JP2006117405A - 給紙装置 - Google Patents

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Kosen Kanda
高仙 神田
Akira Kosugi
彰 小杉
Shigeru Okazaki
滋 岡崎
Daisuke Ueda
大輔 上田
Kenichi Hosoi
健一 細井
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Abstract

【課題】 複数枚の用紙が重送状態での搬送や、用紙の滑りにより発生する給紙不良を確実に防止する。
【解決手段】 用紙を給紙方向に搬送する給紙手段と、前記給紙手段に当接し、給紙方向とは逆方向に用紙を搬送する分離手段と、を有する給紙装置において、前記分離手段への回転力の伝達が切り替え可能な分離駆動伝達機構と、前記給紙手段より下流側に配置された用紙の第1検知手段と、前記分離駆動伝達機構を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記給紙手段及び前記分離駆動伝達機構を作動させ、前記分離手段を回転させた後、前記第1検知手段に検知された用紙が所定の設定条件に基づいて搬送されなかったとき、前記分離駆動伝達機構の作動を停止させ、その後前記分離駆動伝達機構を再度作動させることを特徴とする給紙装置。
【選択図】 図4

Description

本発明はコピー機、プリンタ、ファクシミリなどに用いられる原稿や記録紙などの用紙を給紙する給紙装置に係り、特に用紙の搬送不良を防止する給紙装置に関するものである。
コピー機、プリンタ、ファクシミリなどの画像記録装置には、原稿などの用紙を読み取り部に、あるいは、記録用の用紙を画像記録部に供給するための給紙装置が配設されている。給紙装置は通常、複数枚の用紙が重なった状態で搬送されるのを防止する重送防止機構を有しており、用紙トレイに収納された多数枚の用紙を1枚ずつ搬送できるようになっている。近年では、重送防止機構として種々の方式が開発・実用化されており、その代表的なものに摩擦係数の差を用紙の分離要素とした摩擦分離方式がある。
摩擦分離方式の重送防止機構を組み込んだ給紙装置では、用紙の給紙方向に回転する給紙ローラと、トルクリミッタを介して用紙の給紙方向と逆方向に一定の回転力が伝達される分離ローラとが配設されており、用紙が用紙トレイから送り出されて給紙ローラと分離ローラとの間を通過しながら搬送されるようになっている。ここで、用紙トレイから両ローラ間に1枚の用紙が送り込まれたときには分離ローラが給紙ローラに従動して回転し、用紙トレイから両ローラ間に2枚以上の用紙が送り込まれたときには分離ローラが給紙ローラの給紙方向とは逆方向に用紙を搬送するように回転して、用紙トレイの用紙を1枚ずつ搬送できるようになっている。
このような給紙装置の一例が特許文献1、2に開示されている。特に、特許文献1では給紙装置の使用状況に応じて給紙ローラ(41)に圧接する分離ローラ(42)の圧接力を増加させ、用紙の給紙動作を安定させている。特許文献2では用紙先端が重送防止ローラ対(14)の後方に配置された第1シート検出手段(18)により検出されたときに逆転ローラ(14b)を駆動することにより、重送状態の用紙を重送防止ローラ対(14)のニップ部にくわえやすいように工夫している。
一方では、近年は、顧客の様々な要求から、用紙が紙粉の多い材質の紙である場合や、オフセット印刷済みの用紙のように表面に打ち粉を撒かれた用紙に文字等を再プリントする場合等、表面が滑り易い特性を有する用紙を用いざるを得ない場合がある。このように滑り易い用紙をもちいると、正転ローラと逆転ローラとの摩擦係数と、用紙の表面と裏面との滑り易さの違いもあって、重送状態の用紙を正しく分離して搬送することが更に困難な状況となる。
特開平4−313548号公報 特開昭54−37733号公報
然るに、特許文献1に記載の技術では、用途により用紙の種類が変更されたり給紙装置の設置環境(温度や湿度など)が変わったりすると、場合によっては給紙ローラと用紙との間の摩擦係数が低くなり、特許文献1に記載の通りに給紙ローラに対する分離ローラの圧接力を増加させたり、分離ローラに与える回転力を適宜変更したりするだけでは、給紙ローラが用紙との接触面で滑って用紙の給紙・搬送を安定させるのが難しく、特に滑りやすい用紙を用いた場合には問題となる。
また、特許文献2に記載の技術では、重送状態の用紙をくわえ易いという利点はあるが、第1シート検出手段が重送防止ローラ対の後方に配置され、第1シート検出手段が用紙先端を検出して逆転ローラを駆動するときには用紙先端が重送防止ローラ対のニップ部を通過しており、用紙が正転ローラと逆転ローラとに挟まれた状態であるため、重送された用紙を給紙方向と逆方向に戻すときに逆転ローラに当接する用紙位置は用紙先端から内側に入った面となる。この用紙位置は、比較的に剥離し易い先端位置を過ぎており、逆転ローラによる用紙の分離が困難な状態となっている。このため、重送された用紙をずらすためには逆転ローラ表面により摩擦係数の大きい軟質の材料を用いる等の必要が生じ、圧接力による経時変化を起こしやすいという問題もある。また、滑り易い用紙を用いたときに正転ローラと用紙との滑りに対する対策は有していない。
本発明の課題は、用紙の種類を変更したり給紙装置の設置環境(温度や湿度など)が変化したりしてもそれらの要因に影響されることがなく、長時間の使用に耐える、安定した給送性を有する給紙装置を提供することである。具体的には、滑りやすい用紙を用いても、複数枚の用紙が重送状態で搬送されることが無く、かつ、給紙ローラが用紙との接触面で滑ることにより起きやすい用紙搬送不良の発生を防止することができる給紙装置を提供することである。
本発明の目的は、下記の構成により達成することが出来る。
(請求項1)
用紙を給紙方向に搬送するように回転する給紙手段と、
前記給紙手段に当接し、前記給紙手段の給紙方向とは逆方向に用紙を搬送するように回転力が伝達される分離手段と、を有し、
前記給紙手段が回転することにより用紙が前記給紙手段と前記分離手段との間を通過しながら搬送される給紙装置において、
前記分離手段に回転力を伝達するか否かを切り替え可能な分離駆動伝達機構と、
給紙方向の前記給紙手段より下流側に配置されて用紙の有無を検知する第1検知手段と、
前記分離駆動伝達機構を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記給紙手段を駆動させ、前記分離駆動伝達機構を作動させて前記分離手段に回転力を伝達した後、前記第1検知手段により検知される用紙が所定の設定条件に基づいて搬送されなかった場合に、
前記分離駆動伝達機構の作動を一時停止させ、その後前記分離駆動伝達機構を再度作動させることを特徴とする給紙装置。
(請求項2)
前記給紙装置は、
前記第1検知手段の給紙方向下流側に配置された、用紙の有無を検知する第2検知手段を有し、
前記所定の設定条件の一つが、第1検知手段により検知された用紙が予め設定した時間内に前記第2検知手段に到達すること、であることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
(請求項3)
前記所定の設定条件の他の一つが、第1検知手段により検知された用紙が給紙方向と逆方向に移動して検知範囲から外れて復帰しない状態とならないこと、であることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
(請求項4)
前記所定の設定条件の他の一つが、前記給紙手段により搬送される用紙が、前記制御部により前記給紙手段が駆動されてから所定の時間内に第1検知手段に到達すること、であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の給紙装置。
(請求項5)
前記分離手段は、用紙が所定の設定条件に基づいて搬送されているときには、分離駆動伝達機構により給紙方向と逆方向に用紙を搬送するような回転力が伝達されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給紙装置。
(請求項6)
前記給紙装置は、
前記給紙手段の近傍に第3検知手段を配置し、
前記制御部が、前記給紙手段により給紙方向に搬送される用紙の先端を前記第3検知手段により検知したときに前記分離駆動伝達機構を作動させ、
当該用紙の後端の通過を前記第3検知手段により検知したときに前記分離駆動伝達機構の作動を停止させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給紙装置。
(請求項7)
前記給紙装置は、
前記給紙手段の近傍に第3検知手段を配置し、
前記制御部が、前記給紙手段及び前記分離手段を駆動させ、回転力を伝達した後、前記第1検知手段により検知される用紙が所定の設定条件に基づいて搬送されなかった場合に、
前記分離駆動伝達機構の作動を一時停止させ、その後前記分離駆動伝達機構を再度作動させた後に、
前記給紙手段により給紙方向に搬送される用紙の先端を前記第3検知手段により検知したときは前記分離駆動伝達機構を作動させ、
当該用紙の後端の通過を前記第3検知手段により検知したときは前記分離駆動伝達機構の作動を停止させることを特徴とする請求項5に記載の給紙装置。
請求項1に記載の発明によれば、第1検知手段により検知された用紙が所定の設定条件に基づいて搬送されなかった場合に、分離駆動伝達機構の作動を一時停止させ、給紙手段の給紙方向とは逆方向に用紙を搬送するように回転力が伝達される分離手段の回転力を停止させることにより、給紙手段の給紙方向における用紙搬送力の低下を防止し、給紙手段と用紙との接触面での滑りが大きいことに起因する、用紙搬送の遅延や搬送不能といった搬送不良を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1検知手段により検知された用紙が予め設定した時間内に前記第2検知手段に到達しなかった場合に、分離駆動伝達機構の作動を一時停止させ、給紙手段の給紙方向とは逆方向に用紙を搬送するように回転力が伝達される分離手段の回転力を停止させることにより、給紙手段の給紙方向における用紙搬送力の低下を防止し、給紙手段と用紙との接触面での滑りが大きいことに起因する、用紙搬送の遅延や搬送不能といった搬送不良を防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1検知手段により検知される用紙が給紙方向と逆方向に移動して検知範囲から外れた状態となった場合でも、分離駆動伝達機構の作動を一時停止させ、給紙手段の給紙方向とは逆方向に用紙を搬送するように回転力が伝達される分離手段の搬送力を無くすことにより、速やかに用紙を給紙方向に搬送するように復帰させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、給紙手段により搬送される用紙が、制御部により前記給紙手段が駆動されてから所定の時間内に第1検知手段に到達しなかった場合に、分離駆動伝達機構の作動を一時停止させ、給紙手段の給紙方向とは逆方向に用紙を搬送するように回転力が伝達される分離手段の回転力を停止させることにより、給紙手段の給紙方向における用紙搬送力の低下を防止し、給紙手段と用紙との接触面での滑りが大きいことに起因する、用紙搬送の遅延や搬送不能といった搬送不良を防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、分離手段は検知手段の用紙検知位置に拘わらず常時用紙を給紙方向と逆方向に移動するように回転しているため、分離手段表面をいち早く用紙の比較的剥離し易い先端部に当接することができ、重送状態となった用紙を速やかに剥離させ、ずらして戻すことが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、給紙手段により給紙方向に搬送される用紙の先端を給紙手段近傍の第3検知手段により検知して分離駆動伝達機構を作動させるため、重送状態となった用紙に対しいち早く分離手段を動作させて用紙の重送状態の解消を図ることができる。また、用紙が正常に搬送されたとき、用紙後端を給紙手段近傍の第3検知手段により検知するため、いち早く分離手段を停止させて給紙ローラとの不要な摩擦を防止することが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、第1検知手段により検知された用紙が所定の設定条件に基づいて搬送されなかった場合においても、給紙手段により搬送される用紙の先端を給紙手段近傍の第3検知手段により検知することにより、いち早く分離駆動伝達機構を作動させることができ、用紙の重送状態の解消を図ることができる。また、用紙が正常に搬送されたとき、用紙後端を給紙手段近傍の第3検知手段により検知するため、いち早く分離手段を停止させて給紙ローラとの不要な摩擦を防止することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る給紙装置の実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
[第1の実施の形態]
始めに図1〜図5を参照しながら第1の実施の形態における給紙装置1について説明する。
図1は本発明に係る給紙装置1の側面図である。
図1に示す通り、給紙装置1は用紙3を収納可能なトレイ2を有しており、トレイ2上に多数枚の用紙3が互いに積み重ねられた状態で収納されている。トレイ2の上方には、用紙3を給紙装置1の内部に送り出す送り出しローラ4が配設されており、送り出しローラ4は自重によりトレイ2の最も上に配置された用紙3に接触している。送り出しローラ4は図1において反時計回り方向に回転するようになっており、トレイ2上で最も上に配置された用紙3に接触した状態で回転してトレイ2上の用紙3を基本的には1枚ずつ給紙装置1の内部に送り出すようになっている。
本発明に係る給紙手段は前記送り出しローラ4と給紙ローラ5とで構成される。用紙3の給紙方向における送り出しローラ4より下流側には、送り出しローラ4から送り出された用紙3を次工程側に搬送する給紙ローラ5と、送り出しローラ4から複数枚の用紙3が重なった状態で送り出された場合にそれらの用紙3のなかから下側の用紙3を分離する分離手段である分離ローラ6とが配設されている。給紙ローラ5と分離ローラ6は互いの外周部で圧接している。給紙ローラ5は上記送り出しローラ4と同様に図1において反時計回り方向に回転するようになっており、送り出しローラ4から送り出された用紙3を図1において左方から右方に搬送するようになっている。
分離ローラ6には、図1において給紙ローラ5の給紙方向とは逆方向に用紙3を搬送するように反時計回り方向に回転力が伝達されるようになっている。図1において分離ローラ6の右方には、分離ローラ6に伝達する回転力を制限するトルクリミッタ7が配設されており、トルクリミッタ7を介して分離ローラ6に回転力が伝達されるように構成されている。したがって、分離ローラ6には図1において反時計回り方向に一定の回転力だけが伝達される。
用紙3の搬送方向の給紙ローラ5及び分離ローラ6より下流側には、給紙ローラ5から搬送された用紙3を次工程側に搬送する搬送ローラ8と、搬送ローラ8に従動する従動ローラ9とが配設されている。搬送ローラ8と従動ローラ9は互いの外周部で接触している。搬送ローラ8は上記給紙ローラ5と同様に図1において反時計回り方向に回転するようになっており、給紙ローラ5から搬送された用紙3を図1において左方から右方に搬送するようになっている。従動ローラ9は回転自在とされており、搬送ローラ8の回転に伴って搬送ローラ8に従動するように図1において時計回り方向に回転するようになっている。
用紙3の搬送経路沿いには、用紙3を図1において左方から右方に案内する3枚のガイド板10、11、12が配設されている。各ガイド板10、11、12はすべて図1の紙面の表側から裏側にかけて(又は裏側から表側にかけて)延在している。ガイド板10はトレイ2から分離ローラ6にまで至っており、ガイド板11は分離ローラ6の近傍から用紙3の搬送方向の従動ローラ9より下流側にまで至っており、ガイド板12はガイド板10の中途部の上方からガイド板11の端部の上方にまで至っている。本実施形態では上記送り出しローラ4、給紙ローラ5及び搬送ローラ8の回転により、用紙3が各ガイド板10、11、12にガイドされながらトレイ2から給紙ローラ5及び分離ローラ6並びに搬送ローラ8及び従動ローラ9の各接触部を通過して給紙装置1の外部に搬送されるようになっている。
さらに用紙3の搬送経路沿いには、用紙3の有無を検知する3個の検知手段である第1〜第3センサ13、14、15が配設されている。第1検知手段である第1センサ13は用紙3の搬送方向の給紙ローラ5より下流側で、搬送ローラ8より上流側の搬送ローラ8近傍に配置されている。第3検知手段である第3センサ15は給紙ローラ5の近傍であって、用紙3の搬送方向の第1センサ13より上流側に配置されている。第2検知手段である第2センサ14は、用紙3の搬送方向の搬送ローラ8より下流側の搬送ローラ8近傍に配置されている。特に第3センサ15では、給紙ローラ5から第3センサ15までの間隔が給紙ローラ5の半径以内の距離に収まっており、給紙ローラ5及び分離ローラ6の圧接部を通過する用紙の有無を瞬時に検知することができるようになっている。
続いて図2を参照しながら給紙装置1の駆動系の構成について説明する。
図2は本発明に係る給紙装置1の正面図である。
給紙装置1は送り出しローラ4、給紙ローラ5及び分離ローラ6の駆動源となるモータ20を有しており、モータ20の出力軸にギヤ21が固定されている。ギヤ21には、送り出しローラ4及び給紙ローラ5にモータ20の回転力を伝達するための第1伝達ギヤ22が噛み合っており、第1伝達ギヤ22の回転軸18には、モータ20の回転力を分離ローラ6に伝達する第2伝達ギヤ19が固定されている。給紙装置1は、モータ20の回転力を第1伝達ギヤ22から送り出しローラ4及び給紙ローラ5に伝達する給紙駆動伝達機構16と、モータ20の回転力を第2伝達ギヤ19から分離ローラ6に伝達する分離駆動伝達機構17との2つの伝達機構を有している。
給紙駆動伝達機構16は、電磁クラッチ24、クラッチギヤ25、ワンウェイクラッチ70、シャフト23、プーリ27、28、ベルト29、及び回転軸26等で構成される。
図2において回転自在に配設されたシャフト23の左側には、シャフト23の回転方向を1方向に規制するワンウェイクラッチ70とモータ20の回転力を送り出しローラ4及び給紙ローラ5に伝達するか否かを切り替える電磁クラッチ24とが配設されており、電磁クラッチ24のクラッチギヤ25が第1伝達ギヤ22に噛み合っている。図2においてシャフト23の右側には給紙ローラ5が固定されている。シャフト23と送り出しローラ4の回転軸26とにはプーリ27、28がそれぞれ固定されており、各プーリ27、28間に無端のベルト29が巻回されている。
給紙駆動伝達機構16ではモータ20が作動して回転した状態において電磁クラッチ24が通電されて作動すると、シャフト23と電磁クラッチ24とが結合してモータ20の回転力が第1伝達ギヤ22からクラッチギヤ25を介してシャフト23に伝達され、シャフト23が回転するようになっている。そしてシャフト23が回転すると給紙ローラ5が回転し、さらにその回転力がベルト29を介して回転軸26にも伝わり、送り出しローラ4及び給紙ローラ5が同時に同一方向に回転するようになっている。
逆にモータ20が作動した状態において電磁クラッチ24への通電が解除されて電磁クラッチ24の作動が停止すると、シャフト23と電磁クラッチ24との結合が解除されてクラッチギヤ24が空転し、シャフト23の回転が停止するようになっている。このとき第1伝達ギヤ22からシャフト23への回転力の伝達が遮断されるから、送り出しローラ4及び給紙ローラ5の回転も同時に停止するようになっている。つまり給紙駆動伝達機構16では、電磁クラッチ24の作動とその停止とに基づき送り出しローラ4及び給紙ローラ5が互いに同期して動作をおこなうようになっている。なお、シャフト23にはワンウェイクラッチ70が配設されているため、給紙ローラ5は分離ローラ6に従動して用紙3の給紙方向と逆方向に回転することはない。
一方、分離駆動伝達機構17は、電磁クラッチ31、クラッチギヤ32、クラッチギヤ32、シャフト30、トルクリミッタ7、及びギヤ34、35、36等で構成される。
図2において回転自在に配設されたシャフト30の左端部には、モータ20の回転力を分離ローラ6に伝達するか否かを切り替える電磁クラッチ31が配設されており、電磁クラッチ31のクラッチギヤ32が第2伝達ギヤ19に噛み合っている。図2においてシャフト30の右側にはトルクリミッタ7が配設されている。トルクリミッタ7の左端部にはギヤ34が配設されており、ギヤ34がギヤ35に噛み合っている。また分離ローラ6の回転軸にはギヤ36が固定されており、ギヤ36がギヤ35に噛み合っている。
分離駆動伝達機構17ではモータ20が作動した状態において電磁クラッチ31が通電されて作動すると、シャフト30と電磁クラッチ31とが結合してモータ20の回転力が第2伝達ギヤ19からクラッチギヤ32を介してシャフト30に伝達され、シャフト30が回転するようになっている。そしてシャフト30が回転するとその回転力がトルクリミッタ7により制限された状態で3枚のギヤ34、35、36を介して分離ローラ6に伝達され、分離ローラ6が送り出しローラ4及び給紙ローラ5の給紙方向とは逆方向に用紙3を搬送するように回転するようになっている。つまり分離駆動伝達機構17では、上記給紙駆動伝達機構16と異なり、シャフト30と分離ローラ6との間にトルクリミッタ7が介在しているため、モータ20の回転力のすべてが分離ローラ6には伝達されず、一定の回転力だけがモータ20から分離ローラ6に伝達されるようになっている。
逆にモータ20が作動した状態において電磁クラッチ31への通電が解除されて電磁クラッチ31の作動が停止すると、シャフト30と電磁クラッチ31との結合が解除されてクラッチギヤ32が空転し、シャフト30の回転が停止するようになっている。このとき第2伝達ギヤ19からシャフト30への回転力の伝達が遮断されるから、分離ローラ6とシャフト30は給紙ローラ5に従動しながら回転するようになっている。
なお、図1及び図2には図示しないけれども、給紙装置1には、上記給紙駆動伝達機構16と同様に、モータ20の回転力を搬送ローラ8に伝達するためのシャフト、ギヤ、電磁クラッチ41(図3参照)などの部材が別途配設されており、電磁クラッチ41の作動により搬送ローラ8が回転するようになっている。
続いて図3を参照しながら給紙装置1の回路構成について説明する。
図3は、本発明に係る給紙装置1を制御する制御装置50の構成を示すブロック図である。
制御装置50は、汎用のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成された制御部51を有している。制御部51は、ROMに記録された処理プログラムをRAMに展開してCPUにより当該処理プログラムを実行するように構成されている。
具体的には制御部51は上記処理プログラムにしたがい、上記モータ20、給紙駆動伝達機構16に配設された電磁クラッチ24、分離駆動伝達機構17に配設された電磁クラッチ31、及び電磁クラッチ41、の各部材の動作を制御するように構成されている。特に給紙装置1では上記第1〜第3センサ13〜15が制御部51に接続されており、制御部51は各第1〜第3センサ13〜15の検知結果に基づき各電磁クラッチ24、31、41を制御するように構成されている。
続いて図4及び図5を参照しながら本発明に係る第1の実施の形態である給紙装置1の給紙動作について説明する。
図4及び図5は、本発明に係る給紙装置における第1の実施形態である給紙装置1の動作を表すフローチャートである。
制御装置50の制御部51に用紙3の給紙を指令する信号が入力されると、モータ20が作動して回転し始める(ステップS1)。その後、電磁クラッチ(給紙ローラ用)24が作動してシャフト23と電磁クラッチ24とが連結し、モータ20の回転力が第1伝達ギヤ22からクラッチギヤ25を介してシャフト23に伝達され、シャフト23が回転し始める。するとその回転力がシャフト23から送り出しローラ4及び給紙ローラ5に伝達され、送り出しローラ4及び給紙ローラ5が同時に図1において反時計回り方向に回転し始める(ステップS2)。送り出しローラ4が回転し始めると、トレイ2の最も上に配置された用紙3がトレイ2から給紙ローラ5と分離ローラ6との圧接部に送り出され、その用紙3は給紙ローラ5と分離ローラ6とのあいだに挟持された状態で給紙ローラ5により搬送ローラ8側に搬送される。
その後、第3センサ15による用紙3の有無を判断し(ステップS3)、第3センサ15が用紙3を検知しない場合(ステップS3:NO)には第3センサ15が用紙3を検知するまでステップS3の動作が繰り返される。第3センサ15が用紙3の先端部を検知したら(ステップS3:YES)、制御部51が計時を開始すると共に、電磁クラッチ(分離ローラ用)31が作動してシャフト30と電磁クラッチ31とが連結し、モータ20の回転力が第2伝達ギヤ19からクラッチギヤ32を介してシャフト30に伝達され、シャフト30が回転し始める。するとその回転力がシャフト30から3枚のギヤ34、35、36を介して分離ローラ6に伝達され、分離ローラ6がモータ20から給紙ローラ5の給紙方向とは逆方向に用紙3を搬送するように回転力を受ける(ステップS4)。
この状態においてトレイ2から1枚の用紙3が送り出されている場合には、給紙ローラ5が用紙3を搬送ローラ8側に搬送し続け、分離ローラ6はモータ20の回転力をトルクリミッタ7により制限された状態で受けているため、用紙3に接触しながら給紙ローラ5に連れ回されるようにして回転する。これとは異なり、トレイ2から複数枚の用紙3が互いに重なった状態で送り出されている場合には、給紙ローラ5がトレイ2の最も上に配置された用紙3に接触しながら図1において反時計回り方向に回転し続けてその用紙3を搬送ローラ8側に搬送し続け、分離ローラ6は複数枚の用紙3のなかで下側に重なった用紙3に接触しながら図1において反時計回り方向に回転してその用紙3をトレイ2側に送り戻す。つまりトレイ2から複数枚の用紙3が互いに重なった状態で送り出されている場合には、最も上に配置された用紙3だけが搬送ローラ8側に搬送され、それ以外の用紙3(互いに重ねられた複数枚の用紙3のなかで下側に重なった用紙3)が最も上に配置された用紙3から分離されてトレイ2側に戻される。
その後、ステップS4の動作で制御部51が計時を開始し、第3センサ15が用紙3の先端部を検知してから第1センサ13がその用紙3の先端部を検知するまでの間に、用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われたか否かを制御部51が判断する(ステップS5)。
ここでの所定の設定条件というのは、用紙3の搬送が正常におこなわれているか否かを判断するための指標であって、制御部51のROM又はRAMに予め設定されたプログラムとして格納されており、下記の条件を言う。
(所定の設定条件)
(1)用紙3は「所定の時間」内に第1検知手段に到達すること。ここでの「所定の時間」とは、用紙3が、送り出しローラ4及び給紙ローラ5の回転開始によりトレイ2から送り出されてから用紙3の先端が第1検知手段に到達するまでの、正常に搬送されたときに要する時間を想定して設定した時間を言う。この「所定の時間」は制御部51のROM又はRAMに予め設定されたプログラムとして格納される。
(2)第1検知手段により検知された用紙が「予め設定した時間」内に第2検知手段に到達すること。
ここでの「予め設定した時間」とは、用紙3が第1検知手段により検知され、給紙ローラ5の回転停止により搬送を停止された後、給紙再開指示に基づく給紙ローラ5及び搬送ローラ8の回転開始により用紙3が再給紙されてから第2検知手段の検知範囲に到達するまでに要する時間を想定して規定した時間であり、この「予め設定した時間」は制御部51のROM又はRAMに予め設定されたプログラムとして格納される。
(3)用紙3が搬送される場合には、第1検知手段により検知された用紙の先端が、給紙方向と逆方向への用紙の移動により、検知範囲から外れて復帰しない状態となることのないこと。また、用紙3が正常に搬送されず、第1検知手段により検知された用紙の先端が、給紙方向と逆方向へ移動する場合には、一旦第1検知手段の検知範囲から外れた用紙3が、再び第1検知手段の検知範囲に戻り、更に、給紙再開指示により再給紙されて第2検知手段の検知範囲に到達するまでに要する時間が、第3センサ15が用紙3の先端部を最初に検知した時から起算して、前記「予め設定した時間」内であること。
(4)用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われている場合には、分離ローラ6は常に用紙3を給紙方向と逆方向に搬送するように回転駆動される。
ステップ5において、第3センサ15が用紙3の先端部を検知してから第1センサ13がその用紙3の先端部を検知するまでの間において、制御部51は、第3センサ15と第1センサ13からの検知情報に基づき、用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われたか否か(ここでは、用紙3が前記「所定の時間」内に第1検知手段に到達したか否か)を判断し、所定の設定条件に基づいて行われているとき(ステップS5:YES)には、ステップS6に進む。
制御部51はステップS4の処理で計時を開始してから用紙3が第1センサ13に達するまでの時間を、ジャム検知タイマ(不図示)を用いて予め取り決めた所定の時間をオーバーしているか否かを判断し(ステップS6)、オーバーしていると判定したら(ステップS6:YES)、ステップS7のジャム処理工程に移動する。ジャム処理工程は、搬送系の機構部の停止や、表示部(不図示)へのジャム表示等の構成及び動作を含んでいるが、本発明の目的には直接関係が無いので説明は省略する。
ジャム検知タイマによる時間オーバーが無いとき(ステップS6:NO)は、ステップS8に進み、用紙3の先端が第1センサ13に到達したか否かが検知される。用紙3の先端が第1センサ13に到達していないとき(ステップS8:NO)にはステップS5に戻る。用紙3の先端が第1センサ13に到達したとき(ステップS8:YES)はステップS9に進む。
用紙3の先端が第1センサ13に到達したとき、制御部51がプレレジストタイマ(不図示)を用いて計時を開始し、第1センサ13のON以降、所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS9)。所定の時間が経過していないと制御部51が判定したら(ステップS9:NO)更に計時を繰り返す。制御部51が所定の時間を経過したと判定したら(ステップS9:YES)、ステップS10へ進み、電磁クラッチ24の作動を停止させる(ステップS10)。するとシャフト23と電磁クラッチ24との結合が解除されてクラッチギヤ25が空転し、第1伝達ギヤ22から送り出しローラ4及び給紙ローラ5への回転力の伝達が遮断される。
ステップS5において、用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われていない(用紙3が「所定の時間」内に第1検知手段に到達していない)と制御部51が判定したときには、電磁クラッチ31の作動を停止させる(ステップS11)。するとシャフト30と電磁クラッチ31との結合が解除されてクラッチギヤ32が空転し、第2伝達ギヤ19から分離ローラ6への回転力の伝達が遮断される。
分離ローラ6への回転力の伝達が遮断されることにより、分離ローラ6は給紙ローラ5に従動して回転し、用紙3には給紙ローラ5による給紙方向への回転力だけが作用するため、給紙ローラ5が用紙3との接触面で滑るようなこともなく、用紙3の搬送不良が生じるのを防止することができ、用紙3の第1検知手段への到達が容易となる。
その後、制御部51はステップS4の処理で計時を開始してから用紙3が第1センサ13に達するまでの時間を、前記ジャム検知タイマを用いて予め取り決めた所定の時間をオーバーしているか否かを判断し(ステップS12)、オーバーしていると判定したら(ステップS12:YES)、ステップS13のジャム処理工程に移動する。ジャム処理工程は本発明の目的には直接関係が無いので説明は省略する。
ジャム検知タイマによる時間オーバーが無いとき(ステップS12:NO)は、ステップS14に進み、用紙3の先端が第1センサ13に到達したか否かが検知される。用紙3の先端が第1センサ13に到達していないとき(ステップS14:NO)にはステップS5に戻る。用紙3の先端が第1センサ13に到達したとき(ステップS14:YES)はステップS15に進む。
用紙3の先端が第1センサ13に到達したとき、制御部51が前記プレレジストタイマを用いて計時を開始し、第1センサ13のON以降、所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS15)。所定の時間が経過していないと制御部51が判定したら(ステップS15:NO)更に計時を繰り返す。制御部51が所定の時間を経過したと判定したら(ステップS15:YES)、ステップS16へ進む。ステップS16では、電磁クラッチ24の作動を停止させ、電磁クラッチ31を作動させる。電磁クラッチ24の作動停止により、シャフト23と電磁クラッチ24との結合が解除されてクラッチギヤ25が空転し、第1伝達ギヤ22から送り出しローラ4及び給紙ローラ5への回転力の伝達が遮断される。電磁クラッチ31の作動により、シャフト30と電磁クラッチ31とが連結し、モータ20の回転力がシャフト30に伝達され、3枚のギヤ34、35、36を介して分離ローラ6に伝達され、分離ローラ6がモータ20から給紙ローラ5の給紙方向とは逆方向に用紙3を搬送する方向に回転力を受ける。
再び、制御部51は、用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われたか否か(ここでは、第1検知手段により検知された用紙の先端が、給紙方向と逆方向への用紙の移動により、検知範囲から外れて復帰しない状態となっていないかどうか)を判断し(ステップS17)、所定の設定条件に基づいて行われている(用紙の先端が第1検知手段により検知されている)ときにはステップ18に進む。ステップ18では、制御部51により給紙の再開指示が出されているか否かが判定される。給紙の再開指示が出されていないとき(ステップS18:NO)はステップS17に戻り、給紙の再開指示が出されるまでこの動作を繰り返す。給紙の再開指示が出されているとき(ステップS18:YES)は、制御部51により電磁クラッチ24及び電磁クラッチ(搬送ローラ用)41が作動され(ステップS19)、制御部51が計時を開始する。これにより、給紙ローラ5及び分離ローラ6が回転駆動され、用紙3が搬送される。
ステップ17で、制御部51が、用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われていない(用紙の先端が第1検知手段の検知範囲から外れて復帰しない状態となっている)と判定したとき(ステップS17:NO)には、電磁クラッチ31の作動を停止し、分離ローラ6の逆転駆動を停止する(ステップS20)。次いで、給紙の再開指示が出されているか否かを判定し(ステップS21)、給紙の再開指示が出されていないとき(ステップS21:NO)は給紙の再開指示が出されるまでこの動作を繰り返す。給紙の再開指示が出されているとき(ステップS21:YES)は、制御部51により電磁クラッチ24、電磁クラッチ31、及び電磁クラッチ41が作動され(ステップS22)、制御部51が計時を開始する。これにより、給紙ローラ5、分離ローラ6、及び搬送ローラ8が回転駆動され、用紙3が搬送される。
更にまた、制御部51により、用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われたか否か(ここでは、第1検知手段により検知された用紙が「予め設定した時間」内に第2検知手段に到達するか否か)が判定される(ステップS23)。
その後、制御部51はステップS19又はS22の処理で計時を開始してから用紙3が第2センサ14に達するまでの時間を、前記ジャム検知タイマを用いて予め取り決めた所定の時間をオーバーしているか否かを判断し(ステップS24)、オーバーしていると判定したら(ステップS24:YES)、ステップS25のジャム処理工程に移動する。ジャム処理工程については説明は省略する。
ジャム検知タイマによる時間オーバーが無いとき(ステップS24:NO)は、ステップS26に進み、用紙3の先端が第2センサ14に到達したか否かが検知される。用紙3の先端が第2センサ14に到達していないとき(ステップS26:NO)にはステップS23に戻る。用紙3の先端が第2センサ14に到達したとき(ステップS26:YES)はステップS27に進む。ステップ27では、電磁クラッチ24の作動が停止され、給紙ローラ5が回転を停止される。
一方、用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われていない(用紙が「予め設定した時間」内に第2検知手段に到達しない)とき(ステップS23:NO)には、電磁クラッチ31が作動を停止され、分離ローラ6は逆転駆動せずに給紙ローラ5に従動回転する(ステップS28)。
分離ローラ6への回転力の伝達が遮断され、分離ローラ6が給紙ローラ5に従動して回転し、用紙3には給紙ローラ5による給紙方向への回転力だけが作用するため、用紙3の第2センサ14への到達が容易となる。
その後、制御部51はステップS19又はS22の処理で計時を開始してから用紙3が第2センサ14に達するまでの時間を、前記ジャム検知タイマを用いて予め取り決めた所定の時間をオーバーしているか否かを判断し(ステップS29)、オーバーしていると判定したら(ステップS29:YES)、ステップS30のジャム処理工程に移動する。ジャム処理工程の説明は省略する。
ジャム検知タイマによる時間オーバーが無いとき(ステップS29:NO)は、ステップS31に進み、用紙3の先端が第2センサ14に到達したか否かが検知される。用紙3の先端が第2センサ14に到達していないとき(ステップS31:NO)にはステップS29に戻る。用紙3の先端が第2センサ14に到達したとき(ステップS31:YES)はステップS32に進む。ステップS32では、電磁クラッチ24の作動が停止され、電磁クラッチ31が作動される。従って、給紙ローラ5の回転が停止され、分離ローラ6が逆転駆動されて、用紙3は搬送ローラ8により搬送される。
次に、用紙後端が第2センサ14で検知されるか否かが判定され(ステップS33)、検知されないとき(ステップS33:NO)は検知されるまでこの動作を繰り返す。用紙後端が第2センサ14で検知された(用紙が第2センサ14を通過した)とき(ステップS31:YES)はステップS34に進み、制御部51は、電磁クラッチ41の作動を停止させ、搬送ローラ8の回転を停止させる。
次いで、制御部51は、次の用紙の通紙指示があるか否かを判定し(ステップS35)、次の用紙の通紙指示があるとき(ステップS35:YES)には、電磁クラッチ24を作動させ(ステップS36)、送り出しローラ4及び給紙ローラ5を回転させて次の用紙3をトレイ2より給紙する。給紙された用紙3は、ステップS5に戻り上記に説明した動作が繰り返されて処理される。
ステップS35において、次の用紙の通紙指示が無いとき(ステップS35:NO)には、制御部51は、電磁クラッチ31の作動を停止させ、分離ローラ6の回転を止め、モータ20を停止させて(ステップS37)、一連の動作を終了する。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態における給紙装置1について説明する。ただし、本第2の実施形態では、給紙装置1が上記第1の実施形態における給紙装置1と同一の構成を具備しているため図1〜図3をそのまま用いており、給紙装置1の構成についての説明を省略している。
図6及び図7は、本発明に係る給紙装置における第2の実施形態の動作を表すフローチャートである。
第2の実施の形態における給紙装置1の動作は、図6及び図7に示すフローチャートのステップS41のモーターONから始まるが、ステップS41からステップS72までの動作は、第1の実施の形態における給紙装置1の動作を図4及び図5に示すフローチャートのステップS1からステップS32までの動作と同じであるので、説明は省略する。ここでは、第2の実施形態におけるステップS73からの動作について説明する。
第1の実施形態においては、用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われている間は、電磁クラッチ31の作動が停止する(分離ローラ6の回転力の伝達が遮断される)ことはないが、本第2の実施形態においては、給紙ローラ近傍に配置した第3センサ15が用紙3の後端の通過を検知する(ステップ73:YES)と、制御部51は電磁クラッチ31の作動を停止させ、分離ローラ6の回転力の伝達を遮断する(ステップ74)。検知しないとき(ステップS73:NO)は検知するまでこの動作を繰り返す。次いで、用紙3の後端の通過を第2センサ14が検知する(ステップ75)。検知しないとき(ステップS75:NO)は検知するまでこの動作を繰り返す。検知したとき(ステップS75:YES)は、制御部51は電磁クラッチ41の作動を停止させ、搬送ローラ8の回転力の伝達を遮断する(ステップ76)。
制御部51は、次の用紙に対する通紙指示の有無を判定する(ステップS77)。次の用紙に対する通紙指示が有れば(ステップS77:YES)ステップS42に戻って動作を繰り返す。次の用紙に対する通紙指示が無いときはモータ20の動作を停止させ(ステップ78)、一連の動作を停止する。
本第2の実施形態を用いることにより、用紙後端を給紙手段近傍の第3検知手段により検知するため、いち早く分離手段を停止させて給紙ローラとの不要な摩擦を防止することが可能となる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態についても第2の実施の形態と同様に、給紙装置1が上記第1の実施形態における給紙装置1と同一の構成を具備しているため図1〜図3をそのまま用いており、給紙装置1の構成及び動作についての説明を省略している。
図8及び図9は、本発明に係る給紙装置における第3の実施形態の動作を表すフローチャートである。
第3の実施の形態における給紙装置1の動作は、図8及び図9に示すフローチャートのステップS81のモーターONから始まるが、ステップS81からステップS90までの動作、及び、ステップS92からステップS112までの動作は、第1の実施の形態における給紙装置1の動作を図4及び図5に示すフローチャートのステップS1からステップS10までの動作、及び、ステップS12からステップS32までの動作と同じであるので、説明は省略する。ここでは、第2の実施形態におけるステップS91の動作、及び、ステップS113以降の動作について説明する。
ステップS85(第1の実施の形態におけるステップS5と同一の動作)での用紙3搬送が「所定の設定条件」に基づいておこなわれなかったとき(ステップS85:NO)、ステップS91に進み、制御部51は電磁クラッチ31の作動を停止させると共に、フラッグf1を立てる(ステップS91)。その後のステップS92からステップS112までは、第1の実施の形態におけるステップS12からステップS32と同一の動作なので、説明を省略する。
ステップS113において、制御部51はフラッグf1が立っているか否かを判定する(ステップ113)。フラッグf1が立っているとき(ステップS113:YES)はステップS114に進み、第3センサ15がON状態からOFF状態になるか否かを判定する(ステップS114)。第3センサ15がON状態からOFF状態にならないとき(ステップS114:NO)はOFF状態になるまで確認動作を繰り返す。第3センサ15がON状態からOFF状態になるときは(ステップS114:YES)電磁クラッチ31の作動を停止させ、分離ローラ6への回転力の伝達を遮断する(ステップ115)。
一方、制御部51が、フラッグf1が立っていない(ステップS113:NO)と判定するとステップ116に進む。
第2センサ14で検知された用紙の後端が第2センサ14を通過するか否かが判定され(ステップS116)、検知されないとき(ステップS116:NO)は検知されるまでこの動作を繰り返す。用紙後端の第2センサ14での通過が検知されたとき(ステップS116:YES)はステップS117に進み、制御部51は、電磁クラッチ41の作動を停止させ、搬送ローラ8の回転を停止させる。
次いで、制御部51は、次の用紙の通紙指示があるか否かを判定し(ステップS118)、次の用紙の通紙指示があるとき(ステップS118:YES)にはステップS119に進む。ステップS119において、制御部51はフラッグf1が立っているか否かを判定する(ステップS119)。制御部51が、フラッグf1が立っていないと判定したとき(ステップS119:NO)は、電磁クラッチ24を作動させ、送り出しローラ4及び給紙ローラ5へ回転力を伝達し(ステップS120)、次の用紙をトレイ2から送り出す。次いで、ステップS85に戻り、一連の動作を繰り返す。
ステップS119において、制御部51が、フラッグf1が立っていると判定したときは(ステップS119:YES)ステップS82に戻り一連の動作を繰り返す。
ステップS118において、制御部51が、次の用紙の通紙指示がないと判定したとき(ステップS118:NO)には、電磁クラッチ31の作動を停止させ、分離ローラ6への回転力の伝達を遮断し、モータ20の動作を停止させて一連の動作を終了させる(ステップS121)。
本第3の実施形態を用いることにより、用紙3の搬送が所定の設定条件に基づいて行われないときにおいても、用紙後端を給紙手段近傍の第3検知手段により検知するため、いち早く分離手段を停止させて給紙ローラとの不要な摩擦を防止することが可能となる。
[第4の実施の形態]
次に図10〜図13を参照しながら第4の実施の形態における給紙装置100について説明する。ただし、本第4の実施形態では給紙ローラ近傍に第3センサ15を設けていない点だけが第1の実施の形態と異なる点であり、給紙装置100のその他の構成については、上記第1の実施形態における給紙装置1と同一の構成を具備しているため、給紙装置100中の部材における給紙装置1と同様の部材には図1〜図3と同様の符号を付してその部材の詳細な説明を省略している。
図10は給紙装置100の側面図であり、図11は給紙装置100の回路構成を示すブロック図である。
図10に示す給紙装置100が給紙装置1と異なるのは、図1及び図3に図示した第3センサ15が省略されているところであって、それ以外の給紙装置100の構成は給紙装置1と同様である。図11に図示した給紙装置100の制御装置60の制御部61も、給紙装置1の制御部51と同様の構成を有している。ただし、給紙装置100では上記の通り第3センサ15が省略されているため、2つの第1、第2センサ13、14が制御部61に接続され、制御部61が各第1、第2センサ13、14の検知結果に基づき各電磁クラッチ24、31、41を制御するようになっている。
続いて図12及び図13を参照しながら給紙装置100の給紙動作について説明する。
図12及び図13は、本発明に係る給紙装置における第4の実施形態の動作を表すフローチャートである。
図12及び図13に示すフローチャートが第1の実施形態のフローチャート(図4及び図5参照)と異なる点は、第1の実施形態の場合、制御部51が第3センサ15による用紙3の有無を判断する動作(ステップS3)があったのに対し、第4の実施形態では、この動作が無く、第1の実施形態におけるステップS2の電磁クラッチ24(給紙ローラ用)ONの動作と、ステップS4の電磁クラッチ31(分離ローラ用)ONの動作とを一つの動作で同時に行うようにしたのが第4の実施形態におけるステップS202の電磁クラッチ24及び電磁クラッチ31のONの動作である。図12及び図13に示す第4の実施形態におけるフローチャートでは、第1の実施形態におけるフローチャートと比較して、ステップS3とステップS4との二つの動作が無く、それ以外の動作は、第1の実施形態におけるステップS5〜S37が第4の実施形態におけるステップS203〜S235に対応しており、各動作の内容は全く同一であるため、説明は省略する。
ここでは、ステップS201からステップS202までの動作について説明する。
制御部51に用紙3の給紙を指令する信号が入力されると、モータ20が作動して回転し始める(ステップS201)。その後、電磁クラッチ24及び電磁クラッチ31を作動させ、送り出しローラ4、給紙ローラ5、及び分離ローラ6に回転力を伝達する(ステップS202)。ステップS203以後は、上記第1の実施形態における給紙装置1のステップ5以降と同一の動作がおこなわれる。
本第4の実施形態を用いることにより、第3センサ15の設置が不要となる。
本発明に係る第1の実施形態における給紙装置の側面図である。 本発明に係る第1の実施形態における給紙装置の正面図である。 本発明に係る第1の実施形態における給紙装置の回路構成を示すブロック図である。 本発明に係る給紙装置における第1の実施形態の動作を表すフローチャートである。 本発明に係る給紙装置における第1の実施形態の動作を表すフローチャートである。 本発明に係る給紙装置における第2の実施形態の動作を表すフローチャートである。 本発明に係る給紙装置における第2の実施形態の動作を表すフローチャートである。 本発明に係る給紙装置における第3の実施形態の動作を表すフローチャートである。 本発明に係る給紙装置における第3の実施形態の動作を表すフローチャートである。 本発明に係る第4の実施形態における給紙装置の側面図である。 本発明に係る第4の実施形態における給紙装置の回路構成を示すブロック図である。 本発明に係る給紙装置における第4の実施形態の動作を表すフローチャートである。 本発明に係る給紙装置における第4の実施形態の動作を表すフローチャートである。
符号の説明
1、100 給紙装置
2 トレイ
3 用紙
4 送り出しローラ
5 給紙ローラ(給紙手段)
6 分離ローラ(分離手段)
7 トルクリミッタ
8 搬送ローラ
9 従動ローラ
10、11、12 ガイド板
13 第1センサ(第1検知手段)
14 第2センサ(第2検知手段)
15 第3センサ
16 給紙駆動伝達機構
17 分離駆動伝達機構
20 モータ
24、31、41 電磁クラッチ
50、60 制御装置
51、61 制御部

Claims (7)

  1. 用紙を給紙方向に搬送するように回転する給紙手段と、
    前記給紙手段に当接し、前記給紙手段の給紙方向とは逆方向に用紙を搬送するように回転力が伝達される分離手段と、を有し、
    前記給紙手段が回転することにより用紙が前記給紙手段と前記分離手段との間を通過しながら搬送される給紙装置において、
    前記分離手段に回転力を伝達するか否かを切り替え可能な分離駆動伝達機構と、
    給紙方向の前記給紙手段より下流側に配置されて用紙の有無を検知する第1検知手段と、
    前記分離駆動伝達機構を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記給紙手段を駆動させ、前記分離駆動伝達機構を作動させて前記分離手段に回転力を伝達した後、前記第1検知手段により検知される用紙が所定の設定条件に基づいて搬送されなかった場合に、
    前記分離駆動伝達機構の作動を一時停止させ、その後前記分離駆動伝達機構を再度作動させることを特徴とする給紙装置。
  2. 前記給紙装置は、
    前記第1検知手段の給紙方向下流側に配置された、用紙の有無を検知する第2検知手段を有し、
    前記所定の設定条件の一つが、第1検知手段により検知された用紙が予め設定した時間内に前記第2検知手段に到達すること、であることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 前記所定の設定条件の他の一つが、第1検知手段により検知された用紙が給紙方向と逆方向に移動して検知範囲から外れて復帰しない状態とならないこと、であることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  4. 前記所定の設定条件の他の一つが、前記給紙手段により搬送される用紙が、前記制御部により前記給紙手段が駆動されてから所定の時間内に第1検知手段に到達すること、であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の給紙装置。
  5. 前記分離手段は、用紙が所定の設定条件に基づいて搬送されているときには、分離駆動伝達機構により給紙方向と逆方向に用紙を搬送するような回転力が伝達されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給紙装置。
  6. 前記給紙装置は、
    前記給紙手段の近傍に第3検知手段を配置し、
    前記制御部が、前記給紙手段により給紙方向に搬送される用紙の先端を前記第3検知手段により検知したときに前記分離駆動伝達機構を作動させ、
    当該用紙の後端の通過を前記第3検知手段により検知したときに前記分離駆動伝達機構の作動を停止させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給紙装置。
  7. 前記給紙装置は、
    前記給紙手段の近傍に第3検知手段を配置し、
    前記制御部が、前記給紙手段及び前記分離手段を駆動させ、回転力を伝達した後、前記第1検知手段により検知される用紙が所定の設定条件に基づいて搬送されなかった場合に、
    前記分離駆動伝達機構の作動を一時停止させ、その後前記分離駆動伝達機構を再度作動させた後に、
    前記給紙手段により給紙方向に搬送される用紙の先端を前記第3検知手段により検知したときは前記分離駆動伝達機構を作動させ、
    当該用紙の後端の通過を前記第3検知手段により検知したときは前記分離駆動伝達機構の作動を停止させることを特徴とする請求項5に記載の給紙装置。
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