JP2006118445A - V型内燃機関の吸気装置 - Google Patents

V型内燃機関の吸気装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006118445A
JP2006118445A JP2004307832A JP2004307832A JP2006118445A JP 2006118445 A JP2006118445 A JP 2006118445A JP 2004307832 A JP2004307832 A JP 2004307832A JP 2004307832 A JP2004307832 A JP 2004307832A JP 2006118445 A JP2006118445 A JP 2006118445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
branch
intake
collector
internal combustion
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004307832A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Ishizaki
晋 石崎
Shinichi Takemura
信一 竹村
Ryosuke Hiyoshi
亮介 日吉
Takeshi Arinaga
毅 有永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004307832A priority Critical patent/JP2006118445A/ja
Publication of JP2006118445A publication Critical patent/JP2006118445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

【課題】 吸気ブランチ10にバンク中心線Z1に沿って直線状に延びる直線部13が設けられたV型内燃機関で、吸気ブランチ10の流れを円滑化する。
【解決手段】 Vバンク9の上方に配設された吸気コレクタ1と吸気ポート7とをそれぞれ吸気ブランチ10により接続する。ブランチ直線部13でブランチ上流部11とブランチ下流部12の一方を他方に差し込む構造とする。吸気ブランチ10を、上流側ブランチ偏向部14と下流側ブランチ偏向部15とがブランチ直線部13に対して同方向に傾斜又は湾曲するターンフロー形状とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、V型内燃機関の吸気装置に関し、特に、吸気コレクタと複数の吸気ポートとを結ぶ吸気ブランチの改良に関する。
特許文献1には、V型内燃機関の吸気装置が開示されている。この吸気装置は、左右バンクのシリンダヘッドの吸気側の側壁間にVバンクが形成され、このVバンクの上方に偏平な箱状をなす吸気コレクタが配置され、このコレクタと上記吸気側の側壁に開口する各気筒の吸気ポートとが複数の吸気ブランチにより接続されている。各吸気ブランチは、コレクタに接続するブランチ上流部と、各気筒の吸気ポートに接続するブランチ下流部と、に分割して構成されている。複数のブランチ上流部はコレクタとともに軽量且つ安価な樹脂製のコレクタユニットとして一体的に構成されており、複数のブランチ下流部は樹脂製の吸気マニホールドとして一体的に構成されている。これらコレクタユニットと吸気マニホールドとは、例えばブランチ上流部の端部とブランチ下流部の端部に設けられた接合フランジ部を互いに突き合わせた上で、これら接合フランジを挿通する固定具としての複数のボルトで両者を共締め固定することによって、互いに締結・固定される。
また、上記の特許文献1では、各吸気ブランチのレイアウト方式として、右側バンクの吸気ポートに接続する吸気ブランチが吸気コレクタへ向けて左バンク側へ延び、左バンクの吸気ポートに接続する吸気ブランチが吸気コレクタへ向けて右バンク側へ延び、つまり左右の吸気ブランチが交差しつつバンク中心線を跨ぐように斜めに延びる、いわゆるクロスフロー形式となっている。このようにボルト固定構造の場合にはクロスフロー形式を採用することにより、ボルト固定部分の近傍を含めて、吸気ブランチを湾曲・折曲部分の少ない略直線形状として、曲げによる通路抵抗・圧力損失を十分に小さくできる。
特開2000−337155号公報
コレクタユニットと吸気マニホールドとの接続構造として、ブランチ上流部とブランチ下流部の一方を他方にシール部材を介装して差し込む、いわゆる差込構造とすると、上述したようなボルト固定構造に比して、コレクタユニットと吸気マニホールドとを簡便に組み付けることが可能で、組立作業性が著しく向上するとともに、固定ボルトを低減・省略可能で、低コスト化・コンパクト化及び軽量化等の実用上極めて有用な効果が得られる。
但し、このような差込構造とした場合、図7(A)の比較例に示すように、差込部分での剛性・強度・シール性等を確保するために、この差込部を、バンク中心線に沿ってある程度直線状に延びる直線部113とする必要がある。従って、吸気ブランチをクロスフロー形式とした場合、ブランチ直線部113の上流側と下流側に、このブランチ直線部113に対して互いに逆方向に傾斜・湾曲する偏向部114,115が設けられることとなる。このため、上流側の偏向部114で縮流(有効流路断面積が減少)した流れが回復する前に、下流側の偏向部115で逆方向へ曲げられるため、流れがさらに縮流し、圧力損失が大きくなり、実質的な吸入空気量が低下してしまう。圧力損失を小さくして吸入空気量の低下を抑制するために、ブランチ直線部113を長くしたり、あるいは偏向部114,115の曲率半径を大きくし、つまり偏向部114,115の湾曲・傾斜を緩やかなものとすると、機関全高が高くなってしまう。歩行者保護対策やボディデザイン要求により機関全高を高くすることは非常に困難であり、更なる改良が望まれていた。
また、上記の差込構造に限らず、フューエルチューブ等の周辺部品を配置するスペースを確保する等のために、ブランチ上流部とブランチ下流部との接続部分をバンク中心線に沿って略直線状に延びるブランチ直線部とした場合にも、上記と同様の課題が存在する。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、吸気ポートが開口する左右バンクのシリンダヘッドの吸気側の側壁間にVバンクが形成されたV型内燃機関の吸気装置において、上記Vバンクの上方に配設された吸気コレクタと、この吸気コレクタと上記複数の吸気ポートとを接続する複数の吸気ブランチと、を有し、この吸気ブランチが、上記Vバンクのバンク中心線とほぼ平行に直線状に延びるブランチ直線部と、このブランチ直線部から吸気コレクタへ向かう上流側ブランチ偏向部と、このブランチ直線部から吸気ポートへ向かう下流側ブランチ偏向部と、を有し、上記吸気ブランチがターンフロー形状をなすように、上記上流側ブランチ偏向部と下流側ブランチ偏向部とがブランチ直線部に対して同方向に傾斜又は湾曲していることを特徴としている。
本発明によれば、バンク中心線に沿って延びるブランチ直線部が設けられたブランチ形状でありながら、上述したように吸気ブランチをターンフロー形状としているので、上流側ブランチ偏向部からブランチ直線部へかけての流れの曲げ方向と、ブランチ直線部から下流側ブランチ偏向部へかけての流れの曲げ方向と、が実質的に同方向となり、渦や剥離等の少ない円滑な流れを実現できるので、この吸気ブランチを流れる吸気の通路抵抗や圧力損失を低減し、吸入性能を向上することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、必要に応じて、右バンクRBの構成要素には参照符号の後に「R」を付し、左バンクLBの構成には参照符号の後に「L」を付してある。また、本明細書においては基本的に、シリンダ中心線に沿う機関上下方向Z(図2参照)を「上下」方向とし、この上下方向Z及び気筒列方向Yの双方に直交する機関幅方向Xを「左右」又は「横」方向と呼ぶ。
図2は、本発明に係る吸気装置をV型6気筒内燃機関に適用した一実施例を示しており、図1は、この内燃機関の気筒列方向Yに直交する面での断面図である。このV型内燃機関は、右バンクRBと左バンクLBに対応して、一対のシリンダヘッド5R,5Lと、各シリンダヘッド5R,5Lの上部に取り付けられる一対のロッカーカバー6R,6Lと、を備えている。各シリンダヘッド5の吸気側の側壁8R,8Lには、各気筒に対応して3つの吸気ポート7R,7Lがそれぞれ開口形成されている。これら左右バンクのシリンダヘッド5の吸気側の側壁8R,8L間に、所定のバンク角(この実施例では60度)をなす空間としてのVバンク9が形成されている。Vバンク9は、断面略V字状で気筒列方向に延びている。このVバンク9の上方で、かつ、ロッカーカバー6の上方には、扁平な略箱状をなす一つの吸気コレクタ1が配置されている。このコレクタ1と左右バンクの合計6つの吸気ポート7とが、それぞれ吸気ブランチ10により接続されている。吸入空気は、コレクタ入口部1Aよりコレクタ1の内部に導入され、各吸気ブランチ10及び吸気ポート7を経て各気筒の燃焼室へ分配して供給される。吸気ブランチ10の通路長は吸気脈動等に応じた適切な寸法に設定されている。
図1及び図3に示すように、上記の吸気ブランチ10は、コレクタ1に接続するブランチ上流部11と、吸気ポート7に接続するブランチ下流部12と、に分割して構成されている。そして、吸気コレクタ1と6本の吸気ブランチ上流部11とが軽量かつ安価な樹脂部品からなるコレクタユニット3として一体的に構成されており、かつ、6本のブランチ下流部12が軽量かつ安価な樹脂部品からなる吸気マニホールド2として一体的に構成されている。コレクタユニット3は、コレクタ分割面3Aで互いに接合されることにより吸気コレクタ1を画成する第1コレクタ分割体22及び第2コレクタ分割体23と、一方の第2コレクタ分割体23の内面に形成された凹凸形状をなすブランチ形成部24にブランチ分割面11Aで接合されることによって、このブランチ形成部24とともに複数のブランチ上流部11を画成するブランチ分割体25と、の3つの樹脂部品により大略構成された簡素な構造となっている。ブランチ分割体25は、図3及び図4に示すように、左バンク用の部分25Lと右バンク用の部分25Rとがブランチ形成部24に固定されるフランジ部25Aで一体的に連結・接続する樹脂製の一部品として構成されている。
上記のブランチ直線部13では、ブランチ上流部11とブランチ下流部12の一方を他方に筒状のシール部材20を介して差し込むことにより、ボルト等の固定具を用いることなく、コレクタユニット3を吸気マニホールド2に取り付けるようになっている。この実施例では、ブランチ下流部12内にブランチ上流部11が差し込まれる構造となっており、ブランチ下流部12の外周面とブランチ上流部11の内周面との間に、両者を径方向にシールする筒状のシール部材20が介装されている。
扁平なコレクタ1内部に開口する吸気ブランチ10の開口部は、吸込み性能を向上するために、開口端へ向けて徐々に拡開する、いわゆるベルマウス形状をなしており、かつ、開口部26に対向するコレクタ1の内壁面との間に所定の間隙D0が確保されている。
そして吸気ブランチ10は、レイアウト的には、ブランチ直線部13から吸気コレクタ1へ向かう上流側ブランチ偏向部14と、ブランチ直線部13から吸気ポート7へ向かう下流側ブランチ偏向部15と、を有している。そして、この吸気ブランチ10がターンフロー形状をなすように、上流側ブランチ偏向部14と下流側ブランチ偏向部15とがブランチ直線部13に対して同方向に傾斜又は湾曲している。
以上のような実施例による主たる効果として、吸気マニホールド2とコレクタユニット3との接続構造としてブランチ直線部13でパッキンなどによる弾性シール部材20を介して互いに差し込む差込構造としたV型内燃機関では、ブランチ直線部13が必然的にバンク中心線Z1に沿って直線状に延びることとなるが、吸気ブランチ10をターンフロー形状とすることにより、クロスフロー形状の場合に比して、機関上下方向Zの寸法を増加することなく、吸気ブランチ10内での渦や剥離の発生を有効に低減して、吸気ブランチ10の流れを円滑化し、その吸入性能を向上することができる。
図5は、本発明の他の実施例に係るコレクタ内部形状を示す断面図である。なお、図1の例と同一構成要素には同じ参照符号を付している。この例では、吸込み性能を向上させるために、コレクタ1内部に開口するベルマウス形状の開口部26が、コレクタ1の内部空間へ突き出しており、この開口部26とコレクタ1内部の上下壁面との間に所定の間隙D1,D2が確保されている。この関係で、図1に示す実施例に対し、ブランチ分割面11Aでブランチ分割体25に接合するブランチ下部分割体27が追加されている。
図6は、本発明に係る可変動弁機構の一例を示している。可変動弁機構として、クランク角に対する吸気作動角の中心位相を連続的に遅角・進角させる位相可変機構28と、吸気弁のバルブリフト量及び作動角を連続的に変更可能なリフト・作動角可変機構29と、機関運転状態を示す各種センサ信号に基づいて上記機構28,29のアクチュエータへ制御信号を出力し、吸気弁のバルブリフト特性を制御する制御部30と、を有している。これらの構成は既に公知であるために詳細な説明は省略する。このように吸気弁のバルブリフト特性を制御することによって吸入空気量を制御することにより、実質的にスロットルのみにより吸入空気量を制御するものに比して、コレクタ1内での負圧の発達を抑制することができる。従って、上述したように差込式のブランチ直線部13に対し、上記のコレクタ負圧に起因する外力の影響を著しく低減・抑制することができ、上述した差込式の接続構造を容易かつ安定して実現することができる。
これらの図示実施例を参照して、本発明に係る特徴的な構成及びその作用効果について列記する。但し、本発明は参照符号を付した図示実施例の構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形・変更を含むものである。
(1)吸気ブランチ10が、Vバンク9のバンク中心線Z1とほぼ平行に直線状に延びるブランチ直線部13と、このブランチ直線部13から吸気コレクタ1へ向かう上流側ブランチ偏向部14と、ブランチ直線部13から吸気ポート7へ向かう下流側ブランチ偏向部15と、を有している。そして、この吸気ブランチ10がターンフロー形状をなすように、上流側ブランチ偏向部14と下流側ブランチ偏向部15とがブランチ直線部13に対して同方向に傾斜又は湾曲している。つまり、ブランチ直線部13の上下に、このブランチ直線部13に対して機関幅方向Yで同じ方向(図1では右方向)に偏向する2つのブランチ偏向部14,15を備えたターンフロー形状をなしている。
図7(A)は、ブランチ直線部113の上下のブランチ偏向部114,115がブランチ直線部113に対して異なる方向へ傾斜・湾曲する比較例を示している。このような比較例では、上流側の偏向部114からブランチ直線部113へかけて曲げられた流れの主流F1は、慣性のために流路に沿った流れF0とはならず、この流れF0よりも外側に膨らんだ流れとなる。この流れF1は、ブランチ直線部113から下流側のブランチ偏向部115へかけての部分で向きを逆方向に変えられる形となり、内側のコーナー部の近傍116で強い剥離が生じるとともに、外側のコーナー部の近傍117で渦が生じ、望ましくない縮流が生じるために、圧力損失が増し、有効流路断面積が減少するので、吸入性能が阻害され、吸入空気量が実質的に低下してしまう。
これに対して、図7(B)に示す本実施例のように吸気ブランチ10をターンフロー形状とした場合には、上流側ブランチ偏向部14で外側に膨らんだ主流は、ブランチ直線部13を経て下流側ブランチ偏向部15でも同じ方向に曲げられることとなり、上流側ブランチ偏向部14からブランチ直線部13にかけての曲げ方向と、ブランチ直線部13から下流側ブランチ偏向部15にかけての曲げ方向とが、ともに同じ方向(図1の反時計回りの回転方向)となる。従って、上記比較例のような強い剥離や渦が発生することのない円滑な流れとなり、圧力損失や通気抵抗が効果的に低減・抑制され、吸込み性能が向上し、吸入空気量が実質的に増加し、燃費やエンジン最高出力等が向上する。
また、ブランチ直線部13を略直線状としているので、図2に示すように、ブランチ直線部13の側方にフューエルチューブ4等の部品を配設するのに十分なスペースを容易に確保でき、レイアウト的にも有利である。
(2)吸気ブランチ10が、吸気コレクタ1に接続するブランチ上流部11と、吸気ポート7に接続するブランチ下流部12と、に分割して構成されており、これらブランチ上流部11とブランチ下流部12とがブランチ直線部13において一方を他方に差し込むことにより接続された差込構造のV型内燃機関に対し、本発明は特に有用である。その理由は、このような差込構造では、上記のブランチ直線部13を必然的に直線形状とする必要があり、かつ、この差込部分での剛性・強度及びシール性を確保するために、ある程度の長さを必要とするためである。
また、このような差込構造では、ブランチ上流部11とブランチ下流部12の一方を他方に差し込むことにより両者を接続することができるので、ボルト等の固定具を用いた固定構造に比して、組立作業の能率が著しく向上するとともに、ボルト等の固定具を敢えて必要としないので、軽量かつコンパクトなものとなる。更に、ブランチ直線部13の周囲にボルトやフランジ部を必要としないので、ブランチ直線部13の周囲のスペースをより広くとることができ、レイアウト的にも有利である。
(3)ブランチ直線部13には、ブランチ上流部11とブランチ下流部12の対向する周壁面を径方向にシールするシール部材20が介装されている。このシール部材20には合計6箇所の差込部分の芯ずれを吸収することも要求されるものの、ブランチ直線部13が直線状に延びているので、例えば周知のリップパッキンのようなシール表面積の大きいシール部材を用いることができ、上記の芯ずれを吸収しつつ十分なシール性を確保することが可能である。
(4)吸気コレクタ1と複数のブランチ上流部11とが樹脂部品からなるコレクタユニット3として一体に構成されており、複数のブランチ下流部12が樹脂部品からなる吸気マニホールド2として一体に構成されている。従って、樹脂化による軽量化・低コスト化とともに、ユニット化により部品点数が削減され、特に組立作業性が大幅に向上する。
(5)コレクタユニット3が、互いに接合されることにより吸気コレクタ1を画成する第1及び第2コレクタ分割体22,23と、これらコレクタ分割体22,23の一方の内面に形成されたブランチ形成部24に接合されることにより、このブランチ形成部24とともに吸気コレクタ1の内部に延びる複数のブランチ上流部11を画成するブランチ分割体25と、の3つの部品により大略構成されている。従って、部品点数の少ない簡素な構成で、吸気コレクタ1及び複数のブランチ上流部11を形成することができる。
特に、部品点数の削減化のために、吸気コレクタ1を画成するコレクタ分割体22,23の一方23が、ブランチ分割体25とともにブランチ上流部11を形成する機能を兼用しているとともに、ブランチ分割体25が、図4に示すように左バンク用の部分25Lと右バンク用の部分25Rとが一体化された一部品として構成されている。また、図示するように、これらの樹脂部品22,23,25は、互いに接合することによりコレクタ1及びブランチ下流部12を形成する半割構造で、アンダーカットのない形状となっているので、型成形により容易に製造することが可能である。
コレクタ1とブランチ上流部11とがコレクタユニット3として一体化されているので、コレクタとブランチ上流部とを別体として組み立てる場合に比して組立作業性が大幅に向上する。また、一体型のコレクタユニット3と吸気マニホールド2とは上記のブランチ直線部13においてシール部材20を介して差し込まれる構造となっており、実質的にこの直線部13のみでコレクタユニット3と吸気マニホールド2が接続されているので、コレクタ1の内部にボルト等の固定具を通す必要がなく、これによる通流抵抗増加等の悪影響を回避できる。すなわち、コレクタ1の内部容積を犠牲にせずに設計できるので、たとえばコレクタ1の高さを低減できるなど、コレクタ1の設計自由度が高くなる。なお、吸気マニホールド2はシリンダヘッド5の吸気側の側壁8にボルト締結されており、コレクタユニット3もボルト等の固定具を用いてシリンダヘッド5やロッカーカバー6等の機関本体側へ固定・支持されている。
(6)図3にも示すように、気筒列方向Yに沿って配列された複数のブランチ直線部13が、機関幅方向Xにオフセットして互い違いに、つまりちどり状に配置されている。つまり、左バンクの吸気ポートに接続するブランチ直線部の気筒列方向に沿う配列ラインと、右バンクの吸気ポートに接続するブランチ直線部の気筒列方向に沿う配列ラインとが機関幅方向に二列にオフセットしている。このため、全てのブランチ直線部を気筒列方向に一列に配列した場合に比して、二列のブランチ直線部でコレクタを支持する形となって支持剛性が向上し、また、次に述べるように各ブランチ直線部13の真円形の流路断面積を大きく確保できる。
(7)図8(B)に示すように、ブランチ直線部13の通路断面形状を実質的に真円とすることにより、シール部材20による面圧が周方向で均一化され、空気吸い込み性及び漏れ等に対するシール性が向上する。
あるいは、ブランチ直線部13の通路断面形状を楕円形状としてもよい。この場合、真円形に比べて流路断面積を大きく取れるため、吸入空気量が増えてエンジン出力を向上させることができる。
(8)上流側ブランチ偏向部14の曲率半径R1を、下流側ブランチ偏向部15の曲率半径R2よりも大きくしている(R1>R2)。つまり、上流側ブランチ偏向部14の湾曲・傾斜を比較的緩やかなものとしている。この理由は、上流側ブランチ偏向部14で曲げられた流れは流路に沿わず外側に膨らむため、下流側ブランチ偏向部15に沿った流れとはならず、よって、圧力損失は下流側ブランチ偏向部15の湾曲・傾斜よりも上流側ブランチ偏向部14の湾曲・傾斜に大きく依存しているからである。つまり、上流側ブランチ偏向部14で曲げられた流れは均一ではなく外側に膨らみ、この流れは短いブランチ直線部13では完全に流路に沿った流れに回復せずに下流側ブランチ偏向部15に到達し、この下流側ブランチ偏向部15でも流路に沿った流れにならないので、上流側ブランチ偏向部14での剥離(有効流路断面積の減少)がブランチ圧力損失の主要因となる。よって、上流側ブランチ偏向部14の曲げR1を下流側ブランチ偏向部15の曲げR2より大きくすることにより、機関上下方向寸法の増加を招くことなく、吸気ブランチ内の圧力損失を有効に低減することができる。
(9)吸気ブランチ10がコレクタ1内部に開口する開口部26を有し、かつ、開口部26からの吸い込み性能を阻害することのないように、この開口部26に対向するコレクタ1の内壁面との間に所定の間隙D0が確保されている。
更に吸込み性能を向上するために、好ましくは図1や図5に示すように、開口部26を、開口端へ向かって拡径する末広がり状のベルマウス形状とする。このように開口部26をベルマウス形状とすると、ブランチ開口端の径が大きくなるものの、図1に示す実施例ように、開口部26の近傍をコレクタ1の下面に沿って配置することにより、開口部26をエンジン全高に対してヘッド高さの上方空間より下方に配置することができ、エンジン全高を低く抑えることができる。あるいは、吸い込み性能を重視して、図5に示す実施例のように、開口部26の上下に間隙D1,D2を設け、開口部26を完全にコレクタ1内部空間に配置するレイアウトとしても良い。
(10)図1にも示すように、吸気ブランチ10が、コレクタ1の内部をバンク中心線Z1に直交する機関幅方向Yへ延びるブランチ水平部31を有している。従って、扁平なコレクタ1内にブランチ水平部31を配置して機関上下方向寸法を抑制しつつ、その流路断面積を十分に確保することができる。
さらに流路断面積を増加するために、好ましくは、図8(A)に示すように、ブランチ水平部31における流路断面形状を、コレクタ1の扁平形状に応じて、機関幅方向Yに長い横長形状、具体的には横長の略長方形状とする。
(11)上述したような差込構造は、特に、吸気弁のバルブリフト特性を連続的に拡大・縮小可能な可変動弁機構を備え、機関運転条件に応じて吸気弁のバルブリフト特性を制御することにより内燃機関の吸入空気量を制御可能な内燃機関に適している。この理由は、実質的にスロットルのみによって吸入空気量を制御する内燃機関に比べ、コレクタ1内の負圧の発達を大幅に低減できるので、コレクタユニット3と吸気マニホールド2とが接続するブランチ直線部13に対し、上記のコレクタ負圧に起因する外力の影響が著しく緩和され、上述したようにシール部材20による径方向のシール面圧のみによって実質的に接続状態を安定して維持することが可能となるからである。このため、コレクタユニット3と吸気マニホールド2との接続に関してボルト等の固定具を敢えて必要とせず、部品点数が減って組立性が大幅に向上するとともに、ボルト等による固定部の省略により設計自由度が向上する。
本発明は様々なバンク角のV型内燃機関に適用できる。但し、バンク角が90°のV型内燃機関に比べて、バンク角が60°のV型内燃機関は、一般的にエンジン全高が高くなる傾向にあるので、エンジン全高を低く抑えることができる本発明が特に好適である。
上記の実施例では軽量化・低コスト化のためにコレクタユニット3や吸気マニホールド2を樹脂化しているが、強度・剛性等の要求に応じて一部又は全てを金属製としても良い。
本発明の一実施例に係るV型内燃機関の吸気装置を示す断面対応図。 同じく上記V型内燃機関の吸気装置を示す概略斜視図。 上記吸気装置の第2コレクタ分割体及びブランチ分割体を示す斜視図。 ブランチ分割体を単体で示す断面対応図。 本発明の他の実施例に係るV型内燃機関の吸気装置を示す断面対応図。 可変動弁機構を示す概略斜視図。 (A)が比較例に係るクロスフロー形状の吸気ブランチ、(B)が実施例に係るターンフロー形状の吸気ブランチを示す説明図。 (A)が図7のA−A線に沿う断面図、(B)が図7のB−B線に沿う断面図。
符号の説明
1…吸気コレクタ
2…吸気マニホールド
5…シリンダヘッド
7…吸気ポート
8…吸気側の側壁
9…Vバンク
10…吸気ブランチ
11…ブランチ上流部
12…ブランチ下流部
13…ブランチ直線部
14…上流側ブランチ偏向部
15…下流側ブランチ偏向部
20…シール部材
21…第1コレクタ分割体
22…第2コレクタ分割体
24…ブランチ形成部
25…ブランチ分割体
26…開口部
28,29…可変動弁機構
30…制御部(制御手段)

Claims (11)

  1. 吸気ポートが開口する左右バンクのシリンダヘッドの吸気側の側壁間にVバンクが形成されたV型内燃機関の吸気装置において、
    上記Vバンクの上方に配設された吸気コレクタと、この吸気コレクタと上記複数の吸気ポートとを接続する複数の吸気ブランチと、を有し、
    この吸気ブランチが、上記Vバンクのバンク中心線とほぼ平行に直線状に延びるブランチ直線部と、このブランチ直線部から吸気コレクタへ向かう上流側ブランチ偏向部と、このブランチ直線部から吸気ポートへ向かう下流側ブランチ偏向部と、を有し、
    上記吸気ブランチがターンフロー形状をなすように、上記上流側ブランチ偏向部と下流側ブランチ偏向部とがブランチ直線部に対して同方向に傾斜又は湾曲していることを特徴とするV型内燃機関の吸気装置。
  2. 上記吸気ブランチが、上記上流側ブランチ偏向部を有し、上記吸気コレクタに接続するブランチ上流部と、上記下流側ブランチ偏向部を有し、上記吸気ポートに接続するブランチ下流部と、に分割して構成されており、
    これらブランチ上流部とブランチ下流部とは、上記ブランチ直線部において一方を他方に差し込むことにより接続されていることを特徴とする請求項1に記載のV型内燃機関の吸気装置。
  3. 上記ブランチ直線部には、上記ブランチ上流部とブランチ下流部の対向する周壁面を径方向にシールするシール部材が介装されていることを特徴とする請求項2に記載のV型内燃機関の吸気装置。
  4. 上記吸気コレクタと複数のブランチ上流部とが樹脂部品からなるコレクタユニットとして一体に構成されており、
    複数のブランチ下流部が樹脂部品からなる吸気マニホールドとして一体に構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のV型内燃機関の吸気装置。
  5. 上記コレクタユニットが、互いに接合されることにより上記吸気コレクタを画成する第1及び第2コレクタ分割体と、上記第1及び第2コレクタ分割体の一方の内面に接合されることにより、この内面とともに上記吸気コレクタの内部に延びる複数のブランチ上流部を画成するブランチ分割体と、を有することを特徴とする請求項3に記載のV型内燃機関の吸気装置。
  6. 気筒列方向に沿って配列された複数のブランチ直線部が、機関幅方向にオフセットして互い違いに配置されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のV型内燃機関の吸気装置。
  7. 上記ブランチ直線部の通路断面形状が略円形であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のV型内燃機関の吸気装置。
  8. 上記上流側ブランチ偏向部が下流側ブランチ偏向部に比して曲率半径が大きいことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のV型内燃機関の吸気装置。
  9. 上記吸気ブランチがコレクタ内部に開口する開口部を有し、この開口部とコレクタ内壁面との間に所定の間隙が確保されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のV型内燃機関の吸気装置。
  10. 上記吸気ブランチが、上記コレクタの内部をバンク中心線に直交する機関幅方向へ延びるブランチ水平部を有し、
    このブランチ水平部の断面形状が、上記機関幅方向に長い横長形状をなしていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のV型内燃機関の吸気装置。
  11. 更に、吸気弁のバルブリフト特性を連続的に拡大・縮小可能な可変動弁機構と、機関運転条件に応じて吸気弁のバルブリフト特性を制御することにより内燃機関の吸入空気量を制御する手段と、を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のV型内燃機関の吸気装置。
JP2004307832A 2004-10-22 2004-10-22 V型内燃機関の吸気装置 Pending JP2006118445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004307832A JP2006118445A (ja) 2004-10-22 2004-10-22 V型内燃機関の吸気装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004307832A JP2006118445A (ja) 2004-10-22 2004-10-22 V型内燃機関の吸気装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006118445A true JP2006118445A (ja) 2006-05-11

Family

ID=36536556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004307832A Pending JP2006118445A (ja) 2004-10-22 2004-10-22 V型内燃機関の吸気装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006118445A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113508222A (zh) * 2019-12-18 2021-10-15 丰田纺织株式会社 进气管

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002242774A (ja) * 2001-02-14 2002-08-28 Honda Motor Co Ltd エンジンの吸気マニホールド
JP2002339816A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の吸気用サージタンク
JP2003049683A (ja) * 2001-08-03 2003-02-21 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の吸気装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002242774A (ja) * 2001-02-14 2002-08-28 Honda Motor Co Ltd エンジンの吸気マニホールド
JP2002339816A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の吸気用サージタンク
JP2003049683A (ja) * 2001-08-03 2003-02-21 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の吸気装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113508222A (zh) * 2019-12-18 2021-10-15 丰田纺织株式会社 进气管

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6040128B2 (ja) Egr装置
JP4641952B2 (ja) 排気触媒装置を備える多気筒内燃機関
BR112017003914B1 (pt) Gerador de vácuo de baixo custo para um motor apresentando aberturas de venturi ajustadas de maneira personalizada
JP6394621B2 (ja) エンジンの過給装置
JP2008014222A (ja) インテークマニホールド
JP2007285169A (ja) 過給機付き内燃機関のシリンダヘッド構造
JP4699984B2 (ja) インテークマニホールド
JP4906548B2 (ja) 多気筒内燃機関の吸気マニホルド
JP2021004569A (ja) Egrガス分配装置
EP2123897B1 (en) Intake manifold for multi-cylinder internal combustion engine
JP5980139B2 (ja) 車両用消音器
JP2006118445A (ja) V型内燃機関の吸気装置
JP5180760B2 (ja) 内燃機関のインテークマニホールド
JP4595648B2 (ja) 可変吸気装置
EP1264982A1 (en) Intake manifold
JP2008285999A (ja) インテークマニホールド
JP4671952B2 (ja) 多気筒内燃機関の吸気マニホルド
WO2021065723A1 (ja) 排気再循環装置
JP4282068B2 (ja) 内燃機関の排気系構造
JPH059460Y2 (ja)
JP2570846Y2 (ja) 内燃機関の慣性吸気通路構造
JP4103750B2 (ja) V型内燃機関の吸気装置
JP4679557B2 (ja) 吸気部品を備える内燃機関
JP2842060B2 (ja) 自動車用エンジンの可変吸気装置
JPH10274103A (ja) エンジンの吸気装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070925

A977 Report on retrieval

Effective date: 20091221

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Written amendment

Effective date: 20100128

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100316

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02