JP2009216766A - ホログラム記録媒体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ホログラム記録媒体に関する。
情報をホログラムとして記録するホログラフィックメモリーは、大容量の記録が可能であり、次世代の記録媒体として注目されている。ホログラム記録用感光性組成物としては、例えばラジカル重合性モノマー、熱可塑性バインダー樹脂、光ラジカル重合開始剤、増感色素を主成分とするラジカル重合性のフォトポリマーが知られている。こうしたフォトポリマーは、フイルム状にした後、干渉縞を照射することにより光強度が高い部分ではラジカル重合が進行し、それに伴なって、照射された干渉縞の光強度が低い部分(暗部)から光強度の高い部分(明部)へモノマーが拡散し明部で光重合により高分子化する。すなわち干渉縞の明暗に応じて密度差が生じ、屈折率変調が起こる。三次元架橋ポリマーマトリックス中にモノマーを分散させた媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、エポキシマトリックスにモノマーを分散させた媒体が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。これらの開示例では、ポリマーマトリックスの前駆体は液状で、当該前駆体中へ前記モノマーを溶解させた後、当該溶液を固化させることにより目的とするホログラム記録媒体の記録層を形成している。
従来のホログラム記録媒体では、モノマーがポリマーマトリックス前駆体に充分に溶解しない場合も起こり得る。モノマーのポリマーマトリックスへの溶解度とホログラム記録媒体の性能には大きな相関があることが分かってきており、溶解度が低いと十分にその性能は維持されない。あるいは、モノマーがポリマーマトリックス前駆体中では溶解していても、ポリマーマトリックスが固化すると相溶性が低下して、モノマーがポリマーマトリックス内に不均一に分散してしまうといった現象も生じる。この場合も、光記録媒体としての性能が維持されない。
特開平11−352303号公報
T. J.Trentler,J.E.Boid and V.L.Colvin,"Epoxy-Photopolymer Composites: Thick Recording Media for Holographic Data storage";Proceedings of SPIE,2001,Vol.4296,pp259-266
本発明は、高感度であるとともに感度特性にバラツキが小さく、しかも保存安定性に優れたホログラム記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかるホログラム記録媒体は、エチレン性不飽和結合を有するラジカル重合性モノマー、光酸発生剤、光ラジカル重合開始剤、およびポリマーマトリックスを含む記録層を具備し、
前記ポリマーマトリックスは、下記一般式(1)で表わされる繰り返し単位または下記一般式(2)で表わされる繰り返し単位を含むことを特徴とする。
前記ポリマーマトリックスは、下記一般式(1)で表わされる繰り返し単位または下記一般式(2)で表わされる繰り返し単位を含むことを特徴とする。
(上記一般式中、R1,R2およびR3は、水素原子または炭素数10以下の炭化水素基である。
R4およびR5は、単結合または炭素数20以下の二価の炭化水素基であり、酸素原子または窒素原子を含むことができる。R4は、R2とともに環を構成してもよい。
R6は炭素数10以下の炭化水素基であり、R7は水素原子または炭素数10以下の炭化水素基である。
R8およびR9は、炭素数10以下の炭化水素基であり、酸素原子または窒素原子を含むことができる。
Mは芳香族基であり、炭素数10以下の炭化水素基、炭素数10以下の芳香族基、フッ素原子を除くハロゲン原子またはチオール基が導入されていてもよい。)
本発明によれば、高感度であるとともに感度特性にバラツキが小さく、しかも保存安定性に優れたホログラム記録媒体が提供される。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施形態にかかるホログラム記録媒体における記録層には、エチレン性不飽和結合を有するラジカル重合性モノマー、光酸発生剤、光ラジカル重合開始剤、およびポリマーマトリックスが含有される。
エチレン性不飽和結合を有するラジカル重合性モノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸アミド、およびビニル化合物などが挙げられる。
具体的には、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ビシクロペンテニルアクリレート、アクリル酸フェニル、2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、イソボルニルアクリレート、アクリル酸アダマンチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸フェニル、フェノキシエチルアクリレート、クロロフェニルアクリレート、メタクリル酸アダマンチル、イソボルニルメタクリレート、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ビニルピリジン、スチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、トリブロモフェニルアクリレート、トリクロロフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、トリクロロフェニルメタクリレート、ビニルベンゾエート、3,5−ジクロロビニルベンゾエート、ビニルナフタレン、ビニルナフトエート、ナフチルメタクリレート、ナフチルアクリレート、N−フェニルメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ビニルピロリジノン、N−ビニルカルバゾール、1−ビニルイミダゾール、ビシクロペンテニルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールトリメタクリレート、ジアリルフタレート、およびトリアリルトリメリテートなどが挙げられる。
反応性および屈折率が高いことから、ラジカル重合性モノマーとしては、N−ビニルカルバゾール、ビニルナフタレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、トリブロモフェニルアクリレート、トリクロロフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、およびトリクロロフェニルメタクリレートが特に好ましい。
ラジカル重合性モノマーは、記録層中に1〜50重量%含まれるように混合され、好ましくは3〜30重量%混合される。1重量%未満では十分な屈折率変化が得られないおそれがあり、50重量%を越えると体積収縮が大きくなり解像度が低下するおそれがある。
光酸発生剤は、記録光の波長に応じて選択することができ、例えば、光酸発生剤としては、アリールオニウム塩、ナフトキノンジアジド化合物、ジアゾニウム塩、スルフォネート化合物、スルフォニウム化合物、スルファミド化合物、ヨードニウム化合物、およびスルフォニルジアゾメタン化合物などを用いることができる。
具体的には、トリフェニルスルフォニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムトリフレート、2,3,4,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−4−ナフトキノンジアジドスルフォネート、4−N−フェニルアミノ−2−メトキシフェニルジアゾニウムスルフェート、4−N−フェニルアミノ−2−メトキシフェニルジアゾニウムp−エチルフェニルスルフェート、4−N−フェニルアミノ−2−メトキシフェニルジアゾニウム2−ナフチルスルフェート、4−N−フェニルアミノ−2−メトキシフェニルジアゾニウムフェニルスルフェート、2,5−ジエトキシ−4−N−4’−メトキシフェニルカルボニルフェニルジアゾニウム3−カルボキシ−4−ヒドロキシフェニルスルフェート、2−メトキシ−4−N−フェニルフェニルジアゾニウム3−カルボキシ−4−ヒドロキシフェニルスルフェート、ジフェニルスルフォニルメタン、ジフェニルスルフォニルジアゾメタン、ジフェニルジスルホン、α−メチルベンゾイントシレート、ピロガロールトリメシレート、ベンゾイントシレート、みどり化学製MPI−103(CAS.NO.[87709−41−9])、みどり化学製BDS−105(CAS.NO.[145612−66−4])、みどり化学製NDS−103(CAS.NO.[110098−97−0])、みどり化学製MDS−203(CAS.NO.[127855−15−5])、みどり化学製Pyrogallol tritosylate(CAS.NO.[20032−64−8])、みどり化学製DTS−102(CAS.NO.[75482−18−7])、みどり化学製DTS−103(CAS.NO.[71449−78−0])、みどり化学製MDS−103(CAS.NO.[127279−74−7])、みどり化学製MDS−105(CAS.NO.[116808−67−4])、みどり化学製MDS−205(CAS.NO.[81416−37−7])、みどり化学製BMS−105(CAS.NO.[149934−68−9])、みどり化学製TMS−105(CAS.NO.[127820−38−6])、みどり化学製NB−101(CAS.NO.[20444−09−1])、みどり化学製NB−201(CAS.NO.[4450−68−4])、みどり化学製DNB−101(CAS.NO.[114719−51−6])、みどり化学製DNB−102(CAS.NO.[131509−55−2])、みどり化学製DNB−103(CAS.NO.[132898−35−2])、みどり化学製DNB−104(CAS.NO.[132898−36−3])、みどり化学製DNB−105(CAS.NO.[132898−37−4])、みどり化学製DAM−101(CAS.NO.[1886−74−4])、みどり化学製DAM−102(CAS.NO.[28343−24−0])、みどり化学製DAM−103(CAS.NO.[14159−45−6])、みどり化学製DAM−104(CAS.NO.[130290−80−1]、CAS.NO.[130290−82−3])、みどり化学製DAM−201(CAS.NO.[28322−50−1])、みどり化学製CMS−105、みどり化学製DAM−301(CAS.No.[138529−81−4])、みどり化学製SI−105(CAS.No.[34694−40−7])、みどり化学製NDI−105(CAS.No.[133710−62−0])、みどり化学製EPI−105(CAS.No.[135133−12−9])などが挙げられる。
光酸発生剤は、光記録媒体の記録光に対する光透過率が10%から95%になるような量で配合されることが望まれる。10%を下回ると感度および回折効率が低下するおそれがあり、95%を越えると記録光の大半が透過することになり、記録されるべき情報が十分に記録できないおそれがある。より好ましくは、光記録媒体の記録光に対する光透過率が20%から90%となるような量である。
上述したような光酸発生剤は単独で、あるいは複数を組み合わせ用いることができる。光酸発生剤の含有量は、記録層に対して0.1〜15重量%とすることが好ましい。0.1重量%未満の場合には、光照射による酸発生が不十分であり、十分な感度が得られない。一方、記録層の重量の15%を越えて多量に含有された場合には、光吸収が大きくなりすぎて感度および回折効率が低下するおそれがある。光酸発生剤の配合量は、記録層に対して0.5〜10重量%がより好ましい。
上述したような光酸発生剤に加え、感光性を高めるために必要に応じて増感剤を加えてもよい。増感剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)−フェニルフェニルケトン、イソプピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、および4,4‘―ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン等を用いることができる。増感剤は、通常、記録層に対して0.5〜10重量%程度の量で用いられる。
また、光照射によって発生した酸をさらに化学的に増殖させるために酸増殖剤を添加することもできる。酸増殖剤としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、シス−3−(オクタンスルホニルオキシ)−2−ピナノール、シス−3−((+)−10−カンファースルホニルオキシ)−2−ピナノール、およびシス−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−2−ピナノール等が好適である。酸増殖剤は、通常、記録層に対して0.1〜5重量%程度の量で用いられる。
光ラジカル重合開始剤は、記録光の波長に応じて選択することができる。例えば、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、ベンジル、アセトフェノン誘導体、アミノアセトフェノン類、ベンゾフェノン誘導体、アシルホスフィンオキサイド類、トリアジン類、イミダゾール誘導体、有機アジド化合物、チタノセン類、有機過酸化物、およびチオキサントン誘導体等が挙げられる。
具体的には、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルメチルケタール、ベンジルエチルケタール、ベンジルメトキシエチルエーテル、2,2’−ジエチルアセトフェノン、2,2’−ジプロピルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、チオキサントン、1−クロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、3,3’4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)1,3,5−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)1,3,5−トリアジン、2−[(p−メトキシフェニル)エチレン]−4,6−ビス(トリクロロメチル)1,3,5−トリアジン、ジフェニル−(2,4,6―トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキサイド、チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガキュア149、184、369、651、784、819、907、1700、1800、1850など各番号のもの、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、デカノイルーパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、およびシクロヘキサノンパーオキサイド等が挙げられる。
記録光として青色半導体レーザーが用いられる場合には、光ラジカル重合開始剤としては、イルガキュア784(チバスペシャルティケミカルズ)のようなチタノセン化合物が好適である。
光ラジカル重合開始剤は、光記録媒体の記録光に対する光透過率が10%から95%になるような量で配合されることが好ましい。10%を下回ると感度および回折効率が低下するおそれがあり、95%を越えると記録光の大半が透過することになり、記録されるべき情報が十分に記録できないおそれがある。より好ましくは、光記録媒体の記録光に対する光透過率が20%から90%となるような量である。
さらに、光ラジカル重合開始剤の配合量は、記録層に対して0.1〜20重量%の量で配合することが好ましい。0.1重量%未満の場合には、十分な屈折率変化が得られないおそれがある。一方、20重量%を越えると、光吸収が大きくなりすぎて感度および回折効率が低下するおそれがある。より好ましくは、光ラジカル重合開始剤の配合量は、記録層に対して0.2〜10重量%である。
前記一般式(1)で表わされる繰り返し単位は、下記一般式(1m)で表わされる単量体を用いて得ることができる。また、前記一般式(2)で表わされる繰り返し単位は、下記一般式(2m)で表わされる単量体を用いて得ることができる。
上記一般式、R1,R2およびR3は、水素原子または炭素数10以下の炭化水素基である。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、および芳香族炭化水素基のいずれを用いてもよい。具体的には、R1,R2およびR3に導入され得る炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、およびフェニル基等が挙げられる。しかしながら、一般式(1m)で表わされる単量体を用いて、一般式(1)で表わされる繰り返し単位を得ようとする場合、R1,R2およびR3が嵩高い場合には、一般式(1)で表わされる繰り返し単位を得ることが困難になることから、R1,R2,R3としては、水素原子、メチル基およびエチル基が好ましい。R1およびR2は、水素原子であることが特に好ましいが、後述するようにR2がR4と結合して環を構成する場合には、この限りではない。R3としては、水素原子およびメチル基が特に好ましい。
R4およびR5は、単結合または炭素数20以下の二価の炭化水素基である。二価の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基および芳香族炭化水素基のいずれを用いてもよい。具体的には、R4およびR5に導入され得る二価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、およびフェニレン基等が挙げられる。
一般式(1)で表わされる繰り返し単位は、上述したように一般式(1m)で表わされる単量体を用いて得るが、R4が嵩高いと、一般式(1)で表わされる繰り返し単位を得ることが困難になることから、R4として導入される炭化水素基としては、一級炭素が好ましく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が好ましい。
後述するように、R5中において隣接の酸素原子に直接結合している炭素原子は、二級以下であることが好ましく、一級炭素がより好ましい。これを考慮すると、R5としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、およびブチレン基からなる群から選択される炭化水素基が導入されることが望まれる。
R4およびR5に導入される炭化水素基は、酸素原子または窒素原子を含むことができる。酸素原子や窒素原子が炭化水素中に含まれた場合には、R4およびR5により長い炭化水素基を構築することが容易となり、その結果、主鎖とMの距離を大きくすることができる。このことにより、後述するMへの反応が起こり易くなり有利となる。また、ポリマーマトリックス内により多くの炭化水素を導入することができ、その屈折率を下げることができる点からも有利である。例えば、酸素原子は、カルボニル基やエーテル基として含むことができ、窒素原子は、アミノ基やアミド基として含むことができる。R4として導入される炭化水素基は、前述のR2として導入される炭化水素基ともに環を構成してもよい。
なお、R4およびR5の少なくとも一方が単結合の場合には、その化合物の合成のしやすさの点で有利である。一方、R4およびR5として炭化水素基が導入されている場合にはポリマーマトリックス中により多くの炭化水素を導入することができ、その屈折率を下げることができる。所望される効果に応じて、単結合および炭化水素基を選択して、R4,R5に導入すればよい。
R6は炭素数10以下の炭化水素基であり、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、および芳香族炭化水素基のいずれを用いてもよい。具体的には、R6として導入され得る炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、およびフェニル基等が挙げられる。後述するように、光酸発生剤によって発生した酸によりR6とR7との間に位置する高級炭素と酸素原子との間の結合が切断されることから、R6として導入される炭化水素基としては、立体障壁を緩和する点から、空間的に小さなメチル基やエチル基が好ましい。R4およびR5の場合と同様に、R6として導入される炭化水素基も、酸素原子または窒素原子を含むことができる。
R7は、水素原子または炭素数10以下の炭化水素基である。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、および芳香族炭化水素基のいずれを用いてもよい。具体的には、R7として導入され得る炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、およびフェニル基等が挙げられる。後述するように、酸発生剤によって発生した酸がR6とR7との間に位置する高級炭素と酸素原子との間の結合が切断することから、そのR7として導入される炭化水素基としては、立体障壁を緩和する点から、空間的に小さなメチル基やエチル基が好ましい。
R8およびR9は、炭素数10以下の炭化水素基であり、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、および芳香族炭化水素基のいずれでも用いることができ、同一でも異なっていてもよい。具体的には、R8またはR9として導入され得る炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、およびフェニル基等が挙げられる。後述するように、光酸発生剤によって発生した酸がR8とR9との間に位置する高級炭素との間の結合が切断することから、R8またはR9としてとして導入される炭化水素基としては、空間的に小さなエチル基およびメチル基が好ましい。R4およびR5の場合と同様に、R8またはR9として導入される炭化水素基は、酸素原子または窒素原子を含むことができる。
Mは芳香族基であり、炭素数は30以下が好ましい。Mとして導入される芳香族基は、具体的には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、トリフェニル、クリセン、フェナントレン、ピレン、チオフェン、およびフェナレンからなる群から選択することができる。芳香族基Mには、炭素数10以下の炭化水素基、炭素数10以下の芳香族基、フッ素原子以外のハロゲン原子またはチオール基が導入されていてもよい。こうした置換基が芳香族基Mに導入されている場合には、Mの屈折率が高められる点で有利となる。
導入され得る炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基やtert−ブチル基等が挙げられる。また、導入され得る芳香族基としては、例えばフェニル基やナフチル基等が挙げられる。
市場での入手のしやすさ、および記録波長での吸収を考慮すると、芳香族基Mとしては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、およびフェナントレンが特に好ましい。
前記一般式(1)で表わされる繰り返し単位は、酸の存在下では下記に示されるようにカルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)の末端の酸素原子と、R6とR7との間に位置する高級炭素との間の結合が切断されて、カルボニルオキシ基の末端の酸素原子より先端にある分子団が、主鎖から解離する。このとき、R6とR7との間に位置する高級炭素とR6との間には、新たなエチレン性不飽和結合(R6=C)が生成する。あるいは、R6とR7との間に位置する高級炭素とR7との間に、エチレン性不飽和結合(C=R7)が生成する。
こうした一連の作用によって、カルボニルオキシ基の末端の酸素原子より先端にある分子団が主鎖から解離し、この分子団の中に新たなエチレン性不飽和結合が生成する。その結果、新たな重合性モノマーが生じることになる。主鎖から解離したカルボニルオキシ基の末端の酸素原子より先端にある分子団を、「ビニル−M」と称する。
ビニル−Mに存在するR6やR7が嵩高い場合には、それだけR6とR7との間に位置する高級炭素とR6との間のエチレン性不飽和結合上に、嵩高い置換基が存在することになる。R6とR7との間に位置する高級炭素とR7との間のエチレン性不飽和結合上にも、同様に嵩高い置換基が置換することになる。その結果、重合性モノマーとしてのビニル−Mは反応性に乏しくなってしまう。こうした不都合を避けるために、R6として導入される炭化水素基の炭素数は、10以下が好ましい。同様の理由から、R7は炭素数10以下の炭化水素基に規定される。
通常、このようにエステルが酸によって解離するためには、R6とR7の間に位置する高級炭素が三級であることが必要とされるが。Mとして芳香族基が導入されている場合には、高級炭素が二級であっても解離できることがある。これは、当該エステルが解離する際の中間体であるカルボカチオンが、芳香族基が当該エステルに置換していると安定化することに起因するものと推測される。
一方、前記一般式(2)で表わされる繰り返し単位の場合には、酸の存在下では以下に示されるように、一般式(2)中の酸素原子と、これに隣接する炭素原子との間の結合が切断されて、酸素原子より先端にある分子団が主鎖から解離する。このとき、R8とR9との間に位置する高級炭素とR8との間には、新たなエチレン性不飽和結合(R8=C)が生成する。あるいはR8とR9との間に位置する高級炭素とR9との間に、エチレン性不飽和結合(C=R9)が生成する。
こうした一連の作用によって、一般式(2)中の酸素原子より先端にある分子団が主鎖から解離し、この分子団中に新たなエチレン性不飽和結合が生成する。その結果、新たな重合性モノマーが生じることになる。上述した一般式(1)の場合と同様、一般式(2)においても、酸によってビニル−Mが新たに生成される。
このときR5と酸素原子との間の結合ではなく、R8とR9との間の三級炭素と酸素原子との結合が、優先して切断されることが求められる。通常、三級炭素と酸素原子との結合が優先的に切断される。したがって、R5中において、当該酸素原子に直接結合している炭素原子は、二級以下であることが好ましく、一級炭素がより好ましい。
ビニル−Mに存在するR8やR9が嵩高い場合には、それだけR8とR9との間に位置する高級炭素とR8との間のエチレン性不飽和結合上に、嵩高い置換基が存在することになる。R8とR9との間に位置する高級炭素とR9との間のエチレン性不飽和結合上にも、同様に嵩高い置換基が置換することになる。その結果、重合性モノマーとしてのビニル−Mは反応性に乏しくなってしまう。こうした不都合を避けるために、R8およびR9として導入される炭化水素基の炭素数は、10以下が好ましい。
ポリマーマトリックスは、三次元架橋ポリマーマトリックスであることが好ましい。上述した一般式(1)または一般式(2)で表わされる繰り返し単位に加えて、例えば下記一般式(3)で表わされる繰り返し単位をさらに含むことによって、三次元架橋ポリマーマトリックスを形成することができる。
上記一般式中、R11,R12,およびR13は、水素原子または炭素数10以下の炭化水素基である。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、および芳香族炭化水素基のいずれでも用いることができ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。具体的には、R11,R12,およびR13として導入され得る炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、およびフェニル基等が挙げられる。R11,R12またはR13としては、水素原子、メチル基およびエチル基が好ましい。一般式(3m)で表わされる単量体から、一般式(3)に表わされる繰り返し単位を得る際には、立体障壁を緩和するためにR11,R12またはR13が空間的に小さいことが望ましいことによる。R11およびR12は、水素原子であることが特に好ましく、R13としては、水素原子およびメチル基が特に好ましい。
R15は重合しうる官能基を有する分子団であり、架橋性基Rに応じて選択することができる。R15の末端には、例えばエチレン性二重結合を有する分子団、エチニル基を有する分子団、アジド基を有する分子団、ホルミル基を有する分子団、オキシラン、オキセタン、スピロオルトエステルなどの環状エステルを有する分子団、アミノ基を有する分子団、カルボキシル基を有する分子団、カルボニル基を有する分子団、ヒドロキシル基を有する分子団、およびメルカプト基を有する分子団などが存在することができる。エチレン性不飽和結合を有する分子団、エチニル基を有する分子団、オキシラン、オキセタン、およびスピロオルトエステルなどの環状エステルを有する分子団の場合には、R15が架橋性基を介さずに、R15同士で作用して三次元架橋ポリマーマトリックスが形成されることもある。
R14は、一般式(3m)中のR15が架橋性基Rと作用して、その末端の官能基が変遷したもの、あるいはR15同士が作用して、その末端の官能基が変遷したものである。
Rは架橋性基を含む架橋剤であり、当該架橋性基とは、例えば、エチレン性二重結合基、エチニル基、アジド基、ホルミル基、オキシラン、オキセタン、スピロオルトエステル、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、およびハロゲン原子等が挙げられる。jは0または1である。
具体的には、前記一般式(1)で表わされる繰り返し単位と、前記一般式(3)で表わされる繰り返し単位を含有する三次元架橋ポリマーマトリックスは、下記一般式(MT1)で表わすことができる。また、前記一般式(2)で表わされる繰り返し単位と、前記一般式(3)で表わされる繰り返し単位を含有する三次元架橋ポリマーマトリックスは、下記一般式(MT2)で表わすことができる。
前記一般式(MT1)で表わされる三次元架橋ポリマーマトリックスを得るには、まず、下記反応式(1)にしたがって、下記一般式(CP1)で表わされる共重合体を得る。出発原料としては、前記一般式(1m)で表わされる単量体と、前記一般式(3m)で表わされる単量体が用いられる。この場合、ラジカル共重合が好適である。これは、前記一般式(1m)中および、前記一般式(3m)中の極性の影響を受けず、また水分の存在下でも反応が進行することから操作が簡便なためである。下記一般式(CP1)で表わされる共重合体は、ポリマーマトリックス前駆体と称することができる。
前記一般式(MT2)で表わされる三次元架橋ポリマーマトリックスを得るには、まず、下記反応式(2)にしたがって、下記一般式(CP2)で表わされる共重合体を得る。出発原料としては、前記一般式(2m)で表わされる単量体と、前記一般式(3m)で表わされる単量体が用いられる。上述と同様の理由から、ラジカル共重合が好適であり、下記一般式(CP2)で表わされる共重合体は、ポリマーマトリックス前駆体と称することができる。
いずれの場合も、一般式(CP1)または一般式(CP2)で表わされるポリマーマトリックス前駆体に、架橋性基Rを含む架橋剤を作用させることによって、所望の三次元架橋ポリマーマトリックスが得られる。ただし、前記一般式(3m)におけるR15の末端に結合性官能基が含まれる場合は、架橋性基Rを含む架橋剤の添加は必ずしも必要とはされない。なお、結合性官能基としては、例えばエチレン性二重結合基、エチニル基、オキシラン、オキセタン、およびスピロオルトエステル等が挙げられる。
三次元架橋ポリマーマトリックスは、次のような重合反応によって形成することができる。例えば、エポキシ−アミン重合、エポキシ−酸無水物重合、エポキシ−メルカプタン重合、マイケル付加による不飽和エステルとアミンとの重合、イソシアナートとヒドロキシルとによるウレタン形成、イソシアナートとヒドロキシルとによるウレア形成、およびエチニルとアジドとの結合などである。反応が温和に進行する点から、重合反応としては、エポキシ−アミン重合やエポキシ−酸無水物重合が特に好ましい。
一般式(3m)中のR15の末端に重合性官能基が含まれる場合には、架橋性基Rを介さずに三次元架橋ポリマーマトリックスを形成することができる。R15末端に重合性官能基同士は、例えば、エポキシのカチオン重合、ビニルエーテルのカチオン重合、およびアルミニウム触媒によるエポキシのホモ重合などによって重合し、三次元架橋ポリマーマトリックスが形成される。
架橋性基Rを含む架橋剤としては、前記一般式(3m)中のR15の末端と結合する官能基を有する任意の化合物を用いることができる。例えば、このR15の末端がエポキシ基の場合には、エポキシの硬化剤として知られている任意の化合物を、架橋剤として用いればよい。
具体的には、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、m−キシリレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン、ジメチルアミノプロピルアミン、アミノエチルエタノールアミン、トリ(メチルアミノ)ヘキサン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ドデセニルこはく酸無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリビニルフェノール、テルペンフェノール樹脂、およびポリアミド樹脂などが挙げられる。
三次元架橋ポリマーマトリックスを形成する際には、必要に応じて硬化触媒を加えてもよい。硬化触媒としては、塩基性触媒を用いることができ、例えば、3級アミン類、有機ホスフィン化合物、イミダゾール化合物およびその誘導体などが挙げられる。具体的には、トリエタノールアミン、ピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザジシクロ(2,2,2)オクタン(トリエチレンジアミン)、ピリジン、ピコリン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルヘキシルアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン)、またはそのフェノール塩、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、および2−ヘプタイミダゾールなどを、硬化触媒として用いることができる。
潜在性触媒を用いることもでき、例えば、三フッ化ホウ素アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリルおよびその誘導体、メラミンおよびその誘導体、アミンイミドなどが挙げられる。さらに、活性水素を有する化合物、例えばフェノール類やサリチル酸などを加えて、三次元架橋ポリマーマトリックスの硬化を促進することも可能である。
三次元架橋ポリマーマトリックスは、前述の一般式(MT1)あるいは一般式(MT2)で表わされる繰り返し単位のほかに、他の一般的なポリマーをその主鎖に含むことができる。
本発明の実施形態にかかるホログラム記録媒体を製造するにあたっては、まず、上述したようなラジカル重合性モノマー、光酸発生剤、ラジカル重合開始剤、およびポリマーマトリックス前駆体、および架橋剤を混合して、記録層原料溶液を調製する。記録層原料溶液中には、必要に応じて増感剤や可塑剤が配合されてもよい。得られた記録層原料溶液を用いて所定の基板上に樹脂層を形成し、三次元架橋ポリマーマトリックスを形成することによって記録層が形成される。
例えば、記録層原料溶液を透明基板上に塗布して、記録層を形成する。透明基板としては、例えばガラス基板およびプラスチック基板を用いることがき、記録層原料溶液を塗布する前に、基板の表面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、およびアルカリ処理などから選択される易接着処理を施してもよい。溶液の塗布に当たっては、キャスティングやスピンコート法を採用することができる。あるいは、樹脂製のスペーサーを介して2枚のガラス板を配置し、その間隙に記録層原料溶液を流し込むことによって記録層を形成してもよい。
ポリマーマトリックスの三次元架橋は、硬化剤として脂肪族第一アミンを用いた場合には室温でも進行する。硬化剤の反応性に応じて、30℃以上150℃以下の温度に加熱してもよい。形成される記録層の厚みは、20μm以上2mm以下が好ましく、50μm以上1mm以下がより好ましい。記録層の厚みが20μm未満の場合には、十分な記憶容量を得ることが困難になる。一方、記録層の厚みが2mmを越えると、感度および回折効率が低下するおそれがある。
上述したとおり、一般式(CP1)で表わされる共重合体からなるポリマーマトリックス前駆体は、一般式(1m)で表わされる単量体と一般式(3m)で表わされる単量体とを出発原料として、反応式(1)に示される反応によって得られる。ここに、架橋性基Rを含む架橋剤、ラジカル重合性モノマーM1、光ラジカル重合開始剤I、および光酸発生剤PAGを混合して得られた記録層原料溶液においては、下記反応式(3)に示すような三次元架橋が生じて記録層が得られる。
また、一般式(CP2)で表わされる共重合体からなるポリマーマトリックス前駆体は、一般式(2m)で表わされる単量体と一般式(3m)で表わされる単量体を出発原料として、反応式(2)に示される反応によって得られる。ここに、架橋性基Rを含む架橋剤、ラジカル重合性モノマーM1、光ラジカル重合開始剤I、および光酸発生剤PAGを混合して得られた記録層原料溶液においては、下記反応式(4)に示すような三次元架橋が生じて記録層が得られる。
本発明の一実施形態にかかるホログラム記録媒体の断面の概略図を、図1に示す。図示するホログラム記録媒体10においては、一対の透明基板11および15の間に、記録層13が配置される。この記録層13は、上述したようなラジカル重合性モノマー、光酸発生剤、光ラジカル重合開始剤、および一般式(1)または一般式(2)で表わされる繰り返し単位を含むポリマーマトリックスを含有する。
図2は、他の実施形態にかかるホログラム記録媒体の断面の概略図である。図示するホログラム記録媒体40においては、反射層46が設けられた透明基板47の上に、ギャップ層45を介して記録層43が順次設けられる。すなわち、反射層付ホログラム記録媒体である。反射層46は、例えばアルミニウムにより形成することができ、ギャップ層45は、例えば透明樹脂やガラスにより形成することができる。
記録層43の上には、透明基板41が配置される。図1に示した透過型ホログラム記録媒体10の場合と同様、図2に示される反射層付ホログラム記録媒体40における記録層43もまた、上述したようなラジカル重合性モノマー、光酸発生剤、光ラジカル重合開始剤、および一般式(1)または一般式(2)で表わされる繰り返し単位を含むポリマーマトリックスを含有する。
本発明の実施形態にかかるホログラム記録媒体に対しては、情報光と参照光とを記録層内部で干渉させることによってホログラム記録がなされる。記録されるホログラム(ホログラフィー)は、透過型ホログラム(透過型ホログラフィー)および反射型ホログラム(反射型ホログラフィー)のいずれでもよい。情報光と参照光との干渉は、二光束干渉法および同軸干渉法のいずれの方法でも行なうことができる。
図3に、本発明の実施形態にかかる透過型ホログラム記録再生装置の一例の概略図を示す。図示するホログラム記録再生装置は、透過型二光束干渉法を用いたホログラム型光情報記録再生装置である。
光源装置21から照射された光ビームは、ビームエキスパンダー22および旋光用光学素子23を通過して、偏向ビームスプリッター24に導入される。光源装置21としては、透過型ホログラム記録媒体10の記録層13中で干渉可能な任意の光を照射する光源を用いることができる。可干渉性などの観点から直線偏光したレーザーが望ましい。レーザーとしては、例えば、半導体レーザー、He−Neレーザー、アルゴンレーザー、およびYAGレーザーなどが挙げられる。
ビームエキスパンダー22によって、光源装置21から出射された光はホログラム記録に適したビーム径に広げられる。旋光用光学素子23は、このビームエキスパンダー22によりビーム径が広げられた光を旋光して、S偏光成分とP偏光成分とを含む光を生成する。旋光用光学素子23としては、例えば1/2波長板、および1/4波長板などを用いることができる。
旋光用光学素子23を透過した光のうち、S偏光成分は偏光ビームスプリッター24により反射されて、情報光Iとして用いられる。一方、P偏光成分は偏光ビームスプリッター24を透過して、参照光Rfとして用いられる。なお、透過型ホログラム記録媒体10の記録層13の位置で情報光Iの強度と参照光Rfの強度とが等しくなるように、旋光用光学素子23で偏光ビームスプリッター24に入射する旋光方向が調整される。
偏光ビームスプリッター24によって反射された情報光Iは、ミラー26で反射された後、電磁シャッター28を通過し、回転ステージ20の上に載置された透過型ホログラム記録媒体10の記録層13に照射される。
一方、偏光ビームスプリッター24を透過した参照光Rfは、旋光用光学素子25によって偏光方向が90度回転してS偏光となり、ミラー27で反射される。その後、電磁シャッター29を通過し、回転ステージ20の上に載置された透過型ホログラム記録媒体10の記録層13に照射される。この記録層13内では、情報光Iと交差して干渉縞が生じ、こうして、屈折率変調領域(図示せず)に透過型ホログラムが形成される。
記録された情報を再生するには、電磁シャッター28を閉じることにより情報光Iを遮断して、透過型ホログラム記録媒体10の記録層13内に形成された透過型ホログラム(図示せず)に、参照光Rfのみを照射する。参照光Rfの一部は、透過型ホログラム記録媒体10を透過する際、透過型ホログラムによって回折される。この際の回折光は、光検出器30により検出される。また、媒体を透過する光を検知するために、光検出器31が設けられている。
ホログラム記録後の記録媒体に投光露光を行なうために、図示するように、紫外光源装置32および紫外光照射光学系を設けることもできる。これらによって、未反応のラジカル重合性モノマーを重合させた場合には、記録されたホログラムの安定性を高めることができる。紫外光源装置32としては、未反応のラジカル重合性化モノマーを重合させ得る光を照射する任意の光源を用いることができる。紫外発光効率を考慮すると、例えばキセノンランプ、水銀ランプ、高圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、窒化ガリウム系発光ダイオード、窒化ガリウム系半導体レーザー、エキシマーレーザー、Nd:YAGレーザーの第3高調波(355nm)、およびNd:YAGレーザーの第4高調波(266nm)などが好ましい。
図4に、本発明の実施形態にかかる反射型ホログラム記録再生装置の一例の概略図を示す。光源装置51としては、透過型ホログラム記録再生装置の場合と同様、コヒーレントな直線偏光を出力するレーザーを使用することが望ましい。レーザーとしては、例えば、半導体レーザー、He−Neレーザー、アルゴンレーザー、およびYAGレーザーなどを使用することができる。
光源装置51から出射された光ビームは、ビームエキスパンダー52によりビーム径を広げられ、平行光束として旋光用光学素子53に入射する。旋光用光学素子53としては、例えば1/2波長板および1/4波長板等を使用することができる。こうした旋光用光学素子53は、光ビームの偏波面を回転させることによって、偏波面が紙面に平行な偏光成分(P偏光成分)と偏波面が紙面に垂直な偏光成分(S偏光成分)とを含む光を生成する。P偏光成分およびS偏光成分を含む光は、光ビームを円偏光または楕円偏光とすることによって生成することも可能である。
旋光用光学素子53を通過した光ビームのうちS偏光成分は、偏光ビームスプリッター54により反射されて、透過型空間光変調器55に入射する。一方、旋光用光学素子53を出射した光ビームのうちP偏光成分は、偏光ビームスプリッター54を透過し、後述するように参照光として利用される。
透過型空間光変調器55は、例えば透過型液晶表示装置のようにマトリックス状に配列された多数の画素を有しており、画素毎に出射する光をP偏光成分またはS偏光成分に切り替えることができる。このようにして、透過型空間光変調器55は、記録される情報に対応して、二次元的な偏波面分布が与えられた情報光を出射する。
透過型空間光変調器55から出射された情報光は、偏光ビームスプリッター56に入射する。偏光ビームスプリッター56は、情報光のうちS偏光成分のみを反射し、P偏光成分を透過させる。偏光ビームスプリッター56により反射されたS偏光成分は、二次元的な強度分布が与えられた情報光として電磁シャッター57を通過し、偏光ビームスプリッター58に入射する。この情報光は、偏光ビームスプリッター58により反射され、二分割旋光用光学素子59に入射する。
二分割旋光用光学素子59は、図の右側部分と左側部分との間で光学特性が互いに異なっている。具体的には、例えば二分割旋光用光学素子59の右側部分に入射した光成分は偏波面を+45°回転させて出射し、左側部分に入射した光成分は偏波面を−45°回転させて出射する。以下、S偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの(またはP偏光成分の偏波面を−45°回転させたもの)をA偏光成分と称し、S偏光成分の偏波面を−45°回転させたもの(またはP偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの)をB偏光成分と称する。なお、二分割旋光用光学素子59の各部分には、たとえば1/2波長板を用いることができる。
二分割旋光用光学素子59を出射したA偏光成分およびB偏光成分は、対物レンズ60を通して反射層付ホログラム記録媒体40に入射し、透明基板41、記録層43、およびギャップ層45を通過して、透明基板47上の反射層46上に集光される。
他方、偏光ビームスプリッター54を透過したP偏光成分(参照光)の一部は、ビームスプリッター61で反射され、偏光ビームスプリッター58を透過する。偏光ビームスプリッター58を透過した参照光は、二分割旋光用光学素子59に入射し、その右側部分に入射した光成分は偏波面を+45°回転させてB偏光成分として出射し、左側部分に入射した光成分は偏波面を−45°回転させてA偏光成分として出射する。これらのA偏光成分およびB偏光成分は、対物レンズ60を通して反射層付ホログラム記録媒体40に入射し、透明基板41、記録層43、およびギャップ層45を通過して、透明基板47上の反射層46上に集光される。
このように、二分割旋光用光学素子59の右側部分からは、A偏光成分である情報光とB偏光成分である参照光とが出射される。他方、二分割旋光用光学素子59の左側部分からは、B偏光成分である情報光とA偏光成分である参照光とが出射される。これらの情報光および参照光は、反射層付ホログラム記録媒体40の反射層46上に集光される。
透明基板41を通して直接光として記録層43に入射された情報光と、反射層46で反射された後に反射光として記録層43に入射された参照光との間では、干渉が生じる。直接光としての参照光と反射光としての情報光との間でも、情報光と参照光との干渉が生じる。こうして、記録層43の内部に、情報光に対応した光学特性の分布を生じさせることができる。一方、直接光としての情報光と反射光としての情報光との干渉や、直接光としての参照光と反射光としての参照光との干渉は生じない。
図4に示した反射型ホログラム記録再生装置においても、記録されたホログラムの安定性を高めるために、紫外光源装置および紫外光照射光学系を設けてもよい。
反射層付ホログラム記録媒体40に記録された情報は、以下のようにして読み出すことができる。
電磁シャッター57を閉じると、P偏光成分である参照光のみが二分割旋光用光学素子59に入射する。この参照光は、二分割旋光用光学素子59によって、その右側部分に入射した光成分は偏波面を+45°回転させてB偏光成分として出射し、左側部分に入射した光成分は偏波面を−45°回転させてA偏光成分として出射する。その後、それらA偏光成分およびB偏光成分は、対物レンズ60を通して反射層付ホログラム記録媒体40に入射し、透明基板41、記録層43、およびギャップ層45を通過して、透明基板47上に設けられた反射層46上に集光される。
反射層付ホログラム記録媒体40の記録層43には、情報に対応した光学特性分布が形成されている。したがって、反射層付ホログラム記録媒体40に入射したA偏光成分およびB偏光成分の一部は、記録層43内に形成された光学特性分布屈折率変調領域(図示せず)により回折され、情報光を再現した再生光として反射層付ホログラム記録媒体40を出射する。
反射層付ホログラム記録媒体40を出射した再生光は、対物レンズ60により平行光束とされた後、二分割旋光用光学素子59に入射する。二分割旋光用光学素子59の右側部分に入射したB偏光成分はP偏光成分として出射され、二分割旋光用光学素子59の左側部分に入射したA偏光成分はP偏光成分として出射される。このようにして、P偏光成分としての再生光が得られる。
その後、再生光は偏光ビームスプリッター58を透過する。偏光ビームスプリッター58を透過した再生光の一部は、ビームスプリッター61を透過し、結像レンズ62を通して二次元光検出器63上に透過型空間光変調器55の像を再現する形で結像される。以上の手法によって、反射層付ホログラム記録媒体40に記録された情報を読み出すことができる。
一方、二分割旋光用光学素子59を透過して反射層付ホログラム記録媒体40に入射したA偏光成分およびB偏光成分の残りは、反射層46によって反射され、反射層付ホログラム記録媒体40を出射する。この反射光としてのA偏光成分およびB偏光成分は、対物レンズ60により平行光束とされた後、A偏光成分は二分割旋光用光学素子59の右側部分に入射してS偏光成分として出射し、B偏光成分は二分割旋光用光学素子59の左側部分に入射してS偏光成分として出射する。
二分割旋光用光学素子59を出射したS偏光成分は、偏光ビームスプリッター61により反射されるため、二次元光検出器63には到達しない。したがって、この記録再生装置によると、優れた再生SN比を実現することができる。
本発明の実施形態に係るホログラム記録媒体は、多層重情報記録再生に好適に用いることができる。多層重情報記録再生は、透過型再生および反射型再生のいずれであっても構わない。
必要に応じて、全ての記録が終了した後に、一様光を照射して残存モノマーを重合させてもよい。また、必要に応じて、すべての記録が終了した後に酸素雰囲気下でホログラム記録媒体の記録層内へ酸素を浸透させてホログラム記録媒体内のラジカル種を不活性化させてもよい。
図5には、同軸干渉法を用いた光記録再生装置の概略図を示す。図示する記録再生装置においては、一つの空間光変調器を用いて情報光と変調された参照光とを生成し、ホログラムを記録する同軸干渉の手法が用いられる。
光源装置65としては、前述の透過型ホログラム記録再生装置の場合および反射型ホログラム記録再生装置の場合と同様、可干渉性などから直線偏光をしたレーザーが望ましい。具体的には、半導体レーザー、He−Neレーザー、アルゴンレーザー、およびYAGレーザーなどが挙げられる。また、光源装置65は、その出射波長を調整できる機能を有している。
ビームエキスパンダー66は、光源装置65から出射される出射光を拡張し、平行光束に整形することができる。整形された光は、ミラー67を介して反射型空間光変調器68に照射される。反射型空間光変調器68は、格子状に2次元に配置された複数の画素を有しており、画素毎に反射光の方向を変えることができる。あるいは、画素毎に反射光の偏光方向を変えることによって、二次元パターンとして情報を付与した情報光と、空間的に変調された参照光を同時に生成する。反射型空間光変調器68としては、例えばデジタルミラーデバイスや反射型液晶素子、磁気光学効果を用いた反射型変調素子などを用いることができる。
図示する例においては、デジタルミラーデバイスが反射型空間光変調器68として用いられる。反射型空間光変調器68によって反射された記録光は、結像レンズ69および70を介して、偏光ビームスプリッター71に入射する。ここで、記録光は偏光ビームスプリッター71を透過するように、光源装置65からの出射時点で偏光方向が調整されている。
偏光ビームスプリッター71を透過した記録光は、旋光用光学素子72を透過し対物レンズ73によって反射層付ホログラム記録媒体40に照射される。記録光は、反射層付ホログラム記録媒体40の反射層46の表面において、そのビーム径が最小になるように集光する。旋光用光学素子72としては、例えば1/4波長板や1/2波長板などを用いることができる。
記録された情報を再生する場合には、反射型空間光変調器68によって空間的に変調された参照光の一部が反射層付ホログラム記録媒体40を透過する際、屈折率変調領域(図示せず)により回折され再生光となる。再生光は、反射層46によって反射された後、対物レンズ73および旋光用光学素子72を透過する。旋光用光学素子72を透過する際には、この光には参照光とは異なる偏光成分が含まれるようになり、偏光ビームスプリッター71によって反射される。
なお、偏光ビームスプリッター71での再生光の反射率が最も高くなるように、旋光用光学素子72の回転角度が調節されていることが望ましい。偏光ビームスプリッター71によって反射された再生光は、結像レンズ74により二次元光検出器75上に再生像として結像される。なお、再生信号のSN比を高めるために、光検出器75の前にアイリス76を配置してもよい。
本発明の実施形態にかかるホログラム記録媒体においては、記録層中に所定のポリマーマトリックスが含有されているので、従来の記録媒体より感度を高めるとともに、感度特性のばらつきを低減することができる。しかも、保存安定性に優れたホログラム記録媒体を提供することが可能となった。
例えば、一般式(1)で表わされる繰り返し単位を含むポリマーマトリックスが含有される記録層の場合には、記録光の照射により光酸発生剤PAGから酸が発生して、下記反応式(5A)に示されるように所定の分子団が主鎖から解離する。ここでの記録層中には、光ラジカル重合開始剤Iおよび光酸発生剤PAGに加えて、ラジカル重合性モノマーM1が存在する。記録層中に本来的に含有されているラジカル重合性モノマーを、第一のモノマーと称する。
上述したような分子団の解離によって、Mを含んだ分子団内に新たなエチレン性不飽和結合が生成されて、重合性モノマーであるビニル−Mが新たに出現する(Case 1)。新たに出現したビニル−Mは、(R6=C(R7)−M)または(R7=C(R6)−M)と表わすことができ、これらを第二のモノマーと称する。
記録層中に照射された光が、光ラジカル重合開始剤Iにより吸収された場合には、この光ラジカル重合開始剤からラジカルが発生する。これによって、下記反応式(5B)に示されるように、記録層中に本来含有されていたラジカル重合性モノマーM1の重合が開始する(Case 2)。
多くの場合、上述したようなCase 1の反応と、Case 2の反応とは、同時に起こると推測される。したがって、記録光が照射された記録層中においては、下記反応式(5C)で示される反応が進むものと推測される(Case 3)。
すなわち、一般式(1)で表わされる繰り返し単位を含むポリマーマトリックス、光ラジカル重合開始剤、ラジカル重合性モノマー、および光酸発生剤を含有する記録層においては、記録光が照射されると、まず、光ラジカル重合開始剤IはCase 2のように、第一のモノマーとしてのラジカル重合性モノマーM1の重合を進める。これと同時に、光酸発生剤PAGからはCase 1のように酸が発生して、第二のモノマーとしてのビニル−Mが生成する。
記録光が照射された記録層内で生じる反応がCase 1のみの場合には、光酸発生剤からの酸発生、一般式(1)で表わされる繰り返し単位からの第二のモノマーの生成、および第二のモノマーの重合という複数のプロセスを経ることになる。このため、感度(記録光を照射してからの時間変化)の低下は免れない。これに対して本発明の実施形態にかかるホログラム記録媒体においては、第一のモノマーがポリマーマトリックス内に予め分散されているので、Case 2が同時に進行する。
記録層に記録光が照射された直後には、Case 2に示されるように第一のモノマーが重合し、時間を追って、Case 1に示されるようにマトリックスから脱離し生成した第二のモノマーが記録層内に供給される。こうして、モノマーの重合がさらに促進されることとなる。
一般式(2)で表わされる繰り返し単位を含むポリマーマトリックスが含有される記録層の場合も、光照射後の反応は上述と同様である。すなわち、記録光の照射により光酸発生剤PAGから酸が発生して、下記反応式(6A)に示されるように所定の分子団が主鎖から解離する。ここでの記録層中には、光ラジカル重合開始剤Iおよび光酸発生剤PAGに加えて、ラジカル重合性モノマーM1が存在する。記録層中に本来的に存在しているラジカル重合性モノマーを、第一のモノマーと称する。
上述したような分子団の解離によって、Mを含んだ分子団内に新たなエチレン性不飽和結合が生成されて、重合性モノマーであるビニル−Mが新たに出現する(Case 1)。新たに出現したビニル−Mは、(R8=C(R9)−M)または(R9=C(R8)−M)と表わすことができ、これらを第二のモノマーと称する。
記録層中に照射された光が、光ラジカル重合開始剤Iにより吸収された場合には、この光ラジカル重合開始剤からラジカルが発生する。これによって、下記反応式(6B)に示されるように、記録層中に本来分散されていたラジカル重合性モノマーM1の重合が開始する(Case 2)。
多くの場合、上述したようなCase 1の反応と、Case 2の反応とは、同時に起こると推測される。したがって、記録光が照射された記録層中においては、下記反応式(6C)で示される反応が進むものと推測される(Case 3)。
すなわち、一般式(2)で表わされる繰り返し単位を含むポリマーマトリックス、光ラジカル重合開始剤、ラジカル重合性モノマー、および光酸発生剤を含有する記録層においては、記録光が照射されると、まず、光ラジカル重合開始剤IはCase 2のように、第一のモノマーとしてのラジカル重合性モノマーM1の重合を進める。これと同時に、光酸発生剤PAGからはCase 1のように酸が発生して、第二のモノマーとしてのビニル−Mが生成する。
記録光が照射された記録層内で生じる反応がCase 1のみの場合には、光酸発生剤からの酸発生、一般式(2)で表わされる繰り返し単位からの第二のモノマーの生成、および第二のモノマーの重合という複数のプロセスを経ることになる。このため、感度(記録光を照射してからの時間変化)の低下は免れない。これに対して本発明の実施形態にかかるホログラム記録媒体においては、第一のモノマーがポリマーマトリックス内に予め分散されているので、Case 2が同時に進行する。
記録層に記録光が照射された直後には、Case 2に示されるように第一のモノマーが重合し、時間を追って、Case 1に示されるようにマトリックスから脱離し生成した第二のモノマーが記録層内に供給される。こうして、モノマーの重合がさらに促進されることとなる。
従来のホログラム記録媒体の場合、記録層には、例えばN−ビニルカルバゾール、ビニルナフタレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、トリブロモフェニルアクリレート、トリクロロフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、およびトリクロロフェニルメタクリレートが含有される。こうした記録層においては、マトリックス内へ分散可能な重合性モノマーの濃度は、当該重合性モノマーのマトリックスへの溶解度を越えることはできなかった。溶解度を越える多量の重合性モノマーが分散された場合には、マトリックス内で当該重合性モノマーが析出し、光学的に不透明なホログラム記録媒体となってしまう。しかも、マトリックス内における重合性モノマーの濃度が不均一になることから、性能にばらつきを有するホログラム記録媒体となる。
また当然ながら、重合性モノマーの重合が進行するにしたがって、マトリックス内に拡散している重合性モノマーは減少することになる。これを考慮して、露光スケジュールを設定する必要があった。
本発明の実施形態にかかるホログラム記録媒体においては、酸により解離し得る特定の分子団を側鎖に有するポリマーが、ポリマーマトリックスとして用いられる。言い換えると、第二の重合性モノマーを、ポリマーマトリックスの側鎖の端部に、解離可能に化学的に結合させておく。このことによって、記録層中に重合性モノマーを析出させることなく、高濃度でマトリックス内へ固定させることができる。マトリックス内に固定された第二の重合性モノマーは、上述したように光照射することによりマトリックス内に分散・拡散することが可能となった。
しかも、このようなマトリックスを有するホログラム記録媒体においては、第二の重合性モノマーが適宜マトリックスから供給されることから、ホログラム記録初期と後期とにおいて、重合性モノマーのマトリックス内の濃度が一定に保たれる。マトリックス内で拡散している重合性モノマーの濃度が一定であることに起因して、露光後の光重合反応も一定の反応速度で進行することになる。
したがって、本発明の実施形態においては、ホログラムを記録する際、マトリックス内に拡散している重合性モノマーの減少分を露光スケジュールに考慮する必要はなく、よりシンプルにホログラムを記録することが可能となった。
以下に、本発明の具体例を示す。
(実施例1)
まず、ピリジン存在下、微過剰のアクリロイルクロライドとα−メチル−2−ナフタレンメタノールとを、ベンゼン中で作用させた。ろ別後、カラムクロマトグラフィーを経て、下記化学式(A−1)で表わされる1−(2’−ナフタレン)エチルアクリレートを得た。1−(2’−ナフタレン)エチルアクリレートは、前記一般式(1m)で表わされる単量体に相当する。ここでの反応は、下記反応式に示されるとおりである。
まず、ピリジン存在下、微過剰のアクリロイルクロライドとα−メチル−2−ナフタレンメタノールとを、ベンゼン中で作用させた。ろ別後、カラムクロマトグラフィーを経て、下記化学式(A−1)で表わされる1−(2’−ナフタレン)エチルアクリレートを得た。1−(2’−ナフタレン)エチルアクリレートは、前記一般式(1m)で表わされる単量体に相当する。ここでの反応は、下記反応式に示されるとおりである。
得られた1−(2’−ナフタレン)エチルアクリレートを、グリシジルメタクリレートと窒素雰囲気下でベンゼン中、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を用いて共重合させた。グリシジルメタクリレートは、前記一般式(3m)で表わされる単量体に相当する。1時間の反応によって、ポリマーマトリックス前駆体1が得られた。この反応を、下記反応式に示す。
得られたポリマーマトリクス前駆体1、ラジカル重合性モノマーとしての2−ビニルナフタレン、光ラジカル重合開始剤としてのイルガキュア−784(CGI−784)、光酸発生剤としてのイソプロピルチオキサントン、硬化触媒としてのアルミニウムトリス(エチルアセチルアセテート)とトリフェニルシラノールの重量比1対1混合物を、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルに溶解して、記録層原料溶液を調製した。
ラジカル重合性モノマーは、記録層原料溶液中に10重量%の量で含有されるように配合した。光ラジカル重合開始剤の配合量は、記録層原料溶液に対して0.3重量%とし、光酸発生剤の配合量は、記録層原料溶液に対して3重量%とした。また、アルミニウムトリス(エチルアセチルアセテート)とトリフェニルシラノールの1対1混合物配合量は、記録層原料溶液に対して10重量%とした。
PTFE製のシートからなるスペーサーを介して2枚のガラス板を配置して、空隙を形成した。この空隙に、前述の記録層原料溶液を流し込んだ。これを、60℃で加熱することによって、厚さ200μmの記録層を有するホログラム記録媒体の試験片を作製した。以上の工程によって、図1に示したような構成の透過型ホログラム記録媒体が得られた。
ポリマーマトリックスは三次元架橋し、記録層全体が固体となった。下記反応式に示されるような反応により三次元架橋ポリマーマトリックスが形成され、そのマトリックス中に、ラジカル重合性モノマー、光ラジカル重合開始剤、および光酸発生剤が分散されることによって、本実施例のホログラム記録媒体における記録層が得られたものと推測される。
得られた試験片においては、記録層中にモノマーの析出は目視により認めらなかった。記録層の透過率を図3に示したホログラム記録装置により測定したところ92%であり、一ヶ月放置後にも、透過率は低下しなかった。
得られた試験片を、図3に示したホログラム記録装置の回転ステージ20に載置して、ホログラムを記録した。光源装置21としては、波長405nmの半導体レーザーを用いた。この試験片上の複数の位置で角度多重記録を行なって、記録ダイナミックレンジを表わすM/#(Mナンバー)により、ホログラムの記録性能を評価した。M/#は、ηiを用いて下記数式で定義される。ηiは、ホログラム記録媒体の記録層内の同一領域に記録が不可能となるまでnページのホログラムを角度多重記録・再生した際の、i番目のホログラムからの回折効率である。角度多重記録・再生は、回転ステージ20を駆動させつつ、所定の光を透過型ホログラム記録媒体10に照射することによって行なわれる。
通常、ホログラムの角度多重記録が行なわれる場合、多重記録の後半になるにつれ露光時間を長くする必要がある。これは、記録層内に存在する重合性モノマーの濃度が、多重記録の後半になるにしたがって低下するためである。本比較例の試験片においては、最初の多重記録から最後の多重記録まで、等しい露光時間でホログラムの角度多重記録を行なった。
なお、回折効率ηとしては、参照光Rfのみを透過型ホログラム型光記録媒体10に照射した際、光検出器31で検出される光強度をItと光検出器30で検出される光強度をIdとを用いて定義した。すなわち、η=Id/(It+Id)で表わされる内部回折効率を用いた。
M/#の値が大きいホログラム記録媒体ほど、記録ダイナミックレンジが大きく多重記録性能に優れている。
本実施例において、M/#は3回、試験片上の複数の位置で測定し、その値は9.8±0.8であった。この値の振れ幅が小さいほど、バラツキの小さなホログラム記録媒体といえる。ここでは、前記3回の測定の平均値と最高値との差が、前記3回の測定の平均値の10%未満であるとき、バラツキが小さいホログラム記録媒体と定義する。
また、図3に示したホログラム記録装置により、最終ページの回折効率を求めたところ、2.5%であった。
上述したとおり、角度多重記録時は全ページ同一の露光時間で記録した。最終ページにおいても、当該ホログラム記録媒体が十分に高感度でホログラムが記録されていたとき、再生時には光検出器30によって回折光が検出される。従来までのホログラム記録媒体では、同一露光時間でホログラムを角度多重記録したとき、最終ページを記録するときには、当該ホログラム記録媒体には十分な記録感度を有していない。このため、ホログラムを記録することはできなかった。本実施例では、最終ページにおいてもホログラムが記録されたことから、本実施例のホログラム記録媒体は高感度であることが示される。したがって、本実施例により、高感度であるとともに感度特性にバラツキが小さく、しかも透過率が一ヶ月後も不変であったことから、保存安定性に優れたホログラム記録媒体が得られたことがわかる。
次に、前記一般式(1)や前記一般式(2)における各置換基を種々変更してポリマーマトリックス前駆体となる共重合体を合成し、得られたポリマーマトリックス前駆体を用いて実施例2〜18のホログラム記録媒体を作製した。
まず、下記に示す反応にしたがって、化学式(A−2)で表わされる化合物、化学式(A−3)で表わされる化合物、化学式(A−4)で表わされる化合物、化学式(A−5)で表わされる化合物、化学式(A−6)で表わされる化合物、化学式(A−7)で表わされる化合物、化学式(A−8)で表わされる化合物、および化学式(A−9)で表わされる化合物を合成した。
さらに、下記に示す反応にしたがって、化学式(B−1)で表わされる化合物、化学式(B−2)で表わされる化合物、化学式(B−3)で表わされる化合物、化学式(B−4)で表わされる化合物、化学式(B−5)で表わされる化合物、化学式(B−6)で表わされる化合物、化学式(B−7)で表わされる化合物、化学式(B−8)で表わされる化合物、および化学式(B−9)で表わされる化合物を合成した。
化学式(A−2)〜(A−9)、および化学式(B−1)〜(B−9)で表わされる単量体を、前記化学式(A−1)の代わりにそれぞれ用いる以外は、前述の実施例1と同様の手法により、ポリマーマトリックス前駆体としての共重合体を合成した。得られたポリマーマトリックス前駆体を用いる以外は、前述と同様の手法により、記録層原料溶液を調製した。
さらに、得られた記録層原料溶液を用いる以外は実施例1と同様の手法により、実施例2〜18のホログラム記録媒体の試験片をそれぞれ作製した。実施例2〜9のホログラム記録媒体の記録層には、前記一般式(1)で表わされる繰り返し単位を有するポリマーマトリックスが含まれている。また、実施例10〜18のホログラム記録媒体の記録層には、前記一般式(2)で表わされる繰り返し単位を有するポリマーマトリックスが含まれている。
各実施例のホログラム記録媒体について、前述と同様に評価した。具体的には、多重記録を3度行なってそれぞれのM/#の値を得た。また、最終ページの回折効率を求めた。また、媒体を作製してから一ヶ月後に記録層の透過率を求めた。得られた結果を、下記表1にまとめる。
(比較例1)
ポリマーマトリクス前駆体としての1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル10gに、硬化触媒としてのアルミニウムトリス(エチルアセチルアセテート)とトリフェニルシラノールとの重量比1対1混合物を適量加え、さらに光ラジカル重合開始剤としてのイルガキュア−784(CGI−784)を0.04g、および重合性モノマーとしての2−ビニルナフタレン1gを加えて溶解させ、比較例のホログラム記録媒体の記録層原料溶液を調製した。
ポリマーマトリクス前駆体としての1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル10gに、硬化触媒としてのアルミニウムトリス(エチルアセチルアセテート)とトリフェニルシラノールとの重量比1対1混合物を適量加え、さらに光ラジカル重合開始剤としてのイルガキュア−784(CGI−784)を0.04g、および重合性モノマーとしての2−ビニルナフタレン1gを加えて溶解させ、比較例のホログラム記録媒体の記録層原料溶液を調製した。
得られた記録層原料溶液を用いた以外は、実施例1と同様の手法により、比較例1のホログラム記録媒体の試験片を複数作製した。本比較例のホログラム記録媒体の記録層においては、ポリマーマトリックスには、前記一般式(1)で表わされる繰り返し単位および前記一般式(2)で表わされる繰り返し単位のいずれも、含まれていない。
ポリマーマトリックスは三次元架橋して記録層は全体が固化したものの、全ての試験片において記録層中に固体が析出していた。当該試験片のうちの一部を選択し、そのガラス基板を剥離して記録層中の析出物をNMRにて測定した。その結果、析出物は、重合性モノマーとして加えた2−ビニルナフタレンであることが確認された。
実施例1と同様にして記録層の透過率を求めたところ、31%であった。記録層中に入射した光は明らかに記録層内で散乱しており、その散乱源は析出した重合性モノマーであることが推測される。
得られた試験片について、実施例1と同様の手法により多重記録を3回行なって、それぞれのM/#の値を求めた。その値は位置によって大きく異なり、5.1±4.0であった。
通常、ホログラムの角度多重記録が行なわれる場合、多重記録の後半になるにつれ露光時間を長くする必要がある。これは、記録層内に存在する重合性モノマーの濃度が、多重記録の後半になるにしたがって低下するためである。本比較例の試験片においては、最初の多重記録から最後の多重記録まで、等しい露光時間でホログラムの角度多重記録を行なった。
当該角度多重記録したホログラムを、同装置を用いて再生した。角度多重記録の前半部分は強い再生光が得られたが、後半になるしたがって、その再生光の強度は減少し、最終的には光検出器30では検出するのが困難となった。本比較例のホログラム記録媒体については、回折光を検出することができなかった。すなわち、最終ページの回折効率は0%、あるいは測定不能(N.A.)であることがわかる。
記録層の透過率は、70%以上であれば、モノマーの析出が生じていないとみなすことができる。M/#の値は、3回の測定の平均値と最高値との差が、前記3回の測定の加算平均値の10%未満であることが求められ、最終ページの回折効率は、0.1%以上であれば良好である。すなわち最終ページの回折効率は、0.1%以上であれば高感度であり、3回の測定の平均値と最高値との差が、前記3回の測定の加算平均値の10%未満であれば感度特性のバラツキが小さいことになる。また、1ヶ月後の記録層の透過率が70%以上であったことによって、保存安定性が優れることが示される。
上記表1に示されるように、実施例のホログラム記録媒体の記録層には、一般式(1)または一般式(2)で表わされる繰り返し単位を有するポリマーマトリックスが含まれているので、いずれも高感度であるとともに感度特性にバラツキが小さい。しかも、保存安定性も良好である。
これに対し、比較例1のホログラム記録媒体の記録層においては、ポリマーマトリックス中に、一般式(1)で表わされる繰り返し単位および一般式(2)で表わされる繰り返し単位のいずれも含まれていないので、感度が低く感度特性にバラツキが大きい。これに加えて、保存安定性も乏しいことが示されている。
10…ホログラム記録媒体; 11…透明基板; 13…記録層
15…透明基板; 40…反射層付ホログラム記録媒体; 41…透明基板
43…記録層; 45…ギャップ層; 46…反射層; 47…透明基板
21…光源装置; 22…ビームエキスパンダー; 23…旋光用光学素子
24…偏光ビームスプリッター; 25…旋光用光学素子; 26…ミラー
27…ミラー; 28…電磁シャッター; 29…電磁シャッター
30…光検出器; 31…光検出器; 32…紫外光源装置; 51…光源装置
52…ビームエキスパンダー; 53…旋光用光学素子
54…偏光ビームスプリッター; 55…透過型空間光変調器
56…偏光ビームスプリッター; 57…電磁シャッター
58…偏光ビームスプリッター; 59…二分割旋光用光学素子; 60…対物レンズ
61…ビームスプリッター; 62…結像レンズ; 63…二次元光検出器
65…光源装置; 66…ビームエキスパンダー; 67…ミラー
68…反射型空間光変調器; 69…結像レンズ; 70…結像レンズ
71…偏光ビームスプリッター; 72…旋光用光学素子; 73…対物レンズ
74…結像レンズ; 75…2次元光検出器; 76…アイリス。
15…透明基板; 40…反射層付ホログラム記録媒体; 41…透明基板
43…記録層; 45…ギャップ層; 46…反射層; 47…透明基板
21…光源装置; 22…ビームエキスパンダー; 23…旋光用光学素子
24…偏光ビームスプリッター; 25…旋光用光学素子; 26…ミラー
27…ミラー; 28…電磁シャッター; 29…電磁シャッター
30…光検出器; 31…光検出器; 32…紫外光源装置; 51…光源装置
52…ビームエキスパンダー; 53…旋光用光学素子
54…偏光ビームスプリッター; 55…透過型空間光変調器
56…偏光ビームスプリッター; 57…電磁シャッター
58…偏光ビームスプリッター; 59…二分割旋光用光学素子; 60…対物レンズ
61…ビームスプリッター; 62…結像レンズ; 63…二次元光検出器
65…光源装置; 66…ビームエキスパンダー; 67…ミラー
68…反射型空間光変調器; 69…結像レンズ; 70…結像レンズ
71…偏光ビームスプリッター; 72…旋光用光学素子; 73…対物レンズ
74…結像レンズ; 75…2次元光検出器; 76…アイリス。
Claims (12)
- エチレン性不飽和結合を有するラジカル重合性モノマー、光酸発生剤、光ラジカル重合開始剤、およびポリマーマトリックスを含む記録層を具備し、
前記ポリマーマトリックスは、下記一般式(1)で表わされる繰り返し単位または下記一般式(2)で表わされる繰り返し単位を含むことを特徴とするホログラム記録媒体。
R4およびR5は、単結合または炭素数20以下の二価の炭化水素基であり、酸素原子または窒素原子を含むことができる。R4は、R2とともに環を構成してもよい。
R6は炭素数10以下の炭化水素基であり、R7は水素原子または炭素数10以下の炭化水素基である。
R8およびR9は、炭素数10以下の炭化水素基であり、酸素原子または窒素原子を含むことができる。
Mは芳香族基であり、炭素数10以下の炭化水素基、炭素数10以下の芳香族基、フッ素原子を除くハロゲン原子またはチオール基が導入されていてもよい。) - 前記Mは、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、トリフェニル、クリセン、フェナントレン、ピレン、チオフェン、およびフェナレンからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録媒体。
- 前記Mはナフタレンであることを特徴とする請求項1または2に記載のホログラム記録媒体。
- 前記一般式中、R1は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、およびフェニル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
- 前記一般式中、R2は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、およびフェニル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
- 前記一般式中、R3は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、およびフェニル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
- 前記一般式中、R4は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、およびフェニレン基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
- 前記一般式中、R5は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、およびフェニレン基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
- 前記一般式中、R6は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、およびフェニル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
- 前記一般式中、R7は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、およびフェニル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
- 前記一般式中、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、およびフェニル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
- 前記一般式中、R9は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、およびフェニル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体。
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