JP4585352B2 - 光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、光学系に関し、特に、小型で解像力が良く、360°全方位の画角を有する画像を像面に結像させるか、像面に配置された画像を360°全方位の画角に投影する全天カメラ、全天プロジェクター等に適した光学系に関するものであ。
従来、反射屈折光学系を用いた360°全方位(全周)の画像を得る小型の光学系としては、1面の内面反射面と2面の屈折面(入射面と射出面)を持つ透明媒体を備え、中心軸の周りで回転対称な前群と、中心軸の周りで回転対称で正パワーを有する後群とからなるものが特許文献1において知られている。
米国特許第3,552,820号明細書
しかし、上記従来例においては、入射瞳が入射面近傍に位置せず、かつ、入射面と反射面が兼用された1面からなるため、入射面の有効径が大きくなり、天頂方向あるいは地上からの有害なフレアー光が多く画像が悪化してしまう問題がある。
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フレアー光の影響を受けず、小型で、収差が良好に補正されて解像力の良い、360°全方位(全周)の画角を有する画像を撮影したり、360°全方位(全周)画角に画像を投影するための光学系を提供することである。
上記目的を達成する本発明の光学系は、360°全方位の画角を有する画像を像面に結像させるか、像面に配置された画像を360°全方位の画角に投影する光学系であって、
中心軸の周りで回転対称な1面の反射面を含む前群と、中心軸の周りで回転対称で正パワーを有する後群と、中心軸に同軸に配置された開口とを備えており、
前記前群は、中心軸の周りで回転対称な透明媒体を有し、前記透明媒体は1面の内面反射面と第1透過面と第2透過面を持ち、
結像光学系の場合は光線の進む順に、投影光学系の場合は光線の進む順とは反対に、前記前群に入射した光束は、前記第1透過面を経て透明媒体内に入り、前記第1透過面と中心軸を挟んで反対側に配置されている前記内面反射面で反射され、前記第2透過面を経て前記透明媒体から外に出て、前記後群を経て像面の中心軸から外れた位置に結像し、かつ、中心軸を含む断面内と、その断面に対して直交しその光束の中心光線を含む断面内での入射瞳位置が異なるように構成されていることを特徴とするものである。
この場合、中心軸を含む断面内の入射瞳は前記第1透過面近傍に位置し、中心軸を含む断面に対して直交する断面内の入射瞳は中心軸近傍に位置するようにすることが望ましい。
また、前記内面反射面は対称面を持たない任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することことが望ましい。
また、前記内面反射面は奇数次項を含む任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することが望ましい。
また、中心軸を含む断面内で前記前群により物体側に形成される絞りと共役な入射瞳近傍に、中心軸を含む断面内でのみ開口を制限するフレア絞りが配置されていることが望ましい。
また、前記後群は、回転対称の同軸屈折光学系からなることが望ましい。
また、前記前群の中心軸を含む断面内の焦点距離をFfy、その断面に対して直交する断面内の焦点距離をFfxとするとき、
Ffx/Ffy<0.9、又は、1.1<Ffx/Ffy ・・・(1)
なる条件を満たすことが望ましい。
また、光学系全体の中心軸を含む断面内の焦点距離をFy 、その断面に対して直交する断面内の焦点距離をFx とするとき、
Fx /Fy <0.98 ・・・(2)
なる条件を満たすことが望ましい。
また、中心軸を含む断面内における入射瞳位置から前記開口位置までの光路長をA、中心軸を含む断面内における入射瞳位置から前記前群の第1透過面までの光路長をBとするとき、
5<|A/B| ・・・(3)
なる条件を満たすことが望ましい。
また、中心軸を含む断面内における入射瞳位置と中心軸の距離をC、全系の中心軸を含む断面内の焦点距離をFy とするとき、
0.1<C/Fy ・・・(4)
なる条件を満たすことが望ましい。
また、前記開口の代わりに又は前記開口に加えて、前群の前記第1透過面の近傍に中心軸の周りで回転対称な輪帯状のスリット開口を備えていることが望ましい。
また、少なくとも前記反射面が中心軸を含む断面で切断されて中心軸の周りの画角が360°より狭く構成されていてもよい。
以上の本発明によると、フレアー光の影響を受けず、小型で収差が良好に補正されて解像力の良い360°全方位(全周)の画角を有する画像を得たり、360°全方位の画角に画像を投影するための光学系を得ることができる。
以下、実施例の基づいて本発明の光学系について説明する。
図1は、後記する実施例1の光学系の中心軸(回転対称軸)1に沿ってとった断面図であり、図2は、その光学系内の光路を示す平面図である。これらの図1、図2を用いて本発明の光学系を説明する。なお、以下の説明は、結像光学系として説明するが、光路を逆にとって360°全方位(全周)に画像を投影する投影光学系として用いることもできる。なお、図2(a)は方位角0°方向から入射する光路のみを示し、図2(b)はそれに加えて±10°方向から入射する光路を示す図である。
本発明の光学系は、中心軸1の周りで回転対称な前群10と中心軸1の周りで回転対称な後群20とからなり、遠方の物体から入射する光束2は、前群10と後群20を順に経て中心軸1に垂直な像面30の中心軸1から外れた位置に結像するものである。
前群10は、中心軸1の周りで回転対称な屈折率が1より大きい樹脂等の透明媒体からなり、1面の内面反射面12と2面の透過面(入射面、射出面)11、13を持つものである。内面反射面12と透過面11、13も中心軸1の周りで回転対称な形状をしている。また、後群20は、中心軸1の周りで回転対称で正パワーを有するでレンズ系等の同軸屈折光学系からなるものである。
そして、前群10の透明媒体は、遠方からの光束2が入射する第1透過面11、第1透過面11と中心軸1を挟んで反対側に配置されていて、第1透過面11から入射した光束が入射する反射面12、反射面12で反射された光束が入射する第2透過面13からなるものである。この前群10の役割は、全周囲の画像から回転対称軸(中心軸)1に向かってくる光束を受けて任意の位置の円環状の空中像に変換する働きをするものである。そして、後群20の役割は、その円環状の空中像を像面30に位置する撮像素子の平面上に投影する働きをするものであり、また、前群10で補正不足となる像面湾曲や非点収差を後群20で相補うように補正するものである。
なお、図1の実施例の場合、前群10と後群20の間に、絞りを構成する円形の開口5が中心軸1と同軸に配置されている。この中心軸上に配置された開口5が前群10により逆投影されることにより入射瞳を形成するが、本発明の特徴は、この入射瞳をメリジオナル断面内では第1透過面(入射面)11近傍にメリジオナル方向の入射瞳6Yとして配置しながら、サジタル断面内では中心軸(回転対称軸)1上にサジタル方向入射瞳6Xとして投影されることである。従来例(特許文献1)では、メリジオナル断面の入射瞳もサジタル断面内の入射瞳も共に中心軸上に配置されるために、有害光をカットするフレア絞りを有効に配置することができなかった。
なお、メリジオナル断面とサジタル断面は、図10に示すように定義される。光学系の中心軸(回転対称軸)1と視野中心に至る中心光束の中心光線(主光線)20 とを含む断面がメリジオナル断面であり、そのメリジオナル断面に対して直交し中心光線(主光線)20 を含む断面がサジタル断面である。
本発明の光学系では、中心軸1の周りで回転させて反射面12、屈折面11、13の形状を決める任意形状の線分の曲率と、その場合の中心軸1に対する回転の曲率とを独立して与えることにより、逆投影されたメリジオナル断面内の入射瞳6Yを前群10の第1透過面11近傍に配置するようにすることにより、前群10内に入り込む不要光を大幅にカットすることが可能となり、フレアーを減らすことが可能となったものである。
一方、中心軸1と直交するサジタル断面においては、回転対称系なので、光束も回転対称に通過することになり、円環上の同じ像高の光束は回転中心である中心軸1上を常に通過する(図2(b))。したがって、サジタル断面では、円周上の像面30に到達する光束は中心軸1上を一旦通過してから像面30に到達することになり、サジタル断面の絞りの逆投影された開口の像であるサジタル断面内の入射瞳6Xは中心軸1上に存在することとなる。
このような配置をとるために、前群10は、メリジオナル断面とサジタル断面で曲率を自由にコントロールできる任意形状の線分を中心軸1の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有する面で構成することが重要である。さらに、前群10では、偏心して配置されるパワーを有する面11、12で反射又は透過させるために、偏心収差が大きく発生する。これを補正するために、特に反射面12は任意形状の線分に奇数次項等を用いた対称面を持たない任意形状の線分を回転させることにより得られる面形状を使用することが重要になる。
このような構成において、中心軸1をY軸とし、中心軸1を含む断面(図1)をY−Z面とするとき、上記のように、メリジオナル断面内の入射瞳6Yを前群10の第1透過面11近傍に配置するようにすることにより、前群10の有効径自体を小さくすることが可能となる。また、Y方向にスリット状のフレア絞りをその入射瞳6Y近傍に配置することが可能となり、不要光をこのフレア絞りでカットすることが可能となる。
フレアー絞りは、このような機械的なスリット状の絞りでも可能であるし、光学系の保護を目的としたケーシングや、光線の通過しない部分を黒く塗った中心軸1に同心の透明パイプ状のものでもよい。また、反射面12の反射コーティング部分を併用したり、前群10の光学的に不使用な領域を砂目処理したり、黒い塗料を塗布することで、併用することも可能である。
このように、中心軸1を含むメリジオナル断面内とその断面と直交するサジタル断面内での絞り5の逆投影位置を異ならせるため、本発明の光学系では、中心軸1を含むメリジオナル断面内(Y−Z方向)と中心軸1と直交するサジタル断面内(X−Z方向)の前群10の焦点距離を異ならせることが必要になる。
本発明の光学系の前群10のメリジオナル断面内(Y−Z方向)とサジタル断面内(X−Z方向)に画角中心に入射する光束2の主光線(中心光線)20 とそれに平行に微小距離(0.1mm)離れた従属光線とを追跡し、前群10から射出したときの従属光線と主光線のなす角度から、前群10のX−Z方向の焦点距離Ffx、Y−Z方向の焦点距離Ffyを求める。メリジオナル断面内の入射瞳6Yを前群10の第1透過面11近傍に配置するためには、
Ffx/Ffy<0.9、又は、1.1<Ffx/Ffy ・・・(1)
なる条件を満足することが好ましい。
Ffx/Ffyが0.9から1.1の範囲にあると、メリジオナル断面内とサジタル断面内の焦点距離が略等しくなり、絞り5の逆投影位置を大きく異ならせることができなくなり、第1透過面11の中心軸に沿った方向の大きさが大きくなってしまい、フレアー光に対して弱い光学系になってしまう。
同様に光学系全体のX−Z方向の焦点距離Fx 、Y−Z方向の焦点距離Fy を求めると、光学系全体の焦点距離の比Fx /Fy は、
Fx /Fy <0.98 ・・・(2)
なる条件を満足することが重要である。
さらに好ましくは、
Fx /Fy <0.95 ・・・(2−1)
なる条件を満足することが好ましい。
本発明の光学系は、上記のように、中心軸1を含む断面(メリジオナル断面)の入射瞳6Yが第1透過面11近傍に投影されていることが特徴であり、ゴースト等を防ぐフレアー絞りを効果的に配置することが可能となる。これにより、光学系の入射面11の有効領域をメリジオナル断面において小さくすることが可能となり、前群10に入射する不要光を効果的に防ぐことが可能となり、根本的なフレアー対策に効果を発揮する。そのためには以下の条件式を満足することが重要である。
メリジオナル断面内において入射瞳6Y位置から絞り5位置までの光路長をA、入射瞳6Yから前群10の第1透過面11までの光路長であって光線方向を正とした値をB、及び、それらの比をA/Bとする。A/Bは、前群10の入射面11近傍に入射瞳6Yが配置されている度合いを表す。|A/B|は、
5<|A/B| ・・・(3)
なる条件を満足することが重要である。
条件式(3)の下限の5を越えると、入射瞳6Yが光学系第1面11から離れてしまい。第1面11の有効系が大きくなり、前群10に入射する有害なフレアー光を効果的にカットすることができなくなる。この値が大きい程フレアー防止用のフレアー絞りを有効に働かせることが可能となる。
さらに好ましくは、
20<|A/B| ・・・(3−1)
なる条件を満足することが好ましい。
また、メリジオナル断面の入射瞳6Y位置とサジタル断面の入射瞳6Xが位置する回転中心軸1との間の距離をCとし、全系の焦点距離Fy とすると、それらの比は、
0.1<C/Fy ・・・(4)
なる条件を満足することが重要である。
本条件式(4)はメリジオナル断面の入射瞳位置とサジタル断面の入射瞳の距離に関する条件で、下限の0.1を越えると、メリジオナル断面の入射瞳位置が中心軸(サジタル断面の入射瞳位置)に近づいてしまい、効果的なフレア絞りを配置することができなくなってしまう。
次に、メリジオナル断面のみで逆投影される開口5の像6Yの倍率を、入射瞳6Y位置から開口5まで、相互に微小角度0.01ラジアン(θ)傾けた光線を追跡することにより求め、これを瞳倍率Pβとすると、
0.05<Pβ<20 ・・・(5)
なる条件を満足することが好ましい。
この条件は、物体側の逆投影された開口の像6Yから中心軸1と同軸の開口5に投影される開口の像の投影倍率に関するものである。当然投影倍率Pβが1に近い程、物像間距離が最も短くなるが、前群10と後群20のバランスをとる上で、上記条件式(5)を満足することが重要であり、下限の0.05を越えると、前群10に入射する画角より後群20に入射する画角が大きくなり、後群20の収差補正の負担が大きくなり、好ましい収差補正のバランスがとれなくなる。また、上限の20を越えると、後群20の入射画角は小さくなるが、後群20に入射する光束径が太くなり、後群20の球面収差等の発生を補正することが難しくなる。さらに、前群10に入射する画角が大きくなり、像面湾曲や非点収差等の負担がかかり、前群10が大型化したり、収差補正の負担がかかりすぎ好ましくない。
さらに好ましくは、
0.1<Pβ<10 ・・・(5−1)
なる条件を満足することが好ましい。
後記の実施例1〜3のFx 、Fy 、Fx /Fy 、Ffx、Ffy、Ffx/Ffy、A、B、|A/B|、C、C/Fy 、Pβは次のようになる。
実施例1 実施例2 実施例3
Fx 2.069 2.089 2.090
Fy 2.455 2.543 2.306
Fx /Fy 0.843 0.822 0.906
Ffx 31.348 -19.646 -200.000
Ffy 15.291 -53.476 50.505
Ffx/Ffy 2.050 0.367 -3.960
A 81.214 71.828 90.826
B 0.030 0.066 -0.017
|A/B| 2676.780 1088.474 5346.765
C 6.614 10.222 9.541
C/Fy 2.691 4.019 4.137
Pβ 2.053 0.145 0.154
以下に、本発明の光学系の実施例1〜3を説明する。これら光学系の構成パラメータは後記する。これら実施例の構成パラメータは、例えば図1に示すように、物体面から前群10と後群20を経て像面30に至る順光線追跡の結果に基づくものである。
座標系は、順光線追跡において、例えば図1に示すように、入射瞳6Yを回転対称軸(中心軸)1に投影した位置を偏心光学系の偏心光学面の原点とし、回転対称軸(中心軸)1の像面30から離れる方向をY軸正方向とし、図1の紙面内をY−Z平面とする。そして、図1の紙面内のいま考えている入射瞳6Yの側と反対側の方向をZ軸正方向とし、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX軸正方向とする。
偏心面については、その面が定義される座標系の上記光学系の原点の中心からの偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、光学系の原点に定義される座標系のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする各面を定義する座標系の傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、各面を定義する座標系を光学系の原点に定義される座標系のまずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その回転した別の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
また、各実施例の光学系を構成する光学作用面の中、特定の面とそれに続く面が共軸光学系を構成する場合には面間隔が与えられており、その他、面の曲率半径、媒質の屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。
なお、後記の構成パラメータ中にデータの記載されていない非球面に関する項は0である。屈折率、アッベ数については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。長さの単位はmmである。各面の偏心は、上記のように、入射瞳6Yを回転対称軸(中心軸)1に投影した位置からの偏心量で表わす。
なお、非球面は、以下の定義式で与えられる回転対称非球面である。
Z=(Y2 /R)/[1+{1−(1+k)Y2 /R2 1 /2
+aY4 +bY6 +cY8 +dY10+・・・
・・・(a)
ただし、Zを軸とし、Yを軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは近軸曲率半径、kは円錐定数、a、b、c、d、…はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
また、拡張回転自由曲面は、以下の定義で与えられる回転対称面である。
まず、Y−Z座標面上で原点を通る下記の曲線(b)が定められる。
Z=(Y2 /RY)/[1+{1−(C1 +1)Y2 /RY2 1 /2
2 Y+C3 2 +C4 3 +C5 4 +C6 5 +C7 6
+・・・・+C2120+・・・・+Cn+1 n +・・・・
・・・(b)
次いで、この曲線(b)をX軸正方向を向いて左回りを正として角度θ(°)回転した曲線F(Y)が定められる。この曲線F(Y)もY−Z座標面上で原点を通る。
その曲線F(Y)をZ正方向に距離R(負のときはZ負方向)だけ平行移動し、その後にY軸の周りでその平行移動した曲線を回転させてできる回転対称面を拡張回転自由曲面とする。
その結果、拡張回転自由曲面はY−Z面内で自由曲面(自由曲線)になり、X−Z面内で半径|R|の円になる。
この定義からY軸が拡張回転自由曲面の軸(回転対称軸)となる。
ここで、RYはY−Z断面での球面項の曲率半径、C1 は円錐定数、C2 、C3 、C4 、C5 …はそれぞれ1次、2次、3次、4次…の非球面係数である。
そして、本発明の光学系においては、前群10の少なくとも反射面12は、このような拡張回転自由曲面であって、Y−Z断面で多項式で表現した場合に、少なくとも奇数次項を持ち対称面を持たない任意形状の線分を中心軸1の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有するものとすることが望ましい。少なくとも反射面12にこのような面形状を持たせることにより、反射光学系においては避けられない偏心収差を補正して解像力の良い光学系を提供することができると共に、その光学系の小型化が可能になる。
実施例1の光学系の中心軸(回転対称軸)1に沿ってとった断面図を図1に、その光学系内の光路を示す平面図を図2に示す。なお、図2(a)は方位角0°方向から入射する光路のみを示し、図2(b)はそれに加えて±10°方向から入射する光路を示す図である。
この実施例の光学系は、中心軸1の周りで回転対称な前群10と、中心軸1の周りで回転対称な後群20と、前群10と後群20の間に中心軸1に同軸に配置された開口5とからなり、遠方の物体から入射する光束2は、前群10と後群20を順に経て中心軸1に垂直な像面30の中心軸1から外れた位置に結像するものであり、中心軸1を垂直(上下方向)に設定した場合、例えば360°全方位(全周)の画角を有する画像であって、天頂方向が画像の中心から離れる方向に向き、地平線が画像の内側の円になるような円環状の画像を像面30に結像させるものである。
前群10は、中心軸1の周りで回転対称な屈折率が1より大きい樹脂等の透明媒体からなり、1面の内面反射面12と2面の透過面11、13を持つものである。内面反射面12と透過面11、13も中心軸1の周りで回転対称な形状をしている。また、後群20は、4枚のレンズL1〜L4を含み2群からなるレンズ系からなる。
そして、前群10の透明媒体は、遠方からの光束2が入射する第1透過面11と、第1透過面11と中心軸1を挟んで反対側に配置されていて、第1透過面11から入射した光束が入射する内面反射面12と、後群20に面していて、内面反射面12で反射された光束が入射する第2透過面13とからなり、第1透過面11、内面反射面12は拡張回転自由曲面面で構成されている。ただし、円錐定数は0である。また、第2透過面13は中心軸1上に面頂を有する回転対称非球面で構成されている。
後群20を構成するレンズ系は、前群10側から順に、両凹負レンズL1と両凸正レンズL2の接合レンズと、両凸正レンズL3と前群10側に凹面を向けた負メニスカスレンズL4の接合レンズとからなる。
そして、中心軸1が垂直方向を向き、像面30が天頂方向を向いた配置の場合、仰角20°方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の第1透過面11で屈折して前群10の透明媒体内に入り、内面反射面12に入射して後群20側へ反射された光束は第2透過面13で屈折して前群10の透明媒体から外に出て、開口5を介して後群20に入射し、像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
この実施例の光学系では、前群10と後群20の間に位置する開口(絞り)5が物体側に投影されてメリジオナル断面内では入射瞳6Yを第1透過面12近傍に形成しており、サジタル断面内では中心軸(回転対称軸)1上に入射瞳6Xを形成している。
そして、この実施例の光学系では、入射瞳6Yを経て遠方から入射する光束2、3U、3L(光束3Uは遠方の空側から入射する光束、3Lは遠方の地側から入射する光束)を、中心軸1を含む断面(メリジオナル断面:図1)内では、第1透過面11と内面反射面12の間の内面反射面12寄りの位置4Yに1回結像し、また、中心軸1を含む面に直交しその光束の中心光線20 を含む平面(サジタル断面:図2)内では内面反射面12近傍の位置4Xに1回結像している。
この実施例1の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 40°
入射瞳径 1.61mm
像の大きさ φ5.91〜φ2.53mm
である。
この実施例1の光学系は、第1透過面11より像面30側に内面反射面12が配置されており、像面30を地面と平行に配置する構成においては、天空側を主に撮像する場合に使用すると好ましい。
本実施例の場合、内面反射面12の入射角は透明媒体の臨界角を越えており、全反射するために特に反射コーティング等を設けなくともよい。
図3に、この実施例の光学系全体の横収差を示す。この横収差図において、中央に示された角度は、垂直方向の画角を示し、その画角におけるY方向(メリジオナル方向)とX方向(サジタル方向)の横収差を示す。なお、画角正は俯角を、画角負は仰角を示す。以下、同じ。
実施例2の光学系の中心軸(回転対称軸)1に沿ってとった断面図を図4に、その光学系内の図2と同様の光路を示す平面図を図5に示す。
この実施例の光学系は、中心軸1の周りで回転対称な前群10と、中心軸1の周りで回転対称な後群20と、前群10と後群20の間に中心軸1に同軸に配置された開口5とからなり、遠方の物体から入射する光束2は、前群10と後群20を順に経て中心軸1に垂直な像面30の中心軸1から外れた位置に結像するものであり、中心軸1を垂直(上下方向)に設定した場合、例えば360°全方位(全周)の画角を有する画像であって、天頂方向が画像の中心から離れる方向に向き、地平線が画像の内側の円になるような円環状の画像を像面30に結像させるものである。
前群10は、中心軸1の周りで回転対称な屈折率が1より大きい樹脂等の透明媒体からなり、1面の内面反射面12と2面の透過面11、13を持つものである。内面反射面12と透過面11、13も中心軸1の周りで回転対称な形状をしている。また、後群20は、4枚のレンズL1〜L4を含み2群からなるレンズ系からなる。
そして、前群10の透明媒体は、遠方からの光束2が入射する第1透過面11と、第1透過面11と中心軸1を挟んで反対側に配置されていて、第1透過面11から入射した光束が入射する内面反射面12と、後群20に面していて、内面反射面12で反射された光束が入射する第2透過面13とからなり、第1透過面11、内面反射面12は拡張回転自由曲面面で構成されている。ただし、円錐定数は0である。また、第2透過面13は中心軸1上に面頂を有する回転対称非球面で構成されている。
後群20を構成するレンズ系は、前群10側から順に、前群10側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸正レンズL2の接合レンズと、両凸正レンズL3と前群10側に凹面を向けた負メニスカスレンズL4の接合レンズとからなる。
そして、中心軸1が垂直方向を向き、像面30が天頂方向を向いた配置の場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の第1透過面11で屈折して前群10の透明媒体内に入り、内面反射面12に入射して後群20側へ反射された光束は第2透過面13で屈折して前群10の透明媒体から外に出て、開口5を介して後群20に入射し、像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
この実施例の光学系では、前群10と後群20の間に位置する開口(絞り)5が物体側に投影されてメリジオナル断面内では入射瞳6Yを第1透過面12近傍に形成しており、サジタル断面内では中心軸(回転対称軸)1上に入射瞳6Xを形成している。
そして、この実施例の光学系では、入射瞳6Yを経て遠方から入射する光束2、3U、3Lを、中心軸1を含む断面(メリジオナル断面:図4)内では、第1透過面11と内面反射面12の間の内面反射面12寄りの位置4Yに1回結像し、また、中心軸1を含む面に直交しその光束の中心光線20 を含む平面(サジタル断面:図5)内では、内面反射面12と第2透過面13の間の内面反射面12寄りの位置4Xに1回結像している。
この実施例2の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 60°
入射瞳径 1.38mm
像の大きさ φ5.82〜φ1.31mm
である。
この実施例2の光学系は、内面反射面12より像面30側に第1透過面11が配置されており、像面30を地面と平行に配置する構成においては、水平方向を中心にして地面側と天空側を撮像する場合に使用すると好ましい。
図6に、この実施例の光学系全体の図3と同様の横収差を示す。
実施例3の光学系の中心軸(回転対称軸)1に沿ってとった断面図を図7に、その光学系内の図2と同様の光路を示す平面図を図8に示す。
この実施例の光学系は、中心軸1の周りで回転対称な前群10と、中心軸1の周りで回転対称な後群20と、前群10と後群20の間に中心軸1に同軸に配置された開口5とからなり、遠方の物体から入射する光束2は、前群10と後群20を順に経て中心軸1に垂直な像面30の中心軸1から外れた位置に結像するものであり、中心軸1を垂直(上下方向)に設定した場合、例えば360°全方位(全周)の画角を有する画像であって、天頂方向が画像の中心から離れる方向に向き、地平線が画像の内側の円になるような円環状の画像を像面30に結像させるものである。
前群10は、中心軸1の周りで回転対称な屈折率が1より大きい樹脂等の透明媒体からなり、1面の内面反射面12と2面の透過面11、13を持つものである。内面反射面12と透過面11、13も中心軸1の周りで回転対称な形状をしている。また、後群20は、4枚のレンズL1〜L4を含み2群からなるレンズ系からなる。
そして、前群10の透明媒体は、遠方からの光束2が入射する第1透過面11と、第1透過面11と中心軸1を挟んで反対側に配置されていて、第1透過面11から入射した光束が入射する内面反射面12と、後群20に面していて、内面反射面12で反射された光束が入射する第2透過面13とからなり、第1透過面11、内面反射面12、第2透過面13は何れも拡張回転自由曲面面で構成されている。ただし、円錐定数は0である。
後群20を構成するレンズ系は、前群10側から順に、前群10側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸正レンズL2の接合レンズと、前群10側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と両凸正レンズL4の接合レンズとからなる。
そして、中心軸1が垂直方向を向き、像面30が天頂方向を向いた配置の場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の第1透過面11で屈折して前群10の透明媒体内に入り、内面反射面12に入射して後群20側へ反射された光束は第2透過面13で屈折して前群10の透明媒体から外に出て、開口5を介して後群20に入射し、像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
この実施例の光学系では、前群10と後群20の間に位置する開口(絞り)5が物体側に投影されてメリジオナル断面内では入射瞳6Yを第1透過面12近傍に形成しており、サジタル断面内では中心軸(回転対称軸)1上に入射瞳6Xを形成している。
そして、この実施例の光学系では、入射瞳6Yを経て遠方から入射する光束2、3U、3Lを、中心軸1を含む断面(メリジオナル断面:図7)内では、第1透過面11と内面反射面12の間の内面反射面12寄りの位置4Yに1回結像し、また、中心軸1を含む面に直交しその光束の中心光線20 を含む平面(サジタル断面:図8)内では、内面反射面12と第2透過面13の間の内面反射面12寄りの位置4Xに1回結像している。
この実施例3の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 60°
入射瞳径 1.39mm
像の大きさ φ5.77〜φ1.49mm
である。
この実施例3の光学系は、内面反射面12より像面30側に第1透過面11が配置されており、像面30を地面と平行に配置する構成においては、水平方向を中心にして地面側と天空側を撮像する場合に使用すると好ましい。
図9に、この実施例の光学系全体の図3と同様の横収差を示す。
以下に、上記実施例1〜3の構成パラメータを示す。なお、以下の表中の“ASS”は非球面、“ERFS”は拡張回転自由曲面をそれぞれ示す。また、“RE”は反射面をそれぞれ示す。

実施例1
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 ERFS[1] 偏心(2) 1.5163 64.1
3 ERFS[2] (RE) 偏心(3) 1.5163 64.1
4 ASS[1] 偏心(4)
5 ∞(絞り) 偏心(5)
6 -13.35 偏心(6) 1.7042 36.8
7 4.42 偏心(7) 1.7449 42.5
8 -5.70 偏心(8)
9 6.09 偏心(9) 1.5920 61.7
10 -4.32 偏心(10) 1.7551 27.6
11 -33.01 偏心(11)
像 面 ∞ 偏心(12)
ERFS[1]
RY 11.28
θ -13.05
R -6.61
3 7.5951 ×10-2
4 -1.2094 ×10-2
ERFS[2]
RY -25.18
θ 28.94
R 9.21
3 4.8977 ×10-3
4 -2.0038 ×10-4
ASS[1]
R -9.71
k 0.0000
a 2.4984 ×10-3
偏心(1)
X 0.00 Y 0.00 Z -6.61
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y -5.03 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y -40.72 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y -40.82 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y -42.85 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y -43.85 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y -46.85 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y -46.95 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(10)
X 0.00 Y -50.45 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(11)
X 0.00 Y -51.45 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(12)
X 0.00 Y -53.74 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例2
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 ERFS[1] 偏心(2) 1.5163 64.1
3 ERFS[2] (RE) 偏心(3) 1.5163 64.1
4 ASS[1] 偏心(4)
5 ∞(絞り) 偏心(5)
6 12.07 偏心(6) 1.7552 27.6
7 3.74 偏心(7) 1.5558 64.2
8 -5.95 偏心(8)
9 5.88 偏心(9) 1.5449 65.0
10 -5.82 偏心(10) 1.7552 27.6
11 -9.90 偏心(11)
像 面 ∞ 偏心(12)
ERFS[1]
RY 12.87
θ 45.27
R -10.16
3 2.6447 ×10-2
4 2.4127 ×10-3
ERFS[2]
RY -24.08
θ 48.11
R 7.25
3 4.1368 ×10-3
4 -2.0725 ×10-4
ASS[1]
R -9.95
k 0.0000
a 6.5034 ×10-4
偏心(1)
X 0.00 Y 0.00 Z -10.22
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 5.44 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y -19.63 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y -24.54 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y -25.49 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y -26.49 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y -29.99 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y -30.09 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(10)
X 0.00 Y -34.09 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(11)
X 0.00 Y -35.09 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(12)
X 0.00 Y -37.09 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例3
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 ERFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 ERFS[2] (RE) 偏心(3) 1.8830 40.7
4 ERFS[3] 偏心(4)
5 ∞(絞り) 偏心(5)
6 22.99 偏心(6) 1.7315 28.6
7 3.75 偏心(7) 1.6204 60.3
8 -7.89 偏心(8)
9 6.21 偏心(9) 1.7380 45.3
10 4.00 偏心(10) 1.6820 50.8
11 -21.84 偏心(11)
像 面 ∞ 偏心(12)
ERFS[1]
RY 4.28
θ 44.90
R -9.56
3 -5.8339 ×10-2
4 1.8370 ×10-3
ERFS[2]
RY 30.29
θ 53.53
R 5.83
3 -3.1777 ×10-2
4 -4.3659 ×10-4
ERFS[3]
RY 13.04
θ 103.17
R 3.00
3 -8.8867 ×10-3
4 2.0111 ×10-3
偏心(1)
X 0.00 Y 0.00 Z -9.54
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 6.52 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y -20.95 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y -27.43 Z 0.00
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y -28.63 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y -29.63 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y -33.13 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y -33.23 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(10)
X 0.00 Y -34.23 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(11)
X 0.00 Y -38.23 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(12)
X 0.00 Y -40.16 Z 0.00
α -90.00 β 0.00 γ 0.00 。
ところで、実施例1〜3では、前群10と後群20の間に中心軸1と同軸に開口5を配置し、中心軸1を含む面内でこの開口5を物体側に逆に投影することにより、入射面11近傍に中心軸1を含む面内での入射瞳6Yを形成するようにしているが、この開口5の代わりに、図11〜図13にそれぞれ実施例1〜3の変形例の中心軸1を含む断面図に示すように、中心軸1と同軸に円筒状のスリットあるいは輪帯状のスリット15を入射瞳6Yの位置に配置するようにしてもよい。その場合は、スリット15自体がフロント絞りの作用をして入射瞳6Yを形成する。さらに、前群10と後群20の間に配置した開口5とは別に、入射面11近傍に、中心軸1の周りで回転対称な円筒状のスリットあるいは輪帯状のスリットからなるフレアー絞りを配置することが望ましい。なお、このようなフレアー絞りと入射瞳6Yを形成するスリット15とを兼用させるようにしてもよい。
さらに、以上の実施例の光学系では、前群10のさらに物体側にYトーリックレンズを付加し、このYトーリックレンズもY軸(中心軸1)に対して回転対称な面で構成されたレンズにし、このトーリックレンズはX方向にはパワーを持たせないで、一方、Y方向(図1の断面内等)には負のパワーを持たせることにより、回転対称軸1を含む断面方向の画角を大きくとることが可能となる。さらに好ましくは、このトーリックレンズはY−Z断面内では物体側に凸面を向け負のメニスカスレンズ形状に構成することにより、像歪の発生を最小にすることが可能となり、良好な収差補正が可能となる。
さらに、前群10の物体側には、断面が負メニスカスレンズ形状の1つのYトーリックレンズに限らず、2枚又は3枚のメニスカス形状のレンズで構成することにより、より像歪の発生を小さくすることが可能である。また、レンズに限らず、中心軸1に対して回転対称な反射面やプリズムにより光線を反射屈折させて任意の方向を撮像あるいは観察させることも容易である。
また、以上の実施例では、前群10の反射面、屈折面をそれぞれ任意形状の線分を回転対称軸1の周りで回転することにより形成され回転対称軸1上に面頂を有さない拡張回転自由曲面で構成しているが、それぞれ任意の曲面に置き換えることは容易である。
また、本発明の光学系は、回転対称面を形成する任意形状の線分を定義する式に奇数次項を含むものを用いることにより、偏心により発生する像面の傾きや、絞りの逆投影時の瞳収差を補正している。
また、本発明の前群10を構成する中心軸1の周りで回転対称な透明媒体はそのまま用いることにより、360°全方位の画角を有する画像を撮影したり投影できるが、その透明媒体を中心軸1を含む断面で切断して2分の1、3分の1、3分の2等にすることにより、中心軸1の周りの画角が180°、120°、240°等の画像を撮影したり投影するようにしてもよい。
以上、本発明の光学系を中心軸(回転対称軸)1を垂直方向に向けて天頂を含む360°全方位(全周)の画角の画像を得る撮像あるいは観察光学系として説明してきたが、本発明は撮影光学系、観察光学系に限定されず、光路を逆にとって天頂を含む360°全方位(全周)の画角に画像を投影する投影光学系として用いることもできる。また、内視鏡は管内観察装置の全周観察光学系として用いることもできる。
以下に、本発明の光学系の適用例として、パノラマ撮影光学系31又はパノラマ投影光学系32の使用例を説明する。図14は、内視鏡先端の撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系31を用いた例を示すための図であり、図14(a)は、硬性内視鏡41の先端31に本発明によるパノラマ撮影光学系を取り付けて360°全方位の画像を撮像観察する例である。図14(b)にその先端の概略の構成を示す。本発明によるパノラマ撮影光学系31の前群10の入射面11の周囲には円周方向にスリット状に伸びる開口16を有するケーシング等からなるフレア絞り17が配置され、フレアー光が入射するのを防止している。また、図14(c)は、軟性電子内視鏡42の先端に本発明によるパノラマ撮影光学系31を同様に取り付けて、表示装置43に撮影された画像を画像処理を施して歪みを補正して表示するようにした例である。
図15(a)は、自動車48の各コーナやヘッド部のポールの頂部に撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系31を複数取り付けて、車内の表示装置に各パノラマ撮影光学系31を経て撮影された画像を画像処理を施して歪みを補正して同時に表示するようにした例を示す図であり、図15(b)にその先端の概略の構成を示す。本発明によるパノラマ撮影光学系31の前群10の入射面11の周囲には円周方向にスリット状に伸びる開口16を有するケーシング等からなるフレア絞り17が配置され、フレアー光が入射するのを防止している。
図16は、投影装置44の投影光学系として本発明によるパノラマ投影光学系32を用い、その像面に配置した表示素子にパノラマ画像を表示し、パノラマ投影光学系32を通して360°全方位に配置したスクリーン45に360°全方位画像を投影表示する例である。
図17は、建物47の外部に本発明によるパノラマ撮影光学系31を用いた撮影装置49を取り付け、屋内に本発明によるパノラマ投影光学系32を用いた投影装置44を配置し、撮影装置49で撮像された映像を電線46を介して投影装置44に送るように接続している。このような配置において、屋外の360°全方位の被写体Oをパノラマ撮影光学系31を経て撮影装置49で撮影し、その映像信号を電線46を介して投影装置44に送り、像面に配置した表示素子にその映像を表示して、パノラマ投影光学系32を通して屋内の壁面等に被写体Oの映像O’を投影表示するようにしている例である。
本発明の実施例1の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 本発明の実施例1の光学系内の光路を示す平面図である。 実施例1の光学系全体の横収差図である。 本発明の実施例2の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 本発明の実施例2の光学系内の光路を示す平面図である。 実施例2の光学系全体の横収差図である。 本発明の実施例3の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 本発明の実施例3の光学系内の光路を示す平面図である。 実施例3の光学系全体の横収差図である。 メリジオナル断面とサジタル断面の定義を説明するための図である。 実施例1の変形例の中心軸を含む断面図である。 実施例2の変形例の中心軸を含む断面図である。 実施例3の変形例の中心軸を含む断面図である。 内視鏡先端の撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系を用いた例を示すための図である。 自動車の各コーナやヘッド部のポールの頂部に撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系を用いた例を示すための図である。 投影装置の投影光学系として本発明によるパノラマ投影光学系を用いた例を示すための図である。 屋外の被写体を本発明によるパノラマ撮影光学系を経て撮影し、屋内に本発明によるパノラマ投影光学系を通して投影表示する例を示すための図である。
符号の説明
1…中心軸(回転対称軸)
2…遠方から入射する中心光束
0 …中心光束の中心光線(主光線)
3U…遠方の空側から入射する光束
3L…遠方の地側から入射する光束
4X…サジタル断面内での中間像結像位置
4Y…メリジオナル断面内での中間像結像位置
5…開口(絞り)
6X…サジタル断面内での入射瞳
6Y…メリジオナル断面内での入射瞳
10…前群
11…入射面(第1透過面)
12…内面反射面
13…射出面(第2透過面)
15…円筒状のスリット又は輪帯状のスリット
16…円周方向にスリット状に伸びる開口
17…フレア絞り
20…後群
30…像面
31…パノラマ撮影光学系
32…パノラマ投影光学系
41…硬性内視鏡
42…軟性電子内視鏡
43…表示装置
44…投影装置
45…スクリーン
46…電線
47…建物
48…自動車
49…撮影装置
L1〜L4…レンズ
O…被写体
O’…映像

Claims (10)

  1. 360°全方位の画角を有する画像を像面に結像させるか、像面に配置された画像を360°全方位の画角に投影する光学系であって、
    中心軸の周りで回転対称な1面の反射面を含む前群と、中心軸の周りで回転対称で正パワーを有する後群と、前記前群と前記後群の間に中心軸に同軸に配置された開口とを備えており、
    前記前群は、中心軸の周りで回転対称な透明媒体を有し、前記透明媒体は前記反射面である1面の内面反射面と第1透過面と第2透過面を持ち、
    結像光学系の場合は光線の進む順に、投影光学系の場合は光線の進む順とは反対に、前記前群に入射した光束は、前記第1透過面を経て透明媒体内に入り、前記第1透過面と中心軸を挟んで反対側に配置されている前記内面反射面で反射され、前記第2透過面を経て前記透明媒体から外に出て、前記後群を経て像面の中心軸から外れた位置に結像し、かつ、中心軸を含む断面内と、その断面に対して直交しその光束の中心光線を含む断面内での入射瞳位置が異なるように構成されており、
    中心軸を含む断面内の入射瞳は前記第1透過面近傍に位置し、中心軸を含む断面に対して直交する断面内の入射瞳は中心軸近傍に位置することを特徴とする光学系。
  2. 前記内面反射面は奇数次項を含む任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することを特徴とする請求項記載の光学系。
  3. 前記中心軸を含む断面内の入射瞳近傍に、中心軸を含む断面内でのみ開口を制限するフレア絞りが配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光学系。
  4. 前記後群は、回転対称の同軸屈折光学系からなることを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の光学系。
  5. 前記前群の中心軸を含む断面内の焦点距離をFfy、その断面に対して直交する断面内の焦点距離をFfxとするとき、
    Ffx/Ffy<0.9、又は、1.1<Ffx/Ffy ・・・(1)
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の光学系。
  6. 光学系全体の中心軸を含む断面内の焦点距離をFy 、その断面に対して直交する断面内の焦点距離をFx とするとき、
    Fx /Fy <0.98 ・・・(2)
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の光学系。
  7. 中心軸を含む断面内における入射瞳位置から前記開口位置までの光路長をA、中心軸を含む断面内における入射瞳位置から前記前群の第1透過面までの光路長をBとするとき、
    5<|A/B| ・・・(3)
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の光学系。
  8. 中心軸を含む断面内における入射瞳位置と中心軸の距離をC、全系の中心軸を含む断面内の焦点距離をFy とするとき、
    0.1<C/Fy ・・・(4)
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の光学系。
  9. 前記フレア絞りは、中心軸の周りで回転対称な輪帯状のスリット開口であることを特徴とする請求項記載の光学系。
  10. 少なくとも前記反射面が中心軸を含む断面で切断されて中心軸の周りの画角が360°より狭く構成されていることを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の光学系。
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