JP2006117510A - カーボン製筒状容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のカーボン成型体から構成されるカーボン製筒状容器において、カーボン成型体同士の突合せ部の間隙からシリコン融液の漏洩を防止できるカーボン製筒状容器を提供する。
【解決手段】内表面がシリコン融液と接触するカーボン製の筒状容器であって、該筒状容器が、複数のカーボン成型体より構成され、かつシリコン融液と接触する領域にあるカーボン成型体同士の突合せ部の間隙の少なくとも一部に、密度1.0g/cm3以上である
カーボン材を介在せしめて構成されることによって、該カーボン材が、該間隙に浸入するシリコン融液と反応して少なくとも一部が炭化珪素となり、該間隙をシールするようにしたことを特徴とするカーボン製筒状容器。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内表面がシリコン融液と接触する、複数のカーボン成型体よりなる新規なカーボン製筒状容器であり、シラン類の分解・還元反応によるシリコンの析出反応に、好適に用いられるカーボン製筒状容器に関する。
近年、半導体或いは太陽電池の分野において、シリコン製品の重要性は高まっている。これに伴い、シリコン製品を効率良く生産するために、シリコンを取り扱う装置も大型化され、シリコンを溶融させた状態のもの(シリコン融液)を取り扱う容器も複雑化、大型化される傾向にある。
シリコン融液を取り扱う容器としては、例えばシリコンを溶融させインゴットやウェハーを製造する際に使用する容器や、容器の内表面でトリクロロシラン(SiHCl3)や
モノシラン(SiH4)などのシラン類と、水素等の還元性ガスとを含むシリコン析出用
原料ガスを接触させてシリコンを析出させる容器等が挙げられる。
これらシリコン融液を取り扱う容器の材質としては、石英やセラミック、カーボン等が挙げられるが、加工性、耐久性、耐熱性、化学的安定性、不純物の混入等の点や、使用目的によっては、カーボンが好適に使用されている。
具体的な例を示すと、シラン類と水素とを筒状容器(反応容器)の内表面で反応させ、該内表面で析出したシリコンを溶融させ回収する多結晶シリコンの製造装置において、シリコン融液が接触する前記筒状容器の材質には、カーボンが使用されている(特許文献1参照)。
前記筒状容器の構造としては、継ぎ目のない一体成形物が、密閉性および耐久性の点から最も好ましいが、カーボンは大型で均一な物性の一体物を成形することは困難であり、また例え容器が小さくても複雑な形状の一体物を成形することは難しい。この為、従来のカーボン製筒状容器は、円筒状のカーボン成型体を複数個成形し、それらをネジ継ぎ形態で連結させたり、結合体を使用して連結させることによって、目的とする大きさ・形状の容器としていた。
このような連結型構造の筒状容器においては、ネジ継ぎ形態で連結させる場合、個々のカーボン成型体の加工精度を上げても、各部材間の突合せ部の間隙を完全になくすことは不可能である。シリコン融液は浸透性が高いため、突合せ部のわずかな隙間から器壁に入り込む。シリコンは、凝固の際、体積膨張するため、この入り込んだシリコン融液が多い場合、カーボン成型体の強度範囲を超えて膨張し、カーボン成型体にひび割れを引き起こす等の問題があった。また、突合せ部の間隙を透過して原料ガスやシリコン融液が漏洩すると、反応効率の低下、更には反応容器の加熱装置、原料ガス供給管やその冷却装置、断熱材、その他反応装置部材が著しく汚染・損傷される等の問題が発生する。
一方、結合体(シール材)を使用して、カーボン成型体同士を接合させる方法も知られている(特許文献2参照)。この方法は、カーボン成型体の突合せ部の間隙に炭素粉末とシリコン粉末とを充填し、加熱反応させて炭化珪素層(シール層)を形成することによって、カーボン成型体同士を接合させるものである。
特開2002−29726号公報 特開平7−257981号公報
しかしながら、特許文献2に記載された方法により、予め炭化珪素層を接合部として有するカーボン製筒状容器を、内表面がシリコン融液と接触する容器、例えば、多結晶シリコン製造用の反応容器として用いると、昇降温操作サイクルを伴う長期間の運転において、カーボン成型体または炭化珪素層にクラックが発生したり、長期間の使用中に炭化珪素層が劣化して、シリコン融液が反応容器外に漏洩する問題点があった。
このクラックが発生する原因は、接合部の炭化珪素層が厚くなると、カーボン成型体と炭化珪素層との熱膨張の差により、カーボン成型体に大きな歪が加わるためであると考えられる。また、炭化珪素層が劣化する原因は、前記方法により形成された炭化珪素層は、シリコン融液の漏洩防止層としての機能は有するが、部分的に不均質な組成を持つため、シリコン融液にわずかではあるが溶出するためであると考えられる。
従って、本発明の目的は、内表面がシリコン融液と接触する、複数のカーボン成型体よりなるカーボン製筒状容器において、シリコン融液の漏洩を防止することができるカーボン製筒状容器を提供することにある。特に、昇降温サイクルを伴う長期間の運転を行うシリコンの製造において、シリコン融液の漏洩がない反応容器として使用することができるカーボン製筒状容器を提供することにある。
本発明者は、前記目的を達成する為に鋭意研究を行ってきた。その結果、カーボン成型体同士の突合せ部の間隙に、密度1.0g/cm3以上であるカーボン材を介在させるこ
とによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、内表面がシリコン融液と接触するカーボン製の筒状容器であって、該筒状容器が、複数のカーボン成型体より構成され、かつシリコン融液と接触する領域にあるカーボン成型体同士の突合せ部の間隙の少なくとも一部に、密度1.0g/cm3以上
であるカーボン材を介在せしめて構成されることによって、該カーボン材が、該間隙に浸入するシリコン融液と反応して少なくとも一部が炭化珪素となり、該間隙をシールするようにしたことを特徴とするカーボン製筒状容器を提供するものである。
本発明のカーボン製筒状容器は、カーボン成型体の突合せ部の間隙に所定のカーボン材を介在させ、該カーボン材とシリコン融液を反応させることにより、気密性が高く、且つシリコン浸透防止性に優れた強固な炭化珪素層が形成できるため、シリコン融液の漏洩を防止することができる。
また、シリコン融液と接触するカーボン材の密度を1.0g/cm3以上とすることに
より、シリコン融液との接触により形成される炭化珪素層は、液の浸透防止力が強く、更に、シリコン融液中への炭化珪素の溶出も抑制される強固な炭化珪素層とすることができる。更に、炭化珪素層にクラックが発生したとしても、残存するカーボン材が、再度、浸入するシリコン融液と反応して、新たな炭化珪素層を形成できるものと考えられ、より一層耐久性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
本発明のカーボン製筒状容器は、内表面がシリコン融液と接触するカーボン製の筒状容器であって、該筒状容器が複数のカーボン成型体より構成されたものである。
本発明のカーボン製筒状容器は、内表面がシリコン融液と接触する容器であれば、特に制限されるものでなく、シリコン融液を保有する容器や、シリコン融液を移送する導管、またシリコン製造用反応容器等が挙げられる。
本発明において、カーボン製筒状容器をシリコン製造用の反応容器として使用する場合には、該筒状容器は、該筒状容器の内表面において、TCS等と水素と反応させる、いわゆるシリコンの析出反応によりシリコンを生成させ、該内表面をシリコンの融点(1430℃)以上に加熱し、生成したシリコンの全部または一部を溶融させることができるものである。具体的には、特開2002−29726号に記載の多結晶シリコン製造装置の筒状容器(反応容器)と基本的に同じ構造をとることができ、複数のカーボン成型体から構成される大型のものである。この場合、シリコン融液と該筒状容器の内表面が接触する態様は、一旦、シリコンを該表面に生成させた後、該シリコンを溶融させ、接触させることもできるし、シリコンを該表面に生成させると同時に融液させ、接触させることもできる。
本発明において、該カーボン製筒状容器を構成するカーボン成型体は、実質的にカーボンからなる成型体であれば、特に制限されるものではない。一般的には、黒鉛材の他、炭素繊維焼結体からなるカーボン成型体を例示することができる。更に、カーボン成型体は、表面が耐シリコン融液防止性を有する材質(例えば、炭化珪素や窒化珪素)で被覆されていてもよい。
本発明において、カーボン成型体の形状も、特に制限されるものではなく、例えば、ブロック状、円筒状、ルツボ状、平板状などものを例示することができる。図1に円筒状のものを組み合わせた場合のカーボン製筒状容器の態様図を示す。
本発明のカーボン製筒状容器において、カーボン成型体同士の突合せ部を設ける場合、該成型体同士を連結させる形態は、特に制限されるものではなく、例えば、図2〜図8に示すような形態をとることができ、二つのカーボン成型体を面で接触した形態(図2〜図3記載)やネジ継ぎ形態(図4〜図8記載)等が挙げられる。図4〜図8に示すようなネジ継ぎ形態にした場合には、筒状容器に強度を持たせることができるためより好ましい。
また、カーボン製筒状容器を施工する際、またはシリコンを生成する際に応力が生じると、カーボン成型体及び/または生成した炭化珪素層にひび割れが発生し易くなるため、該応力を緩和できる形態として、カーボン成型体にサポート板をつける形態(図4記載)とすることもできる。
尚、図2〜図8中、符号1及び2はカーボン成型体、3はカーボン材、4はシリコン融液が接する表面、5はサポート板、aはカーボン材の厚み、bはカーボン材の幅を示すものである。
本発明において、カーボン材を介在させるカーボン成型体同士の突合せ部の間隙は、シリコン融液が接触する領域にある間隙を示すものである。具体的な例を図2〜図8に示す。カーボン成型体同士を連結させる形態が、図4〜図8に示す形態の場合には、カーボン成型体の長さ方向の間隙、ネジ部の間隙にシリコン融液が侵入しないように、シリコン融液が接触する領域にある突合せ部の間隙、即ち、シリコン融液が接触する筒状容器の内表面側の突合せ部の間隙の少なくとも一部に、カーボン材を介在させればよい。カーボン成型体の長さ方向の間隙、またはネジ部の間隙にシリコン融液が侵入した場合には、シリコンの熱膨張により、カーボン成型体にひび割れが生じやすくなるため好ましくない。
また、カーボン材は、図6〜図8に示す通り、カーボン材の表面がシリコン融液と接触する少なくとも一部の間隙に介在させれば良く、カーボン成型体同士の突合せ部の間隙全体に介在させなくともよい。たとえば図6に示すように突合せ部の一部に窪みを設けて、この窪みにカーボン材3を介在させることもできる。尚、当然のことながら、この場合、該窪み部分が、カーボン材が配置される間隙に該当する。また、突合せ部に切欠などを設けて、突合せ部に間隙拡大部を形成し、該間隙拡大部にカーボン材3を嵌合するようにしてもよい。間隙拡大部の断面形状は特に限定はされず、直方体形状でも、山型の形状でもよく、その他の形状であってもよい。さらに、たとえば図7に示すように、上部カーボン成形体1に山型の切欠部を設け、下部カーボン成形体2に山型の凸部を形成してもよい。さらにまた、間隙拡大部の上下面を波状に加工してもよい(図8参照)。
カーボン材3が配置される間隙の容積は、カーボン材の常圧下での体積よりもやや小さめであることが好ましい。カーボン材を間隙に介在させ、カーボン成形体同士をネジなどで接合することで、カーボン材が圧縮されるため、カーボン材が隙間無く間隙に充填される。この結果、カーボン材による封止効果がさらに向上する。
本発明において、カーボン成型体同士の突合せ部の間隙に介在させるカーボン材は、カーボン製筒状容器を構築した状態で、密度が1.0g/cm3以上でなければならない。
カーボン材の密度が1.0g/cm3未満の場合には、シリコン融液と接触した際、十分
な炭化珪素層を形成することができず、シリコン融液中に溶出してしまい、シリコン融液の漏洩を防止することができないため好ましくない。カーボン材の密度が1.0g/cm3以上であることにより、シリコン融液との接触により形成される炭化珪素層は、液の浸
透防止力が強く、シリコン融液中への炭化珪素の溶出も抑制される強固な炭化珪素層とすることができる。更に、形成された炭化珪素層が劣化したり、炭化珪素層にクラックが発生したとしても、残存するカーボン材が、再度、浸入するシリコン融液と反応して、新たな炭化珪素層を形成できるものと考えられ、より一層耐久性を向上させることができる。
また、カーボン材の密度の上限は、カーボン材の圧縮性、カーボン成型体の突合せ接合部の表面状態、カーボン材と接触するシリコン融液の量、カーボン成型体の大きさ・形状等により適宜決定すればよいが、工業的なシリコンの製造においては、2.0g/cm3
以下であることが好ましい。尚、カーボン材の密度を2.0g/cm3以下にすることに
より、カーボン材に適度な弾力性が得られるため、カーボン成型体同士の突合せ部の加工工程で発生する微小な凹凸をカーボン材が吸収し、シリコン融液が通過する空隙を効果的に埋めることができる。
本発明において、カーボン成型体同士の突合せ部の間隙に、密度が1.0g/cm3
上のカーボン材を介在させるには、一定の粒度を有したカーボン粉末を噴霧させ、カーボン材を介在させる方法も考えられるが、カーボン製筒状容器を施工する際の操作性を考慮すると、パッキン及びガスケット材として用いられる黒鉛の層状構造である平板状成形物、またはカーボン粉体を圧縮成形した成形物を使用することが好ましい。また、前記カーボン材の成形物において、圧縮性があるものを間隙に介在させれば、カーボン成型体同士の突合せ部の面精度を厳密にしなくとも、間隙を効果的に塞ぐことができる。
なお、間隙部におけるカーボン材の密度は、カーボン材の重量と、該カーボン材が配置される間隙の容積とから計算される。
カーボン材の大きさ、すなわちカーボン材の厚みa、幅bは、カーボン材が配置される間隙の大きさと略等しい。すなわちカーボン材の厚みaは、特に制限されるものではなく、使用するカーボン成型体の材質、寸法、強度、突合せ部の形状、接触するシリコン融液の量等により適宜設定すればよい。中でも、厚みが大きくなりすぎるとカーボン成型体と生成する炭化珪素層との熱膨張差により、ひび割れが発生しやすくなるため、可能な限り
厚みを薄くすることが好ましい。工業的なシリコン製造用反応器においては、該厚みaは、好ましくは1.0μm〜1000μm、更に好ましくは1.0μm〜100μmである。
また、間隙に介在させるカーボン材の幅bも、特に制限されるものではなく、使用するカーボン成型体の材質、寸法、強度、突合せ部の形状、接触するシリコン融液の量等により適宜設定すればよい。中でも、工業的なシリコン製造用反応器においては、5.0〜30.0mm程度が好ましい。
本発明の特徴は、前記の通り、内表面がシリコン融液と接触するカーボン製筒状容器において、該筒状容器が、複数のカーボン成型体より構成され、かつシリコン融液と接触する領域にあるカーボン成型体同士の突合せ部の間隙の少なくとも一部に、密度1.0g/cm3以上であるカーボン材を介在せしめて構成されることによって、該カーボン材が、
該間隙に浸入するシリコン融液と反応して少なくとも一部が炭化珪素となり、該間隙をシールするようにしたシール構造を形成することである。
そのため、本発明のカーボン製筒状容器は、シリコン融液と接触するカーボン材の密度を1.0g/cm3以上とすることにより、液の浸透防止力が強く、シリコン融液中への
炭化珪素の溶出も抑制される強固な炭化珪素層とすることができる。また、シリコン融液の接触によって炭化珪素層が劣化した場合、またはシリコンの生成において、昇降温操作サイクルを長期間行うことによって、炭化珪素層にひび割れが生じた場合でも、該間隙には、カーボン材が残存しているため、再度、浸入するシリコン融液と反応し、炭化珪素層を形成できるものと考えられ、シリコン融液の漏洩を防ぐことができる。これは、予め炭化珪素層を結合材としてカーボン成型体を接合する従来の方法では、成し得る事ができないものである。
(実施例)
以下、実施例により、本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
円筒型で均等の長さ(長さ200mm)のカーボン成型体に5分割され、これらカーボン成型体をネジ継ぎ構造で接合する、外径75mm、内径45mm、長さ1000mmの円筒型カーボン製筒状容器において、カーボン成型体同士の突合せ部の間隙に、黒鉛の層状構造である、厚みが1000μm、幅10mm(カーボン密度1.0g/cm3)の平
板状成形物カーボン材を介在させ、カーボン製筒状容器とし、シリコン製造装置に設置した。
該カーボン材を炭化珪素へ変成させる操作として、トリクロロシランと水素との混合ガス(原料ガス)をカーボン製筒状容器内部に流通させ、内表面を1000℃に加熱し、内部にてシリコンを10分間生成させた。続いて、この内表面を1700℃に加熱し、シリコンを溶融させた。
シリコンの析出反応として、トリクロロシランと水素との混合ガスを流通させ、該内表面を1000℃に加熱させ、シリコンの生成を120分間行った。更に、この内表面を1700℃、15分間加熱し、シリコンを溶融させた。溶融後、再度1000℃まで降温し、引き続きシリコンの生成を行った。この昇降温操作サイクルを繰り返し行い、200時間運転した。運転後、シリコン製造装置からカーボン製筒状容器を取り出し、接合部におけるシリコンの漏れの有無を確認した。結果を表1に示す。
実施例2
実施例2においては、実施例1において使用した平板状成形物カーボン材を圧縮し、厚みが500μm、幅10mm(カーボン密度2.0g/cm3)であるカーボン材を使用
した以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
実施例3〜5
実施例3〜5においては、間隙に介在させるカーボン材として、カーボン粉体(粒子径1.0〜10.0μm)を圧縮成形した成形物を使用し、更に、厚みが10μm、100μm、1000μmとなるように設定し、其々の幅を10mm(カーボン密度1.0g/cm3)としたカーボン材を間隙に介在させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
実施例6
実施例6においては、溶融させたシリコンを受ける容器として、円筒型で均等の長さ(長さ100mm)のカーボン成型体(ただし、一方のカーボン成型体には底部を有する)に2分割され、これらカーボン成型体をネジ継ぎ構造で接合する外径75mm、内径45mm、長さ200mmの円筒状のカーボン製筒状容器であって、カーボン成型体の突合せ部の間隙に、実施例1と同様の方法でカーボン材を介在させて、底部を有するルツボ状のカーボン製筒状容器を作製した。
該カーボン材を炭化珪素へ変成させる操作も実施例1と同様の方法で行った。更に内表面にシリコン融液と接触させる操作では、該カーボン製筒状容器内部に固体状のシリコンを設置し、内表面を1700℃、15分間加熱し、シリコンを溶融させた。溶融後、再度1000℃まで降温させた。この昇降温操作サイクルを80回実施した。(これは実施例1と同様の昇降温操作サイクル数である。)結果、この容器についてもシリコン融液の漏洩は発生しなかった。
比較例1
実施例1において、間隙に介在させるカーボン材として、カーボン粉体(粒子径1.0〜10.0μm)を圧縮成形した成形物を使用し、厚みが1000μmに設定し、幅は10mm(カーボン密度0.4g/cm3)のカーボン材を間隙に介在せしめた以外は、実
施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、間隙に介在させるカーボン材として、カーボン粉体(粒子径1.0〜10.0μm)を圧縮成形した成形物を使用し、厚みが1000μmに設定し、幅は10mm(カーボン密度0.8g/cm3)のカーボン材を間隙に介在せしめた以外は、実
施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す。
比較例3
カーボン成型体同士の突合せ部の間隙に、結合体として、粒子径1.0〜10μmのカーボン粉体及びシリコン粉体とを重量比1:1(カーボン密度1.0g/cm3)にて混
合させたものを設置した。この際の結合体の厚みは、1000μm、幅は10mmとした。更に、該結合体をアルゴン雰囲気にて1600℃、1時間加熱させ、燃焼反応により炭化珪素層を生成し、予め炭化珪素層によりカーボン成型体が接合されたカーボン製筒状容器を作成した。
このようにして得られたカーボン製筒状容器を用いて、実施例1と同様の操作を行い、シリコン融液の漏洩を確認した。結果を表1に示す。
Figure 2006117510
本発明の筒状容器の代表的な態様を示す斜視図。 本発明の筒状容器において、シールされる部分の要部を示す断面図。 本発明の筒状容器において、シールされる部分の要部を示す断面図。 本発明の筒状容器において、シールされる部分の要部を示す断面図。 本発明の筒状容器において、シールされる部分の要部を示す断面図。 本発明の筒状容器において、シールされる部分の要部を示す断面図。 本発明の筒状容器において、シールされる部分の要部を示す断面図。 本発明の筒状容器において、シールされる部分の要部を示す断面図。
符号の説明
1 カーボン成型体
2 カーボン成型体
3 カーボン材
4 シリコン融液が接触する表面
5 サポート板
a カーボン材の厚み
b カーボン材の幅

Claims (3)

  1. 内表面がシリコン融液と接触するカーボン製の筒状容器であって、該筒状容器が、複数のカーボン成型体より構成され、かつシリコン融液と接触する領域にあるカーボン成型体同士の突合せ部の間隙の少なくとも一部に、密度1.0g/cm3以上であるカーボン材
    を介在せしめて構成されることによって、該カーボン材が、該間隙に浸入するシリコン融液と反応して少なくとも一部が炭化珪素となり、該間隙をシールするようにしたことを特徴とするカーボン製筒状容器。
  2. 前記カーボン材が、平板状またはカーボン粉体を圧縮成形した成形物であることを特徴とする請求項1記載のカーボン製筒状容器。
  3. 前記カーボン製筒状容器の内表面でシリコンの析出反応およびシリコンの溶融を行うことにより、該内表面をシリコン融液と接触させることを特徴とする、請求項1または2に記載のカーボン製筒状容器。
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