JP3956442B2 - ブタンジオールの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブタンジオールの製造方法に関する。詳しくは、ジアセトキシブタンの加水分解によるブタンジオールの製造方法の改良に関する。
1,4−ブタンジオールはPBT樹脂、γ−ブチロラクトンの原料や、有機溶剤、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)の原料として用いられるテトラヒドロフランの原料として有用な物質である。
【0002】
【従来の技術】
ジアセトキシブタンを加水分解することによってブタンジオールを製造する方法は、例えば特開昭52−7909号公報等により開示されている。
この方法は、ブタンジオール及び/又はヒドロキシ酢酸エステルを原料ジ酢酸エステルに混合し、一段の加水分解でブタンジオールを製造する方法を提供している。加水分解反応は、平衡反応であるから、一段で加水分解をさせようとすると、大量の水を使用しなければならず、そのため生成物を分離するのに大量のエネルギーが必要となり、経済的に有利ではない。
【0003】
これに対し、効率的に加水分解する方法として、向流二段反応が開示されている(特開昭52−65208号公報)。この方法によれば、前記公報記載の一段法に比べ、少ない原料水量で、効率的に加水分解反応が実施できるとされている。また、この方法では、第2反応器から回収された水に酢酸が含まれており、第1反応器の入口が均一組成になり、未反応物回収工程で回収された未反応原料及びモノエステル等を、後段の反応器へ戻すことにより反応が有利に進行するので、更に好ましいと記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法においても、水、酢酸を分離するためのエネルギーが多量に必要であり、更なる改良が望まれていた。
本発明は、ジアセトキシブタンの加水分解で水、酢酸の分離のための蒸気を少なくし、有利にジアセトキシブタンの加水分解反応を行う方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意検討した結果、ジアセトキシブタンの加水分解を、固体酸触媒を有する複数の反応器を使用して実施するに当り、加水分解反応液から蒸留分離される水、酢酸の混合物を前段の加水分解の原料として用いる際に、その一部を酢酸回収工程に供給し、残部を前段の加水分解反応の原料水として使用することにより、その目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明の要旨は、ジアセトキシブタンを固体酸触媒の存在下、水と接触させて加水分解させた後、水、酢酸と粗ブタンジオールとを分離し、次いで粗ブタンジオールを精製して高純度のブタンジオールを製造する方法において、加水分解反応工程及びそれに引き続く水、酢酸と粗ブタンジオールとの分離工程の組み合わせを少なくとも二ケ有し、且つ第2段目以降の加水分解反応液より回収された水、酢酸については、その一部を系外に抜き出した後、前記加水分解反応より前段の加水分解反応の原料水として使用することを特徴とするブタンジオールの製造方法、にある。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
ブタジエンを原料とし、アセトキシ化反応、それに引き続く水素化、加水分解工程を経て、1,4−ブタンジオールを製造する方法は、従来から知られている。
アセトキシ化反応は、パラジウム系触媒の存在下、ブタジエン、酢酸及び分子状酸素を反応させる公知の方法により行われる。
【0008】
パラジウム系触媒としては、パラジウム金属又はその塩を単独で、或いは助触媒としてビスマス、セレン、アンチモン、テルル、銅等の金属又はその塩と組み合わせて用いられる。触媒は、シリカ、アルミナ、活性炭等の担体に担持させて用いることが好ましい。
アセトキシ化反応は、通常、40〜180℃の温度範囲で、常圧以上の圧力下で実施される。酢酸の使用量は溶媒を兼ねて大過剰に用いることが望ましく、通常、共役ジエン1モルに対して、5〜60モル、好ましくは10〜40モルである。
【0009】
なお、アセトキシ化反応は公知の固定床方式、流動床方式、触媒懸濁方式等任意の方法で実施される。
反応生成物より、ジアセトキシブテンと水、酢酸及びモノアセトキシブテンを含むその他の軽沸物とは蒸留によって分離される。
モノアセトキシブテンを含む水、酢酸を主成分とする留出物は、酢酸精製工程に送られる。
【0010】
ジアセトキシブテンは、高沸物を分離した後、水素添加されジアセトキシブタンとなる。水素化反応は、パラジウム、ルテニウム等の貴金属触媒の存在下に、ジアセトキシブテンを水素と接触させ、通常40〜180℃の温度範囲で、常圧以上の反応圧力で反応させることによって実施される。
なお、水素化反応は、公知の固定床方式、流動床方式、触媒懸濁方式等の任意の方式で実施される。
【0011】
生成したジアセトキシブタンは、固体酸触媒の存在下、水と接触させて加水分解されてブタンジオールが得られる。
本発明に用いられる原料のジアセトキシブタンとしては1,4−ジアセトキシブタンを主体とするものの外、その製造及び精製処理工程によっては、1,4−ジアセトキシブタンと1,2−ジアセトキシブタン、1,3−ジアセトキシブタン等との異性体混合物も含まれる。
【0012】
また、ある場合には、加水分解反応をある程度進行させた後、水及び酢酸を除いた1,4−ジアセトキシブタン、1,4−モノヒドロキシアセトキシブタン及び1,4−ブタンジオールの混合物も利用できる。
本発明に用いられる固体酸触媒としては、シリカ−アルミナ、活性土、シリカ、陽イオン交換樹脂等が挙げられるが、陽イオン交換樹脂が加水分解速度が大きく、しかもテトラヒドロフラン等の副生物が少ないので好ましい。
陽イオン交換樹脂としては、スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体を母体とするスルホン酸型強酸性イオン交換樹脂が好適であり、ゲル型樹脂でもポーラス型樹脂でもよい。その具体例としては、例えば三菱化学(株)製SK1B、SK104、SK108、PK208、PK216、PK228等が挙げられる。
【0013】
加水分解反応は、通常、30〜120℃、好ましくは40〜100℃で実施される。温度が低過ぎると反応速度が著しく遅く、多量の触媒を必要とし、他方、温度が余り高過ぎると、テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン等への副反応が増加する。
反応圧力については、特に限定はされないが、反応中沸騰状態を生起したり或いは溶存ガス等による著しい気泡の発生が生じたりするのを阻止する程度の圧力が用いられ、通常は常圧〜10kg/cm2 Gの範囲である。
【0014】
ジアセトキシブタンと水との比率は、水が反応原料であると同時に溶媒でもあるので、化学量論量以上用いられる。加水分解反応を円滑に進めるためには均一液相で実施するのが望ましい。アセトキシブタンは大量の水には溶解して均一液相を形成し、水の量が多ければ反応の転換率は上昇するが、多量の水の回収にコストがかかり経済的でない。但し、水の使用量が余り少な過ぎると反応の転換率が低下する。従って、ジアセトキシブタンと水とのモル比は、通常2〜100、好ましくは4〜50の範囲で用いられる。
【0015】
加水分解反応は、回分式、連続式等の任意の方法で実施される。イオン交換樹脂を用いる場合、懸濁状態で反応させる方式でも、イオン交換樹脂の充填層に反応原料を通過させる方式でもよく、工業的には固定床連続法が有利である。加水分解反応は、平衡反応であるので、多段の反応系式を採用するのが効率的であり好ましい。
【0016】
向流多段加水分解反応においては、原料のジアセトキシブタンは1段目の反応器に供給され、原料水は最後の反応器に供給される。例えば、図1に示す三段の加水分解反応では、第1加水分解反応器にジアセトキシブタンを供給し、原料水は、第3加水分解反応器に供給される。各反応器から流出した反応液は各反応器に引き続く水、酢酸分離塔で常圧又は減圧下に蒸留され、塔頂より水、酢酸を留出させ、塔底より加水分解生成物を得る。第1水酢酸分離塔で分離された水、酢酸(水:20〜70重量%/酢酸:80〜30重量%)は酢酸回収工程に送られ酢酸が回収される。第2水酢酸分離塔で分離された水、酢酸(水:30〜90重量%/酢酸:70〜10重量%)及び第3水酢酸分離塔で分離された水、酢酸((水:50〜95重量%/酢酸:50〜5重量%)は前段の加水分解の原料水として利用される。第1、第2水酢酸分離塔の塔底から得られた加水分解生成物は次の加水分解反応器に送られ更に加水分解される。第3水酢酸分離塔の塔底より得られた生成物は、未反応物回収塔に送られ、未反応物と、1,4−ブタンジオールを分離した後、未反応物は加水分解工程にリサイクルされるか或いは一部をTHFの原料としてTHF化工程に供給される。
【0017】
なお、第1水酢酸分離塔は、通常理論段数3〜15段、塔頂圧力50Torr〜常圧(6.67〜101.3kPa)、塔底温度100〜250℃、還流比0.01〜5.0で操作され、第2水酢酸分離塔は、通常、理論段数3〜15段、塔頂圧力50Torr〜常圧(6.67〜101.3kPa)、塔底温度100〜250℃、還流比0.01〜5.0で操作され、第3水酢酸分離塔は、通常、理論段数3〜15段、塔頂圧力50Torr〜常圧(6.67〜101.3kPa)、塔底温度100〜250℃、還流比0.01〜5.0で操作される。
【0018】
向流多段加水分解においても、1,4−ブタンジオールの生成量を増加しようとすると供給する原料水量を増加させる必要がある。このようなときには、未反応の水を各蒸留塔で蒸留しなければならず、使用する蒸気の量が増加することになる。加水分解反応にあまり影響を与えずに蒸気量を低下させるために、向流多段加水分解を解析した結果、加水分解反応の成績を支配するのは最後の加水分解反応であり、第1段、及び第2段の加水分解反応は、供給水量をある程度減らしてもあまり影響を受けないことが判明した。これは、加水分解反応が平衡であり、且つ第1段及び第2段加水分解反応に供給される原料水中に酢酸が含まれているため、原料水が減少しても、平衡位置がそれほど影響を受けないことによる。また、第1段、第2段の反応で減少させた水に相当する量の新たな水を第3段の加水分解反応に追加供給すれば更に有利に加水分解反応が進行する。
【0019】
第2水酢酸分離塔から酢酸回収工程に抜き出す水、酢酸混合物の量は、あまり多量を抜き出すと加水分解反応に影響を与えるので好ましくなく、第2水酢酸分離塔から留出した混合物の20〜60重量%が好ましく、また第3水酢酸分離塔から抜き出す水、酢酸混合物の量は、第3水酢酸分離塔から留出した混合物の40重量%以下が好ましい。
【0020】
第1加水分解反応器に供給する第2水酢酸分離塔の留出水中の酢酸濃度は、第3水酢酸分離塔の留出水中の酢酸濃度より高いので、第1加水分解反応器に供給する原料水として第3水酢酸分離塔から酢酸回収工程に送る留出水を使用し、第2水酢酸分離塔から酢酸回収工程に送る留出水を増加させると更に有利に加水分解が実施できる。
【0021】
かくして得られた、第3水酢酸分離塔の缶出から得られた粗ブタンジオールは、未反応物回収塔に送られ、蒸留される。
粗ブタンジオールは、1,2−ジアセトキシブタン(1,2DAB)、1−ヒドロキシ−2−アセトキシブタン(1,2HAB)、2−ヒドロキシ−1−アセトキシブタン(2,1HAB)、1,2−ブタンジオール(1,2BG)、1,4−ジアセトキシブタン(1,4DAB)、1−ヒドロキシ−4−アセトキシブタン(1,4HAB)、1,4−ブタンジオール(1,4BG)、及び構造が不明な高沸物と若干の軽沸物を含んでいる。
粗ブタンジオールは、蒸留により、軽沸物、1,2DAB、1,2HAB、2,1HAB及び1,2BGを主体とする留分(留分▲1▼)と、1,4DAB、1,4HABを主体とする留分(留分▲2▼)と、1,4BG及び高沸を含む缶出液とに分けられる。
【0022】
なお、未反応物回収塔は、通常、理論段数80〜110段、塔頂圧力50〜400Torr(6.67〜53.3kPa)、塔底温度150〜250℃で操作される。
留分▲1▼は、必要に応じて更に精製し、高純度の1,2BGとすることが出来る。留分▲2▼は加水分解反応に返送され未反応物を加水分解し、1,4BGを製造する。このようにして、向流多段加水分解において、加水分解反応液から分離される水、酢酸の混合物を前段の加水分解反応に使用する際に、一部を酢酸回収工程に抜き出すことによって、効率的な加水分解が実施できる。
【0023】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、実施例に限定されるものではない。なお、以下の「%」は「重量%」を表わす。
実施例1
添付図面に従って反応を実施した。
1,2DAB 8.2%、1,2HAB 4.2%、1,4DAB 81.2%、1,4HAB 2.6%を含むジアセトキシブタン含有液15930kg/hrを、第2水酢酸分離塔の塔頂より留出した水、酢酸の混合物5420kg/hr、第3水酢酸分離塔の塔頂より留出した水、酢酸の混合物5110kg/hrと共に第1加水分解反応器に連続的に供給し、加水分解反応を行った。この時、反応器の出口より得られる加水分解反応液5000kg/hrを反応器入口に循環した。第1加水分解反応器は、イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、SK−1BH)60m3 を充填した反応器で、圧力0.2MPa、温度50℃で運転した。
【0024】
第1反応器底部から流出する加水分解反応液は第1水酢酸分離塔に供給し水、酢酸を分離した。酢酸分離塔は、理論段5段の蒸留塔で、減圧下(0.04MPa)で運転し、缶出液中の酢酸濃度は0.5%以下になるように運転した。得られた塔底液12080kg/hrは、第3酢酸分離塔の塔頂より流出した水、酢酸の混合物11900kg/hrと共に第2加水分解反応器に供給し、加水分解反応を行った。第1水酢酸分離塔より留出した水、酢酸の混合物14390kg/hrは、酢酸回収工程に供給し酢酸を回収した。
【0025】
第2加水分解反応器は、イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、SK−1BH)を60m3 充填した反応器で、第1加水分解反応器と同じ条件で運転した。第2加水分解反応器から流出した反応液は、第2酢酸分離塔に供給し、水、酢酸を分離した。第2酢酸分離塔は、理論段5段の蒸留塔で、減圧下(0.04MPa)で運転し、缶出液中の酢酸濃度は0.5%以下になるように運転した。流出した水、酢酸の混合物13580kg/hrの内、5420kg/hrを第1加水分解反応器に供給し、残部は、酢酸回収工程に供給し酢酸を回収した。缶出より得られた生成物は、新たに供給される水15480kg/hr及び未反応物回収塔で回収された、1,4−ジアセトキシブタンを含む中部側流3000kg/hrと共に、第3加水分解反応器に供給し、加水分解反応を行った。第3加水分解反応器は、イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、SK−1BH)を80m3 充填してあり、第1加水分解反応器と同じ条件で運転した。第3加水分解反応器から流出した反応液は、第3酢酸分離塔に供給し、水、酢酸を分離した。第3酢酸分離塔は、理論段5段の蒸留塔で、減圧下(0.04MPa)で運転し、缶出液中の酢酸濃度は0.5%以下になるように運転した。流出した水、酢酸の混合物17040kg/hrの内、11930kg/hrは第2加水分解反応器に供給し、残部は第1加水分解反応器に供給した。缶出からは、表−1の組成の生成物が得られ、未反応物回収塔に供給し、未反応物と、1,4−ブタンジオールを分離した。ここで留出させた水、酢酸の混合物は、合計で44980kg/hrであり、蒸留に使用した蒸気は酢酸回収工程を含め64000kg/hrであった。(0.4MPa蒸気換算)
【0026】
【表1】
【0027】
未反応物回収塔は、理論段96段の充填物を有する蒸留塔で、塔頂圧力0.01MPa、還流比80で操作し、塔頂より1,2−ブタンジオールを主成分とする留分1040kg/hrを留去し、塔頂から25段目に相当する部分より1,4−ジアセトキシブタン12.9%、1−ヒドロキシ−4−アセトキシブタン64.9%、1,4−ブタンジオール19.1%を含有する側流留分5160kg/hrを留去し、塔底からは1,4ブタンジオール(純度99.5%)を5370kg/hrを抜き出した。側流の内、3000kg/hrはTHFの原料として、THF化工程に供給し、残部は第3加水分解反応器に供給した。
【0028】
比較例1
実施例1と同じ原料を使用し、第3水酢酸分離塔の缶出液の組成が実施例1と同じになるように加水分解反応に新たに供給する原料水の量を調整して加水分解反応を行った。この間、第2、及び第3水酢酸分離塔で留出する水、酢酸の混合物の全量を前段の加水分解反応器に供給し、実施例1と同じ温度、圧力で加水分解反応を行った。第3加水分解反応器に供給する原料水の量は、13100kg/hrであり、第1、第2、第3水酢酸分離塔から留出する水、酢酸の混合物は、それぞれ20070kg/hr、16000kg/hr、14400kg/hrであり、合計で50470kg/hrとなった。蒸留に使用した蒸気量は酢酸回収工程を含め合計で66000kg/hrであった。
(0.4MPa蒸気換算)
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、ジアセトキシブタンの加水分解によるブタンジオールの製造において、加水分解により得られる水、酢酸の分離のための蒸気の使用量を削減し、工業的に有利にブタンジオールを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のフローシート。
【符号の説明】
I 第1加水分解反応器
I′ 第1水酢酸分離塔
II 第2加水分解反応器
II′ 第2水酢酸分離塔
III 第3加水分解反応器
III ′ 第3水酢酸分離塔
IV 未反応物回収塔
Claims (3)
- ジアセトキシブタンを固体酸触媒の存在下、水と接触させて加水分解させた後、水、酢酸と粗ブタンジオールとを分離し、次いで粗ブタンジオールを精製して高純度のブタンジオールを製造する方法において、加水分解反応工程及びそれに引き続く水、酢酸と粗ブタンジオールとの分離工程の組み合わせを少なくとも二ケ有し、且つ第2段目以降の加水分解反応液より回収された水、酢酸については、その一部を系外に抜き出した後、前記加水分解反応より前段の加水分解反応の原料水として使用することを特徴とするブタンジオールの製造方法。
- 加水分解反応工程及びそれに引き続く水、酢酸と粗ブタンジオールとの分離工程の組み合わせを少なくとも三ケ有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 第2水酢酸分離塔から留出した水、酢酸混合物の40〜80重量%を第1加水分解反応器に循環し、第3水酢酸分離塔から留出した水、酢酸混合物の60重量%以上を第2加水分解反応器に循環することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
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