JP2006126322A - 光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】 360°全方位(全周)の画像360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面に結像させる光学系。
【解決手段】 リレー光学系と、正パワーを有する結像光学系20とからなり、リレー光学系は、中心軸の周りで回転対称な透明媒体10を有し、透明媒体10は、少なくとも1面の内面反射面12と少なくとも2面の屈折面11、13を持ち、屈折面11を経て透明媒体10内に入り、内面反射面12で順に反射されて屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像光学系20を経て像面30の中心軸から外れた位置に結像し、内面反射面12及び屈折面11、13は何れも中心軸1の周りで回転対称な形状を有し、遠方から入射する光束2は、中心軸1を含む断面内で少なくとも1回結像され、かつ、その断面に対して直交し、その光束の中心光線を含む平面内では結像しないように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学系に関し、特に、小型で解像力が良く、360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に投影する全天カメラ、全天プロジェクターに適した光学系に関するものである。
従来、反射光学系を用いた360°全方位(全周)の画像を得る光学系としては、反射面を1面用いる特許文献1記載のようなものと、反射面を2面用いる特許文献2、3記載のようなもの、あるいは、商標「カメレオンアイ」(ソニー(株))として知られているものがある。
特許第2925573号公報 特開平11−331654号公報 特開2003−167195号公報
しかし、上記従来例何れのものも、撮像面に至るまで、中間像を結像するようには構成されていないため、リング状に結像される360°全方位の画像は、特許文献1記載のものの場合、天と地が逆転した鏡像となってしまう。
また、特許文献2、3記載のものにおいては、結像光学系の入射瞳の像も反射光学系中で結像していないため、反射光学系が大型してしまう問題がある。
さらに、「カメレオンアイ」の場合は、垂直な中心軸を挟んで両側に位置する反射面で順に反射させるため、入射側の反射面が画角を制限する作用をするので、垂直方向の画角を広くすることが容易ではなく、結果的に反射光学系が大型してしまう。
さらには、上記特許文献1〜3及び「カメレオンアイ」も含めて、従来の360°全方位(全周)の画像を得る光学系は何れも、上下方向の画角が70°程度以下で、それより広角のものは存在していなかった。
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、360°全方位(全周)の画像360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に投影するための小型で解像力の良い光学系を提供することである。
上記目的を達成する本発明の光学系は、360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に投影する光学系であって、
リレー光学系と、結像系の場合は前記リレー光学系の射出側に配置され、投影系の場合は前記リレー光学系の入射側に配置された正パワーを有する結像光学系とからなり、
前記リレー光学系は、中心軸の周りで回転対称な透明媒体を有し、前記透明媒体は、少なくとも1面の内面反射面と少なくとも2面の屈折面を持ち、結像系の場合は光線の進む順に、投影系の場合は光線の進む順とは反対に、入射面の屈折面を経て透明媒体内に入り、内面反射面で順に反射されて射出面の屈折面を経て透明媒体から外に出て、前記結像光学系を経て像面の中心軸から外れた位置に結像し、
前記内面反射面及び前記屈折面は何れも中心軸の周りで回転対称な形状を有し、
かつ、遠方から入射する光束は、中心軸を含む断面内で少なくとも1回結像され、かつ、その断面に対して直交し、その光束の中心光線を含む平面内では結像しないように構成されていることを特徴とするものである。
この場合に、遠方から入射する光束は前記透明媒体内で中心軸に対して片側のみに位置する前記内面反射面と前記屈折面を通ることが望ましい。
また、前記結像光学系と入射瞳を形成する開口とが中心軸と同軸に配置されていることが望ましい。
また、遠方から入射する光束は、中心軸を含む断面内で1回結像され、かつ、1面乃至4面の内面反射面を有するものとすることができる。
また、前記リレー光学系は、前記透明媒体の入射面の入射側に中心軸を含む断面内で負パワーを有する中心軸の周りで回転対称な環状屈折体、環状反射体又は環状屈折反射体を備えていてもよい。
また、遠方から入射する中心光束の中心光線の前記内面反射面の中、入射角が45°以下の面を少なくとも1面有することが望ましい。
また、少なくとも1面の内面反射面は対称面を持たない任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することが望ましい。
あるいは、少なくとも1面の内面反射面は奇数次項を含む任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することが望ましい。
本発明の光学系は、上下方向に180°の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に180°の画角に投影するものとして構成することができる。
以上の本発明によると、小型で解像力の良い360°全方位(全周)の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を得たり、360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に画像を投影するための光学系を得ることができる。
以下、実施例の基づいて本発明の光学系について説明する。
図1は、後記する実施例1の光学系を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図であり、図2はその光学系内の光路を示す平面図である。この図1、図2を用いて本発明の光学系を説明する。
本発明の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、この光学系50は、リレー光学系と、その射出側に配置された絞り21を含む結像レンズ20とからなり、リレー光学系は、中心軸1の周りで回転対称な透明媒体10を有し、その透明媒体10は、少なくとも1面の内面反射面12(図1の場合は1面)と少なくとも2面の屈折面11、13を持つものである。そして、中心軸1が垂直方向に向く場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体10内に入り、内面反射面12で順に反射されて(図1の場合は、内面反射面12が1面であるから1回反射されて)射出面の屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像レンズ20の絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。透明媒体10は、中心軸1の周りで回転対称な形状であり、その屈折面11、13、内面反射面12も中心軸1の周りで回転対称な形状をしている。
そして、本発明の光学系50は、遠方から入射する光束2、3U、3L(光束3Uは遠方の空側から入射する光束、3Lは遠方の地側から入射する光束)は、透明媒体10内で中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12と屈折面11、13を通る。このように構成すると、透明媒体10内を通る有効光束が特に一部の反射面で干渉されてケラレることを容易に避けることができ、中心軸1方向の観察画角を90°以上と大きくとることが可能となる。
また、本発明の光学系50は、遠方から入射する光束2、3U、3Lを図1の回転対称軸1を含む断面内で少なくとも1回結像し(図1の場合は、透明媒体内の位置4近傍に1回結像し)、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図2)では結像しない構成となっている。中心軸1を含む断面面内及び中心軸1に直交する断面内共に1回結像させるには、中心軸1の両側を使う必要があるが、本発明の光学系50は、透明媒体10内で中心軸1に対して片側のみに位置する内面反射面12と屈折面11、13を通るような構成となっている。このように、回転対称軸1を含む断面内で遠方から入射する光束2、3U、3Lは少なくとも1回結像するため、結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)も、透明媒体10の第1面11近傍に投影することが可能となり、リレー光学系を構成する透明媒体10の有効径自体を小さくすることが可能となる。つまり、中心軸1を含む断面内でのみ結像レンズ20の絞り21の像を透明媒体10の入射面11近傍に投影するような構成にすると、この光学系50の入射面11の中心軸1を含む断面方向に関しては、原理的に画角を広くとっても有効径を小さくすることが可能となる。
さらに、光学系50の入射瞳をリレー光学系の入射面11近傍にリレーすることにより、リレー光学系の入射面11を回転軸1方向に小さくすることが可能となり、像面30の法線方向から入射するフレアーやゴーストを形成する不要光を少なくすることが可能となり、フレアーの少ない映像を観察(撮像)することが可能となる。すなわち、中心軸1に直交する断面方向では円周状に広がり、中心軸1を含む断面方向ではスリット状のフレア絞りを配置することが可能となり、不要光をこのフレア絞りでカットすることが可能となる。
そして、本発明の光学系50の透明媒体10における各内面反射面12は裏面鏡であるため、収差の発生量を少なくすることができる。
また、リレー光学系の透明媒体10の入射面11の入射側に、中心軸1を含む断面内で負パワーを有する中心軸の周りで回転対称な環状屈折体又は環状反射体又は環状屈折反射体を配置して、中心軸1に沿った上下方向の画角をさらに広げるようにすることも可能である(実施例5)。
なお、反射面では偏心収差が発生しやいので、内面反射面12の中入射角が45°以下の面を少なくとも1面有するようにすることにより、偏心収差の発生を少なくすることが可能となる(実施例1を除く)。
以下に、本発明の光学系の実施例1〜8を説明する。これら光学系の構成パラメータは後記する。これら実施例の構成パラメータは、例えば図1に示すように、無限遠の物体面から透明媒体10と理想レンズからなる結像レンズ20を経て像面30に至る順光線追跡の結果に基づくものである。
実施例1、6については、順光線追跡において、例えば図1に示すように、像面30の中心を偏心光学系の偏心光学面の原点とし、回転対称軸(中心軸)1の光の進行方向に沿う方向とは反対方向をZ軸正方向とし、図1の紙面内をY−Z平面とする。そして、図1の紙面内の無限遠の物体面から光が進む方向と反対の方向をY軸正方向とし、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX軸正方向とする。
実施例2〜5については、順光線追跡において、例えば図3に示すように、像面30の中心を偏心光学系の偏心光学面の原点とし、回転対称軸(中心軸)1の光の進行方向に沿う方向をZ軸正方向とし、図1の紙面内をY−Z平面とする。そして、図1の紙面内の無限遠の物体面から光が進む方向と反対の方向をY軸正方向とし、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX軸正方向とする。
実施例7、8については、順光線追跡において、例えば図14に示すように、像面30の中心を偏心光学系の偏心光学面の原点とし、回転対称軸(中心軸)1の光の進行方向に沿う方向をZ軸正方向とし、図1の紙面内をY−Z平面とする。そして、図1の紙面内の無限遠の物体面から光が進む方向をY軸正方向とし、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX軸正方向とする。
偏心面については、その面が定義される座標系の上記光学系の原点の中心からの偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、光学系の原点に定義される座標系のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする各面を定義する座標系の傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、各面を定義する座標系を光学系の原点に定義される座標系のまずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その回転した別の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
また、各実施例の光学系を構成する光学作用面の中、特定の面とそれに続く面が共軸光学系を構成する場合には面間隔が与えられており、その他、面の曲率半径、媒質の屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。
なお、後記の構成パラメータ中にデータの記載されていない非球面に関する項は0である。屈折率、アッベ数については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。長さの単位はmmである。各面の偏心は、上記のように、像面30からの偏心量で表わす。
なお、非球面は、以下の定義式で与えられる回転対称非球面である。
Z=(Y2 /R)/[1+{1−(1+k)Y2 /R2 1 /2
+aY4 +bY6 +cY8 +dY10+・・・
・・・(a)
ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光線)とし、Yを光軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは近軸曲率半径、kは円錐定数、a、b、c、d、…はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
トーリック面にはXトーリック面とYトーリック面があり、それぞれ以下の式により定義する。なお、面形状の原点を通り、光学面に垂直な直線がトーリック面の軸となる。面形状の原点に対してXYZ直交座標系をとると、
Xトーリック面は、
F(X)=Cx・X2 /[1+{1−(1+k)Cx2 ・X2 1/2 ] +aX4 +bX6 +cX8 +dX10・・・
Z=F(X)+(1/2)Cy{Y2 +Z2 −F(X)2 } ・・・(b)
Z軸方向のY軸方向曲率Cyの中心を通ってX軸に平行な軸の周りで曲線F(X)を回転する。その結果、その面はX−Z面内で非球面になり、Y−Z面内で円になる。
Yトーリック面は、
F(Y)=Cy・Y2 /[1+{1−(1+k)Cy2 ・Y2 1/2 ] +aY4 +bY6 +cY8 +dY10・・・
Z=F(Y)+(1/2)Cx{X2 +Z2 −F(Y)2 } ・・・(c)
Z軸方向のX軸方向曲率Cxの中心を通ってY軸に平行な軸の周りで曲線F(Y)を回転する。その結果、その面はY−Z面内で非球面になり、X−Z面内で円になる。
ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのズレ量、CxはX軸方向曲率、CyはY軸方向曲率、kは円錐係数、a、b、c、dは非球面係数である。なお、X軸方向曲率半径Rx、Y軸方向曲率半径Ryと曲率Cx、Cyとの間には、
Rx=1/Cx,Ry=1/Cy
の関係にある。
また、次の定義式(d)でY回転自由曲面が定義される。
R(Y)=C1 +C2 2 +C3 2 +C4 3 +C5 4 +C6 5 +C7 6
+・・・・+C2120+・・・・+Cn+1 n +・・・・
Z=±R(Y)[1−{X/R(Y)}2 1/2 ・・・(d)
このY回転自由曲面は、Y軸の周りで曲線R(Y)を回転してできる回転対称面である。その結果、その面はY−Z面内で自由曲面(自由曲線)になり、X−Z面内で半径|C1 |の円になる。
実施例1の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図1に、この光学系50内の光路を示す平面図を図2に示す。なお、図1のY−Z断面図には像面30に対してとる座標系を記入してある。以下、同じ。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に100°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、理想レンズからなる結像レンズ20の入射側に透明媒体10を配置して、像面30が天頂に向いている場合、天頂方向が画像の中心方向に向き、地下方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、リレー光学系は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる1面の内面反射面12と、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と、非球面からなる射出面(屈折面)13とからなる透明媒体10からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、光学系50が天頂に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体10内に入り、内面反射面12で1回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像レンズ20の絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、透明媒体10内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12と屈折面11、13を通る。遠方から入射する光束2、3U、3Lは図1の回転対称軸1を含む断面図内の反射面12と屈折面13の間の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図2)では結像しない。また、結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)は、透明媒体10の屈折面11上の位置5に結像している。
この実施例1の仕様は、
理想レンズ20の焦点距離 3.5mm
水平画角 360°
垂直画角 100°
入射瞳径 0.58mm
像の大きさ φ1.48〜φ5.17mm
である。
この実施例1は、リレー光学系の透明媒体10を構成する面が3面11、12、13なので、加工性が良い。回転対称軸1と直交する方向では、光学系のパワーがないので、回転対称軸1を含む面内でも無限遠の虚像を結像レンズ20に伝達することが収差補正上好ましい。そこで、透明媒体10の第1面11は透過面で構成すると同時に、強い正のパワーを有することが好ましい。これにより、リレー光学系の透明媒体10より物体側に、物体の回転対称軸方向の一次像を配置することが可能となり、他の面で無限遠の物体像を伝達することが容易になる。さらに、第2面である反射面12は瞳をリレーすることが主な目的となり、この面で入射瞳5を第1面11である透過面近傍に配置することが可能となる。そのためには、比較的強い正のパワーを有することが好ましい。第3面13はリレー光学系の透明媒体10中に形成された物体の一次像をアフォーカル(無限遠像)として結像レンズ20に伝達するために正のパワーを有する透過面で構成することが、収差補正上好ましい。
実施例2の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図3に、この光学系50内の光路を示す平面図を図4に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に100°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、理想レンズからなる結像レンズ20の入射側に透明媒体10を配置して、像面30が地下方向に向いている場合、天頂方向が画像の中心方向に向き、地下方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、リレー光学系は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる内面反射面12と、非球面からなる内面反射面14と、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と、非球面からなる射出面(屈折面)13とからなる透明媒体10からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、光学系50が地下方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体10内に入り、内面反射面12と、内面反射面14で順に2回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像レンズ20の絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、透明媒体10内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図3の回転対称軸1を含む断面図内の反射面12近傍に位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図4)では結像しない。また、結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)は、透明媒体10の屈折面11上の位置5に結像している。
この実施例2の仕様は、
理想レンズ20の焦点距離 3.5mm
水平画角 360°
垂直画角 100°
入射瞳径 0.57mm
像の大きさ φ2.60〜φ5.91mm
である。
この実施例2は、リレー光学系の透明媒体10が2つの反射面を有する実施例である。2つの反射面の中、1つの反射面14が回転対称軸1上に原点を持つ回転対称非球面で構成されている。本実施例も、透過面である第1面11近傍に入射瞳5を配置する構成であり、さらに、第2面14である反射面で光路を約90°折り曲げることにより、光学系を小型にすることに成功したものである。また、この反射面12では光路が大きく曲がるために、偏心により発生する瞳収差が発生しやすいために、比較的強い正のパワーを与えることができない。そのため、次の第3面14の反射面に比較的大きなパワーを与えることが偏心収差を良好に保つために好ましい。その理由は、この第3面14の反射面は光路の折り曲げ角が比較的小さいため、偏心収差の発生が少ないからである。また、物体の1次像は正のパワーを持つ第1面11により、第2面12である第1反射面近傍に結像する。この物体の1次像は第3面14である第2反射面により無限遠に投影され、結像レンズ20に伝達することにより、良好な収差補正を行うことが可能となる。
実施例3の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図5に、この光学系50内の光路を示す平面図を図6に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に140°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、実施例2と同様に、理想レンズからなる結像レンズ20の入射側に透明媒体10を配置して、像面30が地下方向に向いている場合、天頂方向が画像の中心方向に向き、地下方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、リレー光学系は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる内面反射面12と、非球面からなる内面反射面14と、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と、非球面からなる射出面(屈折面)13とからなる透明媒体10からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、光学系50が地下方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体10内に入り、内面反射面12と内面反射面14で順に2回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像レンズ20の絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、透明媒体10内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図5の回転対称軸1を含む断面図内の反射面12近傍に位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図6)では結像しない。また、結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)は、透明媒体10の屈折面11上の位置5に結像している。
この実施例3の仕様は、
理想レンズ20の焦点距離 3.5mm
水平画角 360°
垂直画角 140°
入射瞳径 0.59mm
像の大きさ φ2.78〜φ5.83mm
である。
この実施例3は、リレー光学系の透明媒体10が2つの反射面を有する実施例である。2つの反射面の中、1つの反射面14が回転対称軸1上に原点を持つ回転対称非球面で構成されている。本実施例も、透過面である第1面11近傍に入射瞳5を配置する構成であり、さらに、第2面14である反射面で光路を約90°折り曲げることにより、光学系を小型にすることに成功したものである。また、この反射面12では光路が大きく曲がるために、偏心により発生する瞳収差が発生しやすいために、比較的強い正のパワーを与えることができない。そのため、次の第3面14の反射面に比較的大きなパワーを与えることが偏心収差を良好に保つために好ましい。その理由は、この第3面14の反射面は光路の折り曲げ角が比較的小さいため、偏心収差の発生が少ないからである。また、物体の1次像は正のパワーを持つ第1面11により、第2面12である第1反射面近傍に結像する。この物体の1次像は第3面14である第2反射面により無限遠に投影され、結像レンズ20に伝達することにより、良好な収差補正を行うことが可能となる。
実施例4の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図7に、この光学系50内の光路を示す平面図を図8に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に100°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、実施例2と同様に、理想レンズからなる結像レンズ20の入射側に透明媒体10を配置して、像面30が地下方向に向いている場合、天頂方向が画像の中心方向に向き、地下方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、100°の画角の中心は、水平方向から下の40°の方向に偏っているものである。リレー光学系は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる内面反射面12と、非球面からなる内面反射面14と、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と、非球面からなる射出面(屈折面)13とからなる透明媒体10からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、光学系50が地下方向に向いている場合、水平方向から下の40°の方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体10内に入り、内面反射面12と内面反射面14で順に2回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像レンズ20の絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、透明媒体10内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図7の回転対称軸1を含む断面図内の反射面12近傍に位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図8)では結像しない。また、結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)は、透明媒体10の屈折面11上の位置5に結像している。
この実施例4の仕様は、
理想レンズ20の焦点距離 3.5mm
水平画角 360°
垂直画角 100°
入射瞳径 0.77mm
像の大きさ φ2.66〜φ5.86mm
である。
この実施例4は、リレー光学系の透明媒体10が2つの反射面を有する実施例である。2つの反射面の中、1つの反射面14が回転対称軸1上に原点を持つ回転対称非球面で構成されている。本実施例も、透過面である第1面11近傍に入射瞳5を配置する構成であり、さらに、第2面14である反射面で光路を約90°折り曲げることにより、光学系を小型にすることに成功したものである。また、この反射面12では光路が大きく曲がるために、偏心により発生する瞳収差が発生しやすいために、比較的強い正のパワーを与えることができない。そのため、次の第3面14の反射面に比較的大きなパワーを与えることが偏心収差を良好に保つために好ましい。その理由は、この第3面14の反射面は光路の折り曲げ角が比較的小さいため、偏心収差の発生が少ないからである。また、物体の1次像は正のパワーを持つ第1面11により、第2面12である第1反射面近傍に結像する。この物体の1次像は第3面14である第2反射面により無限遠に投影され、結像レンズ20に伝達することにより、良好な収差補正を行うことが可能となる。
実施例5の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図9に、この光学系50内の光路を示す平面図を図10に示す。また、この実施例の面形状と光路を示す透視斜視図を図11に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に180°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、理想レンズからなる結像レンズ20の入射側に透明媒体10を配置し、その周辺の物体側に1つのYトーリックレンズ60を付加したものである。このレンズ60も中心軸1に対して回転対称な面61と62で構成されているレンズで、中心軸1に対して直交する方向にはパワーを有さなが、中心軸1を含む断面内では負のパワーを有することにより、上下方向の画角を180°と大きく取ることが可能となったものである。
この実施例の光学系50において、像面30が地下方向に向いている場合、天頂方向が画像の中心方向に向き、地下方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものである。リレー光学系は、上記のように、中心軸1の周りで回転対称なYトーリック面の第1面61と第2面62からなるYトーリックレンズ60と、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる内面反射面12と、非球面からなる内面反射面14と、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と、非球面からなる射出面(屈折面)13とからなる透明媒体10とからなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、光学系50が地下方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は、Yトーリックレンズ60の第1面61と第2面62を経て、透明媒体10の入射面の屈折面11から透明媒体10内に入り、内面反射面12と内面反射面14で順に2回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像レンズ20の絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、リレー光学系内で、中心軸1に対して片側のみに位置する屈折面61、62と反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図9の回転対称軸1を含む断面図内の反射面12近傍に位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図10)では結像しない。また、結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)は、透明媒体10の屈折面11近傍の位置5に結像している。
この実施例5の仕様は、
理想レンズ20の焦点距離 3.5mm
水平画角 360°
垂直画角 180°
入射瞳径 0.59mm
像の大きさ φ2.68〜φ5.69mm
である。
この実施例5は、リレー光学系の透明媒体10が2つの反射面を有する実施例である。2つの反射面の中、1つの反射面14が回転対称軸1上に原点を持つ回転対称非球面で構成されている。本実施例も、透過面である第1面11近傍に入射瞳5を配置する構成であり、さらに、第2面14である反射面で光路を約90°折り曲げることにより、光学系を小型にすることに成功したものである。また、この反射面12では光路が大きく曲がるために、偏心により発生する瞳収差が発生しやすいために、比較的強い正のパワーを与えることができない。そのため、次の第3面14の反射面に比較的大きなパワーを与えることが偏心収差を良好に保つために好ましい。その理由は、この第3面14の反射面は光路の折り曲げ角が比較的小さいため、偏心収差の発生が少ないからである。また、物体の1次像は正のパワーを持つ第1面11により、第2面12である第1反射面近傍に結像する。この物体の1次像は第3面14である第2反射面により無限遠に投影され、結像レンズ20に伝達することにより、良好な収差補正を行うことが可能となる。
そして、この実施例5では、透明媒体10の物体側に1つのYトーリックレンズ60を付加したものである。このレンズ60も、中心軸1に対して回転対称な面61、62で構成されているレンズで、中心軸1に対して直交する方向にはパワーを有さなが、中心軸1を含む断面内では負のパワーを有することにより、上下方向の画角を大きく取ることが可能となったものである。なお、Yトーリックレンズ60を省いた場合、上下方向の画角は90°である。
さらに好ましくは、このレンズ60は中心軸1を含む断面内では物体側に凸面を向け負メニスカスレンズで構成することにより、像歪の発生を最小にすることが可能となり、その残りの像歪を他の面で補正することが可能となり、良好な収差補正が可能となる。
また、本実施例では、透明媒体10の第3面14である第2反射面、第4面13である第2透過面を回転対称非球面で構成したが、この2つの面も、任意の曲線を回転することにより形成される回転自由曲面(Y回転自由曲面)で置き換えることは容易である。
さらに、透明媒体10の物体側には、1つのYトーリックレンズ60に限らず、2枚又は3枚のメニスカス形状のレンズで構成することにより、より像歪の発生を小さくすることが可能である。また、レンズに限らず、中心軸1に対して回転対称な反射面やプリズムにより光線を反射屈折させて任意の方向を撮像あるいは観察させることも容易である。
実施例6の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図12に、この光学系50内の光路を示す平面図を図13に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に100°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、理想レンズからなる結像レンズ20の入射側に透明媒体10を配置して、像面30が天頂に向いている場合、天頂方向が画像の中心方向に向き、地下方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、リレー光学系は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる3面の内面反射面12、14、15と、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と射出面(屈折面)13とからなる透明媒体10からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、光学系50が天頂方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体10内に入り、内面反射面12と内面反射面14と内面反射面15で順に3回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像レンズ20の絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。透明媒体10内の光路は、回転対称軸1を含む断面図内で1回転するように反射する。
そして、この実施例においては、透明媒体10内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14、15と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図12の回転対称軸1を含む断面図内で透明媒体10内の入射面11近傍位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図13)では結像しない。また、結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)は、透明媒体10の屈折面11上の位置5に結像している。
この実施例6の仕様は、
理想レンズ20の焦点距離 3.5mm
水平画角 360°
垂直画角 100°
入射瞳径 0.60mm
像の大きさ φ2.41〜φ5.90mm
である。
この実施例6は、リレー光学系の透明媒体10が3つの反射面を有する実施例である。各反射面の反射角が45°以下なので、各面にパワーを待たせることが可能となり、偏心収差の補正上好ましい。また、3つの反射面を正負正のパワー配置にして、一般的なトリプレットの配置をとることにより、その方向の像面湾曲(偏心によらない主光線周りの像面湾曲)を少なくすることが可能となる。さらに好ましくは、各反射面の反射角を略等しくすることにより、偏心収差の発生も少なくすることが可能となる。また、反射面で十分な収差補正が可能となるため、第5面13に相当する射出面のパワーを小さくすることが可能となる。そのため、色収差が発生しやすい透過面に強いパワーを与えることがないので、収差補正上好ましい結果が生ずる。
実施例7の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図14に、この光学系50内の光路を示す平面図を図15に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に100°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、理想レンズからなる結像レンズ20の入射側に透明媒体10を配置して、像面30が天頂に向いている場合、天頂方向が画像の中心から離れる方向に向き、地下方向が画像の内側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、リレー光学系は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる4面の内面反射面12、14、15、16と、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と射出面(屈折面)13とからなる透明媒体10からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、光学系50が天頂方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体10内に入り、内面反射面12と内面反射面14と内面反射面15と内面反射面16で順にジグザグに4回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像レンズ20の絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、透明媒体10内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14、15、16と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図14の回転対称軸1を含む断面図内で反射面12と反射面14の間の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図15)では結像しない。また、結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)は、透明媒体10の屈折面11上の位置5に結像している。
この実施例7の仕様は、
理想レンズ20の焦点距離 3.5mm
水平画角 360°
垂直画角 100°
入射瞳径 0.59mm
像の大きさ φ3.07〜φ5.27mm
である。
この実施例7は、リレー光学系の透明媒体10が4つの反射面12、14、15、16で構成されている実施例である。この実施例においては、反射面が多いため、収差発生を少なくすることが可能となる。このリレー光学系の透明媒体10の特に第2面12である第1反射面と第3面14である第2反射面の入射角を小さくし、これらの面に比較的強い正のパワーを与えていることを特徴としている。本実施例では、物体の一次像は反射面間に配置することにより一次像の形成を反射面で主に行うことが可能となり、第1面11である入射面のパワーの負担が軽くなり、特に色収差の発生上好ましい。
実施例8の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図16に、この光学系50内の光路を示す平面図を図17に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に100°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、理想レンズからなる結像レンズ20の入射側に透明媒体10を配置して、像面30が天頂に向いている場合、天頂方向が画像の中心から離れる方向に向き、地下方向が画像の内側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、リレー光学系は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる射出面(屈折面)13と内面反射面12とを兼用した面と、Y回転自由曲面からなる内面反射面14と、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11とからなる透明媒体10からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、光学系50が天頂方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体10内に入り、屈折面13が兼ねる内面反射面12と内面反射面14で順に2回反射されて、反射面面12が兼ねる射出面の屈折面13を経て透明媒体10から外に出て、結像レンズ20の絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、透明媒体10内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図16の回転対称軸1を含む断面図内で入射面11と反射面12の間の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図17)では結像しない。また、結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)は、透明媒体10の屈折面11近傍の外側の位置5に結像している。
この実施例8の仕様は、
理想レンズ20の焦点距離 3.5mm
水平画角 360°
垂直画角 100°
入射瞳径 0.51mm
像の大きさ φ2.48〜φ6.11mm
である。
この実施例8は、リレー光学系の透明媒体10の第2面12である第1反射面と第4面13である第2透過面を同一形状同一位置に配置した1つの面で兼用するものであり、反射面として作用する場合には臨界角を超えた角度で面に入射するように配置して全反射作用を利用することにより、コーティングすることなく光線を反射することが可能となる。これにより第2面12である第1反射面の入射角が大きくなるために、第3面14である第2反射面の入射角を小さくし、強い正のパワーをこの面に与えることが収差補正上好ましい。
なお、以上の実施例1〜4、6〜8において、実施例5のような1枚あるいは複数枚のYトーリックレンズ60を透明媒体10の物体側に付加することによりさらに上下方向の画角を広げることもできる。
以下に、上記実施例1〜8の構成パラメータを示す。なお、以下の表中の“YTR”はYトーリック面、“ASS”は非球面、“YRFS”はY回転自由曲面をそれぞれ示す。また、“IDL”は理想レンズを示す。

実施例1
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(3) 1.8830 40.7
4 ASS[1] 偏心(4)
5 ∞(絞り) 偏心(5)
6 IDL 偏心(6)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -2.9723 ×10+12 8.2258 ×10-13 8.7473 ×10-2
YRFS[2]
1 -1.7674 ×10+12 -8.2310 ×10-13 -1.4348 ×10-2
4 -1.8979 ×10-4
ASS[1]
R 0.03
k -1.7097 ×10+23
a 1.6024 ×10-5
偏心(1)
X 0.00 Y 29.71 Z 58.04
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z 58.04
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z 53.71
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z 33.07
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z 7.43
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z 3.93
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例2
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(2) 1.8830 40.7
4 ASS[1] 偏心(3) 1.8830 40.7
5 ASS[2] 偏心(4)
6 ∞(絞り) 偏心(5)
7 IDL 偏心(6)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -2.4337 ×10+13 1.7345 ×10-1
YRFS[2]
1 -1.7494 ×10+12 -1.0718 C3 -4.7660 ×10-2
4 -2.6559 ×10-3
ASS[1]
R 106.95
k -1.0057
a 4.7505 ×10-6
ASS[2]
R 10.54
k -5.7542 ×10-1
a -1.4755 ×10-4
偏心(1)
X 0.00 Y 24.60 Z -17.73
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z -17.73
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -37.55
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -27.55
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -7.32
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -3.82
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例3
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(2) 1.8830 40.7
4 ASS[1] 偏心(3) 1.8830 40.7
5 ASS[2] 偏心(4)
6 ∞(絞り) 偏心(5)
7 IDL 偏心(6)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -2.2841 ×10+13 2.6770 ×10-1
YRFS[2]
1 -1.9109 ×10+12 -1.0184 C3 -7.3021 ×10-2
4 -5.8025 ×10-3
ASS[1]
R 174.58
k -7.4684 ×10-1
a 5.7868 ×10-6
ASS[2]
R 13.32
k -4.7483 ×10-1
a -8.2166 ×10-5
偏心(1)
X 0.00 Y 22.89 Z -21.71
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z -21.71
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -41.94
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -31.94
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -7.22
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -3.72
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例4
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.5163 64.1
3 YRFS[2] 偏心(3) 1.5163 64.1
4 ASS[1] 偏心(4) 1.5163 64.1
5 ASS[2] 偏心(5)
6 ∞(絞り) 偏心(6)
7 IDL 偏心(7)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -3.0036 ×10+12 -1.0949 C3 7.9127 ×10-1
YRFS[2]
1 -2.3775 ×10+12 -2.7477 C3 -3.4376 ×10-1
4 -4.0871 ×10-2
ASS[1]
R 385.65
k -1.1152 ×10-1
a 3.5255 ×10-6
ASS[2]
R 14.97
k -4.6695 ×10-1
a -6.5941 ×10-5
偏心(1)
X 0.00 Y 30.27 Z -32.65
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z -32.45
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -26.70
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -46.55
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -36.55
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -7.19
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 0.00 Z -3.69
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例5
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 YTR[1] 偏心(1) 1.8830 40.7
2 YTR[2] 偏心(2)
3 YRFS[1] 偏心(3) 1.8830 40.7
2 YRFS[2] 偏心(3) 1.8830 40.7
3 ASS[1] 偏心(4) 1.8830 40.7
4 ASS[2] 偏心(5)
5 ∞(絞り) 偏心(6)
6 IDL 偏心(7)
像 面 ∞
YTR[1]
Ry 9.18
Rx 30.79
k 0
YTR[2]
Ry 3.46
Rx 29.79
k 0.8017
a -0.7037 ×10-2
YRFS[1]
1 -2.5538 ×10+13 1.8955 ×10-1
YRFS[2]
1 -1.6554 ×10+12 -1.1178 C3 -3.7624 ×10-2
4 -1.7562 ×10-3
ASS[1]
R 94.46
k -1.3506
a 3.5332 ×10-6
ASS[2]
R 10.05
k -6.2971 ×10-1
a -1.7299 ×10-4
偏心(1)
X 0.00 Y -30.79 Z -18.78
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y -29.79 Z -18.78
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -18.78
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -35.29
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -27.35
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -7.35
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 0.00 Z -3.85
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例6
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(3) 1.8830 40.7
4 YRFS[3] 偏心(4) 1.8830 40.7
5 YRFS[4] 偏心(5) 1.8830 40.7
6 YRFS[5] 偏心(6)
7 ∞(絞り) 偏心(7)
8 IDL 偏心(8)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -1.8481 ×10+12 2.1583 ×10-23 4.1644 ×10-1
YRFS[2]
1 -2.8376 C2 4.4709 ×10-13 -2.6929 ×10-2
4 6.9340 ×10-45 -2.8236 ×10-5
YRFS[3]
1 -1.0495 ×10+12 2.9182 C3 -1.6455 ×10-1
4 1.6290 ×10-25 -3.6836 ×10-3
YRFS[4]
1 -1.1550 ×10+12 -3.1466 C3 1.9840 ×10-1
5 -2.6353 ×10-3
YRFS[5]
1 -3.1012 C2 -1.6609 C3 8.1094 ×10-2
偏心(1)
X 0.00 Y 18.63 Z 21.15
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z 21.15
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z 21.31
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z 12.93
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z 26.11
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z 11.87
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 0.00 Z 6.64
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y 0.00 Z 3.14
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例7
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(3) 1.8830 40.7
4 YRFS[3] 偏心(4) 1.8830 40.7
5 YRFS[4] 偏心(5) 1.8830 40.7
6 YRFS[5] 偏心(6) 1.8830 40.7
7 YRFS[6] 偏心(7)
8 ∞(絞り) 偏心(8)
9 IDL 偏心(9)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -2.6545 ×10+12 3.3538 ×10-13 2.0000 ×10-1
YRFS[2]
1 -2.1215 ×10+12 -4.8709 ×10-13 -4.8016 ×10-2
4 -1.4626 ×10-3
YRFS[3]
1 -2.5299 ×10+12 -3.6607 ×10-13 -2.5770 ×10-2
4 1.8160 ×10-3
YRFS[4]
1 -1.7677 ×10+12 -3.3880 ×10-13 -1.4400 ×10-2
4 -1.4774 ×10-4
YRFS[5]
1 -2.4521 ×10+12 -1.1520 ×10-33 7.2965 ×10-4
4 1.4207 ×10-5
YRFS[6]
1 -1.9558 ×10+12 1.4348 C3 -3.4742 ×10-2
7 2.0651 ×10-5
偏心(1)
X 0.00 Y -26.51 Z -71.23
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z -71.23
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -70.40
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -63.10
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -60.24
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -49.28
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 0.00 Z -41.38
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y 0.00 Z -7.05
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y 0.00 Z -3.55
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例8
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(3) 1.8830 40.7
4 YRFS[3] 偏心(4) 1.8830 40.7
5 YRFS[2] 偏心(3)
7 ∞(絞り) 偏心(5)
8 IDL 偏心(6)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -2.8555 ×10+12 1.4086 ×10-23 1.6311 ×10-1
YRFS[2]
1 -1.6939 ×10+12 1.4135 C3 -4.1598 ×10-2
5 1.9674 ×10-4
YRFS[3]
1 -1.3717 ×10+12 6.9108 C3 2.4425
4 6.4626 ×10-1
偏心(1)
X 0.00 Y -29.09 Z -21.78
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z -21.78
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -21.71
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -31.03
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -7.40
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -3.90
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。
以下に、上記実施例1〜8の遠方から入射する中心光束2の中心光線20 の各内面反射面への入射角(°)を示す。
実施例 第1反射面 第2反射面 第3反射面 第4反射面
1 59.237
2 46.986 17.082
3 45.521 15.66
4 27.401 18.331
5 48.103 17.792
6 23.507 23.409 13.058
7 34.816 40.68 39.29 57.941
8 54.341 27.296
ところで、本発明の光学系50においては、前記したように、Y−Z面内での結像レンズ20の絞り21の像(入射瞳)5を、透明媒体10の入射面11近傍に結像することにより、光学系50に主として回転対称軸1に沿った方向から入射するフレアーやゴーストを形成する不要光を少なくすることが可能となり、フレアーの少ない映像を観察(撮像)することが可能となる。
以上、本発明の光学系を中心軸(回転対称軸)を垂直方向に向けて天頂を含む360°全方位(全周)の画像を得る撮像あるいは観察光学系として説明してきたが、本発明は撮影光学系、観察光学系に限定されず、光路を逆にとって天頂を含む360°全方位(全周)に画像を投影する投影光学系として用いることもできる。また、内視鏡は管内観察装置の全周観察光学系として用いることもできる。
以下に、本発明の光学系の適用例として、パノラマ撮影光学系31又はパノラマ投影光学系32の使用例を説明する。図18は、内視鏡先端の撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系31を用いた例を示すための図であり、図18(a)は、硬性内視鏡41の先端に本発明によるパノラマ撮影光学系31を取り付けて360°全方位の画像を撮像観察する例である。また、図18(b)は、軟性電子内視鏡42の先端に本発明によるパノラマ撮影光学系31を取り付けて、表示装置43に撮影された画像を画像処理を施して歪みを補正して表示するようにした例である。
図19は、自動車48の各コーナや頂部に撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系31を複数取り付けて、車内の表示装置に各パノラマ撮影光学系31を経て撮影された画像を画像処理を施して歪みを補正して同時に表示するようにした例である。
図20は、投影装置44の投影光学系として本発明によるパノラマ投影光学系32を用い、その像面に配置した表示素子にパノラマ画像を表示し、パノラマ投影光学系32を通して360°全方位に配置したスクリーン45に360°全方位画像を投影表示する例である。
図21は、建物47の外部に本発明によるパノラマ撮影光学系31を用いた撮影装置49を取り付け、屋内に本発明によるパノラマ投影光学系32を用いた投影装置44を配置し、撮影装置49で撮像された映像を電線46を介して投影装置44に送るように接続している。このような配置において、屋外の360°全方位の被写体Oをパノラマ撮影光学系31を経て撮影装置49で撮影し、その映像信号を電線46を介して投影装置44に送り、像面に配置した表示素子にその映像を表示して、パノラマ投影光学系32を通して屋内の壁面等に被写体Oの映像O’を投影表示するようにしている例である。
本発明の実施例1の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例1の光学系内の光路を示す平面図である。 本発明の実施例2の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例2の光学系内の光路を示す平面図である。 本発明の実施例3の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例3の光学系内の光路を示す平面図である。 本発明の実施例4の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例4の光学系内の光路を示す平面図である。 本発明の実施例5の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例5の光学系内の光路を示す平面図である。 実施例5の光学系の面形状と光路を示す透視斜視図である。 本発明の実施例6の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例6の光学系内の光路を示す平面図である。 本発明の実施例7の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例7の光学系内の光路を示す平面図である。 本発明の実施例8の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例8の光学系内の光路を示す平面図である。 内視鏡先端の撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系を用いた例を示すための図である。 自動車の各コーナや頂部に撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系を用いた例を示すための図である。 投影装置の投影光学系として本発明によるパノラマ投影光学系を用いた例を示すための図である。 屋外の被写体を本発明によるパノラマ撮影光学系を経て撮影し、屋内に本発明によるパノラマ投影光学系を通して投影表示する例を示すための図である。
符号の説明
1…中心軸(回転対称軸)
2…遠方から入射する中心光束
0 …中心光束の中心光線
3U…遠方の空側から入射する光束
3L…遠方の地側から入射する光束
4…光束の結像位置
5…入射瞳の結像位置
10…透明媒体
11…屈折面(入射面)
12、14、15、16…内面反射面
13…屈折面(射出面)
20…結像レンズ(理想レンズ)
21…結像レンズの絞り
30…像面
41…硬性内視鏡
42…軟性電子内視鏡
43…表示装置
44…投影装置
45…スクリーン
46…電線
47…建物
48…自動車
49…撮影装置
50…光学系(本発明)
60…Yトーリックレンズ
61、62…Yトーリックレンズの回転対称な面

Claims (9)

  1. 360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に投影する光学系であって、
    リレー光学系と、結像系の場合は前記リレー光学系の射出側に配置され、投影系の場合は前記リレー光学系の入射側に配置された正パワーを有する結像光学系とからなり、
    前記リレー光学系は、中心軸の周りで回転対称な透明媒体を有し、前記透明媒体は、少なくとも1面の内面反射面と少なくとも2面の屈折面を持ち、結像系の場合は光線の進む順に、投影系の場合は光線の進む順とは反対に、入射面の屈折面を経て透明媒体内に入り、内面反射面で順に反射されて射出面の屈折面を経て透明媒体から外に出て、前記結像光学系を経て像面の中心軸から外れた位置に結像し、
    前記内面反射面及び前記屈折面は何れも中心軸の周りで回転対称な形状を有し、
    かつ、遠方から入射する光束は、中心軸を含む断面内で少なくとも1回結像され、かつ、その断面に対して直交し、その光束の中心光線を含む平面内では結像しないように構成されていることを特徴とする光学系。
  2. 遠方から入射する光束は前記透明媒体内で中心軸に対して片側のみに位置する前記内面反射面と前記屈折面を通ることを特徴とする請求項1記載の光学系。
  3. 前記結像光学系と入射瞳を形成する開口とが中心軸と同軸に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光学系。
  4. 遠方から入射する光束は、中心軸を含む断面内で1回結像され、かつ、1面乃至4面の内面反射面を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の光学系。
  5. 前記リレー光学系は、前記透明媒体の入射面の入射側に中心軸を含む断面内で負パワーを有する中心軸の周りで回転対称な環状屈折体、環状反射体又は環状屈折反射体を備えていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の光学系。
  6. 遠方から入射する中心光束の中心光線の前記内面反射面の中、入射角が45°以下の面を少なくとも1面有することを特徴とする請求項1から5の何れか1項記載の光学系。
  7. 少なくとも1面の内面反射面は対称面を持たない任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することを特徴とする請求項1から6の何れか1項記載の光学系。
  8. 少なくとも1面の内面反射面は奇数次項を含む任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することを特徴とする請求項1から6の何れか1項記載の光学系。
  9. 上下方向に180°の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に180°の画角に投影することを特徴とする請求項1から8の何れか1項記載の光学系。
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