JP2006111790A - 導電性粘着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】他の添加剤を用いることなく、導電性および粘着性に優れる導電性粘着剤を提供すること。
【解決手段】本発明の導電性粘着剤は、下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
【化1】
Figure 2006111790

[式中、X、X、XおよびXは、それぞれ独立して、水素原子、または直鎖アルキル基を表し、同一であっても、異なっていてもよい。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表し、その他のものは、水素原子、メチル基またはエチル基を表す。また、8つのRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、同一であっても、異なっていてもよく、Yは、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含む基を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性粘着剤に関するものである。
各種デバイスにおいて、導電部を構成する部材同士の接合には、導電性粘着剤が用いられることがある。この導電性粘着剤には、一般に、金属粒子や炭素粒子等の導電性粒子を樹脂バインダーに混合してなるものが用いられる。
このような導電性粘着剤を用いて部材同士を電気的に接続するには、通常この部材同士の間に導電性粘着剤を介在させた状態で、一方の部材を他方の部材に向かって押圧することにより、導電性粘着剤中における導電性粒子を介して前記部材同士が電気的に接続されるまで、部材同士を接近させる必要がある(例えば、特許文献1参照。)。
ところが、接合すべき部材として、機械的強度が比較的弱いものを用いると、一方の部材を他方の部材に向かって押圧する際に、この押圧力に耐えきれず部材自身が破損するという問題ある。
かかる問題を解決するには、導電性粒子を用いることなく導電性および粘着性を発揮させること、すなわち、粘着剤自体が導電性を発揮するものがあれば有効であると考えられる。
ところが、このような導電性粘着剤が、見出されていないというのが実状である。
特開2003−45235号公報
本発明の目的は、他の添加剤を用いることなく、導電性および粘着性に優れる導電性粘着剤を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の導電性粘着剤は、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする。
Figure 2006111790
[式中、X、X、XおよびXは、それぞれ独立して、水素原子または直鎖アルキル基を表し、同一であっても、異なっていてもよい。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表し、その他のものは、水素原子、メチル基またはエチル基を表す。また、8つのRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、同一であっても、異なっていてもよく、Yは、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含む基を表す。]
これにより、本発明の導電性粘着剤により形成された粘着剤層は、他の添加剤を用いることなく、優れた導電性および粘着性を発揮するものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xのうちの2つは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表すことが好ましい。
これにより、粘着剤層は、優れた粘着性を発揮するものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記置換基Xと前記置換基Xとは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表すことが好ましい。
これにより、粘着剤層は、より好適に粘着性を発揮するようになる。
本発明の導電性粘着剤では、前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xのうち、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表すものは、同一の炭素数であることが好ましい。
これにより、粘着剤層の各部において導電率の偏りが生じるのを好適に防止することができる。すなわち、粘着剤層の各部において導電性がより均一なものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xのうちの3つは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表すことが好ましい。
これにより、粘着剤層は、より優れた粘着性を発揮するものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xのうち、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表すものは、同一の炭素数であることが好ましい。
これにより、粘着剤層の各部において導電率の偏りが生じるのを好適に防止することができる。すなわち、粘着剤層の各部において導電性がより均一なものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xは、いずれも炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表すことが好ましい。
これにより、粘着剤層は、さらに優れた粘着性を発揮するものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xは、いずれも同一の炭素数であることが好ましい。
これにより、粘着剤層の各部において導電率の偏りが生じるのを好適に防止することができる。すなわち、粘着剤層の各部において導電性がより均一なものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xは、それぞれベンゼン環の3位、4位または5位のうちのいずれかに結合していることが好ましい。
これにより、粘着剤層は、より優れた導電性および粘着性を発揮するようになる。
本発明の導電性粘着剤では、前記基Yは、炭素原子と水素原子とで構成されていることが好ましい。
これにより、前記一般式(1)で表される化合物間における電子の受け渡しが確実に行われることから、本発明の導電性粘着剤は、粘着剤層を形成した状態で、優れた導電性を発揮するものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記基Yの総炭素数は、6〜30であることが好ましい。
これにより、前記一般式(1)で表される化合物間における電子の受け渡しがより確実に行われることから、粘着剤層は、より優れた導電性を発揮するものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記基Yにおいて、前記芳香族炭化水素環の数は、1〜5であることが好ましい。
これにより、前記一般式(1)で表される化合物間における電子の受け渡しがより確実に行われることから、粘着剤層は、より優れた導電性を発揮するものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記基Yは、ビフェニレン基またはその誘導体であることが好ましい。
これにより、前記一般式(1)で表される化合物間における電子の受け渡しがより確実に行われることから、粘着剤層は、より優れた導電性を発揮するものとなる。
本発明の導電性粘着剤では、前記化合物の融点が、60〜150℃であることが好ましい。
これにより、本発明の導電性粘着剤を固形状物として用いる場合、固形状物を加熱する温度を低くすることができるので、接合すべき部材が加熱により不本意に変質・劣化するのを好適に防止することができる。
本発明の導電性粘着剤では、前記化合物のガラス転移温度が、5〜30℃であることが好ましい。
これにより、本発明の導電性粘着剤を固形状物として用いる場合、接合すべき部材同士を接合する際の操作をより容易に行うことができることから、このもの同士を確実に接合させることができる。
本発明の導電性粘着剤では、前記化合物を主成分とする固形状物として用いられることが好ましい。
これにより、形成される粘着剤層に不純物が混入するのを好適に抑制または防止することができる。
本発明の導電性粘着剤では、前記固形状物は、加熱により粘着性を発揮するものであることが好ましい。
これにより、接合すべき部材同士を確実に接合することができる。
本発明の導電性粘着剤では、前記化合物を溶媒に溶解して、液状物または半固形状物として用いられることが好ましい。
これにより、接合すべき部材の接合する側の面に、比較的容易に導電性粘着剤を供給することができる。
本発明の導電性粘着剤では、前記液状物および前記半固形状物は、前記溶媒の少なくとも一部が除去されることにより粘着性を発揮するものであることが好ましい。
これにより、接合すべき部材同士を確実に接合することができる。
本発明の導電性粘着剤では、前記液状物および前記半固形状物における前記化合物の含有量は、1〜50wt%であることが好ましい。
これにより、液状または半固形状の導電性粘着剤を、比較的低い粘度を示すものに調製することができるとともに、溶媒を除去した際には、速やかに粘度上昇し得るものとすることができる。
以下、本発明の導電性粘着剤を、好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の導電性粘着剤は、例えば、図1に示すような、回路基板1が備える端子5と、電子部品2が備える端子6とを電気的に接続するのに用いられる。
図1は、本発明の導電性粘着剤により、回路基板が備える端子と電子部品が備える端子とを接合した状態を示す概略図(縦断面図)である。
図1に示すように、回路基板1は、配線(図示せず)を備える基板3と、この配線の端部に接続された端子5とを備える。また、電子部品2は、能動素子(図示せず)を備える基板4と、能動素子の端部に接続された端子6とを備えている。
そして、接続すべき端子5と端子6との間に、本発明の導電性粘着剤により形成された粘着剤層7を介在させることにより、端子5と端子6とが接合されるとともに、電気的に接続されている。
ここで、本発明の導電性粘着剤は、下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
Figure 2006111790
[式中、X、X、XおよびXは、それぞれ独立して、水素原子、または直鎖アルキル基を表し、同一であっても、異なっていてもよい。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表し、その他のものは、水素原子、メチル基またはエチル基を表す。また、8つのRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、同一であっても、異なっていてもよく、Yは、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含む基を表す。]
本発明者は、上述した従来の問題点に鑑み、導電性粘着剤について鋭意研究を重ねた。その結果、前記一般式(1)で表される化合物が高い導電性を示し、かつ、所定の処理を施すことにより、高い粘着性を発揮するようになることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の導電性粘着剤は、例えば[1]前記一般式(1)で表される化合物(以下、単に「化合物(1)」という。)を主成分とする固形状物や、[2]化合物(1)を溶媒に溶解した液状物または半固形状物として用いることができる。
そして、[1]の場合、前記固形状物を、加熱した後に冷却することにより、[2]の場合、前記液状物または半固形状物を、溶媒の一部またはほぼ全てを除去することにより、固化、または端子5と端子6との間に供給した状態より粘度上昇させる。これにより、端子5と端子6との間に粘着剤層7が形成され、これらが粘着剤層7を介して接合される。
化合物(1)において、置換基X、置換基X、置換基Xおよび置換基X(以下、これらのものを総称して、「置換基X」ということもある。)は、これらのうちの少なくとも1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、さらに好ましくは4つが炭素数3〜8の直鎖アルキル基とされる。
炭素数3〜8の直鎖アルキル基を導入すること、また、その数が増加することにより、化合物(1)の融点およびガラス転移温度が低下するようになる。また、置換基X同士の間に相互作用が生じるため、この化合物の結晶化が抑制されるようになり、アモルファス状態となりやすくなる。これにより、粘着剤層7は、優れた粘着性を発揮するものとなる。
また、化合物(1)の主骨格は、共役系の化学構造を有するため、その特有な電子雲の広がりにより、この化合物同士の間において電子の円滑な受け渡しが行われる。これにより、粘着剤層7は、優れた導電性を発揮するものとなる。
以上のことから、導電性粒子等の他の添加剤の添加を要することなく、本発明の導電性粘着剤により形成された粘着剤層7は、優れた導電性と粘着性との双方を発揮するものとなる。
また、前記直鎖アルキル基の炭素数は、3〜6であるのがより好ましい。前記直鎖アルキル基の炭素数が小さくなり過ぎると、置換基X同士の相互作用が小さくなり、アモルファス化し難い化合物(1)となるおそれがある。その結果、粘着剤層7が、粘着性を十分に発揮できなくなるおそれがある。
一方、前記直鎖アルキル基の炭素数が大きくなり過ぎると、粘着剤層7中において、化合物(1)の主骨格同士が接近しづらくなり、導電性が十分に得られないおそれがある。
換言すれば、前記直鎖アルキル基の炭素数を上述したような範囲内にすることにより、隣接する置換基X同士の相互作用がより確実に生じるようになるとともに、前記主骨格同士間における電子の受け渡しがより確実に行われるようになる。その結果、本発明の導電性粘着剤により形成された粘着剤層7は、導電性および粘着性の双方をより好適に発揮するようになる。
さらに、置換基Xのうちの2つが、炭素数3〜8の直鎖アルキル基である場合、置換基Xと置換基Xとが、炭素数3〜8の直鎖アルキル基であるのが好ましい。これにより、置換基X同士の相互作用がより確実に生じるようになることから、粘着剤層7は、より好適に粘着性を発揮するようになる。
また、置換基Xのうちの複数が、炭素数3〜8の直鎖アルキル基である場合、各置換基Xは、ほぼ同一の炭素数のものであるのが好ましく、同一の炭素数のものであるのがより好ましい。これにより、粘着剤層7中において、化合物(1)同士、すなわち主骨格同士の離間距離にばらつきが生じるのを防止または抑制することができる。その結果、粘着剤層7の各部において導電率の偏りが生じるのを好適に防止することができる。換言すれば、本発明の導電性粘着剤により形成された粘着剤層7の各部において導電性がより均一なものとなる。
また、置換基Xは、ベンゼン環の2位から6位のいずれの位置に結合してもよいが、特に、3位、4位または5位のうちのいずれかに結合しているのが好ましい。これにより、置換基X同士の相互作用がより確実に生じるようになるとともに、化合物(1)同士をより適切な距離に離間させることができる。これにより、粘着剤層7は、より優れた導電性および粘着性を発揮するようになる。
なお、置換基Xのうち、炭素数3〜8の直鎖アルキル基であるもの以外は、水素原子、メチル基またはエチル基を表すが、これらの選択は、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表す置換基Xの炭素数に応じて行うようにすればよい。例えば、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表す置換基Xの炭素数が大きい場合には、それ以外のものは、水素原子を選択し、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表す置換基Xの炭素数が小さい場合には、それ以外のものは、メチル基もしくはエチル基を選択するようにすればよい。
また、化合物(1)は、その融点が60〜150℃程度であるのが好ましく、60〜100℃程度であるのがより好ましい。これにより、本発明の導電性粘着剤を固形状物として用いる場合、粘着剤層7により端子5と端子6とを接合する際に、加熱する温度を低くすることができるので、回路基板1や電子部品2等が加熱により不本意に変質・劣化するのを好適に防止することができる。
また、化合物(1)は、そのガラス転移温度が1〜30℃程度であるのが好ましく、5〜20℃程度であるのがより好ましい。これにより、本発明の導電性粘着剤を固形状物として用いる場合、固形状物を加熱して溶融した後に、比較的低温において、このものが固化に至るのを防止して、粘着性を有する過冷却状態を維持することができる。その結果、端子5と端子6とを接続する際の操作をより容易に行うことができ、これらのもの同士を確実に接合させることができる。
次に、化合物(1)において、電子の輸送(導電)に寄与する主骨格について説明する。
置換基Rは、水素原子、メチル基またはエチル基であり、置換基Rも、置換基Xの炭素数に応じて選択するようにすればよい。例えば、置換基Xの炭素数が大きい場合には、置換基Rとしては、水素原子を選択し、置換基Xの炭素数が小さい場合には、置換基Rとしては、メチル基もしくはエチル基を選択するようにすればよい。
基Yは、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含むものであればよいが、特に、炭素原子と水素原子とで構成されているものが好ましい。これにより、化合物(1)間における電子の受け渡しが確実に行われることから、粘着剤層7は、優れた導電性を発揮するものとなる。
具体的には、芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含む構造としては、例えば、下記化学式(2)〜(18)で表されるものが挙げられる。
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
Figure 2006111790
また、基Yの総炭素数は、6〜30であるのが好ましく、10〜25であるのがより好ましく、10〜20であるのがさらに好ましい。
さらに、基Yにおいて、芳香族炭化水素環の数は、1〜5であるのが好ましく、2〜5であるのがより好ましく、2または3であるのがさらに好ましい。
これらのことを考慮すると、化合物(1)において、基Yとしては、ビフェニレン基またはその誘導体が特に好ましい構造である。
これにより、化合物(1)間における電子の受け渡しがより確実に行われることから、本発明の導電性粘着剤により形成された粘着剤層7は、より優れた導電性を発揮するものとなる。
また、基Yにおいて、芳香族炭化水素環に置換基を導入する場合、この置換基としては、基Yの平面性を維持し得るものであれば、特に限定されないが、炭素数1〜3の直鎖アルキル基であるのが好ましく、メチル基またはエチル基であるのがより好ましい。
また、粘着剤層7の平均厚さは、特に限定されないが、0.01〜1.0μm程度であるのが好ましく、0.05〜0.1μm程度であるのがより好ましい。これにより、粘着剤層7は、その粘着性の低下を防止しつつ、十分な導電性を得ることができる。
また、粘着剤層7の接着強度は、0.001MPa以上であるのが好ましく、0.01MPa以上であるのがより好ましい。これにより、端子5と端子6とを接合させた状態で、この接合体に外部応力が付与された場合でも、これらが剥離するのを確実に防止することができる。
次に、本発明の導電性粘着剤により粘着剤層7を形成して、端子5と端子6とを接合する具体的な方法について説明する。
図2および図3は、それぞれ、本発明の導電性粘着剤により、回路基板が備える端子と電子部品が備える端子とを接合する方法を説明するための模式的な図(縦断面図)である。なお、以下では、図2および図3中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
[1]導電性粘着剤を固形状物として用いる場合
固形状の導電性粘着剤8の形状としては、特に限定されず、例えば、粉体状、顆粒状および小塊状等のいかなるものであってもよい。
[1−1] まず、固形状の導電性粘着剤8を、端子5の上面および端子6の上面に供給する(図2(a)参照。)。
なお、導電性粘着剤8は、端子5および端子6の一方の上面のみに供給するようにしてもよい。
[1−2] 次に、例えば、電熱ヒータや赤外線ヒータ等を用いて導電性粘着剤8を加熱して溶融させる。これにより、導電性粘着剤8は、粘着性を有する半固形状物8’となり、端子5および端子6の上面に付着する(図2(b)参照。)。
ここで、化合物(1)として、前述したように比較的低い融点のものを用いることにより、回路基板1や電子部品2等に不要な熱が加わることを確実に防止することができるので、回路基板1や電子部品2等が不本意に変質・劣化するのを好適に防止することができる。
[1−3] 次に、接合すべき端子5、6同士を位置決めしつつ、回路基板1と電子部品2とを接近させて、端子5と端子6との間に半固形状物8’を介在させる。
なお、回路基板1と電子部品2とを接近させる際には、必要に応じて回路基板1に向かって電子部品2を押圧するようにしてもよい。本発明の導電性粘着剤8を端子5と端子6との接合に用いることにより、このように電子部品2を押圧する場合においても、大きな押圧力を必要としないことから、端子5(回路基板1)および端子6(電子部品2)が破損することを好適に防止することができる。
[1−4] 次に、半固形状物8’(溶融状態の導電性粘着剤8)を、冷却することにより、固化または粘度上昇させる。これにより、端子5と端子6とを接合することができ、粘着剤層7が端子5と端子6との間に形成される(図2(c)参照。)。
なお、化合物(1)として、前述したように比較的低いガラス転移温度のものを用いることにより、加熱により溶融した導電性粘着剤8は、比較的低温において粘着性を有する過冷却状態、すなわち、半固形状物8’となった状態を維持することができる。そのため、端子5と端子6とを接合する操作を容易に行うことができる。
また、この方法において、導電性粘着剤8は、化合物(1)を主成分とするものであることから、形成される粘着剤層7に不純物が混入するのを好適に抑制または防止することができる。
[2]導電性粘着剤を液状物または半固形状物として用いる場合
化合物(1)を溶媒に溶解した液状または半固形状のものを導電性粘着剤8として用いる。この状態で、化合物(1)は、導電性粘着剤8中において置換基X同士が適度に相互作用を及ぼしあって、アモルファス状態で存在していると考えられる。
また、化合物(1)が溶媒に対して高い溶解性を示すことから、液状または半固形状の導電性粘着剤8の粘度は、導電性粘着剤8中における化合物(1)の含有量を設定することにより、比較的容易に調整できる。
そこで、導電性粘着剤8の粘度を比較的低く調整することにより、工程[2−1]において、端子5または端子6の上面に、比較的容易かつ操作性よく供給することができる。
具体的には、導電性粘着剤8における化合物(1)の含有量は、1〜50wt%であるのが好ましく、10〜30wt%であるのがより好ましい。これにより、導電性粘着剤8を、比較的低い粘度を示すものに調整することができるとともに、溶媒を除去した際には、速やかに粘度上昇し得るものとすることができる。
化合物(1)を溶解する溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等が挙げられる。その他、これら各種有機溶媒のうちの1種または2種以上と、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒や、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、グリセリン等のアルコール系溶媒のような極性溶媒のうちの1種または2種以上とを含む混合溶媒等が挙げられる。
[2−1] まず、導電性粘着剤8を、端子5の上面および端子6の上面に塗布(供給)する(図3(a)参照。)。
この塗布には、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法等の各種塗布法を用いることができる。
なお、導電性粘着剤8は、端子5および端子6の一方の上面のみに供給するようにしてもよい。
[2−2] 次に、接合すべき端子5、6同士を位置決めしつつ、回路基板1と電子部品2とを接近させて、端子5と端子6との間に導電性粘着剤8を介在させる。
なお、回路基板1と電子部品2とを接近させる際には、必要に応じて回路基板1に向かって電子部品2を押圧するようにしてもよい。本発明の導電性粘着剤8を端子5と端子6との接合に用いることにより、前述したのと同様の理由により、端子5(回路基板1)および端子6(電子部品2)が破損することを好適に防止することができる。
[2−3] 次に、この状態で、端子5と端子6との間に存在する導電性粘着剤8に含まれる溶媒の少なくとも一部を除去する(図3(b)参照。)。この際、置換基X同士の相互作用により、化合物(1)は、結晶化が抑制され、アモルファス状態のまま存在する。これにより、導電性粘着剤8の粘度は、徐々に上昇する。
そして、導電性粘着剤8が粘度上昇すること、さらには、導電性粘着剤8が固化することにより、粘着剤層7が形成されて、端子5と端子6とが接合される。
なお、粘着剤層7を形成した際に、導電性粘着剤8中には、結晶化した化合物(1)が含まれていてもよい。
また、導電性粘着剤8に含まれる溶媒を除去する方法としては、特に限定されず、例えば、自然乾燥のほか、加熱乾燥や真空乾燥のように強制的に除去するものであってもよい。
以上、本発明の導電性粘着剤を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものでない。
例えば、本発明の導電性粘着剤は、上述した回路基板と半導体チップ等の電子部品との接合に適用することができる他、例えば、電子ペーパーおよび電気泳動表示装置等が備える電極、または、有機薄膜トランジスタ等に形成されるスルーホール(導電部)等の形成材料に適用することができる。
さらに、化合物(1)は、上述した導電性粘着剤に使用できる他、例えば、帯電防止剤、導電性シート等の構成材料、および、導電性またはこれ以外の機能を発揮する機能性材料を保持するために用いられる樹脂バインダー等に適用することができる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.化合物の合成
まず、以下に示すような化合物(A)〜(I)を用意した。
<化合物(A)>
4−プロピルアニリン1molを酢酸150mLに溶解し、室温で無水酢酸を滴下後、撹拌した。反応終了後、析出した固体をろ過し、水洗後、乾燥した。
次に、得られた物質0.37mol、1−ブロモ−4−メチルベンゼン0.66mol、炭酸カリウム1.1mol、銅粉、ヨウ素を混合し、200℃で加熱した。放冷後、イソアミルアルコール130mL、純水50mL、水酸化カリウム0.73molを加え撹拌後、乾燥した。
さらに、そこで得られた化合物130mmol、4,4’−ジヨードビフェニル62mmol、酢酸パラジウム1.3mmol、t−ブチルホスフィン5.2mmol、t−ブトキシナトリム260mmol、キシレン700mLを混合して、120℃で撹拌した。その後、放冷し、結晶化して化合物を得た。
そして、質量スペクトル(MS)法、1H-核磁気共鳴(1H-NMR)スペクトル法、13C-核磁気共鳴(13C-NMR)スペクトル法、およびフーリエ変換赤外吸収(FT−IR)スペクトル法により、得られた化合物が下記化合物(A)であることを確認した。
Figure 2006111790
<化合物(B)>
4,4’−ジヨードビフェニルに代えて4,4’−ジヨード−2,2’−ジメチルビフェニルを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、化合物(B)を得た。
Figure 2006111790
<化合物(C)>
4−プロピルアニリンに代えて4−ヘキシルアニリンを用い、1−ブロモ−4−メチルベンゼンに代えて1−ブロモ−4−ヘキシルベンゼンを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、化合物(C)を得た。
Figure 2006111790
<化合物(D)>
4−ヘキシルアニリンに代えて4−ヘキシル−3,5−ジメチルアニリンを用いた以外は、前記化合物(C)と同様にして、化合物(D)を得た。
Figure 2006111790
<化合物(E)>
4−プロピルアニリンに代えて4−オクチルアニリンを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、化合物(E)を得た。
Figure 2006111790
<化合物(F)>
4−プロピルアニリンに代えて4−オクチルアニリンを用い、1−ブロモ−4−メチルベンゼンに代えて1−ブロモ−4−ヘキシルベンゼンを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、化合物(F)を得た。
Figure 2006111790
<化合物(G)>
下記化合物(G)として、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−ベンジジン(トスコ社製、「OSA6140」)を用意した。
Figure 2006111790
<化合物(H)>
4−プロピルアニリンに代えて4−エチルアニリンを用い、1−ブロモ−4−メチルベンゼンに代えて1−ブロモ−4−エチルベンゼンを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、化合物(H)を得た。
Figure 2006111790
2.実施例1〜6および比較例1〜2の導電性粘着剤の調製
以下に示すとおり、各実施例および各比較例の導電性粘着剤をそれぞれ調製した。
(実施例1)
ジフェニルアミン誘導体として化合物(A)を用い、この化合物(A)を平均粒径0.4mmの粉体(固形状物)とし固形状の導電性粘着剤を調製した。
(実施例2)
化合物(A)に代えて、化合物(B)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして固形状の導電性粘着剤を調製した。
(実施例3)
化合物(A)に代えて、化合物(C)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして固形状の導電性粘着剤を調製した。
(実施例4)
ジフェニルアミン誘導体として化合物(D)を用い、この化合物(D)の含有量が10wt%となるようにキシレンに溶解して半固形状の導電性粘着剤を調製した。
(実施例5)
化合物(D)に代えて、化合物(E)を用いた以外は、前記実施例4と同様にして半固形状の導電性粘着剤を調製した。
(実施例6)
化合物(D)に代えて、化合物(F)を用いた以外は、前記実施例4と同様にして半固形状の導電性粘着剤を調製した。
(比較例1)
化合物(A)に代えて、化合物(G)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして固形状の導電性粘着剤を調製した。
(比較例2)
化合物(D)に代えて、化合物(H)を用いた以外は、前記実施例4と同様にして半固形状の導電性粘着剤を調製した。
3.評価
各実施例および各比較例で調製した導電性粘着剤を備える試験片をそれぞれ作製し、これらの試験片に対して導電性試験と接着強度試験とをそれぞれ実施した。
3−1.試験片の作製
3−1−1.実施例1〜3および比較例1の導電性粘着剤を備える試験片の作製
固形状の導電性粘着剤を用いて、この導電性粘着剤を備える試験片を、次のようにして、実施例1〜3および比較例1ごとに10個ずつ作製した。
<1−a> まず、図4に示すような石英ガラス基板に金電極が設けられた試験片用基板を2つ用意した。
<1−b> 次に、固形状の導電性粘着剤を金電極の上面にそれぞれ供給した。
<1−c> 次に、この導電性粘着剤を150℃に加熱することにより溶融して無色透明の半固形状物にすることにより、粘着性を発揮させて金電極の上面に付着させた。
<1−d> 次に、金電極上に導電性粘着剤を付着させた状態で、それぞれの試験片用基板が備える金電極同士が対向するようにして、金電極同士の間に半固形状物を介在させた状態で冷却することにより、金電極同士を接合させた。これにより、図5に示すような、金電極(試験片用基板)同士が粘着剤層を介して接合された試験片を得た。
3−1−2.実施例4〜6および比較例2の導電性粘着剤を備える試験片の作製
半固形状の導電性粘着剤を用いて、この導電性粘着剤を備える試験片を、次のようにして、実施例4〜6および比較例2ごとに10個ずつ作製した。
<2−a> まず、図4に示すような石英ガラス基板に金電極が設けられた試験片用基板を2つ用意した。
<2−b> 次に、半固形状の導電性粘着剤を金電極の上面に、インクジェット印刷法により、それぞれ供給(塗布)した。
<2−c> 次に、金電極上に半固形状の導電性粘着剤を付着させた状態で、それぞれの試験片用基板が備える金電極同士が対向するようにして、試験片用基板同士を接近させることにより、試験片用基板が備える金電極同士の間に導電性粘着剤を介在させた。
<2−d> 次に、金電極同士の間に導電性粘着剤を介在させた状態で、150℃×10分間の条件で加熱することにより、金電極同士を接合させた。これにより、図5に示すような、金電極(試験片用基板)同士が粘着剤層を介して接合された試験片を得た。
3−2.導電性試験
各実施例および各比較例の導電性粘着剤を備える試験片を、それぞれ、5個ずつ用意した。
次に、図5に示すように、試験片が備える金電極に対し、20Vの電圧を印加して、金電極同士間に流れる電流値を、各実施例および各比較例について、測定した。
なお、各実施例および各比較例で測定された電流値は、5個の試験片で測定された電流値の平均値である。
次に、各試験片を水蒸気雰囲気下(温度60℃、湿度95%RH)に1000時間放置した後に、再び上述した導電性試験を行い、電流値を求めた。
3−3.接着強度試験
各実施例および各比較例の導電性粘着剤を備える試験片を、それぞれ、5個ずつ用意し治具に装着した。
次に、治具に装着した試験片に対して、接着強度試験(フラットワイズ試験)を行い、荷重−クロスヘッド移動量線図を得た。
次に、この線図から最大荷重を読み取り、各実施例および各比較例について、この最大荷重から粘着剤層の接着強度を算出した。
なお、各実施例および各比較例で算出された接着強度は、それぞれ5個の試験片で算出された接着強度の平均値である。
また、接着強度試験を実施した際の各種条件は、以下に示すとおりである。
・装置(万能材料試験機):Instron社製、「Model 5565」
・測定方法 :クロスヘッド移動量法
・測定温度 :23℃(室温)
・試験速度 :0.5mm/分
そして、各実施例および各比較例で算出した接着強度に応じて、それぞれ、以下の4段階の基準に従って評価した。なお、比較例1の試験片は、装置に装着すると同時に接合面同士が外れてしまったため、接着強度の測定は、行えなかった。
◎:接着強度が、1.0×10−2MPa以上である
○:接着強度が、1.0×10−3MPa以上、1.0×10−2MPa未満である
△:接着強度が、5.0×10−4MPa以上、1.0×10−3MPa未満である
×:接着強度が、5.0×10−4MPa未満である
次に、各試験片を、水蒸気雰囲気下(温度60℃、湿度95%RH)に1000時間放置した後に、再び上述した接着強度試験を行い、同様の評価を行った。
これらの評価結果を、それぞれ、以下の表1に示す。
Figure 2006111790
表1に示すように、各実施例の導電性粘着剤により形成された粘着剤層は、いずれも、優れた粘着性および導電性の双方を発揮するものであった。
また、水蒸気雰囲気下において使用した後においても、十分な粘着性および導電性を維持するものであった。
これに対して、比較例1および比較例2の導電性粘着剤により形成された粘着剤層は、優れた導電性を発揮するものの、十分な粘着性を発揮するには至らなかった。これは、比較例1および比較例2の導電性粘着剤が有する置換基Xに原因があったと考えられる。すなわち、置換基Xの直鎖アルキル基の鎖長が短すぎるために、置換基X間における相互作用が十分に得られなかったことに起因すると推察される。
本発明の導電性粘着剤により、回路基板が備える端子と電子部品が備える端子とを接合した状態を示す概略図(縦断面図)である。 本発明の導電性粘着剤により、回路基板が備える端子と電子部品が備える端子とを接合する方法を説明するための模式的な図(縦断面図)である。 本発明の導電性粘着剤により、回路基板が備える端子と電子部品が備える端子とを接合する方法を説明するための模式的な図(縦断面図)である。 金電極を備える基板の概略図(斜視図)である。 粘着性試験および導電性試験に用いる試験片の概略図(縦断面図)である。
符号の説明
1……回路基板 2……電子部品 3、4……基板 5、6……端子 7……粘着剤層 8……導電性粘着剤 8’……半固形状物

Claims (20)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする導電性粘着剤。
    Figure 2006111790
    [式中、X、X、XおよびXは、それぞれ独立して、水素原子または直鎖アルキル基を表し、同一であっても、異なっていてもよい。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表し、その他のものは、水素原子、メチル基またはエチル基を表す。また、8つのRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、同一であっても、異なっていてもよく、Yは、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含む基を表す。]
  2. 前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xのうちの2つは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表す請求項1に記載の導電性粘着剤。
  3. 前記置換基Xと前記置換基Xとは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表す請求項2に記載の導電性粘着剤。
  4. 前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xのうち、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表すものは、同一の炭素数である請求項2または3に記載の導電性粘着剤。
  5. 前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xのうちの3つは、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表す請求項1に記載の導電性粘着剤。
  6. 前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xのうち、炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表すものは、同一の炭素数である請求項5に記載の導電性粘着剤。
  7. 前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xは、いずれも炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表す請求項1に記載の導電性粘着剤。
  8. 前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xは、いずれも同一の炭素数である請求項7に記載の導電性粘着剤。
  9. 前記置換基X、前記置換基X、前記置換基Xおよび前記置換基Xは、それぞれベンゼン環の3位、4位または5位のうちのいずれかに結合している請求項1ないし8のいずれかに記載の導電性粘着剤。
  10. 前記基Yは、炭素原子と水素原子とで構成されている請求項1ないし9のいずれかに記載の導電性粘着剤。
  11. 前記基Yの総炭素数は、6〜30である請求項1ないし10のいずれかに記載の導電性粘着剤。
  12. 前記基Yにおいて、前記芳香族炭化水素環の数は、1〜5である請求項1ないし11のいずれかに記載の導電性粘着剤。
  13. 前記基Yは、ビフェニレン基またはその誘導体である請求項1ないし12のいずれかに記載の導電性粘着剤。
  14. 前記化合物の融点が、60〜150℃である請求項1ないし13のいずれかに記載の導電性粘着剤。
  15. 前記化合物のガラス転移温度が、5〜30℃である請求項1ないし14のいずれかに記載の導電性粘着剤。
  16. 前記化合物を主成分とする固形状物として用いられる請求項1ないし15のいずれかに記載の導電性粘着剤。
  17. 前記固形状物は、加熱により粘着性を発揮するものである請求項16に記載の導電性粘着剤。
  18. 前記化合物を溶媒に溶解して、液状物または半固形状物として用いられる請求項1ないし15のいずれかに記載の導電性粘着剤。
  19. 前記液状物および前記半固形状物は、前記溶媒の少なくとも一部が除去されることにより粘着性を発揮するものである請求項18に記載の導電性粘着剤。
  20. 前記液状物および前記半固形状物における前記化合物の含有量は、1〜50wt%である請求項18または19に記載の導電性粘着剤。
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