JP2006104352A - 硬化性樹脂組成物、smc及び成形物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、smc及び成形物 Download PDF

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Abstract

【課題】浴槽用床パネル(防水パン)などの浴槽製品や水まわり製品などの住宅用設備の構成部品に用いられる成形物を製造するための硬化性樹脂組成物、それを用いたSMC及び成形物を提供する。
【解決手段】不飽和多塩基酸とグリコール成分とから主としてなる不飽和ポリエステル(A−1)と、不飽和重合性単量体(A−2)と、下記b−1、b−2、及びb−3を含む共重合体(B)とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(b−1)カルボン酸基を単数又は複数有する不飽和カルボン酸単量体、
(b−2)エチレン性不飽和単量体、
(b−3)フルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体。
【選択図】なし

Description

本発明は、浴槽用床パネル(防水パン)などの浴槽製品や水まわり製品などの住宅用設備の構成部品に用いられる成形物を製造するための硬化性樹脂組成物、それを用いたシートモールディングコンパウンド(以下、単にSMCともいう)及び成形物に関する。
従来、浴槽用床パネル(防水パン)の材質としては、防水性を有するFRP(繊維強化プラスチック)が使用されている。更に前記床パネルには滑り止めを設けることが知られている。この滑り止めが洗い場の排水性に悪影響を及ぼすため、排水の流路上に水玉の表面張力を破壊する凹凸を設けることにより、使用の翌日には確実に乾燥させるようにした床パネルが特許文献1などにより知られている。かかる床パネルは、極めて有効に排水させるものであるが、更なる排水時間の短縮が切望されている。
そのために浴槽用床パネルなどで、不飽和樹脂成形品の表面を親水化でき、汚染の付着を抑え、かつ付いた汚染の洗浄処理を容易にすることを目的として、不飽和基を有する硬化性樹脂、重合性不飽和気含有化合物、及び含フッ素又は非フッ素系シリケート化合物を用いることで前記排水性を向上させることが特許文献2に記載されている。
しかしながら、特許文献2に記載された樹脂組成物では、確かに排水時間の短縮などの排水性を向上させることができるものの未だ充分な排水性が得られていない。
特開2002−54295号 特開2004−10832号
本発明の目的は、凹凸を有する滑り止め形状を持たせた場合にも、排水や乾燥に要する時間を短縮できる、排水性の優れた、FRP製の浴槽用床パネル(防水パン)などの浴槽製品や水まわり製品などの成形物の製造に用いられる、新規な硬化性樹脂組成物、それを用いたSMC、及びそれらによって得られる防水パンなどの成形物を提供するものである。
本発明者は、かかる問題を鋭意検討した結果、特許文献2に記載された水に対する成形物の接触角を小さくすることにより排水性を改善できるが、さらに、水に対する傾斜角及び付着エネルギーを小さくすることにより排水性をより向上させることに着目し、それらを満たすための成形物を形成する硬化性組成物について探索した。その結果、特定の親水剤を含む特定の成分からなる硬化性樹脂組成物が、特定の範囲の接触角、傾斜角、及び付着エネルギーを有することにより親水性を向上させ、優れた排水性を有する成形物を与えることを見出し、本発明に至った。
かくして、本発明は下記の要旨を有する。
(1) 不飽和多塩基酸とグリコール成分とから主としてなる不飽和ポリエステル(A−1)と、不飽和重合性単量体(A−2)と、下記b−1、b−2、及びb−3を含む共重合体(B)とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(b−1)カルボン酸基を単数又は複数有する不飽和カルボン酸単量体、
(b−2)エチレン性不飽和単量体、
(b−3)フルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体。
(2) 前記共重合体(B)のフッ素含有量が0.1〜5質量%である上記(1)に記載の硬化性樹脂組成物。
(3) カルボン酸基を単数又は複数有する不飽和カルボン酸単量体(b−1)が、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びマレイン酸の群から選ばれる上記(1)又は(2)以上である請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
(4) 前記フルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(b−3)が、炭素数1〜15のポリフルオロアルキル基を有する上記(1)又は(2)に記載の硬化性樹脂組成物。
(5) 前記フルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(b−3)が、スルホンアミド構造又はカルボン酸アミド構造を有する上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(6) 前記共重合体(B)の質量平均分子量が5000〜20000である上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(7) 前記エチレン性不飽和単量体(b−2)が、アクリル酸アルキルエステルである上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(8) 不飽和多塩基酸とグリコール成分とから主としてなる不飽和ポリエステル(A−1)と不飽和重合性単量体(A−2)とによって得られる樹脂成形体が、水に対する接触角で80度以下となる上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(9) 前記グリコール成分がネオペンチルグリコールであり、ネオペンチルグリコールが不飽和ポリエステルに対し、1〜25モル%含有する上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(10) 前記不飽和ポリエステルの重量平均分子量が17000〜27000である上記(1)〜(9)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(11) 上記共重合体(B)が、硬化性樹脂組成物中の樹脂成分100質量部に対して、0.05〜2質量部である上記(1)〜(10)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(12) 上記(1)〜(11)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物とガラス繊維とを複合させ次いで熱硬化性樹脂組成物を増粘させてなるディングコンパウンド。
(13) 上記(1)〜(11)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物とガラス繊維との複合物、又は上記(12)に記載シートモールディングコンパウンドを、成形して得られる成形物。
(14) 水に対する接触角が75度以下で、傾斜角が25度以下で、付着エネルギーが7.0mJ/m以下を満たす上記(13)に記載の成形物。
(15) 上記(13)又は(14)に記載の成形物からなる防水パン。
本発明の硬化性樹脂組成物、及びそれを用いたSMCは、凹凸を有する滑り止め形状を持たせた場合にも、排水や乾燥に要する時間を短縮できるFRP製の浴槽用床パネル(防水パン)などの浴槽製品や水まわり製品などの成形物の製造に用いられる。本発明の硬化性樹脂組成物、及びそれを用いたSMCから得られる防水パンなどの成形物は、特定の範囲の接触角、傾斜角、及び付着エネルギーを有することにより、親水性が向上し、充分な排水性を有する。
本発明の硬化性樹脂組成物における不飽和ポリエステル(A−1)は、不飽和多塩基酸とグリコール成分とから主としてなる。不飽和ポリエステルに用いられる不飽和多塩基酸としては、具体的には、例えば、マレイン酸、フマル酸、アコニット酸、イタコン酸のα,β−不飽和多塩基酸;ジヒドロムコン酸などのβ,γ−不飽和多塩基酸;これらの酸の無水物;これらの酸のハロゲン化物;これらの酸のアルキルエステルなどが挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明では、上記不飽和多塩基酸とともに飽和多塩基酸も使用することができる。飽和多塩基酸としては、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルコハク酸、ヘキシルコハク酸、グルタル酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族飽和多塩基酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族飽和多塩基酸;ヘット酸、1,2−ヘキサヒドロフタル酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式飽和多塩基酸;これらの酸の無水物;これらの酸のハロゲン化物;これらの酸のアルキルエステルなどが挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明では、上記グリコール成分としては、特に限定されない。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,4−ブタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、2,2−ジエチルプロパン−1,3−ジオール、3−メチルペンタン−1,4−ジオール、2,2−ジエチルブタン−1,3−ジオール、4,5−ノナンジオール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどが挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明における上記グリコール成分としては、なかでも、耐水性、耐薬品性の観点で、ネオペンチルグリコールの使用が好ましい。ネオペンチルグリコールは、不飽和ポリエステル(A−1)を構成する不飽和多塩基酸とグリコール成分の全量を100としたときに、その含有量が1〜25モル%であることが好ましい。該含有量が25モル%以下であると防水パンなどの排水性が向上するが、25モル%を超える場合、後述する親水剤を多く入れることで親水性は良好になるものの、親水剤が少量の場合は排水性が逆に低下してしまい、また親水剤を多く入れることは経済に好ましくない。一方、ネオペンチルグリコールの含有量が1モル%より少ない場合には、親水性が向上するものの耐水性が低下し好ましくない。本発明の硬化性樹脂組成物は防水パン用に好適であり、防水パンとしては、耐水性を考慮すると1〜15モル%がより好ましく、特に10〜15モル%にすることが好ましく、この場合、少量の親水剤で優れた親水性、排水性が得られるためより好適である。
更に、本発明は防水パンなどの色調をより向上させ、また、コストの点から不飽和ポリエステルにノルボルネン骨格を導入することが好ましい。
また、本発明では、前記多塩基酸酸成分の一部を、ジシクロペンタジエンの不飽和多塩基酸付加物で置き換えたり、又は不飽和ポリエステルに用いられるグリコール成分の一部を、ジシクロペンタジエンのグリコール付加物類やヒドロキシジシクロペンタジエンで置き換えることも可能である。これらジシクロペンダジエンの置き換えは従来より知られた方法により行うことが可能である。
本発明で使用される不飽和ポリエステル(A−1)は、重量平均分子量が17000〜27000であることが好ましく、更に18000〜22000であることがより好ましい。重量平均分子量が17000未満であると色ムラが発生しやすくなるため好ましくなく、27000を越えると排水性が低下するため好ましくない。
本発明の硬化性樹脂組成物には、上記不飽和ポリエステル(A−1)とともに重合性不飽和単量体(A−2)が含有される。本発明に使用される重合性不飽和単量体(A−2)は、本発明の効果を損なわない範囲で通常不飽和ポリエステル樹脂組成物に使用される、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ジビニルベンゼン、t-ブチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、ジアリールフタレ-ト、トリアリールシアヌレ-ト、さらにアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ-ルジ(メタ)アクリレ-ト、PTMGのジメタアクリーレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ1,3ジメタクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、テトラエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAEO変性(n=2)ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性(n=3)ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、樹脂と架橋可能な不飽和単量体或いは不飽和オリゴマー等が挙げられる。なかでも、スチレン単量体を用いることが好ましい。
上記重合性不飽和単量体(A−2)の含有量は、本発明の硬化性樹脂組成物中、不飽和ポリエステル(A−1)と、(A−2)と、必要に応じて使用される低収縮剤がスチレンモノマーを含むポリスチレン溶液である場合には、該ポリスチレン溶液との総和100質量部に対して、30〜60質量%が好ましい。該含有量が30質量%未満であると成形体の光沢が劣り、また、60質量%を超えると成形体の弾性が劣り好ましくない。該含有量は特に35〜55質量%であるのが好適である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に、カルボン酸基を単数又は複数有する不飽和カルボン酸単量体(b−1)、エチレン性不飽和単量体(b−2)、及び;フルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(b−3)を含む共重合体(B)(本発明では、親水性付与剤ともいう)を含有する。
上記共重合体(B)に含まれる(b−1)のカルボン酸基を単数又は複数有する不飽和カルボン酸単量体は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、及びマレイン酸の群から選ばれる1又は2以上が好ましい。なかでも、メタクリル酸の使用は得られる成形物ガ優れた親水性を有するので特に好ましい。
上記共重合体(B)に含まれる(b−2)のエチレン性不飽和単量体としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ジビニルベンゼン、t-ブチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、ジアリールフタレ-ト、トリアリールシアヌレ-ト、さらにアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ-ルジ(メタ)アクリレ-ト、PTMGのジメタアクリーレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ1,3ジメタクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、テトラエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAEO変性(n=2)ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性(n=3)ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、アクリロニトリル、ブタジエン等を用いることができる。このうち、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、又は(メタ)アクリル酸t−ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキル(アルキル基の炭素数は1〜8)の使用は、成形品の親水性を向上させるため好ましい。
上記共重合体(B)を構成する(b−1)と(b−2)との組成比は特に限定はされないが、(b−1)の1モルに対し、(b−2)の含有量が好ましくは1〜5モルであることが共重合体の安定性の点から好ましく、更に2〜4であることがより好ましい。(b−2)の含有量が1モル未満であると成形品の親水性が劣り、前記値が5モルを超えると成形品の耐水性が劣り好ましくない。
上記共重合体(B)を構成する(b−3)のフルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、上記(b−2)で挙げたエチレン性不飽和単量体にフルオロアルキル基をもたしめた構造を有する。この場合、エチレン性不飽和単量体は(b−2)で挙げたもののうち、アクリル酸、又はメタクリル酸が前記(b−1)との親和性に優れるため好ましい。フルオロアルキル基は、炭素数1〜15であることが成形体表面の親水性、及びマトリックス樹脂との親和性の点から好ましい。炭素数が15を超えるとマトリクス樹脂との親和性が劣り好ましくない。特に、炭素数は4〜10が好ましい。
かかる(b−3)のフルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体の好ましい例としては、下記の式(1)の構造を有するものが挙げられる。

Rf−R(R)−R−R−C=C− 式(1)

式(1)中、Rfは、フルオロアルキル基、Rは、-SON-又は-CON-、Rは、水素、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアルキルエーテル、Rは、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素数1〜10のアルキレンエーテル、Rは、-OOC-又は単結合を、それぞれ意味する。これらの好ましい具体例としては、N−プロピル−N−(β−アクリロキシエチル)ペルフルオロオクタンスルホンアミド、N−プロピル−N−(β−メタクリロキシエチル)ペルフルオロオクタンスルホンアミド、又はこれらの重合物が挙げられる。
上記(b−3)のフルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体は、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホンアミド、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸アミド、パーフルオロアルコール、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウムなどのフルオロアルキル基を有する化合物と、上記(b−2)のエチレン性不飽和単量体とを反応させることによって得られる。これらのうち、パーフルオロスルホンアミド、又はパーフルオロカルボン酸アミドを用いて得られるスルホンアミド構造、カルボン酸アミド構造を有することがSMCコンパウンド中での安定性、親和性、及び成形体表面の親水性の点から好ましい。
また、本発明の共重合体(B)は、共重合体(B)の固形分に対し、フッ素含有量が好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.2〜2質量%を有するのが好適である。該含有量が0.1質量%未満であると成形体表面の親水性が劣り、前記値が5質量%を超えるとマトリックス樹脂との親和性が劣り好ましくない。また、前記共重合体(B)は、重量平均分子量が好ましくは5000〜20000、特に好ましくは7000〜13000が好適である。前記分子量が5000未満であると成形体表面の親水性が劣り、20000を超えるとマトリックス樹脂との親和性が劣り好ましくない。
前記共重合体(B)の硬化性樹脂組成物における含有量は、硬化性樹脂組成物中の樹脂成分100質量部に対して、好ましくは0.05〜2質量部、特に好ましくは、0.5〜1質量部であることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物の樹脂成分とは、不飽和ポリエステル(A−1)と、不飽和重合性単量体(A−2)と、必要に応じて使用される、後述する低収縮剤がポリスチレン溶液である場合には、該ポリスチレ溶液との総和を意味する。前記共重合体(B)の樹脂成分の含有量が0.05質量部未満であると排水性が劣り、2質量部を越えるとコスト高となり、また、SMC製造時の粘度上昇が起こり好ましくない。また、前記不飽和ポリエステル中のネオペンチルグリコール成分が20モルを超える場合は樹脂成分の含有量は1質量部以上であることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いて成形材料を製造する場合には、該樹脂組成物に硬化剤、低収縮化剤、フィラー、添加剤、増粘剤などを混合し、これをガラス繊維などの繊維状補強材に含浸するか、又は繊維状補強材と混練することにより製造することが好ましい。成形材料中の本発明の硬化性樹脂組成物の含有量は、特に限定されないが、成形材料を100質量部とした場合、好ましくは10〜90重量部、特に好ましくは10〜80質量部である。また、上記の硬化剤、低収縮化剤、フィラー、添加剤、増粘剤及び繊維状補強材は、製造すべき成形材料に要求される各種物性などの特性、例えば、加工性の改良及び品質性能の向上などのために、必要に応じて用いられる。
本発明に用いられる硬化剤としては、不飽和ポリエステルなどの樹脂に対して一般的に用いられているものであればよく、具体的には、ベンゾイルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−アミルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジクミルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、ラウロイルパーオキシドなどの有機過酸化物;2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリルなどのアゾ化合物などのラジカル重合開始剤などが挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。硬化剤の使用量は、その種類や組み合わせにもよるが、不飽和ポリエステルと不飽和重合性単量体と後述する低収縮化剤との合計100質量部に対し、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.5〜2質量部である。
本発明に用いられる低収縮化剤としては、不飽和ポリエステルなどの樹脂に対して一般的に用いられているものであればよい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、架橋ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸セルロース、ポリアクリル酸エステル、ポリブタジエン、ポリビニルエーテル;またエラストマーとしてのポリブタジエンの水素添加物、スチレン−エチレン−ブタジエン共重合体や各種ブタジエンゴムなど;ポリカプロラクトン、飽和ポリエステルなどが挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。上記低収縮剤のうち、ポリスチレンの使用は経済的、低収縮性に優れより好ましい。また、作業性の観点から、低収縮剤としては、上記ポリスチレンは、スチレンモノマー(A−2)を媒体とするポリスチレン溶液として用いることが特に好ましい。その含有量は特に限定されないが、所望される低収縮性や成形性、成形品の外観を考慮すると、不飽和ポリエステルと不飽和重合性単量体と低収縮化剤との合計100質量部に対し、好ましくは1〜70質量部、より好ましくは5〜30質量部である。
本発明に用いられるフィラーとしては、不飽和ポリエステルなどの樹脂に対して一般的に用いられているものであればよい。具体的には、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク、水酸化アルミニウム、アルミナ、珪砂、川砂、珪藻土、雲母粉末、石膏、寒水石、アスベスト粉、中空セラミック、ガラス粉、ガラスバルーン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、シラスなどが挙げられる。これらは、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
フィラーの使用量は、その種類や組み合わせにもよるが、不飽和ポリエステルと不飽和重合性単量体と低収縮化剤との合計100質量部に対し、好ましくは20〜300質量部、より好ましくは100〜200である。また上記において、水酸化アルミニウムを用いると得られる成形材料に難燃性が付与される。また難燃性の成形材料の所望によりハロゲン成分が混入してもよい場合には、さらにハロゲン化合物(例えば3酸化アンチモンやブロム化合物や塩素化合物など)を添加し難燃性を付与する事もできる。
本発明に用いられる増粘剤としては、不飽和ポリエステルなどの樹脂に対して一般的に用いられているものであればよい。具体的には、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類水酸化物;トリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートなどのイソシアナート化合物などが挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。増粘剤の使用量は、その種類や組み合わせにもよるが、不飽和ポリエステルと不飽和重合性単量体と低収縮化剤との合計100質量部に対し、好ましくは0.2〜5重量部、より好ましくは0.5〜1.5質量部である。増粘剤の使用量がこの範囲より少ない場合は十分な増粘性及び増粘安定性が得られず、またこの範囲より多い場合は成形材料作成時の初期粘度が高くなり過ぎ、ガラス繊維への含浸あるいは混練が困難となる。
更に、本発明の硬化性樹脂組成物には、本発明の優れた効果を著しく犠牲にしない範囲内で各種添加剤、例えばハイドロキノン、2−メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、メトキノン、ベンゾキノンなどの熱重合防止剤;減粘剤;シリコーンなどの脱泡剤;湿潤剤;ステアリン酸あるいはその金属塩などの離型剤;チキソトロピー付与剤;含浸助剤;艶消し剤;トリアゾール誘導体などの紫外線吸収剤;カップリング剤;着色顔料;強化剤;上記低収縮剤以外の熱可塑性樹脂などを含んでいてもよい。また、他の硬化性樹脂、具体的にはラジカル硬化性樹脂である、通常の不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル(エポキシアクリレート)樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、側鎖に二重結合を持つアクリル系重合体からなる架橋性アクリルシラップ、通常のPMMAなどのアクリル重合体からなるアクリルシラップなどと任意の割合で混合してもよい。上記添加剤及び他の熱硬化性樹脂の使用量は、求められる成形材料の特性に応じて適宜設定すればよい。
本発明で使用される繊維状補強材としては、ガラス繊維以外に炭素繊維、アラミド繊維などが挙げられ、必要に応じて選択使用できる。繊維状補強材の使用量は、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物とガラス繊維との合計量を100質量部として、好ましくは10〜40重量部、さらに好ましくは、20〜35重量部の範囲である。
本発明の硬化性樹脂組成物のうち樹脂成分、硬化剤、低収縮化剤、フィラー、添加剤及び増粘剤とを混合したものをガラス繊維などの繊維状補強材に含浸あるいは混練させる方法は、既知の方法、すなわち,SMCやバルクモールディングコンパウンド(BMC)の製造方法を使用することができる。得られた硬化性樹脂組成物、SMC、BMCは、これを既知の方法で製品の形状に成形し、例えば120〜150℃に加熱し硬化させる。このようにして浴槽製品や水まわり製品が製造される。特に、本発明では、表面に凹凸を有する滑り止め形状を持たせた場合にも、排水や乾燥に要する時間が従来に比べて短い浴槽用床パネル(防水パン)が製造される。また、本発明では、優れた性能を有するカウンター、洗面ボールなどのサニタリー部材などが製造される。
以下に本発明を、実施例及び比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、これらの例は本発明についての解釈を限定するものではない。なお、以下の例のうち、例1〜例8は、本発明の実施例であり、例9〜例10は比較例である。
表2に記載される以下の成分からなる硬化性樹脂組成物を調製した。表2における各成分の単位は記載のない限り、「質量部」である。
・不飽和ポリエステルX、Y、Z(A−1):表1に記載、
・不飽和ポリエステル溶液X、Y、Z:表1に記載、
・不飽和重合性単量体(A−2):スチレン、
・親水性付与剤−1: メタクリル酸(b−1)−アクリル酸ブチル(b−2)−N−プロピル−N−(β−アクリロキシエチル)ペルフルオロオクタンスルホンアミド(b−3)共重合体、(b−1:b−2)の比率=1:3、フッ素含有量0.5質量%、重量分子量10000、フルオロアルキル基の炭素数8、
・親水性付与剤−2: (RO)m(RfO)nSi(式中、R:メチル基、Rf:1,1,1,2,3,3ヘキサフロロブチル基、m:4、n:1、縮合度5の化合物、
・ポリスチレン溶液(低収縮剤):スチレンモノマー69質量%含有をする。
また、表2の硬化性樹脂組成物には、表2には記載されていないが、いずれも、下記の成分が、前記(A−1)、(A−2)、及び上記ポリスチレン溶液の合計量100質量部に対し下記の割合で含有される。
・トナー(着色剤):8.5質量部、
・ターシャリーブチルイソプロピルアルコール(硬化剤):1.7質量部、
・P−ベンゾキノン(重合禁止剤):0.1質量部、
・ステアリン酸亜鉛(離型剤):6質量部、
・ポリエチレンパウダー(改質剤):4質量部、
・炭酸カルシウム(充填剤):85質量部、
・水酸化アルミニウム(充填剤):85質量部、
・(分離防止剤):0.2質量部、
・酸化マグネシウム(増粘剤):0.67質量部、
・繊維補強材:ガラス繊維(径15μm、長さ2.5cm)、得られるSMC、又は成形体100質量部に対する含有量:25質量部、
なお、表1、及び表2における略号はそれぞれ以下を意味する。
FA:フマール酸
MA:マレイン酸
i−PA:イソフタル酸
PG:プロピレングリコール
NPG:ネオペンチルグリコール
DCPD:ジシクロペンタジエン
また、表1中に記載される不飽和ポリエステルX、Y、Zとスチレン(スチレン含有量が表1に示される)との合量100質量部に、硬化剤1部、促進剤0.3部を加えた組成物を常温で12時間静置し、更に150℃で2時間硬化させた直径8cmの円形板から樹脂注型板を作製し、その接触角を求めて親水性を調べた。
更に、表2に示した組成物を成形温度140℃/145℃、加圧保持時間4分、チャージ面積50%の成形条件で成形し、縦22cm×横22cm×厚み3mmのSMC成形板を作製した。該SMC成形板について下記の方法により、接触角、傾斜角、及び付着エネルギーを測定した。表2中の「SMC成形板の色むら」及び「耐水性」の○、△、×は、それぞれ、良好、普通、不良を意味する。

接触角測定方法: 温度25℃、相対湿度50%の環境下で、成形品表面に水滴(6μl)を落とし、協和界面科学社製固液界面解析装置によりその接触角を測定しn=10の平均値を求めた。

傾斜角測定方法: 温度25℃、相対湿度50%の環境下で、成形品表面に水滴(30μl)を落とし、協和界面科学社製固液界面解析装置によりその傾斜角を測定しn=10の平均値を求めた。

付着エネルギー測定方法: 温度25℃、相対湿度50%の環境下で成形品表面に水滴(30μl)を落とし、協和界面科学社製固液界面解析装置DM−SAによりその付着エネルギーを測定しn=10の平均値を求めた。
Figure 2006104352
Figure 2006104352
Figure 2006104352
表2の結果より、親水性付与剤Xを入れた実施例では、SMC成形板での接触角が75度以下であり良好な親水性を示し、さらにSMC成形板での傾斜角が25度以下で、SMC成形板での付着エネルギーも7.0mj/mと良好な親水性を示すものであった。また不飽和ポリエステル中のネオペンチルグリコールの割合が少ない例1〜4、及び例8では、良好な親水性を示し、また親水性付与剤の添加量を少なくしても親水性が良好であった。また、ネオペンチルグリコールを含有しないない例5では、良好な親水性を得られるものの、成形板の色むら、耐水性が劣るものであった。
これに対し親水性付与剤を含まない例9では、本発明に使用する不飽和ポリエステルを使用するため、SMC成形板での接触角は75度以下であり良好な親水性を示したものの、前記傾斜角が25度を超え、SMC成形板での付着エネルギーも7.0mj/m超えるため優れた親水性は得られなかった。同様に本発明とは異なる既知の親水性付与剤を用いた例10では、SMC成形板での接触角は75度以下であり良好な親水性を示したものの、前記傾斜角が25度を超え、SMC成形板での付着エネルギーも7.0mj/m超えるため優れた親水性は得られなかった。
本発明により得られる新規な硬化性樹脂組成物は、浴槽製品や水まわり製品、特に、表面に凹凸を有する滑り止め形状を持たせた場合にも、排水や乾燥に要する時間が従来に比べて短い浴槽用床パネル(防水パン)の製造に使用される。また、本発明では、優れた性能を有するカウンター、洗面ボールなどのサニタリー部材などの製造にも使用される。

Claims (15)

  1. 不飽和多塩基酸とグリコール成分とから主としてなる不飽和ポリエステル(A−1)と、不飽和重合性単量体(A−2)と、下記b−1、b−2、及びb−3を含む共重合体(B)とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    (b−1)カルボン酸基を単数又は複数有する不飽和カルボン酸単量体、
    (b−2)エチレン性不飽和単量体、
    (b−3)フルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体。
  2. 前記共重合体(B)のフッ素含有量が0.1〜5質量%である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. カルボン酸基を単数又は複数有する不飽和カルボン酸単量体(b−1)が、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びマレイン酸の群から選ばれる1又は2以上である請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記フルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(b−3)が、炭素数1〜15のポリフルオロアルキル基を有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 前記フルオロアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(b−3)が、スルホンアミド構造又はカルボン酸アミド構造を有する請求項1〜4のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 前記共重合体(B)の重量平均分子量が5000〜20000である請求項1〜5のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 前記エチレン性不飽和単量体(b−2)が、アクリル酸アルキルエステルである請求項1〜6のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 不飽和多塩基酸とグリコール成分とから主としてなる不飽和ポリエステル(A−1)と不飽和重合性単量体(A−2)とによって得られる樹脂成形体が、水に対する接触角で80度以下となる請求項1〜7のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  9. 前記グリコール成分がネオペンチルグリコールであり、ネオペンチルグリコールが不飽和ポリエステルに対し、1〜25モル%含有する請求項1〜8のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  10. 前記不飽和ポリエステル(A−1)の重量平均分子量が17000〜27000である請求項1〜9のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  11. 上記共重合体(B)が、硬化性樹脂組成物中の樹脂成分100質量部に対して、0.05〜2質量部である請求項1〜10のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物とガラス繊維とを複合させ、次いで、熱硬化性樹脂組成物を増粘させてなるシートモールディングコンパウンド。
  13. 請求項1〜11のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物とガラス繊維との複合物、又は請求項12に記載シートモールディングコンパウンド、を成形して得られる成形物。
  14. 水に対する接触角が75度以下で、傾斜角が25度以下で、付着エネルギーが7.0mJ/m以下を満たす請求項13に記載の成形物。
  15. 請求項13又は14に記載の成形物からなる防水パン。
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JP2015113383A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 成形材料用樹脂組成物及びこれを用いた成形材料の製造方法

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