    記録体。
  27. 【請求項27】 前記インク受容性内側層及び前記イン
    ク受容性最外層が、前記インク受容性最外層形成用塗布
    液と、それに隣接する前記インク受容性内側層形成用塗
    布液とを、互いに独立に配置された塗工装置の塗工液供
    給口から順次に塗布することによって形成されたもので
    ある、請求項20に記載のインクジェット記録体。
  28. 【請求項28】 前記塗工装置が、単一の塗布液供給口
    を有するスロットダイコーター、スライドダイコーター
    及びカーテンダイコーターから選ばれる、請求項27に
    記載のインクジェット記録体。
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