JP4869712B2 - 光学系 - Google Patents

光学系 Download PDF

Info

Publication number
JP4869712B2
JP4869712B2 JP2006000047A JP2006000047A JP4869712B2 JP 4869712 B2 JP4869712 B2 JP 4869712B2 JP 2006000047 A JP2006000047 A JP 2006000047A JP 2006000047 A JP2006000047 A JP 2006000047A JP 4869712 B2 JP4869712 B2 JP 4869712B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
image
axis
rotationally symmetric
plane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006000047A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007183308A (ja
Inventor
孝吉 研野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2006000047A priority Critical patent/JP4869712B2/ja
Publication of JP2007183308A publication Critical patent/JP2007183308A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4869712B2 publication Critical patent/JP4869712B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Projection Apparatus (AREA)
  • Lenses (AREA)

Description

本発明は、光学系に関し、特に、立体形状の表示面、例えば円筒、球、円錐状の表示面を回転中心上を使わないで360°全方位方向に投影したり、360°全方位からの映像を例えば円筒、球、円錐状の立体形状の撮像面に撮像する光学系であって、ピント調整を可能にした光学系に関するものである。
従来、360°のスクリーンに映像を投影する場合には、複数台のプロジェクターからの映像をスクリーン上で繋ぎ合わせるか、魚眼レンズ等の広角な光学系により投影していた。そのような従来技術としては、特許文献1〜7に記載のものがある。
米国特許出願公開第2004/8423号明細書 特公平6−85019号公報 米国特許第5473474号明細書 米国特許第3283653号明細書 米国特許第3552820号明細書 米国特許第6611282号明細書 米国特許第6597520号明細書
しかしながら、従来の360°全方位へ投影する場合あるはその逆の場合、単数又は複数の平面から円筒面あるいは球面上に投影したりその逆の結像を行わせるものであり、例えば円筒、球、円錐状の面から円筒面あるいは球面上に投影したりその逆の結像を行わせるものはなかった。
ところで、有機EL表示素子を取り上げると明らかなように、今後の表示素子や撮像素子は、円筒面、球面、円錐面等の回転対称な曲面を表示面としたり撮像面とする表示素子、撮像素子が十分可能である。
本発明は従来技術のこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば円筒、円錐状、球の立体表示面を全方位方向に投影したり、全方位からの映像をそのような立体形状の撮像面に撮像する光学系であって、投影像距離又は物点距離によらず鮮明に投影又は結像させるためのピント調整が可能な光学系を提供することである。
上記目的を達成する本発明の光学系は、360°全方位方向からの映像を円錐状の像面に結像させる光学系、又は、360°全方位方向に円錐状の表示面の表示像を投影する光学系であって、前記像面又は表示面の回転中心軸を回転対称軸とする回転対称な少なくとも1つの反射面を有する光学系において、
前記像面又は表示面を前記回転中心軸方向に移動調節することでピント調整可能になっていることを特徴とするものである。
本発明のもう1つの光学系は、360°全方位方向からの映像を回転対称な立体形状の像面に結像させる光学系、又は、360°全方位方向に回転対称な立体形状の表示面の表示像を投影する光学系であって、前記像面又は表示面の回転中心軸を回転対称軸とする回転対称な少なくとも1つの反射面を有する光学系において、
屈折率が1より大きな透明媒質からなり、前記回転中心軸を含む断面において断面が楔形状をしていてその楔形状体の外側に位置する前記回転中心軸の周りにその楔形状を回転させて形成される輪帯状のピント調整用光学素子を少なくとも1つ有し、そのピント調整用光学素子を前記回転対称軸方向に移動調節することでピント調整可能になっていることを特徴とするものである。
この場合、前記ピント調整用光学素子を前記反射面と前記像面又は表示面の間に配置することが望ましい。
また、前記像面又は表示面は円筒面、球面、円錐面等の回転対称な曲面とすることができる。
また、前記反射面は、トーリック面で形成される回転対称な形状を有するもの、回転対称軸を含む断面内の対称面を持たない任意形状の線分を回転対称軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有するもの、回転対称軸を含む断面内の奇数次項を含む任意形状の線分を回転対称軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有するものとすることができる。もちろん、球面でもよい。
また、前記光学系は、前記回転対称軸上又はその近傍にサジタル方向の入射瞳とサジタル方向の射出瞳を有し、360°全方位方向からの順光線追跡又は逆光線追跡の光は、入射瞳、反射面、像面又は表示面、射出瞳の順に進む偏心光路をとるようにすることができる。
さらに、前記反射面近傍にメリジオナル方向の絞りを有するようにすることができる。また、結像させる光学系の前記ピント調整用光学素子の入射側、又は投影する光学系の前記ピント調整用光学素子の出射側に、屈折率が1より大きな透明媒質からなり、メリジオナル断面において断面が前記ピント調整用光学素子と反対向きの楔形状をしていて、前記回転中心軸の周りに回転させて形成される輪帯状の光路補償用光学素子を有するようにすることができる。
以上の本発明によると、全方位からの映像を例えば円筒、円錐状の立体撮像面に撮像したり、そのような立体形状の表示面を遠方の全方位に投影する光学系において、直線移動のピント調整により任意の撮像距離又は投影距離でも解像力の良い撮像光学系又は投影光学系を得ることができる。
以下、実施例に基づいて本発明の光学系について説明する。投影系の場合は逆追跡での説明であり、撮像系の場合は順追跡の順番で説明する。
円筒状、円錐状又は球状の表示面を持つ表示素子に表示された映像を、その周りの360°全周方向に投影するようにすることにより投影系をシンプルで小型にすることが可能となる。従来の透過レンズで構成する場合には、円筒状の表示面の周囲に複数の透過レンズ系を放射上に配置し、全周に投影する方法が考えられるが、この方法では、各透過レンズ系同士の位置調整を厳密に行わないと、投影された映像が繋がらない。
撮像系の場合は、360°全方位からの映像を円筒状、円錐状又は球状の撮像面を持つ撮像素子で撮像するようにすることにより撮影系をシンプルで小型にすることが可能となる。従来の透過レンズで構成する場合には、円筒状の撮像面の周囲に複数の透過レンズ系を放射上に配置し、全周から円筒状の撮像面上に結像させる方法が考えられるが、この方法では、各透過レンズ系同士の位置調整を厳密に行わないと、円筒状の撮像面上に結像された映像が繋がらない。
また、各光学系(投影系の場合は投影レンズ系、撮像系の場合は撮影レンズ系)の像面は一方向についてのみ湾曲するシリンドリカル面になるので、これを補正するためには回転非対称な光学面を用いる必要があり、製作が難しくなる。
また、先行技術のような光学系では、360°の全方位の映像は平面上の円環状の映像として結像される(投影系の場合はそのような表示像を形成する)ために、観察するときにはそのように歪んだ映像を電子的に正しい像に変換することが必要である。また、投影系の場合は正しい像をそのように円環状に歪んだ映像に電子的に変換する必要がある。
そこで、本発明では、以上のような回転対称な立体形状の物体面を投影するために、少なくとも1つの回転対称な反射面を有するように構成したものである。
図1は、後記の実施例1の光学系の回転中心軸(回転対称軸)1を含む断面図であり、遠方の全周に回転中心軸1の周りで回転対称な立体形状、この実施例では円錐面の物体面3を投影するか、光路を逆にして撮像面3に結像させる光学系であり、少なくとも1つの回転中心軸1の周りで回転対称な円環状の反射面2を有するものである。
さらに好ましくは、この回転対称な反射面2に正のパワーを持たせることにより、無限遠の物点の映像を円筒状、円錐状又は球状の物体面(撮影系の場合は撮像面)3に結像させるか、円筒状、円錐状又は球状の物体面(投影系の場合は表示面)3を無限遠の像点に投影することができる(図1の場合は、物体面(投影系の場合は表示面)3は円錐状の面)。
さらに、撮像系で説明すると、撮像面3自体で物体から反射面に入射する光線を遮断しないように、回転対称軸(回転中心軸)1方向に入射瞳4、射出瞳5位置の順に配置し、反射面2と像面(物体面)3は回転対称軸1の軸外に配置する偏心配置をとることが重要であり、この場合、光が入射瞳4、反射面2、像面(物体面)3、射出瞳5の順の進むように偏心光路の配置にすることが好ましい。
さらに好ましくは、上記のような配置をとると、光束は屈曲した偏心配置をとるために、偏心収差が発生する。特に画面上下方向(回転中心軸1に沿う方向)の中心でも非対称な非点収差が発生する。これを補正するために、反射面2としては、球面ではなく、回転対称軸1方向とこれと直交する方向では曲率が異なるトーリック面を用いることが好ましい。
さらに好ましくは、反射面2は回転中心軸1を含む断面内で対称面を持たない任意形状の線分を回転対称軸1の周りで回転させて形成される回転対称な形状にすることが好ましい。この形状により、反射面2の回転対称軸1方向の上下で部分的な曲率半径を異ならせることが可能となり、偏心のコマ収差と、偏心の像面湾曲を補正することが可能となる。
さらに好ましくは、反射面2は回転中心軸1を含む断面内で奇数次項を含む任意形状の線分を回転対称軸1の周りで回転させて形成される回転対称な形状にすることにより、さらに自由度の高い補正を行うことが可能となり、収差補正上好ましい。
撮像光学系に使う場合には、不要な光線を遮蔽する角度制限手段を有することが望ましく、例えば回転対称軸1上に配置された開口等で制限することも可能である。
また、投影光学系の場合は、表示素子の表示面3を射出する光線の角度を制限するために、表示素子の表示面3を照明する照明手段として角度特性を有するものを用いるとよい。
以上説明したように、本発明は、360度の全方位に映像を諸収差なく投影することが可能な光学系でありながら、回転中心軸1に対して回転対称な形状の反射面2で光学系を構成することが可能である。回転対称な素子は一般的な回転対称非球面と同様な加工法で加工できるので、安価に製作することが可能である。
さて、図1のように、少なくとも1つの回転対称な反射面2を有し、遠方の全周に回転対称な円錐状の物体面3を投影する光学系、あるいは、遠方の全方位からの映像を円筒状、円錐状又は球状の像面3に結像させて撮像する光学系において、ピント調整することを考える。
従来の光学系では、360°の全方位からの映像を平面の撮像素子上に投影する構成をとっており、撮像面と撮像光学系の距離を調整することにより、ピント調整を行うことが可能であった。しかし、上記のように、立体形状の撮像面又は表示面を用いる本発明の光学系では、光学系と撮像面の距離を調整することは、光学系又は撮像素子、表示素子が剛体の場合不可能である。
そこで、本発明では、第1に図1の例のように、撮像面(像面)3又は表示面(物体面)3の立体形状を円錐状にして、回転中心軸1方向に移動調節可能にすることによって、光学系(図1の場合は、反射面2のみからなる)と像面又は表示面3との距離が実質的に変化するようにすることにより、ピント調整が可能にしている。
また、本発明では、第2に、図9に後記の実施例3の光学系の回転中心軸(回転対称軸)1を含む断面図を示すように、屈折率が1より大きな透明媒質からなり、回転中心軸1を含む断面図において断面が楔形状をしていてその楔形状体の外側に位置する回転中心軸1の周りにその楔形状を回転させて形成される輪帯状のピント調整用光学素子6を少なくとも1つ有し、そのピント調整用光学素子6を回転対称軸1方向に調節可能にすることによって、立体形状の撮像面又は表示面を変形することなく撮像映像又は投影像のピント調整を可能としている。この場合も、輪帯状のピント調整用光学素子6を回転対称軸1方向に移動させてピント調整を行うことにより、移動構造を簡略化することが可能となる。
そして、好ましくは、図9に示すように、ピント調整用光学素子6は、反射面2と像面又は表示面3の間に配置することが好ましい。反射面2と像面(表示面)3の間は光束が集光しており、投影倍率の変化が比較的大きく、ピント調整用光学素子6の少ない移動量でピント調整を行うことが可能となる。他の場所では、本発明の光学系のように光路を折り返している光学系では移動量が多くなり、光線を遮光してしまう可能性が高くなる。
本発明のピント調整用光学素子6は、遠方の物体側から順に、サジタル断面(図1、図9の面に垂直な断面)の入射瞳、反射面2、サジタル断面の射出瞳の順に配置され、前記サジタル断面の入射瞳とサジタル断面の射出瞳は回転対称軸1上に配置されている撮像光学系(投影光学系)と共に用いるとことが望ましい。これにより、上下方向の画角を広くとった全方位光学系を構成することが可能となる。
さらに好ましくは、本発明のピント調整用光学素子6の面を球面、トーリック面、回転自由曲面で構成することが収差補正上好ましい。
以上説明したように、本発明は、遠方の360°全方位方向からの映像を円筒状、円錐状又は球状の立体形状の像面に結像させる撮影光学系、及び、円筒状、円錐状又は球状の立体形状の表示面を持つ表示素子に表示された映像をその周りの遠方の360°全周に投影する投影光学系において、円錐状の像面又は表示面を回転対称軸方向に移動するか、断面が楔形状をしていてその楔形状体の外側に位置する回転中心軸の周りにその楔形状を回転させて形成される輪帯状のピント調整用光学素子を回転対称軸方向に移動することにより、360°全方位の映像を一度にピント調整することが可能な光学系に関するものである。
以下に、本発明の光学系の実施例1〜4を説明する。これら光学系の構成パラメータは後記する。これら実施例の構成パラメータは、例えば図1に示すように、遠方の物体面(像面3と共役な遠方の物点を意味する。)から回転中心軸1を含むように設定された基準面(座標(X,Y,Z)の原点)を通り、入射瞳4に向かい、反射面2を経て像面3に至る順光線追跡の結果に基づくものである。
座標系は、順光線追跡において、例えば図1に示すように、入射瞳4(実施例4の場合は、サジタル面における入射瞳4s)を回転中心軸1に投影した基準面位置を偏心光学系の偏心光学面の原点とし、回転中心軸1の像面3から離れる方向をY軸正方向とし、図1の紙面内をY−Z平面とする。そして、図1の紙面内のいま考えている像面の側と反対側の方向をZ軸正方向とし、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX軸正方向とする。
偏心面については、その面が定義される座標系の上記光学系の原点の中心からの偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、光学系の原点に定義される座標系のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする各面を定義する座標系の傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、各面を定義する座標系を光学系の原点に定義される座標系のまずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その回転した別の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
また、各実施例の光学系を構成する光学作用面の中、特定の面とそれに続く面が共軸光学系を構成する場合には面間隔が与えられており、その他、面の曲率半径、媒質の屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。
なお、非球面は、以下の定義式で与えられる回転対称非球面である。
Z=(Y2 /R)/[1+{1−(1+k)Y2 /R2 1 /2
+aY4 +bY6 +cY8 +dY10+・・・
・・・(a)
ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光線)とし、Yを光軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは近軸曲率半径、kは円錐定数、a、b、c、d、…はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
また、トーリック面にはXトーリック面とYトーリック面があり、それぞれ以下の式により定義する。なお、面形状の原点を通り、光学面に垂直な直線がトーリック面の軸となる。面形状の原点に対してXYZ直交座標系をとると、
Xトーリック面は、
F(X)=Cx・X2 /[1+{1−(1+k)Cx2 ・X2 1/2 ] +aX4 +bX6 +cX8 +dX10・・・
Z=F(X)+(1/2)Cy{Y2 +Z2 −F(X)2 } ・・・(b)
Z軸方向のY軸方向曲率Cyの中心を通ってX軸に平行な軸の周りで曲線F(X)を回転する。その結果、その面はX−Z面内で非球面になり、Y−Z面内で円になる。
Yトーリック面は、
F(Y)=Cy・Y2 /[1+{1−(1+k)Cy2 ・Y2 1/2 ] +aY4 +bY6 +cY8 +dY10・・・
Z=F(Y)+(1/2)Cx{X2 +Z2 −F(Y)2 } ・・・(c)
Z軸方向のX軸方向曲率Cxの中心を通ってY軸に平行な軸の周りで曲線F(Y)を回転する。その結果、その面はY−Z面内で非球面になり、X−Z面内で円になる。
ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのズレ量、CxはX軸方向曲率、CyはY軸方向曲率、kは円錐係数、a、b、c、dは非球面係数である。なお、X軸方向曲率半径Rx、Y軸方向曲率半径Ryと曲率Cx、Cyとの間には、
Rx=1/Cx,Ry=1/Cy
の関係にある。
また、拡張回転自由曲面は、以下の定義で与えられる回転対称面である。
まず、Y−Z座標面上で原点を通る下記の曲線(d)が定められる。
Z=(Y2 /RY)/[1+{1−(C1 +1)Y2 /RY2 1 /2
2 Y+C3 2 +C4 3 +C5 4 +C6 5 +C7 6
+・・・・+C2120+・・・・+Cn+1 n +・・・・
・・・(d)
次いで、この曲線(d)をX軸正方向を向いて左回りを正として角度θ(°)回転した曲線F(Y)が定められる。この曲線F(Y)もY−Z座標面上で原点を通る。
その曲線F(Y)をZ正方向に距離R(負のときはZ負方向)だけ平行移動し、その後にY軸の周りでその平行移動した曲線を回転させてできる回転対称面を拡張回転自由曲面とする。
その結果、拡張回転自由曲面はY−Z面内で自由曲面(自由曲線)になり、X−Z面内で半径|R|の円になる。
この定義からY軸が拡張回転自由曲面の軸(回転対称軸)となる。
ここで、RYはY−Z断面での球面項の曲率半径、C1 は円錐定数、C2 、C3 、C4 、C5 …はそれぞれ1次、2次、3次、4次…の非球面係数である。
なお、Y軸に平行な軸を中心軸に持つ円筒面(Yシリンドリカル面)は、Yトーリック面の1つとして与えられ、Ry=∞,k,a,b,c,d,…=0とし、Rx=(円筒面の半径)のYトーリック面として与えられる。
また、Y軸に平行な軸を中心軸に持つ円錐面は拡張回転自由曲面の1つとして与えられ、RY=∞,C1 ,C2 ,C3 ,C4 ,C5 ,…=0とし、θ=(円錐面の傾き角)、R=(X−Z面内での底面の半径)として与えられる。
また、後記の構成パラメータ中にデータの記載されていない非球面に関する項は0である。屈折率、アッベ数については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。長さの単位はmmである。各面の偏心は、上記のように、基準面からの偏心量で表わす。
実施例1の光学系の回転中心軸1に沿ってとった断面図を図1に、その光学系内の光路を示す回転中心軸1に沿う方向に見た平面図を図2に示す。また、この実施例の光学系全体の横収差図を図3、図4に示す。ただし、図3は無限遠物点に焦点調節をしたときの横収差図、図4は回転中心軸1から1mの物点に焦点調節をしたときの横収差図である。これらの横収差図において、中央に示された角度は、垂直方向の画角を示し、その画角におけるY方向(メリジオナル方向)とX方向(サジタル方向)の横収差を示す。なお、マイナスの画角は、X軸正方向を向いて右回りの角度を意味する。以下、同じ。
本実施例は、1面の反射面2で構成されている撮像光学系であり、反射面2は正パワーを持つ球面で構成されており、像面(表示面)3は円錐面で構成されている。反射面2と像面(表示面)3は回転中心軸1に対して回転対称な面形状を持っている。そして、回転対称軸(回転中心軸)1のY軸上に入射瞳4と射出瞳5が距離をおいて配置されている。
この構成で、順光線追跡で、無限遠の物点(逆光線追跡では投影面)からの光は、入射瞳4を通って偏心配置の反射面2にY軸に対して斜めに偏心光路で入射し、そこで反射されてY軸上の入射瞳4から離れた射出瞳5に向かって進み、その間の像面(表示面)3に入射して物点の像を結像する。
このような偏心配置であるので、360°全方位方向からの光は、入射瞳4を経て反射面2に入射し、そこで反射されて像面3に入射し、上下画角10°〜30°の20°の範囲で、結像することができる。
この実施例1の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 20°
入射瞳径 2.00mm
像の大きさ φ20.00mm、高さ3.40mmの円錐面
であり、
ピント調整:∞→1mの場合、像面3をY軸方向に−10.00→−9.97に変化させる。
本実施例では、像面3を円錐面で構成するために、偏心収差により発生する像面の傾きを補正することが可能となる。撮像素子又は表示素子は扇形の可撓性の撮像素子又は表示素子を丸めることにより比較的簡単に構成することが可能である。
実施例2の光学系の回転中心軸1に沿ってとった断面図を図5に、その光学系内の光路を示す回転中心軸1に沿う方向に見た平面図を図6に示す。また、この実施例の光学系全体の横収差図を図7、図8に示す。
本実施例は、1面の反射面2で構成されている撮像光学系であり、反射面2はメリジオナル断面、サジタル断面共に正パワーを持つ拡張回転自由曲面で構成されており、像面(表示面)3は円筒面で構成されている。反射面2と像面(表示面)3は回転中心軸1に対して回転対称な面形状を持っている。そして、回転対称軸(回転中心軸)1のY軸上に入射瞳4と射出瞳5が距離をおいて配置されている。
そして、反射面2と像面3の間に本発明に基づき、屈折率が1より大きな透明媒質からなり、メリジオナル断面において断面が楔形状をしていてその楔形状体の外側に位置する回転中心軸1の周りにその楔形状を回転させて形成される輪帯状のピント調整用光学素子6が配置され、さらに、そのピント調整用光学素子6の断面楔形状体によりメリジオナル断面において光路が曲がるのを補償するために、ピント調整用光学素子6の入射側に略接して同様に屈折率が1より大きな透明媒質からなり、メリジオナル断面において断面がピント調整用光学素子6と反対向きの楔形状をしていてその楔形状体の外側に位置する回転中心軸1の周りにその楔形状を回転させて形成される輪帯状の光路補償用光学素子7が配置されており、ピント調整用光学素子6を回転中心軸1に沿って移動調節することでピント調整ピント調整を可能としている。
この構成で、順光線追跡で、無限遠の物点(逆光線追跡では投影面)からの光は、入射瞳4を通って偏心配置の反射面2にY軸に対して斜めに偏心光路で入射し、そこで反射されてY軸上の入射瞳4から離れた射出瞳5に向かって進み、光路補償用光学素子7とピント調整用光学素子6を経て射出瞳5の入射側の像面(表示面)3に入射して物点の像を結像する。
このような偏心配置であるので、360°全方位方向からの光は、入射瞳4を経て反射面4に入射し、そこで反射されて像面3に入射し、上下画角10°〜30°の20°の範囲で、結像することができる。
この実施例2の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 20°
入射瞳径 2.08mm
像の大きさ φ17.61mm、高さ3.65mmの円筒面
であり、
ピント調整:∞→1mの場合、ピント調整用光学素子6(後記の5面と6面)をY軸正方向に0.52mmに移動させる。
実施例3の光学系の回転中心軸1に沿ってとった断面図を図9に、その光学系内の光路を示す回転中心軸1に沿う方向に見た平面図を図10に示す。また、この実施例の光学系全体の横収差図を図11、図12に示す。
本実施例は、1面の反射面2で構成されている撮像光学系であり、反射面2はメリジオナル断面、サジタル断面共に正パワーを持つ拡張回転自由曲面で構成されており、像面(表示面)3は円筒面で構成されている。反射面2と像面(表示面)3は回転中心軸1に対して回転対称な面形状を持っている。そして、回転対称軸(回転中心軸)1のY軸上に入射瞳4と射出瞳5が距離をおいて配置されている。
そして、反射面2と像面3の間に本発明に基づき、屈折率が1より大きな透明媒質からなり、メリジオナル断面において断面が楔形状をしていてその楔形状体の外側に位置する回転中心軸1の周りにその楔形状を回転させて形成される輪帯状のピント調整用光学素子6が配置されており、ピント調整用光学素子6を回転中心軸1に沿って移動調節することでピント調整ピント調整を可能としている。実施例2の光路補償用光学素子7を省いた構成になっている。
この構成で、順光線追跡で、無限遠の物点(逆光線追跡では投影面)からの光は、入射瞳4を通って偏心配置の反射面2にY軸に対して斜めに偏心光路で入射し、そこで反射されてY軸上の入射瞳4から離れた射出瞳5に向かって進み、ピント調整用光学素子6を経て射出瞳5の入射側の像面(表示面)3に入射して物点の像を結像する。
このような偏心配置であるので、360°全方位方向からの光は、入射瞳4を経て反射面4に入射し、そこで反射されて像面3に入射し、上下画角10°〜30°の20°の範囲で、結像することができる。
この実施例3の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 20°
入射瞳径 2.27mm
像の大きさ φ17.62mm、高さ3.56mmの円筒面
であり、
ピント調整:∞→1mの場合、ピント調整用光学素子6(後記の3面と4面)をY軸正方向に0.68mmに移動させる。
本実施例は、反射面2と像面(表示面)3の間に本発明に基づきピント調整用光学素子6を配置したものであり、メリジオナル断面の像面3の傾きを補正するために、ピント調整用光学素子6は、入射瞳4側で光路長が長く、射出瞳5側で光路長が短い断面楔形状にすることが重要である。
実施例4の光学系の回転中心軸1に沿ってとった断面図を図13に、その光学系内の光路を示す回転中心軸1に沿う方向に見た平面図を図14に示す。また、この実施例の光学系全体の横収差図を図15、図16に示す。
本実施例は、回転中心軸1を回転中心軸とする円環状であって断面反射プリズム状の反射光学素子10で構成されている撮像光学系であり、反射光学素子10は、屈折率が1より大きな透明媒質からなり、入射屈折面11、反射面2を構成する内面反射面12、射出屈折面13で構成され、光学面11、12、13は何れも回転中心軸1を回転対称軸とする回転対称面からなり、入射屈折面11、射出屈折面13はメリジオナル断面で正パワーを持つ拡張回転自由曲面で構成されており、内面反射面12は円錐面で構成されており、像面(表示面)3は円筒面で構成されている。そして、回転対称軸(回転中心軸)1のY軸上にサジタル面における入射瞳4sと射出瞳5sが距離をおいて配置されており、かつ、メリジオナル面においては内面反射面12の幅が絞り8mを構成している。
そして、射出屈折面13と像面3の間に本発明に基づき、屈折率が1より大きな透明媒質からなり、メリジオナル断面において断面が楔形状をしていてその楔形状体の外側に位置する回転中心軸1の周りにその楔形状を回転させて形成される輪帯状のピント調整用光学素子6が配置されており、ピント調整用光学素子6を回転中心軸1に沿って移動調節することでピント調整ピント調整を可能としている。
この構成で、順光線追跡で、無限遠の物点(逆光線追跡では投影面)からの光は、サジタル面における入射瞳4sを通って偏心配置の入射屈折面11から反射光学素子10内に入射し、内面反射面12にY軸に対して斜めに偏心光路で入射し、そこで反射されて射出屈折面13から反射光学素子10外に出てY軸上の入射瞳4sから離れたサジタル面における射出瞳5sに向かって進み、ピント調整用光学素子6を経て射出瞳5sの入射側の像面(表示面)3に入射して物点の像を結像する。
このような断面反射プリズム状の反射光学素子10を用いた偏心配置であるので、360°全方位方向からの光は、サジタル面における入射瞳4sを経て反射光学素子10に入射し、メリジオナル面における絞り8mを経て内面反射面12に入射し、そこで反射されて反射光学素子10を出て像面3に入射し、上下画角10°〜50°の40°の広い画角範囲で結像することができる。
この実施例4の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 40°
入射瞳径 2.00mm
像の大きさ φ21.47mm、高さ12.17mmの円筒面
であり、
ピント調整:∞→1mの場合、ピント調整用光学素子6(後記の5面と6面)をY軸負方向に0.41mmに移動させる。
本実施例は、メリジオナル断面内では、絞り8mを反射面2(12)位置に配置しており、サジタル断面では、入射瞳4sと射出瞳5sを回転対称軸1上の離れた位置に配置しているので、有効光束径が特にY軸方向で小さくなり、像面3と干渉しない。その結果、上下方向の画角を広くとった全方位光学系を構成することが可能となる。
以下に、上記実施例1〜4の構成パラメータを示す。なお、以下の表中の“YTR”はYトーリック面、“ERFS”は拡張回転自由曲面を示す。また、“RE”は反射面をそれぞれ示す。

実施例1
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳)
2 -18.73(RE) 偏心(1)
3 ∞(射出瞳) 偏心(2)
像 面 ERFS[1] 偏心(3)
ERFS[1]
RY ∞
θ -10.00
R 10.00
偏心(1)
X 0.00 Y -6.82 Z 18.73
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y -13.64 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y -10.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例2
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳)
2 ERFS[1] (RE) 偏心(1)
3 ERFS[2] 偏心(2) 1.5163 64.1
4 ERFS[3] 偏心(3)
5 ERFS[4] 偏心(3) 1.5163 64.1
6 ERFS[5] 偏心(4)
7 ∞(射出瞳) 偏心(5)
像 面 YTR[1] 偏心(6)
ERFS[1]
RY -20.93
θ 0.00
R 18.74
4 1.4502 ×10-4
5 -6.8816 ×10-6
ERFS[2]
RY ∞
θ 15.00
R 11.50
ERFS[3]
RY ∞
θ 0.00
R 10.50
ERFS[4]
RY ∞
θ 0.00
R 10.50
ERFS[5]
RY ∞
θ 15.00
R 9.50
YTR[1]
Rx -8.81
Ry ∞
偏心(1)
X 0.00 Y -6.82 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y -10.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y -10.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y -10.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y -13.58 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y -10.37 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例3
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳)
2 ERFS[1] (RE) 偏心(1)
3 ERFS[2] 偏心(2) 1.5163 64.1
4 ERFS[3] 偏心(3)
5 ∞(射出瞳) 偏心(4)
像 面 YTR[1] 偏心(5)
ERFS[1]
RY -20.45
θ 0.00
R 18.41
4 8.8426 ×10-5
5 -2.9824 ×10-6
ERFS[2]
RY ∞
θ 0.00
R 10.05
ERFS[3]
RY ∞
θ 15.00
R 9.50
YTR[1]
Rx -8.81
Ry ∞
偏心(1)
X 0.00 Y -6.70 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y -10.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y -10.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y -11.83 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y -9.96 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例4
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳サジタル)
2 ERFS[1] 偏心(1) 1.5163 64.1
3 ERFS[2] (RE) 偏心(2) 1.5163 64.1
(絞り面 メリジオナル)
4 ERFS[3] 偏心(3)
5 ERFS[4] 偏心(4) 1.5163 64.1
6 ERFS[5] 偏心(5)
7 ∞(射出瞳サジタル) 偏心(6)
像 面 YTR[1] 偏心(7)
ERFS[1]
RY 11.24
θ -38.65
R 19.21
4 2.6602 ×10-4
5 -2.6146 ×10-4
ERFS[2]
RY ∞
θ -3.66
R 25.00
ERFS[3]
RY 20.25
θ 43.56
R 19.38
4 1.9608 ×10-3
5 -1.9818 ×10-4
ERFS[4]
RY ∞
θ 40.00
R 18.00
ERFS[5]
RY ∞
θ 30.00
R 16.00
YTR[1]
Rx -10.74
Ry ∞
偏心(1)
X 0.00 Y -11.09 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y -14.85 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y -17.54 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y -18.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y -18.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y -16.07 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y -20.86 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。
以上、実施例1〜4に基づいて本発明の光学系を説明してきたが、以上の実施例の光学系で、入射瞳4(4s)から離れて物体側に回転中心軸1と同心にYトーリックレンズを付加し、このYトーリックレンズもY軸(回転中心軸1)に対して回転対称な面で構成されたレンズにし、このトーリックレンズはX方向にはパワーを持たせないで、一方、Y方向(図1の断面内等)には負のパワーを持たせることにより、回転対称軸1を含む断面方向の画角をより大きくとることが可能となる。さらに好ましくは、このトーリックレンズはY−Z断面内では物体側に凸面を向け負のメニスカスレンズ形状に構成することにより、像歪の発生を最小にすることが可能となり、良好な収差補正が可能となる。
さらに、入射瞳4(4s)の物体側には、断面が負メニスカスレンズ形状の1つのYトーリックレンズに限らず、2枚又は3枚のメニスカス形状のレンズで構成することにより、より像歪の発生を小さくすることが可能である。また、レンズに限らず、回転中心軸1に対して回転対称な反射面やプリズムにより光線を反射屈折させて任意の方向を投影あるいは撮像させることも容易である。
また、本発明の光学系の回転中心軸1の周りで回転対称な反射面4、反射光学素子10はそのまま用いることにより、360°全方位の画角を有する映像を撮影したり投影できるが、その反射面4、反射光学素子10を回転中心軸1を含む断面で切断して2分の1、3分の1、3分の2等にすることにより、中心軸1の周りの画角が180°、120°、240°等の映像を撮影したり投影するようにしてもよい。
以上、本発明の光学系を回転中心軸(回転対称軸)1を垂直方向に向けて360°全方位(全周)遠方からの映像を円筒状の像面に結像させる撮像光学系として説明してきたが、光路を逆にとって、回転中心軸(回転対称軸)1を垂直方向に向けて360°全方位(全周)の遠方の円筒状あるいは半球状のスクリーン等の上に、円筒状、円錐状等の立体形状の表示面の像を投影する投影光学系としても使用可能である。
さらに、像面3は円筒面に限らず、円錐面、球面等の回転対称な曲面形状でもよい。
また、トーリック面、拡張回転自由曲面をフレネル面で構成することもできる。また、本発明の光学系は、内視鏡等の管内観察装置の全周観察光学系として用いることもできる。また、反射面は、円周方向に溝を切ったリニアフレネル反射面を筒状にしても構成可能である。
図17に本発明の光学系をパノラマ撮影光学系として使用する場合の概略の光路(a)と、パノラマ投影光学系として使用する場合の概略の光路(b)を示す。パノラマ撮影光学系として使用する場合、図17(a)に示すように、本発明の光学系20の回転対称軸1と同心に円筒面、円錐面等の回転対称な立体形状の撮像面3を持つ撮像素子21を配置し、その光学系20に360°全方位物体からの光23を入射させることで、撮像面3にそのパノラマ像を結像させることができ、撮像することができる。
パノラマ投影光学系として使用する場合、図17(b)に示すように、本発明の光学系20の回転対称軸1と同心に円筒面、円錐面等の回転対称な立体形状の表示面3を持つ表示素子25を配置し、その表示面3に投影すべき全方位画像を表示させ、表示素子25の表示面3の背後に配置した照明光源26を点灯すると、その表示面3からの投影光27は光学系20を経て遠方の円筒状あるいは半球状のスクリーン等の上に全方位画像を投影することができる。
本発明の実施例1の光学系の回転中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例1の光学系内の光路を示す回転中心軸に沿う方向に見た平面図である。 実施例1の光学系を無限遠物点に焦点調節をしたときの横収差図である。 実施例1の光学系を回転中心軸から1mの物点に焦点調節をしたときの横収差図である。 本発明の実施例2の光学系の回転中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例2の光学系内の光路を示す回転中心軸に沿う方向に見た平面図である。 実施例2の光学系を無限遠物点に焦点調節をしたときの横収差図である。 実施例2の光学系を回転中心軸から1mの物点に焦点調節をしたときの横収差図である。 本発明の実施例3の光学系の回転中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例3の光学系内の光路を示す回転中心軸に沿う方向に見た平面図である。 実施例3の光学系を無限遠物点に焦点調節をしたときの横収差図である。 実施例3の光学系を回転中心軸から1mの物点に焦点調節をしたときの横収差図である。 本発明の実施例4の光学系の回転中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例4の光学系内の光路を示す回転中心軸に沿う方向に見た平面図である。 実施例4の光学系を無限遠物点に焦点調節をしたときの横収差図である。 実施例4の光学系を回転中心軸から1mの物点に焦点調節をしたときの横収差図である。 本発明の光学系をパノラマ撮影光学系として使用する場合の概略の光路(a)とパノラマ投影光学系として使用する場合の概略の光路(b)を示す図である。
符号の説明
1…回転中心軸(回転対称軸)
2…反射面
3…像面(表示面)
4…入射瞳
4s…サジタル面における入射瞳
5…射出瞳
5s…サジタル面における射出瞳
6…ピント調整用光学素子
7…光路補償用光学素子
8m…絞り
10…反射光学素子
11…入射屈折面
12…内面反射面
13…射出屈折面
20…光学系(本発明)
21…撮像素子
23…物体からの光
25…表示素子
26…照明光源
27…投影光

Claims (10)

  1. 360°全方位方向からの映像を円錐状の像面に結像させる光学系、又は、360°全方位方向に円錐状の表示面の表示像を投影する光学系であって、前記像面又は表示面の回転中心軸を回転対称軸とする回転対称な少なくとも1つの反射面を有する光学系において、
    前記像面又は表示面を前記回転中心軸方向に移動調節することでピント調整可能になっていることを特徴とする光学系。
  2. 360°全方位方向からの映像を回転対称な立体形状の像面に結像させる光学系、又は、360°全方位方向に回転対称な立体形状の表示面の表示像を投影する光学系であって、前記像面又は表示面の回転中心軸を回転対称軸とする回転対称な少なくとも1つの反射面を有する光学系において、
    屈折率が1より大きな透明媒質からなり、前記回転中心軸を含む断面において断面が楔形状をしていてその楔形状体の外側に位置する前記回転中心軸の周りにその楔形状を回転させて形成される輪帯状のピント調整用光学素子を少なくとも1つ有し、そのピント調整用光学素子を前記回転対称軸方向に移動調節することでピント調整可能になっていることを特徴とする光学系。
  3. 前記ピント調整用光学素子を前記反射面と前記像面又は表示面の間に配置したことを特徴とする請求項2記載の光学系。
  4. 前記像面又は表示面は円筒面、球面、円錐面等の回転対称な曲面であることを特徴とする請求項2又は3記載の光学系。
  5. 前記反射面はトーリック面で形成される回転対称な形状を有することを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の光学系。
  6. 前記反射面は回転対称軸を含む断面内の対称面を持たない任意形状の線分を回転対称軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の光学系。
  7. 前記反射面は回転対称軸を含む断面内の奇数次項を含む任意形状の線分を回転対称軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の光学系。
  8. 前記光学系は、前記回転対称軸上又はその近傍にサジタル方向の入射瞳とサジタル方向の射出瞳を有し、360°全方位方向からの順光線追跡又は逆光線追跡の光は、入射瞳、反射面、像面又は表示面、射出瞳の順に進む偏心光路をとることを特徴とする請求項1から7の何れか1項記載の光学系。
  9. 前記反射面近傍にメリジオナル方向の絞りを有することを特徴とする請求項1から8の何れか1項記載の光学系。
  10. 結像させる光学系の前記ピント調整用光学素子の入射側、又は投影する光学系の前記ピント調整用光学素子の出射側に、屈折率が1より大きな透明媒質からなり、メリジオナル断面において断面が前記ピント調整用光学素子と反対向きの楔形状をしていて、前記回転中心軸の周りに回転させて形成される輪帯状の光路補償用光学素子を有することを特徴とする請求項1から9の何れか1項記載の光学系。
JP2006000047A 2006-01-04 2006-01-04 光学系 Expired - Fee Related JP4869712B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006000047A JP4869712B2 (ja) 2006-01-04 2006-01-04 光学系

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006000047A JP4869712B2 (ja) 2006-01-04 2006-01-04 光学系

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007183308A JP2007183308A (ja) 2007-07-19
JP4869712B2 true JP4869712B2 (ja) 2012-02-08

Family

ID=38339491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006000047A Expired - Fee Related JP4869712B2 (ja) 2006-01-04 2006-01-04 光学系

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4869712B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5181637B2 (ja) * 2006-12-04 2013-04-10 株式会社リコー 画像投射装置
JP2010085962A (ja) * 2008-09-03 2010-04-15 Olympus Corp 視覚表示装置
EP3270209A4 (en) * 2015-03-13 2018-03-28 Konica Minolta, Inc. Image display device and optical see-through display

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2964997A (en) * 1956-06-29 1960-12-20 Tno Horizon camera objective lens system
JPH05258321A (ja) * 1992-03-13 1993-10-08 Hitachi Ltd 光学的情報読み取り装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007183308A (ja) 2007-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4728034B2 (ja) 回転非対称光学系
JP4780713B2 (ja) 光学系
JP4674906B2 (ja) 光学系
JP4884085B2 (ja) 光学系
JP4611115B2 (ja) 光学系
JP5030675B2 (ja) 光学系及びそれを用いた内視鏡
JP2009015253A (ja) 光学素子、それを備えた光学系及びそれを用いた内視鏡
WO2009008530A1 (ja) 光学素子、それを備えた光学系及びそれを用いた内視鏡
JP2008152073A (ja) 光学系
JP4648758B2 (ja) 光学系
JP4847133B2 (ja) 光学系
JP2008309860A (ja) 光学系及びそれを用いた内視鏡
JP5508694B2 (ja) 光学系及びそれを用いた内視鏡
JP4873927B2 (ja) 光学系
JP4869712B2 (ja) 光学系
JP2011257630A (ja) アタッチメント光学系
JP4855076B2 (ja) 光学系
JP4908853B2 (ja) 光学系
JP4544939B2 (ja) パノラマアタッチメント光学系
JP4493466B2 (ja) 光学系
JP2011186480A (ja) 光学系
JP4839013B2 (ja) 光学系
JP4849591B2 (ja) 光学系
JP4585352B2 (ja) 光学系
WO2009041332A1 (ja) 光学系及びそれを用いた内視鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081029

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110727

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110926

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111116

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees