JP2006145420A - 角速度検出装置 - Google Patents

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明秀 高柳
Shuichi Shimizu
修一 清水
Yoshiya Okada
恵也 岡田
Minoru Hatakeyama
稔 畠山
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Abstract

【課題】 本発明では、角速度検出装置内の基板に対して直交する軸回りの角速度を検出する角速度センサが基板の表面から大幅に突出するのを抑えることができる角速度検出装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 角速度検出装置1は、車両の取付面Fに対して平行に設けられる基板10と、取付面Fに直交する軸回りの角速度を検出するために基板10の所定面上に寝かされた状態で設けられる三脚音叉型ジャイロ30を備えている。この三脚音叉型ジャイロ30は、その内部に設けられる三脚音叉31の長手方向と直交する軸回りの角速度を検出可能に構成されている。また、基板10の前記所定面上には、音叉の長手方向に沿った軸回りの角速度を検出する二つの二脚音叉型ジャイロ20が、これらの音叉の長手方向が互いに直交し、かつ、基板10の面に対して平行となるように、設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、角速度センサを基板上に備えた角速度検出装置に関するものである。
一般的な自動車においては、車両の回転運動による角速度を検出するための角速度センサが設けられており、この角速度センサで検出した信号は車両姿勢制御システムやカーナビゲーションシステムなどの様々な機器において参照されている。このような角速度センサとしては、従来、コリオリ力を利用した音叉型の角速度センサが知られている(特許文献1参照)。このような角速度センサは、その音叉の軸方向(長手方向)に沿う軸回りの角速度を検出することが可能となっているため、利用者は、音叉の軸方向を検出したい角速度の軸方向と一致させることで検出したい軸回りの角速度を知ることが可能となっている。
具体的に、車両に加わる鉛直軸回りの角速度を検出したい場合には、例えば図7(a)に示すように、地面に対して水平となる取付面Fに取り付けられる角速度検出装置50内に、取付面Fに対して平行となるように基板51を設け、この基板51上に角速度センサ52を立てるように(内部の音叉52aの軸方向が基板51と直交するように)取り付けることで、鉛直軸回りの角速度を検出することが可能となっている。また、鉛直軸回りの角速度の他に、車両の前後、左右方向に延びる軸回りの角速度も検出したい場合には、図7(b)に示すように、基板51上に鉛直軸回りの角速度を検出する角速度センサ52を立てるように取り付けるとともに、その他の各角速度センサ53,54を寝かせるように(内部の音叉52aの軸方向が車両の前後または左右方向に沿うように)取り付けることで、三軸回りの角速度を検出することが可能となっている。
特開2004−101255号公報
しかしながら、前記の技術では、鉛直軸回りの角速度を検出する角速度センサ52が基板51から他の部品よりも大幅に突出しているため、角速度検出装置50全体が大型化してしまうといった問題があった。なお、このような問題に対して、図8(a)に示すように、水平となる取付面Fに対して垂直となるように基板51を設け、この基板51に対して鉛直軸回りの角速度を検出する角速度センサ52を平行に取り付けることで、基板51からの角速度センサ52の突出を防止して、角速度検出装置50の幅を縮めることはできる。しかし、このような構造において、三軸回りの角速度を検出する場合には、図8(b)に示すように、前後または左右方向の軸回りの角速度を検出する角速度センサ53,54のどちらか一方(図では角速度センサ53)が基板51に対して直交した状態で取り付けられることになるので、角速度検出装置50の大型化を免れることはできなかった。
そこで、本発明では、角速度検出装置内の基板に対して直交する軸回りの角速度を検出する角速度センサが基板の表面から大幅に突出するのを抑えることができる角速度検出装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明のうち請求項1に記載の発明は、基板に直交する軸回りの角速度を検出するための角速度センサが、前記基板上に設けられている角速度検出装置であって、前記角速度センサとして、音叉の軸方向と直交する軸回りの角速度を検出可能に構成される第一角速度センサを、前記基板の面に対して前記音叉の軸方向が平行となるように、前記基板の所定面上に設けるとともに、前記第一角速度センサとは別に、音叉の軸方向に沿った軸回りあるいは前記軸方向に直交する軸回りの角速度を検出する二つの第二角速度センサを、前記基板の面に対して平行となるように、前記基板の前記所定面上に設けたことを特徴とする。
ここで、「音叉の軸方向と直交する軸回りの角速度を検出可能に構成される角速度センサ」とは、例えば三本の脚を有する三脚音叉を有した角速度センサなどをいう。
請求項1に記載の発明によれば、音叉の軸方向と直交する軸回りの角速度を検出することができる第一角速度センサを、その音叉の軸方向が基板の面に対して平行となるように(寝かせるように)基板上に設けているので、基板の表面から第一角速度センサが大幅に突出するのを抑えることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の角速度検出装置であって、前記第一角速度センサは、三本の脚と、各脚の一端に一体的に設けられる基部とを有する三脚音叉と、前記三脚音叉を励振させるための励振手段と、前記三脚音叉に回転運動が加わることで、励振された前記三脚音叉に生じるコリオリ力を検出する検出手段と、を備え、前記三脚音叉の軸方向に沿ったY軸回りの角速度と、前記基部の面に直交するZ軸回りの角速度と、前記Y軸およびZ軸に対して直交するX軸回りの角速度のうち少なくともZ軸回りの角速度を検出するように構成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、基板に寝かせるように設置した第一角速度センサとして、三軸(X軸、Y軸、Z軸)回りの角速度を任意に検出することが可能な三脚音叉型のセンサを利用するので、例えばこの第一角速度センサをZ軸回りの角速度のみ検出可能な構造とすることで、この第一角速度センサと他の二つの第二角速度センサとを合わせて三軸回りの角速度を検出することができる。また、例えば第一角速度センサを三軸回りの角速度の検出が可能な構造とすることで、仮にX軸回りの角速度を検出する第二角速度センサが故障した場合でも第一角速度センサで検出するX軸回りの角速度を参照することができるので、センサの信頼性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の角速度検出装置であって、前記第一角速度センサと前記第二角速度センサとが、共通の部品で構成されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、例えば第一角速度センサと第二角速度センサを、ともに前記した三脚音叉型のセンサの部品で構成することによって、部品の共通化を図れるので、その分コストダウンを図ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、音叉の軸方向と直交する軸回りの角速度を検出することができる第一角速度センサを、その音叉の軸方向が基板の面に対して平行となるように(寝かせるように)基板上に設けているので、基板の表面から第一角速度センサが大幅に突出するのを抑えることができる。
請求項2に記載の発明によれば、基板に寝かせるように設置した第一角速度センサとして、三軸(X軸、Y軸、Z軸)回りの角速度を任意に検出することが可能な三脚音叉型のセンサを利用するので、例えばこの第一角速度センサをZ軸回りの角速度のみ検出可能な構造とすることで、この第一角速度センサと他の二つの第二角速度センサとを合わせて三軸回りの角速度を検出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、例えば第一角速度センサと第二角速度センサを、ともに前記した三脚音叉型のセンサの部品で構成することによって、部品の共通化を図れるので、その分コストダウンを図ることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は本実施形態に係る角速度検出装置を示す斜視図であり、図2は二脚音叉型ジャイロ内の二脚音叉の構造を示す斜視図である。また、図3は、三脚音叉型ジャイロ内の三脚音叉の構造を示す上面図(a)と、図3(a)のA−A断面図(b)である。
図1に示すように、角速度検出装置1は、基板10と、二つの二脚音叉型ジャイロ(第二角速度センサ)20と、三脚音叉型ジャイロ(第一角速度センサ)30と、これらを収容するためのハウジング40とで主に構成されている。
基板10は、図示しない車両の取付面Fに対して平行となるようにハウジング40内に固定されている。また、基板10の表面10a(図示しないプリント配線が形成される面:所定面)には、前記した二脚音叉型ジャイロ20や三脚音叉型ジャイロ30が設けられる他、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの各種電子部品Pが設けられている。なお、二脚音叉型ジャイロ20と三脚音叉型ジャイロ30が、基板10における同一平面上(表面10a上)に設けられることによって、基板10の直交方向において小型化が図られるようになっている。
二脚音叉型ジャイロ20は、図2に示すように、二本の脚21aを有する二脚音叉21と、二脚音叉21を励振させるための振動素子22と、二脚音叉21の各脚21aに生じるコリオリ力を検出するための検出素子23とを主に備えている。振動素子22は、逆圧電効果を利用した振動源であり、正弦波の電圧が印加されることによって二脚音叉21の各脚21aを図の左右方向(各脚21aが並ぶ方向)に励振させるものである。
検出素子23は、圧電効果を利用したセンサであり、振動素子22で励振された二脚音叉21に回転運動(二脚音叉21の軸方向に沿った軸回りの回転運動)が加えられることによって各脚21aに発生するコリオリ力を電圧として検出するものである。なお、このコリオリ力は、二脚音叉21の各脚21aが振動する方向に対して直交する方向(詳しくは、二本の脚21aを含む面に直交する方向)に発生するようになっており、角速度に比例して変化するようになっている。また、このように検出されたコリオリ力は、図示せぬ制御装置によって参照され、この制御装置がコリオリ力に基づいて角速度を演算するようになっている。
そして、このように構成される二つの二脚音叉型ジャイロ20は、図1に示すように、その二脚音叉21の軸方向が、互いに直交し、かつ、基板10の表面10aに対して平行となるように、基板10上に配設される。詳しくは、二つの二脚音叉型ジャイロ20のうち一方は図示しない車両の前後方向に沿った軸回りの角速度を検出し、他方は前記車両の左右方向に沿った軸回りの角速度を検出するように基板10上に配設されている。
三脚音叉型ジャイロ30は、基板10の表面10aに対して直交する軸回りの角速度を検出するためのセンサであり、図3(a)および(b)に示すように、三本の脚31a,31b,31aを有する三脚音叉31と、各脚31a,31b,31aの全面(軸方向に延びる四つの面)に形成される電極膜32と、図示しない制御装置とで主に構成されている。
三脚音叉31は、水晶または圧電性磁器等の平板状の材料から切り出されたものであり、同一面内において平行となる三本の脚31a,31b,31aと、各脚31a,31b,31aの基端(一端)を一体的に繋ぐように形成される略平板状の基部31cとを有する形状となっている。三本の脚31a,31b,31aのうち外側の二本の脚31a(以下、「外脚31a」ともいう)は、その先端部に真中の脚31b(以下、「中脚31b」ともいう)から離れるように形成される突起部31dが形成されている。また、中脚31bの先端は、外脚31aの先端よりも所定長だけ長めに形成されている。なお、以下の説明においては、便宜上、三本の脚31a,31b,31aが並ぶ方向をX方向と称し、各脚31a,31b,31aが延びる方向(軸方向)をY方向と称し、基部31cの面に直交する方向をZ方向と称することとする。
図3(b)に示すように、二つの外脚31aの下面に形成される電極膜32には、それぞれ駆動端子Drv1,Drv2が接続され、この駆動端子Drv1,Drv2を介して図示しない電圧供給装置から所定の電圧が印加されるようになっている。詳しくは、一方の駆動端子Drv1には、一定振幅の正弦波の電圧が印加され、他方の駆動端子Drv2には同じ振幅で180°位相の異なる正弦波の電圧が印加されるようになっており、これにより、各外脚31aが互いに反対の方向に(X方向と−X方向とに)振動するようになっている。ここで、電極膜32、駆動端子Drv1,Drv2および前記電圧供給装置は、特許請求の範囲にいう「励振手段」に相当する。
また、各脚31a,31b,31aの左右側の面(X方向に直交する面)に形成される電極膜32は、グラウンドGNDに接続されている。そして、各外脚31aの上面や、中脚31bの上下面に形成される電極膜32には、励振された三脚音叉31に回転運動が加わることで、各脚31a,31b,31aに生じるコリオリ力を圧電的に検出するための検出端子Det1,Det2,Det3,Det4が接続されている。具体的には、検出端子Det1,Det2は、中脚31bのX方向の運動を検出する。また、検出端子Det3,Det4は、各外脚31aのX方向の運動を個別に検出する。ここで、電極膜32、検出端子Det1,Det2,Det3,Det4および前記制御装置は、特許請求の範囲にいう「検出手段」に相当する。なお、検出端子Det3,Det4で検出される信号は、前記制御装置において駆動端子Drv1,Drv2に印加する電圧の位相差を出すためのフィードバック信号としても利用される。
次に、三脚音叉型ジャイロ30の動作原理を説明するために、まず、三脚音叉31に生起し得る基本的な(最低次数の)振動モードについて図4を参照して説明する。
図4(a)に示すモードは、各外脚31aがZ方向に同じ向きに変位し、中脚31bがその反対向きに変位するVモードであり、図4(b)に示すモードは、各外脚31aのみがX方向において互いに反対向きとなるように変位するHSモードである。また、図4(c)に示すモードは、各外脚31aがX方向に同じ向きに変位し、中脚31bがその反対向きに変位するHAモードであり、図4(d)に示すモードは、各外脚31aがZ方向において互いに反対向きとなるように変位するTモードである。なお、本実施形態において特に関係するのは、Vモード、HSモード、HAモードである。
続いて、三脚音叉型ジャイロ30の動作原理について図5を参照して説明する。
図5(a)に示すモードは、本実施形態において使用される振動モードであり、通常V+HSモードと呼ばれている。これは、図4(a)および(b)に示す二つのモード(VモードおよびHSモード)が結合した状態の振動モードである。このようなV+HSモードを生起させるためには、各脚31a,31b,31aの寸法等を適宜調整して、各脚31a,31b,31aのX方向の固有振動数と、Z方向の固有振動数とを極めて接近させる必要があり、これにより、二つのモードが同時に生起されてV+HSモードが生起することとなる。なお、このようにX方向の固有振動数とZ方向の固有振動数とを極めて接近させることによってV+HSモードを生起させる場合は、X方向およびZ方向にともに駆動力(電圧)を与える必要はなく、どちらか一方向のみに駆動力を与えれば、結合した二つのモードが同時に生起されることとなる。
そして、このV+HSモードでは、各外脚31aが、XZ面内において対称的な楕円運動(円運動も含む)を行う。なお、各外脚31aの楕円状の軌跡は、VモードとHSモードを生起させるタイミングによって変化するようになっている。そして、このタイミングは、前記したX方向の固有振動数とZ方向の固有振動数との差を適宜調整して、各振動モードの位相差を変化させることで適宜設定することが可能となっている。本実施形態においては、この位相差は90°に極めて近くなるように設定されており、これにより、楕円状の軌跡の長軸および短軸がX方向およびZ方向に向くようになっている。なお、このような楕円状の軌跡で各外脚31aが運動することによって、混合した信号からノイズを含まない信号を検出することが可能となっている。
図5(b)〜(d)は、駆動モード(前記した振動モード)と検出モードとの関係を示している。図5(b)の左側に示す図は、駆動モードにおけるVモード成分を示しており、右側の図は三脚音叉31にX軸回りの回転運動(角速度Ωx)が加えられたときに生じるコリオリ力Fcx(振動速度と角速度Ωxとのベクトル積に比例)を示している。コリオリ力Fcxは、各外脚31aの突起部31dに対して−Y方向(または+Y方向)に働くとともに、中脚31bに対して+Y方向(または−Y方向)に働いており、これによって、三脚音叉31には新しい付加的なHSモードが生起されることとなるので、その付加的撓みを回路的な処理によって求めれば、結果的に角速度Ωxを検出することが可能となっている。なお、本実施形態においては、角速度Ωxが、前記した二脚音叉型ジャイロ20によって検出されるので、三脚音叉型ジャイロ30には角速度Ωxを検出するために必要な機器や機能は設けられておらず、これにより、三脚音叉型ジャイロ30に関するコストの低下を図ることが可能となっている。
図5(c)の左側に示す図は、駆動モードにおけるVモード成分を示しており、右側の図は三脚音叉31にY軸回りの回転運動(角速度Ωy)が加えられたときに生じるコリオリ力Fcyを示している。コリオリ力Fcyは、各外脚31aに対して+X方向(または−X方向)に働くとともに、中脚31bに対して−X方向(または+X方向)に働いており、これによって、三脚音叉31には新しい付加的なHAモードが生起されることとなるので、その付加的撓みを回路的な処理によって求めれば、結果的に角速度Ωyを検出することが可能となっている。具体的には、中脚31bの運動を圧電的に検出することで、角速度Ωyに比例する出力を得ることが可能となっている。なお、本実施形態においては、角速度Ωyが、前記した二脚音叉型ジャイロ20によって検出されるので、三脚音叉型ジャイロ30には角速度Ωyを検出するために必要な機器や機能は設けられておらず、これにより、三脚音叉型ジャイロ30に関するコストの低下を図ることが可能となっている。
図5(d)の左側に示す図は、駆動モードにおけるHSモード成分を示しており、右側の図は三脚音叉31にZ軸回りの回転運動(角速度Ωz)が加えられたときに生じるコリオリ力Fczを示している。コリオリ力Fczは、一方の外脚31aに対して−Y方向(または+Y方向)に働くとともに、他方の外脚31aに対して+Y方向(−Y方向)に働いており、これによって、各外脚31aがX方向については同じ方向に振動するようになっている。また、中脚31bは、各外脚31aの運動の非対称性を打ち消すために、X方向において各外脚31aとは逆の方向に振動するようになっている。そのため、三脚音叉31には新しい付加的なHAモードが生起されることとなり、その中脚31bの運動を圧電的に検出することで、角速度Ωzに比例する出力を得ることが可能となっている。
なお、三脚音叉31にY軸回りの角速度ΩyとZ軸回りの角速度Ωzがともに加えられると、中脚31bには、二つの角速度Ωy,Ωzに起因したコリオリ力が生じるが、加振力であるコリオリ力に90°の位相差があることにより、異なる位相で同期検波を行うことで出力を分離することができるようになっている。すなわち、本実施形態では、角速度Ωzに起因したコリオリ力だけを分離することで、このコリオリ力に基づいて角速度Ωzを算出することが可能となっている。
なお、本実施形態では、Z軸回りの角速度Ωzのみを検出することができればよいので、図3(b)に示すように、各外脚31aに作用するコリオリ力を検出するために各外脚31aに設けた検出端子Det3,Det4や、これに対応した電極膜32などを適宜除去することができる。このように検出端子Det3,Det4等を除去することによっても、三脚音叉型ジャイロ30に関するコストの低下を図ることが可能となっている。
図1に示すように、ハウジング40は、各ジャイロ20,30が寝かされた状態(各音叉21,31の軸方向が基板10に対して平行となる状態)で設置された基板10を内部に収容するものであり、その側面には、取付面Fに対して角速度検出装置1をボルト(図示せず)で締結するための取付フランジ41が形成されている。なお、前記したように各ジャイロ20,30が寝かされた状態で基板10に設置され、かつ、この基板10が取付面Fに対して平行となるようにハウジング40内に固定されるので、ハウジング40の取付面Fからの高さが抑えられるようになっている。
以上によれば、本実施形態において、次のような効果を得ることができる。
三脚音叉31の軸方向と直交するZ軸回りの角速度Ωzを検出することができる三脚音叉型ジャイロ30を、その三脚音叉31の軸方向が基板10の面に対して平行となるように基板10上に設けているので、従来のように基板の表面から角速度センサが大幅に突出することがなくなり、角速度検出装置1の小型化を図ることができる。
三軸回りの角速度をそれぞれ検出する三つのジャイロ20,30を全て基板10上に寝かせることができるので、角速度検出装置1の小型化を図りつつ、三軸回りの角速度を検出することができる。
以上、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
本実施形態では、X軸、Y軸、Z軸の各軸に対応して三つのジャイロ20,30をそれぞれ設ける構造としたが、本発明はこれに限定されず、例えばX軸、Y軸、Z軸回りの角速度を検出可能な三脚音叉型ジャイロ30だけを設けるようにしてもよい。これによれば、二つの二脚音叉型ジャイロ20を省く分だけ、コストの低減を図ることができる。
本実施形態では、基板10に直交する軸回りの角速度を検出するために、その軸と、三脚音叉型ジャイロ30において設定したZ軸とが合うように、三脚音叉型ジャイロ30を基板10上に設置したが、本発明はこれに限定されず、三脚音叉型ジャイロ30におけるX軸が基板10に対して直交するように(三脚音叉31の面が基板10に対して直交するように)三脚音叉型ジャイロ30を基板10上に設置してもよい。この場合は、本実施形態よりも角速度検出装置1の高さを多少高くしなければならないが、従来のように二脚音叉型ジャイロを基板上に立てる構造に比べれば、格段に角速度検出装置1を小型化することができる。なお、このような構造においては、本実施形態で省略したX軸検出用の検出端子Det3,Det4やこれに対応する電極膜32を設ける必要があるが、その代わりにZ軸検出用の検出端子Det1,Det2等を省略することができる。
また、本実施形態では、基板10を取付面Fに対して平行に取り付けたが、本発明はこれに限定されず、例えば基板10を取付面Fに対して垂直に取り付けてもよい。
本実施形態では、三脚音叉型ジャイロ30と二つの二脚音叉型ジャイロ20とによって三軸回りの角速度を検出するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図6に示すように、三つの三脚音叉型ジャイロ30を設けることによって、各三脚音叉型ジャイロ30でX軸、Y軸またはZ軸回りの角速度をそれぞれ検出するようにしてもよい。これによれば、部品の共通化を図ることができるので、その分コストダウンを図ることができる。
本実施形態に係る角速度検出装置を示す斜視図である。 二脚音叉型ジャイロ内の二脚音叉の構造を示す斜視図である。 三脚音叉型ジャイロ内の三脚音叉の構造を示す上面図(a)と、図3(a)のA−A断面図(b)である。 三脚音叉の振動モードを示す図であり、Vモードを示す説明図(a)と、HSモードを示す説明図(b)と、HAモードを示す説明図(c)と、Tモードを示す説明図(d)である。 三脚音叉に電圧を印加したときの駆動モードを示す説明図(a)と、三脚音叉にX軸回りの角速度が加わったときのコリオリ力を示す説明図(b)と、三脚音叉にY軸回りの角速度が加わったときのコリオリ力を示す説明図(c)と、三脚音叉にZ軸回りの角速度が加わったときのコリオリ力を示す説明図(d)である。 他の実施形態に係る角速度検出装置を示す斜視図である。 取付面に対して基板が平行となるように設定された従来の角速度検出装置を示す図であり、取付面に直交する軸回りの角速度を検出する角速度センサのみを基板上に設けた構造を示す斜視図(a)と、三軸回りの角速度を検出するために三つの角速度センサを基板上に配設した構造を示す斜視図(b)である。 取付面に対して基板が垂直となるように設定された従来の角速度検出装置を示す図であり、取付面に直交する軸回りの角速度を検出する角速度センサのみを基板上に設けた構造を示す斜視図(a)と、三軸回りの角速度を検出するために三つの角速度センサを基板上に配設した構造を示す斜視図(b)である。
符号の説明
1 角速度検出装置
10 基板
10a 表面
20 二脚音叉型ジャイロ
21 二脚音叉
21a 脚
22 振動素子
23 検出素子
30 三脚音叉型ジャイロ
31 三脚音叉
31a 外脚
31b 中脚
31c 基部
31d 突起部
32 電極膜
40 ハウジング
41 取付フランジ
F 取付面
Fcx コリオリ力
Fcy コリオリ力
Fcz コリオリ力

Claims (3)

  1. 基板に直交する軸回りの角速度を検出するための角速度センサが、前記基板上に設けられている角速度検出装置であって、
    前記角速度センサとして、音叉の軸方向と直交する軸回りの角速度を検出可能に構成される第一角速度センサを、前記基板の面に対して前記音叉の軸方向が平行となるように、前記基板の所定面上に設けるとともに、
    前記第一角速度センサとは別に、音叉の軸方向に沿った軸回りあるいは前記軸方向に直交する軸回りの角速度を検出する二つの第二角速度センサを、前記基板の面に対して平行となるように、前記基板の前記所定面上に設けたことを特徴とする角速度検出装置。
  2. 請求項1に記載の角速度検出装置であって、
    前記第一角速度センサは、
    三本の脚と、各脚の一端に一体的に設けられる基部とを有する三脚音叉と、
    前記三脚音叉を励振させるための励振手段と、
    前記三脚音叉に回転運動が加わることで、励振された前記三脚音叉に生じるコリオリ力を検出する検出手段と、を備え、
    前記三脚音叉の軸方向に沿ったY軸回りの角速度と、前記基部の面に直交するZ軸回りの角速度と、前記Y軸およびZ軸に対して直交するX軸回りの角速度のうち少なくともZ軸回りの角速度を検出するように構成されることを特徴とする角速度検出装置。
  3. 請求項1に記載の角速度検出装置であって、
    前記第一角速度センサと前記第二角速度センサとが、共通の部品で構成されることを特徴とする角速度検出装置。
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