以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシン(遊技機)の外観を示す正面図である。なお、以下の説明において、「遊技」とはメダル(遊技媒体)の投入からストップスイッチの操作を経た次のメダルの投入までの一連の動作をいう。
(スロットマシン10)
本実施形態に係るスロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられ、このフロントパネル20には、透明な表示窓21が設けられている。一方、筐体内部であって表示窓21の後方には、3つのリール(回胴)31L、31C及び31Rが配置されている。遊技者から見て左側から、左リール31L、中リール31C、右リール31Rが配置されている。リール31L、31C及び31Rはリング状体であり、その外周面には複数の入賞図柄(入賞役を構成する図柄)を印刷したリールテープが貼られている。1つのリールには、例えば21個の複数種類の図柄が等間隔で配列されている。但し、図柄の配列はリールごとに異なっている。そして、表示窓21内から、リール31L、31C及び31Rの上下方向で連続する3つの図柄が見えるようになっている。
また、リール31L、31C及び31Rの中心部には、ステッピングモータ(図示せず)が連結されており、このステッピングモータの駆動によってリール31L、31C及び31Rが回転する。従って、遊技者の立場からすると、リール31L、31C及び31Rの図柄が表示窓21内で上下に移動しているように見える。更に、リール31L、31C及び31Rの内側には、バックランプ(図示せず)が設けられている。バックランプはリールごとに3個ずつ配置されており、リールが停止した時に表示窓21から見える総計で9個の図柄の夫々に対応するようにして、リール31L、31C及び31Rの内側に配置されている。また、リール31L、31C及び31Rは透光性を有する材料から形成されており、バックランプの点灯によりリール31L、31C及び31Rに付された図柄が照光されるように構成されている。
フロントパネル20の表示窓21を含む部分には、図柄組合せライン22a、22b及び22cからなる図柄組合せライン群22が設定されている。ここで、図柄組合せライン群22とは、リール31L、31C及び31Rの停止時における図柄の並びラインであって、図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段の図柄組合せライン22aと、水平方向の上段及び下段の2本の図柄組合せライン22bと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の図柄組合せライン22cとが、図柄組合せライン群22として設けられている。そして、リール31L、31C及び31Rに付された図柄は、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、表示窓21から見える9個の図柄が全てこれらの図柄組合せライン群22上に位置するような間隔で配置されている。なお、リール31L、31C及び31Rからリール群31が構成されている。
フロントパネル20の右下側にはメダル投入口23が設けられており、ここから遊技者によってメダルが投入されると、投入されたメダル枚数に応じて、図柄組合せライン群22は有効ラインとして設定される。ここで、「有効ライン」とは、リール31L、31C、31Rの停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せであるか否かの判別対象となるラインである。投入されたメダルが1枚のときは水平方向の中段の図柄組合せライン22aが有効ラインとして設定され、2枚のときは水平方向の上段、中段及び下段の3本の図柄組合せライン22a及び22bが有効ラインとして設定される。また、投入されたメダルが3枚のときは、さらに加えて右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の図柄組合せライン22cを含む総計で5本の図柄組合せライン22a〜22cが有効ラインとして設定される。
そして、図柄組合せライン22a、22b及び22cの1ライン乃至5ラインが有効ラインとして設定されると、有効ラインランプ24が点灯する。この制御は、後述のメインCPU51(図2参照)により行われる。例えば3枚のメダルが投入されている場合には、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、少なくとも1本の図柄組合せライン22a〜22cに特定の図柄の組合せが停止していれば、その組合せに応じた役に入賞したこととなり、役に応じた枚数のメダルが払い出される。
更に、フロントパネル20の表示窓21の下方には、クレジット数表示部25、ゲーム数表示部26及び払い出し数表示部27が設けられている。クレジット数表示部25には、クレジットされているメダルの枚数が表示される。ゲーム数表示部26には、特別遊技等において、所定の遊技の残り数や既に行った遊技の数等が表示される。払い出し数表示部27には、メダルが払い出される際に、その枚数が表示される。
フロントパネル20の表示窓21の上側には、カラー映像を表示する液晶表示パネル等の演出表示装置40が遊技者に対して目視可能に設けられている。演出表示装置40は、遊技中の演出を行うときに各種の画像を表示する。また、筐体の前面部には、遊技者が遊技を進行する上で操作する各種の操作スイッチ、例えば、スタートスイッチ41、ストップスイッチ(停止操作スイッチ)群42及びベットスイッチ群43が設けられている。更に、演出表示装置40の左右及びフロントパネル20の下部(メダル払い出し口の近傍)にスピーカ71が設けられている。
スタートスイッチ41は、リール31L、31C及び31Rの回転をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチ、例えばレバーである。ストップスイッチ群42は、左リール31Lを停止させるときに操作する左ストップスイッチ42Lと、中リール31Cを停止させるときに操作する中ストップスイッチ42Cと、右リール31Rを停止させるときに操作する右ストップスイッチ42Rとから構成されている。これらのストップスイッチ42L、42C及び42Rは、例えばボタンとして並設されている。ベットスイッチ群43は、遊技者がクレジット内のメダルを投入する際にベット枚数(賭数)を指定するスイッチ群であり、1ベット・2ベットスイッチ43a及びMAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43bから構成されている。これらのベットスイッチ43a及び43bも、例えばボタンとして配置されている。1ベット・2ベットスイッチ43aが操作される度に、ベット枚数が1枚と2枚との間で切り替えられ、MAXベットスイッチ43bが操作されると、ベット枚数が3枚となる。ベットスイッチ43a及び43bの上方には、投入枚数表示部28が設けられており、ベットスイッチ43a及び43bの操作やメダル投入口23からのメダルの投入に応じて、投入枚数表示部28にメダルの投入枚数が表示される。
詳細は後述するが、通常ゲームでは、遊技者がメダル投入口23からメダルを投入するか、ベットスイッチ群43を操作すると、図柄組合せライン22a〜22cがベット枚数に応じて有効ラインとして設定される。更に、遊技者がスタートスイッチ41を操作すると、役の抽選が行われると共に、リール31L、31C及び31Rが回転し始める。そして、遊技者がストップスイッチ42L、42C及び42Rを操作すると、操作されたボタンに応じてリール31L、31C及び31Rの回転が停止し、有効ライン上に並んだ図柄の組合せが予め定められた何らかの役の図柄の組合せと一致するときは入賞となり、その入賞役に応じたメダルの払い出し等が行われる。但し、リール31L、31C及び31Rの回転の停止に際しては、役の抽選結果に基づいた制御が行われる。
また、遊技(ゲーム)中には、種々の演出、例えばバックランプの点灯、演出表示装置40を用いた画像表示及びスピーカ71からの音声の出力等が行われる。更に、このような演出として、役の当選可能性の告知演出が行われることもある。
次に、スロットマシン10の内部構成等のシステム構成について説明する。図2は、本発明の実施形態に係るスロットマシン10のシステム構成を示すブロック図である。スロットマシン10の筐体内部には、メイン制御基板50、並びにこのメイン制御基板50に接続されたサブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13が配置されている。
(メイン制御基板50)
メイン制御基板50には、メインCPU51、ROM52、RAM53及びインタフェース回路(I/F回路)54が設けられており、これらはバス55を介して互いに接続されている。
メインCPU51は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU51は、ROM52に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいてスロットマシン10全体の制御を行う。
ROM52には、後述の図6−1〜図6−3、図7−1〜図7−3及び図8−1〜図8−3に示すメインCPU51が行う処理、その他の遊技の制御に必要なプログラム並びにデータ等が記憶されている。また、RAM53は、メインCPU51が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶する。
I/F回路54は、メイン制御基板50と、サブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行う。但し、メイン制御基板50とサブ制御基板60との間では、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。
(サブ制御基板60)
サブ制御基板60には、サブCPU61、ROM62、RAM63、画像制御プロセッサ64、画像データROM65、ビデオRAM66、音源回路67、アンプ68及びインタフェース回路(I/F回路)69が設けられている。サブCPU61、ROM62、制御用RAM63、画像制御プロセッサ64、音源回路67及びI/F回路69はバス70を介して互いに接続されている。また、画像データROM65及びビデオRAM66は画像制御プロセッサ64に接続され、アンプ68は音源回路67に接続されている。
サブCPU61は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、サブCPU61は、ROM62に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、サブ制御基板60全体の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行う。なお、サブCPU61の処理能力や開発言語等には、何らの制約もない。
ROM62には、後述の図9−1〜図9−2に示すサブCPU61が行う処理、その他の遊技中の演出に必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM63は、サブCPU61が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶する。
これらのサブCPU61、ROM62及びRAM63は、夫々メイン制御基板50に設けられたメインCPU51、ROM52及びRAM53と同様の機能を有するものである。なお、ROM62及びRAM63は、夫々ROM52及びRAM53と同一のものを用いても良いが、これらよりも容量の大きいものを用いても良い。
上述の演出表示装置40は画像制御プロセッサ64に接続されている。画像データROM65には、例えば後述の図10−1〜図16−5に示すような演出表示装置40に表示されるキャラクタ、文字及び背景等の複数種類の画像データが記憶されている。また、ビデオRAM66は、画像制御プロセッサ64が演出表示装置40に表示しようとする画像を作成する時に用いられ、画像データROM65から読み出したデータ等に基づき表示すべき画像データがビデオRAM66に展開される。
他に、本実施形態においては、演出用周辺機器として、演出表示装置40の他にスピーカ71、上述のバックランプ等が設けられている。スピーカ71はアンプ68に接続されている。これらの演出用周辺機器は、遊技に直接関係しない周辺機器であって、遊技中の演出(役の当選可能性の告知演出等)の出力を行うものであり、サブ制御基板60にのみ接続されており、メイン制御基板50には接続されていない。
I/F回路69は、メイン制御基板50からの信号の受信の際に、タイミングの制御等を行う。なお、上述のように、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。即ち、一方向の送信のみが可能となっている。
(リール基板11)
リール基板11には、左リール31L、中リール31C及び右リール31Rを駆動するためのステッピングモータ(図示せず)が接続されている。これらのリール31L、31C及び31Rの動作の制御は、リール基板11を介してメインCPU51によって行われる。
(中央表示基板12)
中央表示基板12は、例えばフロントパネル20の裏側の中央部に取り付けられる。中央表示基板12には、セレクタ81、1ベット・2ベットスイッチ43a、MAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43b、スタートスイッチ(レバー)41、左ストップスイッチ(ボタン)42L、中ストップスイッチ(ボタン)42C、右ストップスイッチ(ボタン)42R、設定表示部82及び設定変更スイッチ83が接続されている。
セレクタ81は、メダル投入口23から投入されたメダルが正規のものであるか識別し、不正なメダルを排除する。設定表示部82は、フロントパネル20の裏側から見えるように配置されており、確率や払い出しに関する設定(例えば、設定1〜設定6)等が表示される。設定変更スイッチ83は、確率や払い出しに関する設定等を変更する際に操作されるスイッチである。
(電源装置基板13)
電源装置基板13には、設定変更有効化スイッチ91、電源スイッチ92、ホッパ装置93及び電源装置94が接続されている。設定変更有効化スイッチ91は、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更を可能な状態にする際に操作するスイッチである。即ち、設定変更有効化スイッチ91がオンの状態になっているときに限り、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更が可能になる。電源スイッチ92は、電源装置94のオン/オフを切り替えるためのスイッチである。ホッパ装置93は、メダルの貯蔵及び払い出しを行う装置であり、電源装置基板13を介したメインCPU51からの指示に基づいて、予め貯蔵しておいたメダルから所定枚数のメダルを遊技者に払い出す。
次に、メイン制御基板50の機能的な構成について説明する。図3は、メイン制御基板50の機能的な構成を示す機能ブロック図である。本実施形態においては、例えばメインCPU51及びROM52のプログラムから、以下の各部101、102、106、107、108及び110が構成され、例えばRAM53に、以下の記憶部103が備えられ、例えばROM52に、以下の役抽選テーブル121等のデータが記憶されている。
(役抽選部101)
役抽選部101は、後述のタイミング制御部102によるタイミング制御に応じて、役(特別役、小役、リプレイ等)の抽選を行う。ここで、特別役とは、通常遊技とは異なる遊技であって遊技者に有利な特別遊技に移行させるための役である。通常遊技における役の抽選において特別役に当選し、特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止したとき、即ち特別役に入賞したことを条件として、通常遊技から特別遊技に移行させる。特別遊技は、通常遊技以上にメダル獲得枚数期待値が大きく、遊技者にとって有利となる遊技である。ここで、特別遊技には、例えばBB(ビッグボーナス)ゲーム及びRB(レギュラーボーナス)ゲームが含まれる。
本実施形態においては、例えば、有効ライン上に3つの「7」が停止した場合に、ビッグボーナスの入賞となってBBゲームに移行するが、このBBゲームは所定の終了条件が満たされるまで行われる。BBゲームへの移行が行われると、先ずBB一般遊技(小役ゲーム)が開始され、BB一般遊技中に移行役に入賞すると、JACゲーム(ボーナスゲーム)に移行される。これらの特別遊技(BBゲーム)の終了条件について、詳細は後述するが、本実施形態においては、BB一般遊技及びJACゲームを繰り返し、これらの特別遊技(BBゲーム)中におけるメダルの総払出枚数(総払出数)が所定の範囲の終了枚数(終了数)、例えば466枚〜480枚に達した時点で、一連の連続した特別遊技(BBゲーム)が終了するように制御されている。
また、RBに入賞した場合には、複数回のJACゲーム(ボーナスゲーム)に移行される。そして、JACゲームが連続して12ゲーム行われるか、又はJACゲーム中で合計8回の入賞があると、特別遊技(RBゲーム)は終了し、通常遊技に移行する。このように、本実施形態においては、RBゲームは終了条件としてゲーム回数を規定しているのに対し、BBゲームは終了条件として払出枚数を規定している。なお、小役とは、所定枚数のメダルを遊技者に払い出す役であり、例えば複数種類設けられている。リプレイとは、前の遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技を行う権利を遊技者に与える役である。
役抽選部101は、遊技毎に、内部で乱数を発生させた後に一の乱数を取得すると共に、ROM52に記憶されている役抽選テーブル121内の取得した乱数が属する領域に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する。
なお、役抽選部101は、例えば所定の領域(10進法で0〜65535)の乱数を発生させ、例えばスタートスイッチ41が操作されたとき等、所定の条件が満たされたときに一の乱数値を取得する。役抽選テーブルには、役抽選部101が取得可能な乱数値に対して、BB当選領域、RB当選領域、小役当選領域、リプレイ当選領域、及び非当選(ハズレ)領域等が、所定の割合で設定されている。即ち、役抽選テーブルには、乱数値と各役との関係が定められており、例えば、乱数値(a)からある乱数値(a+α)がBB当選領域に対して割り当てられ、次の乱数値(a+α+1)から他の乱数値(a+α+1+β)がRB当選領域に割り当てられ、小役当選領域等についても、同様にして乱数値が割り当てられている。そして、役抽選部101が取得した乱数値が含まれる領域の役が、役抽選の結果、当選した役となる。
図4は、役抽選テーブル121の構成の一例を示す図である。本実施形態では、図4に示す役のうち、BB及びRBが特別役に該当し、チェリー、スイカ及びベルが小役に該当する。図4に示すように、役抽選テーブル121には、BB当選領域、RB当選領域、小役当選領域、リプレイ当選領域及びハズレ領域が設定されている。なお、図4に示す例の他に、特別役のフラグが立っているときに用いられる役抽選テーブル(図示せず)や、特別遊技において用いられる役抽選テーブル(図示せず)も設けられている。
そして、役抽選部101は使用する役抽選テーブルを選択し、取得した乱数値を役抽選テーブルと照らし合わせることにより、その乱数値が属する領域を判定し、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値が特別役当選領域に属する場合は、特別役の当選と判定し、非当選領域に属する場合は、ハズレと判定する。そして、何らかの役が当選した場合には、その役に対するフラグをオンにする。
また、役抽選部101は、抽選の結果を示す情報、例えばどの役が当選したかを示す情報やどのような構成の役抽選テーブル121が用いられたかの情報等をサブ制御基板60に送信する。
(タイミング制御部102)
タイミング制御部102は、役抽選部101や、後述のリール制御部106及び入賞判定部107等の動作タイミングを制御する。例えば、タイミング制御部102は、スタートスイッチ41が操作されたことを条件として、役抽選部101に役の抽選を行わせると共に、リール制御部106にリール群31の回転を開始させ、また、ストップスイッチ群42が操作されたことを条件として、リール制御部106にリール群31の停止制御を行わせ、更に、リール群31が停止したことを条件として、入賞判定部107に入賞判定を行わせる。なお、タイミング制御部102の動作はこれらに限定されるものではない。
(フラグ情報記憶部103)
フラグ情報記憶部103は、役抽選部101によって何らかの役に対するフラグがオンになった場合に、当選した役の種類及びそのフラグがオンになったことを記憶する。なお、後述のように、フラグ情報記憶部103に記憶されている情報が消去されるタイミング(当選フラグがオフとなるタイミング)は、特別役とそれ以外の役とで異なっている。即ち、特別役の場合、フラグ情報記憶部103に記憶されている情報は、特別遊技が終了したことを条件として消去され、特別遊技が終了していなければ次遊技以降まで持ち越されるのに対し、それ以外の役の場合には、その役の入賞の有無に拘わらず、当該遊技の終了の際に消去され、次遊技まで持ち越されることはない。
(リール制御部106)
リール制御部106は、タイミング制御部102によるタイミング制御に応じて、リール群31(リール31L、31C及び31R)の回転の開始及び停止の制御を行う。より具体的には、リール制御部106は、遊技状態(例えば、通常遊技状態、特別遊技状態等)、役抽選部101による抽選の結果、並びにストップスイッチ群42(ストップスイッチ42L、42C及び42R)が操作されたタイミング等に基づいて、リール31L、31C及び31Rの停止位置を決定すると共に、ステッピングモータの駆動を制御して、その決定した位置でリール31L、31C及び31Rの回転を停止させる。
例えば、役抽選部101による抽選の結果、いずれの役にも当選していないときは、有効ライン上にどの役の図柄の組合せも停止しないように、各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定める。一方、何らかの役に当選している場合には、有効ライン上に当選した役の図柄の組合せが停止するように、各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定める。
特に、当該遊技で特別役に当選している場合や、特別役の当選が前遊技から持ち越されていて、且つ当該遊技で小役やリプレイに当選していない場合には、有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止するように、リール31L、31C及び31Rの停止制御の範囲内(例えば、ストップスイッチが操作された時の図柄から当該図柄を含まずに4図柄以内)でできる限り特別役に係る図柄が揃うような引き込み制御を行う。但し、特別役の当選が持ち越されている場合であっても、小役やリプレイに当選したときは、可能な範囲で小役やリプレイに入賞する制御を行うことで、有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止しないように、リール31L、31C及び31Rの停止位置を定める。即ち、特別役に入賞し得るのは、本実施形態では、特別役の当選フラグが立っており、且つ当該遊技の抽選で、特別役に当選しているか、又はハズレとなっている場合に限定される。なお、このようなリール31L、31C及び31Rを停止させる際の制御は、リール制御用のテーブルを用いて行ってもよい。
(入賞判定部107)
入賞判定部107は、タイミング制御部102によるタイミング制御に応じて、図柄組合せライン群22のうち、1本〜複数本の有効ラインのいずれかに役の図柄の組合せが並んでいるか否かを判定し、並んでいるものがあれば当該遊技でその役に入賞したと判定する。このとき、入賞判定部107は、例えばステッピングモータの停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ラインに位置する図柄を判定し、これに基づいて、役の入賞の有無を判定すると共に、判定結果の情報等をサブ制御基板60に送信する。
なお、リール31L、31C及び31Rを停止させる際の制御にテーブルを用いている場合には、リール31L、31C及び31Rが実際に停止してから入賞判定部107が図柄の組合せを判定するのではなく、リール制御部106によってテーブルを用いてリール群31の停止位置が定められた時に、有効ライン上に停止する図柄の組合せを判別するようにしてもよい。
(特別遊技制御部108)
特別遊技制御部108は、入賞判定部107による判定の結果、BBに入賞していた場合に、次遊技から役に入賞した場合に払い出されるメダルの総数が所定の終了枚数に達するまでの間、特別遊技(BBゲーム)の制御を行う。例えば、リール制御部106に特別遊技(BBゲーム)用のリール制御を行わせる。また、特別遊技(BBゲーム)においては、上述のように、役抽選テーブル121とは異なる抽選テーブル(図示せず)が用いられ、この抽選テーブルの変更も特別遊技制御部108の指示に基づいて行われる。
また、特別遊技制御部108は、入賞判定部107による判定の結果、RBに入賞していた場合には、次遊技から所定のゲーム数に達するまでの間、特別遊技(RBゲーム)の制御を行う。この場合においても、特別遊技制御部108の指示により、上述の役抽選テーブル121から特別遊技(RBゲーム)用の抽選テーブル(図示せず)に変更して、リール制御部106に制御を行わせる。
(払出制御部110、払出枚数カウンタ111)
払出制御部110は、入賞判定部107による判定の結果、入賞している役に応じたメダルの払い出しをホッパ装置93に行わせる。払出制御部110には払出枚数カウンタ(払出数カウンタ)111が含まれている。入賞役がBBである場合、払出枚数カウンタ111は、BBゲーム中のメダルの払出枚数をカウントし、その総数を求める。そして、払出制御部110は、総払出枚数が所定の範囲の終了枚数、例えば466枚〜480枚に達すると、その旨を特別遊技制御部108に知らせ、特別遊技を終了させる。なお、払出枚数カウンタ111により求められたメダルの総払出枚数の情報は、総払出枚数が所定の終了枚数に達し、一連の特別遊技(BBゲーム)が終了した時点で消去され、総払出枚数はリセットされる。
次に、サブ制御基板60の機能的な構成について説明する。図5は、サブ制御基板60の機能的な構成を示す機能ブロック図である。本実施形態においては、例えばサブCPU61及びROM62のプログラムから、以下の各部(機能ブロック)が構成されている。
(演出パターン選択部201)
演出パターン選択部201は、スタートスイッチ41が操作されてから3個目のストップスイッチが操作されて全てのリール31L、31C及び31Rが停止するまでの間に行う演出のパターンや、3個目のストップスイッチが操作されて全てのリール31L、31C及び31Rが停止した時に、何らかの役に入賞していた場合に行う演出のパターンを当該入賞役の種類等に応じて選択する。なお、演出のパターンは、例えばROM62に記憶されている。なお、詳細は後述するが、演出パターン選択部201が選択する演出パターンには、スタートスイッチ41、ストップスイッチ群42並びにベットスイッチ43a及び43bの操作に応じて適宜変化する演出パターンも含まれている。
(演出制御部202)
演出制御部202は、演出パターン選択部201によって選択されたパターンに基づく演出の制御を行う。そして、演出制御部202による制御に基づいて、画像制御プロセッサ64が演出表示装置40に表示する画像データを作成し、また、音源回路67で生成された音信号がアンプ68によって増幅された後、スピーカ71から出力される。また、演出制御部202には、静止選択肢表示部204及び選択表示開始部205を含む選択肢表示部203、演出決定部206並びに演出再決定部207が含まれている。
(静止選択肢表示部204)
静止選択肢表示部204は、ストップスイッチ群42のいずれか1個(第1ストップスイッチ)が操作されると、ストップスイッチ群42の操作に関する所定の条件(第2の条件)が満たされたと判断して、その後に行われる演出の内容を示す複数、例えば3つの選択肢を演出表示装置40に表示させる。
(選択表示開始部205)
選択表示開始部205は、ストップスイッチ群42の他の1個(第2ストップスイッチ)が操作されると、ストップスイッチ群42の操作に関する所定の条件(第3の条件)が満たされたと判断して、静止選択肢表示部204による制御に基づいて演出表示装置40に表示されている選択肢に対し、1つの選択肢を他の選択肢から識別可能な状態とし、例えば、当該1つの選択肢のみに破線の枠を演出表示装置40に表示させ、更に、識別可能に表示される1つの選択肢を、例えば一定の時間間隔で順次変更させる。即ち、複数の選択肢のうちの1つを選択対象として表示させると共に、この選択対象を順次変更させる。例えば、3つの選択肢が上下方向に並べて表示されている場合には、上の選択肢、中の選択肢、下の選択肢、上の選択肢、・・・という具合に、破線の枠を付する選択肢を一定の時間間隔で繰り返し変更させる。
(選択肢表示部203)
選択肢表示部203は、上記静止選択肢表示部204及び選択表示開始部205を備えており、これらの各部の動作を行うものである。即ち、演出内容を示す複数の選択肢を演出表示装置40に表示させ、更に、順次そのうちの1つの選択肢が他の選択肢から識別可能となるように表示させる。
(演出決定部206)
演出決定部206は、ストップスイッチ群42の残りの1個(第3ストップスイッチ)が操作されると、即ち全てのストップスイッチン群42の操作が完了すると、ストップスイッチ群42の操作に関する所定の条件(第1の条件)が満たされたと判断して、第3ストップスイッチが操作された時に、破線の枠等によって選択対象とされている選択肢が選択されたと決定する。
(演出再決定部207)
演出再決定部207は、演出決定部206による決定結果及び入賞判定部107による入賞判定結果等に応じて、演出決定部206による決定により決定された演出が行われた後に続けて演出を行うか否か決定し、更に、続けて演出を行う場合にはその内容をも決定する。
なお、メイン制御基板50及びサブ制御基板60にこれらの機能以外の機能が設けられていてもよい。
次に、上述のように構成された本実施形態に係るスロットマシンの動作について説明する。図6−1〜図6−3、図7−1〜図7−3及び図8−1〜図8−3は、メイン制御基板50による制御を示すフローチャートであり、図9−1〜図9−3は、サブ制御基板60による制御を示すフローチャートである。
図6−1において、タイミング制御部102は、メダルの投入を監視しており、メダル投入口23からのメダルの投入があるか、又はクレジットがある場合にベットスイッチ43a又は43bが操作されると、メダルが投入されたと判断し(ステップS1)、投入されたメダルの数を求める(ステップS2)。そして、投入されたメダルの数が1枚未満であれば、再度、ステップS1において、メダルの投入の有無を判断する(ステップS3)。
投入されたメダルの数が1枚未満ではない場合、即ち、1枚以上のメダルが投入された場合又はベットスイッチが操作された場合に、遊技者によってスタートスイッチ41が操作されると、タイミング制御部102はスタートスイッチ41がオンになったことを検知し(ステップS4)、役抽選部101が乱数を取得する(ステップS5)。なお、タイミング制御部102は、スタートスイッチが操作されるまで、ステップS1〜S4の処理を繰り返す。なお、メダルの投入があった場合には、タイミング制御部102がその旨をサブ制御基板60へ通知する。
次いで、役抽選部101は、遊技状態に基づいて役抽選テーブルを選択した後、取得した乱数と選択した役抽選テーブルとを照らし合わせて役の抽選処理を行う(ステップS6)。そして、この抽選の結果、何らかの役の当選があった場合、当該役のフラグをオンにして、そのことをフラグ情報記憶部103に記憶させる(ステップS7)。また、役抽選部101は、サブ制御基板60に当該遊技の抽選で用いた役抽選テーブルの情報及び当選した役の情報等を送信する(ステップS8)。
そして、役抽選部101によるこれらの処理が終了した後、図6−2に示すように、タイミング制御部102はリール制御部106にリール31L、31C及び31Rの回転を開始させる(ステップS10)。
その後、リール制御部106は、ストップスイッチ群42のいずれか1個(第1ストップスイッチ)が操作されると(ステップS11)、当選役に入賞可能となるようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS12)。
その後、ストップスイッチ群42の他の1個(第2ストップスイッチ)が操作されると(ステップS13)、リール制御部106は当選役に入賞可能となるようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS14)。
その後、ストップスイッチ群42の残りの1個(第3ストップスイッチ)が操作されると(ステップS15)、リール制御部106は当選役に入賞するようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS16)。
なお、ステップS12、S14及びS16において、当選役に入賞するために必要な図柄が引き込み可能な位置にない場合、リール制御部106はハズレとなるような図柄の蹴飛ばし制御を行う。
また、特別役のフラグが立っている場合には、上記のリール制御と並行して告知ランプ(図示せず)を激しく点滅させてもよい。また、BBのフラグが立っている場合に、2個のリールの停止までは有効ライン上にRBの入賞となる図柄の組合せの一部を配列させ、残りの1個のリールの停止においてRBの入賞とならないように図柄の蹴飛ばし制御を行うことにより、BBのフラグが立っていることを遊技者に知らせるようにしてもよい。
そして、図6−3に示すように、リール制御部106が全てのリール31L、31C及び31Rの回転を停止させた後、有効ライン上に並んでいる図柄の組合せに基づいて入賞判定部107が入賞の有無を判断する(ステップS17)。この結果、いずれの役の入賞もない場合には、入賞判定部107は、その旨を示す信号をサブ制御基板60に送信する(ステップS18)。一方、何らかの入賞がある場合には、入賞判定部107は入賞している役の情報をサブ制御基板60に送信する(ステップS19)。
入賞役が特別役である場合には、特別遊技に移行される(ステップS20、S21)。特別遊技としてはBBゲーム及びRBゲームがあるが、例えば、BBに入賞した場合には、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間、図7−1乃至図7−3に示すBB一般遊技と、図8−1乃至図8−3に示すJACゲームとが含まれるBBゲームが実行される。これらのBBゲームについては、後に詳述する。また、図示しないが、RBに入賞した場合には、JACゲームが連続して12ゲーム実行するか、又はJACゲーム中で合計8回の入賞があると、特別遊技(RBゲーム)は終了し、一般遊技に移行する。このように、RBゲームでは、RBゲームへの移行後の遊技から所定のゲーム数を終了するまでの間、特別遊技(RBゲーム)が実行される。
入賞役が特別役でない場合で、特別役に当選していてそのフラグが立っているときには、特別役のフラグを次遊技に持ち越すこととする(ステップS20、S24)。つまり、フラグ情報記憶部103の記憶状態が保持される。
また、入賞役がリプレイである場合、入賞判定部107はタイミング制御部102に対して当該遊技でのベット数(賭数)を次遊技に持ち越させる(ステップS25、S26)。一方、入賞役が特別役でもリプレイでもない場合には、払出制御部110が入賞役に応じた枚数のメダルの払い出しをホッパ装置93に行わせる(ステップS25、S27)。その後、フラグ情報記憶部103に記憶されていた当選役の種類及びそのフラグがオンになっているという情報が消去される(ステップS28)。但し、特別役のフラグが立っているという情報は、そのまま消去されずに、保持される。
図6−3において特別役に入賞した場合には、払出制御部110は、入賞した役の種類に応じた数のメダルの払出を行った後、特別遊技に移行する。本実施形態においては、特にBBに入賞した場合について詳述する。特別遊技としては、先ずBB一般遊技が開始される。図7−1に示すように、タイミング制御部102はメダルの投入を監視しており、メダルが投入されたと判断すると(ステップS31)、投入されたメダルの数を求める(ステップS32)。そして、投入されたメダルの数が1枚未満であれば、再度、ステップS31において、メダルの投入の有無を判断する(ステップS33)。
1枚以上のメダルが投入された場合又はベットスイッチが操作された場合に、遊技者によってスタートスイッチ41が操作されると、タイミング制御部102はスタートスイッチ41がオンになったことを検知し(ステップS34)、役抽選部101が乱数を取得する(ステップS35)。なお、タイミング制御部102は、スタートスイッチが操作されるまで、ステップS31〜S34の処理を繰り返す。
次いで、役抽選部101は、遊技状態に基づいて役抽選テーブルを選択した後、取得した乱数と選択した役抽選テーブルとを照らし合わせて役の抽選処理を行う(ステップS36)。そして、この抽選の結果、何らかの役の当選があった場合、当該役のフラグをオンにして、そのことをフラグ情報記憶部103に記憶させる(ステップS37)。また、役抽選部101は、サブ制御基板60に当該遊技の抽選で用いた役抽選テーブルの情報及び当選した役の情報等を送信する(ステップS38)。
そして、役抽選部101によるこれらの処理が終了した後、図7−2に示すように、タイミング制御部102はリール制御部106にリール31L、31C及び31Rの回転を開始させる(ステップS40)。
その後、リール制御部106は、ストップスイッチ群42のいずれか1個(第1ストップスイッチ)が操作されると(ステップS41)、当選役に入賞可能となるようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS42)。
その後、ストップスイッチ群42の他の1個(第2ストップスイッチ)が操作されると(ステップS43)、リール制御部106は当選役に入賞可能となるようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS44)。
その後、ストップスイッチ群42の残りの1個(第3ストップスイッチ)が操作されると(ステップS45)、リール制御部106は当選役に入賞するようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS46)。
なお、ステップS42、S44及びS46において、当選役に入賞するために必要な図柄が引き込み可能な位置にない場合、リール制御部106はハズレとなるような図柄の蹴飛ばし制御を行う。
そして、図7−3に示すように、リール制御部106が全てのリール31L、31C及び31Rの回転を停止させた後、有効ライン上に並んでいる図柄の組合せに基づいて入賞判定部107が入賞の有無を判断する(ステップS49)。この結果、いずれの役の入賞もない場合には、入賞判定部107は、その旨を示す信号をサブ制御基板60に送信し(ステップS50)、払出枚数カウンタ111は総払出枚数の更新を実行する(ステップS55)。この場合、役の入賞がないので、総払出枚数に0が加算される。
一方、何らかの入賞がある場合には、入賞判定部107は入賞している役の情報をサブ制御基板60に送信する(ステップS49、S51)。また、入賞役が移行役である場合、次の遊技からJACゲームを実行する(ステップS52、S53)。JACゲームについては、後に詳述する。
入賞役が移行役でない場合には、払出制御部110は、入賞役に応じた枚数のメダルの払出をホッパ装置93に行わせる(ステップS54)。
次いで、払出枚数カウンタ111は、現在記憶している総払出枚数に払い出したメダルの枚数を加算して、総払出枚数を更新する(ステップS55)。その後、払出制御部110は払出枚数カウンタ111によりカウントされた総払出枚数が所定の終了枚数、例えば466枚〜480枚のいずれかに一致するかどうかを判断し(ステップS56)、一致していなければ、図7−1〜図7−3に示すBB一般遊技に戻る。一方、総払出枚数が所定の終了枚数に一致していた場合には、払出制御部110は払出枚数カウンタ111に記憶されている総払出枚数をリセットし(ステップS56、S57)、通常遊技への移行処理を行う(ステップS58)。
このとき、通常遊技への移行処理と並行して、特別遊技制御部108は、特別遊技を終了させることをサブ制御基板60に送信するようにしてもよい。これにより、特別遊技が終了して、通常遊技に移行することを遊技者に知らせることができる。
上述のごとく、ステップS52において移行役に入賞していると判断された場合、JACゲームに移行される(ステップS53)。JACゲームにおいては、図8−1に示すように、タイミング制御部102はメダルの投入を監視しており、メダルが投入されたと判断すると(ステップS61)、投入されたメダルの数を求める(ステップS62)。そして、投入されたメダルの数が1枚未満であれば、再度、ステップS61において、メダルの投入の有無を判断する(ステップS63)。
1枚以上のメダルが投入された場合又はベットスイッチが操作された場合に、遊技者によってスタートスイッチ41が操作されると、タイミング制御部102はスタートスイッチ41がオンになったことを検知し(ステップS64)、役抽選部101が乱数を取得する(ステップS65)。なお、タイミング制御部102は、スタートスイッチが操作されるまで、ステップS61〜S64の処理を繰り返す。
次いで、役抽選部101は、遊技状態に基づいて役抽選テーブルを選択した後、取得した乱数と選択した役抽選テーブルとを照らし合わせて役の抽選処理を行う(ステップS66)。そして、この抽選の結果、何らかの役の当選があった場合、当該役のフラグをオンにして、そのことをフラグ情報記憶部103に記憶させる(ステップS67)。また、役抽選部101は、サブ制御基板60に当該遊技の抽選で用いた役抽選テーブルの情報及び当選した役の情報等を送信する(ステップS68)。
そして、役抽選部101によるこれらの処理が終了した後、図8−2に示すように、タイミング制御部102はリール制御部106にリール31L、31C及び31Rの回転を開始させる(ステップS70)。
その後、リール制御部106は、ストップスイッチ群42のいずれか1個(第1ストップスイッチ)が操作されると(ステップS71)、当選役に入賞可能となるようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS72)。
その後、ストップスイッチ群42の他の1個(第2ストップスイッチ)が操作されると(ステップS73)、リール制御部106は当選役に入賞可能となるようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS74)。
その後、ストップスイッチ群42の残りの1個(第3ストップスイッチ)が操作されると(ステップS75)、リール制御部106は当選役に入賞するようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS76)。
なお、ステップS72、S74及びS76において、当選役に入賞するために必要な図柄が引き込み可能な位置にない場合、リール制御部106はハズレとなるような図柄の蹴飛ばし制御を行う。
そして、図8−3に示すように、リール制御部106が全てのリール31L、31C及び31Rの回転を停止させた後、有効ライン上に並んでいる図柄の組合せに基づいて入賞判定部107が入賞の有無を判断する(ステップS79)。この結果、いずれの役の入賞もない場合には、入賞判定部107は、その旨を示す信号をサブ制御基板60に送信し(ステップS80)、払出枚数カウンタ111は総払出枚数の更新を実行する(ステップS83)。この場合、役の入賞がないので、総払出枚数に0が加算される。
一方、何らかの入賞がある場合には、入賞判定部107は入賞している役の情報をサブ制御基板60に送信する(ステップS79、S81)。そして、入賞役に応じた枚数のメダルの払出をホッパ装置93に行わせる(ステップS82)。
次いで、払出枚数カウンタ111は、現在記憶している総払出枚数に払い出したメダルの枚数を加算して、総払出枚数を更新する(ステップS83)。その後、払出制御部110は払出枚数カウンタ111によりカウントされた総払出枚数が所定の終了枚数、例えば466枚〜480枚のいずれかに一致するかどうかを判断し(ステップS84)、一致していた場合には、払出制御部110は払出枚数カウンタ111に記憶されている総払出枚数をリセットし(ステップS85)、通常遊技への移行処理を行う(ステップS86)。
このとき、BB一般遊技の場合と同様に、通常遊技への移行処理と並行して、特別遊技制御部108は、特別遊技を終了させることをサブ制御基板60に送信するようにしてもよい。
一方、総払出枚数が所定の終了枚数に一致していなければ、払出制御部110はJACゲームが連続して12ゲーム終了しているかどうかを判断し(ステップS84、S87)、終了していれば、図7−1〜図7−3に示すBB一般遊技に戻る。また、JACゲームが12ゲーム終了していない場合でも、JACゲーム中で合計8回の入賞があった場合には、図7−1〜図7−3に示すBB一般遊技に戻り、合計8回の入賞がない場合には、図8−1〜図8−3に示すJACゲームに戻る(ステップS87、S88)。
サブ制御基板60では、図9−1に示すように、演出制御部202が遊技の開始前に、予め特別演出を当該遊技に対して行うか否かの判断を、例えば抽選に基づいて行う(ステップS101)。
特別演出を行わない場合には、図9−3に示すように、演出パターン選択部201は、ステップS8、S38又はS68で役抽選部101が送信した当該遊技の抽選で用いた役抽選テーブルの情報及び当選した役の情報等を受信すると(ステップS117)、これらの情報に基づいて遊技中の演出パターンを選択する(ステップS118)。
このようにして演出パターンが選択された後、演出制御部202が演出の制御を行い、映像及び音声による演出が出力される(ステップS119)。
その後、最後のストップスイッチが操作されると、ステップS18、S19、S48、S49、S78又はS79において、入賞判定部107から入賞役情報が送信され、演出パターン選択部201は、この入賞役情報を受信すると(ステップS120)、入賞役に応じた演出パターンを選択する(ステップS121)。
このようにして演出パターンが選択された後、演出制御部202が演出の制御を行い、映像及び音声による演出が出力される(ステップS122)。
一方、ステップS101において、特別演出を行うと判断した場合には、演出パターン選択部201は、ベットスイッチ43が操作されたことを検知すると(ステップS102)、例えば次遊技における特別役当選に関する期待度等に応じて、特別演出用の演出パターンを選択する(ステップS103)。なお、以下の特別演出の内容について説明では、表示内容について説明するが、表示演出に合わせて音声を用いた演出も行う。
次いで、演出制御部202は、選択された特別演出用の演出パターンに基づいて、図10−1に示すように、例えば「敵から逃げろ!!」のような演出の概要を示すメッセージを演出表示装置40に表示させる(ステップS104)。
その後、演出制御選択部202は、スタートスイッチ41が操作されたことを検知すると(ステップS105)、図10−2に示すように、主人公301が敵302から逃げている場面等の特別演出の開始画面を演出表示装置40に表示させる。
その後、第1ストップスイッチが操作されると(ステップS107)、静止選択肢表示部204が、ストップスイッチ群42の操作に関する所定の条件(第2の条件)が満たされたと判断して、図10−3に示すように、「走る」、「ジャンプ」及び「スライディング」という主人公301の動作等を、その後に行われる演出内容の選択肢として演出表示装置40に表示させる(ステップS108)。
その後、第2ストップスイッチが操作されると(ステップS109)、選択表示開始部205が、ストップスイッチ群42の操作に関する所定の条件(第3の条件)が満たされたと判断して、図10−4に示すように、3つの選択肢のうちの1つの選択肢に破線の枠を表示するよう演出表示装置40を制御すると共に、この枠を3つの選択肢の間で、例えば一定の時間間隔で順次移動させる(ステップS110)。即ち、図10−4で示す例では、「走る」、「ジャンプ」、「スライディング」、「走る」、・・・の順で破線の枠を移動させる。なお、破線の枠を移動させる間隔は、必ずしも一定である必要はない。
その後、第3ストップスイッチが操作されると(ステップS111)、演出決定部206が、全てのストップスイッチン群42の操作が完了してストップスイッチ群42の操作に関する所定の条件(第1の条件)が満たされたと判断して、図10−5に示すように、第3ストップスイッチが操作された時に、破線の枠等によって選択対象とされている選択肢が選択されたと決定し(ステップS112)、例えばその選択肢に実線の枠を表示するよう演出表示装置40を制御する。
その後、演出制御部202がメイン制御基板50から入賞役情報を受信し(ステップS113)、演出再決定部207が、逆転演出が必要な否かの判断を行う(ステップS114)。この判断は、例えば入賞役情報及び期待度等に基づいて行う。ここで、逆転演出とは、演出決定部206により決定された選択肢に応じた演出が、主人公301にとって不利になるようなものである場合に、その後に主人公301にとって有利な場面が出現するような演出である。このような逆転演出は、例えば、期待度が高い状態であるにもかかわらず、演出決定部206により決定された選択肢に応じた演出が、主人公301にとって不利になるようなものである場合に、「必要」と判断される。
そして、逆転演出が不要であると判断した場合には、演出制御部202は、演出決定部206により決定された選択肢に応じた演出を演出表示装置40に行わせる(ステップS115)。例えば、図10−1〜図10−4に示す一連の演出では、選択肢の決定が行われた後に、その選択肢に応じて主人公301が「走る」か、「ジャンプ」をするか、又は「スライディング」をする。また、ステップS103において選択された特別演出用の演出パターンには、主人公301の動作が決定された後の障害物出現の有無、並びに出現させる場合の出現位置及び障害物の種類も含まれている。
この例では、例えば、次の7つの障害物関連パターンが存在する。
(1)障害物が出現しない(図10−6)。
(2)障害物303が側方に出現する(図10−7)。
(3)特別障害物304が側方に出現する(図10−8)。
(4)障害物303が下方に出現する(図10−9)。
(5)特別障害物304が下方に出現する(図10−10)。
(6)障害物303が上方に出現する(図10−11)。
(7)特別障害物304が上方に出現する(図10−12)。
そして、図10−6に示す障害物関連パターンでは、障害物が出現していないため、どの選択肢が選択されている場合でも、主人公301は敵302から逃げ切ることができることとしておく。
図10−7に示す障害物関連パターンでは、ジャンプ又はスライディングをした場合は、敵302に捕まり、走った場合に限り、主人公301は障害物303を回避することができ、敵302から逃げ切ることができることとしておく。但し、主人公301はダメージを受け、次遊技以降の演出においてその影響を考慮することともしておく。
図10−8に示す障害物関連パターンでは、ジャンプ又はスライディングをした場合は、敵302に捕まり、走った場合に限り、主人公301は特別障害物304を回避することができ、敵302から逃げ切ることができることとしておく。この障害物関連パターンは、特別役のフラグが立っている場合に選択されやすいものとすることが好ましい。
図10−9に示す障害物関連パターンでは、走った場合及びスライディングをした場合は、敵302に捕まり、ジャンプをした場合に限り、主人公301は障害物303を回避することができ、敵302から逃げ切ることができることとしておく。但し、主人公301はダメージを受け、次遊技以降の演出においてその影響を考慮することともしておく。
図10−10に示す障害物関連パターンでは、走った場合及びスライディングをした場合は、敵302に捕まり、ジャンプをした場合に限り、主人公301は特別障害物304を回避することができ、敵302から逃げ切ることができることとしておく。この障害物関連パターンも、特別役のフラグが立っている場合に選択されやすいものとすることが好ましい。
図10−11に示す障害物関連パターンでは、走った場合及びジャンプをした場合は、敵302に捕まり、スライディングをした場合に限り、主人公301は障害物303を回避することができ、敵302から逃げ切ることができることとしておく。但し、主人公301はダメージを受け、次遊技以降の演出においてその影響を考慮することともしておく。
図10−12に示す障害物関連パターンでは、走った場合及びジャンプをした場合は、敵302に捕まり、スライディングをした場合に限り、主人公301は特別障害物304を回避することができ、敵302から逃げ切ることができることとしておく。この障害物関連パターンも、特別役のフラグが立っている場合に選択されやすいものとすることが好ましい。
一方、ステップS114において、逆転演出が必要であると判断した場合には、演出制御部202は、演出決定部206により決定された選択肢に応じた演出を演出表示装置40に行わせた後(ステップS116)、更に逆転演出を演出表示装置40に行わせる(ステップS117)。
ここで、逆転演出が行われる場合の例について説明する。
先ず、選択表示開始部205は、期待度等に応じて、主人公301にとって有利な場面が出現する選択肢を遊技者が選択しやすいように、破線の枠等の識別表示と共に、図11−1〜図11−3に示すように、障害物303の一部をこの時点で演出表示装置40に表示させることがあるものとする。図11−1に示す例では、側方に障害物303の一部が出現しているため、遊技者は、「走る」を選択すれば敵302から主人公301が逃げ切ることができることを知ることができる。同様に、図11−2に示す例では、下方に障害物303の一部が出現しているため、遊技者は、「ジャンプ」を選択すれば敵302から主人公301が逃げ切ることができることを知ることができる。また、図11−3に示す例では、上方に障害物303の一部が出現しているため、遊技者は、「スライディング」を選択すれば敵302から主人公301が逃げ切ることができることを知ることができる。
但し、このような演出が行われている場合でも、遊技者が演出による示唆を知らなかったり、知っていたとしても操作タイミングがずれてしまったりするような場合には、主人公301が敵302に捕まる演出が行われることとなる。逆転演出は、例えばこのような場合に行われるものであり、一旦捕まったとしても振り切るような演出が逆転演出として行われる。
また、逆転演出が起こり得る前兆として、障害物303の一部を出現させるのではなく、図11−4に示すように、主人公301の偽者305を出現させてもよい。この場合は、偽者305が敵302に捕まると、逆転演出として本物の主人公301が敵302から逃げ切るような演出が行われる。
また、逆転演出が起こり得る前兆とはならなくても、他の演出によって、主人公301にとって有利な場面が出現する選択肢を遊技者が選択しやすいようにしてもよい。例えば、動物の種類と逃げ切りやすい選択肢との関係を予め定めておき、図11−5に示すように、適宜動物306を表示させてもよい。
なお、ステップS58又はステップS86において、メダルの総払出枚数が所定の終了枚数に一致した旨を、特別遊技制御部108がサブ制御基板60に送信するようにした場合には、演出パターン選択部201はその内容に応じた演出パターンを選択した後、演出制御部202が演出の制御を行うことにより、演出表示装置40に所定の演出が表示される。
このように、本実施形態においては、第1ストップスイッチが操作されると、静止選択肢表示部204が選択肢を表示し、第2ストップスイッチが操作されると、選択表示開始部205が選択肢上に破線の枠を移動させながら表示し、第3ストップスイッチが操作されると、演出決定部206が演出内容を決定する。従って、従来のスロットマシンでは、ストップスイッチの操作にかかわらず、その前に決定された一連の演出が行われているのに対し、本実施形態では、遊技者によるストップスイッチ群42の操作に応じて演出の内容が影響を受けることになり、遊技者が演出内容を選択できることとなる。このため、遊技者が演出に介入することができるようになるため、遊技者の興味をより一層引き付けることができる。
なお、選択肢の内容は、上記の実施形態のように逃げ方を示すものに限定されるものではない。
例えば、スタートスイッチ41が操作されると、図12−1に示すように、3段の通路に向けて主人公301が敵302から逃げている場面を開始画面として表示し、第1ストップスイッチが操作されると、図12−2に示すように、「一段目」、「二段目」及び「三段目」という主人公301の逃避先を選択肢として表示し、第2ストップスイッチが操作されると、図12−3に示すように、破線の枠を表示し、第3ストップスイッチが操作されると、図12−4に示すように、決定された選択肢を実線で表示するようにしてもよい。
また、図12−1〜図12−4に示す演出に関する逆転演出としては、その前兆として、図13−1に示すように、特別障害物304を2つの段に表示し、これらの段が選択された場合に、一旦主人公301が敵302に捕まるが、その後に振り切るという演出が挙げられる。
また、逆転演出が起こり得る前兆とはならなくても、他の演出によって、主人公301にとって有利な場面が出現しやすい選択肢を遊技者が選択しやすいようにする例として、例えば、図13−2に示すように、1つの段に果物307を表示させたり、図13−3に示すように、2つの段に果物307を表示させたりしてもよい。また、図13−3に示す演出では、果物307が存在する段へ進めば必ず逃げ切れるが、図13−2に示す演出では、果物307が存在する段に進んでも捕まることがあるようにしてもよい。
更に、選択肢の内容として、敵と戦う方法を示すものを表示するようにしてもよい。ここで、その一例について説明する。
先ず、特別演出を行うことが決定された後、演出制御部202は、選択された特別演出用の演出パターンに基づいて、図14−1に示すように、例えば「敵を倒せ!!」のような演出の概要を示すメッセージを演出表示装置40に表示させる(ステップS104)。
その後、演出制御選択部202は、スタートスイッチ41が操作されたことを検知すると(ステップS105)、図14−2に示すように、主人公301が敵302と向かい合っている場面等の特別演出の開始画面を演出表示装置40に表示させる。
その後、第1ストップスイッチが操作されると(ステップS107)、静止選択肢表示部204が、ストップスイッチ群42の操作に関する所定の条件(第2の条件)が満たされたと判断して、図14−3に示すように、「左へ避ける」、「上へ避ける」及び「右へ避ける」という主人公301の動作等を、その後に行われる演出内容の選択肢として演出表示装置40に表示させる(ステップS108)。
その後、第2ストップスイッチが操作されると(ステップS109)、選択表示開始部205が、ストップスイッチ群42の操作に関する所定の条件(第3の条件)が満たされたと判断して、図14−4に示すように、3つの選択肢のうちの1つの選択肢に破線の枠を表示するよう演出表示装置40を制御すると共に、この枠を3つの選択肢の間で、例えば一定の時間間隔で順次移動させる(ステップS110)。即ち、図14−4で示す例では、「左へ避ける」、「上へ避ける」、「右へ避ける」、「左へ避ける」、・・・の順で破線の枠を繰り返し移動させる。
その後、第3ストップスイッチが操作されると(ステップS111)、演出決定部206が、全てのストップスイッチン群42の操作が完了してストップスイッチ群42の操作に関する所定の条件(第1の条件)が満たされたと判断して、図14−5に示すように、第3ストップスイッチが操作された時に、破線の枠等によって選択対象とされている選択肢が選択されたと決定し(ステップS112)、例えばその選択肢に実線の枠を表示するよう演出表示装置40を制御する。
その後、演出制御部202がメイン制御基板50から入賞役情報を受信し(ステップS113)、演出再決定部207が、逆転演出が必要な否かの判断を行う(ステップS114)。
そして、逆転演出が不要であると判断した場合には、演出制御部202は、演出決定部206により決定された選択肢に応じた演出を演出表示装置40に行わせる(ステップS115)。例えば、図14−1〜図14−4に示す一連の演出では、選択肢の決定が行われた後に、その選択肢に応じて主人公301が「左へ避ける」か、「上へ避ける」か、又は「右へ避ける」。また、ステップS103において選択された特別演出用の演出パターンには、主人公301の動作が決定された後の敵302の動作も含まれている。
この例では、例えば、次の3つの敵動作パターンが存在する。
(1)敵302の攻撃が主人公301から見て右による(図14−6)。
(2)敵302の攻撃が主人公301から見て下による(図14−7)。
(3)敵302の攻撃が主人公301から見て左による(図14−8)。
そして、図14−6に示す敵動作パターンでは、敵302の攻撃が右によっているため、「左へ避ける」を選択した場合に限り、主人公301は敵302の攻撃を回避することができることとしておく。
図14−7に示す敵動作パターンでは、敵302の攻撃が下によっているため、「上へ避ける」を選択した場合に限り、主人公301は敵302の攻撃を回避することができることとしておく。
図14−8に示す敵動作パターンでは、敵302の攻撃が左によっているため、「右へ避ける」を選択した場合に限り、主人公301は敵302の攻撃を回避することができることとしておく。
ここで、図14−1〜図14−8に示す演出に対して逆転演出が行われる場合の例について説明する。
先ず、選択表示開始部205は、期待度等に応じて、主人公301にとって有利な場面が出現する選択肢を遊技者が選択しやすいように、破線の枠等の識別表示と共に、図15−1〜図15−3に示すように、敵302の攻撃をこの時点で偏らせて演出表示装置40に表示させたり、図15−5に示すように、各選択肢が示す内容として同一のものを表示させたりすることがあるものとする。図15−1に示す例では、敵302の攻撃が右に偏っているため、遊技者は、「左へ避ける」を選択すれば敵302の攻撃を回避することができることを知ることができる。同様に、図15−2に示す例では、敵302の攻撃が下に偏っているため、遊技者は、「上へ避ける」を選択すれば敵302の攻撃を回避することができることを知ることができる。また、図15−3に示す例では、敵302の攻撃が左に偏っているため、遊技者は、「右へ避ける」を選択すれば敵302の攻撃を回避することができることを知ることができる。更に、図15−4に示す例では、選択肢の全てが「左へ避ける」であるため、遊技者は「左へ避ける」を選択せざるを得ないが、この結果、好ましい演出が行われるであろうと期待することが考えられる。
但し、このような演出が行われている場合でも、遊技者が演出による示唆を知らなかったり、知っていたとしても操作タイミングがずれてしまったりするような場合には、主人公301が敵302の攻撃を回避できない演出が行われることとなる。逆転演出は、例えばこのような場合に行われるものであり、一旦攻撃されたとしてもその後に回避できるような演出が逆転演出として行われる。
また、逆転演出が起こり得る前兆として、敵302の攻撃を偏らせるのではなく、図15−5に示すように、主人公301の味方の飛行機308等を出現させてもよい。この場合も、主人公301が敵302に捕まると、逆転演出として振り切るような演出が行われる。
更に、実際に敵を攻撃する方法を選択する演出を採用してもよい。
例えば、スタートスイッチ41が操作されると、図16−1に示すように、主人公301の顔を開始画面として表示し、第1ストップスイッチが操作されると、図16−2に示すように、「スピン」、「プレス」及び「アタック」という主人公301の攻撃方法を選択肢として表示し、第2ストップスイッチが操作されると、図16−3に示すように、破線の枠を表示し、第3ストップスイッチが操作されると、図16−4に示すように、決定された選択肢を実線で表示するようにしてもよい。そして、図16−5に示すように、種々の方法で敵302を攻撃する演出を行う。なお、図16−5(a)は、「スピン」が選択された場合の主人公301の動作を示し、図16−5(b)は、「プレス」が選択された場合の主人公301の動作を示し、図16−6(c)は、「アタック」が選択された場合の主人公301の動作を示している。
なお、このような攻撃演出を行う場合には、図16−6に示すように、攻撃の種類と攻撃力及び逃げられやすさとの関係を予め定めておき、この関係を考慮してその後の演出の内容を決定することが好ましい。例えば、「スピン」が選択された場合には、敵302に逃げられやすいものの、逃げられなければ敵302を倒す演出が行われやすく、「アタック」が選択された場合には、敵302に逃げられにくいものの、逃げられなくても敵302を倒しきれない演出が行われやすいものとする。
なお、特別演出の演出パターンと期待度との関係は特に限定されるものではなく、常に特別役に対する期待度と関連付けてもよいし、適宜期待度と関連付けずに演出パターンを選択するようにしてもよい。
また、上述の実施形態においては、メダルを使用する場合について説明しているが、本発明ではメダルに限定されず、メダル数又は金額等を記憶したカードや遊技球を使用した遊技機に対しても適用することが可能である。また、パチンコ機等の他の遊技機に適用することも可能である。
更に、本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段としては、例えば、かかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体や、かかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体が挙げられる。