JP2006111552A - ブチレンカーボネートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 温和な反応条件の下に高収率でブチレンカーボネートを製造する方法を提供する。
【解決手段】 1,2−ジアセトキシブタン(以下、1,2−DAB、と略記)、1−ヒドロキシ−2−アセトキシブタン(以下、1,2−HABと略記)、1−アセトキシ−2−ヒドロキシブタン(以下、1,2−AHBと略記)及び1,2−ブタンジオール(以下、1,2−BGと略記)から選ばれる少なくとも1種と低分子カーボネート化合物とをエステル交換反応させる。
【選択図】 なし
【解決手段】 1,2−ジアセトキシブタン(以下、1,2−DAB、と略記)、1−ヒドロキシ−2−アセトキシブタン(以下、1,2−HABと略記)、1−アセトキシ−2−ヒドロキシブタン(以下、1,2−AHBと略記)及び1,2−ブタンジオール(以下、1,2−BGと略記)から選ばれる少なくとも1種と低分子カーボネート化合物とをエステル交換反応させる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ブチレンカーボネートの製造方法に関するものである。詳しくは、1,2−ジアセトキシブタン(以下、1,2−DAB、と略記)、1−ヒドロキシ−2−アセトキシブタン(以下、1,2−HABと略記)、1−アセトキシ−2−ヒドロキシブタン(以下、1,2−AHBと略記)及び1,2−ブタンジオール(以下、1,2−BGと略記)から選ばれる少なくとも1種を原料とすることにより、工業的に有利にブチレンカーボネートを得る方法に関する。
従来、ブチレンカーボネートの製造方法としては、例えば、有機セレン化合物触媒の存在下に、1,2−エポキシブタンと二酸化炭素を反応させる方法が開示されている(特許文献1参照)。しかしこの方法では、50Kg/cm2 以上という高圧下で二酸化炭素を圧入し反応を行うため、反応器などの設備費が高くなり経済的に有利な方法とはいえない。また、安定性に欠け取り扱いに際して注意を要する1,2−エポキシブタンを原料として用いなければならないなど、工業的に安価に製造するには依然として課題があった。
また、別の方法として、スズ含有化合物からなる触媒の存在下に、1,2−ブタンジオールと尿素を反応させてブチレンカーボネートを製造する方法が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、尿素はもともと反応性が低いため、より高温で反応を行う必要があり収率も低い。また、副生するアンモニアの処理も必要になるなど、課題も多く残っている。
特開昭58−222079号公報
特開平4−211075号公報
本発明の目的は、従来法のエポキシブタンを出発物質とする方法と比較して、温和な反応条件の下に高収率でブチレンカーボネートを製造することができる方法を提供することにある。
本発明者等は、1,3−ブタジエンと酢酸とを分子状酸素の存在下にアセトキシ化反応させて得られる1,4−ジアセトキシ−2−ブテンを更に水素添加、加水分解及び蒸留し1,4,−ブタンジオールを製造する際に副成する1,2−ジアセトキシブタン(以下、1,2−DAB、と略記)、1−ヒドロキシ−2−アセトキシブタン(以下、1,2−HABと略記)、1−アセトキシ−2−ヒドロキシブタン(以下、1,2−AHBと略記)及び1,2−ブタンジオール(以下、1,2−BGと略記)のうち少なくとも1種を用い、これを塩基性触媒の存在下に低分子カーボネート化合物とエステル交換反応させることにより高収率で目的とするブチレンカーボネートが得られることを発見し、本発明を完成するに至った。この方法は副生物の有効利用であるため有益かつ経済性に優れ、また従来法の原料であるエポキシブタンに替えて、安定かつ毒性が低く取り扱いが容易な原料を使用するため、工業的に非常に有用である。
即ち本発明の要旨は、1,2−ジアセトキシブタン(以下、1,2−DAB、と略記)、1−ヒドロキシ−2−アセトキシブタン(以下、1,2−HABと略記)、1−アセトキシ−2−ヒドロキシブタン(以下、1,2−AHBと略記)及び1,2−ブタンジオール(以下、1,2−BGと略記)から選ばれる少なくとも1種と低分子カーボネート化合
物とをエステル交換反応させることを特徴とするブチレンカーボネートの製造方法、に存する。
物とをエステル交換反応させることを特徴とするブチレンカーボネートの製造方法、に存する。
本発明の製造方法によれば、1,4−ブタンジオールを製造する際の副生物を原料とすることにより、温和な反応条件の下に高収率でブチレンカーボネートを製造することができる。
以下、本発明につき詳細に説明する。
<1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくともいずれかを含有する混合物>
本発明において出発原料として用いる1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくとも1種を含有する混合物は、1,3−ブタジエン(以下、ブタジエンと略記)と酢酸とを分子状酸素の存在下にアセトキシ化反応させ、更に水素添加、加水分解及び蒸留により1,4−ブタンジオール(以下、1,4−BGと略記)を製造する際に同時に生成する副生成物である。また、この1,4−BGを製造する方法は、従来から知られており、ブダジエン、酢酸及び分子状酸素を貴金属触媒の存在下に反応させてジアセトキシブテン類を得る方法が、例えば特開昭50−4011号公報に開示されており、得られたジアセトキシブテン類を触媒の存在下に水素添加してジアセトキシブタン類を製造する方法が、例えば特開昭51−29426号公報に開示されており、更にこのジアセトキシブタン類を触媒の存在下に加水分解して、1,4−BGを製造する方法が、例えば特開昭52−7909号、同52−65208号、特開平6−172235号各公報等に開示されている。更に、1,2−BGを含む該混合物を、1,4−BG製造時に製造する方法が、例えば、特開平6−172235号各公報等に開示されている。
<1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくともいずれかを含有する混合物>
本発明において出発原料として用いる1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくとも1種を含有する混合物は、1,3−ブタジエン(以下、ブタジエンと略記)と酢酸とを分子状酸素の存在下にアセトキシ化反応させ、更に水素添加、加水分解及び蒸留により1,4−ブタンジオール(以下、1,4−BGと略記)を製造する際に同時に生成する副生成物である。また、この1,4−BGを製造する方法は、従来から知られており、ブダジエン、酢酸及び分子状酸素を貴金属触媒の存在下に反応させてジアセトキシブテン類を得る方法が、例えば特開昭50−4011号公報に開示されており、得られたジアセトキシブテン類を触媒の存在下に水素添加してジアセトキシブタン類を製造する方法が、例えば特開昭51−29426号公報に開示されており、更にこのジアセトキシブタン類を触媒の存在下に加水分解して、1,4−BGを製造する方法が、例えば特開昭52−7909号、同52−65208号、特開平6−172235号各公報等に開示されている。更に、1,2−BGを含む該混合物を、1,4−BG製造時に製造する方法が、例えば、特開平6−172235号各公報等に開示されている。
アセトキシ化反応は、パラジウム系触媒の存在下、ブタジエン、酢酸及び分子状酸素を反応させる公知の方法により行われる。パラジウム系触媒としては、パラジウム金属又はその塩を単独で、或いは、助触媒としてビスマス、セレン、アンチモン、テルル、銅等の金属又はその塩と組み合わせて用いられる。特に、パラジウムとテルルの組み合わせで、パラジウム1グラム原子に対しテルルを0.15〜0.5グラム原子用いたシリカ、アルミナ、活性炭等への担持触媒が好ましい。
本反応系内には分子状酸素を存在させる必要がある。分子状酸素とは、必ずしも純粋な酸素である必要はなく、ヘリウム,窒素,アルゴンなどの不活性ガスで希釈された酸素を用いることができ、例えば空気でも良い。酸素の使用量は化学量論量以上であれば良く特に限定されるものではないが、安全上の理由から工業的には爆発組成とならないような範囲が好ましい。
アセトキシ反応は、通常、40〜180℃の温度範囲で、常圧以上の圧力下で実施される。酢酸の使用量は溶媒を兼ねて大過剰に用いることが望ましく、通常、共役ジエン1モルに対して、下限が5モル以上、好ましくは10モル以上であり、上限が60モル以下、好ましくは40モル以下である。なお、アセトキシ化反応は公知の固定床方式、流動床方式、触媒懸濁方式等任意の方法で実施される。反応生成物より、ジアセトキシブテン類と水、酢酸及びモノアセトキシブテン類を含むその他の軽沸物とは蒸留によって分離される。モノアセトキシブテン類を含む水、酢酸を主成分とする留出物は、酢酸精製工程に送られる。
次いで、アセトキシ反応で得られた缶出液は、1,4−ジアセトキシブテン、1,2−
DABE、及び高沸物等からなり、高沸物を分離した後、水添されジアセトキシブタン類の混合物となる。
水添反応は、パラジウム、ルテニウム等の貴金属触媒の存在下に、ジアセトキシブテン類を水素と接触させ、通常40〜180℃の温度範囲で、常圧以上の反応圧力で反応させることによって実施される。なお、水素化反応は、公知の固定床方式、流動床方式、触媒懸濁方式等の任意の方式で実施される。
DABE、及び高沸物等からなり、高沸物を分離した後、水添されジアセトキシブタン類の混合物となる。
水添反応は、パラジウム、ルテニウム等の貴金属触媒の存在下に、ジアセトキシブテン類を水素と接触させ、通常40〜180℃の温度範囲で、常圧以上の反応圧力で反応させることによって実施される。なお、水素化反応は、公知の固定床方式、流動床方式、触媒懸濁方式等の任意の方式で実施される。
次いで、水添反応で得られたジアセトキシブタン類は、固体酸触媒の存在下、水と接触させて加水分解されて1,4−BGが得られる。本発明に用いられる1,2−BGを含む該混合物は、その後の蒸留精製によっては、副生物として系外に留去されるものである。
加水分解に用いられる固体酸触媒としては、シリカ−アルミナ、活性土、シリカ、陽イオン交換樹脂等が挙げられるが、陽イオン交換樹脂が加水分解速度が大きく、しかもテトラヒドロフラン等の副生物が少ないので好ましい。陽イオン交換樹脂としては、スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体を母体とするスルホン酸型強酸性イオン交換樹脂が好適であり、ゲル型樹脂でもポーラス型樹脂でもよい。その具体例としては、例えば三菱化学(株)製SK1B,SK104,SK108,PK208,PK216,PK228等が挙げられる。
加水分解に用いられる固体酸触媒としては、シリカ−アルミナ、活性土、シリカ、陽イオン交換樹脂等が挙げられるが、陽イオン交換樹脂が加水分解速度が大きく、しかもテトラヒドロフラン等の副生物が少ないので好ましい。陽イオン交換樹脂としては、スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体を母体とするスルホン酸型強酸性イオン交換樹脂が好適であり、ゲル型樹脂でもポーラス型樹脂でもよい。その具体例としては、例えば三菱化学(株)製SK1B,SK104,SK108,PK208,PK216,PK228等が挙げられる。
加水分解反応は、通常、下限が30℃以上、好ましくは40℃以上で、上限が110℃以下、好ましくは90℃以下で実施される。温度が低過ぎると反応速度が著しく遅く、多量の触媒を必要とし、他方、温度が余り高過ぎると、テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン等への副反応が増加する。反応圧力については、特に限定はされないが、通常は常圧〜1MPaの範囲である。
ジアセトキシブタン類と水との比率は、水が反応原料であると同時に溶媒でもあるので、化学量論量以上用いられる。ジアセトキシブタン類と水とのモル比は、通常、下限が2モル以上、好ましくは4モル以上で、上限が100モル以下、好ましくは50モル以下の範囲で用いられる。加水分解反応は、回分式でも連続式等の任意の方法で実施される。イオン交換樹脂を用いる場合、懸濁状態で反応させる方式でも、イオン交換樹脂の充填層に反応原料を通過させる方式でもよく、工業的には固定床連続法が有利である。
次いで、得られた加水分解物は、蒸留により、水、酢酸を主成分とする留分と未反応物を含む粗ブタンジオールとに分けられる。水、酢酸を主成分とする留分は、上記のジアセトキシブテン類を水添する際に発生する酢酸ブチル等を若干含んでいるが、酢酸精製工程に送られ、先に述べた、アセトキシ化反応から回収される酢酸と共に、精製される。
粗ブタンジオールは、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB、1,2−BG、1,4−ジアセトキシブタン(1,4−DAB)、1−ヒドロキシ−4−アセトキシブタン(1,4−HAB)、1,4−BG、2−(4−ヒドロキシブトキシ)テトラヒドロフラン及び構造が不明な高沸物と若干の軽沸物等を含んでいる。特開昭52−7909号或いは同52−65208号各公報の方法によれば、粗ブタンジオールは、蒸留により、軽沸物、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGを主体とする留分(本特許にて用いる該混合物)と、1,4−DAB、1,4−HABを主体とする留分と、1,4−BG及び高沸を含む缶出液とに分けられる。この蒸留は、0.006〜0.05MPaの減圧下、塔底温度150〜250℃で実施される。
粗ブタンジオールは、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB、1,2−BG、1,4−ジアセトキシブタン(1,4−DAB)、1−ヒドロキシ−4−アセトキシブタン(1,4−HAB)、1,4−BG、2−(4−ヒドロキシブトキシ)テトラヒドロフラン及び構造が不明な高沸物と若干の軽沸物等を含んでいる。特開昭52−7909号或いは同52−65208号各公報の方法によれば、粗ブタンジオールは、蒸留により、軽沸物、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGを主体とする留分(本特許にて用いる該混合物)と、1,4−DAB、1,4−HABを主体とする留分と、1,4−BG及び高沸を含む缶出液とに分けられる。この蒸留は、0.006〜0.05MPaの減圧下、塔底温度150〜250℃で実施される。
蒸留によって分離された該混合物は、1,2−BGの含量が、混合物の総重量に対して、下限が通常50重量%以上、好ましくは70重量%であり、上限が通常、95重量%以下、好ましくは80重量%以下の範囲である。これ以外の成分として、対応するモノアセテート、すなわち、1,2−HAB及び1,2−AHBが比較的高い含量で存在し、次いで、対応するジアセテート、すなわち、1,2−DABが少量存在する。その他には、1
,4−体が若干存在する場合がある。
,4−体が若干存在する場合がある。
また、通常上記混合物中には、酢酸を含有する。酢酸は、塩基性触媒に対して触媒毒となるため少ない方が望ましく、原料として用いる混合物中、上限が2重量%以下であるのが好ましく、0.5重量%以下であるのが更に好ましい。
<低分子カーボネート化合物>
本発明において出発原料として用いられる低分子カーボネート化合物とは、数平均分子量が通常300以下のものをいう。具体的には、次のジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートが挙げられる。
<低分子カーボネート化合物>
本発明において出発原料として用いられる低分子カーボネート化合物とは、数平均分子量が通常300以下のものをいう。具体的には、次のジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートが挙げられる。
まず、ジアルキルカーボネートとしては、アルキル基部分の炭素数が、通常、1〜6個のものである。具体的なアルキル基としては、メチル基・エチル基・n−プロピル基・i−プロピル基・n−ブチル基・i−ブチル基・t−ブチル基などが挙げられる。また、2個のアルキル基は同一でも異なっていても良い。
次に、アルキレンカーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどが挙げられる。
次に、アルキレンカーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどが挙げられる。
最後に、ジアリールカーボネートとしては、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネートなどが挙げられる。また、2個のアリール基は同一でも異なっていても良い。
これらの低分子カーボネート化合物の中では、ジアルキルカーボネートが取扱の容易さの点において好ましく、特にジメチルカーボネートが反応性、経済性の点において最も好ましい。
<塩基性触媒>
上記、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくとも1種を含有する混合物と低分子カーボネート化合物とを、塩基性触媒の存在下にエステル交換反応させることにより、より温和な条件で効率的に目的とするブチレンカーボネートを得ることが出来る。
ここで用いられる塩基性触媒は、一般的なエステル交換触媒の使用が可能であるが、塩基性の強いものが好ましい。具体例としては、リチウムメトキシド,ナトリウムメトキシド,カリウムメトキシドなどの金属アルコキシドが挙げられる。また、金属アルコキシド源として、後述するアルコールと共存させると金属アルコキシドを生成する、Li,Na,Kなどのアルカリ金属単体やMgなどのアルカリ土類金属単体、n−ブチルリチウム,t−ブチルリチウム,フェニルリチウムなどの有機リチウム化合物、ナトリウムアミドなどの金属アミド、水素化ナトリウム,水素化カリウム,水素化カルシウム,LiBH4など
の金属水素化物を挙げることができる。
これらの低分子カーボネート化合物の中では、ジアルキルカーボネートが取扱の容易さの点において好ましく、特にジメチルカーボネートが反応性、経済性の点において最も好ましい。
<塩基性触媒>
上記、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくとも1種を含有する混合物と低分子カーボネート化合物とを、塩基性触媒の存在下にエステル交換反応させることにより、より温和な条件で効率的に目的とするブチレンカーボネートを得ることが出来る。
ここで用いられる塩基性触媒は、一般的なエステル交換触媒の使用が可能であるが、塩基性の強いものが好ましい。具体例としては、リチウムメトキシド,ナトリウムメトキシド,カリウムメトキシドなどの金属アルコキシドが挙げられる。また、金属アルコキシド源として、後述するアルコールと共存させると金属アルコキシドを生成する、Li,Na,Kなどのアルカリ金属単体やMgなどのアルカリ土類金属単体、n−ブチルリチウム,t−ブチルリチウム,フェニルリチウムなどの有機リチウム化合物、ナトリウムアミドなどの金属アミド、水素化ナトリウム,水素化カリウム,水素化カルシウム,LiBH4など
の金属水素化物を挙げることができる。
この中で、アルカリ金属単体,アルカリ土類金属単体,有機リチウム化合物,金属アミド,金属水素化物を用いた場合には、塩基性が強過ぎるため、低分子カーボネート化合物の存在する反応系に直接投じて用いるとカルボニル基などに対する副反応を起こす場合がある。また、塩基性の強さの点では水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなども適用できるが、これらは金属アルコキシドなどと比べると触媒活性が低く、1,2−DAB等のアセトキシ基の加水分解を起こし経時的に失活する場合がある。
従って、塩基性触媒としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコキシドが好ましく、中でも、取り扱いの容易さ及び経済性の点でナトリウムメトキシドが最も好ましい。これらの塩基性触媒は、2種以上を併用して
も良い。
<反応条件>
1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくとも1種を含有する混合物と低分子カーボネート化合物とを、塩基性触媒の存在下また
は不存在下にエステル交換反応させてブチレンカーボネートを製造する。
も良い。
<反応条件>
1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくとも1種を含有する混合物と低分子カーボネート化合物とを、塩基性触媒の存在下また
は不存在下にエステル交換反応させてブチレンカーボネートを製造する。
低分子カーボネート化合物の量は、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくとも1種を含有する混合物中に含まれる、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGの総和1モルに対し、下限が通常、0.1モル以上、好ましくは1.0モル以上であり、上限が通常、5モル以下、好ましくは、3モル以下である。通常、低分子カーボネート化合物の使用量は多い方が、収率は高くなる。また、触媒の使用量が多い及び/又は反応温度が高いなどの反応がより速
やかに進行する条件においては、低分子カーボネート化合物の使用量が少なくても高い収率が得られる場合がある。
やかに進行する条件においては、低分子カーボネート化合物の使用量が少なくても高い収率が得られる場合がある。
塩基性触媒は、原料として用いる混合物中の酢酸が触媒毒となり、活性が低下する。
従って、塩基性触媒の使用量は、原料として用いる混合物中の酢酸のモル数を超えて使用するのが好ましく、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BG1モルに対して、下限が通常、0.001モル以上、好ましくは0.005モル以上、更に好ましくは、0.01モル以上であり、上限が通常、1モル以下、好ましくは0.2モル以下、更に好ましくは0.1モル以下とするのが適当である。塩基性触媒の使用量が少な過ぎると反応の進行が遅くなる傾向がある。一方、多過ぎると、反応条件によっては副反応を起こし易くなる傾向がある。また、反応温度が高いなどの反応がより速やかに進行する条件においては、塩基性触媒の使用量が少ない、または全く用いなくても高い収率が得られる場合がある。
従って、塩基性触媒の使用量は、原料として用いる混合物中の酢酸のモル数を超えて使用するのが好ましく、1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BG1モルに対して、下限が通常、0.001モル以上、好ましくは0.005モル以上、更に好ましくは、0.01モル以上であり、上限が通常、1モル以下、好ましくは0.2モル以下、更に好ましくは0.1モル以下とするのが適当である。塩基性触媒の使用量が少な過ぎると反応の進行が遅くなる傾向がある。一方、多過ぎると、反応条件によっては副反応を起こし易くなる傾向がある。また、反応温度が高いなどの反応がより速やかに進行する条件においては、塩基性触媒の使用量が少ない、または全く用いなくても高い収率が得られる場合がある。
反応温度は、触媒の種類及び量などの条件によるが、下限が、通常、40℃以上、好ましくは、80℃以上であり、上限が、通常、300℃以下、好ましくは、250℃以下である。反応温度が低過ぎると反応の進行が遅くなる傾向がり、一方、高過ぎると、副反応が起こったり反応器内の圧力が高くなる場合がある。
反応時間は、触媒の種類や量及び反応温度などの条件によるが、下限が、通常、0.5時間以上、好ましくは、1時間以上であり、上限が、通常、12時間以下、好ましくは、4時間以下である。
反応時間は、触媒の種類や量及び反応温度などの条件によるが、下限が、通常、0.5時間以上、好ましくは、1時間以上であり、上限が、通常、12時間以下、好ましくは、4時間以下である。
この反応は、通常無溶媒中で行われるが、必要に応じて適当な有機溶媒中で反応しても差し支えない。この際用いることができる有機溶剤として、例えば、反応に関与しないと考えられるn−ヘキサン,シクロヘキサン,トルエンなどの炭化水素系溶剤、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶剤、DMF,DMAcなどのアミド系溶剤などが挙げられる。
<反応形式>
本発明における反応形式は、バッチ設備でも連続設備でも適用できる。反応液が大量にある場合には、例えばプラグフローなどの連続設備を用いて製造しても良い。
<反応形式>
本発明における反応形式は、バッチ設備でも連続設備でも適用できる。反応液が大量にある場合には、例えばプラグフローなどの連続設備を用いて製造しても良い。
<精製処理>
ブチレンカーボネートに適した精製方法としては、通常蒸留による精製が挙げられる。その際の条件としては、温度が通常105℃〜135℃、圧力が通常、0.9kPa〜2.5kPaの減圧蒸留にて行うことができる。
<用途>
本発明の製造方法により得られるブチレンカーボネートは、リチウム2次電池などの電解液として有用である。また、耐熱性が高い、誘電率が高いなどの特性を備えた溶剤として種々の用途に用いることができる。
ブチレンカーボネートに適した精製方法としては、通常蒸留による精製が挙げられる。その際の条件としては、温度が通常105℃〜135℃、圧力が通常、0.9kPa〜2.5kPaの減圧蒸留にて行うことができる。
<用途>
本発明の製造方法により得られるブチレンカーボネートは、リチウム2次電池などの電解液として有用である。また、耐熱性が高い、誘電率が高いなどの特性を備えた溶剤として種々の用途に用いることができる。
以下に、実施例により本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、以下の例にお
いてブチレンカーボネートの定量はガスクロマトグラフィーで行った。
<1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BG混合物>
1,3−ブタジエンと酢酸をアセトキシ化触媒(Pd5重量%、Te/Pd原子比0.
25、シリカ担体)の存在下、圧力8MPa、温度70〜85℃の条件で、窒素で希釈した空気を用いて連続的に反応させ、1,4−ジアセトキシブテン、1,2−ジアセトキシブテンを含む酢酸溶液を得た。この溶液を蒸留塔で蒸留し、酢酸及び高沸物を除去した後、水素添加し1,4−ジアセトキシブタン、1,2−ジアセトキシブタン等を含む混合物を得た。
いてブチレンカーボネートの定量はガスクロマトグラフィーで行った。
<1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BG混合物>
1,3−ブタジエンと酢酸をアセトキシ化触媒(Pd5重量%、Te/Pd原子比0.
25、シリカ担体)の存在下、圧力8MPa、温度70〜85℃の条件で、窒素で希釈した空気を用いて連続的に反応させ、1,4−ジアセトキシブテン、1,2−ジアセトキシブテンを含む酢酸溶液を得た。この溶液を蒸留塔で蒸留し、酢酸及び高沸物を除去した後、水素添加し1,4−ジアセトキシブタン、1,2−ジアセトキシブタン等を含む混合物を得た。
水素添加反応は、Pdを活性炭に担持した触媒を用い、圧力6MPa、温度50〜70℃
で行い、得られた反応液を更にRuを担持した触媒を用いて、同一圧力、温度80〜90℃で含まれるカルボニル化合物を水素添加することによって実施した。
得られた反応液5800kg/hrを第2酢酸蒸留塔より回収した酢酸を含む水4400kg/hrと共に、強酸性イオン交換樹脂(三菱化学(株)製SK1BH)35m3を保持する第1反応器に送入し、50℃で加水分解を行った。加水分解反応液は、理論段10を有
する第1蒸留塔で蒸留し、塔頂より酢酸を含む5400kg/hrの水を留出させ、塔底より4800kg/hrの生成物を得た。塔底より得た缶出液は、第3蒸留塔より回収した酢酸を含む水4200kg/hrと共に、強酸性イオン交換樹脂(同上)25m3を保有する第2反応器に送入し、50℃で加水分解反応を行った。加水分解反応液は、理論段10段を有する蒸留塔で蒸留し、塔頂より酢酸を含む4400kg/hrの水を留出させ第1反応器に送入した。塔底より4600kg/hrの缶出液を得た。塔底より得た缶出液は、未反応物分離塔の中部側流1500kg及び水3000kg/hrと共に、強酸性イオン交換樹脂(同上)25m3を保有する第3反応器に送入し、50℃で加水分解反応を行った。加水分解反応液は、理論段10段を有する蒸留塔で蒸留し、塔頂より酢酸を含む4200kg/hrの水を留出させ第1反応器に送入した。塔底より4900kg/hrの缶出液を得た。
で行い、得られた反応液を更にRuを担持した触媒を用いて、同一圧力、温度80〜90℃で含まれるカルボニル化合物を水素添加することによって実施した。
得られた反応液5800kg/hrを第2酢酸蒸留塔より回収した酢酸を含む水4400kg/hrと共に、強酸性イオン交換樹脂(三菱化学(株)製SK1BH)35m3を保持する第1反応器に送入し、50℃で加水分解を行った。加水分解反応液は、理論段10を有
する第1蒸留塔で蒸留し、塔頂より酢酸を含む5400kg/hrの水を留出させ、塔底より4800kg/hrの生成物を得た。塔底より得た缶出液は、第3蒸留塔より回収した酢酸を含む水4200kg/hrと共に、強酸性イオン交換樹脂(同上)25m3を保有する第2反応器に送入し、50℃で加水分解反応を行った。加水分解反応液は、理論段10段を有する蒸留塔で蒸留し、塔頂より酢酸を含む4400kg/hrの水を留出させ第1反応器に送入した。塔底より4600kg/hrの缶出液を得た。塔底より得た缶出液は、未反応物分離塔の中部側流1500kg及び水3000kg/hrと共に、強酸性イオン交換樹脂(同上)25m3を保有する第3反応器に送入し、50℃で加水分解反応を行った。加水分解反応液は、理論段10段を有する蒸留塔で蒸留し、塔頂より酢酸を含む4200kg/hrの水を留出させ第1反応器に送入した。塔底より4900kg/hrの缶出液を得た。
この缶出液は、1,2−DAB0.2%、1,2−HAB及び1,2−AHB2.1%、1,2−BG8.7%、1,4−ジアセトキシブタン7.1%、1−ヒドロキシ−4−アセトキシブタン38.1%、1,4−BG43.4%を含有していた。
この加水分解生成物を、理論段96段の充填物を有するSUS316製の精製塔で蒸留した。蒸留は、塔頂圧力77Torr、還流比80で操作し、塔頂より1,2−DABを含む該混合物(該混合物(1))留分355kg/hrを留去し、最上段から15段目に相当す
る部分より1,2−BGを主成分とする混合物(該混合物(2))を165kg/hrで留
出させ、最上段から25段目に相当する部分より1,4−ジアセトキシブタン、1−ヒドロキシ−4−アセトキシブタン、1,4−BGを含有する留分2780kg/hrを留去
し一部を第3加水分解反応器に供給し残部をTHFの原料として使用した。塔底からは1,4−BG(純度99.5%)1600kg/hrを得た。
この加水分解生成物を、理論段96段の充填物を有するSUS316製の精製塔で蒸留した。蒸留は、塔頂圧力77Torr、還流比80で操作し、塔頂より1,2−DABを含む該混合物(該混合物(1))留分355kg/hrを留去し、最上段から15段目に相当す
る部分より1,2−BGを主成分とする混合物(該混合物(2))を165kg/hrで留
出させ、最上段から25段目に相当する部分より1,4−ジアセトキシブタン、1−ヒドロキシ−4−アセトキシブタン、1,4−BGを含有する留分2780kg/hrを留去
し一部を第3加水分解反応器に供給し残部をTHFの原料として使用した。塔底からは1,4−BG(純度99.5%)1600kg/hrを得た。
得られた該混合物(1)及び(2)をガスクロマトグラフィーにて定量分析を行ったところ、主な含有成分は次の通りであった。
該混合物(1)
1,2−BG 64.2重量%
1,2−HAB及び1,2−AHB 29.8重量%
1,2−DAB 4.7重量%
酢酸 0.4重量%
その他 0.9重量%
該混合物(2)
1,2−BG 85.6重量%
1,2−HAB及び1,2−AHB 8.9重量%
1,2−DAB 0.3重量%
酢酸 0.01重量%
その他 5.2重量%
従って、得られた混合物(1)100g中には、1,2−BGが0.713モル、1,2
−DAB、1,2−HAB及び1,2−AHBが0.253モル含有されていた。
該混合物(1)
1,2−BG 64.2重量%
1,2−HAB及び1,2−AHB 29.8重量%
1,2−DAB 4.7重量%
酢酸 0.4重量%
その他 0.9重量%
該混合物(2)
1,2−BG 85.6重量%
1,2−HAB及び1,2−AHB 8.9重量%
1,2−DAB 0.3重量%
酢酸 0.01重量%
その他 5.2重量%
従って、得られた混合物(1)100g中には、1,2−BGが0.713モル、1,2
−DAB、1,2−HAB及び1,2−AHBが0.253モル含有されていた。
実施例1: 容量70mlの撹拌機を備えたステンレス製オートクレーブに、混合物(1)を8.87g、ジメチルカーボネート9.73g、触媒としてナトリウムメトキシド0
.049g仕込みオートクレーブを密封した。その後反応器内を乾燥窒素で置換し大気圧とした後、130℃まで昇温した。昇温及び反応の進行に伴い圧力は若干上昇したが、0.8MPaで一定となった。かかる状態を維持して4時間反応を継続させた。反応終了後、内容物を分析したところブチレンカーボネートの収率は89.7%であった。結果を表−1に示す。
.049g仕込みオートクレーブを密封した。その後反応器内を乾燥窒素で置換し大気圧とした後、130℃まで昇温した。昇温及び反応の進行に伴い圧力は若干上昇したが、0.8MPaで一定となった。かかる状態を維持して4時間反応を継続させた。反応終了後、内容物を分析したところブチレンカーボネートの収率は89.7%であった。結果を表−1に示す。
実施例2: 実施例1において、混合物(1)を8.87g、ジメチルカーボネートに替
えてエチレンカーボネートを9.54g、ナトリウムメトキシドを0.05g用いた他は、実施例1と同様にして反応を行った結果、ブチレンカーボネートの収率は79.3%であった。結果を表−1に示す。
実施例3: 実施例1において、混合物(1)を5.91g、ジメチルカーボネートに替
えてジフェニルカーボネートを15.46g、ナトリウムメトキシドを0.034g用いた他は、実施例1と同様にして反応を行った結果、ブチレンカーボネートの収率は78.5%であった。結果を表−1に示す。
えてエチレンカーボネートを9.54g、ナトリウムメトキシドを0.05g用いた他は、実施例1と同様にして反応を行った結果、ブチレンカーボネートの収率は79.3%であった。結果を表−1に示す。
実施例3: 実施例1において、混合物(1)を5.91g、ジメチルカーボネートに替
えてジフェニルカーボネートを15.46g、ナトリウムメトキシドを0.034g用いた他は、実施例1と同様にして反応を行った結果、ブチレンカーボネートの収率は78.5%であった。結果を表−1に示す。
実施例4: 実施例1において、ナトリウムメトキシドを用いずに反応器内の温度を
220℃まで昇温した他は、実施例1と同様にして反応を行ったた。昇温及び反応の進行に伴い、圧力は1.8MPaまで上昇した。反応終了後、内容物を分析したところブチレンカーボネートの収率は79.3%であった。結果を表−1に示す。
比較例1: 実施例1において、ナトリウムメトキシドを用いなかった他は、実施例1と同様にして反応を行った結果、ブチレンカーボネートの収率は0.2%であった。結果を表−1に示す。
220℃まで昇温した他は、実施例1と同様にして反応を行ったた。昇温及び反応の進行に伴い、圧力は1.8MPaまで上昇した。反応終了後、内容物を分析したところブチレンカーボネートの収率は79.3%であった。結果を表−1に示す。
比較例1: 実施例1において、ナトリウムメトキシドを用いなかった他は、実施例1と同様にして反応を行った結果、ブチレンカーボネートの収率は0.2%であった。結果を表−1に示す。
比較例2: 実施例1において、ナトリウムメトキシドを0.018gとした他は、実施例1と同様にして反応を行った結果、ブチレンカーボネートの収率は12.0%であった。結果を表−1に示す。
Claims (6)
- 1,2−ジアセトキシブタン(以下、1,2−DAB、と略記)、1−ヒドロキシ−2−アセトキシブタン(以下、1,2−HABと略記)、1−アセトキシ−2−ヒドロキシブタン(以下、1,2−AHBと略記)及び1,2−ブタンジオール(以下、1,2−BGと略記)から選ばれる少なくとも1種と低分子カーボネート化合物とをエステル交換反応させることを特徴とするブチレンカーボネートの製造方法。
- 該1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGから選ばれる少なくとも1種が、1,3−ブタジエンと酢酸とを分子状酸素の存在下にアセトキシ化反応させ、得られたジアセトキシブテン類及びモノアセトキシブテン類のうち少なくとも1種を含む反応生成物を貴金属触媒の存在下水素添加した後、得られたジアセトキシブタン類及びモノアセトキシブタン類のうち少なくとも1種を含む反応生成物を固体酸触媒の存在下に加水分解し酢酸と水を留去した後に蒸留により分離して得られるものである、請求項1に記載のブチレンカーボネートの製造方法。
- 混合物が、1,2−BGの含有量が50重量%以上のものである、請求項1及び2に記載のブチレンカーボネートの製造方法。
- エステル交換反応を、塩基性触媒の存在下に行う、請求項1〜3のいずれかに記載のブチレンカーボネートの製造方法。
- 塩基性触媒が、金属アルコキシド及び/又は金属アルコキシド源である、請求項1〜4
のいずれかに記載のブチレンカーボネートの製造方法。 - 低分子カーボネート化合物の使用量が、混合物中に含まれる1,2−DAB、1,2−HAB、1,2−AHB及び1,2−BGの総和1モルに対し、0.1モル以上5モル以下の範囲である、請求項1〜5のいずれかに記載のブチレンカーボネートの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2004298993A JP2006111552A (ja) | 2004-10-13 | 2004-10-13 | ブチレンカーボネートの製造方法 |
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-
2004
- 2004-10-13 JP JP2004298993A patent/JP2006111552A/ja active Pending
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