JP2006115595A - ロータ用磁石体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 永久磁石の腐食が防止されるとともに、低コストで製造が可能なロータ用磁石体を提供する。
【解決手段】 ロータ用磁石体は、少なくとも内周面又は外周面に複数個の磁極を有するリング状永久磁石と、前記リング状永久磁石の内周面又は外周面に固着されたリング状ヨークと、前記リング状永久磁石又は前記リング状ヨークの少なくとも一方の端面に固着された樹脂製のスペーサとを有し、前記リング状永久磁石及び前記リング状ヨークは樹脂により層状に被覆されていると共に、前記樹脂製のスペーサと前記樹脂層とが接合されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リング状永久磁石の変質、腐食が防止されていると共に安価で高性能のロータ用磁石体、更には希土類リング磁石を用いたロータ用磁石体、特に液中モータのロータ用磁石体に関する。
特許文献1には、ポンプ用液中モータの全体構成(図10の軸方向断面図を参照。)、及びこの液中モータの回転子120の構成(図11の軸方向断面図を参照。)が開示されている。図10、11において101は回転子の主軸である。主軸101には電磁鋼鈑からなるロータヨーク102が焼き嵌め或いは圧入等の手段で固着され、ロータヨーク102の外周に永久磁石103が接着等により接合されている。ロータヨーク102の両端面102a,102b及び主軸101の外周に接してOリング105a,105b(ニトリルゴム製等。)が取り付けられている。Oリング105a,105bとロータヨーク102の両端面102a,102b及び永久磁石103の外周面(外周及び軸方向外側の面)を覆うように樹脂材104a,104b(ポリフェニレンサルファイド樹脂等)が射出成形されて固定されている。この樹脂材104a,104bがロータヨーク102の両端面102a,102b及び永久磁石103の外周を覆い、同時にOリング105a,105bを押えつけて形成されているため、永久磁石103及びロータヨーク102は樹脂材104a,104bで完全に密閉される。
モータケーシング122には固定子121が圧入され、固定子121に巻かれた固定子巻線125にはケーブル126を介してモータ駆動電力が供給される。主軸101は軸受け123,124で支持される。モーターケーシング122は密封され、液封機構128により内部に液体Qが封入されている。その圧力は液圧調整機構128で調整される。
しかし、モールド成形条件にもよるが、樹脂材104a,104bとOリング105a,105bとの相溶性が悪いと、両者の境界部分にピンホール等の微小欠陥が形成され、もってこの微小欠陥から液中モータに封入された液体或いはポンプ取扱い液が内部の永久磁石103まで侵入して接触、反応することにより永久磁石103を変質させたり腐食させるという問題がある。特に永久磁石103が希土類磁石の場合は耐食性の確保が必須である。
特許文献2には、ヒートポンプ駆動エンジンの冷却装置における従動体の全体構成(図12の縦断面図を参照。)が開示されている。図12において、221はスピンドルであり、222はスピンドル221との間に間隔をおいて外嵌された筒状の従動磁石である。従動磁石222の内周面に筒状のインサート223(ステンレスパイプ等)が挿入されている。樹脂層は2回の射出成形により形成されている。水から保護するために従動磁石122表面を被覆する合成樹脂層224を射出成形して一次成形する。次に、これらを別の金型に設置して、インペラ部227からスピンドル外周の軸部225まで一体に合成樹脂を射出して二次成形する。もって残留応力が軽減されるという効果を得ている。
しかし、このヒートポンプ駆動エンジンの冷却装置では2回の射出成形が必須であり、2種類の金型が必要となり、しかも一回目の射出成形で得られた成形体を別の金型に移し変えることが必要でコスト高になることから、1回の射出成形で実用に耐えるものが望まれていた。
特許文献3には図13の断面図で示されるロータ310が開示されている。図13において、ロータ310は、ロータシャフト311とスペーサ312と永久磁石313及び樹脂モールド層314とから構成されている。図14はロータ310の成形金型321を示す断面図であり、下型(固定型)322と上型(移動型)323から構成されている。各永久磁石313は、位置決めピン324によりロータシャフト311の軸線方向への移動が規制される。これにより各永久磁石313とスペーサ312の間に樹脂は入り込まないようになっている。
しかし、ロータ310では、射出成形の完了時点で形成された樹脂モールド層314から位置決めピン324が抜かれた孔330a,330b存在する。ロータ310をポンプ用液中モータとして使用すると、液中モータに封入された液体或いはポンプ取扱い液が前記位置決めピン324が抜かれた孔330a,330bから内部に侵入して永久磁石313を変質又は腐食させるので実用に耐えない。特に永久磁石313が希土類磁石の場合は腐食が顕著になる。
特開2003−259578号公報 特開平6−280780号公報 特開2002−361678号公報
従って、本発明の目的は、リング状永久磁石の変質、腐食が防止されていると共に安価で高性能のロータ用磁石体、更には希土類リング磁石を用いたロータ用磁石体、特に液中モータのロータ用磁石体を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のロータ用磁石体は、少なくとも内周面又は外周面に複数個の磁極を有するリング状永久磁石と、前記リング状永久磁石の内周面又は外周面に固着されたリング状ヨークと、前記リング状永久磁石又はリング状ヨークの少なくとも一方の端面に固着された樹脂製のスペーサとを有し、前記リング状永久磁石及び前記ヨークは樹脂により層状に被覆されていると共に、前記樹脂製のスペーサと前記樹脂層とが接合されていることを特徴とする。
本発明のロータ用磁石体は、前記樹脂層を構成する樹脂が前記樹脂製のスペーサと相溶性があり、もってモールド成形により前記樹脂製のスペーサと前記樹脂層とが溶着されていることを特徴とする。
このように、本発明のロータ用磁石体は、リング状永久磁石及びリング状ヨークの露呈表面の全面が1回のモールド成形により樹脂で被覆されるので安価である。かつ樹脂製スペーサと樹脂層との境界が溶着されてピンホールレスになっているので、前記リング状永久磁石が希土類磁石であっても良好な耐食性を付与することができる。
前記リング状永久磁石が極異方性を有する希土類リング磁石である場合に、良好な耐食性と共に高い磁気性能を得られるので有用である。
前記リング状永久磁石がラジアル異方性を有する希土類リング磁石である場合に、良好な耐食性と共に高い磁気性能を得られるので有用である。
前記リング状永久磁石が径2極異方性を有する希土類リング磁石である場合に、良好な耐食性と共に高い磁気性能を得られるので有用である。
本発明によれば、リング状永久磁石とこのリング状永久磁石の内周面又は外周面に固着されたリング状ヨークの露呈表面を樹脂で被覆すると共に、前記リング状ヨークの端面に配設された樹脂製スペーサと前記樹脂層とが接合されているのでこの樹脂層の内部には水等の液体が浸入せず、もってリング状永久磁石及びリング状ヨークの変質、腐食が抑制される。また1回のモールド成形で樹脂層が形成されるので低コストのロータ用磁石体を得ることができる。
本発明のロータ用磁石体に用いるリング状永久磁石としては、ボンド磁石、鋳造磁石又は温間据え込み磁石でもよいが、高いモータ性能を得るために焼結磁石が好ましい。具体的には異方性のフェライト焼結磁石でもよいが、異方性の希土類焼結磁石(RCo5系焼結磁石、R2Co17系焼結磁石又はR2Fe14Bを主相とするR-Fe-B系焼結磁石、但しRはYを含む希土類元素の1種又は2種以上である。)が好ましい。なお、リング状永久磁石はモータに要求されるロータ用磁石体の磁気性能、コスト及び寸法によりセグメント状の永久磁石片を貼着してリング状に形成したもので代替できる場合がある。
前記リング状永久磁石が異方性のNd-Fe-B系焼結リング磁石の場合、特に限定されないが、内径:4〜93mm、外径:8〜100mm、軸方向長さ:3〜40mm、内周面又は外周面の磁極数:2〜48極のものが有用である。
本発明のロータ用磁石体に用いるリング状ヨークは通常バックヨークとも呼ばれる。特に限定されないが、磁石の外周面に設ける場合には内径:44〜100mm、磁石の内周面に設ける場合には外径:4〜93mm、軸方向長さ:3〜40mmのものが有用である。
リング状ヨークは短絡磁束を抑制しつつ所望の閉磁路を形成するために、鉄、鋼等の強磁性材料で形成されるが、例えばマルテンサイト系ステンレス鋼などの高透磁率材料で形成するのが好ましい。
本発明のロータ用磁石体に用いるスペーサの数及び形状は特に限定されない。例えば、円柱状のスペーサでは2個又は3個以上とし、リング状のスペーサでは1個又は2個程度でよい。これはモールド成形用金型内にインサートされたリング状永久磁石及びリング状ヨークのどちらかの下側端面に前記スペーサを配設することにより、インサートされた前記リング状永久磁石又はリング状ヨークの下側端面と金型底面との間に所定の空隙を形成せしめ、その空隙にモールド成形により流動状態の樹脂を均一に充填させるためである。前記スペーサの一端を前記リング状ヨークの下側端面に設けた凹部に嵌装後、このリング状ヨークとリング状永久磁石の組立体をモールド成形用金型内へセットすると生産性が向上するので好ましい。更に、前記スペーサを円柱形状とし、かつその一端部を前記リング状ヨークに嵌装すると共に、他端部を前記被覆樹脂層から突出させると生産性が向上するので好ましい。
前記スペーサはリング状永久磁石の下側端面に配設してもよいが、リング状ヨークの下側端面に配設した方がリング状永久磁石の表面に樹脂層が均一厚みで被覆されるので耐食性の信頼性向上の点から好ましい。
前記スペーサは、リサイクル性を重視する場合は熱可塑性樹脂製とし、より厳しい耐熱性(耐食性)を重視する場合は熱硬化性樹脂製とするのが好ましい。
樹脂層は、樹脂製スペーサの表面部分に相溶して空孔や微小な隙間(ピンホール)等が形成されていないことが必須である。このために、樹脂製スペーサと相溶性のある熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂で形成する必要があり、樹脂製スペーサと被覆樹脂層とを同一樹脂で形成するのが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフロオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂、ポリエーテルニトリル(PEN)、又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等を使用できる。被覆樹脂層と接触する水等の液体は通常極性物質なので、これらの熱可塑性樹脂のうちで、吸水性の低い(吸水率が0.1質量%未満)、PPS、PET、PE、又はPP等の無極性の熱可塑性樹脂が好ましく、特にPPSが好ましい。熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂又はフェノール樹脂等が挙げられ、室温硬化型の液状のエポキシ樹脂を用いてもよい。
被覆樹脂層には、耐液体性(耐水性)を損なわない範囲で、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、着色剤又はフィラー等のうちの1種又は2種以上が0.1〜30質量%添加されていてもよい。このような添加物としては、例えば、t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、トリスノニルフェニルフォスファイト(TNP)(酸化防止剤)、ステアリン酸、流動パラフィン(滑剤)、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート(可塑剤)、ポリオキシエチレンアルキルアミン(帯電防止剤)、チタニウムオキサイド、フタロシアニン系顔料(着色剤)、又は炭酸カルシウム、タルク、ガラス繊維(フィラー)が挙げられる。
被覆樹脂層の厚さは0.5〜2mmの範囲にあることが好ましい。これは樹脂被覆層の厚さが0.5mm未満では耐液体性(耐水性)が低下してリング状永久磁石が短期間で腐食されて実用に耐えなくなり、厚さが2mm超ではリング状永久磁石から発して固定子の電機子巻線に鎖交する有効磁束量が減少してモータ性能が低下するからである。前記巻線に鎖交する有効磁束量を増加させて磁気性能を高めるために、リング状永久磁石の磁極面に形成された樹脂層の厚みはリング状ヨークの周囲に形成された樹脂層の厚さよりも薄くするのが好ましい。
本発明で使用するモールド成形方法は特に限定されないが、射出成形法、真空注型成形法等が有用である。
以下本発明の詳細を図面により説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図である。図2はモールド成形に供するヨーク付磁石5の分解斜視図である。
図1のロータ用磁石体8は、N極とS極が円周方向に交互に現出するように表面に複数個の磁極(図示を省略)を有するリング状の永久磁石1と、例えば接着剤(図示を省略)を介してその内周面に固着されたバックヨーク2と、その端面に設けられた複数(図では4個)の保持穴2bに嵌装された円柱状(丸棒状)のスペーサ4と、これらを覆う被覆樹脂層3で構成されている。
図1のロータ用磁石体8は永久磁石1の外周側に樹脂層3及び空隙(図示省略)を介して固定子側の電機子コイル(図示省略)が配設される。
上記のロータ用磁石体は、例えば次の工程に従って製造される。まず、図2に示すように、リング状の永久磁石1と、端面に複数の保持穴2bを有するリング状のバックヨーク2と、保持穴2bに嵌装される丸棒状(円柱状)で樹脂製のスペーサ4を準備し、各保持穴2bにスペーサ4の一端部が嵌入されたバックヨーク2を永久磁石1の内周面に固着することにより、予備磁石体5が作製される。次いで、図3に示すように、上金型11と下金型12からなる金型10の成形空間13内に、予備磁石体5がセットされる。このことにより、予備磁石体5の一方の端面からスペーサ4が突出しているので、予備磁石体5の周囲にはその露呈表面全面に亘って空隙が形成される。次いで、ゲート14から樹脂を主体とする加熱溶融物が所定圧力で射出注入され、この注入された溶融樹脂が冷却・固化した後、得られた射出成形体を金型10から取り出すことにより、図1に示すロータ用磁石体が得られる。被覆樹脂層3を形成する熱可塑性樹脂は、スペーサ4を形成する熱可塑性樹脂と相溶性のある樹脂で形成されているので、スペーサ4の表面は加熱溶融された樹脂と相溶するから、被覆樹脂層3とスペーサ4との間に空孔や隙間は形成されず、もって樹脂被覆層3は十分な耐液体性(耐水性)を維持し、リング状永久磁石の変質又は腐食を抑制し、保護層としての機能を果たすことができる。
図4は、本発明のポンプ用液中モータの全体構成を示す軸方向断面図である。この液中モータの回転子の主軸31には図1のロータ用磁石体が固着されている。バックヨーク2と永久磁石1は樹脂層3で被覆され、バックヨークに設けたスペーサ4の側面は樹脂層3と相溶して一体化されているので、液体Q´が浸入することはない。この主軸31はモーター内で軸受23,24によって支持される。モータケーシング22には固定子20が圧入され、固定子20に巻かれた固定子巻線25には駆動電力を供給するためのケーブル26が接続されている。モーターケーシング22は密封され、液封機構28により内部に液体Q´が封入されている。回転子の周囲は液体Q´で満たされている。その圧力は液圧調整機構27で調整される。駆動電力が供給されると固定子から力を受けて回転子が回転する。
本発明のロータ用磁石体は、上記の構造に限らず次のような構造とすることができる。
図5は本発明の第2の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図、図6は本発明の第3の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図、図7は本発明の第4の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図であり、図8は本発明の第5の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図であり、図1と同一機能部分は同一の参照符号で示し、その詳細な説明を省略する。
図5に示すロータ用磁石体は、被覆樹脂層3の一方の端面にフィン6を設けた構造を有する。図5のロータ用磁石体を液中モータとして使用した場合、該ロータ用磁石体はモータケーシング(図示省略)内に配設されると共に、モータケーシング内部に液体(例えば、プロピレングリコール水溶液)が密封される。もって、フィン6の回転により固定子の巻線(図示省略)の渦電流損による発熱を効率よく冷却し、かつ液温の均一化により液圧を安定化させるという効果を得ることができる。
図6に示すロータ用磁石体は、バックヨーク2の端面に突設されたスペーサ4の先端部を被覆樹脂層3から突出させた構造を有する。このロータ用磁石体によれば、スペーサ4の先端部を金型に嵌め込むことが可能となり、金型内にセットされた予備磁石体が射出成形圧で傾いたりすることが防止されるので、被覆樹脂層3の厚さを均一にすることができる。なお、必要に応じて、このロータ磁石体がモータに組み込まれる前に、スペーサ4の被覆樹脂層3から突出している部分を除去するのが好ましい。
図7に示すロータ用磁石体は、バックヨーク2の一方の側に他の部分よりも大径のフランジ部2cを形成し、永久磁石1をバックヨーク2に嵌め込むことにより、両者を一体化した構造を有する。このバックヨーク2を使用することにより、接着剤を用いずとも、永久磁石1とバックヨーク2を機械的に結合できるとともに、フランジ部2cが形成されているので、永久磁石1の軸方向位置を正確に設定することができる。
図8に示すロータ用磁石体は、リング状永久磁石1の外周側にバックヨーク2を配置した以外は図1のロータ用磁石体と同一構成のものである。図8のロータ用磁石体は永久磁石1の内周側に樹脂層3及び空隙(図示省略)を介して固定子側の電機子コイル(図示省略)が配設される。
以下、本発明を下記の実施例により詳細に説明するが、それらの実施例により本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
対称8極の極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石(外径:30mm、内径:24mm、軸方向長さ:20mmであり、化成処理及びアミノ変性エポキシ系カチオン電着コーティング(膜厚20μm)が施してある。)の内周面に、嫌気性接着剤(ヘンケルロックタイト社製、商品名:ロックタイトAV138)を塗布し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403製)からなるバックヨークの端面にPPS樹脂からなる4本の丸棒状のスペーサを嵌め込み、上記Nd-Fe-B系焼結リング磁石の内周面にこのバックヨークを接着することにより、図3に示す予備成形体を作製した。この予備成形体を図4に示すように金型内にセットした後、ペレット状のPPS樹脂を310℃の温度に加熱して溶融後、射出成型用金型内に射出注入し、冷却固化することにより、PPS樹脂で被覆された(被覆層のうち最も薄い外周面の被覆厚さ:1mm)、図1に示すロータ用磁石体が得られた。次に、前記ロータ用磁石体の極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石の異方性付与方向に沿って室温、着磁磁場強度:1592kA/mの条件で対称8極着磁を行った。着磁後にロータ用磁石体の総磁束量φoを室温で測定した。φoはロータ用磁石体をサーチコイルに設置したときの磁束量とサーチコイルから外して遠ざけたときの磁束量の差から求めた。表面磁束密度Boは、前記ロータ用磁石体の外周面において周方向の表面磁束密度分布をガウスメーターで測定したときのピーク値である。こうして得られたロータ用磁石体を100個準備し、80℃の温水に200時間を超えて浸漬試験を行った結果、いずれのロータ用磁石体も被覆樹脂層に膨れは認められず正常な外観であった。浸漬試験後にロータ用磁石体の総磁束量φo´を室論で測定した。更に前記浸漬試験後のロータ用磁石体の樹脂層を剥離したところ、リング磁石に錆は観察されなかった。これらの浸漬試験後のロータ用磁石体の磁束量低下率Δφを測定した結果を表1に示す。磁束量低下率Δφ(%)は、浸漬試験前(着磁後)の総磁束量φoに対して浸漬試験後の総磁束量φo´が低下した割合を百分率で次式のように示したものである。
Δφ=((φo−φo´)/φo)×100
実施例1〜3では永久磁石を使用する上で問題とならない範囲にΔφが抑制された。なお、径が同じであればラジアル異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石よりも極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石や径2極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石の方がロータ用磁石体の樹脂層表面におけるBoが高くなった。したがって、磁力を高くしてモータのトルクを高める必要がある場合には、極異方性のNd-Fe-B系焼結リング磁石を備えるロータ用磁石を用いた。
(実施例2)
対称8極のラジアル異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石(外径:30mm、内径:24mm、軸方向長さ:20mmであり、化成処理及びアミノ変性エポキシ系カチオン電着コーティング(膜厚20μm)が施してある。)の内周面に、嫌気性接着剤(ヘンケルロックタイト社製、商品名:ロックタイトAV138)を塗布し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403製)からなるバックヨークの端面にPPS樹脂からなる4本の丸棒状のスペーサを嵌め込み、上記Nd-Fe-B系焼結リング磁石の内周面にこのバックヨークを接着することにより、図3に示す予備成形体を作製した。この予備成形体を図4に示すように金型内にセットした後、ペレット状のPPS樹脂を310℃の温度に加熱して溶融後、射出成型用金型内に射出注入し、冷却固化することにより、PPS樹脂で被覆された(被覆層のうち最も薄い外周面の被覆厚さ:1mm)、図1に示すロータ用磁石体が得られた。次に、前記ロータ用磁石体のラジアル異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石の異方性付与方向に沿って室温、着磁磁場強度:1592kA/mの条件で対称8極着磁を行った。着磁後にロータ用磁石体の総磁束量φoを室温で測定した。表面磁束密度Boは、前記ロータ用磁石体の外周面において周方向の表面磁束密度分布をガウスメーターで測定したときのピーク値である。こうして得られたロータ用磁石体を100個準備し、80℃の温水に200時間を越えて浸漬試験を行った結果、いずれのロータ用磁石体も被覆樹脂層に膨れは認められず正常な外観であった。浸漬試験後にロータ用磁石体の総磁束量φo´を室温で測定した。更に前記浸漬試験後のロータ用磁石体の樹脂層を剥離したところ、リング磁石に錆は観察されなかった。更にこれらの浸漬試験後のロータ用磁石体の磁束量低下率Δφを測定した結果を表1に示す。
(実施例3)
径2極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石(外径:30mm、内径:24mm、軸方向長さ:20mmであり、化成処理及びアミノ変性エポキシ系カチオン電着コーティング(膜厚20μm)が施してある。)の内周面に、嫌気性接着剤(ヘンケルロックタイト社製、商品名:ロックタイトAV138)を塗布し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403製)からなるバックヨークの端面にPPS樹脂からなる4本の丸棒状のスペーサを嵌め込み、上記Nd-Fe-B系焼結リング磁石の内周面にこのバックヨークを接着することにより、図3に示す予備成形体を作製した。この予備成形体を図4に示すように金型内にセットした後、ペレット状のPPS樹脂を310℃の温度に加熱して溶融後、射出成型用金型内に射出注入し、冷却固化することにより、PPS樹脂で被覆された(被覆層のうち最も薄い外周面の被覆厚さ:1mm)、図1に示すロータ用磁石体が得られた。次に、前記ロータ用磁石体の径2極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石の異方性付与方向に沿って室温、着磁磁場強度:1592kA/mの条件で径2極着磁を行った。着磁後にロータ用磁石体の総磁束量φoを室温で測定した。表面磁束密度Boは、前記ロータ用磁石体の外周面において周方向の表面磁束密度分布をガウスメーターで測定したときのピーク値である。こうして得られたロータ用磁石体を100個準備し、80℃の温水に200時間を越えて浸漬試験を行った結果、いずれのロータ用磁石体も被覆樹脂層に膨れは認められず正常な外観であった。浸漬試験後にロータ用磁石体の総磁束量φo´を室温で測定した。更に前記浸漬試験後のロータ用磁石体の樹脂層を剥離したところ、リング磁石に錆は観察されなかった。更にこれらの浸漬試験後のロータ用磁石体の磁束量低下率Δφを測定した結果を表1に示す。
(比較例1)
図9に示すように、対称8極の極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石1(外径:30mm、内径:24mm、軸方向長さ:20mm)の内周面に、嫌気性接着剤(ヘンケルロックタイト社製、商品名:ロックタイトAV138)を塗布し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403)からなるバックヨーク2を接着し、得られた予備磁石体を金型内(図示省略)にセットした後、ペレット状のPPS樹脂を310℃の温度で溶融してから金型内に注入し、冷却固化した後金型から取り出した。この1回目の射出成形により形成された被覆樹脂層は3aである。この成形体を別の金型(図示省略)にセットしてから、二回目の射出成形を行うことにより、PPS樹脂で被覆された(被覆樹脂層3bのうち最も薄い外周面の被覆厚さ:1mm)、図9に示すロータ用磁石体が得られた。以降は実施例1と同様にして着磁した。着磁後にロータ用磁石体の総磁束量φoを室温で測定した。表面磁束密度Boは、前記ロータ用磁石体の外周面において周方向の表面磁束密度分布をガウスメーターで測定したときのピーク値である。こうして得られたロータ用磁石体を合計100個準備し、80℃の温水に浸漬した結果、浸漬時間が50時間を経過した時にいずれのロータ用磁石体樹脂被覆層にも膨れが発生した。この膨れは液中モータでロータ用磁石体を回転させる際に固定子とロータ間のギャップを狭くして回転に支障を来たす原因となる。浸漬試験後にロータ用磁石体の総磁束量φo´を室温で測定した。また、これらの樹脂被覆層を剥離したところ、永久磁石の表面に錆の発生が認められた。更にこれらの浸漬試験後のロータ用磁石体の磁束量低下率Δφを測定した結果を表1に示す。実施例1〜3に対して、比較例1はNd-Fe-B系焼結リング磁石に錆びが発生して、Δφが許容できない値となった。
Figure 2006115595
(実施例4)
対称8極の極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石(外径:60mm、内径:48mm、軸方向長さ:20mmであり、化成処理及びアミノ変性エポキシ系カチオン電着コーティング(膜厚20μm)が施してある。)の外周面に、嫌気性接着剤(ヘンケルロックタイト社製、商品名:ロックタイトAV138)を塗布し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403製)からなるバックヨークの端面にPPS樹脂からなる4本の丸棒状のスペーサを嵌め込み、上記Nd-Fe-B系焼結リング磁石の外周面にこのバックヨークを接着することにより、予備成形体を作製した。この予備成形体を金型内(図示省略)にセットした後、ペレット状のPPS樹脂を310℃の温度に加熱して溶融後、射出成型用金型内に射出注入し、冷却固化することにより、PPS樹脂で被覆された(被覆層のうち最も薄い外周面の被覆厚さ:1mm)、図8に示すロータ用磁石体が得られた。次に、前記ロータ用磁石体の極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石の異方性付与方向に沿って室温、着磁磁場強度:1592kA/mの条件で対称8極着磁を行った。着磁後にロータ用磁石体の総磁束量φoを室温で測定した。表面磁束密度Boは、前記ロータ用磁石体の内周面において周方向の表面磁束密度分布をガウスメーターで測定したときのピーク値である。こうして得られたロータ用磁石体を100個準備し、80℃の温水に200時間を越えて浸漬試験を行った結果、いずれのロータ用磁石体も被覆樹脂層に膨れは認められず正常な外観であった。浸漬試験後にロータ用磁石体の総磁束量φo´を室温で測定した。更に前記浸漬試験後のロータ用磁石体の樹脂層を剥離したところ、リング磁石に錆は観察されなかった。更にこれらの浸漬試験後のロータ用磁石体の磁束量低下率Δφを測定した結果を表2に示す。実施例4〜6では永久磁石を使用する上で問題とならない範囲にΔφが抑制された。なお、径が同じであればラジアル異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石よりも極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石や径2極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石の方がロータ用磁石体の樹脂層表面におけるBoが高くなった。したがって、磁力を高くしてモータのトルクを高める必要がある場合には、極異方性のNd-Fe-B系焼結リング磁石を備えるロータ用磁石を用いた。
(実施例5)
対称8極のラジアル異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石(外径:60mm、内径:48mm、軸方向長さ:20mmであり、化成処理及びアミノ変性エポキシ系カチオン電着コーティング(膜厚20μm)が施してある。)の外周面に、嫌気性接着剤(ヘンケルロックタイト社製、商品名:ロックタイトAV138)を塗布し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403製)からなるバックヨークの端面にPPS樹脂からなる4本の丸棒状のスペーサを嵌め込み、上記Nd-Fe-B系焼結リング磁石の外周面にこのバックヨークを接着することにより、予備成形体を作製した。この予備成形体を金型内(図示省略)にセットした後、ペレット状のPPS樹脂を310℃の温度に加熱して溶融後、射出成型用金型内に射出注入し、冷却固化することにより、PPS樹脂で被覆された(被覆層のうち最も薄い外周面の被覆厚さ:1mm)、図8に示すロータ用磁石体が得られた。次に、前記ロータ用磁石体のラジアル異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石の異方性付与方向に沿って室温、着磁磁場強度:1592kA/mの条件で対称8極着磁を行った。着磁後にロータ用磁石体の総磁束量φoを室温で測定した。表面磁束密度Boは、前記ロータ用磁石体の内周面において周方向の表面磁束密度分布をガウスメーターで測定したときのピーク値である。こうして得られたロータ用磁石体を100個準備し、80℃の温水に200時間を越えて浸漬試験を行った結果、いずれのロータ用磁石体も被覆樹脂層に膨れは認められず正常な外観であった。浸漬試験後にロータ用磁石体の総磁束量φo´を室温で測定した。更に前記浸漬試験後のロータ用磁石体の樹脂層を剥離したところ、リング磁石に錆は観察されなかった。更にこれらの浸漬試験後のロータ用磁石体の磁束量低下率Δφを測定した結果を表2に示す。
(実施例6)
径2極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石(外径:60mm、内径:48mm、軸方向長さ:20mmであり、化成処理及びアミノ変性エポキシ系カチオン電着コーティング(膜厚20μm)が施してある。)の外周面に、嫌気性接着剤(ヘンケルロックタイト社製、商品名:ロックタイトAV138)を塗布し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403製)からなるバックヨークの端面にPPS樹脂からなる4本の丸棒状のスペーサを嵌め込み、上記Nd-Fe-B系焼結リング磁石の外周面にこのバックヨークを接着することにより、予備成形体を作製した。この予備成形体を金型内(図示省略)にセットした後、ペレット状のPPS樹脂を310℃の温度に加熱して溶融後、射出成型用金型内に射出注入し、冷却固化することにより、PPS樹脂で被覆された(被覆層のうち最も薄い外周面の被覆厚さ:1mm)、図8に示すロータ用磁石体が得られた。次に、前記ロータ用磁石体の径2極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石の異方性付与方向に沿って室温、着磁磁場強度:1592kA/mの条件で径2極着磁を行った。着磁後にロータ用磁石体の総磁束量φoを室温で測定した。表面磁束密度Boは、前記ロータ用磁石体の内周面において周方向の表面磁束密度分布をガウスメーターで測定したときのピーク値である。こうして得られたロータ用磁石体を100個準備し、80℃の温水に200時間を越えて浸漬試験を行った結果、いずれのロータ用磁石体も被覆樹脂層に膨れは認められず正常な外観であった。浸漬試験後にロータ用磁石体の総磁束量φo´を室温で測定した。更に前記浸漬試験後のロータ用磁石体の樹脂層を剥離したところ、リング磁石に錆は観察されなかった。更にこれらの浸漬試験後のロータ用磁石体の磁束量低下率Δφを測定した結果を表2に示す。
(比較例2)
対称8極の極異方性Nd-Fe-B系焼結リング磁石(外径:60mm、内径:48mm、軸方向長さ:20mm)の外周面に、嫌気性接着剤(ヘンケルロックタイト社製、商品名:ロックタイトAV138)を塗布し、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403)からなるバックヨークを接着し、得られた予備磁石体を金型内(図示省略)にセットした後、ペレット状のPPS樹脂を310℃の温度で溶融してから金型内に注入し、冷却固化した後金型から取り出した。この1回目の射出成形により形成された被覆樹脂層は予備成形体の一部を被覆した。この成形体を別の金型(図示省略)にセットしてから、二回目の射出成形を行うことにより、PPS樹脂で被覆された(最も薄い内周面の被覆厚さ:1mm)、ロータ用磁石体が得られた。以降は実施例5と同様にして着磁した。着磁後にロータ用磁石体の総磁束量φoを室温で測定した。表面磁束密度Boは、前記ロータ用磁石体の内周面において周方向の表面磁束密度分布をガウスメーターで測定したときのピーク値である。こうして得られたロータ用磁石体を合計100個準備し、80℃の温水に浸漬した結果、浸漬時間が50時間を経過した時にいずれのロータ用磁石体樹脂被覆層にも膨れが発生した。浸漬試験後にロータ用磁石体の総磁束量φo´を室温で測定した。またこれらの樹脂被覆層を剥離したところ、永久磁石の表面に錆の発生が認められた。更にこれらの浸漬試験後のロータ用磁石体の磁束量低下率Δφを測定した結果を表2に示す。実施例4〜6に対して、比較例2はNd-Fe-B系焼結リング磁石に錆びが発生して、Δφが許容できない値となった。
Figure 2006115595
(実施例7)
実施例1のロータ用磁石体を主軸に固着し、巻線を設けた固定子やケーブルを圧入したモータケーシング内に一方の軸受と前記主軸と他方の軸受を順に挿入して、モータケーシングを密封して、図4のポンプ用液中モータを構成した。液封機構と液圧調整機構によりモータケーシング内部にプロピレングリコール水溶液(室温)を注入し、ロータ用磁石体とモータケーシングの間に充填した。この状態でケーブルを介して巻線に駆動電流を供給し、ロータ用磁石及び主軸を回転させた。回転開始から200時間後にポンプ用液中モータを停止し、内部から主軸に固着したロータ用磁石体を取り出した。ロータ用磁石体表面の樹脂被覆層に膨れは認められず正常な外観であった。樹脂被覆層を剥離したところ、リング磁石に錆は観察されなかった。
(比較例3)
比較例1のロータ用磁石体を主軸に固着し、実施例1と同様にして図4のポンプ用液中モータを構成した。液封機構と液圧調整機構によりモータケーシング内部にプロピレングリコール水溶液(室温)を注入し、ロータ用磁石体とモータケーシングの間に充填した。この状態でケーブルを介して巻線に駆動電流を供給し、ロータ用磁石体及び主軸を回転させた。回転開始から50時間後にポンプ用液中モータを停止し、内部から主軸に固着したロータ用磁石体を取り出した。ロータ用磁石体表面の樹脂被覆層には膨れが発生した。樹脂被覆層を剥離したところ、リング磁石に錆の発生が観察された。
本発明の第1の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図である。 予備磁石体の分解斜視図である。 図1のロータ用磁石体の成形装置の断面図である。 本発明の液中モータを示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係わるロータ用磁石体の断面図である。 従来のロータ用磁石体の断面図である。 従来の液中モータを示す断面図である。 従来のロータ用磁石体の断面図である。 従来のロータ用磁石体の断面図である。 従来のロータ用磁石体の断面図である。 従来のロータ用磁石体の成形金型の断面図である。
符号の説明
1:永久磁石、2:バックヨーク、2b:保持穴、2c:フランジ部、
3:被覆樹脂層、4:スペーサ、5:予備磁石体、6:フィン、
20:固定子、22:モータケーシング、23:軸受、24:軸受、
25:固定子巻線、26:ケーブル、27:液圧調整機構、28:液封機構、
31:主軸。

Claims (5)

  1. 少なくとも内周面又は外周面に複数個の磁極を有するリング状永久磁石と、前記リング状永久磁石の内周面又は外周面に固着されたリング状ヨークと、前記リング状永久磁石又は前記リング状ヨークの少なくとも一方の端面に固着された樹脂製のスペーサとを有し、前記リング状永久磁石及び前記リング状ヨークは樹脂により層状に被覆されていると共に、前記樹脂製のスペーサと前記樹脂層とが接合されていることを特徴とするロータ用磁石体。
  2. 前記樹脂層を構成する樹脂は前記樹脂製のスペーサと相溶性があり、もってモールド成形により前記樹脂製のスペーサと前記樹脂層とが溶着されていることを特徴とする請求項1に記載のロータ用磁石体。
  3. 前記リング状永久磁石は極異方性を有する希土類リング磁石であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロータ用磁石体。
  4. 前記リング状永久磁石はラジアル異方性を有する希土類リング磁石であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロータ用磁石体。
  5. 前記リング状永久磁石は径2極異方性を有する希土類リング磁石であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロータ用磁石体。
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