JP2006122756A - 塗布装置、塗布方法および樹脂シートの製造方法 - Google Patents

塗布装置、塗布方法および樹脂シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リバースロールコータ方式による塗布装置を用いて、広幅かつ薄い塗布膜厚さで塗工を行うに際しても幅方向に均一な塗布膜厚さで塗布することを可能にする新規な塗布装置と塗布方法を提供すること。
【解決手段】転移ロール2と、該転移ロール上に塗布液を供給する塗布液供給手段と、前記転移ロールと間隙を隔てて配置された計量ロール3とからなり、前記塗布液供給手段により前記転移ロール上に供給された塗布液を前記間隙を通過させることにより計量し、該計量された塗布液を前記転移ロールによりシート状基材5の表面に塗布する塗布装置であり、前記計量ロールあるいは前記転移ロールのうち、少なくとも一方を湾曲させる曲げ手段D(1)、D(2)を有し、該曲げ手段は前記計量ロールあるいは前記転移ロールの軸線に対して垂直な平面内で湾曲させる力を2方向以上で付与できるように構成されている塗布装置と、該塗布装置を用いた塗布方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウェブなどと称されるフィルム、紙、布、金属等からなるシート状基材の表面にさまざまな機能性を与えるために塗布液を塗布するための塗布装置および塗布方法に関し、更に詳しくは、特にリバースロール方式による塗布装置を用いて、広幅な塗布、例えば、全塗布幅が1000mm以上3000mm以下であるような広幅な塗布を行うに際しても、シート状基材の幅方向において塗布液の塗膜厚みのバラツキがほとんどない均一な塗布膜厚さでの塗布を可能にする塗布装置、塗布方法および樹脂シートの製造方法に関するものである。
従来からフィルム、紙、布、金属などからなるシート状基材の表面に、さまざまな機能を付与しうる塗布液を塗布するコーティング技術が知られており、それぞれの分野でさまざまなコータが用いられてきている。
中でも、例えば、樹脂などの比較的高粘度の塗布液の塗布にあたってはリバースロールコータが適しているとされている。
近年、コーティング製品の高品位化の要求に対応し、塗膜厚みの非常に精密な均一化の要求が高まってきており、例えば、樹脂コーティングにおいてはサブミクロンオーダの精度の実現が要求されるようになってきている。
一方、高効率化、低コスト化のためには、より生産速度アップ、より広幅化などが必須であるが、例えば、広幅化のためにロール幅を長尺化すると、計量ロール、転移ロール等において自重などによってそれぞれのたわみが増大し、計量ロールと転移ロールのロール間の間隙(クリアランス)が幅方向において不均一となり、その結果、幅方向の塗膜厚みにムラが生ずるとの問題がある。
該状況を図5、図6および図7を用いて説明すると、図5は一般的なリバースロールコータの機構をモデル的に示した概略モデル側面図である。
リバースロールコータは、一般に、ウェブ(シート状基材)5の搬送ロール1、転移ロール2、計量ロール3とを有してなり、塗布液供給手段4である塗布液溜まりに貯まった塗布液は、転移ロール2と計量ロール3との間に形成される間隙Cを通過することにより計量されて、転移ロール2上に塗布液膜6を形成し、さらに、シート状基材の搬送ロール1により搬送されてくるシート状基材5上に転写されて厚さtの塗布膜7として該シート状基材5上に塗布される。
このように塗布液溜まりを有するように構成されているリバースロールコータでは、計量ロール3は転移ロール2の斜め上に設置されることが多い。そのため図6(a)に示すように、転移ロール2および計量ロール3の自重F、fは、両ロールの中心を結ぶ直線方向と平行な方向(x方向)だけでなく、該直線方向と垂直な方向(y方向)にも作用し、ロールに撓みを生じさせる。今、転移ロール2に作用する力Fyが、搬送ロール1からの押付力Nにより相殺されているとすると、図6(b)に示すように、計量ロール3の軸方向中央部3mは、fyによりy軸下方に最も撓むこととなる。すなわち、ロール軸方向中央部の間隙Cmは、ロール端部の間隙Ceよりも大きくなり、結果として、シート状基材5に転写される塗布膜厚さtが巾方向において均一でなくなるという現象を起こす。特に、広幅な塗布、例えば、全塗布幅が1000mm以上3000mm以下であるような広幅な塗布を行う場合には、転移ロール2、計量ロール3もそれに対応して長尺のロールとなるが、そのように長尺となると自重による撓みが増大するため、かかる現象が顕著となる。従って、上述したような塗布精度を実現するためには、y方向の撓みについても補正する必要性がある。
また、転移ロール2と計量ロール3間の樹脂圧は、両ロールの間隙を押し広げる方向に作用するが、ロールが長尺となるほど樹脂圧による両ロールの撓みが増大し塗布膜厚さtが均一でなくなる。
図7は、かかる現象を説明するモデルであり、図7(a)はリバースロールコータの要部をモデル的に示した概略モデル正面図であり、転移ロール2、計量ロール3間に生ずるクリアランス(間隙)Cの状況をモデル的に示した概略モデル正面図であり、図7(b)は、図7(a)に示した状態のもとでシート状基材5上に形成される塗布膜7の状況をモデル的に示した概略モデル正面図である。
特に、高付加価値製品である薄膜製品(一般的に、厚さ10〜50μmの製品塗膜厚さのものが多い)においては、一般に先端産業と呼ばれる技術分野で使用されるものであることも多く、より高精度な塗工が要求され、塗布厚みの精度は厳密な管理が必要な場合が多い。そうした中で、特に薄膜を形成するために前述クリアランス(間隙)条件を非常に小さくした塗工を行う場合には、樹脂圧は、該クリアランス(間隙)の逆数に比例して大きくなり、樹脂圧が増加し両ロール間のクリアランス(間隙)を押し広げようとする力がいっそう働く。
一方、従来からロールコータにより塗布される塗膜の幅方向の厚さ分布が均一になるように調整する方法の提案がされている。例えば塗布ロールに対して計量ロールの回転軸芯を傾斜させることにより、両ロール間のクリアランスを軸方向中央部から両端部側に向けてそれぞれ徐々に大きくして、シート状基材に対する幅方向の塗膜厚みを制御する方法などが提案されている(特許文献1)。
また、リバースロール塗布方式において、温度調整手段により塗布ロールへ供給する塗布液の温度を幅方向に調整することにより塗布液の物性を変更し、適正な幅方向膜厚分布を得るという手法が提案されている(特許文献2)。
また、計量ロールと転移ロールのそれぞれのロール径を端部から中央部に向けて変更することにより両ロール間のクリアランスを調整し、シート状基材に対する幅方向の塗膜厚みを調整する手法(ロール・クラウン)や、計量ロールと転移ロールの中心を結ぶ直線方向と平行な方向に前記したロールのいずれか一方をまたは両方を湾曲させることにより両ロール間のクリアランスを調整し、幅方向厚みの均一化を図る手法(ロール・ベンド)等が、公知の技術として良く知られている。
しかし、これらの従来技術には、以下に記載するようにいくつかの欠点があった。すなわち、特許文献1の方法においては、計量ロールと転移ロールの軸芯が相互に傾斜して配置されており、そのままではロール軸方向に推力が作用するため、装置フレームの剛性アップ、特殊な軸受が必要となり設備コストが増大する。
また、特許文献2の方法においては、温度依存性が高い物性を有する塗布液を用いる際には、温度調整手段による微妙なコントロールが困難であるために、良好な塗布状態を達成できず不適であり、また、より広幅の塗布を行う際には該調整手段を多数設置する必要があるなど設備コストの増大を招く弊害も考え得る。
また、ロール・クラウンの方法においては、最終製品の種類・用途に合わせて塗布液を物性の異なるものに変更する場合や、シート状基材に対する塗布厚みを塗布条件(ロール速度比、ロール間のクリアランス)を変更することによって調整する場合に、ロール形状が固定されているために対応することができず、別途条件に適合した形状の異なるロールに交換する必要があるなど複雑な装置構成を採らざるを得ない。また、ロール・ベンドの方法では、計量ロールと転移ロールの中心を結ぶ直線方向と平行な方向以外に撓みが生じた場合に対応できず、さらには、両ロール間の樹脂圧が大きい場合には、撓み補正量を稼ぐために、ロールに大きな負荷(ベンド力)を付与する必要があり、このためには装置フレームの剛性アップ、軸受強度アップが必須となる。
この結果、特に1000mm以上の広幅で、かつ厚さ150μm以下、更に50μm以下などの薄い膜厚さで、シート状基材上の全幅方向において精度の良い均一厚さを有する塗布膜を形成させることは、むずかしいものであった。
このような従来技術の背景には、特にリバースロール方式の塗工においては、薄い塗布膜を形成するという前提のもとで、更に厳密な微細なオーダーでの塗布膜の厚さムラコントロールまでは要求されていなかったことがあると解されるものである。
すなわち、塗工方式には、リバースロール方式だけに限られず、他の方式もあるのであって、広幅化(ロールではロール長尺化)に伴う重量増加や加工精度の維持という点でも技術的困難さがあるリバースロール方式にては具体的な検討がされていなかったのが現状である。
例えば、ブレード(刃)コータを用いた塗布方式において、幅方向に均一に塗布をするために、ブレードに沿って設けられたソリッドバーの垂直方向の上部位置に塗布膜のプロファイル調整機構を有したプロファイラーを幅方向に複数個設置したという提案がされている(特許文献3)。
しかし、この提案におけるようにブレード方式で本発明の対象とする高粘度樹脂を計量すると、筋ムラ等の欠点を生じ、薄い塗布膜を幅方向に均一に形成することを実現し得ず、また、この提案中のプロファイラーを用いてリバースロール方式における計量ロールを押圧すると、該押圧部で摩耗を生じ良好な塗布状態を維持できないものであった。
特開平10−216590号公報 特開平5−49993号公報 特開平7−108210号公報
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、特に、リバースロールコータ方式による塗布装置を用いて、広幅な塗布、例えば全塗布幅が1000mm以上3000mm以下であるような広幅な塗布を、比較的薄い塗布膜厚さで塗工を行うに際しても、幅方向に均一な塗布膜厚さで塗布することを可能にする新規な塗布装置と塗布方法および樹脂シートの製造方法を提供することにある。
上述した目的を達成する本発明の塗布装置は、以下の(1) の構成からなる。
(1)転移ロールと、該転移ロール上に塗布液を供給する塗布液供給手段と、前記転移ロールと間隙を隔てて配置された計量ロールとからなり、前記塗布液供給手段により前記転移ロール上に供給された塗布液を前記間隙を通過させることにより計量し、該計量された塗布液を前記転移ロールによりシート状基材の表面に塗布する塗布装置であり、前記計量ロールあるいは前記転移ロールのうち、少なくとも一方を湾曲させる曲げ手段を有し、該曲げ手段は前記計量ロールあるいは前記転移ロールの軸線に対して垂直な平面内で湾曲させる力を2方向以上で付与できるように構成されていることを特徴とする塗布装置。
また、かかる本発明の塗布装置において、好ましくは、以下の(2) 〜(5) の具体的構成からなるものである。
(2)該曲げ手段は、前記計量ロールあるいは転移ロールの軸線に対して垂直な平面内で、両ロールの中心を結ぶ直線方向と平行な方向と、該直線方向と垂直な方向の2方向に湾曲させる力を付与できるように構成されていることを特徴とする上記(1) 記載の塗布装置。
(3)全塗布幅が、1000mm以上3000mm以下であることを特徴とする上記(1) または(2) 項記載の塗布装置。
(4)前記間隙が、150μm以下のものであることを特徴とする上記(1) 、(2) または(3) 記載の塗布装置。
(5)前記間隙が、50μm以下のものであることを特徴とする上記(1) 、(2) または(3) 記載の塗布装置。
また、上述した目的を達成する本発明の塗布方法は、以下の(6) の構成からなる。
(6)塗布液供給手段により転移ロール上に供給された塗布液を、該転移ロールと間隙を隔てて配置された計量ロールとの間隙を通過させることにより計量し、該転移ロールからシート状基材の表面に塗布する塗布方法において、該転移ロールと該計量ロールのうちの少なくとも一方を、該計量ロールあるいは該転移ロールの軸線に対して垂直な平面内で湾曲させる力を2方向以上で加えながら塗布することを特徴とする塗布方法。
また、かかる本発明の塗布方法において、好ましくは、以下の(7) 〜(11)の具体的構成からなるものである。
(7)前記計量ロールあるいは転移ロールの軸線に対して垂直な平面内で、両ロールの中心を結ぶ直線方向と平行な方向と、該直線方向と垂直な方向の2方向に湾曲させる力を加えながら塗布するものであることを特徴とする上記(6) 記載の塗布方法。
(8)全塗布幅が、1000mm以上3000mm以下であることを特徴とする上記(6) または(7) 記載の塗布方法。
(9)前記間隙が、150μm以下のものであることを特徴とする上記(6) 、(7) または(8) 記載の塗布方法。
(10)前記間隙が、50μm以下のものであることを特徴とする(6) 、(7) または(8) 記載の塗布方法。
(11)前記塗布液の粘度が、1Pa・sec以上、1000Pa・sec以下であることを特徴とする請求項(6) 、(7) 、(8) 、(9) または(10)記載の塗布方法。
また、本発明の樹脂シートの製造方法は、以下の(12)または(13)の構成を有する。
(12)上記(1) から(5) のいずれかに記載の塗布装置を用いてシート状基材に樹脂を塗布することを特徴とする樹脂シートの製造方法。
(13)上記(6) から(11)のいずれかに記載の塗布方法を用いて、シート状基材に樹脂が塗布された樹脂シートを製造することを特徴とする樹脂シートの製造方法。
請求項1および請求項6にかかる本発明によれば、リバースロールコータ方式による塗布装置を用いて、広幅な塗布、例えば、全塗布幅が1000mm以上3000mm以下であるような広幅な塗布を、更に、転移ロールと計量ロールとの間隙が、例えば50μm以下などと狭い間隙量で塗布を行うに際しても、幅方向に均一な塗布膜厚さでバラツキなく塗布することを可能にする塗布装置と塗布方法を提供することができる。
以下、図面等を用いて、更に詳しく本発明にかかる塗布装置と塗布方法について説明をする。
図1は、本発明にかかる塗布装置の構造をモデル的に示した概略斜視図であり、図2は、図1の矢印A方向から見た概略モデル側面図であり、図3は、図1に示したものを矢印B方向から見た概略モデル正面図である。図3において、9はフレームであり軸受8を支持している。
本発明の塗布装置においては、転移ロール2と、該転移ロール上に塗布液を供給する塗布液供給手段(塗布液溜まり)4と、転移ロール2と間隙Cを隔てて配置された計量ロール3とからなり、塗布液供給手段4により転移ロール2上に供給された塗布液を前記間隙Cを通過させることにより計量し、該計量された塗布液を転移ロール2によりシート状基材(ウェブ)5の表面に塗布する塗布装置であって、計量ロール3あるいは転移ロール2のうち、少なくとも一方を湾曲させる曲げ手段Dを有し、該曲げ手段は計量ロール3あるいは転移ロール2の軸線に対して垂直な平面内で湾曲させる力を2方向以上で付与できるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の装置・方法においては、このようにして計量ロール3あるいは転移ロール2のいずれかまたは双方に、2方向以上に作用する力を付与することにより、計量ロール3と転移ロール2の中心を結ぶ直線方向と平行な方向と、それ以外の方向の撓みを矯正し、ロールを真直ぐな状態を呈するものとすることができる。その結果、両ロール間に形成されている間隙Cを、幅方向に均一な間隙幅を呈するものとし、シート状基材5に転写される塗布膜厚さtを均一にすることが可能である。
また、自重の影響よりもロール間の樹脂圧の影響が大きく、計量ロール3と転移ロール2の中心を結ぶ直線方向と平行な方向の撓みが大きい場合には、該直線方向と垂直な方向に図4(a)に示す向きに力を付与することにより、両ロール間の間隙Cを巾方向に均一にすることも可能である。
すなわち、図4(b)に示すように、転移ロール2においては、ロール軸方向端部の位置が中央部の位置よりy軸上方となるように強制的にロールを撓ませ、一方、計量ロール3においては、端部の位置が中央部の位置よりy軸下方となるように撓ませることにより、端部の間隙Ceを中央部の間隙Cmより大きくさせ、結果として幅方向に均一な間隙幅を呈するものとし、シート状基材5に転写される塗布膜厚さtを均一にすることが可能である。この場合、従来の両ロールの中心を結ぶ直線方向と平行な方向のみに力を作用する手法に比べて、小さな力でより広範囲の矯正が可能となる。
本発明の装置・方法において、湾曲させる方向に加える力の強さレベルは、間隙Cが均一な厚さを呈することができるレベルまで加えればよく、特に制限はされない。
曲げる力を付与する曲げ手段Dは、両ロールの軸受8に対して油圧シリンダーなどの機構を用いて構成することができ、例えば、図1においてD(1) 、D(2) で示したように、それぞれのロール軸の軸受けに対して、相互に直角に交わって作用する曲げ力を付与することにより行うことができる。
該曲げ手段D(1) 、D(2) は、計量ロール3あるいは転移ロール2の軸線に対して垂直な平面内で、それら両ロールの中心を結ぶ直線方向と平行な方向と、該直線方向と垂直な方向の2方向に湾曲させる力を付与できるように構成されていることが好ましく、その状態をほぼ示しているのが図1である。
本発明の塗布装置は、全塗布幅が、従来の類似の装置よりも格段と塗布幅が大きい1000mm以上3000mm以下の装置として構成して顕著な効果を奏する。そのように塗布幅が長い装置は、計量ロールや転移ロールの自重によるたわみ、および樹脂圧力によるたわみも大きなものになるので、本発明の効果をより明確なものとして得ることができるからである。
また、本発明の装置・方法を適用する塗布装置は、塗布の加工条件として、間隙Cが150μm以下のものであることが好ましく、更に好ましくは、間隙Cが50μm以下のものである。いずれもそのように間隙が小さい精密な塗布が要求される場合に本発明の装置・方法を採用すると、精密な塗布膜の厚さの制御・調整ができて顕著な効果を得ることができるからである。
本発明の塗布装置は、塗布液の粘度が、1Pa・sec以上、1000Pa・sec以下であるときに効果をより大きく発揮するので好ましい。特に、1Pa・sec以上、1000Pa・sec以下である粘度範囲では、計量ロールと転移ロールの間の樹脂圧力が高く、そのためロールのたわみも大きなものになるので、本発明の塗布装置の効果が顕著に発揮できることとなるので好適なのである。
本発明にかかる塗布装置・方法を用いて、シート状基材に所望の樹脂等の塗布液を、幅広でかつ薄い膜厚さで塗布をして、所望の樹脂コーティングが施された各種シートを製造することができる。
図1は、本発明にかかるリバースロール方式の塗布装置の構造をモデル的に示した概略モデル斜視図である。 図2は、本発明にかかるリバースロール方式の塗布装置の構造をモデル的に示した概略モデル側面図であり、図1に示したものを矢印A方向から見た側面図である。 図3は、本発明にかかるリバースロール方式の塗布装置の構造をモデル的に示した概略モデル正面図であり、図1に示したものを矢印B方向から見た正面図である。 図4は、本発明にかかるリバースロール方式の塗布装置の構造をモデル的に示した概略モデル側面図であり、図4(b)は、図4(a)に示した状態のもとで、ロール軸方向中央部と端部の位置における転移ロール2、計量ロール3間に生ずるクリアランス(間隙)Cの状況をモデル的に示した概略モデル側面図である。 図5は、一般的なリバースロールコータの機構をモデル的に示した概略モデル側面図である。 図6は、一般的なリバースロールコータの機構をモデル的に示した概略モデル側面図であり、図6(a)は、転移ロール2、計量ロール3に作用する力の状況をモデル的に示した概略モデル側面図であり、図6(b)は、図6(a)に示した状況のもとで、ロール軸方向中央部と端部の位置における間隙Cの状況をモデル的に示した概略モデル側面図である。 図7は、一般的なリバースロールコータの機構の要部をモデル的に示した概略モデル正面図であり、図7(a)は、転移ロール2、計量ロール3間に生ずるクリアランス(間隙)Cの状況をモデル的に示した概略モデル正面図であり、図7(b)は、図7(a)に示した状態のもとでウェブ5上に形成される塗布膜7の状況をモデル的に示した概略モデル正面図である。
符号の説明
1:搬送ロール
2:転移ロール
3:計量ロール
4:塗布液供給手段(塗布液溜まりに貯まった塗布液)
5:シート状基材
6:転移ロール2上の塗布液膜
7:塗膜
8:軸受
9:フレーム
C:間隙(転移ロールと計量ロール間の間隙(クリアランス))
D(1) 、D(2) :計量ロールあるいは転移ロールをその軸線に対して垂直な平面内で湾曲させる2方向以上の力を付与する手段
t:ウェブ上の塗布膜の厚さ
2m:転移ロール2の軸方向中央部の断面位置
2e:転移ロール2の軸方向端部の断面位置
3m:計量ロール3の軸方向中央部の断面位置
3e:計量ロール3の軸方向端部の断面位置
Cm:ロール軸方向中央部の間隙
Ce:ロール軸方向端部の間隙
F:転移ロール2に作用する力
Fx:転移ロール2に作用する力のx方向成分
Fy:転移ロール2に作用する力のy方向成分
f:計量ロール3に作用する力
fx:計量ロール3に作用する力のx方向成分
fy:計量ロール3に作用する力のy方向成分
N:搬送ロール1の押付力

Claims (13)

  1. 転移ロールと、該転移ロール上に塗布液を供給する塗布液供給手段と、前記転移ロールと間隙を隔てて配置された計量ロールとからなり、前記塗布液供給手段により前記転移ロール上に供給された塗布液を前記間隙を通過させることにより計量し、該計量された塗布液を前記転移ロールによりシート状基材の表面に塗布する塗布装置であり、前記計量ロールあるいは前記転移ロールのうち、少なくとも一方を湾曲させる曲げ手段を有し、該曲げ手段は前記計量ロールあるいは前記転移ロールの軸線に対して垂直な平面内で湾曲させる力を2方向以上で付与できるように構成されていることを特徴とする塗布装置。
  2. 該曲げ手段は、前記計量ロールあるいは転移ロールの軸線に対して垂直な平面内で、両ロールの中心を結ぶ直線方向と平行な方向と、該直線方向と垂直な方向の2方向に湾曲させる力を付与できるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  3. 全塗布幅が、1000mm以上3000mm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の塗布装置。
  4. 前記間隙が、150μm以下のものであることを特徴とする請求項1、2または3記載の塗布装置。
  5. 前記間隙が、50μm以下のものであることを特徴とする請求項1、2または3記載の塗布装置。
  6. 塗布液供給手段により転移ロール上に供給された塗布液を、該転移ロールと間隙を隔てて配置された計量ロールとの間隙を通過させることにより計量し、該転移ロールからシート状基材の表面に塗布する塗布方法において、該転移ロールと該計量ロールのうちの少なくとも一方を、該計量ロールあるいは該転移ロールの軸線に対して垂直な平面内で湾曲させる力を2方向以上で加えながら塗布することを特徴とする塗布方法。
  7. 前記計量ロールあるいは転移ロールの軸線に対して垂直な平面内で、両ロールの中心を結ぶ直線方向と平行な方向と、該直線方向と垂直な方向の2方向に湾曲させる力を加えながら塗布するものであることを特徴とする請求項6記載の塗布方法。
  8. 全塗布幅が、1000mm以上3000mm以下であることを特徴とする請求項6または7記載の塗布方法。
  9. 前記間隙が、150μm以下のものであることを特徴とする請求項6、7または8記載の塗布方法。
  10. 前記間隙が、50μm以下のものであることを特徴とする請求項6、7または8記載の塗布方法。
  11. 前記塗布液の粘度が、1Pa・sec以上、1000Pa・sec以下であることを特徴とする請求項6、7、8、9または10記載の塗布方法。
  12. 請求項1から5のいずれかに記載の塗布装置を用いてシート状基材に樹脂を塗布することを特徴とする樹脂シートの製造方法。
  13. 請求項6から11のいずれかに記載の塗布方法を用いて、シート状基材に樹脂が塗布された樹脂シートを製造することを特徴とする樹脂シートの製造方法。
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