JP6394621B2 - エンジンの過給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車に搭載されるエンジンの過給装置に関する。
エンジンの出力を高めるために、エンジンにターボ過給機を搭載し、排気ガスのエネルギーを利用して吸気を過給することが行われている。
一般に、ターボ過給機は、タービンやコンプレッサなどで構成されており、エンジンから排出される排気ガスでタービンを回転させ、その動力でコンプレッサを駆動することによって吸気圧を増大させている。
自動車の場合、走行状態によってエンジンの回転数は大きく変化する。そのため、自動車に搭載されるターボ過給機は、排気ガスが少ない低速運転領域から、排気ガスが多い高速運転領域まで、幅広く変化する排気ガス量に対して安定した過給性能を確保することが求められる。
そのようなターボ過給機において、特許文献1には、エンジンの複数の気筒から排気ガスをタービンに導入する排気通路群を、第1及び第2の2つの排気系161,162に分けることが開示されている。
具体的には、2つの排気系161,162の流路断面積を略同一にしたうえで、第1の排気系161は、第2の排気系162に比べて、経路長が短く、容積が小さく設計されている。そうして、第1の排気系161をタービン21の外周側に導入し、第2の排気系162をタービン21の内周側に導入している。
そうすることで、相対的に速い流速の排気ガスを、外周側からタービンに導入し、低速運転領域で高い過給性能が発揮できるようにしている。
ところが、特許文献1のターボ過給機の場合、常に、両排気系に排気ガスが流れるため、排気量の少ない運転領域での排気ガスの利用に改善の余地がある。
それに対し、特許文献2には、エンジンの運転領域によって排気通路の開口面積を大小に変化させる可変排気バルブ30を備え、排気量の少ない運転領域では排気通路の開口面積を絞るようにしたエンジンシステムが開示されている。
具体的には、排気ガスをタービンに導入するダクト51bが、整流板56で、内周側と外周側とに2分されていて、可変排気バルブ30で開口面積が低減される時に、外周側の通路が塞がれ、整流板56で排気ガスの主流がタービンの内周側に導入されるように構成されている。
その整流板56は、タービン室51cの内部に湾曲しながら入り込んでいる。詳しくは、整流板56の終端56aが、タービンケーシング51aの舌部51d(タービンホイールが近接しているタービン室のスクロールの巻き始め部分)と、タービンホイールを挟んで対向する位置まで延出されており、タービンホイールと近接するように構成されている。
そうすることで、整流板56の終端56aと舌部51dとの部位で、タービンホイールが排気ガスから大きな偶力Fcを受けるようにし、タービンホイールのシャフト53に作用する曲げモーメントを小さくしながら、タービンホイールに大きなモーメントが作用するようにしている。
特開2008−31942号公報 特開2009−144642号公報
しかしながら、特許文献2のように、整流板をタービン室の内部まで大きく延出させると、内周側の通路と外周側の通路とで、タービン室に排気ガスが入り込む位置が離れてしまうため、内周側の通路だけでなく外周側の通路からも排気ガスがタービンに導入される場合に、各気筒から排出される排気ガスの圧力や流れが、タービンホイールに作用するタイミングがずれてエネルギーロスが発生する。
そこで、本発明の目的は、運転領域の広い範囲で効率的に排気ガスをタービンに作用させることができるエンジンの過給装置を提供することにある。
開示する技術は、タービンを備えたエンジンの過給装置に関する。
前記タービンは、前記エンジンに組み付けられて、前記エンジンの各気筒から排出される排気ガスを導入するタービン導入路を有するタービンハウジングと、前記タービンハウジングの内部に、前記タービン導入路よりも下流側に前記タービン導入路に連なって形成され、排気ガスを旋回させながら通過させるタービンスクロールと、外周縁が前記タービンハウジングの舌部に近接した状態で前記タービンスクロールに収容され、回転軸を中心に排気ガスによって回転されるタービンホイールと、を有している。
前記タービン導入路は、仕切壁部により、前記タービンスクロールに内周側から排気ガスを導入する第1導入路と、前記タービンスクロールに外周側から排気ガスを導入する第2導入路と、に区画されている。前記タービン導入路の下流側の端部に、前記第1導入路及び前記第2導入路が合流して前記タービンスクロールに排気ガスを導入させる合流部が設けられている。前記第2導入路の上流側には、流路断面積を変化させることによって当該第2導入路への排気ガスの導入量を変化させる排気可変バルブが設けられている。そして、前記回転軸が延びる方向から見た場合に、前記仕切壁部の下流端が、前記回転軸及び前記舌部の先端と直列状に配置されている。前記仕切壁部の下流端と前記回転軸との間に前記舌部の先端が位置している。
すなわち、この過給装置のタービンハウジングには、仕切壁部により、エンジンの各気筒から排出される排気ガスをタービンスクロールに内周側から導入する第1導入路と、同様に外周側から排気ガスを導入する第2導入路とに区画されたタービン導入路が設けられていて、第2導入路の上流側に設けられた排気可変バルブにより、第2導入路への排気ガスの導入量は変更可能になっている。
従って、特許文献2のエンジンシステムと同様に、排気量の少ない運転領域では、排気可変バルブにより、第2導入路への排気ガスの導入量を減少させ、その分、第1導入路への排気ガスの導入量を増加させることができるので、少ない排気ガスを効率的に利用でき、運転領域の広い範囲で効率的に排気ガスをタービンに作用させることができる。
更に、回転軸が延びる方向から見た場合に、仕切壁部の下流端が、回転軸及び舌部と直列状に配置したことにより、第1導入路と第2導入路の双方から排ガスを導入する場合に発生する、排気ガスのエネルギーロスを抑制することができる。
詳細は後述するが、仕切壁部の下流端をこれよりも上流側に配置すると、排気ガスの流れが乱れて、タービンホイールに与えるエネルギーロスが発生する。また、仕切壁部の下流端をこれよりも下流側に配置すると、各気筒から連続して排出される排気ガスのうち、第1導入路を通った排気ガスと、第2導入路を通った排気ガスとで、タービンホイールに作用するタイミングがずれて、タービンホイールに与えるエネルギーロスが発生する。それに対し、仕切壁部の下流端を回転軸及び舌部と直列状に配置した場合には、タービンホイールに作用する排気ガスのエネルギーロスの発生を最小限に抑制することが可能になる。
特に、前記排気可変バルブは、前記エンジンの回転数が設定回転数以下になると全閉状態となり、前記設定回転数以になると全開状態となるように、開閉制御される場合に好適である。
このような場合、設定回転数を境に排気可変バルブが開閉されるため、その際に排気ガスの流れが大きく変化する。特に、低速運転領域から高速運転領域への移行時には、排気ガス量が比較的少ないにも係わらず、排気可変バルブが全開されて排気ガスの流路断面積が一気に増加するため、タービンホイールに作用する排気ガスのエネルギーが急激に減少し、タービンの駆動に影響を与えるおそれがある。
それに対し、このターボ過給機では、第1導入路及び第2導入路の双方を通った排気ガスが乱れることなく合流した後、効率よくタービンホイールに作用するように構成されているので、排気ガスの流路断面積が一気に増加しても、タービンホイールに作用する排気ガスのエネルギーロスの発生が抑制され、タービンの駆動に過度な影響が及ばないようにできる。
前記第2導入路における前記仕切壁部と対向している外周側壁部は、前記回転軸の側に向かって次第に近づくように湾曲し、当該外周側壁部の下流側の端部の指向する方向が、前記タービンホイールの側に偏っているようにするとよい。
そうすれば、第2導入路を通じてタービンスクロールに導入される排気ガスは、外周側壁部に沿って流れが誘導され、タービンホイールの側に向かうように、タービンスクロールに導入されることから、その流速や動圧を効率的にタービンに作用させることができる。
また、前記タービンスクロールは、前記エンジンを基準とした上下方向において、前記エンジンの各気筒よりも上方に位置させ、前記第1導入路における前記仕切壁部と対向している内周側壁部は、当該仕切壁部と平行に下流側に向かって斜め上方に延びているようにしてもよい。
そうすれば、各気筒の中心側から排出される排気ガスは、円滑に第1導入路を通じてタービンスクロールに導入されることから、第1導入路を通じてタービンスクロールに導入される排気ガスは、その流速や動圧を効率的にタービンに作用させることができ、タービンの駆動力を高めることができる。
前記排気可変バルブが、通路を塞ぐ遮断面を有するバタフライバルブからなる場合には、前記排気可変バルブが、全閉状態において、前記第1導入路に排気ガスが誘導されるように、前記遮断面の第1流路側端部が反第1流路側端部よりも排気ガス流れ方向下流側に向かって傾斜しているようにするとよい。
そうすれば、排気量の少ない運転領域において、排気ガスを円滑に第1導入路に誘導できるので、タービンホイールに作用する排気ガスのエネルギーロスをいっそう抑制することができる。
また、前記第1導入路の流路断面積は、前記エンジンの各気筒に連通している排気ポートの総流路断面積よりも小さく設定されているようにするのが好ましい。
そうすれば、排気量の少ない運転領域において、第1導入路が、いわゆる排気ガスの絞り部として機能し、排気の促進及び排気ガスの高流速化が行われるので、より効率的に排気ガスをタービンホイールに作用させることができる。
本発明に基づくエンジンの過給装置によれば、運転領域の広い範囲で効率的に排気ガスのエネルギをタービンに作用させることができるようになるので、過給装置の性能が向上する。
本実施形態のターボ過給機を搭載したエンジンを示す概略図である。 本実施形態のターボ過給機を搭載したエンジンの縦断面を示す概略図である。 排気弁装置をタービン側から見た斜視図である。 図3のI−I断面図である。 本実施形態のターボ過給機を搭載したエンジンの性能特性図である。 排気弁装置が開の時の比較実験の結果の一例を示すグラフである。 排気弁装置が閉の時の比較実験の結果の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
なお、以下の説明では、図1や図2に示すように、方向関係はエンジンを基準とする。すなわち、エンジン本体1における気筒Cの配列方向を「左右方向」、これに直交する方向(図1の上下方向)を「前後方向」とし、ターボ過給機5の側をエンジンの「前側」とする。また、各気筒Cの中心線が延びる方向(図2に示す)を「上下方向」とする。更に、「上流や下流」は、排気ガスが流れる方向を基準とする。
(エンジン)
図1及び図2に、本発明を適用したターボ過給機5(過給装置)を搭載したエンジンの一例を示す。このエンジンは、自動車に搭載される直列4気筒の4サイクルエンジンであり、シリンダブロック1aや、その上に組み付けられたシリンダヘッド1bなどで構成されたエンジン本体1を備えている。シリンダヘッド1bには、排気弁装置2と、ターボ過給機5とが一体に組み付けられている。
シリンダブロック1aの上部とシリンダヘッド1bとの双方にわたる部分に、列状に並ぶ4つの気筒C(1番気筒C1、2番気筒C2、3番気筒C3、4番気筒C4)が設けられている。本実施形態では、1番気筒C1、3番気筒C3、4番気筒C4、2番気筒C2の順に燃焼が行なわれる。各気筒Cの内部には、コンロッド6を介して図外のクランクシャフトに連結されたピストン7がスライド自在に収容されている。ピストン7の頂面と気筒Cの上部とにより、燃焼室8が区画されている。
燃焼室8の上部には、各々がバルブVで開閉制御される、2つの排気口9,9と2つの吸気口10,10とが開口している。各排気口9は、前側に向かって斜め上方に延びるようにシリンダヘッド1bに形成された排気ポート11に連通しており、各吸気口10は、後側に向かって斜め上方に延びるようにシリンダヘッド1bに形成された吸気ポート12に連通している。なお、図示しないが、シリンダヘッド1bには、燃焼室8に燃料を噴射するインジェクタや、燃焼室8で火花を点火する点火プラグ、バルブ制御機構なども、気筒Cごとに設けられている。
シリンダヘッド1bには、4つの気筒C1〜C4に対して3つの独立排気通路が形成されている。具体的には、1番気筒C1の排気に使用される2つの排気ポート11,11が合流した第1独立排気通路14と、排気順序が互いに連続しない2番気筒C2及び3番気筒C3の排気に共通して使用される4つの排気ポート11,11,11,11が合流した第2独立排気通路15と、4番気筒C4の排気に使用される2つの排気ポート11,11が合流した第3独立排気通路16とが形成されている。
第2独立排気通路15は、2番気筒C2及び3番気筒C3に対して共通に使用可能なように上流側がY字状に分岐した形状とされている。これら独立排気通路14,15,16は、その下流側端部がシリンダヘッド1bの左右方向略中央に集約されるように形成され、互いに近接して左右方向に一列に並んだ状態でシリンダヘッド1bの前面に開口している。
また、シリンダヘッド1bには、EGR下流側通路18が形成されている。このEGR下流側通路18は、図1に示すように、シリンダヘッド1bのうち、1番気筒C1の左側を前後方向に横断するように形成されている。このEGR下流側通路18の上流側端部は、シリンダヘッド1bの前面における独立排気通路14の左側に開口している。一方、EGR下流側通路18の下流側端部は、シリンダヘッド1bの後面の、1番気筒C1の吸気ポート12の左側に開口している。
このエンジンには、排気マニホールド(気筒C1〜C4に連なる複数の排気通路を1つに統合する排気通路を構成するもの)として独立した部品は備えられておらず、シリンダヘッド1bの第1〜第3の独立排気通路14,15,16、排気弁装置2の第1〜第3の上流側排気通路24,25,26、及びターボ過給機5のタービン導入路51が協働して排気マニホールドを構成している。
このエンジンは、排気マニホールドを通じて排出される排気ガスを利用してターボ過給機5を作動させることで、各気筒C1〜C4へと導入される吸気の吸気圧を上昇させるように構成されている。そして、自動車の運転状態に応じ、ターボ過給機5に導入される排気ガスの流速や動圧が、エンジン本体1とターボ過給機5との間に介設される排気弁装置2によって制御されることで、ターボ過給機5によるエンジントルクの上昇効果が、エンジン回転数の低速回転領域から高速回転領域の広範囲にわたって得られるように構成されている。
(排気弁装置2)
図3は、タービン5aの側から見た排気弁装置2を示している。排気弁装置2は、エンジン本体1から排出される排気ガスの流路の断面積を変更することにより、ターボ過給機5に導入される排気ガスの流速や動圧を変更させるものであり、シリンダヘッド1bの前面にボルトにより固定されている。
この排気弁装置2は、金属鋳造体である装置本体21と、排気可変バルブ22と、負圧式アクチュエータ23とを備えている。装置本体21には、シリンダヘッド1bの独立排気通路14,15,16のそれぞれに連通する3つの独立した上流側排気通路24,25,26(第1上流側排気通路24、第2上流側排気通路25、第3上流側排気通路26)と、シリンダヘッド1bのEGR下流側通路18に連通するEGR中間通路28と、が形成されている。
各上流側排気通路24,25,26の各々は、下流側がY字状に分岐した形状とされている。すなわち、図2、図3,図4に示すように、第1上流側排気通路24は、シリンダヘッド1bの側の第1独立排気通路14に連通する共通通路24aと、この共通通路24aから上下二股状に分岐する高速用通路24b及び低速用通路24cとを有している。
図示は省略するが、第2上流側排気通路25及び第3上流側排気通路26も同様に、シリンダヘッド1b側の独立排気通路15,16にそれぞれ連通する共通通路25a,26aと、この共通通路25a,26aから二股状に上下に分岐する高速用通路25b,26b及び低速用通路25c,26cとを有している。
低速用通路24c,25c,26cは、高速用通路24b,25b,26bよりも流路断面積が小さく形成されている。
各高速用通路24b,25b,26bは、断面形状が略矩形であり、図3に示すように、左右方向に一列に並ぶように形成されている。各低速用通路24c,25c,26cも断面形状が略矩形であり、前記各高速用通路24b,25b,26bの上方の位置において、左右方向に一例に並ぶように形成されている。
一方、EGR中間通路28は、図1及び図3に示すように、装置本体21の左端に形成されている。このEGR中間通路28は、断面形状が略矩形であり、第1上流側排気通路24のうち高速用通路24bの左下に位置している。
排気可変バルブ22は、上流側排気通路24,25,26のうち、各高速用通路24b,25b,26bの流路を開閉する。排気可変バルブ22は、各高速用通路24b,25b,26bの各々に配置されるバタフライバルブからなり、左右方向に並んだ3つの排気可変バルブ22,22,22を互いに連結してバルブ本体31が構成されている。
バルブ本体31は、高速用通路24b,25b,26bの横断面の中心部分を横切った状態で装置本体21に配設されている。バルブ本体31は、その両端の支持部311を介して装置本体21に回転可能に支持されている。
各排気可変バルブ22は、図3及び図4に示すように、各高速用通路24b,25b,26bの断面形状に対応した矩形のプレート状に形成されており、下流側に面した状態で、これら通路24b,25b,26bを塞ぐ遮断面22aを有している。
各排気可変バルブ22は、図4に実線で示す、高速用通路24b,25b,26bを全閉した状態(全閉状態)か、図4に二点鎖線で示す、高速用通路24b,25b,26bを全開した状態(全開状態)の、いずれかの状態に切り替わる。
全閉状態において、各排気可変バルブ22の遮断面22aは、傾斜するように設計されている。詳しくは、各高速用通路24b,25b,26bを塞いだ各遮断面22aの上部(第1流路側端部22b)が、その下部(反第1流路側端部22c)よりも下流側に向かって傾斜し、遮断面22aに衝突した排気ガスが、低速用通路24c,25c,26cに円滑に誘導されるように設計されている。なお、各排気可変バルブ22は、ノーマルオープンに構成されている。
駆動軸32は、バルブ本体31の左端部に連結されて、上流側排気通路24,25,26の左側の外にまで延びている。駆動軸32の延出部分は、装置本体21に一体に設けられた補助軸受部21aに回転可能に支持されており、その先端部に、駆動軸32の回転を規制するレバー部材33が取り付けられている。レバー部材33は、ピンを介して負圧式アクチュエータ23の出力軸23aに連結されている。
負圧式アクチュエータ23は、図3に示すようにタービン5aの側に位置しており、ブラケットを介して装置本体21に固定されている。負圧式アクチュエータ23は、突き合わせて接合された第1ケーシング23b及び第2ケーシング23cを有しており、その内部の空間は、出力軸23aが接続されたダイヤフラム(図示せず)によって第1ケーシング23bの側の負圧室と、第2ケーシング23cの側の正圧室とに区画されている。
第1ケーシング23bの底部には、負圧管23dが接続されている。負圧室には、負圧管23dを通じて、吸気負圧が供給及び排出される。それによってダイヤフラムが変位し、そのダイヤフラムの変位に伴って出力軸23aが進退することで駆動軸32が回転する。
すなわち、負圧式アクチュエータ23が、駆動軸32を介して各排気可変バルブ22を回転駆動することで、各高速用通路24b,25b,26bは、同時に開閉される。
図5に示すように、このエンジンの各排気可変バルブ22は、エンジンの回転数が設定回転数R以下になると全閉状態となり、設定回転数R以上になると全開状態となるように開閉制御される。すなわち、このエンジンには、実験等によって得られた回転数R(例えば1600rpm)が制御データとして設定されており、その設定回転数Rを境に、各排気可変バルブ22が開閉される。
それにより、エンジンの回転数が設定回転数R以下の、排気ガスの少ない低速運転領域になると、高速用通路24b,25b,26bに排気ガスが流入できなくなり、共通通路24a,25a,26aを流れる排気ガスは全て、低速用通路24c,25c,26cに流入する。
そして、エンジンの回転数が設定回転数R以上の、排気ガスの多い高速運転領域になると、共通通路24a,25a,26aを流れる排気ガスは、低速用通路24c,25c,26c,及び高速用通路24b,25b,26bの各々に流入する。
(ターボ過給機5)
ターボ過給機5は、タービン5aや図外のコンプレッサ(吸気通路内に配設)などで構成されている。図1、図2に示すように、タービン5aは、排気弁装置2を介してシリンダヘッド1bに組み付けられており、タービンハウジング50、タービンホイール60などで構成されている。
タービンハウジング50は、装置本体21の取付面21b(図3参照)に固定されており、その内部には、タービン導入路51及びタービンスクロール52が形成されている。
図1に示すように、タービンハウジング50のタービン導入路51の左側部には、排気弁装置2のEGR中間通路28に連通するEGR上流側通路50aが形成されている。タービン5aに流入する排気ガスの一部は、EGRガスとして、EGR上流側通路50a、EGR中間通路28、及びEGR下流側通路18を通じて吸気通路に導入される。つまり、このエンジンでは、EGR下流側通路18、EGR中間通路28、及びEGR上流側通路50aによってEGR通路が構成されている。
図2に示すように、タービンスクロール52は、タービン導入路51の下流側に連なる渦巻き状の空間であり、その周壁部52aは、左右方向に延びる回転軸Aの周りを囲むように形成されている。タービンスクロール52は、上下方向において、エンジンの各気筒C1〜C4及びタービン導入路51よりも上方に位置している。タービンホイール60は、複数のフィンが放射状に設けられている表側を通路に向けた状態で、タービンスクロール52に収容されている。
タービンホイール60の裏側には、タービンハウジング50の左側部を貫通して延びる連結軸61が固定されている。タービンホイール60は、この連結軸61を介して図外のコンプレッサと連結されていて、回転軸Aを中心に回転自在となっている。タービンホイール60の表側と対向している、タービンハウジング50の右側部には、回転軸A方向に延びるタービン導出路53が設けられている。
タービン導入路51からタービンスクロール52に導入されて、タービンスクロール52で旋回される排気ガスは、このタービン導出路53を通じて図外の排気経路に排出される。
タービンスクロール52の周壁部52aの渦の巻き始め側の端部(舌部54)は、回転軸Aの下方に位置している。周壁部52aは、その舌部54からエンジン側(後側)に向かって曲がりながら延出され、回転軸Aからの距離を次第に大きくしながら、回転軸Aの周りをほぼ一周する少し手前まで延びている。周壁部52aの渦の巻き終わり側の端部(終端部)と舌部54との間に、タービンスクロール52に排気ガスを取り入れる開口部55が形成されている。
タービンホイール60は、その外周縁が舌部54に近接するように設計されている。それにより、タービンスクロール52を旋回する排気ガスの流れは、舌部54の部位で遮断され、タービン導出路53に導出される。その結果、排気ガスは、タービンスクロール52に滞留せず、タービンスクロール52を円滑に通過するので、タービンスクロール52に導入する排気ガスの流速や動圧により、タービンホイール60を効率よく回転させることができる。
タービン導入路51は、独立排気通路14,15,16、及び上流側排気通路24,25,26を通じて、気筒C1〜C4から排出される排気ガスをタービンスクロール52に導入する通路である。タービン導入路51の下流側の端部は、タービンスクロール52の開口部55に接続されており、タービン導入路51の上流側の端部は、取付面21bに開口する低速用通路24c,25c,26c及び高速用通路24b,25b,26bと接続されている。
図1に示すように、タービン導入路51は、上流側から下流側に向かって左右幅が次第に小さくなる、先窄まり形状に形成されている。すなわち、気筒C1〜C4から排出される排気ガスは、絞られた流路を通った後に、タービンスクロール52に導入されるようになっている。
図2に示すように、排気ガスの通路は、排気ポート11からタービン導入路51の下流側の端部に至るまで、前方に向かって斜め上方に傾斜した各排気ポート11が真っ直ぐ延長されるように形成されている。
斜め上方に延びるタービン導入路51の内部には、上下に通路を仕切る仕切壁部56が設けられている。この仕切壁部56により、タービン導入路51は、タービンスクロール52に内周側から排気ガスを導入する第1導入路57と、タービンスクロール52に外周側から排気ガスを導入する第2導入路58と、に区画されている。
第1導入路57は、低速用通路24c,25c,26cの各々と連通し、これら3つの流路24c,25c,26cが第1導入路57で合流するようになっている。同様に、第2導入路58は、高速用通路24b,25b,26bの各々と連通し、これら3つの流路24b,25b,26bが第2導入路58で合流するようになっている。
第1導入路57には、エンジンの回転数に関係無く、排気ガスが導入される。対して、第2導入路58には、その上流側に排気可変バルブ22が設けられているため、エンジンの回転数が設定回転数R以上の時にのみ、排気ガスが導入される。
仕切壁部56は、厚み幅は略一定な壁体からなり、タービン導入路51の上側に偏って配置され、タービン導入路51の傾斜に対応して斜め上方に延びている。タービン導入路51の上部に相当し、第1導入路57における仕切壁部56と対向している内周側壁部57aは、仕切壁部56と平行に、下流側に向かって斜め上方に直線状に延びており、その下流側の端部は舌部54に連なっている。
更に、内周側壁部57aの上流側の端部は、独立排気通路14,15,16の上部や上流側排気通路24,25,26の上部に連なっており、排気通路の上部全体として、断面が直線状になるように設計されている。それにより、気筒C1〜C4の中心側から排出される排気ガスは、円滑に第1導入路57を通じてタービンスクロール52に導入されることから、第1導入路57を通じてタービンスクロール52に導入される排気ガスは、その流速や動圧を効率的にタービン5aに作用させることができる。
一方、タービン導入路51の下部に相当し、第2導入路58における仕切壁部56と対向している外周側壁部58aは、下方に膨らむように回転軸Aの側に向かって湾曲した曲面形状となっており、その下流側の端部の指向する方向が、タービンホイール60の側に偏った状態となっている。それにより、第2導入路58を通じてタービンスクロール52に導入される排気ガスは、外周側壁部58aに沿って上向きに流れが誘導され、タービンホイール60の側に向かうように、タービンスクロール52に導入されることから、第2導入路58を通じてタービンスクロール52に導入される排気ガスもまた、その流速や動圧を効率的にタービン5aに作用させることができる。
第1導入路57及び第2導入路58の各流路断面積は、低速用通路24c,25c,26c及び高速用通路24b,25b,26bの各流路断面積に対応しており、第1導入路57の流路断面積が第2導入路58の流路断面積よりも小さくなっている。また、各排気可変バルブ22の開閉タイミングに対応させて設定しているので、本実施例ではエンジン回転数が1600rpmである時に各排気可変バルブ22の開閉状態を変更するようにしているが、例えば、開閉状態を変更するタイミングを1800rpmとした場合には、第1導入路57だけを利用して通過させる排気ガス流路が200rpm分だけ増大するので、第1導入路57と第2導入路58との流路断面積差は本実施例よりも縮小することとなる。更に、第1導入路57の流路断面積は、各気筒Cに連通している2つの排気ポート11,11の総流路断面積よりも小さく設定されている。
第1導入路57の流路断面積を、各気筒Cに連通している2つの排気ポート11,11の総流路断面積よりも小さく設定することで、排気可変バルブ22が全閉状態となる低速運転領域では、第1導入路57においてベンチュリ−効果が得られる。その結果、排気を促進し、かつ、排気ガスの流速を高めてタービンスクロール52に導入させることができるので、より効率的に排気ガスをタービンホイール60に作用させることができる。
タービン導入路51の下流側の端部には、第1導入路57及び第2導入路58が合流する合流部59が設けられている。排気可変バルブ22が全開状態となる高速運転領域では、第1導入路57及び第2導入路58を通った排気ガスは、この合流部59で合流してタービンスクロール52に導入される。
第1導入路57のみから排気ガスが導入される場合(低速運転領域)と、第1導入路57と第2導入路58の双方から排ガスが導入される場合(高速運転領域)とで、安定的かつ効率的に排気ガスをタービンスクロール52に導入できるように、合流部59を規定する仕切壁部56の下流端の位置が、実験等により詳細に設定されている。
具体的には、回転軸Aが延びる方向から見た図2に示すように、仕切壁部56の下流端56aが、回転軸A及び舌部54と直列状に並ぶように配置されている。換言すれば、前後方向に切断した縦断面において、回転軸Aと舌部54とを結ぶ線分の延長線L上の近傍(設計誤差を考慮して、例えば、延長線Lの両側5mmの範囲内)に位置するように、仕切壁部56の下流端56aが配置されている。
仕切壁部56の下流端56aの位置を、これよりも上流側に配置すると、第1導入路57と第2導入路58の双方から排ガスが導入される場合に、合流部59で排気ガスの流れが乱れて、タービンホイール60に与えるエネルギーロスが発生する。
一方、仕切壁部56の下流端56aの位置を、これよりも下流側に配置した場合にも、第1導入路57と第2導入路58の双方から排ガスが導入される場合に、タービンホイール60に与えるエネルギーロスが発生する。
また、第2導入路58を通った排気ガスは、外周側壁部58aによってタービンホイール60の側に向かうように誘導されるが、仕切壁部56の下流端56aの位置がこれよりも下流側に位置していると、仕切壁部56の下流端56aに衝突してその流れが阻害され、タービンホイール60に与えるエネルギーロスが発生するようになる。
このエンジンの場合、設定回転数Rを境に排気可変バルブ22が開閉されるため、その際に排気ガスの流れが大きく変化する。特に、低速運転領域から高速運転領域への移行時には、排気ガス量が比較的少ないにも係わらず、排気可変バルブ22が全開されて排気ガスの流路断面積が一気に増加するため、タービンホイール60に作用する排気ガスのエネルギーが急激に減少し、タービン5aの駆動に影響を与えるおそれがある。
それに対し、このターボ過給機5では、第1導入路57及び第2導入路58の双方を通った排気ガスが、最適な状態に設定された合流部59で合流した後、効率よくタービンホイール60に作用するように構成されているので、排気ガスの流路断面積が一気に増加しても、タービンホイール60に作用する排気ガスのエネルギーロスの発生が抑制され、タービン5aの駆動に過度な影響が及ばないようにしている。
図6に、排気弁装置2が「開」の時の、仕切壁部56の下流端56aの位置に関する比較実験の結果の一例を示す。本図のグラフは、第1導入路57と第2導入路58の双方からタービン5aに排気ガスが導入される高速運転領域において、仕切壁部56の下流端56aの位置を変えた場合での、タービンホイール60の駆動力と、タービン内の圧力損失(タービン導出路53の排気ガス圧力と共通通路24aの排気ガス圧力との差圧)と、の変化を示している。
横軸方向中央のプロットが本実施形態の配置(回転軸A、舌部54、仕切壁部56の下流端56aが直列状に配置)とした実施例である。そして、横軸方向左側のプロットが、仕切壁部56の下流端56aを、延長線Lから上流側に10mmに配置した場合、横軸方向右側のプロットが、仕切壁部56の下流端56aを、延長線Lよりも下流側10mmの位置に配置した場合である。
図6から明らかなように、下流端56aを延長線Lよりも下流側10mmの位置に配置すると、下流端56aが延長線L上にある時と比較して、タービン駆動力が大幅に上昇すると共に、タービン内の圧損も急激に増大している。また、下流端56aを延長線Lよりも上流側10mmの位置に配置した場合には、下流端56aが延長線L上にある時と比較して、タービン駆動力、タービン内の圧力損失共に増大しているが、その増大割合は下流端56aを延長線Lよりも下流側10mmの位置に配置した場合よりも小さい。
図7に、排気弁装置が「閉」の時の、仕切壁部56の下流端56aの位置に関する比較実験の結果の一例を示す。本図のグラフは、第1導入路57のみからタービン5aに排気ガスが導入される低速運転領域において、仕切壁部56の下流端56aの位置を変えた場合での、タービンホイール60の駆動力と、タービン内の圧力損失(タービン出口の排気ガス圧力とタービン入口の排気ガス圧力との差圧)と、の変化を示している。
横軸方向中央のプロットが本実施形態の配置(回転軸A、舌部54、仕切壁部56の下流端56aが直列状に配置)とした実施例であり、横軸方向左側のプロットが、仕切壁部56の下流端56aを、延長線Lから上流側10mmに配置した場合、横軸方向右側のプロットが、仕切壁部56の下流端56aを、延長線Lよりも下流側10mmの位置に配置した場合である。
図7から明らかなように、下流端56aを延長線Lよりも下流側10mmの位置に配置すると、下流端56aが延長線L上にある時と比較して、圧力損失が増大するものの、タービン駆動力に大きな変化は見られない。また、下流端56aを延長線Lよりも上流側10mmの位置に配置した場合には、下流端56aが延長線L上にある時と比較して、タービン駆動力が大きく低下していることが分かる。
このように、本実施形態のターボ過給機5によれば、排気可変バルブ22の開閉時に発生する、タービンホイール60の駆動力とタービン内の圧力損失とのバランスを効果的に両立できるので、運転領域の広い範囲で効率的に排気ガスのエネルギーをタービン5aに作用させることが可能になり、タービン5aの駆動力を向上させることができる。
なお、図6、図7から本実施形態と同等の効果が得られる仕切壁部56の下流端56aの位置としては、延長線Lの上流側5mmから下流側5mmの範囲を許容する。
なお、本発明にかかる過給装置は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。例えば、実施形態では、直列4気筒の4サイクルエンジンに適用した例について説明したが、その他のエンジンについても適用可能である。例示の排気弁装置2やターボ過給機5の細部の構成についても、逸脱しない限り、仕様に応じて適宜変更可能である。
1 エンジン本体
1b シリンダヘッド
2 排気弁装置
5 ターボ過給機
5a タービン
14 第1独立排気通路
15 第2独立排気通路
16 第3独立排気通路
22 排気可変バルブ
22a 遮断面
24 第1上流側排気通路
24a 共通通路
24b 高速用通路
24c 低速用通路
25 第2上流側排気通路
25a 共通通路
25b 高速用通路
25c 低速用通路
26 第3上流側排気通路
26a 共通通路
26b 高速用通路
26c 低速用通路
50 タービンハウジング
51 タービン導入路
52 タービンスクロール
52a 周壁部
53 タービン導出路
54 舌部
55 開口部
56 仕切壁部
57 第1導入路
57a 内周側壁部
58 第2導入路
58a 外周側壁部
59 合流部
60 タービンホイール
61 連結軸
A 回転軸
C1〜C4 気筒
R 設定回転数
L 延長線

Claims (5)

  1. タービンを備えたエンジンの過給装置であって、
    前記タービンは、
    前記エンジンに組み付けられて、前記エンジンの各気筒から排出される排気ガスを導入するタービン導入路を有するタービンハウジングと、
    前記タービンハウジングの内部に、前記タービン導入路よりも下流側に前記タービン導入路に連なって形成され、排気ガスを旋回させながら通過させるタービンスクロールと、
    外周縁が前記タービンハウジングの舌部に近接した状態で前記タービンスクロールに収容され、回転軸を中心に排気ガスによって回転されるタービンホイールと、
    を有し、
    前記タービン導入路は、仕切壁部により、前記タービンスクロールに内周側から排気ガスを導入する第1導入路と、前記タービンスクロールに外周側から排気ガスを導入する第2導入路と、に区画され
    前記タービン導入路の下流側の端部に、前記第1導入路及び前記第2導入路が合流して前記タービンスクロールに排気ガスを導入させる合流部が設けられ、
    前記第2導入路の上流側には、流路断面積を変化させることによって当該第2導入路への排気ガスの導入量を変化させる排気可変バルブが設けられ、
    前記回転軸が延びる方向から見た場合に、前記仕切壁部の下流端が、前記回転軸及び前記舌部の先端と直列状に配置され、前記仕切壁部の下流端と前記回転軸との間に前記舌部の先端が位置し、
    前記第2導入路における前記仕切壁部と対向している外周側壁部が、前記回転軸の側に向かって次第に近づくように湾曲し、当該外周側壁部の下流側の端部の指向する方向が、前記タービンホイールの側に偏っている過給装置。
  2. 請求項1に記載の過給装置において、
    前記排気可変バルブは、前記エンジンの回転数が設定回転数以下になると全閉状態となり、前記設定回転数以になると全開状態となるように、開閉制御される過給装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の過給装置において、
    前記タービンスクロールは、前記エンジンを基準とした上下方向において、前記エンジンの各気筒よりも上方に位置しており、
    前記第1導入路における前記仕切壁部と対向している内周側壁部は、当該仕切壁部と平行に下流側に向かって斜め上方に延びている過給装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の過給装置において、
    前記排気可変バルブは、通路を塞ぐ遮断面を有するバタフライバルブからなり、
    前記排気可変バルブが、全閉状態において、前記第1導入路に排気ガスが誘導されるように、前記遮断面の第1流路側端部が反第1流路側端部よりも排気ガス流れ方向下流側に向かって傾斜している過給装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の過給装置において、
    前記第1導入路の流路断面積は、前記エンジンの各気筒に連通している排気ポートの総流路断面積よりも小さく設定されている過給装置。
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