JP4568245B2 - ホログラム記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、ホログラム記録媒体に関する。
情報をホログラムで記録するホログラフィックメモリーは、大容量の記録が可能であり、次世代の光記録媒体として注目されている。ホログラム記録用の感光性組成物としてはデュポン社のオムニデックス(登録商標)に代表されるようなラジカル重合性モノマー、熱可塑性バインダー樹脂、光ラジカル重合開始剤、増感色素を主成分とするラジカル重合性のフォトポリマーが知られている。このフォトポリマーをフイルムにして、干渉縞を記録すると、光強度が高い明部ではラジカル重合が起こる。それに伴って、光強度が低い暗部から明部へラジカル重合性モノマーが拡散し、明部ではさらに重合が進んで高分子量のポリマーが生成する。すなわち干渉縞の明暗に応じて密度差が生じ、屈折率変調が起こる。その後、ポリマーマトリックスを改良したホログラム記録媒体が提案されている。たとえば、三次元架橋ポリマーマトリックス中に重合性モノマーを分散させたホログラム記録媒体が知られている(特許文献1)。また、エポキシマトリックスに光重合性モノマーを分散させたホログラム記録媒体も提案されている(非特許文献1)。
現在、ホログラム記録用感光性組成物に関しては、より低い照射エネルギーでより高い光屈折率変調を得る、すなわちより感度を高くするために、多くの研究がなされている。しかし、媒体が高感度であればあるほど微弱な光にも感光するという問題がある。たとえば自然光などの照射によって媒体内で望ましくない反応が開始され進行することが想定される。そうした保存時の重合(暗反応)を防止するために、記録層内に微量の重合禁止剤を分散させることが行われている(特許文献2)。
特開平11−352303号公報 T. J. Trentler, J. E. Boid and V. L. Colvin, "Epoxy-Photopolymer Composites: Thick Recording Media for Holographic Data storage"; Proceedings of SPIE, 2001, Vol.4296, pp259-266 特開平7−5796号公報
上記のように、ホログラム記録媒体における暗反応を抑制するために記録層内に重合禁止剤が分散されている。このようなホログラム記録媒体では、記録の直前に重合禁止剤を失活させるための記録前露光を行う必要がある。この場合、完全に重合禁止剤を失活させるためには十分な前露光が必要となる。しかし、十分な前露光を行うと、記録に有効なモノマーおよび開始剤が幾分か消費され、結果的に記録感度の低下をもたらす。また、前露光を可能にするには、複雑なシステムを必要とする。
本発明の目的は、暗反応を抑制し、記録前露光を不要にできるホログラム記録媒体を提供することにある。
本発明の一態様に係るホログラム記録媒体は、マトリックス材料と、前記マトリックス材料中に分散されたラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有するモノマーおよび光ラジカル重合開始剤とを含む記録層と、前記記録層の少なくとも一方の表面に設けられた重合停止層とを具備したことを特徴とする。
本発明の実施形態に係るホログラム記録媒体は、記録層の少なくとも一方の表面に重合停止層を設けたことによって、自然光の露光などによる暗反応を抑制することができる。したがって、本発明の実施形態に係るホログラム記録媒体では、記録層中に重合禁止剤を分散させる必要がないので、記録前露光が不要になる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
まず、本発明の実施形態に係るホログラム記録媒体の記録層の成分について説明する。
[マトリックス材料]
本発明の実施形態において、記録層のマトリックス材料としては三次元架橋ポリマーが挙げられる。三次元架橋ポリマーのマトリックス材料を形成するために用いられる重合反応の例としては、エポキシのカチオン重合、ビニルエーテルのカチオン重合、エポキシ−アミン重合、エポキシ−酸無水物重合、エポキシ−メルカプタン重合などがある。好適なマトリックス材料は、エポキシ化合物と硬化剤とを反応させて得られる硬化樹脂である。
エポキシ化合物としては、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジエポキシオクタン、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、およびエポキシプロポキシプロピル末端のポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
エポキシ化合物の硬化剤としては、アミン類、フェノール類、有機酸無水物、およびアミド類などが挙げられる。具体的には、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、m−キシリレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン、ジメチルアミノプロピルアミン、アミノエチルエタノールアミン、トリ(メチルアミノ)ヘキサン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ドデセニルこはく酸無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリビニルフェノール、テルペンフェノール樹脂、およびポリアミド樹脂などが挙げられる。
エポキシ化合物および硬化剤に対して、必要に応じて、硬化触媒を加えてもよい。硬化触媒としては、塩基性触媒、たとえば、3級アミン類、有機ホスフィン化合物、イミダゾール化合物およびその誘導体などが挙げられる。具体的にはトリエタノールアミン、ピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザジシクロ(2,2,2)オクタン(トリエチレンジアミン)、ピリジン、ピコリン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルヘキシルアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)またはそのフェノール塩、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタイミダゾールなどが挙げられる。潜在性触媒である、三フッ化ホウ素アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリルおよびその誘導体、メラミンおよびその誘導体、アミンイミドなどを用いてもよい。活性水素を有する化合物、たとえばフェノール類やサリチル酸などを加えて、硬化を促進することもできる。
[モノマー]
モノマーは、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であり、たとえば不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸アミド、ビニル化合物などが挙げられる。具体的には、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ビシクロペンテニルアクリレート、アクリル酸フェニル、2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、イソボルニルアクリレート、アクリル酸アダマンチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸フェニル、フェノキシエチルアクリレート、クロロフェニルアクリレート、メタクリル酸アダマンチル、イソボルニルメタクリレート、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ビニルピリジン、スチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、トリブロモフェニルアクリレート、トリクロロフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、トリクロロフェニルメタクリレート、ビニルベンゾエート、3,5−ジクロロビニルベンゾエート、ビニルナフタレン、ビニルナフトエート、ナフチルメタクリレート、ナフチルアクリレート、N−フェニルメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ビニルピロリジノン、N−ビニルカルバゾール、1−ビニルイミダゾール、ビシクロペンテニルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールトリメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテートなどが挙げられる。
ラジカル重合可能なモノマーの配合量は、記録層全体の1〜50重量%が好ましく、3〜30重量%がより好ましい。モノマーが1重量%以上であれば、十分な屈折率変化が得られる。モノマーが50重量%以下であれば、体積収縮が小さく良好な解像度が得られる。
[光ラジカル重合開始剤]
光ラジカル重合開始剤は、記録光の波長に応じて選択する。光ラジカル重合開始剤としては、たとえば、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、ベンジル、アセトフェノン誘導体、アミノアセトフェノン類、ベンゾフェノン誘導体、アシルホスフィンオキサイド類、トリアジン類、イミダゾール誘導体、有機アジド化合物、チタノセン類、有機過酸化物、およびチオキサントン誘導体などが挙げられる。具体的には、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルメチルケタール、ベンジルエチルケタール、ベンジルメトキシエチルエーテル、2,2’−ジエチルアセトフェノン、2,2’−ジプロピルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、チオキサントン、1−クロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[(p−メトキシフェニル)エチレン]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキサイド、チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガキュア149、184、369、651、784、819、907、1700、1800、1850など各番号のもの、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、およびシクロヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。記録光が青色レーザー光である場合、光ラジカル重合開始剤はイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ)のようなチタノセン化合物が好適である。
光ラジカル重合開始剤の配合量は、記録層の0.1〜20重量%が好ましく、0.2〜10重量%がより好ましい。光ラジカル重合開始剤が0.1重量%以上であれば、十分な屈折率変化が得られる。光ラジカル重合開始剤が20重量%以下であれば、光吸収が小さく良好な感度および回折効率が得られる。
[記録層の他の成分]
記録層には、上述した各成分のほかに、必要に応じて、シアニン、メロシアニン、キサンテン、クマリン、エオシンなどの増感色素、シランカップリング剤、および可塑剤などを加えてもよい。
上記の各成分を含む記録層の記録光に対する光透過率は、10%〜95%が好ましく、20%〜90%がより好ましい。光透過率が10%以上であれば必要な感度および回折効率が得られる。光透過率が95%以下であれば記録光の散乱によって情報を正確に記録できなくなるという不具合を避けることができる。
[重合停止層]
重合停止層の材料には、重合禁止剤(以下、禁止剤)が用いられる。前記禁止剤とは、重合反応を停止、抑制させるものであれば特に限定されない。また、連鎖移動反応で生じたラジカル種に再開始能がないような連鎖移動剤も前記禁止剤に該当する。
前記禁止剤としては、フェノール性水酸基を少なくとも1種有する化合物、イミノ基で置換された芳香環を有する化合物、イミノ基で置換された複素環を有する化合物、ヒンダードアミン化合物、キノイド骨格を有する化合物、ラジカルを含む化合物、ヒドロキシルアミンを含む化合物、ニトロ基を含む化合物、ニトロソ基を含む化合物、ニトロンを含む化合物、金属塩、金属錯体、ヨウ素、硫黄系重合禁止剤、イニファーター、可逆的付加開裂型連鎖移動剤(以下、RAFT試薬)、リン型重合禁止剤などが挙げられる。前記禁止剤は単独で用いてもよく、複数組み合わせて用いてもよい。
特に、後述する理由から、ラジカルを含む化合物またはニトロンを含む化合物が好ましい。
以下、ここで列挙した禁止剤について詳細に説明する。
フェノール性水酸基を少なくとも1種有する化合物は、下記化学式で表わされる。下記化学式において、R1〜R5は置換基を表し、例えばヒドロキシル基、水素原子、一部置換されていてもよい脂肪族基、一部置換されていてもよい芳香族基、一部置換されていてもよい複素環式基が挙げられるが、特に限定されない。R1〜R5の置換基のいずれか、または複数がポリマーの主鎖であってもよい。
Figure 0004568245
上記化学式で表される化合物としては、たとえばカテコールや、2−メチルカテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、2−エチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、2−プロピルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、2−n−ブチルカテコール、3−n−ブチルカテコール、4−n−ブチルカテコール、2−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジ−tert−ブチルカテコールなどのアルキルカテコールや、レゾルシノールや、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2−プロピルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、2−n−ブチルレゾルシノール、4−n−ブチルレゾルシノール、2−tert−ブチルレゾルシノール、4−tert−ブチルレゾルシノールなどのアルキルレゾルシノールや、1,4−ヒドロキノンやメチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノンなどのアルキルヒドロキノンや、1−ナフトール、2−ナフトール、ピロガロールや、フロログルシンや、フェノール樹脂類、クレゾール樹脂類などが挙げられる。
イミノ基で置換された芳香環を有する化合物としては、フェノチアジン誘導体、フェノキサジン誘導体、ジヒドロフェナジン誘導体、ヒドロキノリン誘導体が挙げられる。
ヒンダードアミン化合物としては、ジフェニルアミンやジフェニルピクリルヒドラジンなどが挙げられる。
キノイド骨格を有する化合物としては、たとえばベンゾキノンなどが挙げられる。
ラジカルを含む化合物としては、室温大気下で十分に安定に存在しうるラジカルを分子骨格に含む化合物であり、その半減期は室温大気下で1時間以上である。半減期がこれ未満であると、媒体作製時に重合停止層中のラジカル密度の減少が避けられず、目的とする効果が十分に得られない。半減期が1時間以上の化合物としては例えば、ニトロキシド誘導体、フェノキシルラジカルを有する化合物、トリアリールアミニウムラジカルを有する化合物などが挙げられる。
ニトロキシド誘導体は[化2]によって表される。この場合、R6、R7は置換基であり、水素原子、アミノ基,トリアルキルアンモニオ基、アンモニオ基、ヒドロキシル基、脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子、アルデヒド基、カルボキシル基、カルボニル基のうちから選択される。R6、R7に脂肪族基が含まれるとき、脂肪族基は飽和・不飽和、置換・無置換、鎖状・分岐状・環状を問わない。R6、R7にヒドロキシル基、カルボキシル基が含まれる場合、金属とヒドロキシル基、または金属とカルボキシル基が塩を形成していてもよい。より具体的にはR6およびR7は[化3]、[化4]、[化5]によって表される。R8〜R16は置換基であり水素原子、アミノ基,トリアルキルアンモニオ基、アンモニオ基、ヒドロキシル基、脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子、アルデヒド基、カルボキシル基、カルボニル基のうちから選択される。R8〜R16に脂肪族基が含まれるとき、脂肪族基は飽和・不飽和、置換・無置換、鎖状・分岐状・環状を問わない。R8〜R16にヒドロキシル基、カルボキシル基が含まれる場合、金属とヒドロキシル基、または金属とカルボキシル基が塩を形成していてもよい。R17は酸素原子または硫黄原子である。具体的には[化6]に示す(A1)〜(A15)などが挙げられる。R6もしくはR7またはその両方がフェニル基を含むとき、そのフェニル基のp位がt−butylのような嵩高い置換基で置換されていることがラジカルの安定性からも望ましく、さらにそのo位も嵩高い置換基で置換されていることが望ましい。
Figure 0004568245
Figure 0004568245
Figure 0004568245
Figure 0004568245
Figure 0004568245
[化2]においてニトロキシド誘導体が[化7]に示すようなニトロニルニトロキシド構造をとることも可能である。この場合、電子が非局在化するためにラジカルが安定に存在することが期待される。[化7]において、R18〜20は置換基であって、水素原子、アミノ基,トリアルキルアンモニオ基、アンモニオ基、ヒドロキシル基、脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子、アルデヒド基、カルボキシル基、カルボニル基のうちから選択される。R18〜20に脂肪族基が含まれる場合、脂肪族基は飽和・不飽和、置換・無置換、鎖状・分岐状・環状を問わない。R18〜R20にヒドロキシル基、カルボキシル基が含まれる場合、金属とヒドロキシル基、または金属とカルボキシル基が塩を形成していてもよい。具体的には[化8]に示す(B1)〜(B3)などが挙げられる。
Figure 0004568245
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また、[化2]において、R6とR7で1つの環を形成していてもよく、具体的には[化9]、[化10]、[化11]、[化12]に表記した化合物をあげることができる。R21〜24は鎖状、分岐状または環状のアルキル基であり、R21とR22、またはR23とR24が環式炭化水素、橋かけ炭化水素、複素環化合物の一部となってもよい。前記環式炭化水素、橋かけ炭化水素、複素環化合物は置換または無置換であってもよい。R25〜27は置換基であって、少なくとも1つ以上の水素原子、アミノ基,トリアルキルアンモニオ基、アンモニオ基、ヒドロキシル基、脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子、アルデヒド基、カルボキシル基、カルボニル基である。R25〜27にヒドロキシル基、カルボキシル基が含まれる場合、金属とヒドロキシル基、または金属とカルボキシル基が塩を形成していてもよい。R25とR26、R26とR27、またはR25とR27が環式炭化水素、橋かけ炭化水素、複素環化合物の一部となってもよい。前記環式炭化水素、橋かけ炭化水素、複素環化合物は置換または無置換であってもよい。[化9]〜[化12]の具体例を、それぞれ、[化13]、[化14]のC1〜C34、[化15]のD1〜D6、[化16]のE1〜E4、[化17]のF1、F2に示す。
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また、[化2]のうち[化6]〜[化12]の一般式に属さないニトロキシドとして[化18]のG1〜G5に示すような化合物も考えられる。
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また、[化2]に示すニトロキシド誘導体が高分子の側鎖の一部を形成していてもよく、たとえば[化19]のH1〜H14に示すような化合物が考えられる。
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また、・O−N(SO3K)2で表されるFremy塩などもニトロキシド誘導体に含まれる。
フェノキシラジカルを有する化合物としては、例えば2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシラジカルやガルビノキシルが挙げられる。
トリアリールアミニウムラジカルを有する化合物としては、たとえば・N+(C653が挙げられる。
特に、半減期が長く、安定性に優れることから、ニトロキシド誘導体が好ましい。
ヒドロキシルアミンを含む化合物としては、たとえば前記ニトロキシド誘導体の前駆体(たとえば2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−ヒドロキシル、ジ−tert−ブチルヒドロキシルアミン、N−tert−ブチル−N−ヒドロキシルアミンなど)やヒドロキシルアミン、N−ベンゾイル−N−フェニルヒドロキシルアミン、N−(ベンジルオキシカルバミン酸−tert−ブチルエステル、N,O−ビス(トリフルオロアセチル)ヒドロキシルアミン、N,O−ビス(トリメチルシリル)ヒドロキシルアミン、N−(tert−ブチル)ヒドロキシルアミン、N−カルボベンゾキシルヒドロキシルアミン、N−シナモイル−N−(2,3−キシリル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン、4−ヒドロキシアミンキノリン−N−オキシド、N−ヒドロキシカルバミン酸−tert−ブチルエステル、N−メトキシ−N−メチルアセトアミド、N−メチル−N,O−ビストリメチルシリル、N−メチルフロヒドロキサミック酸、N−メチルヒドロキシルアミン、N,N,O−トリアセチルヒドロキシルアミン、N,N,O−トリス(トリメチルシリル)ヒドロキシルアミン、O−アリルヒドロキシルアミン、O−ベンジルヒドロキシルアミン、N−(ベンジルオキシ)カルバミン酸−tert−ブチルエステル、N,O−ビス(トリフルオロアセチル)ヒドロキシルアミン、N,O−ビス(トリメチルシリル)ヒドロキシルアミン、カルボキシメトキシルアミン、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸、O−イソブチルヒドロキシルアミン、O−4−ニトロベンジルヒドロキシルアミン、O−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジル)ヒドロキシルアミン、N,N,O−トリアセチルヒドロキシルアミン、O−(2−トリメチルシリルエチル)ヒドロキシルアミン、O−(トリメチルシリル)ヒドロキシルアミン、N,N,O−トリス(トリメチルシリル)ヒドロキシルアミンなどが挙げられる。前記のヒドロキシルアミンは、塩酸塩または硫酸塩の形態でもよい。
ニトロ基を含む化合物としては、たとえば、ニトロベンゼン、トリニトロベンゼンが挙げられる。
ニトロソ基を含む化合物としては、たとえば、2−メチル−2−ニトロソプロパン、ニトロソベンゼン、2,4,6−トリ−tert−ブチルニトロソベンゼンなどが挙げられる。
ニトロンを含む化合物としては、たとえば、α−フェニル(tert−ブチル)ニトロン、N−tert−ブチル−α−フェニルニトロン、N−tert−ブチル−α−(4−ピリジル−1−オキシド)ニトロンなどが挙げられる。[化19]に示すように、ニトロンを含む化合物は、ラジカルをトラップすることによりニトロキシドへと誘導され、誘導されたニトロキシドはさらにもう一つのラジカルをトラップすることができ、一つの官能基で効率よくラジカルをトラップすることができ好適である。
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金属塩としては、たとえば、FeX3やCuX2(式中のXはハロゲン原子)が挙げられる。
金属錯体としては、たとえばテトラフェニルポリフィリンコバルト(II)錯体が挙げられる。
硫黄系重合禁止剤としては、ジラウリルチオジプロピネート、ジステアリルジプロピネート、ジチオベンゾイルスルフィド、ジベンジルテトラスルフィド、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−イルチイル、ジフェニルジスルフィドなどが挙げられる。
イニファーターとしては、たとえばテトラエチルチウラムジスルフィド、ベンジル−N,N−ジエチルジチオカーバマートやキシリレンビス(N,N−ジエチルジチオカーバマート)、(Ph)2−CR−CR−(Ph)2(式中のPhはベンゼン環を示す、Rはエチル基、シアノ基、フェノキシ基など)が挙げられる。
RAFT試薬としては、チオカルボニルチオ化合物が最適であり、たとえばベンジルジチオベンゾエートが挙げられる。
リン系重合禁止剤としては、たとえばトリフェニルホスファイトなどが挙げられる。
重合停止層の材料として前記禁止剤を側鎖に有するポリマーを用いれば、記録層への前記禁止剤の溶解を抑えることができるため好適である。前記禁止剤を側鎖に有するポリマー中の一部に架橋可能な官能基を予め導入しておき、このポリマーを基板に塗布後に架橋反応を施すと、前記禁止剤を側鎖に有するポリマーの記録層への溶解をより確実に抑えることができ、さらに好適である。なお、ポリマーに限らず、禁止剤を基板またはギャップ層に直接接着させて重合停止層を形成するようにすれば用いることができる。また、前記禁止剤の記録層への溶解がわずかであれば、基板またはギャップ層へ塗布することによって重合停止層を形成することができる。
側鎖に禁止剤を有するポリマーとしては、たとえば[化19]のH1〜H14に示すような化合物が挙げられる。
側鎖に禁止剤を有するポリマーを適当な溶媒に溶解して溶液を調製し、この溶液を基板にスピンコーティング、ディップコーティングまたはキャスティングによって塗布することにより、重合停止層を形成できる。溶解性、透明性、禁止剤濃度を制御するために、前記側鎖に禁止剤を有するポリマーを他の汎用モノマーと共重合またはブレンドしてもよい。重合停止層の厚さは1nm以上100μm以下が好ましく、1nm以上10μm以下がより好ましい。重合停止層の厚さが1nm以上であれば、基板上に膜として塗布できる。重合停止層の厚さが100μm以下であれば、光透過率の低下を避けて情報を正確に記録することができる。
前記側鎖に禁止剤を有するポリマーを基板に塗布する際、基板表面に予めコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、アルカリ処理などを施し、接着性を改善することが好ましい。
重合停止層に低分子の禁止剤を塗布する場合、基板表面にあらかじめコロナ放電、プラズマ処理、オゾン処理、アルカリ処理などを施し、接着性を改善することが好ましい。このような処理基板に対し、予めラジカル捕獲部位以外の部位にハロゲン原子などを置換した禁止剤を基板に直接カップリングさせることにより重合停止層を形成することができる。
[ホログラム記録媒体の構造および製造方法]
本発明の実施形態に係るホログラム記録媒体は、記録層の少なくとも一方の表面に重合停止層を設けた構造を有する。重合停止層は、記録層の記録光入射側の表面にのみ設けてもよいし、記録層の記録光入射側と反対側の表面にのみ設けてもよいし、記録層の両方の表面に設けてもよい。
重合停止層を記録層の記録光入射側の表面に設けると、自然光の露光による暗反応を効果的に抑制することができる。自然光は、記録光に比して微弱なため記録層の奥深くまで到達することはなく、記録層の記録光入射側近傍でのみ光ラジカル重合開始剤に作用してラジカルを限定的に発生させる。このようなラジカルを捕獲するには、記録層の記録光入射側の表面に重合停止層を設けるほうが、記録層の全体に重合禁止剤を分散させる従来技術よりも効果的である。したがって、記録層の記録光入射側の表面に重合停止層を設けることによりシェルフライフが向上し、かつ記録層中に重合禁止剤を分散させないので記録前露光が不要になる。
記録光を対物レンズによってホログラム記録媒体内で集光させるような記録再生装置に用いるホログラム記録媒体においては、重合停止層を記録層の記録光入射側と反対側の表面に設けることが特に有効である。
前記の記録光を対物レンズによってホログラム記録媒体内で集光させるような記録再生装置に用いるホログラム記録媒体は記録光の入射側から見ると、透明基板、記録層、ギャップ層、反射層、および他の基板が設けられている。反射層は必須ではなく、再生時に記録層を透過してきた情報光を読み取る場合には、前記反射層は省かれる。記録光はギャップ層中に焦点を結ぶように照射される。この場合、ギャップ層近傍の記録層内においては、光強度が非常に高いため、過剰のラジカルを発生させる。過剰に発生したラジカルは無秩序にモノマーを重合させ、やがてはギャップ層近傍の記録層内には記録信号とは無関係なポリマーの塊が形成される。これは再生時の光の散乱源となり、再生信号のS/N比の低下を招く。また、記録信号とは無関係なポリマーの塊を記録層内に形成するので、その分だけ不必要な開始剤やモノマーが消費されることになり、多重記録を続けると、記録層内の開始剤濃度およびモノマー濃度が低下して感度が低下する。
これに対して、重合停止層を記録層の記録光入射側と反対側の表面に設けると、ギャップ層近傍の記録層内で発生する過剰なラジカルを効果的に捕獲して、記録に無関係な重合反応を抑制でき、過剰なモノマーの消費を防止できる。このため、多重記録を続けても、感度の低下を防止できる。また、重合停止層を構成するのがラジカルを有する化合物である場合、光ラジカル重合開始剤から発生したラジカルおよびこれから生じた生長ラジカルを、重合停止層のラジカルと再結合させることにより重合反応の確実に停止させ、かつ生成したポリマー鎖を化学的に固定することができる。このため、干渉縞を精度よく記録することができるうえに、アーカイバルライフの向上にも有効である。
重合停止層を記録層の両方の表面に設ければ、上記のいずれの効果も得られるので、より好ましい。
図1に本発明の一実施形態に係る透過型ホログラム記録媒体の断面図を示す。この透過型ホログラム記録媒体10は、記録光入射側から見て、第1の透明基板11、重合停止層12、記録層13、重合停止層14、第2の透明基板15が設けられている。第2の透明基板15側からの自然光の侵入の影響が小さい場合には、第2の透明基板15側の重合停止層14を設けなくてもよい。
図2に本発明の他の実施形態に係る反射型ホログラム記録媒体の概略図を示す。この反射型ホログラム記録媒体20は、記録光入射側から見て、第1の透明基板21、重合停止層22、記録層23、重合停止層24、ギャップ層25、反射層26、第2の透明基板27が設けられている。自然光の影響が小さい場合には、記録光入射側の重合停止層22は必ずしも設ける必要はない。なお、第2の基板は必ずしも透明でなくてもよい。
本発明の実施形態に係るホログラム記録媒体は以下のような方法によって製造することができる。基板としては、ガラス基板やプラスチック基板を用いることができる。透過型ホログラム記録媒体10の場合、第1の透明基板11の表面に重合停止層12を形成し、第2の透明基板15の表面に重合停止層14を形成する。透過型ホログラム記録媒体20の場合、第1の透明基板21の表面に重合停止層22を形成し、第2の透明基板27の表面に反射層26、ギャップ層25、重合停止層24を形成する。重合停止層を塗布する前に、塗布面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、アルカリ処理などを施して接着性を改善してもよい。
一方、マトリックス材料、ラジカル重合性モノマー、およびその他の成分を混合して記録層材料の溶液を調製する。
記録層材料の溶液を一方の基板の重合停止層上に塗布した後、他方の基板を重ねる。この場合、記録層材料の溶液を塗布する方法としては、キャスティングやスピンコーティングが挙げられる。また、重合停止層を内側にして2枚の基板を対向させ、スペーサーを介して所定の間隙を隔てて配置し、この間隙に記録層材料の溶液を注入してよい。
次に、マトリックス材料を三次元架橋させて記録層を形成する。マトリックス材料の三次元架橋は、硬化剤として脂肪族第一アミンを用いた場合には室温でも進行するが、硬化剤の反応性に応じて30ないし150℃に加熱してもよい。
記録層の厚さは20μmから2mmが好ましく、50μmから1mmがより好ましい。記録層の厚さが20μm以上であれば、十分な記憶容量が得られ、CDやDVDなどの従来の光記録媒体との差別化ができる。記録層の厚さが2mm以下であれば、解像度の低下を招くおそれはない。
[記録再生方法]
本発明の実施形態に係るホログラム記録媒体に対しては、情報光と参照光とを記録層内部で干渉させることによってホログラム記録がなされる。記録されるホログラム(ホログラフィー)は、透過型ホログラム(透過型ホログラフィー)および反射型ホログラム(反射型ホログラフィー)のいずれでもよい。情報光と参照光との干渉方法は、二光束干渉法および同軸干渉法のいずれでもよい。
図3に、本発明の実施形態に係る透過型ホログラム記録再生装置の一例の概略図を示す。このホログラム記録再生装置は、透過型二光束干渉法を用いたホログラム型光記録再生装置である。ホログラム記録媒体10は回転ステージ30上に支持される。光源装置31としては、ホログラム記録媒体10の記録層13中で干渉可能な任意の光を照射する光源を用いることができる。可干渉性などの観点から直線偏光したレーザーが望ましい。レーザーとしては、半導体レーザー、He−Neレーザー、アルゴンレーザー、およびYAGレーザーなどが挙げられる。光源装置31から出射された光ビームは、ビームエキスパンダー32および旋光用光学素子33を介して偏光ビームスプリッター34に入射する。ビームエキスパンダー32は、光源装置31から出射された光をホログラム記録に適したビーム径に広げる。旋光用光学素子33はビームエキスパンダー32によってビーム径が広げられた光を旋光して、S偏光成分とP偏光成分を含む光を生成する。旋光用光学素子33としては、たとえば1/2波長板、または1/4波長板などが用いられる。
旋光用光学素子33を透過してきた光のうち、S偏光成分は偏光ビームスプリッター34によって反射され情報光Iとして利用され、P偏光成分は偏光ビームスプリッター34を透過して参照光Rfとして利用される。なお、ホログラム記録媒体10の記録層13の位置で情報光Iと参照光Rfの強度が等しくなるように、旋光用光学素子33で偏光ビームスプリッター34に入射する旋光方向が調整される。
偏光ビームスプリッター34によって反射された情報光Iは、ミラー36で反射された後、電磁シャッター38を通過し、回転ステージ30上に支持されたホログラム記録媒体10の記録層13に照射される。
一方、偏光ビームスプリッター34を透過した参照光Rfは、旋光用光学素子35によって偏光方向が90度回転してS偏光となり、ミラー37で反射された後、電磁シャッター39を通過し、回転ステージ30上に支持されたホログラム記録媒体10の記録層13内で情報光Iと交差するように照射される。こうして、記録層13中に透過型ホログラムが形成される。
記録された情報を再生するには、電磁シャッター38を閉じることにより情報光Iを遮断し、参照光Rfのみをホログラム記録媒体10の記録層34中に形成された透過型ホログラムに照射する。参照光Rfの一部はホログラム記録媒体10を透過する際、透過型ホログラムにより回折される。回折光は光検出器40により検出される。また、媒体を透過する光をモニターするために光検出器41が設けられている。
ホログラム記録後に未反応のラジカル重合性化合物を重合させて記録したホログラムを安定化させるために、図示するように紫外光源装置42および紫外光照射光学系を設け、投光露光してもよい。紫外光源装置42としては、未反応のラジカル重合性化合物を重合させ得る光を照射する任意の光源を用いることができる。紫外発光効率の観点から、たとえばキセノンランプ、水銀ランプ、高圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、窒化ガリウム系発光ダイオード、窒化ガリウム系半導体レーザー、エキシマーレーザー、Nd:YAGレーザーの第3高調波(355nm)、およびNd:YAGレーザーの第4高調波(266nm)などが好ましい。
図4に、本発明の実施形態に係る反射型ホログラム記録再生装置の一例の概略図を示す。光源装置51としては、透過型ホログラム記録再生装置の場合と同様、コヒーレントな直線偏光を出力するレーザーを使用することが望ましい。レーザーとしては、たとえば半導体レーザー、He−Neレーザー、アルゴンレーザー、YAGレーザーなどを使用することができる。光源装置51から出射された光ビームは、ビームエキスパンダー52によりビーム径を広げられ、平行光束として旋光用光学素子53に入射する。旋光用光学素子53は、光ビームの偏波面を回転させるか、または光ビームを円偏光または楕円偏光とすることによって、偏波面が紙面に平行な偏光成分(P偏光成分)と偏波面が紙面に垂直な偏光成分(S偏光成分)とを含む光を生成する。旋光用光学素子53としては、たとえば1/2波長板や1/4波長板を使用することができる。
旋光用光学素子53を出た光ビームのうちS偏光成分は、偏光ビームスプリッター54により反射され、透過型空間光変調器55に入射する。旋光用光学素子53を出射した光ビームのうちP偏光成分は、偏光ビームスプリッター54を透過し、後述するように参照光として利用される。
透過型空間光変調器55は、たとえば透過型液晶表示装置のようにマトリックス状に配列した多数の画素を有しており、画素毎に出射する光をP偏光成分またはS偏光成分に切り替えることができる。このようにして、透過型空間光変調器55は、記録すべき情報に対応して二次元的な偏波面分布が与えられた情報光を出射する。
透過型空間光変調器55を出射した情報光は、偏光ビームスプリッター56に入射する。偏光ビームスプリッター56は、情報光のうちS偏光成分のみを反射し、P偏光成分を透過させる。偏光ビームスプリッター56により反射されたS偏光成分は、二次元的な強度分布が与えられた情報光として電磁シャッター57を通過し、偏光ビームスプリッター58に入射する。この情報光は、偏光ビームスプリッター58により反射され、二分割旋光用光学素子59に入射する。
二分割旋光用光学素子59は、図の右側部分と左側部分との間で光学特性が互いに異なっている。具体的には、たとえば二分割旋光用光学素子59の右側部分に入射した光成分は偏波面を+45°回転させて出射し、左側部分に入射した光成分は偏波面を−45°回転させて出射する。以下、S偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの(またはP偏光成分の偏波面を−45°回転させたもの)をA偏光成分と呼び、S偏光成分の偏波面を−45°回転させたもの(またはP偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの)をB偏光成分と呼ぶ。なお、二分割旋光用光学素子59の各部分には、たとえば1/2波長板を用いることができる。
二分割旋光用光学素子59を出射したA偏光成分およびB偏光成分は、対物レンズ60を通してホログラム記録媒体20に入射し、第1の透明基板21、重合停止層22、記録層23、重合停止層24、ギャップ層25を通して反射層26上に集光される。
他方、偏光ビームスプリッター54を透過したP偏光成分(参照光)の一部は、ビームスプリッター61で反射され、偏光ビームスプリッター58を透過する。偏光ビームスプリッター58を透過した参照光は、二分割旋光用光学素子59に入射し、その右側部分に入射した光成分は偏波面を+45°回転させてB偏光成分として出射し、左側部分に入射した光成分は偏波面を−45°回転させてA偏光成分として出射する。これらのA偏光成分およびB偏光成分は、対物レンズ60を通してホログラム記録媒体20に入射し、第1の透明基板21、重合停止層22、記録層23、重合停止層24、ギャップ層25を通して反射層26上に集光される。
このように、二分割旋光用光学素子59の右側部分からは、A偏光成分である情報光とB偏光成分である参照光とが出射される。他方、二分割旋光用光学素子59の左側部分からは、B偏光成分である情報光とA偏光成分である参照光とが出射される。これらの情報光および参照光は、ホログラム記録媒体20の反射層26上に集光される。そして、透明基板21を通して直接光として記録層23に入射した情報光と反射層26で反射された後に反射光として記録層23に入射した参照光との間、および直接光としての参照光と反射光としての情報光との間で、情報光と参照光との干渉が生じる。こうして記録層23の内部に情報光に対応した光学特性の分布を生じさせることができる。一方、直接光としての情報光と反射光としての情報光との干渉や、直接光としての参照光と反射光としての参照光との干渉は生じない。
図4に示した反射型ホログラム記録再生装置においても、記録したホログラムを安定化させるために、紫外光源装置および紫外光照射光学系を設けてもよい。
反射型ホログラム記録媒体20に記録された情報は、以下のようにして読み出すことができる。
電磁シャッター57を閉じると、P偏光成分である参照光のみが二分割旋光用光学素子59に入射する。この参照光は、二分割旋光用光学素子59によって、その右側部分に入射した光成分は偏波面を+45°回転させてB偏光成分として出射し、左側部分に入射した光成分は偏波面を−45°回転させてA偏光成分として出射する。その後、それらA偏光成分およびB偏光成分は、対物レンズ60を通してホログラム記録媒体20に入射し、第1の透明基板21、重合停止層22、記録層23、重合停止層24、ギャップ層25を通して反射層26上に集光される。
ホログラム記録媒体20の記録層23には、情報に対応した屈折率変調領域が形成されている。したがって、ホログラム記録媒体20に入射したA偏光成分およびB偏光成分の一部は、記録層23内に形成された屈折率変調領域により回折され、情報光を再現した再生光としてホログラム記録媒体20を出射する。
ホログラム記録媒体20を出射した再生光は対物レンズ60により平行光束とされた後、二分割旋光用光学素子59に入射する。二分割旋光用光学素子59の右側部分に入射したB偏光成分はP偏光成分として出射し、二分割旋光用光学素子59の左側部分に入射したA偏光成分はP偏光成分として出射する。このようにして、P偏光成分としての再生光が得られる。
その後、再生光は偏光ビームスプリッター58を透過する。偏光ビームスプリッター58を透過した再生光の一部は、ビームスプリッター61を透過し、結像レンズ62を通して二次元光検出器63上に透過型空間光変調器55の像を再現する形で結像される。このようにして、ホログラム記録媒体20に記録された情報を読み出すことができる。
一方、二分割旋光用光学素子59を透過してホログラム記録媒体20に入射したA偏光成分およびB偏光成分の残りは、反射層26によって反射され、ホログラム記録媒体20を出射する。この反射光としてのA偏光成分およびB偏光成分は、対物レンズ60により平行光束とされた後、A偏光成分は二分割旋光用光学素子59の右側部分に入射してS偏光成分として出射し、B偏光成分は二分割旋光用光学素子59の左側部分に入射してS偏光成分として出射する。二分割旋光用光学素子59を出射したS偏光成分は、偏光ビームスプリッター61により反射されるため、二次元光検出器63には到達しない。したがって、この記録再生装置によると、優れた再生SN比を実現することができる。
本発明の実施形態に係るホログラム記録媒体は、多層重情報記録再生に好適に用いることができる。多層重情報記録再生は、透過型再生および反射型再生のいずれであっても構わない。
必要に応じて、すべての記録が終了した後に一様光を照射して残存モノマーを重合させてもよい。また、必要に応じて、すべての記録が終了した後に酸素雰囲気下でホログラム記録媒体の記録層内へ酸素を浸透させてホログラム記録媒体内のラジカル種を不活性化させてもよい。
図5に、本発明の他の実施形態として同軸干渉法を用いたホログラム記録再生装置の概略図を示し、構成について詳細に説明する。この装置は一つの空間光変調器を用いて情報光と変調された参照光を生成し、ホログラムを記録する同軸干渉の手法を用いている。光源装置71としては、前述の透過型ホログラム記録再生装置の場合および反射型ホログラム記録再生装置の場合と同様、可干渉性などから直線偏光をしたレーザーが望ましい。具体的には半導体レーザー、He−Neレーザー、アルゴンレーザー、YAGレーザーなどが挙げられる。また、光源装置71はその出射波長を調整できる機能を有している。ビームエキスパンダー72は光源装置71の出射光を拡張、平行光束に整形するようになっている。整形された光はミラー73により反射型空間光変調器74に照射される。反射型空間光変調器74は格子状に2次元に配置された複数の画素を有し、画素毎に反射光の方向を変えるか、または画素毎に反射光の偏光方向を変えることにより、2次元パターンとして情報を付与した情報光と、空間的に変調された参照光を同時に生成できるようになっている。反射型空間光変調器74としてはデジタルミラーデバイス、反射型液晶素子、磁気光学効果を用いた反射型変調素子などを用いることができる。図5は反射型空間光変調器としてデジタルミラーデバイスを用いた例を示している。反射型空間光変調器74によって反射された記録光は結像レンズ75、76を介して偏光ビームスプリッター77に入射する。ここで記録光は偏光ビームスプリッター77を透過するように、光源装置71からの出射時点で偏光方向が調整されている。偏光ビームスプリッター77を透過した記録光は旋光用光学素子78を透過し対物レンズ79によってホログラム記録媒体20に照射される。記録光はホログラム記録媒体20の反射層26の表面でそのビーム径が最小になるように集光する。旋光用光学素子78としては1/4波長板や1/2波長板などを用いることができる。
再生時は、反射型空間光変調器74によって空間的に変調された参照光の一部がホログラム記録媒体20を透過する際、屈折率変調領域により回折され再生光となる。再生光は反射層26によって反射された後、対物レンズ79、旋光用光学素子78を透過する。旋光用光学素子78を透過する際に参照光とは異なる偏光成分を含むようになり、偏光ビームスプリッター77によって反射される。なお、偏光ビームスプリッター77での再生光の反射率が最も高くなるように旋光用光学素子78の回転角度が調節されていることが望ましい。偏光ビームスプリッター77によって反射された再生光は結像レンズ80により2次元光検出器81上に再生像として結像される。なお、再生信号のSN比を良くするために、光検出器81の前にアイリス82を配してもよい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
(実施例1)
エポキシ化合物として2.16gの1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(デナコールEx−212、ナガセケムテックス)、硬化剤として4.80gのドデセニルこはく酸無水物、ラジカル重合性モノマーとして0.39gの2,4,6−トリブロモフェニルアクリレートを混合して攪拌し、均一な溶液を得た。この溶液に、光ラジカル重合開始剤として0.033gのイルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ)および50μlの2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30、Polysciences)を添加し、脱泡して記録層の前駆体溶液を得た(以下、記録層前駆体1という)。
ラジカル部位を有するポリマーとして、ポリ(4−メタクリロイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)を、Okawaraらの報告(Journal of Polymer Science: Polymer Chemistry Edition, Vol. 10, 3295, 1972)に従って合成した。窒素雰囲気下で100mgのポリ(4−メタクリロイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)を100mlのテトラヒドロフランに溶解して、重合停止層材料の溶液を調製した(以下、重合停止層前駆体1という)。2枚のガラス基板を用意し、それぞれのガラス基板に前記重合停止層前駆体1をスピンコートした後、十分に乾燥して重合停止層を形成した。
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートのスペーサーを挟んで、重合停止層を形成した2枚のガラス基板を配置し、2枚のガラス基板間に前記記録層前駆体1を注入した。これを、遮光して60℃の恒温槽で45時間加熱することにより、厚さ200μmの記録層を有するホログラム記録媒体を作製した。
作製した重合停止層を具備したホログラム記録媒体に対し、二光束干渉法によりホログラムを記録し、その回折効率を測定した。また、非遮光下で1時間保存し、再度測定することにより保存安定性を評価した。
なお、ホログラムの記録性能は、記録ダイナミックレンジを表わすM/#(Mナンバー)により評価することができ、M/#はηiを用いて下記数式で定義される。ηiは、ホログラム記録媒体の記録層内の同一領域に記録が不可能となるまでnページのホログラムを角度多重記録・再生した際の、i番目のホログラムからの回折効率である。
Figure 0004568245
(比較例1)
禁止剤を記録媒体中に分散させた媒体を作製した。禁止剤として4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1オキシル(東京化成) 0.017gを10gのデナコールEx−212に溶解させた。そのうち1gを99gのデナコール212に混合し、そのうちから1gとり、1.16gのデナコールEx−212と4.80gのドデセニルこはく酸無水物、ラジカル重合性モノマーとして0.39gの2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、光ラジカル重合開始剤として0.033gのイルガキュア784および50μlのDMP−30を混合して撹拌し、脱泡して比較例の記録層前駆体を得た(以下、記録層前駆体1’という)。
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートのスペーサーを挟んで、2枚のガラス基板を配置し、2枚のガラス基板間に前記記録層前駆体1’を注入した。これを、遮光して60℃の恒温槽で45時間加熱することにより、厚さ200μmの記録層を有するホログラム記録媒体を得た。
作製した重合停止層を具備しないホログラム記録媒体に対し、前露光を行わずに二光束干渉法によりホログラムを記録し、その回折効率を測定した。また、非遮光下で1時間保存し、再度測定することにより保存安定性を評価した。
(実施例2)
反射膜を具備したガラス基板のギャップ層上に重合停止層前駆体1をスピンコートした後、十分に乾燥させて重合停止層を形成した。
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートのスペーサーを挟んで、前記重合停止層を形成したガラス基板(重合停止層を記録層側に向ける)と透明ガラス基板の間に(実施例1)記載の記録層前駆体1を注入した。これを遮光下60℃の恒温槽で45時間加熱することにより、厚さ200μmの記録層を有するホログラム記録媒体を作製した。
同軸干渉法による記録媒体の評価は、以下のように行われた。デジタルデータを2次元の画像に符号化し、得られた画像を400×400のピクセルを有する空間光変調器に表示させ、記録光を空間的に変調した。それを用いて、作製した前記記録媒体に前記画像を同軸干渉法により記録した。記録してから1時間後に、前記記録媒体に参照光(参照光パターン)を照射することにより再生像を得た。再生像は光検出器により256階調のグレースケールで読み出し、前記記録媒体でのsignal-to-noise ratio(SNR)を算出した。
なお、SNRは下記式で算出される。ここで、μonは記録された明部ピクセルの平均輝度、μoffは暗部の平均輝度、σonとσoffはそれぞれ明部ピクセル、暗部ピクセルの分散度である。
Figure 0004568245
(比較例2)
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートのスペーサーを挟んで、反射膜を具備したガラス基板と透明ガラス基板の間に(比較例1)記載の記録層前駆体1’を注入した。これを遮光下60℃の恒温槽で45時間加熱することにより、厚さ200μmの記録層を有するホログラム記録媒体を作製した。
作製した記録媒体に同軸干渉法によりページデータを記録し、記録してから1時間後にそのsignal-to-noise ratio(SNR)を測定した。
(実施例3)
ポリ(2−ヒドロキシ−4−ビニルベンズアルデヒド−N−イソプロピルニトロン)をHeinenbergらの報告(M. Heinenberg, B. Menges, S. Mittler, and H. Ritter, “Polymeric Nitrons. 2. Synthesis, Irradiation and Waveguide Mode Spectroscopy of Polymeric Nitrons Derived from Polymeric Benzaldehydes and N-Isopropylhydroxylamine”, Macromolecules 35, 3448, (2002))に従って合成した。得られた前記ポリ(2−ヒドロキシ−4−ビニルベンズアルデヒド−N−イソプロピルニトロン)100mgを100mlのテトラヒドロフランに溶解させ、重合停止層前駆体2を得た。2枚のガラスを用意し、それぞれのガラス基板に前記重合停止層前駆体2をスピンコートし、(実施例1)と同様の測定を行った。
(実施例4)
ガラス基板上に(実施例1)記載の重合停止層前駆体1をスピンコートした後、十分に乾燥して重合停止層を形成した。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートのスペーサーを挟んで、重合停止層を形成したガラス基板と重合停止層を形成していないガラス基板の間に前記記録層前駆体1を注入した。この際、重合停止層は記録層と接するよう、記録媒体の内側に向ける。記録光の入射側から見ると、透明基板、重合停止層、記録層、ギャップ層、および他の基板が設けられている。これを、遮光して60℃の恒温槽で45時間加熱することにより、厚さ200μmの記録層を有するホログラム記録媒体を作製した。
作製した重合停止層を具備したホログラム記録媒体に対し、二光束干渉法によりホログラムを記録し、その回折効率を測定した。また、非遮光下で1時間保存し、再度測定することにより保存安定性を評価した。
(実施例5)
T. Kurosaki, O. Takahashi, and M. Okawara, “Polymers Having Stable Radicals. II.Synthesis of Nitroxyl Polymers from 4-Methacryloyl Derivatives of 1-Hydroxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine”, Journal of Polymer Science: Polymer Chemistry Edition, 12, 1407, (1974)に従い、4−メタクリロイル−1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン塩酸塩を合成した。この塩酸塩を12.5gのメタノールに溶解させ、メタクリル酸グリシジル130μlを加え、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.164gを添加し60℃で共重合させた。得られたポリマーを100mlのピリジンに溶解させ、20gのトリエチルアミンを加え酸素を透過させながら24時間撹拌した。塩基雰囲気酸素存在下、4−メタクリロイル−1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン塩酸塩部位は酸化され、ニトロキシドとなる。反応終了後、溶媒を真空除去し乾燥させた。乾燥したポリマー100mgを100mlのテトラヒドロフランに溶解させ、重合停止層材料の溶液を調整した(以下、重合停止層前駆体3という)。2枚のガラスを用意し、前記重合停止層前駆体3に0.02Mのジエチレントリアミンのテトラヒドロフラン溶液1mlを混合させ、この混合液をそれぞれのガラス基板にスピンコートし、十分な乾燥を施した後、60℃で加熱した。加熱することによりメタクリル酸グリシジル部位のオキシラン環とジエチレントリアミンが新たに結合し、重合停止層を架橋させることができる。
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートのスペーサーを挟んで、重合停止層を形成した2枚のガラス基板を配置し、2枚のガラス基板間に前記記録層前駆体1を注入した。これを、遮光して60℃の恒温槽で45時間加熱することにより、厚さ200μmの記録層を有するホログラム記録媒体を作製した。
作製した重合停止層を具備したホログラム記録媒体に対し、二光束干渉法によりホログラムを記録し、その回折効率を測定した。また、非遮光下で1時間保存し、再度測定することにより保存安定性を評価した。
表1に、比較例1、実施例1、3、4、5について回折効率、M/#、および非遮光下で1時間保存後のM/#の測定結果を示す。表1からわかるように、実施例1、3、4、5は、比較例1と比較して、回折効率、M/#、および非遮光下で1時間保存後のM/#のいずれも優れていた。
また、比較例2のSNRは1.1であったのに対し、実施例2のSNRは2.3であり、実施例2の方が優れたSNRを示した。
Figure 0004568245
本発明の実施形態に係る透過型ホログラム記録媒体の概略断面図。 本発明の実施形態に係る反射型ホログラム記録媒体の概略断面図。 本発明の実施形態に係る透過型ホログラム記録再生装置の概略図。 本発明の実施形態に係る反射型ホログラム記録再生装置の概略図。 本発明の他の実施形態に係る反射型ホログラム記録再生装置の概略図。
符号の説明
10…透過型ホログラム記録媒体、11…第1の透明基板、12…重合停止層、13…記録層、14…重合停止層、15…第2の透明基板、20…反射型ホログラム記録媒体、21…第1の透明基板、22…重合停止層、23…記録層、24…重合停止層、25…ギャップ層、26…反射層、27…第2の透明基板、31…光源装置、32…ビームエキスパンダー、33…旋光用光学素子、34…偏光ビームスプリッター、35…旋光用光学素子、36…ミラー、37…ミラー、38、39…電磁シャッター、40、41…光検出器、42…紫外光源装置、51…光源装置、52…ビームエキスパンダー、53…旋光用光学素子、54…偏光ビームスプリッター、55…透過型空間光変調器、56…偏光ビームスプリッター、57…電磁シャッター、58…偏光ビームスプリッター、59…二分割旋光用光学素子、60…対物レンズ、61…ビームスプリッター、62…結像レンズ、63…二次元光検出器、71…光源装置、72…ビームエキスパンダー、73…ミラー、74…反射型空間光変調器、75…結像レンズ、76…結像レンズ、77…偏光ビームスプリッター、78…旋光用光学素子、79…対物レンズ、80…結像レンズ、81…2次元光検出器、82…アイリス。

Claims (10)

  1. マトリックス材料と、前記マトリックス材料中に分散されたラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有するモノマーおよび光ラジカル重合開始剤とを含む記録層と、前記記録層の少なくとも一方の表面に設けられた重合停止層とを具備したことを特徴とするホログラム記録媒体。
  2. 前記重合停止層は、前記記録層の記録光入射側の表面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録媒体。
  3. 前記重合停止層は、前記記録層の記録光入射側と反対側の表面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録媒体。
  4. 前記重合停止層は、前記記録層の両方の表面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録媒体。
  5. 記録光の入射側から見て、第1の透明基板と、前記重合停止層と、前記記録層と、第2の透明基板とを具備したことを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録媒体。
  6. 記録光の入射側から見て、透明基板と、前記記録層と、前記重合停止層と、ギャップ層と、反射層と、他の基板とを具備したことを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録媒体。
  7. 前記重合停止層には、重合禁止剤を具備することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
  8. 前記重合禁止剤は、ラジカルを含む化合物であることを特徴とする請求項7に記載のホログラム記録媒体。
  9. 前記ラジカルを含む化合物は、ニトロキシド誘導体を含むポリマーであることを特徴とする請求項8に記載のホログラム記録媒体。
  10. 前記重合禁止剤は、ニトロンを含む化合物であることを特徴とする請求項7に記載のホログラム記録媒体。
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