JP2000157836A - ハロゲン系排ガスの浄化剤及び浄化方法 - Google Patents

ハロゲン系排ガスの浄化剤及び浄化方法

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JP2000157836A JP11167888A JP16788899A JP2000157836A JP 2000157836 A JP2000157836 A JP 2000157836A JP 11167888 A JP11167888 A JP 11167888A JP 16788899 A JP16788899 A JP 16788899A JP 2000157836 A JP2000157836 A JP 2000157836A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体製造プロセスからの排ガス中に含まれ
るフッ素、塩素、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、六フ
ッ化タングステン、四塩化珪素等の有害なハロゲン系ガ
スを効率良く除去する浄化方法を開発する。 【解決手段】 ハロゲン系ガスを含む排ガスを、活性炭
に蟻酸のアルカリ金属塩若しくは蟻酸のアルカリ土類金
属塩、または活性炭に蟻酸のアルカリ金属塩若しくは蟻
酸のアルカリ土類金属塩と共にアルカリ金属の水酸化物
若しくはアルカリ土類金属の水酸化物を添着した浄化剤
に接触させて浄化する。また、その前段に金属水酸化物
又は金属酸化物を有効成分とするハロゲン系ガス浄化剤
層を設け、さらに後段に金属酸化物と蟻酸ナトリウムを
有効成分とする浄化剤層を設けて、該排ガスからハロゲ
ン系ガスを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン系排ガスの
浄化剤及び浄化方法に関する。さらに詳細には、本発明
は半導体製造工程において、ウエハー上の薄膜を一定の
パターンで選択的に除去するドライエッチング工程から
排出されるハロゲン系排ガスの浄化剤、及び浄化方法、
特に乾式浄化に用いる浄化剤及び浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン系排ガスの浄化方法には、湿式
浄化方法と乾式浄化方法がある。代表的な湿式浄化方法
であるアルカリ水溶液を吸収液として用いた湿式浄化方
法は、処理能力が大きく、適応性も広いなど優れた浄化
方法である。しかし、この方法は浄化効率が低く、完全
に浄化することが困難なこと、浄化装置のメンテナンス
に手間がかかること、吸収液からの水分が半導体製造装
置へ逆拡散することにより製品に悪影響を生じる虞があ
ることなどから、ドライエッチング工程の排ガス浄化に
は用いられていない。このためドライエッチング工程か
らの排ガス浄化には専ら物理吸着による乾式浄化方法、
あるいは化学反応によりハロゲン系ガスを固定する乾式
浄化方法が採用されている。
【0003】半導体製造工業においてドライエッチング
の技術は二酸化珪素薄膜、ポリシリコン薄膜、タングス
テン薄膜、アルミニウム薄膜などを一定のパターンで選
択的に除去する工程に用いられている。ドライエッチン
グに用いられるガスは、除去する薄膜の性質に応じて適
宜選択されるが、薄膜との反応性が高いこと、及び反応
生成物が薄膜から揮散しやすい等の性質が求められる。
このため、これまでドライエッチングにはハロゲン系ガ
スが多く用いられている。したがってドライエッチング
工程からの排ガス中には、使用した原料ハロゲン系ガス
の種類、被エッチング薄膜の種類及びエッチング条件に
応じて、種々のハロゲン系ガスが含有されている。この
ため排ガス処理には、排ガス中に含有されるガスの種
類、性質に応じた乾式浄化用の浄化剤、及び浄化技術が
求められている。ドライエッチング工程からの排ガス中
に含有されるハロゲン系ガスを大別すると、フッ素系と
塩素系に分類される。そしてフッ素系にはフッ素ガス
が、塩素系には塩素ガスが含まれている。これらフッ素
ガスと塩素ガスの化学的性質、反応性の差が乾式浄化に
おける浄化剤及び浄化方法を考える上で、重要なポイン
トとなる。
【0004】また、ドライエッチング工程では一般に、
エッチング中にはチャンバー内へハロゲン系ガスが流さ
れ、エッチング終了後は不活性ガスが流される。このた
め、排ガス浄化装置には、通常はハロゲン系ガスを含む
排ガスと、ハロゲン系ガスの含有量が少ないか又は全く
含んでいない不活性ガスの通気が繰り返される。
【0005】従来からフッ素系排ガスの乾式浄化では、
活性炭の物理吸着性を利用した浄化剤がある。この浄化
剤は安価に製造することができ、フッ素ガスを始め各種
フッ素化合物ガスを少量の浄化剤で比較的多量に処理す
ることが可能である。しかしながら排ガス中にフッ素ガ
スが含まれるような場合には、フッ素ガスが活性炭と爆
発的に反応することがあり、これによる事故例も実際に
報告されている。このためフッ素系排ガスの乾式浄化で
は、金属水酸化物を主成分とし、化学反応性を利用した
浄化剤が多用されている。例えば、水酸化ストロンチウ
ムを主成分とする酸性ガスの浄化剤(特開平9−992
16号公報)が知られている。この水酸化ストロンチウ
ムを主成分とする酸性ガスの浄化剤は比較的安価に製造
することができると共に、フッ素ガスを始め各種フッ素
化合物ガスを少量の浄化剤で多量に処理することが可能
であり、しかも活性炭のような爆発的に反応する危険性
もなく安全に使用することができる。
【0006】これに対して塩素系排ガスの乾式浄化に活
性炭の物理吸着性を利用した浄化剤を用いた場合には、
フッ素の浄化のような危険性は少なく、浄化剤も安価に
製造できる利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に活性炭を浄化剤
として用いた場合には、ハロゲン系ガスを含む排ガスを
連続的に流通させて処理するときに、比較的大きな浄化
能力が得られる。しかし、半導体製造におけるエッチン
グ工程からの排ガスのように、ハロゲン系ガスを含む排
ガスと、ハロゲン系ガスを含まないガス(パージガス)
とが交互に流された場合には、浄化能力が低下するとい
う不都合があった。
【0008】この原因は、活性炭の物理吸着によって、
いったん捕捉されたハロゲン系ガスが、浄化後に処理対
象成分を含まないガスを長時間流通させると、徐々に脱
着するためである。このため、活性炭に各種の薬剤を添
着して、捕捉したハロゲン系ガスを化学反応により固定
し、脱着するのを防止して浄化能力の増加を図る方法が
検討されてきた。例えば、活性炭にハロゲン化アルカリ
金属を添着させる方法(特開昭58−122025号公
報)、あるいは活性炭にアルミン酸のアルカリ金属塩、
またはアルミン酸テトラアルキルアンモニウム塩を添着
させる方法(特開平4−210236号公報)等が提案
されているが、いまだ充分な効果は得られていない。
【0009】また化学反応によりハロゲン系ガスを固定
する各種の浄化剤も開発されている。例えば、酸化銅、
二酸化マンガンを主成分とする金属酸化物に蟻酸ナトリ
ウムを添着した浄化剤(特開平9−234337号公
報)が提案されている。この浄化剤はハロゲン系ガスを
完全に固定することができる点で非常に優れた浄化剤で
あるが、活性炭系の浄化剤に比べて製造費用が高く、し
かもハロゲン系ガスの浄化能力が比較的小さいという不
都合がある。
【0010】また、水酸化ストロンチウムと四三酸化鉄
を主成分とした浄化剤(特開平7−308538号公
報)を用いた場合には、高濃度のハロゲン系排ガスを浄
化する能力は高いものの、低濃度のハロゲン系排ガスで
は前記酸化銅、二酸化マンガンを主成分とする金属酸化
物に蟻酸ナトリウムを添着した浄化剤(特開平9−23
4337号公報)の浄化能力に及ばないこと、及び使用
中に水分が蒸発し、浄化剤が乾燥した場合には能力低下
を生じるといった問題があった。
【0011】従って、本発明の目的は、ハロゲン系排ガ
スの乾式浄化において、安価に製造することができ、ハ
ロゲン系ガスの浄化能力が大きく、かつフッ素ガスが混
入する排ガスの場合にも安全に使用することができる浄
化剤を開発することである。さらに、浄化後に長時間ハ
ロゲン系ガスを含まないガスを流通しても、ハロゲン系
ガスを脱着することがない浄化剤及び浄化方法を開発す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、活性炭に蟻酸のア
ルカリ金属塩及び/又は蟻酸のアルカリ土類金属塩を添
着させた浄化剤、または蟻酸のアルカリ金属塩及び/又
は蟻酸のアルカリ土類金属塩と共にアルカリ金属の水酸
化物及び/又はアルカリ土類金属の水酸化物を添着した
浄化剤にハロゲン系排ガスを接触させることにより、ハ
ロゲン系ガスを効率よく浄化できることを見出した。ま
た、排ガス中にフッ素ガスや三フッ化塩素ガスが混入し
ている場合においても、これらの浄化剤の前段に、金属
水酸化物又は金属酸化物からなる浄化剤層を設けること
により、安全に処理することが可能であること、さらに
は後段に酸化銅、二酸化マンガンを主成分とする金属酸
化物に蟻酸ナトリウムを添着した浄化剤層を設けること
により、活性炭から脱着する吸着分のハロゲン系ガスを
捕捉して確実に処理できる事実を見出し本発明を完成し
た。
【0013】すなわち本発明は、活性炭に、蟻酸のアル
カリ金属塩及び/又は蟻酸のアルカリ土類金属塩を添着
した浄化剤であり、該蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は
蟻酸のアルカリ土類金属塩の添着量が、乾燥浄化剤中の
重量割合として3〜18%であることを特徴とするハロ
ゲン系排ガスの浄化剤である。また本発明は、活性炭
に、蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は蟻酸のアルカリ土
類金属塩と共に、アルカリ金属の水酸化物及び/又はア
ルカリ土類金属の水酸化物を添着した浄化剤であり、該
蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は蟻酸のアルカリ土類金
属塩とアルカリ金属の水酸化物及び/又はアルカリ土類
金属の水酸化物との合計添着量が、乾燥浄化剤中の重量
割合として3〜18%であることを特徴とするハロゲン
系排ガスの浄化剤でもある。
【0014】さらに本発明は、有害成分としてハロゲン
系ガスを含有する排ガスを、活性炭に蟻酸のアルカリ金
属塩及び/又は蟻酸のアルカリ土類金属塩を添着した浄
化剤と接触させて浄化することを特徴とするハロゲン系
排ガスの浄化方法である。さらにまた本発明は、有害成
分としてハロゲン系ガスを含有する排ガスを、活性炭に
蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は蟻酸のアルカリ土類金
属塩と共に、アルカリ金属の水酸化物及び/又はアルカ
リ土類金属の水酸化物を添着した浄化剤と接触させて浄
化することを特徴とするハロゲン系排ガスの浄化方法で
ある。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の浄化剤及び浄化方法は、
主として半導体製造におけるエッチング工程から排出さ
れるハロゲン系ガスを含む排ガスの処理に用いる浄化
剤、及び浄化方法に適用される。本発明の浄化剤は活性
炭に蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は蟻酸のアルカリ土
類金属塩、必要に応じて更にアルカリ金属の水酸化物及
び/又はアルカリ土類金属の水酸化物を添着したもので
ある。
【0016】本発明に用いられる活性炭としては、吸着
性が高く、浄化剤として使用可能な粒径を有するもので
あれば特に限定されないが、通常はその比表面積が70
0〜2500m/gの範囲のものであり、篩目で32
〜4メッシュ程度の大きさのものが用いられる。活性炭
の種類としては、石炭系活性炭、木炭系活性炭、ヤシ殻
活性炭などが使用できるがヤシ殻活性炭が特に好適であ
る。
【0017】蟻酸のアルカリ金属塩としては蟻酸ナトリ
ウム、蟻酸カリウムが好ましい。蟻酸のアルカリ土類金
属塩としては、蟻酸カルシウム、蟻酸マグネシウム、蟻
酸バリウム、蟻酸ストロンチウムが好ましい。また、こ
れらの蟻酸塩は単独で用いられるほか、2種類以上を混
合して用いることもできる。これらのうちでも、価格、
入手の容易さなどから蟻酸ナトリウム、蟻酸カリウムが
特に好ましい。
【0018】活性炭に蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は
蟻酸のアルカリ土類金属塩を添着する方法は、これらの
塩を活性炭に均一に添着できる方法であれば特に限定さ
れない。例えば、活性炭に蟻酸のアルカリ金属塩の水溶
液及び/又は蟻酸のアルカリ土類金属塩の水溶液を含浸
させた後、乾燥する方法、あるいは活性炭をかき混ぜな
がらこれらの溶液を振りかけて乾燥させる方法などがあ
る。また、活性炭に添着させる蟻酸のアルカリ金属塩及
び/又は蟻酸のアルカリ土類金属塩の量は、乾燥浄化剤
中の重量割合として、3〜18%であり、好ましくは5
〜15%である。
【0019】このように、活性炭に蟻酸のアルカリ金属
塩及び/又は蟻酸のアルカリ土類金属塩を添着すること
によって得られた本発明の浄化剤は、ハロゲン系排ガス
の浄化を行った後に、ハロゲン系ガスを含まないガスを
流通させたときにおけるハロゲン系ガスの脱着量が著し
く少ないという特徴がある。すなわち、従来から用いら
れていた活性炭、あるいは活性炭に各種薬剤を添着させ
た従来の添着活性炭などを浄化剤として用いてハロゲン
系ガスを浄化した場合には、浄化後にハロゲン系ガスを
含まないガスを流すと、いったん吸着していたハロゲン
系ガスが容易に脱着する。しかし、本発明の浄化剤はハ
ロゲン系排ガスを浄化した後に、ハロゲン系ガスを含ま
ないガスを流通させても、吸着していたハロゲン系ガス
の脱着量が少ないことにより、従来の活性炭、あるいは
添着活性炭系の浄化剤に比べて、浄化能力が大幅に向上
するのである。
【0020】活性炭に蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は
蟻酸のアルカリ土類金属塩を添着させることに加えて、
アルカリ金属の水酸化物及び/又はアルカリ土類金属の
水酸化物を添着させることもできる。この方法によっ
て、ハロゲン系ガスの脱着量をさらに減少させることが
でき、蟻酸塩単独の添着に比べてさらに浄化能力が増大
する。アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物と
しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ス
トロンチウム、水酸化マグネシウムなどが用いられる。
また、これらの水酸化物は単独で用いるほか、混合して
用いることもできる。これらのうちでも、価格、入手の
容易さなどから水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好
適である。
【0021】活性炭に蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は
蟻酸のアルカリ土類金属塩と共に、アルカリ金属の水酸
化物及び/又はアルカリ土類金属の水酸化物を混合して
添着する場合の両者の量的関係に特に限定はないが、蟻
酸塩と水酸化物が当量比で通常は1:0.1〜3.0、
好ましくは1:0.5〜2.0、さらに好ましくは1:
0.75〜1.5である。このような量的関係に調製し
た水溶液を活性炭に含浸させた後乾燥する方法、あるい
は活性炭をかき混ぜながら水溶液を振りかけて乾燥させ
る方法などにより、浄化剤を調製することができる。ま
た、蟻酸塩と水酸化物のいずれか一方を活性炭に添着さ
せた後、他方を添着してもよい。
【0022】活性炭に蟻酸塩と水酸化物を添着させる量
は、乾燥浄化剤中の重量割合として、蟻酸のアルカリ金
属塩及び/又は蟻酸のアルカリ土類金属塩と、アルカリ
金属の水酸化物及び/又はアルカリ土類金属の水酸化物
との合計重量が3〜18%であり、好ましくは5〜15
%である。
【0023】本発明によるハロゲン系排ガスの浄化は、
通常、浄化剤を筒状の浄化筒に充填し、これにハロゲン
系排ガスを通気することによって行われる。排ガスを浄
化する際の温度は、通常は常温で行われ、特に加熱ある
いは冷却を必要としない。また、処理する排ガス中のハ
ロゲン系ガスの濃度は、通常は5%以下である。浄化剤
と排ガスとの接触時間は、ハロゲン系ガスの濃度によっ
ても異なり一概に特定できないが、通常は空筒線速度
(LV)で5cm/sec以下である。浄化を行う際の
圧力に特に限定はないが、通常は大気圧で行われる。
【0024】本発明の浄化剤によりハロゲン系排ガスの
浄化処理を行った後に、さらに化学反応によりハロゲン
系ガスを固定することができる後段浄化剤と接触させて
後段処理を行ってもよい。後段浄化剤によって、脱着し
たハロゲン系ガスが排ガス処理後のガス中に流出するの
を完全に防止することができる。
【0025】後段浄化剤としては、例えば、特開平9−
234337号公報に記載の酸化銅、二酸化マンガンを
主成分とする金属酸化物の混合物に蟻酸ナトリウムを添
着した浄化剤が好ましい。酸化銅、二酸化マンガン以外
の金属酸化物として、酸化銀、酸化アルミニウム、酸化
珪素、酸化カリウム、酸化ナトリウムなどを含む混合物
であってもよい。これらの混合物中の酸化銅、二酸化マ
ンガンの合計量は60重量%以上であり、酸化銅に対す
る酸化マンガンの重量比は通常は1:0.2〜5.0で
ある。このような混合物はホプカライトとして市販品が
あり、これを用いると好都合である。
【0026】ホプカライトは、酸化銅(CuO)40重
量%、二酸化マンガン(MnO2)60重量%の二元系
を中心として販売されているもののほか、酸化銀、酸化
コバルト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの
その他の酸化物が40重量%以下の割合で混合されたも
のであり、これらをそのまま用いてもよい。蟻酸ナトリ
ウムの添着量は、通常は金属酸化物100重量部に対し
て1〜60重量部である。後段処理は通常、常温、大気
圧下において5cm/sec以下の空筒線速度で排ガス
を後段浄化剤に接触させることにより行われる。
【0027】本発明の浄化剤を単独使用する浄化方法及
び本発明の浄化剤と後段浄化剤を併用する浄化方法は、
窒素、アルゴン、ヘリウム及び水素からなる群より選ば
れた少なくとも一つのガスを主成分とし、塩素、臭素、
ヨウ素、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水
素、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、四フッ化珪素、四
塩化珪素、四塩化チタン、塩化アルミニウム、四フッ化
ゲルマニウム及び六フッ化タングステンからなる群より
選ばれた少なくとも一種のハロゲン系ガスを含有する排
ガスの浄化に有効である。ただし、水素をベースガスと
する排ガス、あるいは水素を多量に含む排ガスの場合に
は、上記のハロゲン系ガスのうち、塩素、臭素、ヨウ素
のような酸化性のガスを含まない場合、または含んでい
ても極少量の場合に限定される。
【0028】本発明の浄化剤によるハロゲン系排ガスの
浄化処理を行う前に、排ガスを前段浄化剤に接触させて
前段処理し、活性炭と激しく反応する虞のあるフッ素、
あるいは三フッ化塩素などを予め除去することもでき
る。前段浄化剤としては、金属水酸化物又は金属酸化物
からなる浄化剤が好ましい。例えば、水酸化ストロンチ
ウムを主成分とし、有機粘結剤とストロンチウム以外の
アルカリ土類金属の水酸化物を含有する酸性ガスの浄化
剤(特開平9−99216号公報)が好適に用いられ
る。ストロンチウム以外のアルカリ土類金属の水酸化物
としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水
酸化バリウムが好ましい。ストロンチウム以外のアルカ
リ土類金属の水酸化物の使用量は、通常水酸化ストロン
チウム1モルに対して0.05〜1モルである。
【0029】この浄化剤の調製に用いられる有機粘結剤
は、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、
ポリプロレングリコール、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースなどである。有機粘結剤の使用量は
通常は水酸化ストロンチウムの無水物100重量部に対
して0.1〜40重量部である。
【0030】この浄化剤の調製方法としては、通常は水
酸化ストロンチウムとストロンチウム以外のアルカリ土
類金属の水酸化物との混合物に有機粘結剤の水溶液を加
えて混練し、ペレット状などに押し出し成型し、乾燥に
よって行う方法がある。また、排ガスの浄化は、通常は
浄化剤が50〜1500mm充填された浄化筒に排ガス
を室温下で空筒線速度0.1〜150cm/secで浄
化筒に通気させることによって行われる。
【0031】このほか、前段浄化剤として、酸化亜鉛、
酸化アルミニウムとアルカリ化合物からなる浄化剤(特
開平5−237324号公報)、水酸化ストロンチウム
と酸化鉄を主成分とする浄化剤(特開平7−30853
8号公報)、あるいは前記後段浄化剤として説明した酸
化銅と二酸化マンガンを主成分とする金属酸化物に蟻酸
ナトリウムを添着した浄化剤(特開平9−234337
号公報)などを用いることができる。このように本発明
の浄化剤に前段浄化剤を組み合わせることによって、酸
性のハロゲン系ガスのほか酸化性の高いハロゲン系ガス
を含む場合であってもハロゲン系排ガスを効率よく浄化
することができる。
【0032】なお、前段浄化剤では、フッ素、三フッ化
塩素のように酸化性の高いガスのほか、塩素、塩化水
素、臭素、ヨウ素なども同時に浄化される。しかし、前
段浄化剤がフッ素、三フッ化塩素以外のガスを浄化する
ことによって浄化能力を失った場合においても、その浄
化剤に反応性の高いフッ素、三フッ化塩素が接触すると
フッ素、三フッ化塩素中のフッ素原子が既に浄化剤に固
定されている塩素、臭素、ヨウ素などの原子と置換する
ことによって浄化される。このため、前段浄化剤がフッ
素原子で満たされるまで、フッ素、三フッ化塩素を浄化
することができ、その間はフッ素、三フッ化塩素が本発
明の浄化剤層に流出することはない。
【0033】さらに、本発明の浄化剤でハロゲン系排ガ
スを処理する際に、本発明の浄化剤と前記の前段処理と
後段処理とを組み合わせることによって、どのようなハ
ロゲン系ガスを含む場合であっても、完全に浄化するこ
とができる。
【0034】前段浄化剤と本発明の浄化剤、及び必要に
応じて後段浄化剤とを併用する浄化方法は、窒素、アル
ゴン、ヘリウム、及び水素からなる群より選ばれた少な
くとも1種のガスを主成分とし、フッ素、三フッ化塩
素、塩素、臭素、ヨウ素、フッ化水素、塩化水素、臭化
水素、ヨウ化水素、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、四
フッ化珪素、四塩化珪素、四塩化チタン、塩化アルミニ
ウム、四フッ化ゲルマニウム及び六フッ化タングステン
からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する排ガ
スの浄化に有効である。ただし、水素をベースガスとす
る排ガス、あるいは水素を多量に含む排ガスの場合に
は、上記のハロゲン系ガスのうち、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素、三フッ化塩素のような酸化性を有するガス
を含まない場合、または極少量含有する場合に限定され
る。
【0035】前段浄化剤、後段浄化剤と本願発明の浄化
剤の量的な割合は、処理する排ガスの流量、流速、パー
ジの時間などを考慮して決められる。またこれらの浄化
剤は、それぞれ個別の筒に充填して用いることもできる
が、一つの筒に積層して用いることもできる。なお、本
発明の浄化剤の代わりに無添着活性炭又は従来公知の添
着活性炭をハロゲン系排ガスの浄化剤として用いた場合
には、活性炭層から脱着するハロゲン系ガスの量が多く
なり、化学反応でハロゲン系ガスを固定する後段浄化剤
の量を増やさなければならない。その結果、全体として
の浄化能力が低下し、またコスト的にも不利になる。
【0036】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これらによって本発明が限定されるものではな
い。 (実施例1〜26) (浄化剤の調製)活性炭として武田薬品工業(株)製、
白鷺 G2C 10/20(商品名)500gを使用し
た。蟻酸のアルカリ金属塩若しくは蟻酸のアルカリ土類
金属塩、または蟻酸のアルカリ金属塩若しくは蟻酸のア
ルカリ土類金属塩と共にアルカリ金属の水酸化物若しく
はアルカリ土類金属の水酸化物を化学的に同当量になる
ように調製した混合物を所定量とり、200mLの水に
溶解し、これを活性炭に含浸させた後、50℃で16時
間乾燥して浄化剤とした。
【0037】(浄化能力の測定)上記方法で調製した浄
化剤を、内径39.4mmのSUS316L製の筒に1
00mm充填し、浄化筒とした。この浄化筒に、窒素中
に浄化対象とするハロゲン系ガスを2000ppm含む
ガスをテスト排ガスとして、25℃、大気圧下、空筒線
速度2.65cm/secで連続して流通させた。この
間、出口ガスの一部をサンプリングし、ガス検知管(ガ
ステック(株)製)及びガス検知器(バイオニクス機器
(株)製、型番TG−XA)で破過点(浄化対象ハロゲ
ン系ガスの濃度が1ppmを越える点)を求め、破過点
に到るまでのハロゲン系ガスの流通量から吸着量を算出
した。破過点到達後、流通させるガスを窒素に変えて2
4時間パージを行ない、その間に出口ガス中に含まれる
ハロゲン系ガスの濃度を測定して脱着量を求めた。
【0038】また、浄化能力は、破過点までの吸着量か
ら24時間のパージによる脱着量を差し引いた値で示し
た。なお、吸着量、脱着量、及び浄化能力は浄化剤1リ
ットル当たりの浄化成分ガスの容積の割合(L/L浄化
剤)に換算した値で示した。また、実施例と比較例にお
けるガスの体積は全て25℃、大気圧での体積である。
表1に塩素を含有するテスト排ガスの浄化実験結果を示
した。また、表3に三塩化ホウ素を含むテスト排ガスの
浄化実験結果を示した。さらに表5には、各種ハロゲン
系ガスを含むテスト排ガスの浄化結果を示した。なお、
表中の「添着量」は、蟻酸のアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩などの第一成分の乾燥浄化剤に対する重量割
合、アルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物(第二
成分)も添着されている場合には、第一成分と第二成分
の合計量の乾燥浄化剤中の重量割合を表す。
【0039】(比較例1〜26)活性炭は、実施例1〜
26の浄化剤調製に用いたものと同じ活性炭を用いた。
また、実施例1〜26における調製方法と同様の方法で
アルミン酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウ
ムを活性炭に添着させて浄化剤を調製した。浄化能力の
測定は、実施例1〜26と同様の方法で行った。を含む
テスト排ガスの浄化実験結果を示した。また表4に三塩
化ホウ素を含むテスト排ガスの浄化実験結果を示した。
さらに表6には無添着活性炭による各種ハロゲン系ガス
を含むテスト排ガスの浄化実験結果を示した。表7には
水酸化テトラメチルアンモニウム添着活性炭による各種
ハロゲン系ガスを含むテスト排ガスの浄化試験結果を示
した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】
【0047】(実施例27)特開平9−99216号公
報に準じて、水酸化ストロンチウム1水塩86重量部、
水酸化カルシウム23重量部の混合物に、ポリビニルア
ルコール2重量部を水30重量部に溶解した溶液を加え
て混練し、1.6mmΦのペレット状に押し出し成型
し、3〜5mmに切断した後、100℃、24時間乾燥
して浄化剤を調製した。この浄化剤を、実施例1〜26
で使用したものと同様の筒に50mm充填して第一の浄
化筒(前段浄化筒)を作製した。また実施例1〜26で
使用したものと同様の筒に実施例5で調製した浄化剤を
680mm充填して第二の浄化筒とした。これら、第一
の浄化筒と第二の浄化筒との間を配管で接続した。
【0048】浄化実験は、25℃、大気圧下で次のよう
行った。窒素中にフッ素を2000ppm含むガスを、
空筒線速度2.65cm/secで12時間、第一の浄
化筒から流した。次いで、窒素中に塩素4000ppm
を含むガスを、空筒線速度2.65cm/secで8時
間流通させたのち、窒素で16時間パージを行うサイク
ルを繰り返した。その間、ガス検知器(バイオニクス機
器(株)製、型番TG−XA)を用いて、第二の浄化筒
から流出するガス中のハロゲン系ガス濃度が1ppmを
越える(破過点)までの時間を調べた。この結果からハ
ロゲン系ガスの流通量を算出した。その結果、塩素ガス
の流通量は41.4Lであり、第二の浄化剤1リットル
当たりの吸着量は50リットルであった。また、浄化実
験終了後、第一、第二の浄化剤をエネルギー分散型X線
装置で分析したところ、フッ素は第一の浄化筒に充填し
た浄化剤層からのみ検出され、第二の浄化筒に充填した
浄化剤層からは検出されなかった。
【0049】(実施例28)実施例27における塩素を
三塩化ホウ素に変えたほかは、実施例27と同様にして
浄化実験を行った。その結果、三塩化ホウ素の流通量は
24.8Lであり、第二の浄化剤1リットル当たり吸着
量は30リットルであった。また、エネルギー分散型X
線分析の結果、フッ素は第一の浄化筒に充填した浄化剤
層のみから検出された。
【0050】(実施例29)特開平9−234337号
公報に準じて、金属酸化物として市販の日産ガードラー
(株)製ホプカライトを使用した。その組成は酸化銅
(CuO)22重量%、二酸化マンガン(MnO2 )5
0重量%、酸化マグネシウム(MgO)12.5重量
%、酸化アルミニウム(Al)12.5重量%、
水分3重量%であり、形状が1.5mmΦ、長さ3〜1
0mmの押し出し成型品であった。このホプカライトに
蟻酸ナトリウムの水溶液を散布し、50℃で乾燥して2
0重量%の蟻酸ナトリウムが添着された浄化剤を調製し
た。この浄化剤を、実施例1〜26で用いたものと同様
の筒に120mm充填して第三の浄化筒(後段浄化筒)
を作製した。実施例27で使用したものと同様の第一の
浄化筒及び第二の浄化筒と上記第三の浄化筒を上流から
この順に配置して浄化実験を25℃、大気圧下で行っ
た。
【0051】浄化実験は、まず窒素中にフッ素を200
0ppm含むガスを、第一の浄化筒から、空筒線速度
2.65cm/secで12時間流通させた。その後、
窒素中に塩素と三塩化ホウ素をそれぞれ4000ppm
含むガスを、空筒線速度2.65cm/secで8時間
流通させたのち、窒素で16時間パージを行うサイクル
を繰り返した。この間、第二の浄化筒と第三の浄化筒と
の間に設けたサンプリングポートから流出ガス中の一部
をサンプリングして、ガス検知器(バイオニクス機器
(株)製、型番TG−XA)で浄化対象ガス濃度が1p
pmを越える(破過点)までの時間を調べた。この結果
からハロゲン系ガスの流通量を算出した。
【0052】破過点到達後、2.65cm/secの空
筒線速度で窒素パージを行い、ガス検知器(バイオニク
ス機器(株)製、型番TG−XA)で第三の浄化筒出口
ガス中のハロゲン系ガス濃度が1ppmを越えるまでの
時間を測定した。その結果、第二の浄化筒の破過点に達
するするまでの塩素、三塩化ホウ素の流通量はそれぞれ
16.6Lであり、塩素、三塩化ホウ素を合わせた吸着
量は第二の浄化剤1リットル当たり40リットルであっ
た。また、第三の浄化筒出口ガス中に塩素ガスが検出さ
れるまでの所要時間は窒素パージ開始後45時間であっ
た。
【0053】(比較例27)実施例29における第二の
浄化筒の浄化剤を無添着の活性炭に変えたほかは、実施
例29と同様にして浄化実験を行った。第二の浄化筒の
破過点に達するまでの塩素、三塩化ホウ素の流通量はい
ずれも13.5Lであり、塩素、三塩化ホウ素を合わせ
た吸着量は活性炭1リットル当たり32リットルであっ
た。また、第三の浄化筒出口ガス中に塩素ガスが検出さ
れるまでの所要時間は窒素パージ開始後18時間であっ
た。
【0054】(実施例30)実施例1〜26で使用した
ものと同様の筒に実施例5で調製した浄化剤を680m
m充填して第一の浄化筒を作製した。別の筒に実施例2
9で調製した添着ホプカライト浄化剤を120mm充填
して第二の浄化筒を作製した。第一の浄化筒の下流側に
第二の浄化筒を配管を介して接続し、配管にサンプリン
グポートを設けた。窒素中に塩素と三塩化ホウ素をそれ
ぞれ4000ppm含むガスを、空筒線速度2.65c
m/secで8時間流通させた後、窒素で16時間パー
ジを行うサイクルを繰り返した。この間サンプリングポ
ートから第一の浄化筒出口ガス中の一部をサンプリング
し、ガス検知器でハロゲン系ガス濃度が1ppmを超え
るまでの時間を測定した。その結果、第一の浄化筒が破
過点に達するまでの塩素、三塩化ホウ素の流通量はいず
れも16.6リットルであり、塩素、三塩化ホウ素を合
わせた吸着量は第一の浄化剤1リットル当たり40リッ
トルであった。また、第二の浄化筒出口ガス中に塩素ガ
スが検出されるまでの所用時間は窒素パージ開始後45
時間であった。
【0055】(実施例31〜32)実施例1〜26と同
様の方法で、活性炭に蟻酸のアルカリ土類金属塩を添着
した浄化剤(実施例31)と、蟻酸のアルカリ金属塩と
蟻酸のアルカリ土類金属塩を当量比1:1で合計10重
量%添着した浄化剤(実施例32)を調製した。この浄
化剤について、実施例1〜26と同様の方法で浄化能力
を測定した。その結果を表8に示した。
【0056】
【表8】
【0057】
【発明の効果】本発明の浄化剤をハロゲン系排ガスの浄
化に用いることにより、下記のような優れた効果が得ら
れるようになった。 (1)浄化剤にいったん吸着されたハロゲン系ガスの脱
着が著しく少ないことにより、大きな浄化能力が得られ
る。 (2)浄化剤は活性炭と蟻酸塩、または活性炭と蟻酸塩
及び水酸化物から調製されることから安価に製造でき
る。 (3)本発明の浄化剤の後段に、金属酸化物と蟻酸ナト
リウムからなる浄化剤を配置することにより、ハロゲン
系ガスを完全に浄化できる。 (4)本発明の浄化剤の前段に、金属水酸化物又は金属
酸化物からなるハロゲン系ガスの浄化剤を配置すること
により、フッ素、三フッ化塩素などを含むハロゲン系排
ガスの浄化も安全に行うことができる。 (5)本発明の浄化剤の前段に金属水酸化物及又は金属
酸化物からなるハロゲン系ガスの浄化剤を配置し、後段
に金属酸化物と蟻酸ナトリウムからなる浄化剤を配置す
ることにより、いかなるハロゲン系ガスを含む排ガスで
あっても、安全にかつ完全に、しかも大きな浄化能力で
浄化することができる。
フロントページの続き (72)発明者 網島 豊 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内 (72)発明者 鈴木 規広 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚工場内 Fターム(参考) 4D002 AA17 AA18 AA19 AA22 AA23 AA24 AA26 AC10 BA04 CA07 DA01 DA04 DA11 DA12 DA19 DA23 DA24 DA41 EA06 GA01 GA02 GB01 GB02 GB03 GB08 GB12 HA03 4G066 AA05B AA13B AA15B AA16B AA26B AB07B BA26 CA31 CA32 DA02 EA20 FA03 FA15 FA21 FA28 FA34 FA35 FA37

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭に、蟻酸のアルカリ金属塩及び/
    又は蟻酸のアルカリ土類金属塩を添着した浄化剤であ
    り、該蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は蟻酸のアルカリ
    土類金属塩の添着量が、乾燥浄化剤中の重量割合として
    3〜18%であることを特徴とするハロゲン系排ガスの
    浄化剤。
  2. 【請求項2】 活性炭に、蟻酸のアルカリ金属塩及び/
    又は蟻酸のアルカリ土類金属塩と共に、アルカリ金属の
    水酸化物及び/又はアルカリ土類金属の水酸化物を添着
    した浄化剤であり、該蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は
    蟻酸のアルカリ土類金属塩とアルカリ金属の水酸化物及
    び/又はアルカリ土類金属の水酸化物との合計添着量
    が、乾燥浄化剤中の重量割合として3〜18%であるこ
    とを特徴とするハロゲン系排ガスの浄化剤。
  3. 【請求項3】 有害成分としてハロゲン系ガスを含有す
    る排ガスを、活性炭に蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は
    蟻酸のアルカリ土類金属塩を添着した浄化剤と接触させ
    て浄化することを特徴とするハロゲン系排ガスの浄化方
    法。
  4. 【請求項4】 有害成分としてハロゲン系ガスを含有す
    る排ガスを、活性炭に蟻酸のアルカリ金属塩及び/又は
    蟻酸のアルカリ土類金属塩と共に、アルカリ金属の水酸
    化物及び/又はアルカリ土類金属の水酸化物を添着した
    浄化剤と接触させて浄化することを特徴とするハロゲン
    系排ガスの浄化方法。
  5. 【請求項5】 後段処理として、さらに酸化銅(Cu
    O)、二酸化マンガン(MnO2)を主成分とする金属
    酸化物に蟻酸ナトリウムを添着した浄化剤に接触させる
    請求項3又は請求項4に記載のハロゲン系排ガスの浄化
    方法。
  6. 【請求項6】 前段処理として、あらかじめ金属水酸化
    物又は金属酸化物からなるハロゲン系ガスの浄化剤に接
    触させる請求項3又は請求項4に記載のハロゲン系排ガ
    スの浄化方法。
  7. 【請求項7】 前段処理として、あらかじめ金属水酸化
    物又は金属酸化物からなるハロゲン系ガスの浄化剤と接
    触させ、さらに後段処理として、酸化銅(CuO)、二
    酸化マンガン(MnO2)を主成分とする金属酸化物に
    蟻酸ナトリウムを添着した浄化剤と接触させる請求項3
    又は請求項4に記載のハロゲン系排ガスの浄化方法。
  8. 【請求項8】 ハロゲン系ガスを含有する排ガスが塩
    素、臭素、ヨウ素、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、
    ヨウ化水素、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、四フッ化
    珪素、四塩化珪素、四塩化チタン、塩化アルミニウム、
    四フッ化ゲルマニウム及び六フッ化タングステンから選
    ばれる少なくとも一種を含有するガスである請求項3又
    は請求項4に記載のハロゲン系排ガスの浄化方法。
  9. 【請求項9】 ハロゲン系ガスを含有する排ガスが塩
    素、臭素、ヨウ素、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、
    ヨウ化水素、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、四フッ化
    珪素、四塩化珪素、四塩化チタン、塩化アルミニウム、
    四フッ化ゲルマニウム及び六フッ化タングステンから選
    ばれる少なくとも一種を含有するガスである請求項5に
    記載のハロゲン系排ガスの浄化方法。
  10. 【請求項10】 ハロゲン系ガスを含有する排ガスがフ
    ッ素、塩素、臭素、ヨウ素、フッ化水素、塩化水素、臭
    化水素、ヨウ化水素、三フッ化塩素、三フッ化ホウ素、
    三塩化ホウ素、四フッ化珪素、四塩化珪素、四塩化チタ
    ン、塩化アルミニウム、四フッ化ゲルマニウム及び六フ
    ッ化タングステンから選ばれる少なくとも一種を含有す
    るガスである請求項6に記載のハロゲン系排ガスの浄化
    方法。
  11. 【請求項11】 ハロゲン系ガスを含有する排ガスがフ
    ッ素、塩素、臭素、ヨウ素、フッ化水素、塩化水素、臭
    化水素、ヨウ化水素、三フッ化塩素、三フッ化ホウ素、
    三塩化ホウ素、四フッ化珪素、四塩化珪素、四塩化チタ
    ン、塩化アルミニウム、四フッ化ゲルマニウム及び六フ
    ッ化タングステンから選ばれる少なくとも一種を含有す
    るガスである請求項7に記載のハロゲン系排ガスの浄化
    方法。
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