JP2006109851A - 照明装置とそれを用いた対物照明付内視鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】
内視鏡などに取り付けて使用される照明装置を大型化させることなく、極めて簡単な構成で調光できるようにする。
【解決手段】
内視鏡(1)のプローブ(2)に挿通されたライトガイド(5)を介して観察対象物に照射される照明光の調光を行うために、照明装置(7)に、光源(9)から所定の角度で拡散照射される光線束を制限して出力する固定絞り(10)を設けると共に、固定絞り(10)に対して前記光源(9)を近接離隔させるように移動させる調光機構(6)を設け、光源(9)を移動させることにより固定絞り(10)を通過する光量を増減できるようにした。
【選択図】図1
内視鏡などに取り付けて使用される照明装置を大型化させることなく、極めて簡単な構成で調光できるようにする。
【解決手段】
内視鏡(1)のプローブ(2)に挿通されたライトガイド(5)を介して観察対象物に照射される照明光の調光を行うために、照明装置(7)に、光源(9)から所定の角度で拡散照射される光線束を制限して出力する固定絞り(10)を設けると共に、固定絞り(10)に対して前記光源(9)を近接離隔させるように移動させる調光機構(6)を設け、光源(9)を移動させることにより固定絞り(10)を通過する光量を増減できるようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、出力させる光の光量調整が可能な照明装置と、これを用いた対物照明付内視鏡に関する。
内視鏡は、産業用・医療用と幅広い用途で用いられており、観察対象物の像を観察する装置本体に、先端から画像を取り込むチューブ状のプローブが取り付けられ、外光が入らない部位でも観察できるようにプローブに挿通されたライトガイドを介して観察対象物に照明光を照射するようになっている。
図4に示す内視鏡41は、観察対象物の像を観察するアイピースとなる装置本体42に、バンドルファイバでなるイメージガイド43及びライトガイド44が個別に挿通されたチューブ状のプローブ45と、前記ライトガイド44に高輝度LEDなどの光源46から照射された照明光を入射させて観察対象物に照明項を照射する照明装置47が取り付けられると共に、イメージガイド43で取り込んだ画像を撮像するカメラ48と、その画像を映し出す表示装置49が設けられている。
特開2000−116599
しかしながら、この照明装置47は、観察対象物の周囲の明るさに応じて照明光の光量を調整することができないため、観察対象物の材質や周囲の状況によって、光量不足になったり光量オーバになったりして、観察対象物が見ずらくなる場合がある。
そこで、図5に示すように、内視鏡51に使用される照明装置52に調光機構53を備えたものが提案されている。
この照明装置52は、ライトガイド44の光入射端と光源46の間に、可変絞り54を配し、これをモータなどで回転させて開口面積を変化させることにより、光量を調整するものである。
特開2003−180631
この照明装置52は、ライトガイド44の光入射端と光源46の間に、可変絞り54を配し、これをモータなどで回転させて開口面積を変化させることにより、光量を調整するものである。
また、光量を調整する手段としては、上述したような可変絞り54を利用する以外に、光透過率の異なる複数のNDフィルタを円周上に配した調光フィルタや、円周方向に沿って開口率が徐々に変化するスリットを形成した調光フィルタを用いたり、さらに、光源46に供給する電源電圧を制御する調光回路を用いることが知られている。
しかし、可変絞り54は絞り羽根バネを進退させて開口面積を変化させるものであり、開口面積を狭くすることにより光量を絞り、広くすることにより光量を増やすものであるが、ライトガイド44の光入射端の口径が限定されていることから、その口径よりも小径の範囲で開口面積を調整しなければならない。
したがって、光量調整可能な範囲が限られ、しかも、光量を絞ったときにライトガイド44の一部に光が入射されなくなるので出射端から光が均一に出射されないという問題があった。
また、調光フィルタは、可動絞りよりも大径になるので、さらに、大型化することが避けられない。
したがって、光量調整可能な範囲が限られ、しかも、光量を絞ったときにライトガイド44の一部に光が入射されなくなるので出射端から光が均一に出射されないという問題があった。
また、調光フィルタは、可動絞りよりも大径になるので、さらに、大型化することが避けられない。
特に、図4に示す内視鏡41のように、プローブ45の先端から取り込まれたイメージを肉眼で観察する簡易携帯式の場合、大型の装置本体42を外部照明装置に接続することはせず、装置本体42にグリップを兼用する照明装置47を取り付けるように構成するのが一般的であるため、その照明装置47の小型化が望まれている。
また、調光回路を用いて供給電圧を変化させると、高輝度白色LEDを用いた場合に、照明光の色温度が変化するという問題があり、色温度を一定に維持しようとすると調光回路が複雑化するだけでなく、コストが嵩むという問題を生ずる。
そこで本発明は、内視鏡などに取り付けて使用される照明装置を大型化させることなく、極めて簡単な構成で調光できるようにすることを技術的課題としている。
本発明は、光源から照射される光を出力する照明装置において、前記光源から所定の角度で拡散照射される光線束を制限して出力する固定絞りが配されると共に、固定絞りに対して前記光源を移動させることにより固定絞りを通過する光量を増減させる調光機構を備えたことを特徴としている。
本発明の照明装置は、光源から所定の角度で拡散照射される光線束を制限して出力する固定絞りを備えており、調光機構により光源をその絞りの光軸方向に沿って絞りに対して近接離隔させるように移動させれば、固定絞りを透過する光量は、光源から固定絞りまでの距離の2乗に反比例して変化するので、容易に光量調整を行うことができる。
また、光源から照射された光の強度分布は一般にその中心(光軸)が高く、中心から離れるにしたがって暗くなるので、光源の光軸を固定絞りの光軸に対して傾斜させるように移動させれば、固定絞りを透過する光強度分布が変化するので、容易に光量調整を行うことができる。
また、光源から照射された光の強度分布は一般にその中心(光軸)が高く、中心から離れるにしたがって暗くなるので、光源の光軸を固定絞りの光軸に対して傾斜させるように移動させれば、固定絞りを透過する光強度分布が変化するので、容易に光量調整を行うことができる。
さらに、絞りは固定であるので、絞り羽根を退避させる精密な稼動機構を設ける必要がなく、光源を移動させる単純な機構を設ければ足りるので、照明装置自体を小型、軽量、単純化できる。
本例では、内視鏡などに使用される照明装置を大型化させることなく調光できるようにするという課題を、極めて簡単な構成で達成した。
図1は本発明に係る内視鏡の要部を示す図、図2〜図3は他の実施形態を示す説明図である。
図1に示す内視鏡1は、観察対象物の像を観察するアイピース(装置本体)2に、先端から画像を取り込むチューブ状のプローブ3が取り付けられている。
プローブ3には、バンドルファイバで形成されたイメージガイド4及びライトガイド5が挿通されている。
そして、イメージガイド4のプローブ先端3a側に、観察対象物の像を取り込む対物レンズ6aが配されると共に、アイピース2側に前記対物レンズ6aから取り込まれた像を拡大観察する接眼レンズ6bが配されている。
また、対物レンズ6aの周囲には観察対象物に対して照明光を照射するライトガイド5が環状に配されている。
プローブ3には、バンドルファイバで形成されたイメージガイド4及びライトガイド5が挿通されている。
そして、イメージガイド4のプローブ先端3a側に、観察対象物の像を取り込む対物レンズ6aが配されると共に、アイピース2側に前記対物レンズ6aから取り込まれた像を拡大観察する接眼レンズ6bが配されている。
また、対物レンズ6aの周囲には観察対象物に対して照明光を照射するライトガイド5が環状に配されている。
アイピース2には、ライトガイド5を介して観察対象物に照明光を照射する照明装置7が取り付けられている。
この照明装置7は、内視鏡1のグリップを兼用するケーシング8に、光線束を所定の角度で照射する高輝度白色LED等の拡散光照射光源9と、その光線束を制限してアイピース2側に出力する固定絞り10と、固定絞り10から出力される照明光の光量を調整する調光機構B1を備えており、固定絞り10にはその光軸Yに一致させてライトガイド5の光入射端が取り付けられている。
この照明装置7は、内視鏡1のグリップを兼用するケーシング8に、光線束を所定の角度で照射する高輝度白色LED等の拡散光照射光源9と、その光線束を制限してアイピース2側に出力する固定絞り10と、固定絞り10から出力される照明光の光量を調整する調光機構B1を備えており、固定絞り10にはその光軸Yに一致させてライトガイド5の光入射端が取り付けられている。
調光機構B1は、光源9を取り付けたスライダ11と、ケーシング8に外装されたスライダ進退用操作リング12を備えており、光源9と固定絞り10の光軸同士が同軸に配された状態でスライダ11が固定絞り10の光軸Y方向に沿って進退するように形成されている。
また、スライダ11には、照明装置7のケーシング8の長手方向に形成されたスリット13から外部に突出するピン14が取り付けられ、そのピン14が操作リング12の内面に形成された螺旋溝15に係合されている。
また、スライダ11には、照明装置7のケーシング8の長手方向に形成されたスリット13から外部に突出するピン14が取り付けられ、そのピン14が操作リング12の内面に形成された螺旋溝15に係合されている。
これにより、操作リング12を回転させると、これが円筒カムとして作用し、スライダ11に取り付けられた光源9を光軸Y方向に沿って進退させることができる。
そして、光源9を固定絞り10に近づけると所定の角度で拡散照射される光線束のうち固定絞り10を通過する光線量が増え、固定絞り10から離すと固定絞りを通過する光線量が減少するので、ライトガイド5を介して観察対象物に照射される照明光の光量を調整することができる。
そして、光源9を固定絞り10に近づけると所定の角度で拡散照射される光線束のうち固定絞り10を通過する光線量が増え、固定絞り10から離すと固定絞りを通過する光線量が減少するので、ライトガイド5を介して観察対象物に照射される照明光の光量を調整することができる。
以上が本発明の一構成例で、次にその作用ついて説明する。
例えば、機械装置や自動車エンジンなどをメンテナンスする際に、複雑に入り組んだパーツの隙間の陰になって見え難い部分や配管内を観察する場合について説明する。
まず、照明装置7の光源9を点灯させた状態で、プローブ3を観察しようとする部位に挿し込めば、光源9から照射された照明光がライトガイド5を介してその先端から観察対象物に照射される。
したがって、観察対象物の周囲が暗くても照明光が照射されるので、その像をイメージガイド4の先端から取り込んで、アイピース2で観察することができる。
例えば、機械装置や自動車エンジンなどをメンテナンスする際に、複雑に入り組んだパーツの隙間の陰になって見え難い部分や配管内を観察する場合について説明する。
まず、照明装置7の光源9を点灯させた状態で、プローブ3を観察しようとする部位に挿し込めば、光源9から照射された照明光がライトガイド5を介してその先端から観察対象物に照射される。
したがって、観察対象物の周囲が暗くても照明光が照射されるので、その像をイメージガイド4の先端から取り込んで、アイピース2で観察することができる。
ところで、観察対象物が光を反射しやすい材料で形成されている場合、プローブ3の先端3aから照射された照明光の反射光強度が高すぎ、アイピース2で観察したときにその像がハレーションを起こして却って見難くなることがある。
このような場合は、照明装置7の操作リング12を回転させることにより、光源9を取り付けたスライダ11を固定絞り10から離隔させるように後退させれば、光源9から所定の角度で拡散照射される光線束のうち固定絞り10を通過する光線量が減少するので光量を落すことができる。
このような場合は、照明装置7の操作リング12を回転させることにより、光源9を取り付けたスライダ11を固定絞り10から離隔させるように後退させれば、光源9から所定の角度で拡散照射される光線束のうち固定絞り10を通過する光線量が減少するので光量を落すことができる。
また、観察対象物が光を反射しにくい材料で形成されている場合、プローブ3の先端3aから照射された照明光の反射光強度が不足し、アイピース2で観察したときにその像が見難くなることがある。
このような場合は、照明装置7の操作リング12を回転させることにより、光源9を取り付けたスライダ11を固定絞り10に近づけるように前進させれば、光源9から所定の角度で拡散照射される光線束のうち固定絞り10を通過する光線量が増加するので光量を増大させることができる。
このような場合は、照明装置7の操作リング12を回転させることにより、光源9を取り付けたスライダ11を固定絞り10に近づけるように前進させれば、光源9から所定の角度で拡散照射される光線束のうち固定絞り10を通過する光線量が増加するので光量を増大させることができる。
このように、本例によれば、アイピース2で観察しながら照明装置7の操作リング12を回転させることにより照明光を適切な光量に調整することができる。
なお、アイピース2は肉眼で観察するものに限らず、撮像素子を内蔵させ、モニタ装置に画像を映し出させることにより観察するものであっても良い。
また、照明装置7は対物照明付内視鏡1の照明に使用されるものに限らず、汎用の照明装置として使用し得る。
なお、アイピース2は肉眼で観察するものに限らず、撮像素子を内蔵させ、モニタ装置に画像を映し出させることにより観察するものであっても良い。
また、照明装置7は対物照明付内視鏡1の照明に使用されるものに限らず、汎用の照明装置として使用し得る。
図2は他の実施形態を示し、図1と共通する部分は同一符号を付して詳細説明を省略する。
本例の照明装置21は、グリップを兼用するケーシング8に、拡散光照射光源9と固定絞り10と調光機構B2を備えている。
本例の照明装置21は、グリップを兼用するケーシング8に、拡散光照射光源9と固定絞り10と調光機構B2を備えている。
調光機構B2は、光源9を取り付ける揺動子22と、これを揺動させる操作子23を備えており、この操作子23を回動させることにより、光源9がその光軸Zを固定絞り10の光軸Yに対して傾斜させることができるようになっている。
光源9から照射される光の強度分布はその中心(光軸Z方向)が高く、光軸Zから離れるにしたがって暗くなるので、光源9の光軸Zを固定絞り10の光軸Yに対して傾斜させるように移動させれば、固定絞り10を透過する光強度分布が変化するので、容易に光量調整を行うことができる。
図3は他の実施形態を示し、図1と共通する部分は同一符号を付して詳細説明を省略する。
本例の照明装置31は、グリップを兼用するケーシング8に、拡散光照射光源9と固定絞り10と調光機構B3を備えており、光源9と固定絞り10がその光軸Z,Y同士を平行にして配されている。
調光機構B3は、固定絞り10の光軸Yに対して直交する方向に進退するスライダ32と、ケーシング8に外装されたスライダ進退用操作リング33を備えており、光源9が、スライダ32に取り付けられて固定絞り10の光軸Yに対して偏位可能に配されてなる。
本例の照明装置31は、グリップを兼用するケーシング8に、拡散光照射光源9と固定絞り10と調光機構B3を備えており、光源9と固定絞り10がその光軸Z,Y同士を平行にして配されている。
調光機構B3は、固定絞り10の光軸Yに対して直交する方向に進退するスライダ32と、ケーシング8に外装されたスライダ進退用操作リング33を備えており、光源9が、スライダ32に取り付けられて固定絞り10の光軸Yに対して偏位可能に配されてなる。
また、照明装置7のケーシング8内に光軸Yと直交する面に、固定ディスク34と回転ディスク35が重ねて設けられ、スライダ32には固定ディスク34の径方向に形成されたスリット36を貫通するピン37が取り付けられ、そのピン37が回転ディスク34に形成された渦型スリット38と係合されている。
そして、回転ディスク34が操作リング33に取り付けられ、操作リング33を回転させることにより光源9が固定絞り10の光軸Yに直交する方向に進退し、光源9の光軸Zが固定絞り10の光軸Yに対して偏位する。
そして、回転ディスク34が操作リング33に取り付けられ、操作リング33を回転させることにより光源9が固定絞り10の光軸Yに直交する方向に進退し、光源9の光軸Zが固定絞り10の光軸Yに対して偏位する。
本例の場合も、光源9から照射される光の強度分布を利用し、光源9の光軸Zが固定絞り10の光軸Yに対して同軸位置にあるときが最も照明光が明るく、光源9の光軸Zが固定絞り10の光軸Yから離れるにしたがって、照明光は暗くなっていく。
以上述べたように、本発明は、一般産業分野・医療分野等で、観察対象物の材料やその観察部位の環境に応じて照明光の光量調節を行いながら、パーツの隙間の陰になって見え難い部分や配管内や、体腔内を観察する際に使用する照明装置の用途に適用し得る。
1 内視鏡
2 アイピース(装置本体)
3 プローブ
4 イメージガイド
5 ライトガイド
7,21,31 照明装置
B1〜B3 調光機構
9 光源
10 固定絞り
2 アイピース(装置本体)
3 プローブ
4 イメージガイド
5 ライトガイド
7,21,31 照明装置
B1〜B3 調光機構
9 光源
10 固定絞り
Claims (5)
- 光源から照射される光を出力する照明装置において、前記光源から所定の角度で拡散照射される光線束を制限して出力する固定絞りが配されると共に、固定絞りに対して前記光源を移動させることにより固定絞りを通過する光量を増減させる調光機構を備えたことを特徴とする照明装置。
- 光源と固定絞りがその光軸同士を同軸にして配されると共に、前記調光機構は、光源が固定絞りに対して近接離隔可能に配されてなる請求項1記載の照明装置。
- 前記調光機構は、光源がその光軸を固定絞りの光軸に対して傾斜可能に配されてなる請求項1記載の照明装置。
- 光源と固定絞りがその光軸同士を平行に維持して配されると共に、前記調光機構は、光源が固定絞りの光軸に対して偏位可能に配されてなる請求項1記載の照明装置。
- 観察対象物の像を観察する装置本体に、先端から画像を取り込むチューブ状のプローブと、前記プローブに挿通されたライトガイドを介して観察対象物に照明光を照射する照明装置が取り付けられてなる対物照明付内視鏡において、
前記照明装置は、光源から所定の角度で拡散照射される光線束を制限して出力する固定絞りが配されると共に、固定絞りに対して前記光源を移動させることにより固定絞りを通過する光量を増減させる調光機構を備えたことを特徴とする対物照明付内視鏡。
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