JP2006108196A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 半導体ウェハ選択的に窒化膜9を形成した後、熱酸化により熱酸化膜12を形成し、窒化膜9を除去する。その後、熱酸化膜12をマスクとして半導体ウェハに不純物を導入し、拡散することにより拡散層10を形成する。
【選択図】 図1
Description
アライメントマークは以下のような方法により形成されていた。
まず、アライメントマークと拡散層とを別々のマスクで形成する方法について説明する。以下の説明はシリコン基板上にエピタキシャル層を形成した半導体ウェハを用い、アライメントマークとエピタキシャル層表面からシリコン基板に達する拡散層を形成する場合について図5〜図8を用いて説明する。
まず、図5に示すように、P型シリコン基板22上にN型エピタキシャル層23が堆積された半導体ウェハ21において、水素と酸素の混合雰囲気中で800℃程度の温度で半導体ウェハ21を酸化してバッファ酸化膜24を20nm〜50nm程度成長させる。次に、図6に示すように、バッファ酸化膜24をレジスト25によりパターニングし、エピタキシャル層22を0.1μm〜0.2μm程度エッチングしてアライメントマーク26を形成する。この後、図7に示すように、レジスト27を形成後、アライメントマーク26をマスクアライメントに使用し、レジスト27をパターニングし、P型分離拡散層29を形成するためのボロンイオン28を5.0×1015/cm2程度イオン注入する。次に、図8に示すように、レジスト26を除去後窒素雰囲気で1150℃程度の温度での熱拡散によりP型分離拡散層29を形成する。この時、アライメントマークは、熱処理後もマスクアライメントに充分使用できる段差を確保している。(例えば特許文献1参照)
この方法は、アライメントマーク26とP型分離拡散層29を別のパターニングにより形成されるため、製造条件の自由度が高いメリットがあるが、アライメントマーク26専用のマスク(バッファ酸化膜24)とパターニング工程を必要とするため、コストが高くなってしまう。
図9に示すように、N型シリコン基板32上にP型エピタキシャル層33が堆積された半導体ウェハ31において、半導体ウェハ31全面を水素と酸素の混合雰囲気中で800℃程度の温度で酸化してバッファ酸化膜34を20nm〜50nm程度成長させ、半導体ウェハ31全面にレジスト35を形成しパターニングを行い、リンイオン36を5.0×1015/cm2程度イオン注入する。次に、図10に示すように、レジスト35を除去し、水素と酸素の混合雰囲気で900℃の温度で酸化し0.1〜0.2μm程度の酸化膜を成長させる。この時、リンイオン36をイオン注入した箇所は不純物濃度が高いため増速酸化を起こし0.2〜0.3μmの増速酸化膜37が形成される。このため、半導体ウェハ31の表面に段差が形成され、これをアライメントマーク38として利用することができる。次に、図11に示すように、窒素雰囲気で1150℃程度の温度での熱拡散によりN型分離拡散層39を形成し、バッファ酸化膜34および増速酸化膜37を除去するとアライメントマーク38が形成される。この製造方法は、アライメントマーク38専用のマスクを必要としないメリットがある。
アライメントマーク専用のマスクを必要とせず、P型基板上にN型エピタキシャル層が形成された半導体ウェハに適用できる方法として、窒化膜酸化法がある。
図12に示すように、P型シリコン基板42上にN型エピタキシャル層43が堆積された半導体ウェハ41において、半導体ウェハ41全面を水素と酸素の混合雰囲気中で800℃程度の温度で酸化してバッファ酸化膜44を20nm〜50nm程度成長させ、半導体ウェハ41全面に窒化膜45を100nm〜200nm程度形成する。その後、レジスト46を形成しパターニングを行い、P型分離拡散層47を形成する箇所の窒化膜45をエッチングし、ボロンイオン48を5.0×1015/cm2程度イオン注入する。次に、図13に示すように、レジスト46を除去し、窒素雰囲気で1150℃程度の温度での熱拡散によりP型分離拡散層47を形成し、窒化膜45が堆積された状態で、半導体ウェハ41を水素と酸素の混合雰囲気で900℃の温度で酸化すると、窒化膜45が開口されている部分のみ酸化膜49が成長する。この時形成される半導体ウェハ41の表面の段差をアライメントマーク50として利用できる。次に、図14に示すように、バッファ酸化膜44、窒化膜45および酸化膜49を除去するとアライメントマーク50が形成される。この製造方法は、アライメントマーク50専用のマスクを必要としないメリットがある。しかし、この製造方法は、窒化膜45を堆積したまま高温の熱拡散を図15に記載のような装置で行う。
支持治具53に半導体ウェハ1多数枚を列状に配置し、この支持治具53を内部容器管52内に挿入し、外部容器管51の開口部(下部)に蓋56をして、密封し、下部に設置されているガス流入口57から内部容器管52に雰囲気ガスを導入する。8インチ以上の大口径半導体ウェハでさらに半導体基板42上にエピタキシャル層43を形成した半導体ウェハ41の場合には、窒化膜45と半導体ウェハ41との熱膨張係数の差から、熱拡散時に半導体ウェハ41表面から凹方向に反りが生じ、この反りが大きいため、半導体ウェハ41を支持している支持治具53の支柱62の個所で半導体ウェハ41に応力が発生し、反り以外の変形が生じてしまう。反り以外の変形が生じるとアライメントマークが機能しないという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、1回のパターン工程で、マスクアライメントに必要な段差を確保し、該段差が高温の熱拡散工程を経た後にもアライメントマークとして機能する半導体装置の製造方法を提供することにある。
前記半導体ウェハ全面に窒化膜を形成する工程と、
前記窒化膜を選択的に除去し開口部を形成する工程と、
熱酸化により前記開口部に熱酸化膜を形成する工程と、
前記窒化膜を除去する工程と、
前記熱酸化膜をマスクとして前記半導体ウェハに不純物を導入し、拡散することにより拡散層を形成する工程と、
を備えたものとする。
さらに、上記の前記拡散層を形成する工程の後に、前記熱酸化膜を除去することにより前記エピタキシャル層表面にアライメントマークとなる段差を形成する工程とを備えたものとする。
前記半導体ウェハの全面に窒化膜を形成する工程と、
前記窒化膜を選択的に除去して前記半導体素子を形成する領域の一部およびアライメントマーク形成領域の一部に残す工程と、
前記半導体ウェハを熱酸化して前記窒化膜が形成されていない領域に熱酸化膜を形成する工程と、
前記半導体素子を形成する領域の一部およびアライメントマーク形成領域の一部に残された前記窒化膜を除去する工程と
前記熱酸化膜をマスクとして前記半導体ウェハに不純物を導入し、前記不純物を熱拡散して拡散層を形成する工程と、
前記熱酸化膜を除去して前記半導体ウェハ表面に段差を形成することにより前記アライメントマーク形成領域において前記段差をアライメントマークとする工程と、
を備えたものとする。
さらに、前記拡散層は、前記エピタキシャル層表面から拡散され前記半導体基板に達することとする。
さらに、前記半導体ウェハの直径が8インチ以上であることとする。
実施の形態1
図1は、本発明にかかる半導体装置の製造方法の一例を示す図で、P型半導体基板2上にN型エピタキシャル層3が堆積された半導体ウェハ1において、エピタキシャル層3の表面からP型シリコン基板2に達するP型分離拡散層4により囲まれた分離領域5を形成する際に同時にアライメントマーク6をスクライブライン7に形成する場合について示すものであり、(a)は、平面図であり、(b)は、同図(a)におけるA−A線およびB−B線に共通の断面図である。
アライメントマーク6は、1つの半導体ウェハ内に複数個形成され、1回のマスク合わせの際に1つ以上のアライメントマーク6を使用し、マスク合わせを行う。また、P型拡散分離層4が形成される箇所においてもアライメントマーク6と同様の段差が形成されるため、この段差をアライメントマークとして利用することも可能である。
図2に示すように、半導体ウェハ1全面を水素と酸素の混合雰囲気中などの酸化性雰囲気で800℃程度の温度で酸化してバッファ酸化膜8を20nm〜50nm程度成長させ、半導体ウェハ1全面に窒化膜9を100nm〜200nm程度形成する。その後、レジスト10を形成しパターニングを行い、P型分離拡散層4およびP型拡散層11形成領域の窒化膜9を残してその他をエッチングする。次に、図3に示すように、レジスト10を除去し、窒化膜9が堆積された状態で、半導体ウェハ1を水素と酸素の混合雰囲気中などの酸化性雰囲気で900℃の温度で酸化し、窒化膜9が開口されている部分に0.2〜0.3μmの酸化膜12を成長させる。次に、窒化膜9を除去すると、P型分離拡散層4およびP型拡散層11形成領域に薄いバッファ酸化膜8があり、それ以外に酸化膜12がある。この状態で、加速エネルギーが50〜80KeVで、ボロンイオンなどのP型不純物をイオン注入する。酸化膜12が形成されている直下のN型エピタキシャル層3には不純物はイオン注入されず、バッファ酸化膜8が形成されている直下のN型エピタキシャル層3にのみ不純物がイオン注入される。次に、窒素雰囲気などの非酸化性雰囲気で1150℃程度の温度で熱拡散を行いP型分離拡散層4およびP型拡散層10を形成する。バッファ酸化膜7および酸化膜11を除去すると、図1(b)に示すように、N型エピタキシャル層3に段差が形成されるので、これをアライメントマーク6として利用できる。
実施例として、厚さ700μm、比抵抗15Ω・cmのシリコンからなるP型半導体基板2の上に厚さ10μm、比抵抗1.0Ω・cmのシリコンからなるN型エピタキシャル層3が形成された8インチ半導体ウェハ1を用い、水素と酸素の混合雰囲気中で800℃の温度で60分酸化しバッファ酸化膜8を形成し、その上に窒化膜9をジクロルシラン(SiH2Cl2)とアンモニア(NH3)の混合ガスを用いて減圧CVD法により150μm形成した。
次に、レジスト10を形成後ホトリソグラフィーによりパターニングし、窒化膜9をドライエッチングによりエッチングし、レジスト10を除去した。
次に、水素と酸素の混合雰囲気中で800℃、3時間酸化し酸化膜12を形成し、窒化膜9をドライエッチングにより除去した。
次に、図15に記載の熱処理装置を用いて窒素雰囲気中で1150℃、9時間熱拡散し、P型分離拡散層4および拡散層11を形成した。
バッファ酸化膜8および酸化膜12をHFを用いてウェットエッチングにより除去することにより、アライメントマーク6が形成された。
比較例として、本実施例と同様の半導体ウェハを用いて図12〜図14に示した方法で形成した。
比較例のウェハでは、エピタキシャル層3の表面に凹方向の反りが発生し、さらに、反り以外の変形が生じ、アライメントマークが機能しなかった。しかしながら、本実施例においては、酸化膜11が形成された半導体ウェハ表面に凸方向に反りが発生したが、その反りは比較例に比べて小さく、また、反り以外の変形が抑制され、アライメントマーク6をアライメントマークとして利用することができた。
以上の説明では、半導体基板上にエピタキシャル層を形成した半導体ウェハについて示したが、それ以外の構成の半導体ウェハにおいても適用することができることは明らかである。
また、半導体基板に達する分離拡散層とアライメントマークを同時に形成する工程について示したが、半導体ウェハにパターニングされ形成される拡散層とアライメントマークを同時に形成する場合であれば、本発明を適用することができる。
さらに、アライメントマーク形成時以外に窒化膜をマスクとして拡散層を形成する際に、反りの少ない製造方法として適用できる。
2 半導体基板
3 Nエピタキシャル層
4 P型分離拡散層
5 分離領域
6 アライメントマーク
Claims (6)
- 半導体ウェハ上に半導体素子を形成する半導体装置の製造方法において、
前記半導体ウェハ全面に窒化膜を形成する工程と、
前記窒化膜を選択的に除去し開口部を形成する工程と、
熱酸化により前記開口部に熱酸化膜を形成する工程と、
前記窒化膜を除去する工程と、
前記熱酸化膜をマスクとして前記半導体ウェハに不純物を導入し、拡散することにより拡散層を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記拡散層を形成する工程の後に、前記熱酸化膜を除去することにより前記エピタキシャル層表面にアライメントマークとなる段差を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法 - 半導体ウェハ上に半導体素子を形成する半導体装置の製造方法において、
前記半導体ウェハの全面に窒化膜を形成する工程と、
前記窒化膜を選択的に除去して前記半導体素子を形成する領域の一部およびアライメントマーク形成領域の一部に残す工程と、
前記半導体ウェハを熱酸化して前記窒化膜が形成されていない領域に熱酸化膜を形成する工程と、
前記半導体素子を形成する領域の一部およびアライメントマーク形成領域の一部に残された前記窒化膜を除去する工程と
前記熱酸化膜をマスクとして前記半導体ウェハに不純物を導入し、前記不純物を熱拡散して拡散層を形成する工程と、
前記熱酸化膜を除去して前記半導体ウェハ表面に段差を形成することにより前記アライメントマーク形成領域において前記段差をアライメントマークとする工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記半導体ウェハは、半導体基板上にエピタキシャル層が形成されたものからなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記拡散層は、前記エピタキシャル層表面から拡散され前記半導体基板に達することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記半導体ウェハの直径が8インチ以上であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
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2004
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