JP2006130499A - 排ガスの処理方法及び処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 吸着剤にハロゲン系ガス吸収液を添加する段階と、半導体製造工程から排出されるハロゲン系ガスを含む排ガスを、該吸着剤と接触させる段階とからなり、該排ガスから該ハロゲン系ガスを除去する。また、少なくとも、ハロゲン系ガスを含む排ガスの導入口、吸着剤の充填部、吸着剤の充填部にハロゲン系ガス吸収液を添加する手段、及び処理されたガスの排出口を備えてなる処理装置とする。
【選択図】 図1
Description
また、本発明は、少なくとも、半導体製造工程から排出されるハロゲン系ガスを含む排ガスの導入口、吸着剤の充填部、該充填部にハロゲン系ガス吸収液を添加する手段、及び処理されたガスの排出口を備えてなることを特徴とする排ガスの処理装置である。
本発明において、ハロゲン系ガスとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素等のハロゲン化水素、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素等のハロゲン化ホウ素、四フッ化珪素、四塩化珪素等のハロゲン化ケイ素、六フッ化タングステン等のハロゲン化タングステンのほか、三フッ化塩素、四塩化チタン、塩化アルミニウム、四フッ化ゲルマニウム等を例示することができる。
さらにまた、ハロゲン系ガスを含む排ガスを、予め前工程で、非吸着性充填剤の存在下、ハロゲン系ガス吸収液に接触させる段階を更に含むことにより、一層のハロゲン系ガス除去効率が向上する。
図1〜図3は、いずれも本発明の排ガスの処理装置の例を示す縦断面図である。
本発明の排ガスの処理装置は、図1に示すように、少なくとも、半導体製造工程から排出されるハロゲン系ガスを含む排ガスの導入口1、吸着剤の充填部2、充填部にハロゲン系ガス吸収液を添加する手段(例えばスプレーノズル、シャワーヘッドノズル)3、及び処理されたガスの排出口4を備えてなる排ガスの処理装置である。尚、本発明のガスの処理装置は、通常はさらにハロゲン系ガス吸収液の供給配管5、排水配管6、及びハロゲン系ガス吸収液の溜り部7を備えている。
排ガスの導入口、吸着剤の充填部、スプレーノズル、処理されたガスの排出口、及びハロゲン系ガス吸収液の溜り部を有し、内径110mm、高さ800mmの筒形状のポリ塩化ビニル製処理筒に、市販のペレット状活性炭(比表面積:1400m2/g、直径:4mm、長さ:5mm)4Lを充填し、ハロゲン系ガス吸収液の供給配管、排水配管を接続して、図1に示すような処理装置を製作した。
前記の処理装置のスプレーノズルから、水を2.4L/minの流量で吸着剤に添加して、活性炭を60分間洗浄した。水の添加を停止した後、塩素10000ppmを含み窒素をベースガスとするガスを、7.5L/minの流量で処理装置に導入して、4時間にわたりガスから塩素を吸着除去した。この間、10分毎に処理されたガスをサンプリングして、ガステック(株)製の検知管により塩素の濃度を測定した。次に、ガスの導入を中止し、再度スプレーノズルから、水を2.4L/minの流量で吸着剤に添加して、活性炭を60分間洗浄することにより吸着剤から塩素を脱着した。その後、前記と同様にして4時間にわたりガスから塩素を吸着除去した。さらに、この操作を繰り返して行ない、合計20回の処理試験を実施した。その結果を表1に示す。尚、表中の除去率は平均値を示す。
実施例1の排ガスの処理試験において、塩素の濃度を各々1000ppm、20000ppmに変えたほかは、実施例1と同様にして処理試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の排ガスの処理試験において、ハロゲン系ガスを、各々フッ素、塩化水素、三塩化ホウ素、ジクロロシラン、六フッ化タングステンに替えたほかは、実施例1と同様にして処理試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の排ガスの処理試験において、吸着剤を各々市販の球状活性アルミナ(比表面積:320m2/g、直径:5mm)、市販の粒状合成ゼオライト(細孔径:5Å相当)に替えたほかは、実施例1と同様にして処理試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の排ガスの処理試験において、活性炭の洗浄を初回のみ行ない、ガスを導入して吸着剤へ接触させている時にも、スプレーノズルから水を1.2L/minの流量で吸着剤に添加したほかは、実施例1と同様にして処理試験を行なった。その結果を表1に示す。尚、処理試験は80時間連続して行ない、4時間毎に除去率の平均値を求めた。
(処理装置の製作)
実施例1の処理装置の製作において、内径110mm、高さ800mmの筒形状のポリ塩化ビニル製処理筒を2個設置し、排ガス経路の上流側の処理筒に市販のポリ塩化ビニル製ラシヒリング(比表面積:200m2/m3(0.028m2/g)、直径:25mm、長さ:30mm)4L、排ガス経路の下流側の処理筒に実施例1と同様の活性炭4Lを充填し、各々ハロゲン系ガス吸収液の供給配管、排水配管等を接続して、図2に示すような処理装置を製作した。
前記の処理装置の各々のスプレーノズルから、水を2.4L/minの流量で剤に添加して、活性炭及びポリ塩化ビニルを60分間洗浄した。下流側の処理筒のみ水の添加を停止した後、塩素10000ppm及び塩化水素10000ppmを含み窒素をベースガスとするガスを、7.5L/minの流量で処理装置に導入して、4時間にわたりガスから塩素及び塩化水素を除去した。この間、10分毎に上流側の処理筒を通過後のガスと、下流側の処理筒を通過後のガスをサンプリングして、ガステック(株)製の検知管により塩素及び塩化水素の濃度を測定した。その結果を表2に示す。尚、下流側の除去率は、最終的な除去率を示すものである。
実施例1の排ガスの処理試験において、水の替わりに、各々水酸化ナトリウム(濃度2wt%)、水酸化カルシウム(濃度2wt%)、亜硫酸ナトリウム(濃度5wt%)、チオ硫酸ナトリウム(濃度20wt%)、炭酸ナトリウム(濃度5wt%)、炭酸水素ナトリウム(濃度5wt%)を含む水溶液を用いたほかは、実施例1と同様にして処理試験を行なった。その結果を表3に示す。
実施例1の排ガスの処理試験において、吸着剤を市販のポリ塩化ビニル製ラシヒリング(比表面積:200m2/m3(0.028m2/g)、直径:25mm、長さ:30mm)に替えたほかは、実施例1と同様にして1回のみ処理試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の排ガスの処理試験において、吸着剤を市販のポリ塩化ビニル製ラシヒリング(比表面積:200m2/m3(0.028m2/g)、直径:25mm、長さ:30mm)に替え、ガスを導入して吸着剤へ接触させている時にも、スプレーノズルから水を1.2L/minの流量で吸着剤に添加したほかは、実施例1と同様にして1回のみ処理試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例12の排ガスの処理試験において、排ガス経路の下流側の処理筒にも市販のポリ塩化ビニル製ラシヒリング(比表面積:200m2/m3(0.028m2/g)、直径:25mm、長さ:30mm)を充填したほかは、実施例12と同様にして処理試験を行なった。その結果を表2に示す。
2 吸着剤の充填部
3 スプレーノズル
4 処理されたガスの排出口
5 ハロゲン系ガス吸収液の供給配管
6 排水配管
7 ハロゲン系ガス吸収液の溜り部
8 非吸着性充填剤の充填部
Claims (11)
- 吸着剤にハロゲン系ガス吸収液を添加する段階と、半導体製造工程から排出されるハロゲン系ガスを含む排ガスを、該吸着剤と接触させる段階とからなり、該排ガスから該ハロゲン系ガスを除去することを特徴とする排ガスの処理方法。
- 吸着剤へのハロゲン系ガス吸収液の添加は、ハロゲン系ガスを含む排ガスの吸着剤への接触時、接触前、及び接触後から選ばれる1つ以上の時に行なう請求項1に記載の排ガスの処理方法。
- ハロゲン系ガスを含む排ガスと吸着剤との接触により、排ガスから該ハロゲン系ガスが吸着除去される請求項1に記載の排ガスの処理方法。
- 吸着剤とハロゲン系ガス吸収液との接触により、該吸着剤に吸着されたハロゲン系ガスが、ハロゲン系ガス吸収液に吸収されて、該吸着剤から脱着する請求項1に記載の排ガスの処理方法。
- ハロゲン系ガスを含む排ガスを、予め前工程で、非吸着性充填剤の存在下、ハロゲン系ガス吸収液に接触させる段階を更に含む請求項1に記載の排ガスの処理方法。
- 吸着剤が、活性炭、ゼオライト、または多孔質セラミックである請求項1に記載の排ガスの処理方法。
- ハロゲン系ガスが、ハロゲン、ハロゲン化水素、ハロゲン化ホウ素、ハロゲン化ケイ素、及びハロゲン化タングステンから選ばれる1種以上のガスである請求項1に記載の排ガスの処理方法。
- ハロゲン系ガス吸収液が、水、アルカリ性水溶液、還元性水溶液、アルカリ金属化合物の塩を含む水溶液、またはアルカリ土類金属化合物の塩を含む水溶液である請求項1に記載の排ガスの処理方法。
- 少なくとも、半導体製造工程から排出されるハロゲン系ガスを含む排ガスの導入口、吸着剤の充填部、該充填部にハロゲン系ガス吸収液を添加する手段、及び処理されたガスの排出口を備えてなることを特徴とする排ガスの処理装置。
- さらに、ハロゲン系ガスを含む排ガスの導入口と、吸着剤の充填部の間の排ガス経路に、非吸着性充填剤の充填部、及び該非吸着性充填剤の充填部にハロゲン系ガス吸収液を添加する手段を備えてなる請求項9に記載の排ガスの処理装置。
- 吸着剤の充填部にハロゲン系ガス吸収液を添加する手段が、ハロゲン系ガス吸収液を噴出するスプレーノズルまたはシャワーヘッドノズルである請求項9に記載の排ガスの処理装置。
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