JP2006154083A - ホログラム記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、高記録感度および高回折効率であるホログラム記録媒体の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明のホログラム記録媒体は、透光性の第1および第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に形成され、3次元架橋ポリマーマトリクス、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤を有し、室温にてゴム状弾性を示し、デュロメータ硬さの値がA45以上A85以下である記録層と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光を用いて記録再生を行う体積ホログラム記録媒体に係わる。
光を用いて記録再生を行うホログラム記録媒体は、光磁気記録媒体や相変化光記録媒体などに比べ、大容量・高速転送を実現する光記録技術の一つであり、盛んに研究開発が進められている。
特に、体積ホログラム記録媒体は、高い回折効率を備えているため、高記録密度を実現する媒体として有望視されている。
記録時において、記録光および参照光が照射されると、体積ホログラム記録媒体の記録層には明部と暗部とからなる干渉縞が形成される。このとき、明部では、光ラジカル重合開始剤により活性となったラジカル重合性化合物の光重合反応が進行し、暗部では、明部に向かってラジカル重合性化合物が拡散する。すると、干渉縞の強弱に応じラジカル重合性化合物の濃度差が生じる。体積ホログラム記録媒体は、このラジカル重合性化合物の濃度差に伴う屈折率差を記録情報として保持する。
この体積ホログラム記録媒体の記録層として、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤に加え、3次元架橋ポリマーマトリクスを有する構成が知られている(特許文献1参照。)。3次元架橋ポリマーマトリクスは、ラジカル重合性化合物の過剰な移動を抑制し、記録層において、明部に相当する箇所および暗部に相当する箇所の体積変化を抑える役割を為す。3次元架橋ポリマーマトリクスの材料としては、エポキシ化合物を由来とした反応硬化物などが挙げられる(非特許文献1参照。)
現在、体積ホログラム記録媒体には、さらなる高記録感度および高回折効率が望まれている。
特開平11‐352303号公報 T.J.Trentler、J.E Boid and V.L.Colvin, Epoxy-Photopolymer Composites: Thick Recording Media for Holographic Data storage, Proceedings of SPIE, 2001, Vol.4296, pp259-266.
本発明は、上記事情に鑑み、高記録感度および高回折効率であるホログラム記録媒体の提供を目的とする。
本発明のホログラム記録媒体は、透光性の第1および第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に形成され、3次元架橋ポリマーマトリクス、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤を有し、室温にてゴム状弾性を示し、デュロメータ硬さの値がA45以上A85以下である記録層と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のホログラム記録媒体は、透光性の第1および第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に形成され、エポキシ当量が100以上300以下の下記(式1)に示されるジグリシジルエーテルと脂肪族酸無水物との反応硬化物を含む3次元架橋ポリマーマトリクス、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤を有する記録層と、を備えることを特徴とする。
なお、飽和脂肪族連結基とは、炭化水素の鎖状連結基を指し、側鎖やエーテル基などの置換基を有する炭化水素の鎖状連結基も含むものとする。
また、室温とは、25℃を指すものとする。
また、ゴム状弾性とは、ゴムおよびゴム類似物質が示す特異な弾性を指すものとする(岩波理化学辞典 第5版 参照。)。
本発明は、高記録感度かつ高回折効率であるホログラム記録媒体を提供できる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は発明の説明とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係わるホログラム記録媒体について説明する。
第1の実施の形態に係わるホログラム記録媒体は、第1および第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に形成された記録層により構成される。その他、ホログラム記録媒体は、適宜、後述するように、反射層、中間層、保護層、スペーサーなどを備える。
図1は、二光束式ホログラフィーに用いられる透過型ホログラム記録媒体の一例と、その近傍における記録光および参照光を示す断面模式図である。
図1に示すように、透過型ホログラム記録媒体は、第1の基板10および第2の基板11と、これらに挟持されたスペーサー13と、スペーサー13に囲まれた記録層12と、を備える。図示されていないが、記録層12は、3次元架橋ポリマーマトリクスと、ラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、を有する。記録光20と情報光21とは、記録層12内の所望の位置で交わり、干渉縞を形成し、情報を記録する。
図2は、コリニア(同軸)式ホログラフィーに用いられる反射型ホログラム記録媒体の一例と、その近傍における記録光および参照光を示す断面模式図である。
図2に示すように、反射型ホログラム記録媒体は、第1の基板10および第2の基板11と、これらに挟持されたスペーサー13と、スペーサー13に囲まれた記録層12と、第2の基板11において記録層12の反対側の面に備えられた反射層14と、を備える。図示されていないが、記録層12は、3次元架橋ポリマーマトリクスと、ラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、を有する。記録光20と情報光21とは、レンズ30により集光され、反射層14表面にて焦点を採る。このとき、記録光20および情報光21は、記録層12内の所望の位置で干渉縞を形成し、情報を記録する。
ここでは、透過型ホログラム記録媒体については二光束式ホログラフィーを用いて説明し、反射型ホログラム記録媒体についてはコリニア式ホログラフィーを用いて説明したが、これ以外の組合せ、例えば、コリニア式ホログラフィーを用いた透過型ホログラム記録媒体なども可能である。
以下、ホログラム記録媒体の各構成についてさらに詳細に説明する。
1) 記録層
記録層は、室温にてゴム状弾性を示し、デュロメータ硬さの値がA45以上A85以下である。好ましくはA50以上A80以下、より好ましくはA55以上A75以下である。
A45以上であることにより、ラジカル重合性化合物の移動による記録層の体積変化を抑制でき、A85以下であることにより、ラジカル重合性化合物の移動を過剰に妨げず、記録感度および回折効率を維持できる。
ここで、デュロメータ硬さは、JIS K 6253(ゴムの硬さ試験方法。国際規格ISO 7619に整合する。)もしくはこれに対応する試験方法を用いて測定するものとする。
また、記録層は、3次元架橋ポリマーマトリクス、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤を有する。その他、適宜、添加剤などを加えても良い。
記録層の層厚は、20μm以上2mm以下の範囲内であることが好ましい。20μm未満の場合には、充分な記憶容量を得ることが困難となり、2mmを越えると、解像度が低下するおそれがある。より好ましい記録層の層厚は、50μm以上1mm以下の範囲内である。
次に、記録層に含まれる成分について、順次説明する。
1a) 3次元架橋ポリマーマトリクス
3次元架橋ポリマーマトリクスは、常温で液状である重合性化合物と重合性化合物に対し反応活性な化合物との反応硬化物を含む。
常温で液状である重合性化合物としては、エポキシ化合物が好適であり、下記の1種以上を使用する。
例えば、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオキシラン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメタン)、4',5'−エポキシ−2'−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレングリコール−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ジ−2,3−エポキシシクロペンチルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、パラターシャリーブチルフェニルグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ジメチロールパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)ジフェニルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、アリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
重合性化合物としてのエポキシ化合物に対し反応活性な化合物は、エポキシの硬化剤として知られているアミン類、フェノール類、有機酸無水物、およびアミド類などが挙げられる。具体的には、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、m−キシリレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン、ジメチルアミノプロピルアミン、アミノエチルエタノールアミン、トリ(メチルアミノ)ヘキサン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリビニルフェノール、テルペンフェノール樹脂、およびポリアミド樹脂等が挙げられ、脂肪族酸無水物としては、後述する化合物が挙げられ、これらの1種以上を使用する。重合性化合物に対し反応活性な化合物は、光不活性であるものが好ましい。
エポキシ化合物以外の重合性化合物として、イソシアネートを使うことも可能である。イソシアネートに対し反応活性な化合物としては、ポリオールが挙げられる。イソシアネートとしては、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられ、ポリオールとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6−ブタンジオール等が挙げられる。イソシアネートとポリオールは有機スズ化合物や第三アミン類などの触媒の存在下で反応し、ポリウレタンになる。
1b) ラジカル重合性化合物
ラジカル重合性化合物は、光ラジカル重合開始剤に付加反応されラジカル活性となり光重合反応を生じる。
ラジカル重合性化合物としては、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸アミド、ビニル化合物などの不飽和二重結合を有する化合物が挙げられる。
具体的には、不飽和カルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸、不飽和カルボン酸エステルとして、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ビシクロペンテニルアクリレート、アクリル酸フェニル、イソボルニルアクリレート、アクリル酸アダマンチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸フェニル、フェノキシエチルアクリレート、クロロフェニルアクリレート、メタクリル酸アダマンチル、イソボルニルメタクリレート、トリブロモフェニルアクリレート、トリクロロフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、トリクロロフェニルメタクリレート、ナフチルメタクリレート、ナフチルアクリレート、ビシクロペンテニルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールトリメタクリレート、不飽和カルボン酸アミドとして、N−フェニルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−フェニルアクリルアミド、ビニル化合物として、ビニルピリジン、スチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、ビニルベンゾエート、3,5−ジクロロビニルベンゾエート、ビニルナフタレン、ビニルナフトエート、N−ビニルピロリジノン、N−ビニルカルバゾール、1−ビニルイミダゾール、アリル化合物としてジアリルフタレート、およびトリアリルトリメリテートなどが挙げられる。
ラジカル重合性化合物は、記録層全体に対して1重量%以上50重量%以下の割合となるように配合することが好ましい。1重量%未満の場合には、記録領域の屈折率を充分に高めることができず、50重量%を越えると体積収縮が大きくなって解像度が低下するおそれがある。より好ましいラジカル重合性化合物の配合量は、記録層全体に対して3重量%以上30重量%以下である。
1c) 光ラジカル重合開始剤
光ラジカル重合開始剤は、記録光および参照光によりラジカル活性となり、ラジカル重合性化合物に付加反応して光重合反応を開始させる。
光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾフェノン類、有機過酸化物、チオキサントン誘導体、トリアジン類などが挙げられる。
具体的には、ベンゾフェノン類としてベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルメチルケタール、ベンジルエチルケタール、ベンジルメトキシエチルエーテル、2,2’−ジエチルアセトフェノン、2,2’−ジプロピルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、3,3’4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、有機過酸化物として、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、デカノイルーパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、およびシクロヘキサノンパーオキサイド、チオキサントン誘導体として、チオキサントン、1−クロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、トリアジン類として、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)1,3,5−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[(p−メトキシフェニル)エチレン]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンが挙げられる。また、チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガキュア149、184、369、651、784、819、907、1700、1800、1850など各番号のものが挙げられる。
光ラジカル重合開始剤は、ラジカル重合性化合物に対して0.1重量%以上10重量%以下の割合となるように配合することが好ましい。0.1重量%未満の場合には、充分な屈折率差が得られないおそれがあり、10重量%を越えると、光吸収が過剰となり解像度が低下するおそれがある。より好ましい光ラジカル重合開始剤の配合量は、ラジカル重合性化合物に対して0.5重量%以上6重量%以下である。
1d) その他
記録層には、適宜、硬化触媒、増感剤、消泡剤、熱重合防止剤、着色剤、消色剤などの添加剤を加えてもよい。
硬化触媒は、ジグリシジルエーテルと脂肪族酸無水物との反応硬化物の硬化を促進させる成分である。
硬化触媒としては、エポキシの硬化触媒として知られている、3級アミン類、有機ホスフィン化合物、イミダゾール類などが好ましい。
具体的には、3級アミン類として、トリエタノールアミン、ピペリジン、N,N’-ジメチルピペラジン、1,4-ジアザジシクロ(2,2,2)オクタン(トリエチレンジアミン)、ピリジン、ピコリン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルヘキシルアミン、ベンジルジメチルアミン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、DBU(1,8-ジアザビシクロ(5,4,0ウンデセン-7)、またはそのフェノール塩、有機ホスフィン化合物として、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(p-メチルフェニル)ホスフィン、イミダゾール化合物およびその誘導体として2-メチルイミダゾール、2,4-ジメチルイミダゾール、2-エチルー4−メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、2-ヘプタイミダゾールなどが挙げられる。
また、三フッ化ホウ素アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリルおよびその誘導体、メラミンとその誘導体、アミンイミドなどの潜在性触媒を使用してもよい。
硬化触媒は、ジグリシジルエーテルおよび酸無水物の総質量に対して、0.05%から5%程度加えられることが望ましい。
増感剤は、記録光および参照光の波長と光ラジカル開始剤の吸収波長が異なるときに用いられる。なお、記録光が可視光の場合、増感剤は色素のような有色化合物が用いられる場合が多い。
増感剤としては、例えば、シアニン、メロシアニン、キサンテン、クマリン、エオシンなどが挙げられ、これらの1種以上を使用する。
消泡剤は、調製溶液作成時に生じる泡を消す成分である。例えば、シランカップリング剤などが挙げられる。
熱重合防止剤は、熱による重合反応を抑える成分である。これにより、記録後の屈折率の差が減少することを抑制できる。
着色剤は、記録光および参照光の吸収を高める成分である。
消色剤は、回折効率を高める成分である。
2) 第1の基板
第1の基板は、記録光、参照光、サーボ光などのホログラムの記録再生に用いられる光、すなわち、可視光ないし近紫外光に対して透光性を有する。
第1の基板の材料は、ガラス、合成樹脂などを用いることができる。いわゆるエンジニアリングプラスチックは、高機械的強度を備えるため好ましい。
具体的には、ガラスとして、ソーダガラス、鉛ガラス、硼珪酸ガラス、石英ガラス、合成樹脂として、ポリカーボネート樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリアリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ(エチレンジメチルアクリレート)、ポリジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
第1の基板は、複屈折のない材料が好ましい。
第1の基板の厚みは、約100μm以上約1mm以下の厚みを用いるのが好ましい。
3) 第2の基板
第2の基板は、記録光、参照光、サーボ光などのホログラムの記録再生に用いられる光、すなわち、可視光ないし近紫外光に対して透光性を有する。
第2の基板の材料および厚みは、第1の基板と同様である。
なお、第2の基板の記録層側とは反対の面は、位置決めのためのプリグルーブを備えることが好ましい。位置を詳細に把握するために、プリグルーブの突起間隔は、記録シフトより小であることが好ましい。
また、反射型ホログラム記録媒体の場合、第2の基板の厚みは、約200μm以上が好ましい。これは、記録層内における記録光のパワー密度を低下させて、シフト多重距離を短くし、高記録密度を実現するためである。
4) その他
ホログラム記録媒体は、反射層、中間層、保護層、スペーサーなどを備えても良い。
反射層は、反射型ホログラム記録媒体の場合に用いられ、第2の基板の記録層側と反対の面に備えられる。
反射層の材料は、記録光、参照光およびサーボ光に対して高い反射率を有する材料を用いることが好ましい。例えば、使用する光の波長が約400nm以上約780nm以下である場合にはAl合金やAg合金などを用いることが好ましく、約650nm以上である場合には、Al合金、Ag合金の他、Au合金、Cu合金、TiNなどを用いることが好ましい。
反射層の厚さは、充分な反射率を実現し得るように、約50nm以上とすることが好ましく、約100nm以上とすることがより好ましい。
中間層は、記録層と第1の基板の間又は記録層と第2の基板の間に備えられる。これは、第1の基板および第2の基板の成分と記録層の成分の反応を抑えるためである。
中間層の材料は、記録光、参照光およびサーボ光に対する透過率が高く、記録層、第1の基板および第2の基板と近い屈折率を有するものが好ましい。
例えば、弗化マグネシウム、弗化カルシウム、弗化ジルコニウム、弗化パラジウム、弗化バリウム、臭化セシウム、沃化セシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化チタン、酸化クロム、酸化亜鉛、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化テルル、酸化セリウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ジルコニウム、炭化珪素、硫化亜鉛、チタン酸バリウム、ダイアモンドなどが挙げられる。
保護層は、ホログラム記録媒体の最外面に備えられる。
保護層の材料は、記録光、参照光およびサーボ光に対する透過率が高く、記録層、第1の基板および第2の基板と近い屈折率を有するものが好ましい。
記録層の物理的保護の観点から、保護層は、ガラス、透明樹脂の他、中間層に関して挙げた材料などが好ましい。
記録層の自然光による劣化防止によるシェルフライフ向上の観点から、保護層は、記録光のみに対し透過性を示すフォトブリーチ機能、フォトクロミック機能を有する膜を備えることが好ましい。これは、記録前の記録層は、モノマーが分散した準安定状態にあるので自然光劣化が問題となるためである。なお、記録後の記録層は、干渉縞に対応し、ラジカル重合性化合物の重合が完了した安定状態にあるため、自然光によるアーカイブルライフ短寿命化は起こらない。
スペーサーは、第1の基板と第2の基板の間に設けられる。スペーサーは記録層の膜厚を所望の厚さにするために用いる。スペーサーの材料は、記録層の成分との相溶性が低い材料を用いる。例えば、ガラス板、ガラスビーズ、テフロン(登録商標)樹脂、テフロンビーズ、金属板などが挙げられる。
5) 作製方法
第1の実施形態に係るホログラム記録媒体の作製方法の一例を示す。
まず、常温で液状である重合性化合物、重合性化合物に対し反応活性な化合物、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤を混合し、脱泡し、記録層前駆体溶液を作製する。
次に、キャスティングもしくはスピンコート法などを用いて、記録層前駆体溶液を第1もしくは第2の基板上に塗布する。なお、樹脂製のスペーサーを介して2枚のガラス板を配置し、その間隙に記録層前駆体溶液を流し込む方法を採ってもよい。
その後、常温で液状である重合性化合物と重合性化合物に対し反応活性な化合物とによる反応硬化物が未形成である場合は、適宜、熱処理を行う。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係わるホログラム記録媒体について、第1の実施の形態と異なる箇所を説明する。
1) 記録層
記録層は、3次元架橋ポリマーマトリクス、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤を有する。
記録層の層厚は、20μm以上2mm以下の範囲内であることが好ましい。20μm未満の場合には、充分な記憶容量を得ることが困難となり、2mmを越えると、解像度が低下するおそれがある。より好ましい記録層の層厚は、50μm以上1mm以下の範囲内である。
1a) 3次元架橋ポリマーマトリクス
3次元架橋ポリマーマトリクスは、後述するジグリシジルエーテルと脂肪族酸無水物との反応硬化物を含む。
図3は、ジグリシジルエーテルと脂肪族酸無水物との反応を説明するための模式図である。図3に示すように、両者の反応硬化物は、3次元的に架橋されたポリマーマトリクスとなる。なお、無論、図3に示した反応硬化物は、その一部のみを示している。
ジグリシジルエーテルは、エポキシ当量が100以上300以下の下記(式1)に示される化合物を用いる。
Figure 2006154083
((式1)中、R1は、飽和脂肪族連結基であり、nは自然数である。)
ジグリシジルエーテルは、エポキシ当量が100以上であることにより、ラジカル重合性化合物の移動を過剰に妨げず、記録感度および回折効率を維持でき、300以下であることにより、ラジカル重合性化合物の移動による記録層の体積変化を抑制できる。なお、エポキシ当量がこの範囲であることにより、記録層を上述する硬度の範囲に調整することが容易となる。
また、ジグリシジルエーテルは、(式1)のR1が飽和脂肪族連結基であることにより、記録光、参照光、サーボ光などのホログラムの記録再生に用いられる光、すなわち、可視光ないし近紫外光に対して透光性を有する。このため、光ラジカル重合性開始剤の光吸収を妨げることがない。
なお、このようなジグリシジルエーテルは、室温にて液状となりやすいため、他成分との相溶性が高く、均一な記録層が作製しやすい。
下記(式1)のR1は、エチレン基、プロピレン基、ネオペンチレン基、エチレンエーテル基およびプロピレンエーテル基からなる群のいずれかを含むことが好ましい。これは、このようなジグリシジルエーテルは、可視光ないし近紫外光に対する透光性が高く、また、上述した硬度の記録層を作製しやすいからである。
(式1)に示されるジグリシジルエーテルの具体例としては、R1が炭化水素の直鎖のみからなるものとして、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,5−ペンタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8-オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10-デカンジオールジグリシジルエーテル、1,12-ドデカンジオールジグリシジルエーテル、R1が炭化水素の側鎖を有するものとして、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、R1がエーテル基を有するものとして、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、オクタエチレングリコールジグリシジルエーテル、ノナエチレングリコールジグリシジルエーテル、デカエチレングリコールジグリシジルエーテル、ドデカエチレングリコールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
好ましいジグリシジルエーテルとして、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルなどが挙げられ、特に好ましいジグリシジルエーテルとして、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルが挙げられる。
なお、上記のジグリシジルエーテルは全般的に粘度が低いので、記録層前駆体溶液の粘度上昇のために、上記以外のグリシジルエーテルを加えてもよい。
このようなグリシジルエーテルの具体例としては、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラジグリシジルエーテル、ジグリセロールジグリシジルエーテル、ジグリセロールトリジグリシジルエーテル、ジグリセロールテトラジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテルが挙げられる。
脂肪族酸無水物には、鎖状および環状のものが挙げられる。
具体的には、鎖状脂肪族酸無水物として、ドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物が挙げられ、環状脂肪族無水物として、無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物が挙げられる。
特に、他成分との相溶性を向上させるため、室温で液状である脂肪族酸無水物が好ましい。具体的には、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸およびドデセニル無水コハク酸が挙げられる。
酸無水物の配合部数は、ジグリシジルエーテルの配合部数を100重量部とした場合、酸無水物の配合部数(重量部)=C×(酸無水物当量÷エポキシ当量)×100で表され、Cが0.7以上1.2以下になるように配合される。
Cが0.7未満あるいは1.2を越えると未反応成分による影響が大きくなり、また、記録層として適度な硬度を得ることが困難になる。
5) 作製方法
第2の実施形態に係るホログラム記録媒体の作製方法の一例を示す。
まず、ジグリシジルエーテル、脂肪族酸無水物、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤を混合し、脱泡し、記録層前駆体溶液を作製する。
次に、キャスティングもしくはスピンコート法などを用いて、記録層前駆体溶液を第1もしくは第2の基板上に塗布する。なお、樹脂製のスペーサーを介して2枚のガラス板を配置し、その間隙に記録層前駆体溶液を流し込む方法を採ってもよい。
その後、ホログラム記録媒体を、50℃ないし150℃程度に加熱し、ジグリシジルエーテルと脂肪族酸無水物とを反応させる。50℃未満だとジグリシジルエーテルと酸無水物とが充分反応せず、記録層の硬度が上昇しない恐れがあり、150℃を越えるとラジカル重合性化合物が熱反応により消費されてしまい、光による記録ができなくなる恐れがある。なお、加熱時間は、例えば、50℃ならば約10時間から約3日、150℃ならば約2時間から約3時間が好ましい。
以下に実施例を説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明は以下に掲載される実施例に限定されるものでない。
<ホログラム記録媒体の作製>
(実施例1)
暗室内において、次に示すように、記録層前駆体溶液を作製した。ジグリシジルエーテルとして下記(式2)に示す1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(エポキシ当量151、ナガセケミテックス社製)15.1gと、酸無水物としてドデセニルコハク酸無水物26.6gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.42gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール10.425gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.261gを混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
Figure 2006154083
その後、テフロン(登録商標)製シートのスペーサーを介して配置されたガラス製の第1および第2の基板との間に流し込んだ。これを、遮光して60℃のオーブンで24時間加熱することにより、厚さ200μmの記録層を有する透過型ホログラム記録媒体を作製した。
(実施例2)
ラジカル重合性化合物として用いたN−ビニルカルバゾールを、2,4,6-トリブロモフェニルアクリレートに変更した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
(実施例3)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
ジグリシジルエーテルとして下記(式3)に示す1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(エポキシ当量101、アルドリッチ)10.1gと、酸無水物としてドデセニルコハク酸無水物26.6gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.37gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール9.175gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.229gと、を混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
Figure 2006154083
(実施例4)
ラジカル重合性化合物として用いたN−ビニルカルバゾールを、2,4,6-トリブロモフェニルアクリレートに変更したこと以外は、実施例3と同様にホログラム記録媒体を作製した。
(実施例5)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
ジグリシジルエーテルとして下記(式4)に示すネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量108、東京化成)10.1gと、酸無水物としてドデセニルコハク酸無水物26.6gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.37gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物として2,4,6-トリブロモフェニルアクリレート9.35gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.234gと、を混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
Figure 2006154083
(実施例6)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
ジグリシジルエーテルとして下記(式5)に示すジエチレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量122、ナガセケムテックス社製)12.2gと、酸無水物としてドデセニルコハク酸無水物26.6gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.39gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物として2,4,6-トリブロモフェニルアクリレート9.70gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.243gと、を混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
Figure 2006154083
(実施例7)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
ジグリシジルエーテルとしてポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量187、ナガセケムテックス社製)18.7gと、酸無水物としてメチルヘキサヒドロフタル酸酸無水物16.8gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.36gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物として2,4,6-トリブロモフェニルアクリレート8.88gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.444gと、を混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
(実施例8)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
ジグリシジルエーテルとして下記(式6)に示す1,8-オクタンジオールジグリシジルエーテル(エポキシ当量175)13.0gと、酸無水物としてドデセニルコハク酸無水物26.6gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.40gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN-ビニルカルバゾール9.90gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.248gと、を混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
なお、1,8-オクタンジオールジグリシジルエーテルは、1,8-オクタンジオールとエピクロロヒドリンとを、水酸化カリウムの存在するDMSO溶媒中で反応させて合成した。
Figure 2006154083
(実施例9)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
ジグリシジルエーテルとしてポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量268、ナガセケムテックス社製)26.8gと、酸無水物としてメチルヘキサヒドロフタル酸酸無水物16.8gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.436gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN-ビニルカルバゾール10.9gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.245gと、を混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
(実施例10)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
ジグリシジルエーテルとしてポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量284、ナガセケムテックス社製)28.4gと、酸無水物としてメチルヘキサヒドロフタル酸酸無水物16.8gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.452gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN-ビニルカルバゾール11.3gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.254gと、を混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
(比較例1)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
ジグリシジルエーテルとしてエチレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量87)8.7gと、酸無水物としてメチルヘキサヒドロフタル酸酸無水物16.8gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.25gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール6.38gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.14gと、を混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
(比較例2)
ホログラム記録媒体を次に示すように作製した以外は、実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
暗室内において、ジグリシジルエーテルとしてポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量372、ナガセケムテックス社製)37.2gと、酸無水物としてメチルヘキサヒドロフタル酸酸無水物16.8gと、硬化触媒としてDMP-30(2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.54gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール13.5gと、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.24gと、を混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
次に、実施例1と同様の操作でホログラム記録媒体を作成しようとしたが、60℃のオーブンで24時間加熱した状態において、記録層は固化せず液状であった。記録層を硬化させるため、さらに80℃のオーブンで48時間加熱して記録層を硬化させて、ホログラム記録媒体を作製した。
なお、各実施例のエポキシ当量について、表1に示す。これは、通常、単一のジグリシジルエーテルを合成することは難しく、複数種のジグリシジルエーテルが混在した状態で使用するため、化合物名に比してエポキシ当量の値がより重要となるからである。
<記録層の硬度測定試験>
暗室内で、実施例1ないし10および比較例1ないし2の記録層前駆体溶液を金型に流し、遮光した後、60℃のオーブンで24時間加熱することにより、厚さ6mmのゴム状弾性を有する硬化物を得た。暗室内においてデュロメーター(タイプA)でJIS K 6253(ゴムの硬さ試験方法。国際規格ISO 7619に整合する。)で定められた条件で硬度を測定した。この結果を表1に併記する。
<ホログラム記録媒体の記録再生試験>
実施例1ないし10および比較例1ないし2のホログラム記録媒体を、二光束式ホログラフィー装置の回転ステージに載置し、記録再生を行った。光源装置1としては、半導体レーザー(405nm)を用いた。ホログラム記録媒体上における情報光20および参照光21の光スポットサイズは、いずれも5mmφであり、情報光20と参照光21とを足した光強度は、5mW/cm2になるように調整し、情報を記録した。
その後、参照光21のみを照射し、ホログラム記録媒体の回折光を観察した。このときの最大回折効率と、最大回折効率を採るまでの光照射量と、を表1に併記する。なお、光照射量1000mJ/cm2でも回折効率が最大値を採らない場合は、1000mJ/cm2のときの回折効率を最大回折効率とみなすこととした。
<ホログラム記録媒体の角度多重記録再生試験>
さらに、ホログラム記録媒体について角度多重記録再生試験を行った。1頁あたりの露光量を1mJ/cm2とし、シフト角度を1degとし、30頁の角度多重記録を行なった。
その後、反応終了を待つために5分間放置した後、回転ステージを挿引しつつ参照光21のみを照射し、回折効率ηを測定し、図4に例示するような結果を得た。なお、回折効率ηは、下記数式で定義される内部回折効率を用いた。
η=Id/(It+Id) : (再生時の参照光の光強度をIt、回折光の光強度をId
この結果をもとに算出したM/#および体積収縮率を表1に併記する。
ここで、M/#および体積変化率の算出方法について説明する。
M/#は、下記数式で定義され、この値が大きいほど、記録ダイナミックレンジが大きく多重記録性能に優れる。
Figure 2006154083
なお、ηは、nページのホログラムを角度多重記録・再生した際の、i番目のホログラムから測定された回折効率を指し、多重度nが大きいときはM/#はnに依存しない。(例えば、L. Hesselink, S. S. Orlov, M.C.Bashaw, Holographic Data Storage Systems, Proceedings of SPIE, 2004, Vol.92, pp1231-1280.参照。)

体積変化率は、記録時の角度と、再生信号の回折効率のピークトップの角度と、のシフト量に基づいて算出する。
Figure 2006154083
表1に示すように、実施例1ないし10は、比較例1ないし2に比して、少ない光照射で最大回折効率が高く、また、M/#が大きい。従って、A45以上A85以下の硬度を有するホログラム記録媒体は、記録感度および回折効率に優れることが解る。
また、表1に示すように、実施例1ないし10は、比較例1ないし2に比して、少ない光照射で最大回折効率が高く、また、M/#が大きい。従って、101以上284以下のエポキシ当量のジグリシジルエーテルを用いた3次元架橋ポリマーマトリクスを有するホログラム記録媒体は、記録感度および回折効率に優れることが解る。
なお、本実施例においては、エポキシ当量が101以上284以下のジグリシジルエーテルについて本実施の形態の効果を確認したが、この結果より、100以上300以下のエポキシ当量のジグリシジルエーテルについても同等の効果が予測できる。一般に、グリシジルエーテルの合成において、不純物である重合体や未反応の原料を完全に除去することは難しい。このため、グリシジルエーテルの分子量は分布をもち、エポキシ当量はそれらの平均値を表している。したがって、エポキシ当量が、実施例の範囲から多少増減したとしても、極端に特性が変化するものではなく、同様の効果が得られると考えられる。
また、表1に示すように、実施例1は、実施例3、8および9に比して、実施例2は、実施例4ないし7に比して、M/#が大きい。従って、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルを用いると、さらに記録感度および回折効率に優れることが解る。
なお、表1に示すように、実施例1ないし10は、比較例2に比して、体積収縮率が小さい。従って、本発明のホログラム記録媒体は、充分な硬さを有し、ラジカル重合性化合物の移動による記録層の体積変化を抑制できることが解る。
<ホログラム記録媒体の作製>
(実施例11)
暗室内において、次に示すように、記録層前駆体溶液を作製した。エーテルとして(式3)に示した1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(エポキシ当量101、アルドリッチ) 10.1 gと、アミンとしてジエチレントリアミン 3.6 gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール3.4g、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製) 0.077gを混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
その後、テフロン(登録商標)製シートのスペーサーを介して配置されたガラス製の第1および第2の基板との間に流し込んだ。これを、遮光して室温(25℃)で24時間加熱することにより、厚さ200μmの記録層を有する透過型ホログラム記録媒体を作製した。
(実施例12)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例11と同様にホログラム記録媒体を作製した。
エーテルとして(式5)に示したジエチレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量122、ナガセケムテックス社製)12.2gと、アミンとしてジエチレントリアミン 3.6 gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール3.95g、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製) 0.089gを混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
(実施例13)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例11と同様にホログラム記録媒体を作製した。
エーテルとして(式2)に示した1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(エポキシ当量151、ナガセケミテックス社製) 15.1gと、アミンとしてジエチレントリアミン 3.6 gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール4.68g、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製) 0.105gを混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
(比較例3)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例11と同様にホログラム記録媒体を作製した。
エーテルとして1,2,7,8−ジエポキシオクタン(エポキシ当量71、和光純薬) 7.1 gと、アミンとしてジエチレントリアミン 3.6 gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール2.68g、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製) 0.060gを混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
(比較例4)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例11と同様にホログラム記録媒体を作製した。
エーテルとして(式4)に示したネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量108、東京化成)10.8gと、アミンとしてジエチレントリアミン 3.6 gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール3.60g、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製) 0.081gを混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
(比較例5)
記録層前駆体溶液を次に示すように作製した以外は、実施例11と同様にホログラム記録媒体を作製した。
エーテルとしてポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量 176、ナガセケムテックス社製)17.6gと、アミンとしてジエチレントリアミン 3.6 gと、を混合した後、さらにラジカル重合性化合物としてN−ビニルカルバゾール5.3g、光ラジカル重合開始剤としてイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ社製) 0.119gを混合し、脱泡して記録層前駆体溶液を得た。
実施例11ないし13および比較例3ないし5についても同様に、<記録層の硬度測定試験>および<ホログラム記録媒体の記録再生試験>を行った。この結果を表2に示す。
Figure 2006154083
表2に示すように、実施例11ないし13は、比較例3ないし5に比して、少ない光照射で最大回折効率が高い。従って、A45以上A85以下の硬度を有するホログラム記録媒体は、記録感度および回折効率に優れることが解る。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限られず、特許請求の範囲に記載の発明の要旨の範疇において様々に変更可能である。また、本発明は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。
二光束式ホログラフィーに用いられる透過型ホログラム記録媒体の一例と、その近傍における記録光および参照光を示す断面模式図。 コリニア式ホログラフィーに用いられる反射型ホログラム記録媒体の一例と、その近傍における記録光および参照光を示す断面模式図。 ジグリシジルエーテルと脂肪族酸無水物との反応を説明するための模式図。 角度多重記録再生試験における角度と回折効率との関係の一例を示す図。
符号の説明
10 第1の基板
11 第2の基板
12 記録層
13 スペーサー
14 反射層
20 記録光
21 参照光
30 レンズ

Claims (6)

  1. 透光性の第1および第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に形成され、3次元架橋ポリマーマトリクス、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤を有し、室温にてゴム状弾性を示し、デュロメータ硬さの値がA45以上A85以下である記録層と、
    を備えることを特徴とするホログラム記録媒体。
  2. 透光性の第1および第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に形成され、エポキシ当量が100以上300以下の下記(式1)に示されるジグリシジルエーテルと脂肪族酸無水物との反応硬化物を含む3次元架橋ポリマーマトリクス、ラジカル重合性化合物および光ラジカル重合開始剤を有する記録層と、
    を備えることを特徴とするホログラム記録媒体。
    Figure 2006154083
    ((式1)中、R1は、飽和脂肪族連結基であり、nは自然数である。)
  3. 前記R1は、エチレン基、プロピレン基、ネオペンチレン基、エチレンエーテル基およびプロピレンエーテル基からなる群のいずれかを含むことを特徴とする請求項2記載のホログラム記録媒体。
  4. 前記ジグリシジルエーテルは、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルおよびネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルからなる群から選択される化合物であることを特徴とする請求項2記載のホログラム記録媒体。
  5. 前記記録層は、室温にてゴム状弾性を示し、デュロメータ硬さの値がA45以上A85以下であることを特徴とする請求項2ないし4の何れか1項記載のホログラム記録媒体。
  6. 前記ホログラム記録媒体は、前記第2の基板の前記記録層側と反対の面に反射層を備えることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項記載のホログラム記録媒体。

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