JP2008159721A - 光電変換素子および電子機器 - Google Patents

光電変換素子および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】光電変換効率および耐久性に優れる光電変換素子、および、かかる光電変換素子を備える電子機器を提供すること。
【解決手段】光電変換素子は、負極と、負極の一方の面側に設けられ、無機半導体材料を主材料とする複数の半導体粒子で構成された半導体層を含む光電変換層と、半導体粒子同士の間隙の少なくとも一部に充填され、かつ光電変換層の負極と反対側の面を覆うように設けられた正孔輸送層と、正孔輸送層の光電変換層と反対側に設けられた正極とを有し、正孔輸送層が、下記一般式(1)で表される化合物を含む材料で構成されていることを特徴とする。
Figure 2008159721

【選択図】なし

Description

本発明は、光電変換素子および電子機器に関する。
近年、アモルファスシリコン太陽電池に代わるものとして、色素増感型太陽電池が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特許文献1に記載の色素増感型太陽電池では、電解質層が低分子の溶媒を含有している。このため、この溶媒の液漏れを防ぐために、封止を厳重に行う必要がある。
しかしながら、長期にわたって封止効果を維持するのは困難であり、揮発や液漏れにより、電解質層から溶媒が減少し、色素増感型太陽電池の特性が劣化する。
これに対して、特許文献2には、電解質層に代えて、低分子溶媒を含まないイオン伝導性の固体電解質あるいは正孔輸送性の固体有機物質などを、正孔輸送層として用いることが提案されている。すなわち、いわゆる全固体型の色素増感型太陽電池の開発が検討されている。
かかる色素増感型太陽電池では、多孔質なTiO層の空孔内に正孔輸送層が十分に入り込んでいないと、色素と正孔輸送層とが十分に接触せず、このため、色素で発生した正孔が効率よく正孔輸送層に受け渡されないという問題が生じる。
また、TiO層の熱膨張係数が正孔輸送層の熱膨張係数と異なるため、経時的にTiO層と正孔輸送層料との界面において剥離が生じやすいという問題がある。
そして、かかる問題が生じた場合、色素増感型太陽電池の発電効率(光電変換効率)が極端に低下してしまう。
特開平1−220380号公報 特開2004−235240号公報
本発明の目的は、光電変換効率および耐久性に優れる光電変換素子、および、かかる光電変換素子を備える電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の光電変換素子は、負極と、
前記負極の一方の面側に設けられ、無機半導体材料を主材料とする複数の半導体粒子で構成された半導体層を含む光電変換層と、
前記半導体粒子同士の間隙の少なくとも一部に充填され、かつ前記光電変換層の前記負極と反対側の面を覆うように設けられた正孔輸送層と、
前記正孔輸送層の前記光電変換層と反対側に設けられた正極とを有し、
前記正孔輸送層が、下記一般式(1)で表される化合物を含む材料で構成されていることを特徴とする。
Figure 2008159721
[式中、X、X、XおよびXは、それぞれ独立して、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖アルキル基を表し、同一であっても、異なっていてもよい。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、炭素数3〜8の置換もしくは無置換の直鎖アルキル基を表し、その他のものは、水素原子、メチル基またはエチル基を表す。また、8つのRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、同一であっても、異なっていてもよく、Yは、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含む基を表す。]
一般式(1)で表される化合物は、常温で高い粘着性を有する。このため、一般式(1)で表される化合物を含む材料も、常温で粘着性を有する。かかる材料の作用により、得られる正孔輸送層は、光電変換層および正極との間に高い密着性が得られる。これにより、光電変換層4で発生した正孔を正極側に円滑に移動させることができる。その結果、光電変換素子は、光電変換効率に優れたものとなる。
また、正孔輸送層は、実質的に液性成分(溶媒または分散媒)を含まないため、この液性成分の揮発により、光電変換素子に特性の変化(劣化)が生じるのを好適に防止することができる。すなわち、光電変換素子は、耐久性にも優れたものとなる。
本発明の光電変換素子では、前記正孔輸送層は、粘着性を有し、前記間隙内に充填された部分において、前記半導体粒子同士を固定、または前記半導体粒子同士の固定を強化する機能を発揮することが好ましい。
これにより、光電変換層で発生した正孔を正極側に円滑に移動させることができる。その結果、光電変換素子は、光電変換効率に優れたものとなる。
本発明の光電変換素子では、前記光電変換層において、前記半導体粒子の表面には、色素が担持されていることが好ましい。
これにより、光電変換に可視光を利用することができるようになる。
本発明の光電変換素子では、前記色素は、金属錯体を主成分とするものであることが好ましい。
金属錯体は、金属(中心金属)と、この金属に配位する配位子とを有する。かかる金属錯体は、配位子の分子設計を行うことにより、特性の異なるものを比較的容易に得ることができるという利点があることから好ましい。
本発明の光電変換素子では、前記金属錯体は、ピリジン環を含む配位子を有するものであることが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物がその主骨格にフェニルアミン構造を有するため、このフェニルアミン構造と、ピリジン環を含む配位子との親和性が高い。したがって、色素として、ピリジン環を含む配位子を有する金属錯体を用いることにより、色素と正孔輸送層との密着性が向上する。このため、色素で発生した正孔を正孔輸送層に円滑に受け渡すことができる。その結果、光電変換素子の光電変換効率がより向上する。
本発明の光電変換素子では、前記金属錯体は、シアノ基またはチオシアネート基を有するものであることが好ましい。
シアノ基またはチオシアネート基が中心金属に配位した金属錯体は、その分子構造が安定化する。このため、かかる金属錯体は、経時的に劣化し難くなり、その結果、光電変換素子の長寿命化に寄与する。
本発明の光電変換素子では、前記一般式(1)で表される化合物において、前記置換基X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、シアノ基またはチオシアネート基で置換された炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表すことが好ましい。
色素として好適に用いられる金属錯体は、シアノ基またはチオシアネート基を有している。したがって、前記一般式(1)で表される化合物として、シアノ基またはチオシアネート基で置換された直鎖アルキル基を有する化合物を用いることにより、色素と正孔輸送層との密着性がより向上する。このため、色素で発生した正孔を正孔輸送層により円滑に受け渡すことができる。その結果、光電変換素子の光電変換効率がさらに向上する。
本発明の光電変換素子では、前記正孔輸送層中の前記一般式(1)で表される化合物の含有量は、75wt%以上であることが好ましい。
これにより、光電変換素子の光電変換効率がさらに向上する。
本発明の光電変換素子では、前記光電変換層において、前記半導体層は、複数の前記半導体粒子が互いに接合されて構成され、多孔質状態となっていることが好ましい。
これにより、半導体層において、電子の移動をより円滑に生じさせることができる。その結果、光電変換素子の光電変換効率を向上させることができる。
本発明の光電変換素子では、前記光電変換層において、前記半導体層は、複数の前記半導体粒子が互いに独立して構成されていることが好ましい。
これにより、半導体層を、高温プロセスを経ることなく形成し得る。このため、光電変換層を支持する基板の構成材料の選択の幅が広がる。また、負極の熱による変質(または劣化)を防止することができ、光電変換素子の光電変換効率の低下を防止することができる。
本発明の電子機器は、本発明の光電変換素子を備えることを特徴とする。
これにより、性能に優れる電子機器が得られる。
本発明の電子機器では、前記光電変換素子に生じた起電力により、当該電子機器が備える能動部品の全部または一部が駆動することが好ましい。
これにより、性能に優れる電子機器が得られる。
以下、本発明の光電変換素子について、図示の好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の光電変換素子を太陽電池に適用した場合を一例に説明する。
図1は、本発明の光電変換素子を太陽電池に適用した場合の実施形態を示す部分断面図、図2は、図1に示す太陽電池の厚さ方向の中央部付近の断面を示す拡大図である。なお、以下では、説明の都合上、図1および図2中、上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
図1に示すように、太陽電池(光電変換素子)1は、負極(陰極)3が設けられた下基板2と、正極(陽極)6が設けられた上基板7と、負極3と正極6との間に設けられた光電変換層4および正孔輸送層5と、光電変換層4および正孔輸送層5を封止する封止部8とを有している。また、太陽電池1には、外部回路10が接続されている。
太陽電池1では、光が入射すると、光電変換層4において、電子が励起され、電子(e)と正孔(h)とが発生する。そして、電子は負極3側へ、正孔は正孔輸送層5(正極6側)へ移動し、負極3と正極6との間に、電位差(光起電力)が生じる。その結果、外部回路10に、電流(光励起電流)が流れる。
下基板2および上基板7は、それぞれ、負極3および正極6を支持するとともに、太陽電池1全体を保護し、その形状を維持するものである。
下基板2および上基板7の構成材料としては、それぞれ、例えば、ガラス材料、セラミックス材料、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような樹脂材料、アルミニウムのような金属材料等が挙げられる。
また、下基板2および上基板7の平均厚さは、その構成材料、太陽電池1の用途等により適宜設定される。
なお、本実施形態の太陽電池1では、図1に示すように、上基板7側から、例えば、太陽光等の光(以下、単に「光」と言う。)を入射させて(照射して)使用する。このため、上基板7および正極6は、好ましくは実質的に透明(無色透明、着色透明または半透明)とされる。
下基板2の上面には、負極3が設けられ、上基板7の下面には、正極6が設けられている。これらの負極3および正極6には、それぞれ、外部回路10の導線11の一端が接続されている。
負極3および正極6の構成材料としては、それぞれ、例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、フッ素原子を含有する酸化錫(FTO)、酸化インジウム(IO)、酸化錫(SnO)のような金属酸化物材料、アルミニウム、ニッケル、コバルト、白金、銀、金、銅、モリブデン、チタン、タンタルまたはこれらを含む合金のような金属材料、黒鉛のような炭素材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、複数層の積層体等として)用いることができる。
また、負極3および正極6の平均厚さは、それぞれ、その構成材料等により適宜設定され、特に限定されない。
負極3上(負極3の下基板2と反対側の面)には、光電変換層4が設けられている。本実施形態では、図2に示すように、光電変換層4は、複数の半導体粒子411で構成された半導体層41と、半導体粒子411の表面に担持された色素42とで構成されている。このように、光電変換層4が色素42を含有する構成とすることにより、光電変換に可視光を利用することができるようになる。
半導体粒子411は、無機半導体材料を主材料として構成されている。
この無機半導体材料(電子輸送材料)としては、例えば、TiO、ZnO、SnO、SrTiO、ZnO、Alのような酸化物系材料、TiC、SiCのような炭化物系材料、Si、BN、BNのような窒化物系材料、CdSのような硫化物系材料、CdSeのようなセレン化物系材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、無機半導体材料としては、酸化物系材料が好ましい。酸化物系材料を主材料とする半導体粒子411は、その表面に水酸基を露出する。このため、色素42が水酸基と反応可能な反応性基(例えば、カルボン酸基、水酸基、アルコキシシリル基、ハロゲノシリル基等)を有する場合、半導体粒子411(半導体層41)に色素42を化学結合させることができる。その結果、色素42から半導体層41への電子の受け渡しをより円滑かつ確実に生じさせることができる。
また、半導体層41は、図2(a)に示すように、複数の半導体粒子411は、互いに接合されて構成され、全体として多孔質状態となっていてもよいし、図2(b)に示すように、複数の半導体粒子411が互いに独立して構成されていてもよい。
前者の場合、半導体層41において、電子の移動をより円滑に生じさせることができる。その結果、太陽電池1の光電変換効率(発電効率)を向上させることができる。
一方、後者の場合、半導体層41を、高温プロセスを経ることなく形成し得る。このため、下基板2の構成材料の選択の幅が広がる。また、負極3の熱による変質(または劣化)を防止することができ、太陽電池1の光電変換効率の低下を防止することができる。なお、後述するが、正孔輸送層5を構成する一般式(1)で表される化合物を含む材料は、常温で粘着性を有する。このため、半導体粒子411の散逸を防止して、すなわち半導体粒子411を固定して、光電変換層4の形状を保持することができる。
半導体粒子411の平均粒径は、特に限定されないが、1〜250nm程度であるのが好ましく、5〜150nm程度であるのがより好ましい。これにより、半導体層41の表面積を十分に確保することができ、半導体層41が担持する色素42の量を十分に増大させることができる。また、光電変換層4と正孔輸送層5との接触面積を十分に確保することもできる。
半導体層41の空孔率(半導体層41において、半導体粒子411同士の間に存在する間隙が占める割合)は、特に限定されないが、5〜90%程度であるのが好ましく、15〜50%程度であるのがより好ましい。半導体層41(光電変換層4)の空孔率を、前記範囲に設定することにより、半導体層41に担持される色素42の量を十分に大きくすることができる。さらに、半導体層41および色素42に接触する、正孔輸送層5を構成する一般式(1)で表される化合物の量をも十分に大きくすることができる。その結果、太陽電池1の光電変換効率をより向上させることができる。
また、光電変換層4(半導体層41)の平均厚さは、特に限定されないが、0.1〜300μm程度であるのが好ましく、0.5〜100μm程度であるのがより好ましい。
色素42としては、特に限定されないが、例えば、ルテニウム錯体、オスミウム錯体、鉄錯体、銅錯体、白金錯体のような金属錯体系色素(金属錯体)、シアニン色素(例えば、下記化2参照)およびメロシアニン色素(例えば、下記化3参照)等のメチン色素、マーキュロクロム色素、キサンテン系色素、ポルフィリン色素、フタロシアニン色素、アゾ系色素、クマリン系色素、ハイビスカス色素、ブラックベリー色素、ラズベリー色素、ザクロ果汁色素、クロロフィル色素のような有機系色素等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2008159721
Figure 2008159721
これらの中でも、色素42としては、芳香族環を有するもののうち、金属錯体を主成分とするものが好適に用いられる。金属錯体は、金属(中心金属)と、この金属に配位する配位子とを有する。かかる金属錯体を色素42として備える太陽電池1は、光電変換効率に優れたものとなる。また、金属錯体は、配位子の分子設計を行うことにより、特性の異なるものを比較的容易に得ることができるという利点がある。この特性としては、例えば、吸収する光の波長、半導体層41や正孔輸送層5との密着性等が挙げられる。金属錯体が有する配位子としては、例えば、ピリジン系、ビピリジン系、キノリン系、フェナントロリン系、β−ジケトナート系等の配位子、またはこれらの配位子に各種置換基が導入されたものが挙げられる。
金属錯体が有する配位子としては、例えば、ピリジン系、ビピリジン系、キノリン系、フェナントロリン系、β−ジケトナート系等の配位子、またはこれらの配位子に各種置換基が導入されたものが挙げられる。
これらの中でも、金属錯体は、ピリジン系、ビピリジン系等のピリジン環を含むものが好ましい。かかる配位子を有する金属錯体は、正孔輸送層5に用いられる一般式(1)で表される化合物(後述する)に対して高い親和性を有する。これは、一般式(1)で表される化合物がその主骨格にフェニルアミン構造を有するが、このフェニルアミン構造と、ピリジン環を含む配位子との親和性が高いことに起因する。したがって、色素42として、ピリジン環を含む配位子を有する金属錯体を用いることにより、色素42と正孔輸送層5(一般式(1)で表される化合物)との密着性が向上する。このため、色素42で発生した正孔を正孔輸送層5に円滑に受け渡すことができる。その結果、太陽電池1の光電変換効率がより向上する。
また、半導体粒子411が酸化物系半導体材料を主材料として構成される場合、配位子に導入する置換基として、例えば、カルボン酸基、水酸基、アルコキシシリル基、ハロゲノシリル基等を導入すると、色素42を半導体層41の表面に化学結合させることができる。このため、色素42で発生した電子を半導体層41に円滑に受け渡すことができる。その結果、太陽電池1の光電変換効率がより向上する。
さらに、金属錯体は、中心金属に直接配位する各種置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、シアノ基またはチオシアネート基が好適である。シアノ基またはチオシアネート基が中心金属に配位した金属錯体は、その分子構造が安定化する。このため、かかる金属錯体は、経時的に劣化し難くなり、その結果、太陽電池1の長寿命化に寄与する。
このような金属錯体としては、例えば、下記化4〜化6で表されるものが好適に用いられる。
Figure 2008159721
Figure 2008159721
Figure 2008159721
このような光電変換層4の外周部を囲んで、下基板2と上基板7との間には、封止部8が設けられている。この封止部8は、下基板2と上基板7との間隔を規定するスペーサとしても機能する。
この封止部8により、太陽電池1の内部への水分等の侵入を防止して、光電変換層4および正孔輸送層5の変質(または劣化)を好適に防止することができる。また、太陽電池1の形状および強度を維持することができる。
封止部8は、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等で構成することができる。また、かかる構成材料は、スペーサ部材(スペーサ粒子)を含有してもよい。
封止部8で囲まれる空間内には、正孔輸送層5が設けられている。換言すれば、光電変換層4の上面(負極3と反対側の面)を覆うように正孔輸送層5が設けられている。
また、図2(a)および(b)に示すように、正孔輸送層5は、半導体層41(光電変換層4)を構成する半導体粒子411同士の間隙の一部に充填されて(浸透して)いる。これにより、光電変換層4(色素42)と正孔輸送層5との接触面積を十分に確保することができる。その結果、太陽電池1は、光電変換効率に優れたものとなる。
この正孔輸送層5は、下記一般式(1)で表される化合物を含む材料で構成されている。
Figure 2008159721
[式中、X、X、XおよびXは、それぞれ独立して、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖アルキル基を表し、同一であっても、異なっていてもよい。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、炭素数3〜8の置換もしくは無置換の直鎖アルキル基を表し、その他のものは、水素原子、メチル基またはエチル基を表す。また、8つのRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、同一であっても、異なっていてもよく、Yは、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含む基を表す。]
かかる一般式(1)で表される化合物(以下、「化合物(1)」言うこともある。)は、常温で高い粘着性を有する。このため、化合物(1)を含む材料(以下、「正孔輸送層材料」と言うこともある。)も、常温で粘着性を有する。この正孔輸送層材料の作用により、得られる正孔輸送層5は、光電変換層4および正極6との間に高い密着性が得られる。また、半導体粒子411同士の固定を強化する機能を発揮する。これにより、色素42(光電変換層4)で発生した正孔を正極6側に円滑に移動させることができる。その結果、太陽電池1は、光電変換効率に優れたものとなる。
また、化合物(1)は、加熱することにより、高い流動性を示すようになる。このため、後述する太陽電池1の製造方法において、正孔輸送層5を形成する際に、正孔輸送層材料を加熱して溶融状態とし、光電変換層4に供給することにより、その内部(半導体粒子411同士の間の間隙)にまで、浸透(充填)させることができる。その結果、光電変換層4と正孔輸送層5との間に、十分な接触面積を確保することができる。
化合物(1)において、置換基X、置換基X、置換基Xおよび置換基X(以下、これらのものを総称して、「置換基X」と言うこともある。)は、これらのうちの少なくとも1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、さらに好ましくは4つが炭素数3〜8の置換もしくは無置換の直鎖アルキル基(以下、単に「直鎖アルキル基」と言うこともある。)とされる。
かかる直鎖アルキル基を導入すること、また、その数が増加することにより、化合物(1)の融点およびガラス転移点(ガラス転移温度)が低下するようになる。また、置換基X同士の間に相互作用が生じるため、この化合物(1)の結晶化が抑制されるようになり、アモルファス状態となりやすくなる。これにより、正孔輸送層材料は、常温においてより高い粘着性を発揮するようになる。
また、化合物(1)の主骨格(化合物(1)の置換基Xを除く部分)は、共役系の化学構造を有するため、その特有な電子雲の広がりにより、この化合物(1)同士の間において正孔の円滑な受け渡しが行われる。これにより、正孔輸送層5は、優れた正孔輸送能(正孔輸送性)を発揮する。
また、直鎖アルキル基の炭素数は、3〜6であるのがより好ましい。直鎖アルキル基の炭素数が小さくなり過ぎると、置換基X同士の相互作用が小さくなり、アモルファス化し難い化合物(1)となるおそれがある。その結果、正孔輸送層材料(正孔輸送層5)が、粘着性を十分に発揮できなくなるおそれがある。
一方、直鎖アルキル基の炭素数が大きくなり過ぎると、正孔輸送層5中において、化合物(1)の主骨格同士が接近しづらくなり、十分な正孔輸送能が得られないおそれがある。
換言すれば、直鎖アルキル基の炭素数を上述したような範囲内にすることにより、隣接する置換基X同士の相互作用がより確実に生じるようになるとともに、化合物(1)の主骨格同士の間における正孔の受け渡しがより確実に行われるようになる。その結果、正孔輸送層5は、正孔輸送性および粘着性の双方をより好適に発揮するようになる。
また、直鎖アルキル基に置換基が導入されたもの(置換直鎖アルキル基)である場合、その置換基としては、シアノ基またはチオシアネート基であるのが好ましい。すなわち、化合物(1)において、置換基X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、シアノ基またはチオシアネート基で置換された炭素数3〜8の直鎖アルキル基であるのが好ましい。
前述のように、色素42には、例えば、前記化4〜6で表されるような金属錯体が好適に用いられるが、これらの金属錯体は、シアノ基またはチオシアネート基を有している。したがって、置換基Xとして、シアノ基またはチオシアネート基で置換された直鎖アルキル基を有する化合物(1)を用いることにより、色素42と化合物(1)との親和性の向上が図られる。その結果、色素42と正孔輸送層5との密着性がより向上する。このため、色素42で発生した正孔を正孔輸送層5により円滑に受け渡すことができ、太陽電池1の光電変換効率がさらに向上する。
さらに、置換基Xのうちの2つが、直鎖アルキル基である場合、置換基Xと置換基Xとが、直鎖アルキル基であるのが好ましい。これにより、置換基X同士の相互作用がより確実に生じるようになる。このため、正孔輸送層5は、より好適に粘着性を発揮するようになる。
また、置換基Xのうちの複数が、直鎖アルキル基である場合、各置換基Xは、ほぼ同一の炭素数のものであるのが好ましく、同一の炭素数のものであるのがより好ましい。これにより、正孔輸送層5中において、化合物(1)同士、すなわち、その主骨格同士の離間距離にばらつきが生じるのを防止または抑制することができる。その結果、正孔輸送層5の各部において正孔輸送性に偏りが生じるのを好適に防止することができる。換言すれば、正孔輸送層5の各部において正孔輸送性がより均一となる。
また、置換基Xは、ベンゼン環の2位から6位のいずれの位置に結合してもよいが、特に、3位、4位または5位のうちのいずれかに結合しているのが好ましい。これにより、置換基X同士の相互作用がより確実に生じるようになる。また、化合物(1)同士をより適切な距離に離間させることができる。これにより、正孔輸送層5は、より優れた正孔輸送性および粘着性を発揮するようになる。
なお、置換基Xのうち、直鎖アルキル基であるもの以外は、水素原子、メチル基またはエチル基を表すが、いずれの置換基を導入するかは、直鎖アルキル基の炭素数に応じて決定するようにすればよい。例えば、直鎖アルキル基の炭素数が大きい場合には、それ以外の置換基Xは、水素原子と、直鎖アルキル基の炭素数が小さい場合には、それ以外の置換基Xは、メチル基もしくはエチル基とすればよい。
また、化合物(1)は、その融点が60〜150℃程度であるのが好ましく、60〜100℃程度であるのがより好ましい。これにより、正孔輸送層5を形成する際に、比較的低温で正孔輸送層材料に流動性を生じさせることができる。このため、正孔輸送層材料の取り扱いが容易である。
また、化合物(1)は、そのガラス転移温度が1〜30℃程度であるのが好ましく、5〜20℃程度であるのがより好ましい。これにより、正孔輸送層材料が低温で固化するのを防止することができる。このため、正孔輸送層材料は、粘着性を有する過冷却状態を維持することができる。その結果、正孔輸送層5の形成する際の操作をより容易に行うことができる。
次に、化合物(1)において、正孔(キャリア)の輸送に寄与する主骨格について説明する。
置換基Rは、水素原子、メチル基またはエチル基であり、置換基Rも、置換基Xの炭素数に応じて選択するようにすればよい。例えば、置換基Xの炭素数が大きい場合には、置換基Rとしては、水素原子を選択し、置換基Xの炭素数が小さい場合には、置換基Rとしては、メチル基もしくはエチル基を選択するようにすればよい。
基Yは、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含むものであればよいが、特に、炭素原子と水素原子とで構成されているものが好ましい。これにより、化合物(1)同士の間におけるキャリアの受け渡しが確実に行われる。このため、正孔輸送層5は、優れた正孔輸送性を発揮するものとなる。
具体的には、芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含む構造としては、例えば、下記化8で表されるものが挙げられる。
Figure 2008159721
また、基Yの総炭素数は、6〜30であるのが好ましく、10〜25であるのがより好ましく、10〜20であるのがさらに好ましい。
さらに、基Yにおいて、芳香族炭化水素環の数は、1〜5であるのが好ましく、2〜5であるのがより好ましく、2または3であるのがさらに好ましい。
これらのことを考慮すると、化合物(1)において、基Yとしては、ビフェニレン基またはその誘導体が特に好ましい構造である。
これにより、化合物(1)同士の間における正孔の受け渡しがより確実に行われることから、正孔輸送層5は、より優れた正孔輸送性を発揮するものとなる。
また、基Yにおいて、芳香族炭化水素環に置換基を導入する場合、この置換基としては、基Yの平面性を維持し得るものであれば、特に限定されないが、炭素数1〜3の直鎖アルキル基であるのが好ましく、メチル基またはエチル基であるのがより好ましい。
このような正孔輸送層5は、前述したように、正孔輸送層材料が常温で粘着性を有し、かつ比較的低温で流動性を有するものであることから、実質的に液性成分(溶媒または分散媒)を含まない状態とすることができる。そのため、この液性成分の揮発により、太陽電池1に特性の変化(劣化)が生じるのを好適に防止することができる。すなわち、太陽電池1は、耐久性にも優れたものとなる。
さらに、常温で粘着性を有し、かつ比較的低温で流動性を有する正孔輸送層材料の特性により、光電変換層4と正孔輸送層5との間において、それらの熱膨張係数の差により、経時的に界面剥離が生じるのを好適に防止することができる。また、太陽電池1の使用時には、素子全体の温度が上昇することから、正孔輸送層材料は流動性を示す。これにより、光電変換層4と接触する化合物(1)が入れ替ることとなり、化合物(1)の経時的な変質・劣化を好適に防止または抑制することができる。かかる観点からも、太陽電池1は、耐久性に優れたものとなる。
正孔輸送層5(正孔輸送層材料)は、化合物(1)以外の化合物を実質的に含まない組成であってもよく、化合物(1)と他の化合物とを含む組成であってもよい。したがって、正孔輸送層5中の化合物(1)の含有量は、75wt%以上であるのが好ましく、85wt%以上であるのがより好ましい。このような範囲であることにより、正孔輸送層5は、前述したような効果をより顕著に発揮する。その結果、太陽電池1の光電変換効率がさらに向上する。なお、この含有量の上限値は、100wt%である。
また、正孔輸送層5の平均厚さは、特に限定されないが、1〜500μm程度であるのが好ましく、10〜300μm程度であるのがより好ましく、10〜100μm程度であるのがさらに好ましい。
このような太陽電池1は、例えば、次のようにして製造することができる。
[1] まず、下基板2および上基板7を用意する。
[2] 次に、これらの下基板2および上基板7上に、それぞれ負極3および正極6を形成する。
負極3および正極6は、それぞれ、例えば、蒸着法、スパッタリング法のような気相成膜法、印刷法のような液相成膜法等により形成することができる。
[3] 次に、負極3上に、半導体層41を形成する。
この半導体層41は、半導体粒子411と分散媒とを含有する半導体層形成用材料を負極4上に供給した後、分散媒を除去(乾燥)し、その後、必要に応じて、焼成することにより形成することができる。
半導体層形成用材料を負極4上に供給する方法としては、例えば、ディッピング法、滴下、ドクターブレード法、スピンコート法、刷毛塗り、スプレーコート法、ロールコート法等の各種塗布法を用いることができる。
分散媒としては、例えば、各種水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、酢酸エチル、エーテル、塩化メチレン、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、分散媒を除去する方法としては、例えば、大気圧または減圧下に放置する方法や、空気、窒素ガス等の気体を吹き付ける方法等が挙げられる。
[4] 次に、半導体層41(半導体粒子411)に、色素42を担持させる。
この色素42は、半導体層41に色素42を含有する色素含有液を接触させた後、溶媒(または分散媒)を除去することにより形成することができる。
半導体層41に色素含有液を接触させる方法としては、例えば、色素含有液中に半導体層41まで形成された下基板2を浸漬する方法(浸漬法)、半導体層41に色素含有液を塗布する方法(塗布法)、半導体層41に色素含有液をシャワー状に供給する方法等が挙げられる。
溶媒(または分散媒)およびそれを除去する方法としては、前記工程[3]と同様とすることができる。
[5] 次に、正孔輸送層材料を供給する注入口を残して封止部8を形成する。
まず、光電変換層4と正極6とを対向配置し、光電変換層4の外周部を囲むように、封止部8を形成する。なお、このとき、注入口を形成しておく。
また、本工程に先立って、外部回路10の導線11の両端を、それぞれ負極3および正極6に接続する。
[6] 次に、封止部8の内側に正孔輸送層5を形成する。
まず、正孔輸送層材料(化合物(1))を加熱する。これにより、正孔輸送層材料は、溶融して流動性を有するようになる。
次に、流動性を有する(溶融状態の)正孔輸送層材料を、注入口を介して、封止部8の内側に注入する。これにより、光電変換層4の内部、すなわち半導体粒子411同士の間隙にまで、正孔輸送層材料が浸透して、正孔輸送層5が形成される。その結果、光電変換層4(色素42)と正孔輸送層5との接触面積が十分に確保され、太陽電池1は、光電変換効率に優れたものとなる。
このとき、正孔輸送層材料の溶融状態での粘度は、1〜5cP程度であるのが好ましく、1〜3cP程度であるのがより好ましい。これにより、溶融状態の正孔輸送層材料を半導体層41の深い部分にまでより確実に到達させることができるようになり、正孔輸送層5と光電変換層4との接触面積をより確実に確保することができる。
[7] 次に、封入口を封止する。これにより、太陽電池1が得られる。
本発明の電子機器は、このような太陽電池1を備えるものである。
以下、図3および図4に基づいて、本発明の電子機器について説明する。
図3は、本発明の電子機器を適用した電卓を示す平面図、図4は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)を示す斜視図である。
図3に示す電卓100は、本体部101と、本体部101の上面(前面)に設けられた表示部102、複数の操作ボタン103および太陽電池設置部104とを備えている。
図3に示す構成では、太陽電池設置部104には、太陽電池1が5つ直列に接続されて配置されている。これらの太陽電池1に生じた起電力より、電卓100の全部に電気が供給されて、操作ボタン103に入力された数値に応じた計算結果が、表示部102に表示される。
図4に示す携帯電話機200は、本体部201と、本体部201の前面に設けられた表示部202、複数の操作ボタン203、受話口204、送話口205および太陽電池設置部206とを備えている。
図4に示す構成では、太陽電池設置部206が、表示部202の周囲を囲むようにして、太陽電池1が複数、直列に接続されて配置されている。これらの太陽電池1に生じた起電力より、例えば、携帯電話機200の使用時に、表示部202および操作ボタン203に設けられたライト(図示せず)に電気が供給されることにより点灯して、暗所においても操作ボタン203および表示部102の視認が可能となる。
なお、本発明の電子機器は、図3の電卓、図4の携帯電話機の他にも、例えば、車載用レーダ探知機や、携帯テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、プロジェクター等の投射型表示装置等が備える電源の全部または一部として適用することができる。
以上、本発明の光電変換素子および電子機器を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、光電変換素子および電子機器を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
また、本発明の光電変換素子では、光電変換層は、色素を含んでいなくてもよい。この場合、半導体層において、正孔と電子とが発生する。
また、本発明の光電変換素子は、太陽電池のみならず、例えば、光センサー、光スイッチのような、光を受光して電気エネルギーに変換する各種素子(受光素子)に適用することができるものである。
また、本発明の光電変換素子では、光の入射方向は、図示のものとは異なり、逆方向からであってもよい。すなわち、光の入射方向は、任意である。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.化合物A〜Hの合成
(化合物A)
4−プロピルアニリン1molを酢酸150mLに溶解し、室温で無水酢酸を滴下後、撹拌した。反応終了後、析出した固体をろ過し、水洗後、乾燥した。
次に、得られた物質0.37mol、1−ブロモ−4−メチルベンゼン0.66mol、炭酸カリウム1.1mol、銅粉、ヨウ素を混合し、200℃で加熱した。放冷後、イソアミルアルコール130mL、純水50mL、水酸化カリウム0.73molを加え撹拌後、乾燥した。
さらに、そこで得られた化合物130mmol、4,4’−ジヨードビフェニル62mmol、酢酸パラジウム1.3mmol、t−ブチルホスフィン5.2mmol、t−ブトキシナトリム260mmol、キシレン700mLを混合して、120℃で撹拌した。その後、放冷し、結晶化して化合物を得た。
そして、質量スペクトル(MS)法、1H-核磁気共鳴(1H−NMR)スペクトル法、13C−核磁気共鳴(13C−NMR)スペクトル法、およびフーリエ変換赤外吸収(FT−IR)スペクトル法により、得られた化合物が下記化合物Aであることを確認した。
なお、化合物Aの融点は63.2℃、ガラス転移点は7.3℃であった。
Figure 2008159721
(化合物B)
4−プロピルアニリンに代えて4−ペンチルアニリンを用い、1−ブロモ−4−メチルベンゼンに代えて1−ブロモベンゼンを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、下記化合物(B)を得た。
Figure 2008159721
(化合物C)
4−プロピルアニリンに代えて4−ヘプチルアニリンを用い、1−ブロモ−4−メチルベンゼンに代えて1−ブロモベンゼンを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、下記化合物(C)を得た。
Figure 2008159721
(化合物D)
1−ブロモ−4−メチルベンゼンに代えて1−ブロモ−4−プロピルベンゼンを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、下記化合物(D)を得た。
Figure 2008159721
(化合物E)
3−(p−アミノフェニル)プロパノールを無水ジメチルホルムアミド中で、4−メトキシベンジルブロミドと水素化ナトリウムで処理し、水酸基をベンジルエーテル基に変換し保護した。
次に、その得られた化合物1molを酢酸150mLに溶解し、室温で無水酢酸を滴下後、撹拌した。反応終了後、析出した固体をろ過し、水洗後、乾燥した。
次に、その得られた物質0.37mol、1−ブロモ−4−メチルベンゼン0.66mol、炭酸カリウム1.1mol、銅粉、ヨウ素を混合し、200℃で加熱した。放冷後、イソアミルアルコール130mL、純水50mL、水酸化カリウム0.73molを加え撹拌後、乾燥した。
さらに、そこで得られた化合物130mmol、4,4’−ジヨードビフェニル62mmol、酢酸パラジウム1.3mmol、t−ブチルホスフィン5.2mmol、t−ブトキシドナトリウム260mmol、キシレン700mLを混合して、120℃で撹拌した。
その後、放冷し、結晶化した。
その得られた化合物を、Pd−C触媒下水素ガスで還元し、ベンジルエーテル基から水酸基へ変換し脱保護した。
次に、得られた化合物を、塩化チオニルで処理することにより、水酸基をクロロ基に変換した。その後、シアン化ナトリウムで処理することにより、クロロ基をシアノ基に変換した。
そして、質量スペクトル(MS)法、1H−核磁気共鳴(1H−NMR)スペクトル法、13C−核磁気共鳴(13C−NMR)スペクトル法、およびフーリエ変換赤外吸収(FT−IR)スペクトル法により、得られた化合物が下記化合物Eであることを確認した。
Figure 2008159721
(化合物F)
4−プロピルアニリンに代えて4−エチルアニリンを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、下記化合物(F)を得た。
Figure 2008159721
(化合物G)
4−プロピルアニリンに代えて4−ノニルアニリンを用い、1−ブロモ−4−メチルベンゼンに代えて1−ブロモベンゼンを用いた以外は、前記化合物(A)と同様にして、下記化合物(G)を得た。
Figure 2008159721
2.太陽電池の製造
(実施例1)
<1> まず、ガラス基板上に、真空蒸着法により、フッ素ドープした酸化スズを蒸着して負極を形成した。なお、負極の平均厚さは、1μmであった。
<2> 次に、平均粒径20nmのアナターゼ型のTiO粉末(触媒化成工業社製)を含有するペーストを用意した。このペーストを負極上にスキージ法で塗布した後、450℃×60分間で熱処理を行った。これにより、図2(a)に示すような平均厚さ10μmの多孔質の半導体層を得た。
なお、得られた半導体層の空孔率をアルキメデス法により測定した結果、約50%であった。
<3> 次に、シス−ビス(チオシアナト)−N,N−ビス(2,2’−ジピリジル−4,4’−ジカルボン酸)−ルテニウム(II)二水和物を乾燥エタノールに、4×10−4Mとなるように溶解した色素含有液を調製した。
この色素含有液を80℃に調製し、半導体層を4時間浸漬した。その後、N気流中に半導体層を引き上げた。これにより、半導体層にルテニウム錯体(色素)を担持させた。これにより、平均厚さ11μmの光電変換層を得た。
<4> 一方、ガラス基板上に、真空蒸着法により、フッ素ドープ酸化錫および白金を順次蒸着して正極を形成した。なお、正極の平均厚さは、30μmであった。
<5> 次に、2枚のガラス基板を、光電変換層と正極とが対向するように配置した。そして、光電変換層を囲むように、平均粒径25μmのスペーサ粒子を含有するエポキシ系樹脂でガラス基板同士を固定して、封止部を形成した。なお、封止部は、注入口が残るように形成した。
<6> 次に、前記化合物(A)を70℃に加熱して溶融状態とした。この溶融状態の化合物(A)を注入口を介して、封止部の内側に注入した。
<7> 次に、注入口をエポキシ系樹脂により封止した。これにより、太陽電池を得た。
(実施例2〜5)
化合物(A)に代えて、それぞれ、化合物(B)〜(E)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、太陽電池を製造した。
なお、各化合物の融点に応じて、各化合物がそれぞれ溶融状態となるように加熱温度を変更した。
(実施例6)
シス−ビス(チオシアナト)−N,N−ビス(2,2’−ジピリジル−4,4’−ジカルボン酸)−ルテニウム(II)二水和物に代えて、ビス(2,9−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)−銅(I)を用いて色素含有液を調製した以外は、前記実施例5と同様にして、太陽電池を製造した。
(実施例7)
シス−ビス(チオシアナト)−N,N−ビス(2,2’−ジピリジル−4,4’−ジカルボン酸)−ルテニウム(II)二水和物に代えて、クマリン343を用いて色素含有液を調製した以外は、前記実施例1と同様にして、太陽電池を製造した。
(比較例1)
正孔輸送層材料として、ヨウ素およびヨウ化リチウムをアセトニトリルに溶解した溶液であるIodolyte AN−50(Solaronix社製)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、太陽電池を製造した。
(比較例2および3)
化合物(A)に代えて、それぞれ、化合物(F)および(G)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、太陽電池を製造した。
なお、各化合物の融点に応じて、各化合物がそれぞれ溶融状態となるように加熱温度を変更した。
3.評価
各実施例およぶ各比較例で製造された太陽電池について、それぞれ、光電変換効率[%]、開放電圧[Voc/V]、短絡電流[Isc/mA・cm−2]を測定した。
なお、光電変換効率は、擬似太陽光を100mW/cmの強度で照射することにより測定した。
また、開放電圧および短絡電流は、ソーラーシュミレーターを用いてAM1.5(100mW/cm)の条件で測定した。
さらに、各太陽電池を25℃で3ヶ月間貯蔵した後、再度、前記と同様にして、光電変換効率を測定し、貯蔵前後の値を比較することにより低下率を求めた。
これらの結果を、表1に示す。なお、表1に示す光電変換効率、短絡電流および低下効率は、比較例1で測定された数値を「1」とした場合の相対値を示し、開放電圧は、比較例1で測定された数値分を引いた差(mV)を示す。
Figure 2008159721
表1に示すように、各実施例の太陽電池は、いずれも、各比較例と比較して、光電変換効率、開放電圧、短絡電流および低下効率ともに向上しており、特性に優れるものであった。特に、置換基Xの炭素数を適宜設定することにより、特性の向上を図ることができる。
これにより、本発明の光電変換素子(太陽電池)では、正孔輸送層が半導体粒子同士の間隙に充填されて、光電変換層と正孔輸送層との接触面積が十分に確保されていることが明らかとなった。
また、色素として金属錯体系のものを用いた場合、有機系の色素と比較して、各種特性が優れるものであった。特に、色素としてチオシアネート基を有する金属錯体系のものを用いた場合、置換基Xにシアノ基を導入した化合物(1)を用いることにより、更なる特性の向上を図ることができた。なお、シアノ基に代えてチオシアネート基を挿入した場合も同様の結果であった。
これにより、金属錯体系色素と正孔輸送層との密着性が優れていることに起因して、色素42で発生した正孔が正孔輸送層に円滑に受け渡しされているものと推察された。
さらに、半導体粒子同士を結合させることなく、独立した状態の半導体層を有する太陽電池を、前記各実施例および各比較例と同様にして、それぞれ製造した。その結果、各実施例に対応する太陽電池では、前記各実施例と同様に特性に特性に優れるものであった。これに対して、各比較例に対応する太陽電池では、特性の明らかな低下が観察された。
本発明の光電変換素子を太陽電池に適用した場合の実施形態を示す部分断面図である。 図1に示す太陽電池の厚さ方向の中央部付近の断面を示す拡大図である。 本発明の電子機器を適用した電卓を示す平面図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)を示す斜視図である。
符号の説明
1……太陽電池 2……下基板 3……負極 4……光電変換層 41……半導体層 411……半導体粒子 42……色素 5……正孔輸送層 6……正極 7……上基板 8……封止部 10……外部回路 11……導線 100……電卓 101……本体部 102……表示部 103……操作ボタン 104……太陽電池設置部 200……携帯電話機 201……本体部 202……表示部 203……操作ボタン 204……受話口 205……送話口 206……太陽電池設置部

Claims (12)

  1. 負極と、
    前記負極の一方の面側に設けられ、無機半導体材料を主材料とする複数の半導体粒子で構成された半導体層を含む光電変換層と、
    前記半導体粒子同士の間隙の少なくとも一部に充填され、かつ前記光電変換層の前記負極と反対側の面を覆うように設けられた正孔輸送層と、
    前記正孔輸送層の前記光電変換層と反対側に設けられた正極とを有し、
    前記正孔輸送層が、下記一般式(1)で表される化合物を含む材料で構成されていることを特徴とする光電変換素子。
    Figure 2008159721
    [式中、X、X、XおよびXは、それぞれ独立して、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖アルキル基を表し、同一であっても、異なっていてもよい。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、炭素数3〜8の置換もしくは無置換の直鎖アルキル基を表し、その他のものは、水素原子、メチル基またはエチル基を表す。また、8つのRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、同一であっても、異なっていてもよく、Yは、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を少なくとも1つ含む基を表す。]
  2. 前記正孔輸送層は、粘着性を有し、前記間隙内に充填された部分において、前記半導体粒子同士を固定、または前記半導体粒子同士の固定を強化する機能を発揮する請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記光電変換層において、前記半導体粒子の表面には、色素が担持されている請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 前記色素は、金属錯体を主成分とするものである請求項3に記載の光電変換素子。
  5. 前記金属錯体は、ピリジン環を含む配位子を有するものである請求項4に記載の光電変換素子。
  6. 前記金属錯体は、シアノ基またはチオシアネート基を有するものである請求項4または5に記載の光電変換素子。
  7. 前記一般式(1)で表される化合物において、前記置換基X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは、シアノ基またはチオシアネート基で置換された炭素数3〜8の直鎖アルキル基を表す請求項6に記載の光電変換素子。
  8. 前記正孔輸送層中の前記一般式(1)で表される化合物の含有量は、75wt%以上である請求項1ないし7のいずれかに記載の光電変換素子。
  9. 前記光電変換層において、前記半導体層は、複数の前記半導体粒子が互いに接合されて構成され、多孔質状態となっている請求項1ないし8のいずれかに記載の光電変換素子。
  10. 前記光電変換層において、前記半導体層は、複数の前記半導体粒子が互いに独立して構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の光電変換素子。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の光電変換素子を備えることを特徴とする電子機器。
  12. 前記光電変換素子に生じた起電力により、当該電子機器が備える能動部品の全部または一部が駆動する請求項11に記載の電子機器。
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