JP2006119361A - 光偏向装置、光偏向アレー、光学システムおよび画像投影表示装置 - Google Patents

光偏向装置、光偏向アレー、光学システムおよび画像投影表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】板状部材に対向する複数電極の一部の電位を固定し、板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を2レベルに切り換えることにより、確実に板状部材の傾斜変位を得る。
【解決手段】電極bに固定電位V1、電極cに固定電位V2を与える。電極aの電位をV1、電極dの電位をV2、電極106の電位をV2にすると、板状部材107aは電極a,b側に傾く(第一軸(a))。電極aをV1、電極dをV2、電極106をV1にすると、板状部材は電極c,d側に傾く(第一軸(b))。電極aをV2、電極dをV1、電極106をV2、V1にすると、板状部材はそれぞれ電極b,d側、a、c側に傾く(第二軸(c)、(d))。
【選択図】図6

Description

本発明は、入射光に対する出射光の方向を変えることができる光偏向装置に関し、特に2軸4方向への光偏向が可能な光偏向装置、光偏向装置を複数、2次元にアレー状に並べた光偏向アレー、および光偏向アレーを用いた光学システムに関し、例えば、電子写真方式のプリンタや複写機等の画像形成装置、投射光学システムを応用した機器、例えば投射プロジェクターやリアプロジェクションテレビ等の映像装置に好適な技術に関する。
ねじり梁ヒンジのデジタルマイクロミラーデバイスがL.J.Hornbeckによって提案され(例えば、非特許文献1を参照)、また、その技術を発展させたマイクロミラー群を有する空間光変調装置がDMD(Digital Micromirror Devie)と呼ばれ画像投影装置に用いられている(例えば、非特許文献2を参照)。
これらデバイスは、一般的にミラーがヒンジと呼ばれる捩り梁により支持されている。また、特許文献1に開示されるような、ミラーの電位を変化する駆動方法がある。単安定動作に比較し、偏向角がより大きいミラーの双方向動作が有利である。この双安定を得るため、ミラーに剛性のあるヒンジを用いるので、上記した駆動方法では、ミラーに対向する電極の電位をミラー電位と同時に変化する方法を提案している。
また、本出願人は、先に次のような光偏向装置を提案した。すなわち、光反射領域を有する部材に与えられる電位に応じた静電引力により変位することにより、該光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて偏向される光偏向装置において、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材とを有し、前記複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、前記基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、前記支点部材は導電性を有する部材で構成される頂部を有し、前記基板の上面に設けられ、前記板状部材は固定端を持たず、上面に前記光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、裏面の少なくとも前記頂部と接する接触点が導電性を有する部材からなり、前記基板と前記支点部材と前記ストッパの間の空間内で可動的に配置され、前記板状部材の電位を前記支点部材との接触により付与し、また、前記複数の電極に最大電位差が所定値以上になるようにそれぞれ任意の電位を与え、前記頂部に与える電位を、前記複数の電極に与える電位の最大値と最小値のいずれか一方の値と等しくする光偏向装置である(例えば、特許文献2を参照)。
Proc.SPIE Vol.1150,pp.86-102(1989) Proc.of THEIEEE,vol.86,No.8,pp1687-1704(1998) 特開平5−150173号公報 特開2004−78136号公報
ヒンジを用いた空間光変調器や光偏向装置は、剛性による復元力があるため、駆動電圧が数十Vと高くなる。剛性を弱め駆動電圧を低めようとすると、ヒンジが撓みミラーの中心位置が維持できない。そこで双安定動作を行う場合は、特許文献1に開示されているように、ミラーの第一電位と電極の電位とを共に作動してミラーの傾きを切り替えるような複雑な手段となり、また、構造上、光の偏向が一軸方向のみしかできない。従って、例えばカラーホイールなどによる色の選択手段が必要になる。
一方、本発明で駆動する光偏向装置では、光反射領域を有する板状部材がヒンジなど固定端をもたない構造であり、容易に双安定の切り換えができる。板状部材の導電体層に電気的に接する電極と板状部材に対向する電極を支点部材に対し二群に分割し、電極群それぞれに任意の電位を与え、板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を切り換えることで容易に板状部材の傾斜を切り換えることができる。
さらに、板状部材にはヒンジなどの固定端がなく二軸の方向に傾斜させることができる。板状部材の導電体層に電気的に接する電極と板状部材に対向する複数電極、例えば4電極の内、対角の2電極の電位を2レベルに固定し、もう一組の対角の2電極の電位を2レベルに変化させて軸方向を切り換え、板状部材の導電体層に電気的に接した電極の電位を2レベルに切り換えることで、二軸に板状部材を傾斜変位し、二軸に光を偏向することができる。これにより、二種類の光を一つの偏向装置で偏向することができる。
前掲した特許文献2では、複数の電極に最大電位差が所定値以上になるようにそれぞれ任意の電位を与え、板状部材の導電体層に前記の最大または最小と等しくなる電位を与える駆動方法を開示している。
しかし、最大、最小のいずれか一方の値と等しくする方法では、電極面積が等しくない場合、最大電位の電極の面積が小さい場合や最小電位の電極面積が小さい場合、板状部材の導電体層と電気的に接する電極電位をそれと同じにしても充分な静電力モーメントが発生しない場合がある。
そこで、本発明の目的は、板状部材に対向する複数電極の一部の電位を固定し、板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を2レベルに切り換えることにより、確実に板状部材の傾斜変位を得ることができる光偏向装置、光偏向アレー、光学システムおよび画像投影表示装置を提供することにある。
(実施例1〜実施例10)
本発明の光偏向装置では、板状部材に対向する複数電極の一部の電位を固定し、板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を2レベルに切り換えるようにした。すなわち、支点部材を支点とする板状部材の回転運動にて複数電極群の内、第一電極群の電位と第二電極群の電位に対し、板状部材の導電体層に接する電極の電位を第二電極群側と板状部材の導電体層に働く静電力モーメントより第一電極群と板状部材の導電体層に働く静電力モーメントが強くなるような電位を第一のレベルとし、板状部材の導電体層に接する電極の電位を第一電極群側と板状部材の導電体層に働く静電力モーメントより第二電極群と板状部材の導電体層に働く静電力モーメントが強くなるような電位を第二レベルとすることを特徴とする。これにより、さらに確実に板状部材の傾斜変位を得ることができる。また、二軸でも、さらに有効に傾斜変位を得ることが可能である。同一基板の下層に駆動回路を設け、本装置の板状部材と複数電極群を上層に形成し、下層の一装置当たり少なくとも一つの能動素子で傾斜変位を制御でき、二次元アレイの光偏向装置を最小限の駆動素子数で効率良く駆動することができる。
(実施例11〜実施例16)
本発明は、板状部材と対向する4個の電極のうち支点部材を中心に対角に位置する2電極それぞれが外部電位供給線に電気的に接続され、もう一方の対角に位置する2電極が半導体記憶装置の相補な2出力電位に接続され、光反射領域を有する板状部材に接触してまたは固定して電気的に接続された偏向方向の制御に寄与する1個の電極がもう一つの半導体記憶装置の任意の1出力電位に接続されていることを特徴としている。それにより、複数アレー状に配置した光偏向アレーの個々の光偏向装置の上記2電極に接続された外部電位供給線を互いの光偏向装置で共有することができ、アレーに含まれる外部電位供給線の総数および占有面積を大幅に低減できる。また、2組の半導体記憶装置からの出力電位を、もう一方の対角に位置する2電極および板状部材に電位を付与する1電極に接続する構成とすることにより、該半導体記憶装置に偏向軸を含めた光偏向方向に関するデータ(以下、光偏向データ)を電位として記憶することができ、該記憶されたデータはデータ供給後も電位として保持されるので、該当する光偏向装置の光偏向動作(傾斜変位)を任意時間に渡って保持できる。それにより、該半導体記憶装置へ接続される外部電位供給線は2次元アレーの各行および各列で配置したマトリックス状とすることが出来るので、アレーに含まれる外部電位供給線の総数および占有面積を大幅に低減でき、より高集積な2軸4方向への光偏向が可能な光偏向アレーを提供することが出来る。
本発明は、基板上に構成されたもう一方の対角に位置する2個の電極に付与される半導体記憶装置の相補な2出力電位が光偏向軸方向を決定する情報に基づく電位であり、光反射領域を有する板状部材に電気的に接続された1個の電極に付与されるもう一つの半導体記憶装置の1出力電位が任意の光偏向軸における傾斜方向すなわち光偏向方向を決定する情報に基づく電位であることを特徴としている。それにより、4方向への光偏向の制御が2ビットの情報信号の入力で可能となり、光偏向データ量を低減できるので、該光偏向アレーチップに対するデータ伝送速度を低減でき、安価な制御チップを使用できる。
本発明は、光偏向装置が、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極を有し、該複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、該支点部材は頂部を有して基板の上面に設けられ、該板状部材は光反射領域を有し、かつ固定端を持たず、かつ少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、かつ基板と該支点部材と該ストッパの間の空間内で可動的に配置され、該複数の電極は基板上にそれぞれ設けられ、板状部材の導電体層とほぼ対向している構成を有し、該板状部材が該支点部材を中心として静電引力により傾斜変位することにより、光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて光偏向を行うことを特徴としているので、ミラーの偏向角の制御が容易かつ安定で、高速応答が可能で、長期的な劣化が少なく、低電圧で駆動でき、反射光のON/OFF比を向上でき、低コストで微細化と集積化が可能な2軸3次元の光偏向が可能となる。
本発明は、2組の半導体記憶装置がSRAMであることを特徴としているので、光偏向動作を保持する時間に影響されず電位を保持できるので、安定した光偏向動作を行なうことが出来る。
本発明は、上記光偏向装置を複数1次元または2次元アレー状に配置したことを特徴としているので、高集積な2軸4方向光偏向が可能な光偏向アレーを提供することができる。
本発明は、個々の光偏向装置に接続されている2個の外部電位供給線それぞれが、アレーを構成する全光偏向装置に渡ってまたは複数の光偏向装置群ごとに互いに電気的に配線されていることを特徴としているので、高集積で、かつ外部電位供給線すなわち外部制御信号線が少なく制御が容易な2軸4方向光偏向が可能な光偏向アレーを提供することができる。
本発明は、上記光偏向アレーを有し、該光偏向アレーを照明する光源を有し、該光偏向アレーからの反射光を色情報に応じて投射する投影レンズを有する光学システムであることを特徴としているので、高解像度を有する光学システムを提供することが出来る。
本発明は、色情報を前記光偏向軸方向を決定する情報および任意の光偏向軸における傾斜方向すなわち光偏向方向を決定する情報に変換し、光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置の該2個の半導体記憶装置それぞれに入力する制御チップを有することを特徴としているので、高集積化され高解像度を有する該光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置を個別に2軸4方向へ光偏向させることが出来る。
本発明は、光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置に対し、異なる3方向からそれぞれRGB3原色の入射光が入射し、色情報に応じて該3方向の入射光が反射してそれぞれ任意の時間投影レンズに導かれる光学システムであることを特徴としているので、光偏向アレーが1個で済むので安価であり、カラーホイールを用いないので静音かつ制御が容易かつ小型である光学システムを、本発明の光偏向装置と組み合わせて高解像度で提供できる。
本発明は、光偏向アレーの投影レンズに導かれる反射光方向が、該光偏向アレー面に対して垂直方向である光学システムであることを特徴としているので、反射光を投影レンズに導くまでにフィールドレンズ等が不要となるので、さらに小型な光学システムを、本発明の光偏向装置と組み合わせて高解像度で提供できる。
本発明は、光偏向アレーを照明する光源がRGB各色ともにLEDアレー光源であることを特徴としているので、発熱が少なくかつ小型でありかつ消費電力が少ない光源を用いることができ、かつ冷却用のファンも不要となる。それにより、小型で低消費電力な光学システムを、本発明の光偏向装置と組み合わせて高解像度で提供できる。
本発明は、上記光学システムを投射光学システムとして用いることを特徴としているので、小型で、構成が簡単で、高精細な(つまり高解像度)画像投影表示装置を提供することができる。
(実施例1〜実施例10)
本発明では、反射領域を有する板状部材の導電体層に電気的に接する電極と前記板状部材に対向する複数電極があり、この複数電極を2群に分け任意の電位をそれぞれ与え固定し、板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を切り換えることで、板状部材の駆動を板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位のみの変化で切り換えられ、駆動回路が簡単になる。また、ヒンジ等で固定された軸を持たない板状部材を用いるため、双安定が容易に得られる。
本発明では、板状部材の駆動を板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位のみの変化で切り換えられ、能動素子が少なくとも一つで構成することができ、駆動回路が簡単になる。
本発明では、板状部材の導電体層に電気的に接する電極にSRAMを設けているので、アドレス信号が入力された後、その状態をラッチできる。
本発明では、ヒンジ等で固定された軸を持たない板状部材を用いるため、二軸の偏向動作が容易に得られる。
本発明では、対角の組の電極の電位の切り換えと板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を同じに切り換えた方が板状部材の偏向の軸の切り換えがより容易になる。
本発明では、軸を切り換えるため、対角の組の電極の電位を二次元アレイ全体で切り換える場合、その駆動電源は少なくとも一つで良く、コストの削減になる。
本発明では、行ごとに共通の駆動電源を設けるのみでよく、駆動電源が少なくて良い。
本発明では、二次元アレイの二軸の分割を4分割以上に分けることができる。
本発明では、対角の組の電極にSRAMの相補出力を接続することで、二次元アレイで個々の素子の軸を切り換えることができる。
本発明では、対角の組の電極にSRAMの相補出力を接続することで、二次元アレイで個々の素子の軸を切り換えることができる。さらに、対角の組の電極の電位切り換えと板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位が連動して、遅滞なく切り換えられる。
本発明では、光偏向装置のON/OFF制御による画素の明暗制御が良好で、高速な動作が可能で、長期的な信頼性が高く、低電圧で駆動でき、コントラスト比を向上できるので、高輝度でありながら高いコントラスト比を有する高精細な画像投影表示装置を提供することができる。
(実施例11〜実施例16)
本発明では、2軸4方向に光偏向する光偏向装置を複数2次元に配置した光偏向アレーの駆動制御に要する外部電位供給線の数を大幅に削減することができ、高集積な光偏向アレーが得られる。
本発明では、複数アレー状に配置した光偏向アレーの個々の光偏向装置の2電極に接続された外部電位供給線を互いの光偏向装置で共有することができ、アレーに含まれる外部電位供給線の総数および占有面積を大幅に低減できる。また、2組の半導体記憶装置からの出力電位を、もう一方の対角に位置する2電極および板状部材に電位を付与する1電極に接続する構成とすることにより、半導体記憶装置に偏向軸を含めた光偏向データを電位として記憶することができ、該記憶されたデータはデータ供給後も電位として保持されるので、該当する光偏向装置の光偏向動作を任意時間に渡って保持できる。それにより、半導体記憶装置へ接続される外部電位供給線は2次元アレーの各行および各列で配置したマトリックス状とすることが出来るので、アレーに含まれる外部電位供給線の総数および占有面積を大幅に低減でき、より高集積な2軸4方向への光偏向が可能な光偏向アレーを提供することが出来る。
本発明では、4方向への光偏向の制御が2ビットの情報信号の入力で可能となり、光偏向データ量を低減できるので、光偏向アレーチップに対するデータ伝送速度を低減でき、安価な制御チップを使用できる。
本発明では、光偏向装置が、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極を有し、該複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、該支点部材は頂部を有して基板の上面に設けられ、該板状部材は光反射領域を有し、かつ固定端を持たず、かつ少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、かつ基板と該支点部材と該ストッパの間の空間内で可動的に配置され、該複数の電極は基板上にそれぞれ設けられ、板状部材の導電体層とほぼ対向している構成を有し、該板状部材が該支点部材を中心として静電引力により傾斜変位することにより、光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて光偏向を行っているので、ミラーの偏向角の制御が容易かつ安定で、高速応答が可能で、長期的な劣化が少なく、低電圧で駆動でき、反射光のON/OFF比を向上でき、低コストにて微細化と集積化が可能な2軸3次元の光偏向が可能となる。
本発明では、2組の半導体記憶装置がSRAMであるので、光偏向動作を保持する時間に影響されず電位を保持できるので、安定した光偏向動作を行なうことが出来る。
本発明では、光偏向装置を複数1次元または2次元アレー状に配置しているので、高集積な2軸4方向光偏向が可能な光偏向アレーを提供することができる。
本発明では、個々の光偏向装置に接続されている2個の外部電位供給線それぞれが、アレーを構成する全光偏向装置に渡ってまたは複数の光偏向装置群ごとに互いに電気的に配線されているので、高集積で、かつ外部電位供給線すなわち外部制御信号線が少なく制御が容易な2軸4方向光偏向が可能な光偏向アレーを提供することができる。
本発明では、光偏向アレーを有し、該光偏向アレーを照明する光源を有し、該光偏向アレーからの反射光を色情報に応じて投射する投影レンズを有する光学システムであるので、高解像度を有する光学システムを提供することが出来る。
本発明では、色情報を前記光偏向軸方向を決定する情報および任意の光偏向軸における傾斜方向すなわち光偏向方向を決定する情報に変換し、光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置の該2個の半導体記憶装置それぞれに入力する制御チップを有するので、高集積化され高解像度を有する該光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置を個別に2軸4方向へ光偏向させることが出来る。
本発明では、光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置に対し、異なる3方向からそれぞれRGB3原色の入射光が入射し、色情報に応じて該3方向の入射光が反射してそれぞれ任意の時間、投影レンズに導かれる光学システムであるので、光偏向アレーが1個で済むので安価であり、カラーホイールを用いないので静音かつ制御が容易かつ小型である光学システムを、本発明の光偏向装置と組み合わせて高解像度で提供できる。
本発明では、光偏向アレーの投影レンズに導かれる反射光方向が、該光偏向アレー面に対して垂直方向である光学システムであるので、反射光を投影レンズに導くまでにフィールドレンズ等が不要となるので、さらに小型な光学システムを、本発明の光偏向装置と組み合わせて高解像度で提供できる。
本発明では、光偏向アレーを照明する光源がRGB各色ともにLEDアレー光源であるので、発熱が少なくかつ小型でありかつ消費電力が少ない光源を用いることができ、かつ冷却用のファンも不要となる。それにより、小型で低消費電力な光学システムを、本発明の光偏向装置と組み合わせて高解像度で提供できる。
本発明では、光学システムを投射光学システムとして用いるので、小型で、構成が簡単で、高精細な(高解像度)画像投影表示装置を提供することができる。
以下、発明の実施の形態について図面により詳細に説明する。
実施例1
図1は、本発明の実施例1の構成を示す。基板101上に絶縁膜102を介し、複数の電極群103a,103cが設けられ、電極は図示しない絶縁膜104で覆われている。また、光反射領域を有する板状部材107aとその導電体層107bは、電極を兼ねる支点部材106の上に載っている。支点部材106の電極の頂部は導体が露出しており、板状部材107aの導電体層と電気的に接触し、支点部材106の電極から板状部材107aの導電体層へ電位を与えることができる。
板状部材107aは、ある程度の回転(傾斜)ができるが、飛び出さないように、規制部材108により移動が制限されている。板状部材107aの傾斜角は、板状部材の長さの1/2と支点部材106の板状部材107aと接する高さの逆三角関数の正弦arcsinで求められる角となる。
板状部材107aは、その導電体層107bと電極a103aによる静電力と導電体層107bと電極c103cによる静電力との比較により、電極aまたはcの何れかに回転し、傾斜変位する。また、板状部材107aの導電体層107bが基板上の電気的に接続された電極から一時的に離れても板状部材の導電体層は電荷を保持でき同等の静電力が働き、けっして静電力がその時点で無くなるわけではない。また、静電力が働くので再び板状部材は電極側に接触することができる。
本発明の光偏向装置は、図2に示すように、二次元アレイに配置して使用することができる。例えばプロジェクタなどの表示装置のライトバルブとして応用できる。
本発明の偏向装置の製造方法は、前掲した特許文献2に開示されているように、半導体製造工程を元に製作できる。また、同一基板の下層に駆動用能動素子群を配置し、上層に複数電極群や板状部材を積層して配置することが好ましい。あるいは駆動用能動素子群の基板と複数電極群や板状部材を形成した基板を貼り合わせることも可能である。
図3を参照して、本発明の実施例1の動作を説明する。まず、電極群にそれぞれ任意の電位を与える。例えば2レベルの電位である、電位V1を電極a103aに、電位V2を電極b103bに与える。板状部材107に電気的に接触している電極106に所定の電位、例えばV1またはV2を与えることで、板状部材107の傾斜の向きを変えることができる。
例えば、電極106にV1を与えれば、電極a103aがV1であり、電極c103cがV2であるので、板状部材107の導電体層107bと電極103aは同電位で、それらの間には静電力が働かない。しかし、電極c103cと板状部材107の導電体層107bにはV2−V1の電位差があるので静電力が働き、板状部材107は電極c103c側に引き寄せられ、電極c103c側に傾斜する(図3(a))。
また、電極106にV2を与えれば、電極a103aがV1であり、電極c103cがV2であるので、板状部材107の導電体層107bと電極103cは同電位で、それらの間には静電力が働かない。しかし、電極a103aと板状部材107の導電体層107bにはV2−V1の電位差があるので静電力が働き、板状部材107は電極a103a側に引き寄せられ、電極a103a側に傾斜変位する(図3(b))。
さらに、支点部材を支点とする板状部材の回転運動において、支点に対し複数電極群をA群とB群の二つに分ける。A電極群にV1電位を印加し、B電極群に電位V2を印加し、板状部材の導電体層に接する電極106の電位をA電極群側と板状部材の導電体層に働く静電力モーメント(トルク)より、B電極群と板状部材の導電体層に働く静電力モーメント(トルク)が強くなるような電位V3を与え、板状部材をB電極群側に傾けることや、板状部材の導電体層に接する電極の電位をB電極群側と板状部材の導電体層に働く静電力モーメント(トルク)より、A電極群と板状部材の導電体層に働く静電力モーメント(トルク)が強くなるような電位V4を与え、板状部材を電極A側に傾けることも可能である。
すなわち、V1<V3<V4<V2であり、例えばV1=0V、V2=10Vとした場合、電極106に与える電位を0Vとし、板状部材の導電体層107bとA電極群は同電位なので静電力は働かない。B電極群と板状部材の導電体層107bの間には10Vの電位差があり静電力が働く。
具体的な例は次のようになる。板状部材の導電体層107bの電位を0.1Vとした場合であるが、A電極群と導電体層107bの間には0.1Vの電位差があり、B群電極と導電体層107bの間には9.9Vの電位差がある。A電極群と導電体層107bの電位差0.1Vにより生じる静電力モーメントより、B電極群と導電体層107bとの電位差9.9Vによる静電力モーメントが大きく、板状部材107aはB電極群側に傾斜する。
このように、板状部材の導電体層107bと電気的に接する電極106の電位が、A電極群の電位V1やB電極群の電位V2と同じでないと板状部材の傾斜を変えることができないわけではなく、前記のように一方の静電力トルクが他方のそれより大きくなるような電位を電極106に与えればよいことが分かる。
実施例2
図4は、本発明の実施例2の構成を示す。実施例2は、二軸動作(第一軸傾斜変位と第二軸傾斜変位)を行う実施例である。
基板101上に絶縁膜102を介して電極103a〜103dが設けられ、電極は図示しない絶縁膜で覆われている。また、板状部材107aは、その導電体層107bが電極を兼ねる支点部材106の上に載っている。支点部材106の電極の頂部は導体が露出しており、板状部材107aの導電体層107bと電気的に接触し、支点部材106の電極から板状部材107aの導電体層107bへ電位を与えることができる。板状部材107は規制部材108により移動範囲が規制され、板状部材が飛び出さないようになっている。
板状部材107は光反射領域を有し、さらに導電体層107bを有している。板状部材と対向して、複数の電極、電極a103a,電極b103b,電極c103c,電極d103dがある。また、電極106は板状部材107の導電体層に電気的に接するかあるいは電位を確立している。また、電極形状は、実施例2のような構成に限定されず、例えば図5のような電極配置と板状部材の傾斜変位も構成できる。
図4において、板状部材107aが電極a、b側、または電極c、d側に傾斜する動作を、本実施例では第一軸傾斜変位と呼び(図4(b))、板状部材107aが電極b、d側、または電極a、c側に傾斜する動作を、本実施例では第二軸傾斜変位と呼ぶ(図4(c))。第一軸と第二軸の傾斜変位の方向は、おおむね90度異なる。
図6を参照して、実施例2の動作を説明する。まず、電極を2つの群に分ける。例えば、電極b103b,電極c103cを第一群とし黒枠で示した。また、電極a103a,電極d103dを第二群とする。第一群の電極b、cには、任意のレベルの電位を与え固定する。例えば、2レベルの固定電位とし、電極b103bには電位V1(固定)、電極c103cにはV2(固定)を与える。
(a)電極a103aの電位をV1とし、電極d103dの電位をV2とする。板状部材107aの導電体層107bに電気的に接する電極106の電位をV2とする。これにより、図3と同様にして板状部材107aは電極a,電極b側に傾く(第一軸傾斜変位)。
(b)電極a103aの電位をV1とし、電極d103dの電位をV2とする。板状部材107aの導電体層107bに電気的に接する電極106の電位をV1とする。これにより、図3と同様にして板状部材107aは電極c,電極d側に傾く(第一軸傾斜変位)。
(c)電極a103aの電位をV2とし、電極d103dの電位をV1とする。板状部材107aの導電体層107bに電気的に接する電極106の電位をV2とする。これにより、図3と同様にして板状部材107aは電極b,電極d側に傾く(第二軸傾斜変位)。
(d)電極a103aの電位をV2とし、電極d103dの電位をV1とする。板状部材107aの導電体層107bに電気的に接する電極106の電位をV1とする。これにより、図3と同様にして板状部材107aは電極a,電極c側に傾く(第二軸傾斜変位)。
なお、電極a103a、電極d103dに与える電位、電極106に与える電位はV1やV2にする必要はなく、静電力によるモーメントの差により力のモーメントが板状部材に働く電位であればよい。また、各電極の電位を固定する期間はすくなくとも板状部材が傾斜している側から所望の側へ移動するまでの時間とすることができる。また、板状部材の導電体層が基板上の電気的に接続された電極から一時的に離れても板状部材の導電体層は電荷を保持することができ、同等の静電力が働き、静電力がその時点で無くなるわけではない。また、静電力が働くので再び板状部材は電極側に接触することができる。
このようにして板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位、すなわち板状部材の導電体層の電位を2つのレベルで切り換えることで、板状部材の支点部材の頂部を中心とした回転の向きと傾斜を変化させることができ、これにより、板状部材の反射領域により光を偏向することができる。
図7、8を用いて、本光偏向装置(実施例2)の2軸の光偏向動作例を説明する。板状部材の第一軸の傾斜変位角をθ、第二軸の傾斜変位角をφとする。第一入射光と第二入射光を二ヵ所から入射させる。そして、第一入射光と第二入射光を本偏向装置により4状態に切り換え偏向することが可能である。
例えば、入射光が基板(板状部材)に入射し、基板に垂直な方向への反射をONとし、基板と垂直な方向から所定の角度ずれて反射されるとOFF(遮光される)とする。電極bに0V,電極cに10Vの固定電位を与えておく。
図7(a):電極aを0V、電極dを10Vとし、板状部材107aの導電体層に電気的に接する電極106の電位Vmを10Vにすると、板状部材107aの導電体層と電極aおよび電極bの電位差は10Vであり、電極cと電極dとの電位差は0Vになり、板状部材107は電極a、b側に角θ回転する。基板面に垂直な線に対し2θ傾いた第一軸入射光は、基板に垂直に反射されONとなる(第一軸ON)。一方、基板面に垂直な線に対し2φ傾いた第二軸入射光は、垂直には反射されずOFFとなる。
図7(b):電極aを0V、電極dを10Vとし、電極106の電位Vmを0Vにすると、板状部材107aの導電体層と電極aおよび電極bの電位差は0Vであり、電極cと電極dとの電位差は10Vになり、板状部材107aは電極c、d側に角−θ回転する。第一入射光の反射光は基板に垂直に反射されずOFFとなる(第一軸OFF)。また、第二入射光の反射光も垂直に反射されずにOFFとなる。
図8(a):電極aを10V、電極dを0Vとし、電極106の電位Vmを10Vにすると、板状部材107aの導電体層と電極aおよび電極cの電位差は10Vであり、電極bと電極dとの電位差は0Vになり、板状部材107aは電極b、d側に角φ回転する。第一入射光は垂直に反射されずにOFFとなる。一方、第二入射光は基板に垂直に反射されONとなる(第二軸ON)。
図8(b):電極aを0V、電極dを10Vとし、電極106の電位Vmを10Vにすると、板状部材107aの導電体層と電極aおよび電極cの電位差は10Vであり、電極bと電極dとの電位差は0Vになり、板状部材は電極a、c側に角−φ回転する。第一入射光と第二入射光はともに基板に垂直に反射されずにOFFとなる(第二軸OFF)。
このようにして、2電極の電位と板状部材の導電体層の電位を2つのレベルに変化することで、板状部材をθ方向の一軸とφ方向の二軸に偏向することができる。
実施例3
実施例3では、板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位、すなわち板状部材の導電体層の電位を2つのレベルで切り換えることを少なくとも一つの3端子能動素子により行う。
図9は、実施例3の構成を示す。図9(a)において、例えば、能動素子にはMOSトランジスタ201を用いることができる。ドレインまたはソースを第一端子または第三端子とする。ゲートは第二端子とする。第一端子を前記板状部材107の導電体層に電気的に接する電極106に接続する。電位(V1またはV2)を決める信号を第三端子に印加する。第二端子へのアドレス信号によりMOSトランジスタ201を選択し、板状部材107の導電体層の電位をV1またはV2に切り換えることができる。
図9(b)に示すように、行・列アドレス信号でON・OFFする能動素子、例えばMOSトランジスタ202と電位を保持するコンデンサ203と入力インピーダンスが高い能動素子例えばMOSトランジスタ204、205から構成する。
C−MOSインバータ(204、205)の入力にコンデンサ203が接続され、入力に与えられた電位を一定時間保持できる(この間、nチャンネルMOSトランジスタ205が導通し、電極106にはV1が印加される)。このため、アドレス信号が板状部材107が偏向するより短い時間で切り換わってもその電位をコンデンサ203で一定時間保持でき、C−MOSインバータ(204、205)の出力電位は維持されるので、板状部材107の導電体層と複数電極間の静電力を偏向が完了する以上に長く維持できる。また、アドレス信号の転送速度を落とさずに信号を伝達することができる。
実施例4
図10は、実施例4の構成を示す。図10に示すように、SRAM206の出力の一方を板状部材107の導電体層に電気的に接する電極106に接続する。ワード線への信号により、SRAM206から読み出されたビット線の信号(V1またはV2)が板状部材107の導電体層に電気的に接続された電極106の電位をV1またはV2の2レベルに切り換える。
板状部材107は、電極106の2レベル(V1またはV2)に対し、それぞれ所定の方向に傾斜変位する。例えば、図10を縦横に複数配列した二次元アレイにおいて、ビット線が列アドレス信号用に使用され、ワード線が行アドレス信号用に使用される。SRAM206への書き込み時間が板状部材107の傾斜に要する時間より短くとも、SRAM206に状態が記録されており、板状部材107の傾斜が完了する以上の時間、駆動電位を印加できる。
実施例5
図11は、実施例5の構成を示す。本素子(図4、図5など)の二次元アレイにおいて、例えば電極bとその対角に位置する電極cをそれぞれ2レベル(V1、V2)に固定する場合を示す。全体の内のある範囲で、例えば全数の1/2の範囲の素子群として、行を2領域に分割する。この分割によりこれら領域の素子群は別々の軸選択ドライバ回路により制御される。すなわち、電極bを第一のレベル、電極cを第二のレベルに一時的に固定し、電極aを第一レベルとし、電極dの電位を第二レベルにする場合と電極aを第二レベルとし、電極dを第一レベルとする場合とをドライバ回路により選択する。このようにして、ある表示時間の内に2方向からの光を設定した領域ごとに選択して出力し表示できる。
実施例6
図12は、実施例6の構成を示す。本素子の二次元アレイにおいて、例えば電極bとその対角に位置する電極cをそれぞれ2レベル(V1、V2)に固定する場合を示す。電極aと電極dの電位は、例えば列ドライバ回路などで一列ごとに第一レベルと第二レベルを切り換える。
実施例7
図13は、実施例7の構成を示す。図13に示すように、実施例7では、SRAMを用いて軸選択(第一軸または第二軸)を行う。4電極の内、2電極の電位をそれぞれ固定し、他の2電極をSRAMの相補(SRAMの2つの出力は一方がONなら他方はOFFで相補の関係にある)の出力にそれぞれ接続する。
例えば、電極bと電極cをそれぞれ第一レベルV1と第二レベルV2に固定する。電極aをSRAMの出力の一方に接続し、電極bを前記SRAMの相補の出力に接続する。SRAM出力は第一レベルと第二レベルの電位を変化するものとする。前述した方法で、板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を第一レベルまたは第二レベルに切り換えるため、能動素子によるスイッチ(実施例3)や別のSRAM(実施例4)を用いることができる。
実施例8
図14は、実施例8の構成を示す。図14に示すように、特に板状部材の導電体層に電気的に接する電極106を能動素子208の第1の端子と接続し、能動素子208の第2の端子とSRAMのワード線を接続すると、二次元アレイにおいて同一の行アドレス信号(ワード線)で第一軸と第二軸の切り換えと板状部材の傾斜のデータ(例えば、第一軸に傾斜させる場合には、SRAMにV1を書き込む)を書き込むことができる。
実施例9
図15は、実施例9の構成を示す。実施例9は、本発明の光偏向装置を用いた投影装置の実施例である。
光源1202からのある広がり角を持った光は、例えば回転カラーフィルタ1205を介して本発明の光偏向装置1001に照射され、板状部材の反射領域からの反射光は板状部材の第一の傾斜方向では投影スクリーン1210に照射される。これがON状態である。しかし、第二の傾斜方向では、反射光は絞りである遮光部材1204に当たり、投影スクリーンには光を出力しない。これがOFF状態である。二次元アレイに配置された場合は、このON,OFFにより投影スクリーン1204に像を形成することができる。光偏向装置1001を画像投影データの表示(すなわち画素の明暗表示)装置の光スイッチ手段として用いることができる。したがって、画素の明暗制御(すなわち光スイッチのON/OFF制御)が良好で、迷光(反射方向が乱れた時に発生する隣接素子からの反射光)を抑制でき、高速な動作が可能で、長期的な信頼性が高く、低電圧で駆動でき、かつコントラスト比を向上できる。
実施例10
図16は、実施例10の構成を示す。実施例10は、二軸光偏向装置を用いた投影装置の実施例である。
本実施例では、二軸動作の光偏向装置1201と一軸動作の光偏向装置1001を用いる。ミラーやレンズからなる光学系1203により光源1202からの光は、光偏向装置1201や光偏向装置1001に入射光C1、C2、C3として照射される。
図7、8で説明しように、傾斜した板状部材による反射光C1、C2、C3が光偏向装置の基板に垂直に反射されるように入射光の角度が設定される。特に、C1とC2は光偏向装置1201の基板平面内で90°異なるように設定される。C1は任意の色の入射光束、C1(ON)は該色のON動作時の投射レンズ1205に導かれる反射光束(以下、ON光)、C1(OFF)はOFF動作時の投射レンズ1205から外れて光吸収板1204に導かれる反射光束(以下、OFF光)を示す。C2はC1と異なる任意の色の入射光束、C2(ON)は該色のON光、C2(OFF)はOFF光を示す。C3はC1,C2と異なる任意の色の入射光束、C3(ON)は該色のON光、C3(OFF)はOFF光を示す。C1、C2、C3は、例えば三原色(赤、緑、青)のどれかであり、あるいは波長を変えた別の色である。
光束C1、C2、C3は黒矢印で図示したが、実際は光偏向アレー面全面に照射される幅を持った光線である。光源1202は例えばキセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプなどの白色光源とする。なお、図が複雑になるのを避けるため、光学レンズとミラーの組合せ1203を波線で省略表示した。ちなみに、光学レンズとミラーの組合せ1203としては、例えば赤外光をカットするIRカットミラーやIRカットフィルター、光源光を平行光に変えるためのインテグレータレンズやロッドレンズ、白色光源を目的の色に分離するダイクロイックミラーやダイクロイックプリズム、各色の光偏向アレーへの照射方向を変えるための全反射ミラーやTIRプリズムなどである。光学レンズとミラーの組合せ1203の役割は主に光源光Lを任意の色の光束C1、C2に分離し、方向を変えて光偏向アレーに照射させることにあり、上記組合せで容易に目的を達することが出来る。
C1(ON)、C2(ON)、C3(ON)は色合成プリズム1212で合成されることにより異なる3色の色合成が可能となり、投影レンズ1205を経て高精彩な画像をスクリーン1210上に表示することができる。
二軸光偏向装置の投影装置への応用では、次の利点がある。投影装置(プロジェクタ)に単板式の一軸光偏向装置を用いる場合、カラーホイールなどで時分割に各色に対する偏向装置のスイッチ時間を割り当てている。動きの速い動画ではカラーブレイクと呼ばれる色の乱れが生じる問題がある。
これに対して、本光偏向装置のアレイ駆動方法においては、二軸動作によって二種類の光を偏向でき、二次元光偏向装置アレイの例えば全面、1/2画面や1/4画面ごとの色の切り換え、行ごと画素ごとの色の切り換えが可能で、各色が満遍なく混合されるのでカラーブレークを大幅に抑制することができる。
実施例11〜16
本発明者らが先に発明した光偏向方法、光偏向装置、その製造方法およびその応用製品が特許文献2に開示されている。特許文献2では、固定部を持たない板状部材、すなわちミラーを空間に閉じ込めて静電引力により支点部位を中心に傾斜変位させ光偏向を行うことを特徴とし、1軸または2軸方向に光偏向する光偏向装置が開示されている。また、ミラーである板状部材に接触電位を付与する場合と、電気的に浮いている場合のそれぞれの構造の光偏向装置および光偏向方法(すなわち駆動方法)が開示されている。
以下、その代表的な構造および駆動方法を説明する。図17は、特許文献2に開示した光偏向装置例を示す。光偏向装置は、ミラーである板状部材に接触電位を付与する場合の光偏向装置であり、2軸4方向に光偏向する構造を有している。
図17(a)は、光偏向装置の上面図であり、図17(b)はA−A’線上の断面図、図17(c)はB−B’線上の断面図、図17(d)はC−C’線上の断面図である。なお、図17においては、光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレーの一つの光偏向装置として図示している。図17において、基板301と、複数の規制部材302と、支点部材303と、板状部材304と、複数の電極305a、305b、305c、305dを有し、前記複数の規制部材302はそれぞれ上部にストッパを有し、前記基板301の複数の端部にそれぞれ設けられ、前記支点部材303は導電性を有する部材で構成される頂部を有して前記基板301の上面に設けられ、前記板状部材304は固定端を持たず、上面に前記光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、裏面の少なくとも前記頂部と接する接触点が導電性を有する部材からなり、前記基板301と前記支点部材303と前記ストッパの間の空間内で可動的に配置され、前記板状部材の電位を前記支点部材との接触により付与しており、前記複数の電極305a〜305dは前記基板上にそれぞれ設けられ、前記板状部材304の導電体層とほぼ対向している構成を有している。なお、306は板状部材304が傾斜変位により基板301と接触する時に接触面積を低減する目的で配置された接触部位であり、特許文献2には開示されていない。
上記光偏向装置は、電極305a〜305dおよび支点部材303に印加される電位の組合せにより、図17(c)、図17(d)に示すように、方向1〜方向4へ傾斜変位し、それに応じて例えば基板面と垂直方向から入射した入射光を方向1〜方向4の4方向へ反射させることが出来る。また、逆に4方向から入射した入射光を基板と垂直方向へ反射させることが出来る。
図18は、特許文献2に開示されている電圧印加の組合せと板状部材の傾斜方向の関係を示す。図18に示すように、X(V)と0(V)の2種類の電位を、5電極に組合せることにより、上記4方向への光偏向が可能である。
上記光偏向装置は、以下の利点を有している。すなわち、
・支点部材と基板と板状部材の接触で傾斜角が決定されるので、ミラーの偏向角の制御が容易かつ安定である。
・支点部材を中心として対向する電極に異なる電位を印加することにより高速に薄膜の板状部材を反転するので、応答速度を速くできる。
・板状部材が固定端を有していないので、捻り変形などの変形を伴わず長期的な劣化が少なく低電圧で駆動できる。
・半導体プロセスにより微細で軽量な板状部材を形成できるので、ストッパとの衝突による衝撃が少なく、長期的な劣化が少ない。
・規制部材や板状部材や光反射領域の構成を任意に決めることにより、反射光のON/OFF比(画像機器におけるS/N比、映像機器におけるコントラスト比)を向上できる。
・半導体プロセスおよび装置を使用できるので、低コストで微細化と集積化が可能である。
・支点部材を中心として複数の電極を配置することにより、1軸2次元の光偏向および2軸3次元の光偏向が可能である。
以上のように、上記光偏向装置は多くの利点を有している。この利点は従来の捩り梁方式の光スイッチや回折格子方式の光スイッチに比べ優れている。しかし、上記光偏向装置を複数2次元アレー状に配置し、2軸4方向に光偏向させる光偏向アレーとして用いる場合、特に本発明者らが先に発明した画像投影表示装置(特開2004−138881号公報を参照)の投影光学システムとして用いる場合には問題が生じる。
上記画像投影表示装置では、2軸4方向へ光偏向する光偏向アレーを用いた新規な光学システムが開示され、以下の2通りの光学システムが提案されている。まず、第一の光学システムとしては、平行光に整形された白色光が2軸4方向の偏向方向を有する光偏向アレーにほぼ正面(真上)から入射され、3原色の赤の色情報で特定の偏向方向に光偏向され、光路中のカラーフィルタと、第1のフィールドレンズ、投影レンズ、第2のフィールドレンズを経て画像表示部に至り、1個の光偏向装置を1つの画素とした色情報が画像表示部上に結像される。他の色についてもそれぞれの特定方向に光偏向され、同様に画像表示部上に時間順次に重ね合わせられ、カラー画像として認識される。該光学システムとすることにより、カラーホイールを用いずに1個の光偏向アレー(表示デバイス)で3色表示が可能となるので、低コストで簡単な構成の画像投影表示装置が提供できる。
次に第二の光学システムとしては、画像情報の3原色に対応する光束を個別に投光する3個の光源を有し、3個の光源による光束がそれぞれ異なる方向から1個の光偏向アレーに入射し、時間順次に該光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置により光偏向される。各色の光束の目的の反射方向はいずれの色も該光偏向アレーの面に垂直であり、時間順次に1個の投影レンズに導かれ画像表示部に投影表示される。第二の光学システムにおいても、カラーホイールを用いずに1個の光偏向アレー(表示デバイス)で3色表示が可能となるので、低コストで簡単な構成の画像投影表示装置が提供できる。
図19は、第二の光学システムの代表例を示す。図19において、15Rと15Bはそれぞれ3原色の赤色光源と青色光源を示す。16Rと16Bはそれぞれの集光レンズである。LR’とLB’はそれぞれの照明光束、NrとNbはそれぞれ法線方向へ反射した目的の反射光束である。反射光束NrとNbは投影レンズ12へ導かれ投射されて画像表示部14に投影表示される。一方LR’bは照明光束LR’が偏向方向を変えて反射された反射光束であり、投影レンズから外れて光吸収板等で吸収される。図19において、図の複雑さを避けるために、3原色の残りの1色である緑に関して光源、集光レンズ、照明光束、反射光束の全てを省略した。詳細は前掲した公報を参照されたい。
画像投影表示装置の表示デバイスとして光偏向アレーを用いる場合、光偏向アレーは表示面の解像度に応じて光偏向装置の高集積化が要求される。例えばXGAで画像を表示するためには1024×768画素が必要であり、光偏向アレーもそれに応じて1024×768個の光偏向装置を集積化する必要がある。すなわち、総数786432個の光偏向装置をそれぞれ独立に駆動制御しなければならない。該光偏向装置においては、1個の光偏向装置を駆動するための電極数が5個必要であり、単純に全て光偏向アレーの外部からの電位供給線でこの電位を供給することを考えると、3932160個の電位供給線を配置して、同時に外部から制御することが必要となる。このことは現実的でなく、実際には駆動制御用の電位供給線を大幅に削減する必要がある。
特に、図19に示す光学システムにおいては、図20に示すように、方向1〜方向4への光偏向がそれぞれRGB&OFF方向への光偏向に対応する。また、光学システムにおける光偏向アレーを構成する光偏向装置が1フレーム時間においてRGBの3原色を表示する時間は、個々の光偏向装置で、各色の色階調表現に応じて異なることになる。なお、色階調表現とは、各色に明暗を付けることで、3色合成の色合いを変えることであり、例えば各色256階調で明暗がある場合には、256×256×256=1678万色が表現可能となる。
本発明に代表されるミラー型の光偏向装置においては、各色がON動作する時間を変えることにより光量が積算され明暗を示す手法が一般的であり、パルス幅変調手法やアナログ時間変調手法などがある。以上のことから、光学システムに光偏向装置を用いる場合、光偏向軸の切り換えと光偏向方向の切り換えを個々の光偏向装置で個別に制御して行なって、かつ駆動制御用の電位供給線を大幅に削減する光偏向装置および光偏向アレーが必要となる。
本発明(実施例11〜16)の目的は、2軸4方向に光偏向する光偏向装置を複数2次元に配置した光偏向アレーの駆動制御に要する外部電位供給線の数を大幅に削減し、高集積な光偏向アレーを提供することにある。これにより、1個の光偏向アレーに対して異なる3方向から各色光が入射し、それぞれがアレー面と垂直方向へ反射して投影レンズに導かれ、スクリーン上に画像が形成される光学システムおよび画像投影表示装置を、高集積な光偏向アレーで提供できる。
実施例11
図21は、本発明の実施例11の光偏向装置を示す。実施例11の光偏向装置は、図17に示す光偏向装置を、光偏向機能部として基板上部に有している。図21(a)は、光偏向装置の上面図であり、特に光偏向機能部を示す。図21(b)はD−D’線上の断面図であり、光偏向機能部の他に、直下に構成された半導体記憶装置503、504および外部電位供給線505を示す。図21(c)は電極305a、305b、305c、305d、支点303を示し、各電極が半導体記憶装置503、504および外部電位供給線505に接続されていることを示す。なお、図21も図17と同様に、光偏向装置が複数2次元に配置された光偏向アレーの一つの光偏向装置として示す。
本発明では、板状部材304に対向して設置された4個の電極305a〜305dのうち、支点部材303を中心に対角に位置する2電極(実施例11では305a、305d)それぞれが外部電位供給線505に電気的に接続され、4個の電極305a〜305dのうち、支点部材303を中心にもう一方の対角に位置する2電極(実施例11では305b、305c)が半導体記憶装置503の相補な2出力電位に接続され、光反射領域を有する板状部材304に接触してまたは固定して電気的に接続された偏向方向の制御に寄与する1個の電極(実施例11では支点部材303に接触して電位を付与)がもう一つの半導体記憶装置504の相補な2出力電位のうちの任意の1出力電位に接続されている。
図21(b)において、光偏向機能部の電極305bが接続孔を通して2層目金属配線502および1層目金属配線501と電気的に接続され、半導体記憶装置503に接続されている。また、図示されていないが、電極305cが接続孔を通して2層目金属配線502および1層目金属配線501と電気的に接続され、半導体記憶装置503に接続されている。
電極305b、305cは、半導体記憶装置503の相補な出力電位に接続され、半導体記憶装置503がその機能上電位保持性を有するので、光偏向方向を指示する光偏向データが伝送され、その伝送が終了した後も電位を保持できる。
支点部材303も接続孔を通して2層目金属配線502および1層目金属配線501と電気的に接続され、半導体記憶装置504の任意の1出力電位に接続されている。やはり半導体記憶装置504もその機能上電位保持性を有するので、光偏向方向を指示する光偏向データが伝送され、その伝送が終了した後も電位を保持できる。
電極305dは接続孔を通して2層目金属配線502と電気的に接続され、外部電位供給線505に接続されている。また、図示されていないが、電極305aも同様に接続孔を通して2層目金属配線502と電気的に接続され、外部電位供給線505に接続されている。なお、電極305a、305dが外部電位供給線505に接続されているが、これは両方が互いに電気的に接続され同電位にあるのではなく、実際には2種類の電位線にそれぞれ接続されている。2種類の外部電位供給線は互いに相補であることが望ましい。
なお、本発明における相補とは、信号1および信号0を表し、実施例のX(V)および0(V)に相当する。これはインバータ回路において、信号1が入力されると信号0が出力され、信号0が入力されると信号1が出力される機能であり、一方の信号が1であれば相補な信号は0に決定される。
図21(b)の断面には、半導体記憶装置503、504を構成する回路の一部であるCMOS回路を図示している。なお、板状部材304と対向する各電極305a〜305dの間には空間容量が形成され、電位差に応じて電荷を蓄積することができる。そのため、半導体記憶装置504は、1個のスイッチ(トランジスタ)と該容量で半導体記憶装置を504を構成することも可能である。半導体記憶装置503、504の構造は、一般的なシリコン半導体技術により作製されるトランジスタの組合せであるので、その詳細な説明を省略する。
本発明の光偏向装置において、電極305a、305dが外部電位供給線505に接続され、それぞれX(V)と0(V)に接続されている。この電位は、4方向の光偏向動作でも変わらない。従って、複数アレー状に配置した光偏向アレーの個々の光偏向装置の上記2電極に接続された外部電位供給線を互いの光偏向装置で共有することができ、アレーに含まれる外部電位供給線の総数と占有面積を大幅に低減できる。
また、2組の半導体記憶装置503、504からの出力電位を、もう一方の対角に位置する2電極305b、305cおよび板状部材に電位を付与する1電極303に接続する構成とすることにより、半導体記憶装置503、504に光偏向データを電位として記憶することができ、記憶されたデータはデータ供給後も電位として保持されるので、該当する光偏向装置の光偏向動作(傾斜変位)を任意時間に渡って保持できる。それにより、半導体記憶装置503、504へ接続される外部電位供給線は2次元アレーの各行および各列で配置したマトリックス状とすることが出来るので、アレーに含まれる外部電位供給線の総数と占有面積を大幅に低減でき、より高集積な2軸4方向への光偏向が可能な光偏向アレーを提供することが出来る。
また、本発明は、基板301上に構成されたもう一方の対角に位置する2個の電極305b、305cに付与される半導体記憶装置503の相補な2出力電位が光偏向軸方向を決定する情報に基づく電位であり、光反射領域を有する板状部材304に電気的に接続された1個の電極303に付与されるもう一つの半導体記憶装置504の1出力電位が任意の光偏向軸における傾斜方向、すなわち光偏向方向を決定する情報に基づく電位である。
図21(実施例11)における電極305a〜305d、および支点部材303への印加電位を、図18の組み合わせとすることにより、異なる4方向、すなわち方向1〜方向4への光偏向が可能となる(動作原理は、実施例2(図6)、前掲した特許文献2と同様である)。
図21(実施例11)における電位の組合せと光偏向方向の関係を図22に示す。図22、図18を参照して本発明を具体的に説明する。
まず、電極305aの電位をX(V)に固定し、電極305dの電位を0(V)に固定する。これら2電極の電位は前記外部電位供給線505から供給される。この時、電極305bにX(V)を印加し、電極305cに相補な電位0(V)を印加すると、図18、図22から明らかなように、方向1または方向2へ傾斜することができる。逆に、電極305bに0(V)を印加し、電極305cに相補な電位X(V)を印加すると、方向3または方向4へ傾斜することができる。つまり、光偏向軸方向を決定する情報信号に相補な出力電位を用いて電極305bおよび305cに入力することにより、偏向軸を決定できることを表している。
次に、支点部材303に0(V)を印加すると、方向1または方向4へ傾斜することができる。逆に、支点部材303にX(V)を印加すると、方向2または方向3へ傾斜することができる。つまり、光偏向方向を決定する情報信号に相補な出力電位の一方を用いて電極303に入力することにより、偏向方向を決定できることを表している。
図22に示すように、電極305bへの光偏向軸方向を決定するデータ1と、支点部材303への光偏向方向を決定するデータ2の2ビットの情報信号の入力で、2軸4方向への光偏向が可能となる。このことは、電極305a〜305dおよび支点部材303の5電極へ個別に情報信号を伝送する場合に比べ、光偏向データ量を低減することができ、光偏向アレーチップ全体に対するデータ伝送速度を低減できる。従って、画像情報を処理する制御チップとして安価なものが使用できる。また、上記2ビットの情報信号の入力はデータ伝送後に半導体記憶装置の出力電位に保持されるので、データ伝送終了後も光偏向動作を継続でき、次なる新しい光偏向データが該当光偏向装置に入力されるまで光偏向動作を保持できる。
実施例12
図23は、本発明の実施例12の構成を示す。図23は、図21の実施例11の光偏向装置において、半導体記憶装置としてSRAMを用いた光偏向装置(実施例12)の回路構成を示す。図23では、光偏向装置の電極305a〜305dおよび支点部材303に印加される電位の供給先が図示されている。
なお、図23は、光偏向装置が2次元光偏向アレーに構成された、m行n列に位置する1個の光偏向装置を図示している。上記SRAMとして、一般的に集約性が良好な6個のトランジスタを組み合わせて構成される6Tr−SRAMを用いた。
本発明の光偏向装置の光偏向機能部は、固定端を持たない板状部材304をミラーとして用いているので、5(V)程度の低電圧で駆動することができる。例えば5(V)で動作させる6Tr−SRAMの標準的な占有面積は1個あたり100μmであり、2個のSRAMで200μmとなる。すなわち、15μm×15μmの大きさで1個の光偏向装置を構成でき、XGA解像度の光偏向アレーを構成すると、その大きさは15.4mm×11.6mmに集約させることができる。
図23において、n列偏向軸データとその相補データ、n列偏向方向データとその相補データがそれぞれn列の外部電位供給線701、702、703、704に印加されている。m行選択信号線が選択され、任意の電位が供給されると、SRAM1(半導体記憶装置503)のスイッチ(トランジスタ705、706)がONし、SRAM2(半導体記憶装置504)のスイッチ(トランジスタ707、708)がONし、n列の2個のデータ701と702がSRAM1に入力し、2個のデータ703と704がSRAM2に入力し、電位として記憶される。該電位は、SRAMのスイッチ705〜708がOFFとなっても保持される。
また、外部電位供給線1、2により、電極305a、305dの電位が供給されているので、SRAMからの電位をそれぞれ図23のように、電極305b、305c、303に接続することにより、光偏向データに応じた光偏方向を行うことができ、かつ光偏向動作を保持する時間に影響されず、安定した光偏向動作を行なうことが出来る。
実施例13
図24は、本発明の実施例13(光偏向アレー)の構成を示す。本発明の光偏向アレーは、上記した光偏向装置を複数1次元または2次元アレー状に配置している。図24は、図21(実施例11)の光偏向装置をm×n個の2次元アレーとした実施例13の上面図である。実施例13の構成の光偏向アレーとすることにより、高集積な2軸4方向の光偏向が可能な光偏向アレーを提供することができる。
実施例14
図25は、本発明の実施例14(光偏向アレー)の構成を示す。本発明の光偏向アレーは、光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置の電極305a、305dに接続されている2個の外部電位供給線1、外部電位供給線2のそれぞれが、アレーを構成する全光偏向装置に渡って、または複数の光偏向装置群ごとに互いに電気的に配線されている。
図25は、図24(実施例13)のm×n個の2次元アレーのを示し、規制部材302、板状部材304を点線で示し、電極305a、305dのみを図示した。図25において、電極305aの電位を供給する外部電位供給線1が全ての光偏向装置に渡って電気的に接続され、電極305dの電位を供給する外部電位供給線2も全ての光偏向装置に渡って電気的に接続されている。なお、外部電位供給線1、2の配線は、半導体記憶装置503、504を構成する2層目の金属配線で行った。
このような構成とすることにより、高集積でかつ外部電位供給線、すなわち外部制御信号線が少なく、制御が容易で、2軸4方向の光偏向が可能な光偏向アレーを提供することができる。なお、図示していないが、図23に示す、行選択信号線、偏向軸データ線、偏向軸相補データ線、偏向方向データ線、偏向方向相補データ線が、行または列単位で同様に互いに接続されている。
実施例15
図26は、本発明の実施例15に係る光学システムを示す。本発明の光学システムは、本発明者らが先に発明した画像投影表示装置(特開2004−138881号公報)に用いられている光学システムが基となっている。すなわち、2軸4方向へ光偏向が可能な光偏向アレーを用い、RGB3原色に対応する3個の光源光を画像情報に応じてアレー面と垂直方向(法線方向)へ反射させ、投影レンズに導いて投影表示するシステムである。また、光学システムの光路、各色の切り換え、OFF光の吸収等システムの詳細は上記公報と同様であるのでその説明を省略する。
本発明の光学システムは、光偏向アレー1007(図24、25)を有し、光偏向アレー1007を照明する3原色の光源、つまり赤1001、青1002、緑1003を有し、光偏向アレー1007からの反射光を色情報に応じて投射する投影レンズ1009を有する。上記した光偏向アレーとすることにより、高集積化が可能となり、高精細な画像を小型で簡易な光学システムで投影することが可能となる。
また、本発明の光学システムは、色情報を光偏向軸方向を決定する情報および任意の光偏向軸における傾斜方向、すなわち光偏向方向を決定する情報に変換し、光偏向アレー1007を構成する個々の光偏向装置の2個の半導体記憶装置のそれぞれに入力する制御チップ1008を有する。それにより、高集積化され高解像度を有する光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置を個別に2軸4方向へ光偏向させることができる。
図27は、制御チップにおける処理内容を示す。画像情報は通常、色情報および輝度情報で供給される。画像情報のうち色情報を、光偏向軸情報および光偏向方向情報に変換し、同時に輝度情報を階調相当の光偏向時間データ(アナログまたはデジタルデータ)に変換する。
光偏向情報(データ)を光偏向アレーを構成する個々の光偏向装置の外部電位供給線1、2および半導体記憶装置の外部電位供給線に制御して伝送する。
本発明の光学システムは、光偏向アレー1007を構成する個々の光偏向装置に対し、異なる3方向からそれぞれRGB3原色の入射光L(R)、L(B)、L(G)が入射し、色情報に応じて3方向の入射光が反射して、それぞれ任意の時間、投影レンズ1009に導かれる光学システムである。それにより、光偏向アレーが1個で済むので安価であり、カラーホイールを用いないので静音かつ制御が容易かつ小型である光学システムを、本発明の光偏向装置と組み合わせて高解像度で提供できる。
本発明の光学システムは、光偏向アレーの投影レンズに導かれる反射光L(R)on、L(B)on、L(G)onの方向が、光偏向アレー面に対して垂直方向である光学システムである。それにより、光偏向アレーからの反射光を投影レンズに導くまでにフィールドレンズ等が不要となるので、さらに小型な光学システムを、本発明の光偏向装置と組み合わせて高解像度で提供できる。
本発明の光学システムでは、光偏向アレーを照明する赤色光源1001、青色光源1002、緑色光源1003が各色ともにLEDアレー光源である。LEDアレー光源を用いているので、発熱が少なく、かつ小型でありかつ消費電力が少ない光源を用いることができ、かつ冷却用のファンも不要となる。従って、小型で低消費電力な光学システムを、本発明の光偏向装置と組み合わせて高解像度で提供できる。
なお、LEDアレー光源は任意のLEDを複数2次元状に配置してなる光源であり、アレー化することにより輝度を補っている。しかし、そのためにアレー面内で輝度の均一性が低下する。例えばLED間とLED上での分布である。LEDアレーの輝度分布を向上させるため、また光源光の指向性を向上させるため、さらには絞りを配置して光源光を矩形に整形するため、図26の光学システムにおいては、整形レンズ1004、1005、1006を各色光源と光偏向アレーの間の光路に配置した。
実施例16
図28は、本発明の実施例16(画像投影表示装置)の構成を示す。本発明の画像投影表示装置は、上記した光学システムを投射光学システムとして用いるものである。図28の画像投影表示装置1101は、実施例15の光学システムを用いて、画像情報を投影レンズを通して画像表示部、すなわちスクリーン1102上に投影表示する。これにより、小型で、構成が簡単で、高精細(つまり高解像度)な画像投影表示装置を提供できる。
本発明の実施例1の構成を示す。 本発明の光偏向装置を二次元アレイに配置した例を示す。 本発明の実施例1の動作を説明する図である。 本発明の実施例2の構成を示す。 実施例2の変形例を示す。 本発明の実施例2の動作を説明する図である。 実施例2の2軸の光偏向動作例を説明する。 図7の続きである。 本発明の実施例3の構成を示す。 本発明の実施例4の構成を示す。 本発明の実施例5の構成を示す。 本発明の実施例6の構成を示す。 本発明の実施例7の構成を示す。 本発明の実施例8の構成を示す。 本発明の実施例9の構成を示す。 本発明の実施例10の構成を示す。 従来の光偏向装置例を示す。 図17の装置における電圧印加の組合せと板状部材の傾斜方向の関係を示す。 従来の第二の光学システムの代表例を示す。 図19のシステムにおいて、方向1〜方向4への光偏向がそれぞれRGB&OFF方向への光偏向に対応する図である。 本発明の実施例11の構成を示す。 実施例11における電位の組合せと光偏向方向の関係を示す。 本発明の実施例12の構成を示す。 本発明の実施例13の構成を示す。 本発明の実施例14の構成を示す。 本発明の実施例15の構成を示す。 制御チップにおける処理内容を示す。 本発明の実施例16の構成を示す。
符号の説明
101 基板101
102、104 絶縁膜
103a〜103d 電極群
106 支点部材
107a 板状部材
107b 導電体層

Claims (29)

  1. 基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極とを有し、前記複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、前記基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、前記支点部材は頂部を有し、前記基板の上面に設けられ、前記板状部材は固定端を持たず、上面に光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、前記基板と前記支点部材と前記ストッパの間の空間内で可動的に配置され、前記複数の電極は前記板状部材の導電体層とほぼ対向して基板上にそれぞれ設けられ、かつ前記板状部材の導電体層に電気的に接するかあるいは電位を確立する電極を有し、前記板状部材が前記支点部材を中心として静電引力により傾斜変位することにより、前記光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて光偏向を行う光偏向装置において、板状部材に対向する前記複数電極群の少なくとも一部の電極群の各電位を固定し、前記板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を切り換えることにより、選択的に前記板状部材を偏向させることを特徴とする光偏向装置。
  2. 請求項1記載の光偏向装置において、前記板状部材に対向する前記複数電極の電位を少なくとも二つのレベルに固定し、前記板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を少なくとも二つのレベルの間で変化させることを特徴とする光偏向装置。
  3. 請求項1記載の光偏向装置において、前記支点部材を中心に複数電極群を第一群と第二群に分け、前記支点部材の頂部を支点とする板状部材の回転運動によって、第二電極群側と板状部材の導電体層に働く静電力モーメントより第一電極群と板状部材の導電体層に働く静電力モーメントが強くなる、板状部材の導電体層に接する電極の電位を第一のレベルとし、第一電極群側と板状部材の導電体層に働く静電力モーメントより第二電極群と板状部材の導電体層に働く静電力モーメントが強くなる、板状部材の導電体層に接する電極の電位を第二レベルとすることを特徴とする光偏向装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の光偏向装置において、前記板状部材の導電体層に電気的に接する電極に、アドレス信号により選択される少なくとも一つの能動素子を設け、前記板状部材の電位を変化させることを特徴とする光偏向装置。
  5. 請求項4記載の光偏向装置において、前記能動素子はSRAMであることを特徴とする光偏向装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の光偏向装置において、前記支点部材を囲む複数の電極を有し、複数電極の電位の組み合わせにより二つの軸を切り換えることを特徴とする光偏向装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の光偏向装置において、前記支点部材を囲む複数の電極数とその形状は、板状部材の対角線に対称に形成されていることを特徴とする光偏向装置。
  8. 請求項6記載の光偏向装置において、前記支点部材を囲む4電極を有し、板状部材の導電体層の電位と4電極の電位をそれぞれ変えることにより、板状部材が傾斜変位する方向を第1の軸または第2の軸に切り換えることを特徴とする光偏向装置。
  9. 請求項8記載の光偏向装置において、前記4電極の面積は、ほぼ等しいことを特徴とする光偏向装置。
  10. 請求項8記載の光偏向装置において、前記4電極は、板状部材のおおむね角の位置に配置されていることを特徴とする光偏向装置。
  11. 請求項8記載の光偏向装置において、板状部材に対向する支点部材を囲む4つの電極を有し、その内、一組の対角に位置する2つの電極にそれぞれ固定の電位を与えることを特徴とする光偏向装置。
  12. 請求項8記載の光偏向装置において、板状部材に対向する支点部材を囲む4つの電極を有し、その内、一組の対角に位置する2つの電極の電位を2レベルに切り換えることを特徴とする光偏向装置。
  13. 請求項8記載の光偏向装置において、板状部材に対向する支点部材を囲む4電極の内、第一組の対角に位置する2電極の電位をそれぞれ所定の固定した2レベルにし、第二組の対角に位置する2電極の電位を2レベルに変化すると同時に同じ期間において板状部材の導電体層に電気的に接する電極の電位を2レベルに変化させることを特徴とする光偏向装置。
  14. 請求項7乃至13のいずれか1項記載の光偏向装置において、板状部材を二次元アレイに配置し、前記板状部材に対向する支点部材を囲む4電極の内、第一組の対角に位置する2電極の電位を固定し、第二組の対角に位置する2電極の電位を同時に切り換えることを特徴とする光偏向装置。
  15. 請求項14記載の光偏向装置において、二次元アレイの一行に配置された板状部材に対向する支点部材を囲む4電極の内、第一組の対角に位置する2電極の電位を固定し、第二組の対角に位置する2電極の電位を同時に切り換えることを特徴とする光偏向装置。
  16. 請求項14または15記載の光偏向装置において、前記二次元アレイの行を複数に分割し、駆動することを特徴とする光偏向装置。
  17. 請求項12記載の光偏向装置において、前記一組の対角に位置する2電極にSRAMの相補の出力を与えることを特徴とする光偏向装置。
  18. 請求項4記載の板状部材の導電体層に電気的に接する電極に設けられた能動素子のアドレス信号と請求項17記載のSRAMのアドレス信号とを共通することを特徴とする光偏向装置。
  19. 請求項8記載の光偏向装置において、前記4個の電極の内、支点部材を中心に対角に位置する2電極のそれぞれが外部電位供給線に接続され、前記4個の電極の内、支点部材を中心に他方の対角に位置する2電極が第1の半導体記憶装置の相補な2出力電位に接続され、前記板状部材に電気的に接続された電極が第2の半導体記憶装置の任意の1出力電位に接続されていることを特徴とする光偏向装置。
  20. 請求項19記載の光偏向装置において、前記第1の半導体記憶装置の相補な2出力電位は、光偏向軸方向を決定する情報に基づく電位であり、前記第2の半導体記憶装置の1出力電位は、任意の光偏向軸における傾斜方向すなわち光偏向方向を決定する情報に基づく電位であることを特徴とする光偏向装置。
  21. 請求項19または20記載の光偏向装置において、前記第1、第2の半導体記憶装置はSRAMであることを特徴とする光偏向装置。
  22. 請求項1乃至21のいずれか1項に記載の光偏向装置を複数1次元または2次元アレー状に配置したことを特徴とする光偏向アレー。
  23. 請求項22記載の光偏向アレーにおいて、各光偏向装置の4個の電極の内、支点部材を中心に対角に位置する2電極に接続されている2本の外部電位供給線は、それぞれアレーを構成する全ての光偏向装置に渡ってまたは複数の光偏向装置群ごとに互いに電気的に配線されていることを特徴とする光偏向アレー。
  24. 請求項22または23記載の光偏向アレーと、該光偏向アレーを照明する光源とを有し、前記光偏向アレーからの反射光を色情報に応じて投射する投影レンズを有することを特徴とする光学システム。
  25. 請求項24記載の光学システムにおいて、色情報を、光偏向軸方向を決定する第1の情報および任意の光偏向軸における傾斜方向すなわち光偏向方向を決定する第2の情報に変換し、前記第1、第2の情報を、光偏向アレーを構成する各光偏向装置の第1、第2の半導体記憶装置にそれぞれ入力する制御チップを有することを特徴とする光学システム。
  26. 請求項24または25記載の光学システムにおいて、光偏向アレーを構成する各光偏向装置に対し、異なる3方向からそれぞれRGB3原色の入射光が入射され、色情報に応じて前記3方向の入射光が反射してそれぞれ任意の時間、投影レンズに導かれることを特徴とする光学システム。
  27. 請求項26記載の光学システムにおいて、前記光偏向アレーの投影レンズに導かれる反射光方向は、前記光偏向アレー面に対して垂直方向であることを特徴とする光学システム。
  28. 請求項26または27記載の光学システムにおいて、前記光偏向アレーを照明する光源は、RGB各色ともにLEDアレー光源であることを特徴とする光学システム。
  29. 請求項24乃至28のいずれか1項に記載の光学システムを投射光学システムとして用いることを特徴とする画像投影表示装置。
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