JP2006125467A - ウォームホイール及びその製造方法 - Google Patents

ウォームホイール及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006125467A
JP2006125467A JP2004312494A JP2004312494A JP2006125467A JP 2006125467 A JP2006125467 A JP 2006125467A JP 2004312494 A JP2004312494 A JP 2004312494A JP 2004312494 A JP2004312494 A JP 2004312494A JP 2006125467 A JP2006125467 A JP 2006125467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
worm
wheel
plate
tooth
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004312494A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4667825B2 (ja
Inventor
Tomonori Kakihara
智紀 垣原
Naochika Mitsuoka
直躬 三岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hosei Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Hosei Brake Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hosei Brake Industry Co Ltd filed Critical Hosei Brake Industry Co Ltd
Priority to JP2004312494A priority Critical patent/JP4667825B2/ja
Publication of JP2006125467A publication Critical patent/JP2006125467A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4667825B2 publication Critical patent/JP4667825B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gears, Cams (AREA)

Abstract

【課題】 簡素で加工容易な形状としてコストダウンを図ることのできるウォームホイールとその製造方法を提供する。
【解決手段】 ウォームホイール20は、歯幅方向に三分割された金属円板状の第一〜第三ホイール体1〜3を積層一体化して形成されている。第一〜第三ホイール体1〜3には、外周縁部にウォーム10と噛み合うように同一の歯形1a〜3aがそれぞれ形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ウォームと噛み合ってウォームギヤとして用いられるウォームホイールとその製造方法に関する。
ウォームギヤは大きな変速比(減速比)を得やすいため多くの伝動機構に用いられているが、ウォームホイールののど部(ウォーム軸方向からみてウォームの歯と噛み合う部分)は、ウォームの歯先円形状に沿って円弧状に形成されている。このため、従来よりウォームホイールは、歯切工具による切削加工や研磨具による研磨加工によって製造されるのが一般的であり、コストの上昇が避けられなかった。ところで、近年樹脂製のウォームホイールでは、歯幅方向に半割り構造とすることによりアンダカットの発生を防止して、射出成形等の型成形加工を実現するための技術が開発されている(特許文献1及び2参照)。
特開2002−310267号公報 特開2004−19924号公報
しかし、これらの技術によっても、樹脂製ウォームホイールの全体形状(特にのど部形状)は従来から基本的に変わっていないため、型形状の設計や型抜き作業等に依然として熟練技術を要するおそれがある。また、金属製ウォームホイールの場合にはこれらの型成形加工技術を適用できないため、依然としてコストの嵩む切削加工や研磨加工に頼らざるを得ない。
本発明の課題は、簡素で加工容易な形状としてコストダウンを図ることのできるウォームホイールとその製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明に係るウォームホイールは、
歯幅方向に分割形成されるとともに外周縁部にウォームと噛み合う歯形形状を有する少なくとも3枚の板状ホイール体が、積層一体化されていることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明に係るウォームホイールは、
歯幅方向に分割形成されるとともに外周縁部にウォームと噛み合う同一の歯形形状を有する少なくとも3枚の板状ホイール体が、そのウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転方向に順次変位した形態で、積層一体化されていることを特徴とする。
これらのウォームホイールは、3枚以上の板状ホイール体が歯幅方向に積層一体化されているので、シンプルかつ強固に構成できる。しかも、各板状ホイール体の外周縁部には歯形が形成されているので、ウォームホイールは常に(同時に)3ヶ所以上でウォームと噛み合うことができ、両者間の動力伝達が円滑に行われる。また、各板状ホイール体の歯形を歯幅方向にねじって形成する必要がないため、各板状ホイール体を板材の打抜きプレス加工等によって低コストで製造できる。なお、樹脂製ウォームホイールの場合、射出成形等の型成形加工も容易かつ安価となる。
さらに、ウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転変位した形態でこれらの板状ホイール体を順次重ね合わせる場合には、予め積み重ねられた板状体の外周縁部に同一の歯形形状をプレス加工等により形成して複数の板状ホイール体とすることができるので、さらにコストダウンを図ることができる。
これらのウォームホイールにおいて、積層一体化する板状ホイール体の枚数は、奇数枚(3枚、5枚、…)、偶数枚(4枚、6枚、…)を問わない。また、各板状ホイール体の板厚は同じであっても異なっていてもよい。
このようなウォームホイールでは、板状ホイール体のうち歯幅方向の中間に位置するホイール体の歯先円直径を、歯幅方向の両端に位置するホイール体の歯先円直径よりも小に形成することが望ましい。このように、中間位置の板状ホイール体の歯先円直径を相対的に小径とすることによって、ウォームとの噛み合い及び動力伝達が一層円滑に行われる。また、従来のような円弧状ののど部をウォームホイールに加工形成する必要がないので、加工コストも削減することができる。
そして、板状ホイール体の相互間には、歯幅方向に所定の厚さを有するとともに、外周縁部にウォームと噛み合う歯形形状を有しない板状スペーサを介在させてあってもよい。板状スペーサによって、ウォームとの噛み合い抵抗を増大させることなく、ウォームの大きさ(歯先円直径)に合わせた歯幅調整が容易に行える。なお、板状スペーサの配置形態(どの板状ホイール体間に介装するか)、配置枚数(どこに何枚介装するか)等を任意に設定できる。また、各板状スペーサの板厚は同じであっても異なっていてもよい。その際、各板状ホイール体の板厚と同じであっても異なっていてもよい。
さらに、板状ホイール体を相互に結合して歯幅方向に積層一体化するための相互結合手段を有する場合には、各板状ホイール体を強固に結合(固着)してウォームホイールの強度を向上させ、長寿命化を図ることができる。なお、相互結合手段として、キー止め・リベット締め・ねじ止め・溶接・接着・溶着等の各種手段を採用したり、あるいは歯幅方向に凹凸を有する係合部を係合(例えば圧入)したりすることができ、これらを組み合わせて用いてもよい。
したがって、上記課題を解決するために、本発明に係るウォームホイールの製造方法は、
外周縁部にウォームと噛み合う互いに同一の歯形形状が形成されるように、かつそのウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転方向に順次変位した形態で軸孔のキー溝が形成されるように、少なくとも3枚の板状ホイール体をそれぞれ(例えばプレス加工により)形成し、
それらの板状ホイール体の各軸孔に回転軸を挿通し、前記キー溝にキーを嵌入して歯幅方向に積層一体化することを特徴とする。
この製造方法によれば、各板状ホイール体は、例えばプレス加工によって、外周縁部に同一の歯形形状が形成され、軸孔のキー溝がウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転変位させて順次形成される。したがって、各板状ホイール体の軸孔に回転軸を挿通し、キー溝にキーを嵌入すれば、キー溝の回転変位量分ずつ回転変位した(ずれた;齟齬した)状態で板状ホイール体が重ね合わされ(位置決めされ)、歯幅方向に積層一体化されるので、組立の際に回転方向(周方向)への角度調整を要せずに容易に低コストで製造できる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係るウォームホイールの製造方法は、
外周縁部にウォームと噛み合う互いに同一の歯形形状が形成されるように、かつそのウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転方向に順次変位した形態で歯幅方向に凹凸を有する係合部が形成されるように、少なくとも3枚の板状ホイール体をそれぞれプレス加工により形成し、
それらの板状ホイール体の各係合部を係合して歯幅方向に積層一体化することを特徴とする。
この製造方法によれば、各板状ホイール体は、プレス加工によって、外周縁部に同一の歯形形状が形成され、歯幅方向に凹凸を有する係合部がウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転変位させて順次形成される。したがって、各板状ホイール体の係合部を係合(例えば圧入)すれば、係合部の回転変位量分ずつ回転変位した(ずれた;齟齬した)状態で板状ホイール体が重ね合わされ(位置決めされ)、歯幅方向に積層一体化されるので、組立の際に回転方向(周方向)への角度調整を要せずに容易に低コストで製造できる。また、各板状ホイール体に係合部を形成することによって、板状ホイール体を回転軸に位置決め固定するためのキー及びキー溝を省略できる場合には、さらに低コスト化を図ることが可能となる。
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係るウォームホイールの製造方法は、
外周縁部にウォームと噛み合う互いに同一の歯形形状が形成されるように、少なくとも3枚の板状ホイール体をそれぞれプレス加工により形成し、
それらの板状ホイール体を前記ウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転方向に順次変位した形態で重ね合わせ、各板状ホイール体に歯幅方向に凹凸を有する係合部を形成しつつ積層一体化することを特徴とする。
この製造方法によれば、各板状ホイール体は、プレス加工によって、外周縁部に同一の歯形形状が形成され、ウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転変位させて順次重ね合わされ(位置決めされ)る。したがって、プレス等により各板状ホイール体に歯幅方向に凹凸を有する係合部を形成すれば、係合部の回転変位量分ずつ回転変位した(ずれた;齟齬した)状態で板状ホイール体が歯幅方向に積層一体化されるので、各板状ホイール体のプレス加工の際に回転方向(周方向)への角度調整を要せずに容易に低コストで製造できる。また、各板状ホイール体に係合部を形成することによって、板状ホイール体を回転軸に位置決め固定するためのキー及びキー溝を省略できる場合には、さらに低コスト化を図ることが可能となる。
(実施例1)
次に、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例を参照して説明する。図1に示すように、ウォームギヤ30は、ねじ状の歯車であるウォーム10と、ウォーム10に噛み合うウォームホイール20とから構成される。ウォーム軸11(回転軸;一般に駆動側)とウォームホイール軸21(回転軸;一般に従動側;図2(b)参照)とは交差状(例えば直交状)に設けられる。
図2は本発明に係るウォームホイールの一例を示す正面図及び側面図である。ウォームホイール20は、歯幅方向に三分割された金属円板状の第一〜第三ホイール体1〜3(ホイール体)を積層一体化して形成されている。第一〜第三ホイール体1〜3には、外周縁部にウォーム10と噛み合うように同一の歯形1a〜3aがそれぞれ形成されている。具体的には、歯形1a〜3aでは、モジュールはもちろん、例えば全歯タケhも共通に形成されている(h1=h2=h3=h)。なお、第一〜第三ホイール体1〜3の歯幅bも共通に形成されている(b1=b2=b3=b)。
また、第一〜第三ホイール体1〜3は、ウォーム10の基準円筒進み角γ(例えばγ=10°;図1参照)に対応した歯のねじれ量xずつ回転方向に順次変位している。具体的には、第二ホイール体2は、基準円筒進み角γに対応して、第一ホイール体1から歯のねじれ量x12だけ回転変位している。同様に、第三ホイール体3は、基準円筒進み角γに対応して、第二ホイール体2から歯のねじれ量x23だけ回転変位している。
中央の第二ホイール体2の歯先円直径d2は、その両側に位置する第一ホイール体1及び第三ホイール体3の歯先円直径d(d1=d3=d)よりも小さく形成されている(d2<d)。これによって、円筒状のウォーム10との噛み合い及び動力伝達が円滑になり、円弧状ののど部を形成しなくてすむ(図3(b)、図4(b)、図5(b)参照)。
また、第一〜第三ホイール体1〜3は、ウォームホイール軸21上のキー止め22(相互結合手段)で連結(結合)されている。さらに、第一〜第三ホイール体1〜3は、複数(例えば8ヶ所)のリベット締め23(相互結合手段)により、上記連結(結合)が補強されている。
このように構成されたウォームホイール20は、ウォーム10が回転駆動すると、ウォーム10に3枚のホイール体1〜3が常時(同時に)噛み合って駆動され、ウォームホイール軸21を所定方向に回転させる。
次に、ウォームホイール20の製造方法について、図2〜図5を用いて説明する。
(1)第一及び第三ホイール体1,3のプレス加工
第一及び第三ホイール体1,3の共通工程として、外径d、厚さbの円板(板状体)の外周縁部に、円板表面と直交する方向へのプレス加工により歯形1a(3a)を打抜き形成する。次に、ウォームホイール軸孔1b、キー溝1c及び周方向に所定間隔で設ける複数(8個)のリベットピン孔1dをプレス加工により打抜き形成すると、図3に示す第一ホイール体1が完成する。また、第一ホイール体1(の歯形1a)とはウォーム10の基準円筒進み角γに対応した歯のねじれ量x12+x23だけ(歯形3aを)回転変位させて(図2(a)参照)、ウォームホイール軸孔3b、キー溝3c及び8個のリベットピン孔3dをプレス加工により打抜き形成すると、図5に示す第三ホイール体3が完成する。
(2)第二ホイール体2のプレス加工
外径d2、厚さbの円板(板状体)の外周縁部に、円板表面と直交する方向へのプレス加工により歯形2a(歯形1a,3aと同一形状)を打抜き形成する。次に、第一ホイール体1(の歯形1a)とはウォーム10の基準円筒進み角γに対応した歯のねじれ量x12だけ(歯形2aを)回転変位させて(図2(a)参照)、ウォームホイール軸孔2b、キー溝2c及び8個のリベットピン孔2dをプレス加工により打抜き形成すると、図4に示す第二ホイール体2が完成する。
(3)第一〜第三ホイール体1〜3の組立
第一〜第三ホイール体1〜3の各ウォームホイール軸孔1b,2b,3bにウォームホイール軸21を挿通し、各キー溝1c,2c,3cにキー22を嵌入して歯幅方向に積層一体化する(図2(b)参照)。さらに、第一〜第三ホイール体1〜3の各リベットピン孔1d,2d,3dにリベットピンを挿通し、リベット締め23により連結を補強する(図2(a)参照)。
このように、歯幅方向に三分割した第一〜第三ホイール体1〜3を積層一体化してウォームホイール20を形成したので、ウォームホイール20は常に(同時に)3ヶ所以上でウォーム10と噛み合うことができ、両者間の動力伝達が円滑に行われる。また、各板状ホイール体1,2,3の歯形1a,2a,3aを歯幅方向にねじって形成する必要がないため、各板状ホイール体1,2,3を板材の打抜きプレス加工によって低コストで製造できる。
(実施例2)
次に、図2(実施例1)のウォームホイール20の他の製造方法について、図6を用いて説明する。
(1)第一ホイール体1のプレス加工
外径d、厚さbの円板(板状体)の外周縁部に、円板表面と直交する方向へのプレス加工により歯形1aを打抜き形成する(図3参照)。このとき、ウォームホイール軸孔1b及び周方向に沿って1又は複数(例えば等間隔で3個)の歯幅方向の凹凸部1e(係合部;相互結合手段)をプレス加工により同時形成すると、図6(a)に示す第一ホイール体1が完成する。
(2)第二ホイール体2のプレス加工
外径d2、厚さbの円板(板状体)の外周縁部に、円板表面と直交する方向へのプレス加工により歯形2a(歯形1aと同一形状)を打抜き形成する(図4参照)。このとき、第一ホイール体1(の歯形1a)とはウォーム10の基準円筒進み角γに対応した歯のねじれ量x12だけ(歯形2aを)回転変位させて(図2(a)参照)、ウォームホイール軸孔2b及び第一ホイール体1の凹凸部1eに対応する歯幅方向の凹凸部2e(係合部;相互結合手段)をプレス加工により同時形成すると、図6(a)に示す第二ホイール体2が完成する。
(3)第三ホイール体3のプレス加工
外径d、厚さbの円板(板状体)の外周縁部に、円板表面と直交する方向へのプレス加工により歯形3a(歯形1aと同一形状)を打抜き形成する(図5参照)。このとき、第一ホイール体1(の歯形1a)とはウォーム10の基準円筒進み角γに対応した歯のねじれ量x12+x23だけ(歯形3aを)回転変位させて(図2(a)参照)、ウォームホイール軸孔3b及び第一及び第二ホイール体1,2の凹凸部1e,2eに対応する歯幅方向の貫通孔3e(係合部;相互結合手段)をプレス加工により同時形成すると、図6(a)に示す第三ホイール体3が完成する。
(4)第一〜第三ホイール体1〜3の組立
第一〜第三ホイール体1〜3の凹凸部1e,2e及び貫通孔3eを互いに係合(例えば圧入又は接着)して歯幅方向に積層一体化し、各ウォームホイール軸孔1b,2b,3bにウォームホイール軸21を挿通する(図6(b)参照)。
このように、歯幅方向に三分割した第一〜第三ホイール体1〜3を積層一体化してウォームホイール20を形成したので、ウォームホイール20は常に(同時に)3ヶ所以上でウォーム10と噛み合うことができ、両者間の動力伝達が円滑に行われる。また、各板状ホイール体1,2,3の歯形1a,2a,3aを歯幅方向にねじって形成する必要がないため、各板状ホイール体1,2,3を板材の打抜きプレス加工によって低コストで製造できる。さらに、各板状ホイール体1,2,3に凹凸部1e,2e及び貫通孔3eを形成することによって、キー及びキー溝やリベットピン及びリベットピン孔を省略できるので(図2(b)及び図6(b)参照)、さらに低コスト化を図れる。
(実施例3)
次に、図2(実施例1)のウォームホイール20のさらに他の製造方法について、図7を用いて説明する。
(1)第一及び第三ホイール体1,3のプレス加工
第一及び第三ホイール体1,3の共通工程として、外径d、厚さbの円板(板状体)の外周縁部に歯形1a(3a)、中心部にウォームホイール軸孔1b(3b)を、それぞれ円板表面と直交する方向へのプレス加工により打抜き形成すると、図7(a)に示す第一及び第三ホイール体1,3が完成する(図3,図5参照)。
(2)第二ホイール体2のプレス加工
外径d2、厚さbの円板(板状体)の外周縁部に、円板表面と直交する方向へのプレス加工により歯形2a(歯形1aと同一形状)を打抜き形成すると、図7(a)に示す第二ホイール体2が完成する(図4参照)。
(3)第一〜第三ホイール体1〜3の組立
第二ホイール体2(の歯形2a)を、第一ホイール体1(の歯形1a)に、ウォーム10の基準円筒進み角γに対応した歯のねじれ量x12だけ回転変位させて重ね合わせる(図7(a)及び図2(a)参照)。また、第三ホイール体3(の歯形3a)を、第二ホイール体2(の歯形2a)に、ウォーム10の基準円筒進み角γに対応した歯のねじれ量x23だけ回転変位させて重ね合わせる(図7(a)及び図2(a)参照)。次にプレス等によって、第一〜第三ホイール体1〜3に周方向に沿って1又は複数(例えば等間隔で3個)の歯幅方向の凹凸部1e’,2e’,3e’(係合部;相互結合手段)を形成しつつ、歯幅方向に積層一体化し、各ウォームホイール軸孔1b,2b,3bにウォームホイール軸21を挿通する(図7(b)参照)。
このように、歯幅方向に三分割した第一〜第三ホイール体1〜3を積層一体化してウォームホイール20を形成したので、ウォームホイール20は常に(同時に)3ヶ所以上でウォーム10と噛み合うことができ、両者間の動力伝達が円滑に行われる。また、各板状ホイール体1,2,3の歯形1a,2a,3aを歯幅方向にねじって形成する必要がないため、各板状ホイール体1,2,3を板材の打抜きプレス加工によって低コストで製造できる。さらに、各板状ホイール体1,2,3に凹凸部1e’,2e’,3e’を形成することによって、キー及びキー溝やリベットピン及びリベットピン孔を省略できるので(図2(b)及び図7(b)参照)、さらに低コスト化を図れる。
(実施例4)
次に、本発明に係るウォームホイールの他の例を図8に示す。図8のウォームホイール120では、第一〜第三ホイール体1〜3の相互間に、1又は複数(例えば各1枚)の金属円板状のスペーサを介在させてある。具体的には、第一及び第二ホイール体1,2の間に第一スペーサ101、第二及び第三ホイール体2,3の間に第二スペーサ102がそれぞれ介装されている。第一スペーサ101及び第二スペーサ102の外径d’(d1’=d2’=d’)は、それぞれ第二ホイール体2の歯先円直径d2よりもさらに小さく形成され(d’<d2)、外周縁部にウォーム10と噛み合う歯形形状を有していない。第一スペーサ101及び第二スペーサ102の板厚tは、それぞれ第一〜第三ホイール体1〜3の歯幅bと等しく設定されている(t1=t2=t=b)。
このように、ウォーム10の大きさ等に応じたウォームホイール20の歯幅調整が、スペーサ101,102を用いることによって容易となる。また、スペーサ101,102にはウォーム10と噛み合う歯形形状を有していないため、ウォーム10とウォームホイール120との間の動力伝達を阻害しない。なお、実施例4(図8)において実施例1(図1〜図5)と共通する機能を有する部分には同一符号を付して説明を省略する。また、実施例4に示すウォームホイール120について、実施例1〜3のいずれの製造方法を適用してもよい。
(変形例)
図9にウォームホイールの他の使用例を示す。図9に示すウォームホイール220は、歯車の円周の一部を使う扇形歯車(セクタ歯車)として使用され、ウォーム10と噛み合ったときに往復間欠運動を行う。このウォームホイール220にも本発明を同様に適用できる。その際、図9に示すウォームホイール220は、実施例1〜3に示すウォームホイール20又は実施例4に示すウォームホイール120の構造をはほぼそのままの形で備えているので、詳細説明を省略する。
以上の説明以外に、例えば次のような変更も可能である。
(1)金属製ホイール体や金属製スペーサについて説明したが、樹脂製ホイール体や樹脂製スペーサを用いてもよい。
(2)実施例1,2の製造方法では、ホイール体1,2,3を1個ずつ作成していたが、積み重ねた同種の板状体(板材)をまとめてプレス加工してもよい。
(3)積層一体化する板状ホイール体の枚数は、実施例で示した3枚、5枚(奇数)でなくても偶数枚(4枚、6枚、…)でもよい。
(4)実施例では、各ホイール体1,2,3及び各スペーサ101,102の板厚はすべて同じとしたが、異ならせてあってもよい。
(5)スペーサ101,102の配置位置、配置枚数等は実施例4以外に設定できる。
(6)実施例2,3に示す凹凸部1e,2e,1e’,2e’,3e’及び貫通孔3eは、各ホイール体1,2,3に1個ずつ形成してもよい。
ウォームギヤの噛み合い状態を示す説明図。 本発明に係るウォームホイールの一例を示す正面図及び側面図。 図2を構成する第一ホイール体の正面図及び側面断面図。 図2を構成する第二ホイール体の正面図及び側面断面図。 図2を構成する第三ホイール体の正面図及び側面断面図。 図2のウォームホイールの他の製造方法を示す説明図。 図2のウォームホイールのさらに他の製造方法を示す説明図。 本発明に係るウォームホイールの他の例を示す側面図。 ウォームホイールの他の使用例を示す正面図。
符号の説明
1 第一ホイール体(ホイール体)
1a 歯形
1c キー溝
1e 凹凸部(係合部;相互結合手段)
2 第二ホイール体(ホイール体)
2a 歯形
2c キー溝
2e 凹凸部(係合部;相互結合手段)
3 第二ホイール体(ホイール体)
3a 歯形
3c キー溝
3e 貫通孔(係合部;相互結合手段)
10 ウォーム
11 ウォーム軸(回転軸)
20,120,220 ウォームホイール
21 ウォームホイール軸(回転軸)
22 キー止め(相互結合手段)
23 リベット締め(相互結合手段)
30 ウォームギヤ
101 第一スペーサ(スペーサ)
102 第二スペーサ(スペーサ)

Claims (8)

  1. 歯幅方向に分割形成されるとともに外周縁部にウォームと噛み合う歯形形状を有する少なくとも3枚の板状ホイール体が、積層一体化されていることを特徴とするウォームホイール。
  2. 歯幅方向に分割形成されるとともに外周縁部にウォームと噛み合う同一の歯形形状を有する少なくとも3枚の板状ホイール体が、そのウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転方向に順次変位した形態で、積層一体化されていることを特徴とするウォームホイール。
  3. 前記板状ホイール体のうち歯幅方向の中間に位置するホイール体は、その歯先円直径が、歯幅方向の両端に位置するホイール体の歯先円直径よりも小に形成されている請求項1又は2に記載のウォームホイール。
  4. 前記板状ホイール体の相互間には、歯幅方向に所定の厚さを有するとともに、外周縁部に前記ウォームと噛み合う歯形形状を有しない板状スペーサを介在させてある請求項1ないし3のいずれか1項に記載のウォームホイール。
  5. 前記板状ホイール体を相互に結合して歯幅方向に積層一体化するための相互結合手段を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のウォームホイール。
  6. 外周縁部にウォームと噛み合う互いに同一の歯形形状が形成されるように、かつそのウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転方向に順次変位した形態で軸孔のキー溝が形成されるように、少なくとも3枚の板状ホイール体をそれぞれ形成し、
    それらの板状ホイール体の各軸孔に回転軸を挿通し、前記各キー溝にキーを嵌入して歯幅方向に積層一体化することを特徴とするウォームホイールの製造方法。
  7. 外周縁部にウォームと噛み合う互いに同一の歯形形状が形成されるように、かつそのウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転方向に順次変位した形態で歯幅方向に凹凸を有する係合部が形成されるように、少なくとも3枚の板状ホイール体をそれぞれプレス加工により形成し、
    それらの板状ホイール体の各係合部を係合して歯幅方向に積層一体化することを特徴とするウォームホイールの製造方法。
  8. 外周縁部にウォームと噛み合う互いに同一の歯形形状が形成されるように、少なくとも3枚の板状ホイール体をそれぞれプレス加工により形成し、
    それらの板状ホイール体を前記ウォームの基準円筒進み角に対応した歯のねじれ量ずつ回転方向に順次変位した形態で重ね合わせ、各板状ホイール体に歯幅方向に凹凸を有する係合部を形成しつつ積層一体化することを特徴とするウォームホイールの製造方法。
JP2004312494A 2004-10-27 2004-10-27 ウォームホイールの製造方法 Expired - Fee Related JP4667825B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004312494A JP4667825B2 (ja) 2004-10-27 2004-10-27 ウォームホイールの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004312494A JP4667825B2 (ja) 2004-10-27 2004-10-27 ウォームホイールの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006125467A true JP2006125467A (ja) 2006-05-18
JP4667825B2 JP4667825B2 (ja) 2011-04-13

Family

ID=36720404

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004312494A Expired - Fee Related JP4667825B2 (ja) 2004-10-27 2004-10-27 ウォームホイールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4667825B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4922254B1 (ja) * 1968-08-07 1974-06-07
JPS5219547U (ja) * 1975-07-30 1977-02-12
JPH01159128A (ja) * 1987-12-15 1989-06-22 Koyo Seiko Co Ltd ウォームホイールの製造方法
JPH0464756A (ja) * 1990-07-02 1992-02-28 Michio Kuroki 歯車
JPH08226497A (ja) * 1995-02-23 1996-09-03 Kyoiku Haguruma Kogyo Kk 複合テーパーハスバホィール
JP2001182804A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Isuzu Motors Ltd ヘリカルギアとその製造方法
JP2003170231A (ja) * 2001-12-06 2003-06-17 Murata Mach Ltd 板材加工機
JP2003219585A (ja) * 2002-01-22 2003-07-31 Mitsubishi Electric Corp 積層鉄心およびその製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4922254B1 (ja) * 1968-08-07 1974-06-07
JPS5219547U (ja) * 1975-07-30 1977-02-12
JPH01159128A (ja) * 1987-12-15 1989-06-22 Koyo Seiko Co Ltd ウォームホイールの製造方法
JPH0464756A (ja) * 1990-07-02 1992-02-28 Michio Kuroki 歯車
JPH08226497A (ja) * 1995-02-23 1996-09-03 Kyoiku Haguruma Kogyo Kk 複合テーパーハスバホィール
JP2001182804A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Isuzu Motors Ltd ヘリカルギアとその製造方法
JP2003170231A (ja) * 2001-12-06 2003-06-17 Murata Mach Ltd 板材加工機
JP2003219585A (ja) * 2002-01-22 2003-07-31 Mitsubishi Electric Corp 積層鉄心およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4667825B2 (ja) 2011-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6870565B2 (ja) 回転電機ロータの製造方法及び回転電機ロータ
JP5441873B2 (ja) 外接歯車ポンプ
US7979988B2 (en) Worm gear unit and method of producing same
US20150284024A1 (en) Torque transmission joint and electric power steering apparatus
JP5763792B2 (ja) ギヤボックスのブラケット及びパワーシートスライド装置
WO2004051098A1 (ja) マルチピッチねじ及びマルチピッチナット並びにそれを用いた送りねじ装置並びにマルチピッチナット製造方法
JP2013167350A (ja) トルク伝達用継手及び電動式パワーステアリング装置
JP2013177955A (ja) トルク伝達用継手及び電動式パワーステアリング装置
CA2972534C (en) Uni-directional drive gear and a gear transmission device with the same
JP4667825B2 (ja) ウォームホイールの製造方法
JP6362528B2 (ja) 波動歯車装置の可撓性外歯歯車と軸部材の締結構造
JP4042559B2 (ja) 塑性結合部品
JP4766887B2 (ja) 歯車及び歯車装置
JP2009060733A (ja) ロータ
JP2004332754A (ja) 軸部材、回転部材および回転伝達部材
JP5942569B2 (ja) トルク伝達用継手及び電動式パワーステアリング装置
JP5216267B2 (ja) アーマチュアの製造方法
TWI728099B (zh) 螺帽
JP2011127722A (ja) 歯車装置およびこれを含む電動パワーステアリング装置
JP2003028276A (ja) キー溝付き焼結歯車
JP7040682B1 (ja) ボールねじ装置、機械部品の製造方法、機械装置の製造方法、車両の製造方法、機械部品、機械装置、車両、液圧成形方法、及び液圧成形用成形型
JP2014134262A (ja) 動力伝達機構
JP4137858B2 (ja) ノンバックラッシュ機構
JPH08334163A (ja) カム歯車構造
JP4914810B2 (ja) シザース歯車の組立方法及び噛み合い組付治具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110107

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees