JP4014368B2 - 画像材料用支持体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙基質(以下、基紙と略すことがある)の両面が樹脂層で被覆された樹脂被覆紙型画像材料用支持体に関するものであり、詳しくは基紙と樹脂層との接着性が良好で、樹脂層を被覆する際の該樹脂層の冷却ロールからの剥離性が良好な高速押し出しコーティング加工が可能である樹脂被覆紙型画像材料用支持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像材料は、通常、画像材料用支持体と該支持体上に設けられた画像形成層とから構成されたものである。例えば、ハロゲン化銀写真材料、インクジェット記録材料、熱移行型熱転写記録受像材料、感熱記録材料、感光感熱記録材料等は、画像材料用支持体上にそれぞれハロゲン化銀写真構成層、インク受像層、熱移行型熱転写記録受像層、感熱発色層、感光感熱発色層等の画像形成層及び必要に応じて下引き層、保護層、バック層等の補助機能層が塗設されたものである。特に、ハロゲン化銀写真構成層としては、ハロゲン化銀写真乳剤層、保護層、下引き層、中間層あるいは色混り防止層、ハレーション防止層、もしくはフィルター層、紫外線吸収層、バック層等およびそれらの組み合わせから構成されたものである。
【0003】
従来、画像材料用支持体のための基紙面がフィルム形成能ある樹脂で被覆された樹脂被覆紙型の支持体はよく知られている。ハロゲン化銀写真材料用途のための樹脂被覆紙型の写真材料用支持体としては、例えば、特公昭55−12584号公報には、基紙がフィルム形成能ある樹脂、好ましくはポリオレフィン樹脂で被覆された写真材料用支持体についての技術が開示されている。米国特許第3501298号公報には基紙の両面がポリオレフィン樹脂で被覆された写真材料用支持体についての技術が開示されている。また、ハロゲン化銀写真材料の迅速写真現像処理方式が適用されて以来、基紙の両面がポリエチレン系樹脂で被覆された写真材料用支持体が、写真印画紙用として主に実用化されており、必要に応じてその一方の画像形成層を設ける側の樹脂層中には鮮鋭度を付与するために、通常二酸化チタン顔料を含有している。
【0004】
また、米国特許第4,774,224号公報には、樹脂被覆の表面粗さが7.5マイクロインチ−AA以下である樹脂被覆紙、特に基紙の表面をポリエチレン樹脂で被覆したポリエチレン樹脂被覆紙を支持体として有する熱転写記録受像要素が提案されている。また、特開昭63−307979号公報には、樹脂被覆紙を支持体として有するインクジェット記録用シートに関する技術が開示されている。
【0005】
しかしながら、基紙、特に天然パルプを主成分とする基紙の画像形成層を設ける側の面を樹脂層で被覆した樹脂被覆紙型の画像材料用支持体は、依然としていくつかの重大な問題点を有しており、未だ満足すべき成果が得られていないのが実情である。
【0006】
第一に、樹脂被覆紙型画像材料用支持体は、スリットダイからフィルム状に押し出された溶融樹脂を紙基体上に加圧ロールと冷却ロールの間で圧着し、冷却ロールで冷却された後に剥離されるという過程を通して製造される。しかしながら、従来、製造速度が速くなると、基紙と樹脂層との接着性が悪くなるという問題があった。
【0007】
紙基体と樹脂層の接着性が悪いと、製造時に不意に樹脂層剥離を起こし問題になるだけではなく、例えば、基紙と表樹脂層の接着性が不十分な樹脂被覆紙型写真用支持体では、該支持体を有するハロゲン化銀写真材料のハロゲン化銀写真画像形成のための処理時に表樹脂層が剥離して重大な品質故障を起こすという問題があり、また、表樹脂層が剥離していると、現像処理時に現像処理液が基紙に浸透して着色汚染させてしまい、全く品質価値のないものになるという問題点があった。更に、画像材料用支持体製造時の基紙の走行速度を速くすると、スリットダイから押し出された溶融樹脂の冷却ロール部分での冷却が不十分になり、完全に固化しない状態で、冷却ロールから剥離させるため、接着性が弱くなったところが部分的に紙基体から剥離し、画像材料用支持体としては不適当なものとなり、このように、基紙と樹脂層との接着性の問題は、樹脂被覆紙型写真用支持体製造時の基紙の走行速度が速くなればなるほど、顕著となる傾向にあった。
【0008】
第二に、樹脂被覆紙型画像材料用支持体の製造時において、溶融樹脂が紙基体上に加圧ロールと冷却ロールの間で圧着され、冷却ロールで十分に冷却された後に剥離されるという過程において、従来、製造速度が速くなるとこの冷却ロールからの剥離性(以下、剥離性と略すことがある)が悪くなり、幅方向に段状の剥離むらが発生する。この為、樹脂被覆紙の面質が損なわれ、乳剤を塗布した際に優れた面質を要求する画像材料を不適当なものにする。
【0009】
この対策として、これまでに種々の方法が提案されており、その1つとして、ポリオレフィン樹脂中に各種の離型剤を含有する方法が提案されている。例えば、特開昭60−176036号公報に記載のビス脂肪酸アミド、特開昭63−30841号公報に記載のポリアルキレングリコール、特開昭64−9444号公報に記載のフッ素含有ポリマー、特開平4−143748号公報に記載のα−オレフィン変性シリコーンなど各種の離型剤を樹脂に添加することで剥離性を改良することを提案している。しかし、これらのいずれの場合もその改良効果は不十分であり、製造速度を速くする際に、剥離性を改良して剥離むらの発生を抑えるよう添加量を増加せしめると、樹脂と基紙との接着不良が発生し、樹脂と基紙との接着性を保つように添加量を減少せしめると、剥離性改良の効果が小さくなり、剥離性を効果的に改良できなかった。
【0010】
また、別種の剥離性の改良方法として、冷却ロールに特公昭62−19732号公報に記載の微粗面の使用や特公平1−24292号公報に記載のフッ素樹脂を埋め込んだものの使用、更に、特公平1−129249号公報に記載の溶融ピークが110℃以上で、且つメルトインデックスが5〜20g/10分である低密度ポリエチレン樹脂の使用が提案されている。
【0011】
しかし、この様な冷却ロールや樹脂(および添加剤)を用いても製造速度を速くする効果は不十分であり、特に200m/min以上では紙基体と樹脂層の接着性の悪化は顕著となった。
【0012】
この問題を解決するには、基紙に接する側と、冷却ロールに接する側で異なる種類の樹脂を流すことのできる共押し出し加工が有効であり、特開平5−05241274号公報、特開平7−07120868号公報では、上層と下層の樹脂温あるいは、樹脂密度の変更が提案された。
【0013】
しかしながら、加工速度が速くなると、特に200m/min以上ではやはり、基紙−樹脂層間の接着性が不十分となり、冷却ロール−樹脂間の剥離性との両立は更に困難であった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、天然パルプを主成分とする紙基質がポリエチレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる樹脂層で被覆された樹脂被覆紙型画像材料用支持体であって、基紙と樹脂層との接着性が良好で、樹脂層を被覆する際の樹脂層の冷却ロールからの剥離性が良好な高速押し出しコーティング加工が可能である樹脂被覆紙型画像材料用支持体を提供することである。
【0015】
【課題を解決しようとする手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の本発明を見いだした。すなわち、請求項1の発明は、天然パルプを主成分とする紙基質の両面がポリエチレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる樹脂層で複数層被覆された画像材料用支持体において、少なくとも一方の面の樹脂層の紙基質に接する層が共押し出しコーティングにより被覆されたものであり、この共押し出しされた樹脂層のうちで最下層(紙基質側)を構成する樹脂の融点が、最上層を構成する樹脂の融点よりも5℃以上低く、かつ画像形成層を構成する側の共押し出し層の上に、更に酸化チタン顔料を含有するタンデム層を設けたことを特徴とする画像材料用支持体である。
【0016】
請求項2の発明は、共押出し層のうち、紙基質側に接する最下層を構成する樹脂が低密度ポリエチレン系樹脂を主成分とするものであり、樹脂の融点が100〜115℃であることを特徴とする請求項1記載の画像材料用支持体である。
【0017】
請求項3の発明は、共押出し層のうち、冷却ロールと接する最上層を構成する樹脂の融点が120〜135℃であることを特徴とする請求項1または2記載の画像材料用支持体である。
【0018】
請求項4の発明は、画像形成層を構成する側の樹脂被覆層に、二酸化チタン顔料を含有する層を有することを特徴とする請求項1〜3記載の画像材料用支持体である。
【0020】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明で言う樹脂の融点は、DSC法(JIS K7121)で測定したものである。
【0021】
本発明は、前述した通り、紙基体と樹脂層との接着性が良好で、加工速度を増加しても、樹脂層の剥離が良好な、生産性の高い画像材料用支持体を提供するものであるが、我々が鋭意検討を行ったところ、共押し出し層のうち、紙基質と接する樹脂層(以下、最下層と略すことがある)の上層に、その樹脂より結晶化の速い(融点の高い)樹脂層を設けることにより、冷却ロールに接する樹脂層(以下、最上層と略すことがある)の樹脂が直ちに結晶化して、紙基質側樹脂の結晶化をそれより遅らせることができることを見いだした。
【0022】
最下層の結晶化を遅れさせることができる理由は、溶融樹脂が冷却ロールによって冷却される場合、冷却ロールに接触している部分から冷却されていく。即ち、冷却ロールによって最上層側より負の熱印加が行われ、最上層から熱伝導によって冷却されるため、溶融樹脂が冷却ロールに接して後、樹脂層の深さ方向においては、最上層を最低温度とする温度勾配が形成される。このことにより、最上層を構成する樹脂はより速く結晶化が起こり、最下層の樹脂は、最上層に比べて結晶化が遅れる。
【0023】
本発明により接着性が向上する理由は、次のように説明できる。つまり、溶融樹脂層において最上層を最低温とする温度勾配が構成されると、冷却ロール側の最上層は、結晶化により固化し、未だ溶融状態にある最下層の樹脂を弾性体として基紙の空隙を樹脂で置換するように押し込む。このことは、アンカー効果として知られた基紙と樹脂層とを接着させる重要な効果であり、このことを促進する。
【0024】
また、樹脂層の冷却ロールからの剥離性については、最上層を構成する樹脂の性質に依存する。本発明における最上層は、結晶化速度の速い樹脂で構成させるため、加工速度が高速であっても、剥離性が悪化することはない。かかるように、本発明によれば、高い加工速度においても、樹脂層と基紙との接着性と冷却ロールと樹脂層の剥離性を両立させることが可能となる。
【0025】
共押し出し加工では、各層の樹脂が同じ種類でも、樹脂温に差を設けることによって結晶化にかかる時間を各層で違わせることができる。しかし、この場合は、樹脂が押出機から押し出されて、基紙にラミネートされる間のエアギャップを通過する間に、最上層と最下層の温度勾配は急激に減少するため、押出機では、必要以上に温度差を大きくする必要がある。過剰の樹脂温変更は、その樹脂のラミネート加工適正温度範囲から、操業条件を逸脱させることになるため、好ましくない。本発明では、最上層と最下層で融点の異なる樹脂を用いることによって、押出し機で樹脂温に差を付けることなく、前述したアンカー効果を有効に得ることができる。
【0026】
本発明の最上層と最下層を構成するポリエチレン系樹脂に融点差は5℃以上無くてはならない。その差が5℃より小さいと、前述したような弾性体として働く最上層による最下層のアンカー効果が機能せず、基紙と樹脂層との十分な接着を得ることが出来なくなる。
【0027】
本発明は、最下層を構成する樹脂が低密度ポリエチレン系樹脂を主成分とするもので、融点が100〜115℃あることが好ましく、最上層を構成する樹脂の融点が120〜135℃であることが好ましい。最上層の融点が120℃より低いと最上層の結晶化が遅れることとなり、冷却ロールからの最上層の剥離性が悪くなる。また、最上層の融点が135℃より高ければ、結晶化は促進され冷却ロールからの十分な樹脂の剥離性を得ることが出来るものの、製造された画像材料用支持体のカールが大きくなってしまい、カール強制のために反対側の基紙面の樹脂塗布量が多くなってしまい、コスト的に不利となる。また、最下層には低密度ポリエチレン樹脂を用いることが好ましいが、一般的に低密度ポリエチレン系樹脂は、押し出しコーティングに非常に適しており、且つ基紙との接着性が良好である。
【0028】
本発明の最下層のアンカー効果は、融点が5℃以上異なる樹脂が、共押し出しによって同時に基紙へラミネートされることが必要であり、同じ層構成でも逐次多層加工、いわゆるタンデム加工では、その効果を得ることはできない。
【0029】
ただし、共押し出し層の上に更にタンデム加工する場合は、共押し出し層最上層と同等の樹脂を用いること、あるいは低温加工することによって、高速加工時でも冷却ロールとの剥離性を確保することができる。低温加工時の樹脂温としては、250〜300℃の範囲が好ましい。
【0030】
画像材料用支持体の画像形成面には、各種顔料(マスターバッチ)の添加が有効であるが、本発明の共押し出し層に顔料等を添加した場合でも、最上層が弾性体として働く最下層のアンカー効果を同じように得ることができる。ただし、基紙との接着性には、最下層は樹脂単独とすることが好ましい。
【0031】
したがって、画像形成面の樹脂層への顔料添加は、共押し出し層の最下層以外で行うか、共押し出し層の上に更にタンデム層を設けることによって行うことができる。また、面質に関しては、タンデム加工することによって著しく向上するため、両者の組み合わせとすることがより好ましい。
【0032】
本発明の実施に好ましく用いられる画像形成層を設ける側の表樹脂層用、及びその反対側の裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、超低密度ポリエチレン樹脂、エチレンとプロピレン、ブチレン等のα―オレフィンとの共重合体、エチレンとアクリル酸、アクリル酸エチルエステル、無水マイレン酸等の共重合体またはグラフト共重合体である、所謂カルボキシ変性ポリエチレン樹脂等、またオートクレーブ型反応器、チューブラ型反応器等を用いた高圧ラジカル重合法によるポリエチレン系樹脂、メタロセン重合触媒を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂、チーグラー法、フィリップス法等を用いた、メタロセン以外の金属触媒を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂及びこれらの混合物であり、各種の密度、メルトフローレート(以下、JIS K 6760で規定されるメルトフローレートのことを単にMFRと略す)、分子量、分子量分布のものを使用できるが、通常、密度が0.90〜0.97g/cm3の範囲、MFRが0.1g/10分〜50g/10分、好ましくは、MFRが0.3g/10分〜40g/10分の範囲のものを単独に或いは混合して有利に使用できる。
【0033】
本発明の実施に有利に用いられる裏樹脂層用のポリエチレン樹脂としては、MFRが10g/10分〜40g/10分、好ましくは10g/10分〜30g/10分、密度が0.960g/cm3以上である高密度ポリエチレン系樹脂90質量%〜65質量%とMFRが0.2g/10分〜3g/10分、好ましくは、0.2g/10分〜1.5g/10分、密度が0.935g/cm3以下である低密度ポリエチレン樹脂または中密度ポリエチレン樹脂10質量%〜35質量%とを予め溶融・混合したコンパウンド樹脂組成物が好ましい。また、低密度ポリエチレン樹脂または中密度ポリエチレン樹脂の分子量分布としては、分子量50万以上の分率が10質量%以上のものが好ましく、12質量%以上のものが特に好ましい。該樹脂の分子量50万以上の分率が10質量%より少ないと成形加工性、特にネックインが大きくなって好ましくない。ここで、分子量はウォーターズ社製150−C(カラム:東ソー社製GMH−XL HT 8mmφ×30cm×3本、溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン、温度:135℃、流量:1ml/min)を用いるGPC法により測定して得られる値である。
【0034】
本発明の実施に用いられる裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂としては、予め溶融・混合して調製したコンパウンド樹脂が好ましい。低密度ポリエチレン樹脂あるいは中密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂とを予め溶融・混合してコンパウンド樹脂を調製する方法としては、単純溶融混合法、多段溶融混合法等を用いることができる。例えば、押し出し機、二軸押し出し機、加熱ロール練り機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等を用いて、所定量の低密度あるいは中密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂、更に必要に応じて酸化防止剤、滑剤等の各種の添加剤を加えて溶融・混合した後、その混合物をペレット化する方法が有利に用いられる。
【0035】
本発明に用いられるスリットダイとしては、T型ダイ、L型ダイ、フィシュテイル型ダイのフラットダイが好ましく、スリット開口径は0.1mm乃至2mmであることが望ましい。また、樹脂組成物を基紙にコーティングする前に、基紙にコロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施すのが好ましい。また、特公昭61−42254号公報に記載の如く、基紙に接する側の溶融樹脂組成物にオゾン含有ガスを吹きつけた後に走行する基紙に樹脂層を被覆しても良い。また、表と裏の樹脂層は逐次、好ましくは連続的に、押し出しコーティングされる、いわゆるタンデム押し出しコーティング方式で基紙に被覆されるのが好ましい。必要に応じて裏の樹脂層を二層以上の多層構成にする、多層押し出しコーティング方式で被覆しても良い。また、画像材料用支持体の表樹脂層面は光沢面、特公昭62−19732号公報に記載の微粗面、マット面あるいは絹目面等に加工することが出来、裏樹脂層は通常無光沢面に加工するのが好ましい。
【0036】
また、本発明における画像材料用支持体の表、裏の樹脂層の厚さとしては、特に制限はないが、表樹脂層の厚さとしては、9μm〜60μmの範囲が有用であり、好ましくは12μm〜45μmの範囲である。裏樹脂層の厚さとしては、5μm〜60μmの範囲が有用であるが、好ましくは8μm〜40μmの範囲である。また、表樹脂層に比して裏樹脂層の被覆量を少なくして表・裏の樹脂層中の樹脂被覆量の差を3g/m2以上にするのが好ましい。
【0037】
本発明における画像材料用支持体の表、裏樹脂層中には、各種の添加剤を含有せしめることが出来る。特公昭60−3430号、特公昭63−11655号、特公平1−38291号、特公平1−38292号、特開平1−105245号等の各公報に記載もしくは例示の酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等の白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、特開平1−105245号に記載もしくは例示のヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、リン系、硫黄系等の各種酸化防止剤、コバルトブルー、群青、セリアンブルー、フタロシアニンブルー等のブルー系の顔料や染料、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マンガンバイオレット等のマゼンタ系の顔料や染料、特開平2−254440号公報に記載もしくは例示の蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめることが出来る。それらの添加剤は、樹脂のマスターバッチあるいはコンパウンドとして含有せしめるのが好ましい。特に、本発明の実施に好ましく用いられる裏樹脂層用のコンパウンド樹脂組成物中にこれらの添加剤を含有せしめる方法としては、高密度ポリエチレン樹脂と低密度ポリエチレン樹脂あるいは中密度ポリエチレン樹脂に予め加えるか、あるいはコンパウンド樹脂の調製時に加えるか、または、該樹脂に高濃度に添加したマスターバッチを予め作成し、このマスターバッチを溶融押し出し被覆時に該樹脂に加えてもよい。
【0038】
本発明における画像材料用支持体の画像形成層を設ける側のポリエチレン系表樹脂層面には、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施すことが出来る。更に、活性化処理後、特開平1−102551号公報、特開平1−166035号公報に記載もしくは例示のような下引き処理を施すことが出来る。
【0039】
本発明の実施に用いられる基紙を構成するパルプとしては、特開昭58−37642号公報、特開昭60−67940号公報、特開昭60−69649号公報、特開昭61−35442号公報等に記載もしくは例示してあるような適切に選択された天然パルプを用いるのが有利である。天然パルプは塩素、次亜塩素酸塩、二酸化塩素漂白の通常の漂白処理並びにアルカリ抽出もしくはアルカリ処理及び必要に応じて過酸化水素、酸素等による酸化漂白処理等、及びそれらの組み合わせ処理を施した針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプの木材パルプが用いられ、また、クラフトパルプ、サルファイトパルプ、ソーダパルプ等の他再生パルプ(故紙パルプ)等の各種のものを用いることができる。
【0040】
本発明の実施に用いられる基紙中には、紙料スラリー調製時に各種の添加剤を含有せしめることができる。サイズ剤として、脂肪酸金属塩あるいは/及び脂肪酸、特公昭62−7534号公報に記載もしくは例示のアルキルケテンダイマー乳化物あるいは/及びエポキシ化高級脂肪酸アミド、アルケニルまたはアルキルコハク酸無水物乳化物、ロジン誘導体等、乾燥紙力増強剤として、アニオン性、カチオン性あるいは両性のポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カチオン化澱粉、植物性ガラクトマンナン等、湿潤紙力増強剤として、ポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン樹脂等、填料として、クレー、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン等、定着剤として、塩化アルミニウム、硫酸バン土等の水溶性アルミニウム塩等、pH調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、硫酸等、その他特開昭63−204251号公報、特開平1−266537号公報等に記載もしくは例示の着色顔料、着色染料、蛍光増白剤などを適宜組み合せて含有せしめるのが有利である。
【0041】
また、基紙中には、各種の水溶性ポリマーもしくは親水性コロイドまたはラテックス、帯電防止剤、添加剤から成る組成物をサイズプレスもしくはタブサイズプレスあるいはブレード塗工、エアーナイフ塗工等の塗工によって含有せしめることができる。水溶性ポリマーもしくは親水性コロイドとして、特開平1−266537号公報に記載もしくは例示の澱粉系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ゼラチン系ポリマー、ポリアクリルアミド系ポリマー、セルローズ系ポリマー等、エマルジョン、ラテックス類として、石油樹脂エマルジョン、特開昭55−4027号公報、特開平1−180538号公報に記載もしくは例示のエチレンとアクリル酸(またはメタクリル酸)とを少なくとも構成要素とする共重合体のエマルジョンもしくはラテックス、スチレン−ブタジエン系、スチレン−アクリル系、酢酸ビニル−アクリル系、エチレン−酢酸ビニル系、ブタジエン−メチルメタクリレート系共重合体およびそれらのカルボキシ変性共重合体のエマルジョンもしくはラテックス等、帯電防止剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩、塩化カルシウム、塩化バリウム等のアルカリ土類金属塩、コロイド状シリカ等のコロイド状金属酸化物、ポリスチレンスルホン酸塩等の有機帯電防止剤等、顔料として、クレー、カオリン、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、酸化チタン等、pH調節剤として、塩酸、リン酸、クエン酸、苛性ソーダ等、そのほか前記した着色顔料、着色染料、蛍光増白剤等の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめるのが有利である。
【0042】
本発明における画像材料用支持体の基紙の密度としては、0.90g/cm3〜1.15g/cm3の範囲が好ましく、0.95g/cm3〜1.15g/cm3の範囲が一層好ましく、1.00g/cm3〜1.10g/cm3の範囲が特に好ましい。基紙の密度が0.90g/cm3未満であると面質の良い平滑性に優れた画像材料用支持体が得られないし、基紙の密度が1.15g/cm3より大きいと画像材料及びそのプリントの腰が弱くなって問題である。また、本発明の実施に用いられる基紙の厚味に関しては、特に期限はないが、その坪量は40g/m2〜250g/m2のものが有用であり、70g/m2〜220g/m2のものが好ましい。
【0043】
本発明において、好ましく用いられる下引層のためのゼラチンとしては、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチン誘導体、例えば二塩基酸の無水物と反応したゼラチンなど各種のものを挙げることが出来る。また、ゼラチンと併用してポリビニルアルコール、澱粉などのその他の親水性ポリマーを用いることも出来る。また、下引塗液のpHとしては、特に制限はないが、写真材料の保存性の観点からpH8以下が好ましく、pH7以下が更に好ましい。
【0044】
本発明における下引層の塗設量としては特に制限はないが、ゼラチンの塗設量として、0.1質量%〜10質量%の水性塗液を1g/m2〜40g/m2塗布するのが良く、画像形成層用塗布液の液付き性及び支持体と画像形成層との接着性の改良効果の点から、固形質量で0.005g/m2〜2.0g/m2の範囲が好ましく、0.01g/m2〜1.0g/m2の範囲が一層好ましく、0.02g/m2〜0.5g/m2の範囲が特に好ましい。
【0045】
下引層を表樹脂層側に設ける方法としては、走行する基紙面に樹脂層を被覆した後、巻き取るまでの間に画像形成層を設ける側の樹脂層側に、下引塗液を塗布・乾燥して下引層を設ける、いわゆるオンマシン法で行うのが好ましい。また、樹脂被覆紙を巻き取ってから、必要に応じて巻取りを貯蔵後、改めて下引層を設ける、いわゆるオフマシン法で行うこともできる。下引層の塗布に際しては塗布に先立ち、樹脂面をコロナ放電処理を施すことの他に火炎処理等のその他の活性化処理を施してもよい。塗布された塗液の乾燥装置としては直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤー等の熱風乾燥機、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波等を利用した乾燥機等各種乾燥装置をあげることができる。また、乾燥条件は任意であるが、一般には40℃〜150℃で数秒〜10分で行われる。
【0046】
本発明における画像材料用支持体の画像形成層を設ける側と反対側の裏樹脂層には、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施した後、帯電防止等のために各種のバックコート層を塗設することができる。バックコート層には、無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテックス、硬化剤、顔料、界面活性剤等を適宜組み合わせて含有せしめることができる。
【0047】
本発明における画像材料用支持体は、各種の写真構成層が塗設されてカラー写真印画紙用、白黒写真印画紙用、写植印画紙用、複写印画紙用、反転写真材料用、銀塩拡散転写法ネガ用及びポジ用、印刷材料用等各種の用途に用いることができる。例えば、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀乳剤層を設けることができる。ハロゲン化銀写真乳剤層にカラーカプラーを含有せしめて、多層ハロゲン化銀カラー写真構成層を設けることができる。また、銀塩拡散転写法用写真構成層を設けることができる。それらの写真構成層の結合剤としては、通常のゼラチンの他に、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、多糖類の硫酸エステル化合物などの親水性高分子物質を用いることができる。また、上記の写真構成層には各種の添加剤を含有せしめることができる。例えば、増感色素として、シアニン色素、メロシアニン色素など、化学増感剤として、水溶性金化合物、イオウ化合物など、カブリ防止剤もしくは安定剤として、ヒドロキシ−トリアゾロピリミジン化合物、メルカプト−複素環化合物など、硬膜剤としてホルマリン、ビニルスルフォン化合物、アジリジン化合物など、塗布助剤として、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、スルホコハク酸エステル塩など、汚染防止剤として、ジアルキルハイドロキノン化合物など、そのほか蛍光増白剤、鮮鋭度向上色素、帯電防止剤、pH調製剤、カブらせ剤、更にハロゲン化銀の生成・分散時に水溶性イリジウム、水溶性ロジウム化合物などを適宜組み合わせて含有せしめることができる。
【0048】
本発明に係る写真材料は、その写真材料に合わせて「写真感光材料と取扱法」(共立出版、宮本五郎著、写真技術講座2)に記載されている様な露光、現像、停止、定着、漂白、安定などの処理を行うことが出来る。また、多層ハロゲン化銀カラー写真材料は、ベンジルアルコール、タリウム塩、フェニドンなどの現像促進剤を含む現像液で処理してもよいし、ベンジルアルコールを実質的に含まない現像液で処理することもできる。
【0049】
本発明における画像材料用支持体は、各種の熱転写記録受像層が塗設されて各種の熱転写記録受像材料用支持体として用いることができる。それらの熱転写記録受像層に用いられる合成樹脂としては、ポリビニル系、ポリスチレン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリ尿酸系の各種樹脂およびこれらの混合物もしくは共重合体などがある。
【0050】
本発明に係わる熱転写記録受像層中には、上記合成樹脂の他に離型剤、顔料等を加えても良い。上記離型剤としては、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー等の固形ワックス類、弗素系、リン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル類等が挙げられる。これら離型剤の中でシリコーンオイルが最も好ましい。上記シリコーンオイルとしては、油状の物も使用できるが、硬化型のものが好ましい。硬化型のシリコーンオイルとしては、反応硬化型、光硬化型、触媒硬化型等が挙げられるが、反応硬化型のシリコーンオイルが特に好ましい。反応硬化型シリコーンオイルとしては、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル等が挙げられる。上記反応性シリコーンオイルの添加量は、受像層中に0.1wt%〜20wt%が好ましい。上記顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等の体質顔料が好ましい。また、受像層の厚さとしては、0.5μm〜20μmが好ましく、2μm〜10μmがさらに好ましい。
【0051】
本発明における画像材料用支持体は、各種のインク受像層が塗設されて各種のインクジェット記録材料用支持体として用いることができる。それらのインク受像中にはインクの乾燥性、画像の鮮鋭性等を向上させる目的で各種のバインダーを含有せしめることができる。それらのバインダーの具体例としては、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチン誘導体、例えばフタール酸、マレイン酸、フマール酸等の二塩基酸の無水物と反応したゼラチン等の各種のゼラチン、各種ケン化度の通常のポリビニルアルコール、カルボキシ変性、カチオン変性及び両性のポリビニルアルコール及びそれらの誘導体、酸化澱粉、カチオン化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジウムハライド、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタクリル酸共重合体塩、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルエーテル、アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体及びそれらの塩、ポリエチレンイミン等の合成ポリマー、スチレン・ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート・ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル・マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル系重合体ラテックス、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、スチレン・アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系重合体または共重合体のラテックス、塩化ビニリデン系共重合体ラテックス等或はこれらの各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性接着剤及びポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニルコーポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接着剤、特公平3−24906号、特開平3−281383号、特願平4−240725号等の各公報に記載もしくは例示のアルミナゾル、シリカゾル等の無機系バインダー等を挙げることができ、これらを単独或は併用して含有せしめることができる。
【0052】
本発明に係わるインクジェット記録材料のインク受像層中には、バインダーの他に各種の添加剤を含有せしめることができる。例えば、界面活性剤として、長鎖アルキルベンゼンスルフォン酸塩、長鎖、好ましくは分枝アルキルスルフォコハク酸エステル塩などのアニオン系界面活性剤、長鎖、好ましくは分岐アルキル基含有フェノールのポリアルキレンオキサイドエーテル、長鎖アルキルアルコールのポリアルキレンオキサイドエーテル等のノニオン系界面活性剤、特公昭47−9303号公報、米国特許3,589,906号明細書等に記載のフルオロ化した界面活性剤など、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、ポリマーの硬膜剤として、活性ハロゲン化合物、ビニルスルフォン化合物、アジリジン化合物、エポキシ化合物、アクリロイル化合物、イソシアネート化合物等の硬膜剤、防腐剤として、特開平1−102551号公報に記載もしくは例示のP−ヒドロキシ安息香酸エステル化合物、ベンズイソチアゾロン化合物、イソチアゾロン化合物等、特開昭63−204251号、特開平1−266537号等の各公報に記載もしくは例示の着色顔料、着色染料、蛍光増白剤など、黄変防止剤としてヒドロキシメタンスルフォン酸ソーダ、P−トルエンスルフィン酸ソーダ等、紫外線吸収剤として、ヒドロキシ−ジ−アルキルフェニル基を2位に有するベンゾトリアゾール化合物など、酸化防止剤として、特開平1−105245号公報に記載もしくは例示のポリヒンダードフェノール化合物など、鉛筆加筆剤として、澱粉粒、硫酸バリウム、二酸化珪素等の有機または無機の粒子径0.2μm〜5μmの微粒子、特公平4−1337号公報等に記載もしくは例示のオルガノポリシロキサン化合物、pH調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、硫酸、塩酸、リン酸、クエン酸など、オクチルアルコール、シリコン系消泡剤などの各種の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめることができる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
【0054】
実施例1
広葉樹漂白クラフトパルプを叩解後のパルプの繊維長(JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.52−89「紙及びパルプ繊維長試験方法」に準拠して測定した長さ加重平均繊維長で表示して)が0.55mmになるように叩解後、パルプ100質量%に対して、カチオン化澱粉3質量%、アニオン化ポリアクリルアミド0.2質量%、アルキルケテンダイマー乳化物(ケテンダイマー分として)0.4質量%、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂0.4質量%及び適当量の蛍光増白剤、青色染料、赤色染料を添加して紙料スラリーを調製した。その後、紙料スラリーを200m/分で走行している長網抄紙機にのせ適切なタービュレンスを与えつつ紙匹を形成し、ウェットパートで15〜100kgf/cmの範囲で線圧が調節された3段のウェットプレスを行った後、スムージングロールで処理し、引き続く乾燥パートで30〜70kgf/cmの範囲で線圧が調節された2段の緊度プレスを行った後、乾燥した。その後、乾燥の途中でカルボキシ変性ポリビニルアルコール4質量%、蛍光増白剤0.05質量%、青色染料0.002質量%、塩化ナトリウム4質量%及び水92質量%から成るサイズプレス液を25g/m2サイズプレスし、最終的に得られる基紙水分が絶乾水分で8質量%になるように乾燥し、線圧70kgf/cmでマシンカレンダー処理して、坪量170g/m2の、密度が1.04g/cm3、膜厚むら脂数Rpyが200mV、表側の中心面平均粗さSRaが1.15μmである画像材料用支持体の基紙を製造した。
【0055】
次に、画像形成層を設ける側とは反対側の基紙面(裏面)をコロナ放電処理した後、該裏面に下記の樹脂組成物を樹脂温度315℃で20μmの樹脂厚さに基紙の走行速度200m/分で溶融押し出しコーティングした。この際、冷却ロールとしては、下記バック層を塗設後の該バック層面の中心面平均粗さSRaが1.15μmになる粗面度のものを用いた。尚、使用した冷却ロールは液体ホーニング法で粗面化された冷却ロールで、冷却水温度12℃で操業した。
[裏面用樹脂組成物の配合]
高密度ポリエチレン樹脂(密度0.967g/cm3、MFR=15g/10分)70質量%と低密度ポリエチレン樹脂(密度0.924g/cm3、MFR=0.6g/10分)30質量%とを溶融押し出し機を用いて予め溶融・混合して調製したコンパウンド樹脂組成物であり、そのペレットとして使用した。
【0056】
引き続き、基紙の表面をコロナ放電処理した後、該表面に表1記載の低密度ポリエチレン樹脂組成物を、表2記載の層構成となるように、樹脂温度315℃で28μmの厚さに基紙の走行速度200m/分で溶融押し出しコーティングした。なお、試料1〜3は最初に最下層だけ押し出しコーティングし、その上に更に最上層だけを押し出しコーティングする、いわゆるタンデム押し出しコーティング方式で行い、その他の試料は最下層と最上層を同時に押し出しコーティングする共押し出しコーティング方式を用いて行った(最上層と最下層の樹脂温度は一定とした)。また、樹脂層の表面はグロッシー面に加工した。
【0057】
更に、表、裏樹脂層を加工後巻き取るまでの間に、樹脂被覆紙の裏樹脂層面にコロナ放電処理後、下記のバック層用塗液をオンマシン塗布した。乾燥質量分として、コロイド状シリカ:スチレン系ラテックス=1:1から成り、更にポリスチレンスルフォン酸ソーダ0.021g/m2の他適量の塗布助剤等を含むバック層用塗液をラテックス分(固形重量計算で)として0.21g/m2になる塗布量で塗設した。
【0058】
バック層を塗設後、樹脂被覆紙を巻き取るまでの間に、表側の樹脂面にコロナ放電処理を施し、石灰処理ゼラチン1.2g、低分子量ゼラチン(新田ゼラチン株式会社製、P−3226)0.3g、パラオキシ安息香酸ブチルの10質量%メタノール溶液0.3g及びスルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩のメタノールと水の5質量%混合液0.45gを含み、全量を水で100gに調製した配合の下引塗液をゼラチン塗布量0.06g/m2になるように均一にオンマシン塗布して画像材料用支持体を得た。
【0059】
[基紙と樹脂層との接着性評価]
画像材料用支持体の基紙と樹脂層との接着性の評価方法としては、各材料を50℃、60%RHの恒温恒湿槽に1日間保存した後、試料の基紙層と樹脂層とを剥離し、剥離した樹脂層に付着した基紙層の面積率を測定することにより、基紙と樹脂層との接着性を評価した。
評価基準としては以下の通りである。
◎:面積率が100%であり、接着性が非常に良好。
○:面積率が90%以上であり、接着性が良好。
△:面積率が80%以上であり、接着性がやや悪いが、実用上問題ない。
×:面積率が80%未満であり、接着性が悪く、実用上問題がある。
【0060】
[冷却ロールからの剥離性評価]
画像材料用支持体の冷却ロールからの剥離性評価は、冷却ロール剥離むらの発生程度により評価した。評価方法としては、画像材料用支持体の樹脂面、及び乳剤塗布後のカラー印画紙としての画像形成層を斜光で観察し、視覚的に判定した。
評価基準としては以下の通りである。
◎:剥離むらの発生がないか、またはかなり少ない。
○:剥離むらの発生が少ない。
△:剥離むらの発生がやや多いが、実用上問題ない。
×:剥離むらの発生が多く、実用上問題がある。
【0061】
[梨地]
接触式3次元表面粗さ計、及び3次元粗さ解析装置として、小坂研究所(株)製SE−3AK型機、及びSPA−11型機を用い、カットオフ値0.8mmにて、X軸方向の長さを20mm、Y軸方向の長さを8mm、従って試料面積160mm2 の条件で、X軸方向のデータ処理としてサンプリングを500点行い、Y軸方向の操作としては16線を描かせて得られた表面粗さ図より、1μm以上の窪みを梨地としてグレード評価した。
評価基準としては、以下の通りである。
◎:梨地の発生がほとんどなく良好。
○:梨地の発生が少なく良好。
△:梨地の発生がやや多いが、実用上問題ない程度。
×:梨地の発生が多くて、実用上問題がある。
【0062】
使用した樹脂の一覧を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
得られた接着性、冷却ロール剥離性の結果を表2に示す。なお、表2中の融点差とは、最上層の融点の値から最下層の融点の値を引いた値のことである。
【0065】
【表2】
【0066】
(注1)表2中の○は、本発明による試料を表す。
【0067】
表2の結果から明らかな如く、最上層と最下層の融点差が5℃以上ある樹脂を共押し出しコーティング方式により同時に押し出して製造された画像材料用支持体は、基紙と樹脂層との接着性が良好な高速押し出しコーティング加工が可能な画像材料用支持体であることが判る。試料1〜3は、融点差が5℃以上あるにも関わらず、タンデム押し出しコーティングしたために、結晶化が進行した最上層によるアンカー効果が発生することが無く、従って十分な基紙との接着を得ることが出来なかった。また、本発明の画像材料用支持体では、融点差が大きいほど基紙との接着性は良好になった。
【0068】
実施例2
使用する樹脂を変更する以外は、実施例1の試料4で行ったときと同様の条件でサンプルを作成し、評価を行った。
【0069】
得られた結果を表3に示す。なお、表3中の融点差とは、最上層の融点の値から最下層の融点の値を引いた値のことである。
【0070】
【表3】
【0071】
(注2)表3中、注2の○は、請求項2の範囲を表す試料である。
【0072】
表3(注2)の結果から明らかな如く、最上層と最下層の融点差が5℃以上であっても、最下層の融点が100〜115℃の範囲にないと、十分な接着性が得られないことがわかる。従って、5℃以上融点差(最上層−最下層)があり、且つ最下層の融点が100〜115℃の樹脂を用いた共押し出し加工により、基紙と樹脂層との接着性が良好な高速押し出しコーティングが可能となる。
【0073】
(注3)表3中、注3の○は、請求項3の範囲を表す試料である。
【0074】
表3(注3)の結果から明らかな如く、最上層と最下層の融点差が5℃以上であっても、最上層の融点が120〜135℃でないと、十分な冷却ロール剥離性が得られないことがわかる。従って、5℃以上融点差(最上層−最下層)があり、且つ最下層の融点が100〜115℃、最上層の融点が120〜135℃の樹脂を用いた共押し出し加工により、基紙と樹脂層との接着性および、冷却ロールと樹脂層の剥離性を両立した高速押し出しコーティングが可能となる。
【0075】
実施例3
使用する樹脂を変更する以外は、実施例1の試料4で行ったときと同様の条件でサンプルを作成し、評価を行った。
【0076】
得られた結果を表4に示す。なお、表4中の融点差とは、最上層の融点の値から最下層の融点の値を引いた値のことである。
【0077】
【表4】
【0078】
(注4)表4中の○は、本発明による試料を表す。
【0079】
表4の結果から明らかな如く、樹脂層に二酸化チタン顔料を含有させても、最上層と最下層の樹脂に融点差を付けることにより、接着性と冷却ロール剥離性が改善されることがわかる。ただし、最下層には二酸化チタンを含有させない方が接着性は良好である。
【0080】
実施例4
試料No.23〜25は、実施例3の試料No.16〜18と同様に作成した。試料No.26〜31は、実施例3の試料No.20〜22最上層の上に更にタンデム層を設け、トータルの塗布量はNo.23〜25と等しくなるようにした。
【0081】
得られた結果を表5に示す。なお、表5中の融点差とは、共押し出し最上層の融点から最下層の融点を引いた値のことである。
【0082】
【表5】
【0083】
表5の結果から明らかな如く、共押し出し層の上にタンデム層を設けて、酸化チタン顔料などの添加を行っても、基紙との接着と、冷却ロールとの剥離性を両立した生産性の高い画像材料用支持体を得ることができる。共押し出し層のみでは、基紙との接着性確保の為、最下層には顔料の添加を行わない方が好ましく、その分の顔料が上層側に濃縮されるため、操業面に悪影響を及ぼす。しかし、共押し出し層にタンデム層を加えて、この層にも顔料添加を行えば、共押出上層に顔料分が濃縮する問題を解決することができる。更に、タンデム加工は、画像材料用支持体の面質を著しく向上させることがわかる。通常、樹脂のラミネート加工を行う場合、加工速度の上昇とともに、面質は悪化する傾向にある。特に、クレーター状の窪みで面を荒らす梨地の発生は、加工速度の上昇とともに顕著に増加する。タンデム加工を用いると、梨地の発生が著しく減少するため、高速でラミネート加工を行っても良好な面質を得ることができる。ただし、タンデム層の冷却ロール剥離性を維持するために、この層に用いる樹脂は、共押し出し最上層の樹脂と近い性質のものであることが必要である。
【0084】
【発明の効果】
本発明により、多層の樹脂被覆型画像材料用支持体において、最下層樹脂と最上層樹脂の融点に規定値以上の差を持たせることによって、紙基体と樹脂層の接着性が良好で、樹脂剥離性に起因する問題の発生がない画像材料用支持体を提供することができる。
Claims (4)
- 天然パルプを主成分とする紙基質の両面がポリエチレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる樹脂層で複数層被覆された画像材料用支持体において、少なくとも一方の面の樹脂層の紙基質に接する層が共押し出しコーティングにより被覆されたものであり、該共押し出しされた樹脂層のうちで最下層を構成する樹脂の融点が、最上層を構成する樹脂の融点よりも5℃以上低く、かつ画像形成層を構成する側の共押し出し層の上に、更に酸化チタン顔料を含有するタンデム層を設けたことを特徴とする画像材料用支持体。
- 共押出し層のうち、紙基質側に接する最下層を構成する樹脂が低密度ポリエチレン系樹脂を主成分とするものであり、樹脂の融点が100〜115℃であることを特徴とする請求項1記載の画像材料用支持体。
- 共押出し層のうち、冷却ロールと接する最上層を構成する樹脂の融点が120〜135℃であることを特徴とする請求項1または2記載の画像材料用支持体。
- 画像形成層を構成する側の樹脂被覆層のうち、共押し出し最下層以外に酸化チタン顔料を含有することを特徴とする請求項1、2、または3記載の画像材料用支持体。
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