JP4648690B2 - 光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、光学系に関し、特に、小型で解像力が良く、360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に投影する全天カメラ、全天プロジェクターに適した光学系に関するものである。
従来、反射光学系を用いた360°全方位(全周)の画像を得る光学系としては、反射面を1面用いる特許文献1記載のようなものと、反射面を2面用いる特許文献2、3記載のようなもの、あるいは、商標「カメレオンアイ」(ソニー(株))として知られているものがある。
特許第2925573号公報 特開平11−331654号公報 特開2003−167195号公報
しかし、上記従来例何れのものも、撮像面に至るまで、中間像を結像するようには構成されていないため、リング状に結像される360°全方位の画像は、特許文献1記載のものの場合、天と地が逆転した鏡像となってしまう。
また、特許文献2、3記載のものにおいては、結像光学系の入射瞳の像も反射光学系中で結像していないため、反射光学系が大型してしまう問題がある。
さらに、「カメレオンアイ」の場合は、垂直な中心軸を挟んで両側に位置する反射面で順に反射させるため、入射側の反射面が画角を制限する作用をするので、垂直方向の画角を広くすることが容易ではなく、結果的に反射光学系が大型してしまう。
さらには、上記特許文献1〜3及び「カメレオンアイ」も含めて、従来の360°全方位(全周)の画像を得る光学系は何れも、上下方向の画角が70°程度以下で、それより広角のものは存在していなかった。
そして、これら従来例の光学系は何れも、像面での収差が良好に補正されているものではなかった。
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に投影するための小型で収差が良好に補正されて解像力の良い光学系を提供することである。
上記目的を達成する本発明の光学系は、360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に投影する光学系であって、
中心軸の周りで回転対称な少なくとも1面の反射面を含む前群と、中心軸の周りで回転対称で正パワーを有する後群と、前記後群と同軸に配置された開口とを備えており、
結像光学系の場合は光線の進む順に、投影光学系の場合は光線の進む順とは反対に、遠方から前記前群に入射した光束は、前記前群と前記後群を順に経て像面の中心軸から外れた位置に結像し、かつ、中心軸を含む断面内と、その断面に対して直交し、その光束の中心光線を含む平面内での中間結像回数が異なるように構成されており、
前記前群と前記後群とは互いに収差を相補い、
遠方から入射する光束は前記前群内で中心軸に対して片側のみに位置する前記反射面を通り、
結像光学系における入射瞳又は投影光学系における射出瞳が、前記光線の通る光路中にあって、
遠方から入射する光束は、中心軸を含む断面内で1回中間結像し、中心軸を含む断面に対して直交し、その光束の中心光線を含む平面内では中間結像せず、かつ、前記前群は1面乃至4面の反射面を有し、
中心軸を含む断面において、結像光学系における入射瞳又は投影光学系における射出瞳の位置から前記開口位置までの光路長をA、結像光学系における入射瞳又は投影光学系における射出瞳の位置から結像光学系における前記前群の入射面又は投影光学系における前記前群の射出面までの光路長をBとするとき、
5<|A/B| ・・・(2)
の条件を満たすことを特徴とするものである。
この場合に、前記前群は、中心軸の周りで回転対称な透明媒体を有し、前記透明媒体は、少なくとも1面の内面反射面と少なくとも2面の屈折面を持ち、結像系の場合は光線の進む順に、投影系の場合は光線の進む順とは反対に、入射面の屈折面を経て透明媒体内に入り、内面反射面で順に反射されて射出面の屈折面を経て透明媒体から外に出て、前記後群を経て像面の中心軸から外れた位置に結像するものとして構成することができる。
また、前記後群は、回転対称の同軸屈折光学系からなることが望ましい。
また、前記後群のペッバール和をp、その焦点距離をfとするとき、
−2<p・f<−0.05 ・・・(1)
の条件を満たすことが望ましい。
また、前記前群は、遠方から入射する中心光束の中心光線の入射角が45°以下の反射面を少なくとも1面有することが望ましい。
また、少なくとも1面の内面反射面は対称面を持たない任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することが望ましい。
あるいは、少なくとも1面の内面反射面は奇数次項を含む任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することが望ましい。
以上の本発明によると、小型で収差が良好に補正されて解像力の良い360°全方位(全周)の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を得たり、360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に画像を投影するための光学系を得ることができる。
以下、実施例の基づいて本発明の光学系について説明する。
図1は、後記する実施例1の光学系を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図であり、図2はその光学系内の光路を示す平面図である。この図1、図2を用いて本発明の光学系を説明する。以下、本発明の光学系50を像面30への結像系として説明する。
本発明の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、この光学系50は、前群10、その射出側に配置された絞り21を含む後群20とからなり、前群10は、中心軸1の周りで回転対称な面形状をした少なくとも1面の反射面12、14を持つものである。また、後群20は、中心軸1の周りで回転対称で正パワーを有するものである。なお、図1の実施例1の場合、前群10は、中心軸1の周りで回転対称な形状の透明媒体19からなり、その透明媒体19は、少なくとも1面の内面反射面12、14(図1の場合は2面)と少なくとも2面の屈折面11、13を持つものである。透明媒体19は、中心軸1の周りで回転対称な形状であり、その屈折面11、13、内面反射面12、14も中心軸1の周りで回転対称な形状をしている。
そして、中心軸1が垂直方向に向く場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は、この実施例の場合、前群10を構成する中心軸1の周りで回転対称な形状の透明媒体19の入射面の屈折面11を経て透明媒体19内に入り、内面反射面12、14で順に反射されて(図1の場合は、内面反射面12、14が2面であるから2回反射されて)射出面の屈折面13を経て透明媒体19から外に出る。
前群10から射出した光束は、後群20を構成する回転対称光学系、図1の実施例1の場合はレンズ系に入射し、その後群20の入射側、レンズ系中、あるいは射出側に配置された絞り21を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、本発明の光学系50は、遠方から入射する光束2、3U、3L(中心軸1が垂直方向に向いている場合に、光束3Uは遠方の空側から入射する光束、3Lは遠方の地側から入射する光束)は、前群10内で中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12と屈折面11、13を通る。このように構成すると、前群10内を通る有効光束が特に一部の反射面で干渉されてケラレることを容易に避けることができ、中心軸1方向の観察画角を90°以上と大きくとることが可能となる。
なお、前群10に透明媒体19を用いず、少なくとも1面の反射面のみで構成してもよい。
また、本発明の光学系50は、前群10において中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。このように、中心軸1に対して片側のみで前群10内の光路を構成すると、中心軸1に垂直な面内では、前群10の面11〜14は全て中心軸1に対して同心となり、中心軸1を含む平面に直交する面内ではパワーを持たないアフォーカル光学系となる。つまり、球面収差は別として原理的に結像させることは不可能である。そこで、面形状が任意に設定できる中心軸1を含む面内の面形状を設定することにより、中心軸1を含む面内でのみ中間像を1回以上結像すると共に、絞り21の像を前群10の第1面11近傍に投影する構成にしたものである。
すなわち、遠方から入射する光束2、3U、3Lを図1の回転対称軸1を含む断面内で少なくとも1回中間結像し(図1の場合は、透明媒体19内の位置4近傍に1回結像し)、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図2)では結像しない構成となっている。中心軸1を含む断面面内及び中心軸1に直交する断面内共に1回結像させるには、中心軸1の両側を使う必要があるが、本発明の光学系50は、前群10内で中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14を通るような構成となっている。このように、回転対称軸1を含む断面内で遠方から入射する光束2、3U、3Lは少なくとも1回結像するため、後群20中の絞り21の像(入射瞳)も、前群10の第1面11近傍に投影することが可能となり、前群10を構成する透明媒体19の有効径自体を小さくすることが可能となる。つまり、中心軸1を含む断面内でのみ後群20中の絞り21の像を前群10の第1面11近傍に投影するような構成にすると、この光学系50の入射面11の中心軸1を含む断面方向に関しては、原理的に画角を広くとっても有効径を小さくすることが可能となる。
さらに、光学系50の入射瞳を前群10の入射面11近傍にリレーすることにより、前群10の入射面11を回転軸1方向に小さくすることが可能となり、像面30の法線方向から入射するフレアーやゴーストを形成する不要光を少なくすることが可能となり、フレアーの少ない映像を観察(撮像)することが可能となる。すなわち、中心軸1に直交する断面方向では円周状に広がり、中心軸1を含む断面方向ではスリット状のフレア絞りを配置することが可能となり、不要光をこのフレア絞りでカットすることが可能となる。
次に、本発明の光学系50における収差補正について説明する。本発明では、反射光学系あるいは反射屈折光学系からなる簡単な構成の前群10と回転対称の同軸光学系からなる後群20とからなり、前群10で発生する収差と後群で発生する収差20とを相互に補うように補正することにより、全体として良好な収差状態の光学系を得るものである。
そして、ペッツバール和と像面湾曲、特に非点収差を最適にすることにより、メリジオナル(タンジェンシャル)像面とサジタル像面を前群10と後群20で相補うことにより、それぞれの群での負担が減り、簡単な構成で良好な収差性能を実現することが可能となるものである。
本発明の光学系50の前群10の役割は、全周囲から回転対称軸1に向かってくる映像を円環状の空中像に変換する働きをしている。後群20の役割は、この円環状の空中像を像面30の平面上に投影することである。
ここで、後群20は正のパワーを持った投影光学系となり、さらに後群20の小型化のためには焦点距離が短く画角の広い投影光学系であることが要求される。しかし、一般的に焦点距離が短く広画角の投影光学系はペッツバール和が負になる場合が多い。本発明では、前群10に後群20で発生する負のペッツバール和を補正するような構成としている。
さらに好ましくは、前群10で発生する非点格差を比較的少なくする一方、光線の進む方向に凹面を向けた強い像面湾曲を発生させて、後群20で発生する像面湾曲と相補うように構成することが好ましい(実施例1、2)。
さらに、前群10で強い非点格差が発生する場合には、メリジオナルとサジタルの平均像面は比較的湾曲させずに、後群で発生する非点格差と相補うように構成することが望ましい(実施例3、4)。
以上のような構成により、全体として少ない構成枚数で、360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を撮像したり投影可能な広画角のパノラマ光学系を構成することが可能となった。
以下に、後記の実施例1〜4の後群20のペッバール和pと後群20の焦点距離fを示す。
実施例 1 2 3 4
ペッツバール和p -0.080 -0.074 -0.144 -0.140
焦点距離f 6.867 9.765 4.106 4.794
p・f -0.549 -0.723 -0.591 -0.671
ここで、p・fは、どの程度後群20のペッツバール和の補正を行うかを示しており、補正すればする程後群20の像面湾曲を小さくすることが可能となるが、これを補正するための後群20が複雑になる。したがって、次の条件(1)を満たすことが望ましい。
−2<p・f<−0.05 ・・・(1)
この条件(1)の下限の−2を越えると、後群20のペッツバール和の発生が大きくなりすぎ、前群10で相補うことが不可能になる。上限の−0.05を越えると、後群20のペッツバール和の補正が過剰になり、後群20の構成が複雑になり、高価で大きな光学系になってしまう。
さらに好ましくは、
−1<p・f<−0.1 ・・・(1−2)
なる条件を満足することが好ましい。この条件の上限、下限の意味については、条件(1)と同様である。
また、中心軸1を含む断面において、入射瞳位置から絞り21位置までの光路長をA、入射瞳位置から前群10の第1面(透過面)11までの光路長を光線方向を正とした値B、及び、それらの比を|A/B|とする。この|A/B|は、前群10の入射面11近傍に入射瞳が配置されている度合いを表す。後記の実施例1〜4のA、B、|A/B|の値を以下に示す。
実施例 1 2 3 4
A 99.149 105.208 115.372 60.982
B 0.171 0.003 0.105 -0.054
|A/B| 579.819 35069.333 1098.781 1129.296
本発明の光学系では、中心軸1を含む断面のみ入射瞳が物体側に投影されていることが特徴であり、より入射面11近傍に入射瞳を配置することにより、ゴースト等を防ぐフレアー絞りを効果的に配置することが可能となる。これにより、光学系の入射面11を中心軸1を含む断面において小さくすることが可能となり、前群10に入射する不要光を効果的に防ぐことが可能となり、根本的なフレアー対策に効果を発揮する。また、中心軸1を含む断面内の入射瞳を前群10の入射面11近傍に配置することにより、前群10の入射面11の有効面を中心軸1に沿った方向に関しては小さくすることが可能となり、反射面12、14との干渉がなくなり、中心軸1を含む断面での広画角化が可能となる。
前群10の各面の有効面が小さいことにより、光学系を小型に構成するためには、次の条件(2)を満たすことが望ましい。
5<|A/B| ・・・(2)
この条件(2)の下限の5を越えると、入射瞳が光学系第1面11から離れてしまい、第1面11の有効系が大きくなり、画角をとれなくなったり、有害なフレアー光が増える。この値が大きい程、フレアー防止用のフレアー絞りを有効に働かせることが可能となる。
さらに好ましくは、
10<|A/B| ・・・(2−2)
なる条件を満足することが好ましい。
なお、前群10の反射面では偏心収差が発生しやいので、反射面12、14の中入射角が45°以下の面を少なくとも1面有するようにすることにより、偏心収差の発生を少なくすることが可能となる。
以下に、本発明の光学系の実施例1〜4を説明する。これら光学系の構成パラメータは後記する。これら実施例の構成パラメータは、例えば図1に示すように、無限遠の物体面から前群10と後群20を経て像面30に至る順光線追跡の結果に基づくものである。
座標系は、順光線追跡において、例えば図1に示すように、像面30の中心を偏心光学系の偏心光学面の原点とし、回転対称軸(中心軸)1の光の進行方向に沿う方向をZ軸正方向とし、図1の紙面内をY−Z平面とする。そして、図1の紙面内の無限遠の物体面から光が進む方向をY軸正方向とし、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX軸正方向とする。
偏心面については、その面が定義される座標系の上記光学系の原点の中心からの偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、光学系の原点に定義される座標系のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする各面を定義する座標系の傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、各面を定義する座標系を光学系の原点に定義される座標系のまずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その回転した別の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
また、各実施例の光学系を構成する光学作用面の中、特定の面とそれに続く面が共軸光学系を構成する場合には面間隔が与えられており、その他、面の曲率半径、媒質の屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。
なお、後記の構成パラメータ中にデータの記載されていない非球面に関する項は0である。屈折率、アッベ数については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。長さの単位はmmである。各面の偏心は、上記のように、像面30からの偏心量で表わす。
なお、非球面は、以下の定義式で与えられる回転対称非球面である。
Z=(Y2 /R)/[1+{1−(1+k)Y2 /R2 1 /2
+aY4 +bY6 +cY8 +dY10+・・・
・・・(a)
ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光線)とし、Yを光軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは近軸曲率半径、kは円錐定数、a、b、c、d、…はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
また、次の定義式(b)でY回転自由曲面が定義される。
R(Y)=C1 +C2 Y+C3 2 +C4 3 +C5 4 +C6 5 +C7 6
+・・・・+C2120+・・・・+Cn+1 n +・・・・
Z=±R(Y)[1−{X/R(Y)}2 1/2 ・・・(b)
このY回転自由曲面は、Y軸の周りで曲線R(Y)を回転してできる回転対称面である。その結果、その面はY−Z面内で自由曲面(自由曲線)になり、X−Z面内で半径|C1 |の円になる。
実施例1の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図1に、この光学系50内の光路を示す平面図を図2に示す。なお、図1のY−Z断面図には像面30に対してとる座標系を記入してある。以下、同じ。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に120°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、正パワーを有する回転対称光学系のレンズ系からなる後群20の入射側に中心軸1の周りで回転対称な形状の透明媒体19からなる反射屈折光学系の前群10を配置して、像面30が天頂方向に向いている場合、地下方向が画像の中心方向に向き、天頂方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、前群10は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と、Y回転自由曲面からなる内面反射面12と、回転対称軸1上に面頂を有する非球面からなる内面反射面14と、回転対称軸1上に面頂を有する非球面からなる射出面(屈折面)13とからなる透明媒体19からなる。また、後群20は、中心軸1の周りで回転対称で、両凹負レンズL1と両凸正レンズL2の接合レンズと、絞り21と、両凹負レンズL3と両凸正レンズL4の接合レンズと、両凸正レンズL5とからなる3群5枚構成の正レンズ系からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体19内に入り、内面反射面12と、内面反射面14で順に2回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体19から外に出て、後群20の回転対称レンズ系を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図1の回転対称軸1を含む断面図内の反射面12と反射面14の間の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図2)では結像しない。また、後群20の絞り21の像は前群10の屈折面11近傍の位置5に結像し、入射瞳を形成している。
この実施例1の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 120°
入射瞳径 0.42mm
像の大きさ φ2.25〜φ5.87mm
である。
この実施例1は、前群10の透明媒体19が2つの反射面を有する実施例である。透明媒体19の透過面である第1面11、反射面である第2面12をY回転自由曲面で構成し、反射面である第3面14、透過面である第4面13は、Z軸(中心軸1)上に面頂を有する回転対称軸非球面で構成されている。
本実施例は、前群10の透過面である第1面11近傍に入射瞳を配置する構成であり、さらに、第2面である反射面12で光路を約90°折り曲げることにより、光路を折りたたみ、光学系を小型に構成している。また、第2面12では光路が大きく曲がるために、偏心により発生する収差が発生しやすいため、この面に比較的強い正のパワーを与えることができない。一方、次の第3面14は比較的光線の入射角が小さいため、大きなパワーを与えても偏心収差の発生が少ない。また、物体の1次像は正のパワーを持つ第1面11と第2面12により、第2面12と第3面14の中間の位置4に結像する。この中間像は、第3面14で略無限遠に投影され、本実施例の特徴である第4面13により、図3に太い点線Mに示すようなメリジオナル虚像として前群10を射出する。一方、図2に示すようにサジタル像面Sも前群10射出後、第4面13近傍に形成される。
一方、後群20の像面30からの逆光線追跡により、後群20で発生する像面湾曲は図4に太い点線(メリジオナル像面)で示すようなものである。この後群20の逆光線追跡による後群20が補っている収差を図5に示す。この収差図中、“SA”は球面収差、“AS”は非点収差、“DT”は歪曲収差であり、球面収差の縦軸はFナンバーの相対値を、非点収差と歪曲収差の縦軸は像高を表す。以下、同じ。
そして、図6に、この実施例の光学系50全体の横収差を示す。この横収差図において、中央に示された角度は、垂直方向の画角を示し、その画角におけるY方向(メリジオナル方向)とX方向(サジタル方向)の横収差を示す。以下、同じ。
このように、本実施例では、前群10、後群20それぞれの負担を軽減するために、前群10と後群20で発生する収差、特に像面湾曲を相互に補う構成になっている。
実施例2の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図7に、この光学系50内の光路を示す平面図を図8に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に140°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、正パワーを有する回転対称光学系のレンズ系からなる後群20の入射側に中心軸1に垂直な平面鏡22で光路を中心軸1方向に180°折り返して、中心軸1の周りで回転対称な形状の透明媒体19からなる反射屈折光学系の前群10を配置して、像面30が天頂方向に向いている場合、地下方向が画像の中心方向に向き、天頂方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、前群10は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と、Y回転自由曲面からなる内面反射面12と、回転対称軸1上に面頂を有する非球面からなる内面反射面14と、回転対称軸1上に面頂を有する非球面からなる内面反射面15と、回転対称軸1上に面頂を有する非球面からなる射出面(屈折面)13とからなる透明媒体19からなる。また、後群20は、透明媒体19の中心に中心軸1を中心にして穿たれた開口内に配置された絞り21と、中心軸1の周りで回転対称で、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸正レンズL2の接合レンズと、両凸正レンズL3と両凹負レンズL4の接合レンズとからなる2群4枚構成の正レンズ系からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体19内に入り、内面反射面12、内面反射面14、内面反射面15の順にジクザクに3回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体19から外に出て、平面鏡22で光路が180°折り返され、後群20の回転対称レンズ系を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14、15と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図7の回転対称軸1を含む断面図内の反射面14と反射面15の間の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図8)では結像しない。また、後群20の絞り21の像は前群10の屈折面11近傍の位置5に結像し、入射瞳を形成している。
この実施例2の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 140°
入射瞳径 0.24mm
像の大きさ φ2.10〜φ5.84mm
である。
この実施例2は、前群10の透明媒体19が3つの反射面を有する実施例である。透明媒体19の透過面である第1面11、反射面である第2面12をY回転自由曲面で構成し、反射面である第3面14、第4面15、透過面である第5面13は、Z軸(中心軸1)上に面頂を有する回転対称軸非球面で構成されている。さらに、前群10射出後の光線を平面鏡22で折り返すことにより全体の高さを低くしたものである。
本実施例も、前群10の透過面である第1面11近傍に入射瞳を配置する構成であり、さらに、第2面である反射面12で光路を約90°折り曲げることにより、光路を折りたたみ、光学系を小型に構成している。また、第2面12では光路が大きく曲がるために、偏心により発生する収差が発生しやすいため、この面に比較的強い正のパワーを与えることができない。一方、次の第3面14は比較的光線の入射角が小さいため、大きなパワーを与えても偏心収差の発生が少ない。この実施例の前群10も、図9に示すように、光線の進む方向に対して凹面を向けたメリジオナル像面Mを発生している。一方、図8に示すようにサジタル像面Sも前群10射出後、第5面13近傍に形成される。
一方、後群20の像面30からの逆光線追跡により、後群20で発生する像面湾曲は図10に太い点線(メリジオナル像面)で示すようなものである。この後群20の逆光線追跡による後群20が補っている収差を図11に示す。
そして、図12に、この実施例の光学系50全体の横収差を示す。
このように、本実施例でも、前群10、後群20それぞれの負担を軽減するために、前群10と後群20で発生する収差、特に像面湾曲を相互に補う構成になっている。
実施例3の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図13に、この光学系50内の光路を示す平面図を図14に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に100°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、正パワーを有する回転対称光学系のレンズ系からなる後群20の入射側に中心軸1の周りで回転対称な形状の透明媒体19からなる反射屈折光学系の前群10を配置して、像面30が天頂方向に向いている場合、天頂方向が画像の中心方向に向き、地下方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、前群10は、中心軸1の周りで回転対称で、何れもY回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と、内面反射面12と、内面反射面14と、内面反射面15と、射出面(屈折面)13とからなる透明媒体19からなる。また、後群20は、中心軸1の周りで回転対称で、絞り21と、両凹負レンズL1と両凸正レンズL2の接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と両凸正レンズL4の接合レンズと、両凸正レンズL5と両凹負レンズL6の接合レンズとからなる3群6枚構成の正レンズ系からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体19内に入り、内面反射面12、内面反射面14、内面反射面15の順に光路が回転対称軸1を含む断面図内で1回転するように3回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体19から外に出て、後群20の回転対称レンズ系を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14、15と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図13の回転対称軸1を含む断面図内の入射面11と反射面12の間の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図14)では結像しない。また、後群20の絞り21の像は前群10の屈折面11近傍の位置5に結像し、入射瞳を形成している。
この実施例3の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 100°
入射瞳径 0.56mm
像の大きさ φ2.30〜φ6.07mm
である。
この実施例3は、前群10の透明媒体19が3つの反射面を有する実施例である。透明媒体19の透過面である第1面11、第5面13、反射面である第2面12、第3面14、第4面15はY回転自由曲面で構成されている。この3つの反射面12、14、15は正、負、正の配置を取ることにより、一般的なトリプレットの配置と同様に、像面湾曲は少なくすることが可能となる。さらに好ましくは、各反射面の反射角を略等しくすることにより、偏心収差の発生も少なくすることが可能となる。また、反射面で十分な収差補正が可能となるため、第5面13に相当する射出面のパワーを小さくすることが可能となる。そのため、色収差が発生しやすい透過面に強いパワーを与えることがないので、収差補正上好ましい結果が生ずる。
一方、後群20は、正パワーを持っている光学系なので負のペッバール和を持つ。そこで、本実施例では、特に後群20の非点収差を大きく発生させることにより(図17)、特に非点格差を相互に補う構成になっている。
すなわち、図15にこの実施例の前群10のメリジオナル像面Mを示す。一方、この実施例の前群10のサジタル像面は無限遠に形成される。後群20の像面30からの逆光線追跡により、後群20で発生する像面湾曲は図16に太い点線(メリジオナル像面)で示すようなものである。この後群20の逆光線追跡による後群20が補っている収差を図17に示す。そして、図18に、この実施例の光学系50全体の横収差を示す。
このように、本実施例でも、前群10、後群20それぞれの負担を軽減するために、前群10と後群20で発生する収差、特に非点格差を相互に補う構成になっている。
実施例4の光学系50を中心軸(回転対称軸)に沿ってとった断面図を図19に、この光学系50内の光路を示す平面図を図20に示す。
この実施例の光学系50は、中心軸1の周囲の360°全方位の画像であって、中心軸1に沿った上下方向に120°の画角を有する画像を像面30に結像させて撮像するためのものであり、正パワーを有する回転対称光学系のレンズ系からなる後群20の入射側に中心軸1の周りで回転対称な形状の透明媒体19からなる反射屈折光学系の前群10を配置して、像面30が天頂方向に向いている場合、天頂方向が画像の中心方向に向き、地下方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものであり、前群10は、中心軸1の周りで回転対称で、Y回転自由曲面からなる入射面(屈折面)11と、Y回転自由曲面からなる内面反射面12と、回転対称軸1上に面頂を有する非球面からなる内面反射面14と、回転対称軸1上に面頂を有する非球面からなる内面反射面15と、回転対称軸1上に面頂を有する非球面からなる射出面(屈折面)13とからなる透明媒体19からなる。また、また、後群20は、中心軸1の周りで回転対称で、絞り21と、両凹負レンズL1と両凸正レンズL2の接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と両凸正レンズL4の接合レンズと、両凸正レンズL5と両凹負レンズL6の接合レンズとからなる3群6枚構成の正レンズ系からなる。そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂方向に向いている場合、水平方向の遠方から入射する中心光束2は入射面の屈折面11を経て透明媒体19内に入り、内面反射面12、内面反射面14、内面反射面15の順にジクザクに3回反射されて、射出面の屈折面13を経て透明媒体19から外に出て、後群20の回転対称レンズ系を介して像面30の中心軸1から外れた半径方向の所定位置に結像する。
そして、この実施例においては、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14、15と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図19の回転対称軸1を含む断面図内の反射面14と反射面15の間の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内(図20)では結像しない。また、後群20の絞り21の像は前群10の屈折面11近傍の位置5に結像し、入射瞳を形成している。
この実施例4の仕様は、
水平画角 360°
垂直画角 120°
入射瞳径 0.47mm
像の大きさ φ2.23〜φ6.04mm
である。
この実施例4は、前群10の透明媒体19が3つの反射面を有する実施例である。透明媒体19の透過面である第1面11、反射面である第2面12をY回転自由曲面で構成し、反射面である第3面14、第4面15、透過面である第5面13は、Z軸(中心軸1)上に面頂を有する回転対称軸非球面で構成されている。
本実施例の後群20で非点収差は非常に大きく発生させ(図23)、メリジオナル像面は逆光線追跡で最大像高の光線は収束せずに略平行光になっている。これに相当するように、前群10が形成する虚像位置M(図21)も後群20の最大像高で略平行光束になっている。
すなわち、図21にこの実施例の前群10のメリジオナル像面Mを示す。一方、この実施例の前群10のサジタル像面Sは図20に示すように前群10射出後、第5面13近傍に形成される。後群20の像面30からの逆光線追跡により、後群20で発生する像面湾曲は図22に太い点線(メリジオナル像面)で示すようなものである。この後群20の逆光線追跡による後群20が補っている収差を図23に示す。そして、図24に、この実施例の光学系50全体の横収差を示す。
このように、本実施例でも、前群10、後群20それぞれの負担を軽減するために、前群10と後群20で発生する収差、特に非点格差を相互に補う構成になっている。
さらに、以上の実施例の光学系50では、前群10のさらに物体側にトーリックレンズを付加し、このトーリックレンズもZ軸(中心軸1)に対して回転対称な面で構成されたレンズにし、このトーリックレンズはX方向にはパワーを持たせないで、一方、Y方向(図1の断面内等)には負のパワーを持たせることにより、回転対称軸1を含む断面方向の画角を大きくとることが可能となる。さらに好ましくは、このトーリックレンズはY−Z断面内では物体側に凸面を向け負のメニスカスレンズ形状に構成することにより、像歪の発生を最小にすることが可能となり、良好な収差補正が可能となる。
さらに、透明媒体19の物体側には、1つのトーリックレンズに限らず、2枚又は3枚のメニスカス形状のレンズで構成することにより、より像歪の発生を小さくすることが可能である。また、レンズに限らず、中心軸1に対して回転対称な反射面やプリズムにより光線を反射屈折させて任意の方向を撮像あるいは観察させることも容易である。
また、以上の実施例では、前群10の反射面、屈折面をそれぞれ回転対称軸1上に面頂を有する回転対称非球面で構成したり、任意形状の線分を回転対称軸1の周りで回転することにより形成され回転対称軸1上に面頂を有さないY回転自由曲面で構成しているが、それぞれ任意の曲面に置き換えることは容易である。
以下に、上記実施例1〜4の構成パラメータを示す。なお、以下の表中の“ASS”は非球面、“YRFS”はY回転自由曲面をそれぞれ示す。
実施例1
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(2) 1.8830 40.7
4 ASS[1] 偏心(3) 1.8830 40.7
5 ASS[2] 偏心(4)
6 -12.80 偏心(5) 1.5535 64.4
7 6.87 偏心(6) 1.7371 37.2
8 -11.13 偏心(7)
9 ∞(絞り) 偏心(8)
10 -6.23 偏心(9) 1.7552 27.6
11 3.72 偏心(10) 1.7238 46.5
12 -5.78 偏心(11)
13 7.33 偏心(12) 1.6631 53.2
14 -74.62 偏心(13)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -2.2865 ×101 3 3.1354 ×10-2
YRFS[2]
1 -1.8440 ×101 2 -1.1178 C3 -4.9449 ×10-2
4 -2.3914 ×10-3
ASS[1]
R 85.33
k 6.5190
a 1.0007 ×10-5
b -6.7404 ×10-9
c 7.5861 ×10-13
ASS[2]
R 2.75
k -6.7874 ×10-1
a 4.9913 ×10-3
b -4.0209 ×10-4
c 7.5826 ×10-6
偏心(1)
X 0.00 Y -23.04 Z -22.53
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z -22.53
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -45.48
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -35.48
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -24.41
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -23.41
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 0.00 Z -20.41
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y 0.00 Z -15.47
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y 0.00 Z -14.59
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(10)
X 0.00 Y 0.00 Z -12.34
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(11)
X 0.00 Y 0.00 Z -9.34
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(12)
X 0.00 Y 0.00 Z -8.89
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(13)
X 0.00 Y 0.00 Z -6.39
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例2
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(2) 1.8830 40.7
4 ASS[1] 偏心(3) 1.8830 40.7
5 ASS[2] 偏心(4) 1.8830 40.7
6 ASS[3] 偏心(5)
7 ∞(平面鏡) 偏心(6)
8 ∞(絞り) 偏心(7)
9 19.25 偏心(8) 1.7552 27.6
10 10.49 偏心(9) 1.5923 61.8
11 -15.29 偏心(10)
12 7.62 偏心(11) 1.6204 60.3
13 -9.32 偏心(12) 1.7552 27.6
14 36.05 偏心(13)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -2.7717 ×101 3 -8.3660 ×10-2
YRFS[2]
1 -2.3813 ×101 2 -1.0215e+000 C3 -3.6588 ×10-2
4 -1.5616 ×10-3
ASS[1]
R 102.30
k 6.5791
a 4.2764 ×10-6
b -4.9917 ×10-10
ASS[2]
R 29.45
k -5.4233 ×101
a -7.1709 ×10-7
ASS[3]
R -1.17
k -9.7882 ×10-1
a 1.6004 ×10-2
b -5.2502 ×10-4
偏心(1)
X 0.00 Y -27.72 Z -14.32
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z -14.32
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -34.54
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -21.18
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -23.98
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -34.98
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 0.00 Z -25.50
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y 0.00 Z -19.35
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y 0.00 Z -18.35
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(10)
X 0.00 Y 0.00 Z -16.85
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(11)
X 0.00 Y 0.00 Z -12.69
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(12)
X 0.00 Y 0.00 Z -9.69
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(13)
X 0.00 Y 0.00 Z -8.69
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例3
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(3) 1.8830 40.7
4 YRFS[3] 偏心(4) 1.8830 40.7
5 YRFS[4] 偏心(5) 1.8830 40.7
6 YRFS[5] 偏心(6)
7 ∞(絞り) 偏心(7)
8 -10.74 偏心(8) 1.6734 31.9
9 18.25 偏心(9) 1.6148 60.6
10 -4.39 偏心(10)
11 12.68 偏心(11) 1.7450 30.9
12 4.48 偏心(12) 1.5579 64.1
13 -5.51 偏心(13)
14 6.36 偏心(14) 1.6066 60.8
15 -10.56 偏心(15) 1.7391 28.2
16 10.07 偏心(16)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -1.8145 ×101 2 -2.1728 ×10-23 4.6061 ×10-1
YRFS[2]
1 -2.5490 C2 4.4716 ×10-13 -2.6490 ×10-2
4 4.2717 ×10-45 -2.3061 ×10-5
YRFS[3]
1 -1.0098 ×101 2 2.9459 C3 -1.8459 ×10-1
4 -2.2986 ×10-25 4.3667 ×10-3
YRFS[4]
1 -1.1005 ×101 2 -3.3443 C3 2.7803 ×10-1
4 -1.5113 ×10-25 -2.6902 ×10-3
YRFS[5]
1 -2.5742 C2 -1.6480 C3 9.0460 ×10-2
偏心(1)
X 0.00 Y -18.25 Z -26.21
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z -26.21
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -26.05
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -17.43
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -31.34
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -16.48
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 0.00 Z -11.52
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y 0.00 Z -10.10
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y 0.00 Z -9.60
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(10)
X 0.00 Y 0.00 Z -7.60
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(11)
X 0.00 Y 0.00 Z -7.50
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(12)
X 0.00 Y 0.00 Z -7.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(13)
X 0.00 Y 0.00 Z -4.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(14)
X 0.00 Y 0.00 Z -3.90
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(15)
X 0.00 Y 0.00 Z -1.40
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(16)
X 0.00 Y 0.00 Z -0.90
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例4
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 ∞(入射瞳面) 偏心(1)
2 YRFS[1] 偏心(2) 1.8830 40.7
3 YRFS[2] 偏心(2) 1.8830 40.7
4 ASS[1] 偏心(3) 1.8830 40.7
5 ASS[2] 偏心(4) 1.8830 40.7
6 ASS[3] 偏心(5)
7 ∞(絞り) 偏心(6)
8 -16.32 偏心(7) 1.5705 63.2
9 2.83 偏心(8) 1.5683 60.3
10 -4.13 偏心(9)
11 17.08 偏心(10) 1.7528 30.1
12 4.54 偏心(11) 1.5490 64.7
13 -9.92 偏心(12)
14 5.53 偏心(13) 1.5439 65.1
15 -6.42 偏心(14) 1.7552 27.6
16 20.69 偏心(15)
像 面 ∞
YRFS[1]
1 -2.6168 ×101 2 1.9755 ×10-14 3 -2.7605 ×10-1
YRFS[2]
1 -2.5214 ×101 2 -1.6049 C3 -9.0909 ×10-2
4 -1.1344 ×10-2
ASS[1]
R -79.22
k 7.2430
a 7.3060 ×10-7
b 7.5688 ×10-11
c -1.1964 ×10-12
ASS[2]
R -0.01
k -6.1962
a 1.7099 ×10-5
b -7.9121 ×10-7
c 6.4138 ×10-9
ASS[3]
R 0.82
k -1.5580
a -2.2457 ×10-3
b 6.7271 ×10-6
c 5.5428 ×10-7
偏心(1)
X 0.00 Y -26.11 Z -29.06
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z -29.06
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 0.00 Z -20.30
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 0.00 Z -24.79
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 0.00 Z -26.98
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 0.00 Z -15.74
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 0.00 Z -14.11
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y 0.00 Z -13.61
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y 0.00 Z -10.61
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(10)
X 0.00 Y 0.00 Z -9.61
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(11)
X 0.00 Y 0.00 Z -9.11
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(12)
X 0.00 Y 0.00 Z -6.61
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(13)
X 0.00 Y 0.00 Z -6.51
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(14)
X 0.00 Y 0.00 Z -3.51
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(15)
X 0.00 Y 0.00 Z -3.01
α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。
とろで、本発明の光学系50において、前群10を構成する透明媒体19は、上記実施例1〜4のように、内面反射面を2面乃至3面に限定されず1面又は4面以上有していてもよい。また、その内面反射面は、屈折面11、13と兼用する全反射面でもよい。以下の図25〜図30に、前群10を構成する透明媒体19の他の例を示す。ただし、これらの図において、後群20のレンズ系は略号(両矢符)で示してあり、また、その構成パラメータは省く。
図25の光学系50の前群10を構成する透明媒体19は、中心軸1の周りで回転対称なY回転自由曲面等からなる1面の内面反射面12と入射面(屈折面)11と射出面(屈折面)13とからなる透明媒体であり、そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂に向いている場合、天頂方向が画像の中心方向に向き、地下方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものである。この例においても、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図25の回転対称軸1を含む断面図内の入射面11と反射面12の間の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内では結像しない。また、後群20の絞り21の像は前群10の屈折面11近傍の位置5に結像し、入射瞳を形成している。
この図25の透明媒体19を構成する面が3面11、12、13なので、加工性が良い。回転対称軸1と直交する方向では、光学系のパワーがないので、回転対称軸1を含む面内でも無限遠の虚像を後群20に伝達することが収差補正上好ましい。そこで、前群10の第1面11は透過面で構成すると同時に、強い正のパワーを有することが好ましい。これにより、前群10より物体側に、物体の回転対称軸方向の一次像を配置することが可能となり、他の面で無限遠の物体像を伝達することが容易になる。さらに、第2面である反射面12は瞳をリレーすることが主な目的となり、この面で入射瞳を第1面11である透過面近傍に配置することが可能となる。そのためには、比較的強い正のパワーを有することが好ましい。第3面13は透明媒体19中に形成された物体の一次像をアフォーカル(無限遠像)として後群20に伝達するために正のパワーを有する透過面で構成することが、収差補正上好ましい。
図26の光学系50の前群10を構成する透明媒体19は、中心軸1の周りで回転対称なY回転自由曲面等からなる2面の内面反射面12、14と、入射面(屈折面)11と射出面(屈折面)13とからなる透明媒体であり、そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂に向いている場合、地下方向が画像の中心方向に向き、天頂方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものである。この例においても、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図26の回転対称軸1を含む断面図内の位置4近傍で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内では結像しない。この例では、後群20の絞り21の像は、前群10の透明媒体19内の反射面12近傍の位置5に結像している。
図27の光学系50の前群10を構成する透明媒体19は、中心軸1の周りで回転対称なY回転自由曲面等からなる2面の内面反射面12、14と、入射面(屈折面)11と射出面(屈折面)13とからなる透明媒体であり、そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂に向いている場合、地下方向が画像の中心方向に向き、天頂方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものである。この例においても、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図27の回転対称軸1を含む断面図内の位置4近傍で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内では結像しない。この例では、後群20の絞り21の像は、前群10の透明媒体19内の反射面12近傍の位置5に結像している。
図28の光学系50の前群10を構成する透明媒体19は、中心軸1の周りで回転対称なY回転自由曲面等からなる1面の内面反射面12と、入射面(屈折面)11と内面反射面14とを兼用した面と、射出面(屈折面)13とからなる透明媒体であり、そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂に向いている場合、地下方向が画像の中心方向に向き、天頂方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものである。この例においても、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図28の回転対称軸1を含む断面図内の屈折面13近傍の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内では結像しない。また、後群20の絞り21の像は、前群10の透明媒体19の屈折面11より物体側の空中の位置5に結像している。
この図28の透明媒体19の第1面である透過面11と第3面である反射面14を同一形状同一位置に配置した1つの面で兼用するものであり、反射面として作用する場合には臨界角を超えた角度で面に入射するように配置し、全反射作用を利用することにより、反射コーティングすることなく光線を反射するようにすることが可能となる。
図29の光学系50の前群10を構成する透明媒体19は、中心軸1の周りで回転対称なY回転自由曲面等からなる4面の内面反射面12、14、15、16と、入射面(屈折面)11と射出面(屈折面)13とからなる透明媒体であり、そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂に向いている場合、地下方向が画像の中心方向に向き、天頂方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものである。この例においても、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14、15、16と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図29の回転対称軸1を含む断面図内の位置4近傍で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内では結像しない。また、後群20の絞り21の像は、前群10のの屈折面11近傍の位置5に結像している。
この図29の前群10は、4つの反射面12、14、15、16で構成されている例である。本例では、物体の一次像は反射面間に配置することにより一次像の形成を反射面で主に行うことが可能となり、第1面である透過面11のパワーの負担が軽くなり、特に色収差の発生上好ましい。また、特に各反射面12、14、15、16を略平行に配置することが可能となり、前群10の透明媒体19を介さずに像面30の垂線方向(天頂方向)を結像する別光学系を配置する場合に好ましい。
図30の光学系50の前群10を構成する透明媒体19は、中心軸1の周りで回転対称なY回転自由曲面等からなる入射面(屈折面)11と、1面の内面反射面14と、射出面(屈折面)13と内面反射面12とを兼用した面とからなる透明媒体であり、そして、中心軸1が垂直方向に向き、像面30が天頂に向いている場合、地下方向が画像の中心方向に向き、天頂方向が画像の外側の円になるような画像を像面30に結像させるものである。この例においても、前群10の透明媒体19内で、中心軸1に対して片側のみに位置する反射面12、14と屈折面11、13を通る。また、遠方から入射する光束2、3U、3Lは図30の回転対称軸1を含む断面図内の位置4で1回結像し、その断面に対して直交し、中心光束2の中心光線20 を含む平面内では結像しない。また、後群20の絞り21の像は、前群10の透明媒体19より物体側の空中の位置5に結像している。
以上、本発明の光学系を中心軸(回転対称軸)を垂直方向に向けて天頂を含む360°全方位(全周)の画像を得る撮像あるいは観察光学系として説明してきたが、本発明は撮影光学系、観察光学系に限定されず、光路を逆にとって天頂を含む360°全方位(全周)に画像を投影する投影光学系として用いることもできる。また、内視鏡は管内観察装置の全周観察光学系として用いることもできる。
以下に、本発明の光学系の適用例として、パノラマ撮影光学系31又はパノラマ投影光学系32の使用例を説明する。図31は、内視鏡先端の撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系31を用いた例を示すための図であり、図31(a)は、硬性内視鏡41の先端に本発明によるパノラマ撮影光学系31を取り付けて360°全方位の画像を撮像観察する例である。また、図31(b)は、軟性電子内視鏡42の先端に本発明によるパノラマ撮影光学系31を取り付けて、表示装置43に撮影された画像を画像処理を施して歪みを補正して表示するようにした例である。
図32は、自動車48の各コーナや頂部に撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系31を複数取り付けて、車内の表示装置に各パノラマ撮影光学系31を経て撮影された画像を画像処理を施して歪みを補正して同時に表示するようにした例である。
図33は、投影装置44の投影光学系として本発明によるパノラマ投影光学系32を用い、その像面に配置した表示素子にパノラマ画像を表示し、パノラマ投影光学系32を通して360°全方位に配置したスクリーン45に360°全方位画像を投影表示する例である。
図34は、建物47の外部に本発明によるパノラマ撮影光学系31を用いた撮影装置49を取り付け、屋内に本発明によるパノラマ投影光学系32を用いた投影装置44を配置し、撮影装置49で撮像された映像を電線46を介して投影装置44に送るように接続している。このような配置において、屋外の360°全方位の被写体Oをパノラマ撮影光学系31を経て撮影装置49で撮影し、その映像信号を電線46を介して投影装置44に送り、像面に配置した表示素子にその映像を表示して、パノラマ投影光学系32を通して屋内の壁面等に被写体Oの映像O’を投影表示するようにしている例である。
本発明の実施例1の光学系の中心軸に沿ってとった断面図である。 実施例1の光学系内の光路を示す平面図である。 実施例1の前群のみのY−Z断面の光線追跡図である。 実施例1の後群のみの逆光線追跡での像面湾曲を示す図である。 実施例1の後群の収差図である。 実施例1の光学系全体の横収差図である。 本発明の実施例2の光学系の図1と同様の図である。 実施例2の光学系の図2と同様の図である。 実施例2の前群のみの図3と同様の図である。 実施例2の後群のみの図4と同様の図である。 実施例2の後群の図5と同様の図である。 実施例2の光学系全体の図6と同様の図である。 本発明の実施例3の光学系の図1と同様の図である。 実施例3の光学系の図2と同様の図である。 実施例3の前群のみの図3と同様の図である。 実施例3の後群のみの図4と同様の図である。 実施例3の後群の図5と同様の図である。 実施例3の光学系全体の図6と同様の図である。 本発明の実施例4の光学系の図1と同様の図である。 実施例4の光学系の図2と同様の図である。 実施例4の前群のみの図3と同様の図である。 実施例4の後群のみの図4と同様の図である。 実施例4の後群の図5と同様の図である。 実施例4の光学系全体の図6と同様の図である。 本発明の光学系の前群を構成する透明媒体の他の例を示す図1と同様の図である。 本発明の光学系の前群を構成する透明媒体の他の例を示す図1と同様の図である。 本発明の光学系の前群を構成する透明媒体の他の例を示す図1と同様の図である。 本発明の光学系の前群を構成する透明媒体の他の例を示す図1と同様の図である。 本発明の光学系の前群を構成する透明媒体の他の例を示す図1と同様の図である。 本発明の光学系の前群を構成する透明媒体の他の例を示す図1と同様の図である。 内視鏡先端の撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系を用いた例を示すための図である。 自動車の各コーナや頂部に撮影光学系として本発明によるパノラマ撮影光学系を用いた例を示すための図である。 投影装置の投影光学系として本発明によるパノラマ投影光学系を用いた例を示すための図である。 屋外の被写体を本発明によるパノラマ撮影光学系を経て撮影し、屋内に本発明によるパノラマ投影光学系を通して投影表示する例を示すための図である。
符号の説明
1…中心軸(回転対称軸)
2…遠方から入射する中心光束
0 …中心光束の中心光線
3U…遠方の空側から入射する光束
3L…遠方の地側から入射する光束
4…光束の結像位置
5…絞りの像の結像位置
10…前群
11…屈折面(入射面)
12、14、15、16…内面反射面
13…屈折面(射出面)
19…透明媒体
20…後群
21…絞り
22…平面鏡
30…像面
41…硬性内視鏡
42…軟性電子内視鏡
43…表示装置
44…投影装置
45…スクリーン
46…電線
47…建物
48…自動車
49…撮影装置
50…光学系(本発明)
L1〜L6…レンズ

Claims (8)

  1. 360°全方位の画像であって上下方向に90°以上の画角を有する画像を像面に結像させるか像面に配置された画像を360°全方位であって上下方向に90°以上の画角に投影する光学系であって、
    中心軸の周りで回転対称な少なくとも1面の反射面を含む前群と、中心軸の周りで回転対称で正パワーを有する後群と、前記後群と同軸に配置された開口とを備えており、
    結像光学系の場合は光線の進む順に、投影光学系の場合は光線の進む順とは反対に、遠方から前記前群に入射した光束は、前記前群と前記後群を順に経て像面の中心軸から外れた位置に結像し、かつ、中心軸を含む断面内と、その断面に対して直交し、その光束の中心光線を含む平面内での中間結像回数が異なるように構成されており、
    前記前群と前記後群とは互いに収差を相補い、
    遠方から入射する光束は前記前群内で中心軸に対して片側のみに位置する前記反射面を通り、
    結像光学系における入射瞳又は投影光学系における射出瞳が、前記光線の通る光路中にあって
    遠方から入射する光束は、中心軸を含む断面内で1回中間結像し、中心軸を含む断面に対して直交し、その光束の中心光線を含む平面内では中間結像せず、かつ、前記前群は1面乃至4面の反射面を有し、
    中心軸を含む断面において、結像光学系における入射瞳又は投影光学系における射出瞳の位置から前記開口位置までの光路長をA、結像光学系における入射瞳又は投影光学系における射出瞳の位置から結像光学系における前記前群の入射面又は投影光学系における前記前群の射出面までの光路長をBとするとき、
    5<|A/B| ・・・(2)
    の条件を満たすことを特徴とする光学系。
  2. 前記前群は、中心軸の周りで回転対称な透明媒体を有し、前記透明媒体は、少なくとも1面の内面反射面と少なくとも2面の屈折面を持ち、結像光学系の場合は光線の進む順に、投影光学系の場合は光線の進む順とは反対に、入射面の屈折面を経て透明媒体内に入り、内面反射面で順に反射されて射出面の屈折面を経て透明媒体から外に出て、前記後群を経て像面の中心軸から外れた位置に結像することを特徴とする請求項1記載の光学系。
  3. 前記後群は、回転対称の同軸屈折光学系からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学系。
  4. 前記後群のペッバール和をp、その焦点距離をfとするとき、
    −2<p・f<−0.05 ・・・(1)
    の条件を満たすことを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の光学系。
  5. 前記前群は、遠方から入射する中心光束の中心光線の入射角が45°以下の反射面を少なくとも1面有することを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の光学系。
  6. 少なくとも1面の内面反射面は対称面を持たない任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の光学系。
  7. 少なくとも1面の内面反射面は奇数次項を含む任意形状の線分を中心軸の周りで回転させて形成される回転対称な形状を有することを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の光学系。
  8. 請求項1からの何れか1項記載の光学系を備えたことを特徴とする内視鏡。
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