JP2006101970A - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

Abstract

【課題】おむつはずれの済んでいない３歳〜６歳の幼児が使用可能な大きさ及び吸収能力を備え、且つ、使用後の股間周りの飛び出しを防止して漏れの無いパンツ型使い捨ておむつを提供する。
【解決手段】おむつはずれの済んでいない３歳〜６歳の幼児が使用可能な程度におむつ本体１１０のサイズ及び吸収能力をアップすると同時に、脚開口部１３０の周縁に沿って備えられた複数本の弾性部材１７０の軌跡に工夫を凝らすことにより、股間部の股上方向の伸縮を低減させて、使用後の股間周りの飛び出しを防止し、漏れを回避できる。
【選択図】 図２

Description

本発明は、パンツ型の使い捨ておむつに関し、特に、おむつはずれの済んでいない３歳〜６歳の幼児が使用可能な大きさ及び吸収能力を備え、且つ、使用後の股間周りの飛び出しを防止して漏れの無いパンツ型使い捨ておむつに関する。

近年、使い捨ておむつの品質は飛躍的に向上し、乳幼児の多くが使い捨ておむつを着用している。使い捨ておむつとしては、テープ型とパンツ型の二種類が存在し、テープ型の使い捨ておむつは、腰周りの二箇所をテープで止めて固定するものであり、比較的低月齢の乳児を対象としている。一方、パンツ型の使い捨ておむつは、下着のパンツのように一体成形され、立ったままの状態で履かせることができるものであり、１歳〜３歳の幼児を対象としている。

一般的に、おむつはずれの時期は２歳前後であるといわれており、この時期にトイレトレーニングを開始するのが望ましいとされている。ところが、近年の調査によれば、昼間のおむつはずれの時期は、１９６０年には平均月齢２１．４ヶ月であったものが、２０００年には平均月齢３０．５ヶ月と、およそ９ヶ月もおむつはずれが遅れている。このように、近年の乳幼児はおむつはずれの時期が遅れており、必然的に従来よりも高月齢の幼児が使い捨ておむつを必要とするようになっている。従って、パンツ型使い捨ておむつの需要は増大しており、従来は使い捨ておむつの着用対象外であった高月齢の幼児に適合するような、サイズの大きいパンツ型使い捨ておむつが求められている。

ところで、従来のパンツ型おむつでは、使用後における股間周りの飛び出しに起因する漏れの防止が課題とされており、この課題に取り組んだものとして、特許文献１に記載された発明が挙げられる。この特許文献１に記載された発明によれば、脚周り部に沿って設けられた弾性部材の中央部分がおむつの股下区域を横切って位置するため、股下区域を持ち上げて身体対応部位に適合密着させることができる。さらには、弾性部材の中央部分が脚周り部に沿って位置する弾性部材の両側部分と連続しているため、両側部分の緊張及び収縮に連動し、着用者が歩行等の運動をした場合であっても、その適合密着状態を保つことができる。しかしながら、この特許文献１に記載された発明では、股間部の股上方向の伸縮が抑制されないため、使用後における股間周りの飛び出しを十分に回避できてはいない。
特許第２５７１２８２号公報

本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、おむつはずれの済んでいない３歳〜６歳の幼児が使用可能な大きさ及び吸収能力を備え、且つ、使用後の股間周りの飛び出しを防止して漏れの無いパンツ型使い捨ておむつを提供することを目的とする。

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、おむつはずれの済んでいない３歳〜６歳の幼児が使用可能な程度におむつ本体のサイズ及び吸収能力をアップすると同時に、脚開口部の周縁に沿って備えられた複数本の弾性部材の軌跡に工夫を凝らすことにより、股間部の股上方向の伸縮を低減させて、使用後の股間周りの飛び出しを防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。

（１） パンツ形状のおむつ本体を備えたパンツ型使い捨ておむつであって、前記おむつ本体は、着用者の胴に装着されるウエスト開口部と、着用者の脚に装着される一対の脚開口部を有するアウター部と、前記アウター部の内側に接合され且つ前記脚開口部同士の間を通って前記ウエスト開口部の正面側から背面側に至るインナー部と、を有し、前記アウター部は、前記おむつ本体の外形を形成するシートと、液不透過性の裏面シートと、を有し、前記インナー部は、着用者の体液を吸収する吸収性コア及び液透過性の表面シートから形成される吸収体を有し、前記脚開口部の周縁に沿って前身頃側から股上側を通って後身頃側に曲線状に延びる複数本の弾性部材を備え、前記弾性部材の前身頃側の端部から前記弾性部材の頂部までの股上方向の最小寸法に対する幅方向の最小寸法の比率は、着用前の状態において１．０以上３．０以下であるパンツ型使い捨ておむつ。

（１）のパンツ型使い捨ておむつでは、使用後の股間周りの飛び出しを防止すべく、脚開口部の周縁に沿って備えられた複数本の弾性部材の軌跡に工夫が凝らされている。具体的には、弾性部材の前身頃側の端部から弾性部材の頂部までの股上方向の最小寸法に対する幅方向の最小寸法の比率は、着用前の状態において１．０以上３．０以下である。従来品におけるこれらの寸法の比率は、およそ０．５〜０．８であったのに比べ、このパンツ型使い捨ておむつでは、より大きい比率となるように設計されている。即ち、このパンツ型使い捨ておむつは、従来品と比較して、股上方向の弾性部材の寸法が小さく、股間部の股上方向の伸縮が低減されている。従って、このパンツ型使い捨ておむつによれば、使用後の股間周りの飛び出しを防止でき、漏れを回避できる。

（２） 前記弾性部材の頂部における弾性部材同士の間隔は、着用前の状態において７ｍｍ以上１２ｍｍ以下である（１）記載のパンツ型使い捨ておむつ。

（２）のパンツ型使い捨ておむつでは、弾性部材の頂部における弾性部材同士の間隔が、着用前の状態において７ｍｍ以上１２ｍｍ以下である。従来の一般的なパンツ型使い捨ておむつでは、およそ５ｍｍであったのに比べて、このパンツ型使い捨ておむつは、弾性部材同士の間隔が広く設計されている。これは、脚開口部の周縁に沿って備えられた複数本の弾性部材の軌跡に工夫を凝らし、股間部の股上方向の伸縮が低減されたことに伴って、胴回り方向の伸縮が増加されていわゆるゴム跡が付き易くなったため、これを回避するために設計されたものである。即ち、このパンツ型使い捨ておむつによれば、弾性部材同士の間隔を広くすることにより、胴周りにかかる圧力を分散させて、着用によるゴム跡の付着を低減することができる。

（３） 前記おむつ本体の股上方向の最大寸法は、着用前の状態において２２５ｍｍ以上２６５ｍｍ以下であり、且つ、幅方向の最大寸法は、着用前の状態において１８０ｍｍ以上２１５ｍｍ以下である（１）又は（２）記載のパンツ型使い捨ておむつ。

（３）のパンツ型使い捨ておむつは、着用前の状態におけるおむつ本体の股上方向の最大寸法は、２２５ｍｍ以上２６５ｍｍ以下であり、且つ、幅方向の最大寸法は、１８０ｍｍ以上２１５ｍｍ以下である。従来品のうち最も大きなタイプであっても、股上方向の最大寸法はおよそ２１５ｍｍであり、幅方向の最大寸法はおよそ１７５ｍｍである。従って、このパンツ型使い捨ておむつは、従来品には見られない程に大きく、これまではおむつの着用の対象外とされていた３歳〜６歳の幼児であっても、着用することができる。

また、このようにサイズの大きいパンツ型使い捨ておむつにおいては、使用後における股間周りの飛び出しがより顕著になり易い。従って、（３）のパンツ型使い捨ておむつによれば、脚開口部の周縁に沿って備えられた複数本の弾性部材の軌跡に工夫を凝らすことにより、股間部の股上方向の伸縮を低減させて、使用後の股間周りの飛び出しを防止できるという効果を、より発揮することができる。

（４） 前記吸収体は、吸水量が８００ｇ以上１０００ｇ以下であり、且つ、保水量が５００ｇ以上７００ｇ以下である（１）から（３）いずれか記載のパンツ型使い捨ておむつ。

（４）のパンツ型使い捨ておむつで用いられる吸収体は、従来品よりも大きな吸水量及び保水量を有している。具体的には、一番大きなサイズの従来品の吸水量は、およそ６６０ｇであったのに対して、このパンツ型使い捨ておむつの吸水量は、８００ｇ以上１０００ｇ以下である。また、一番大きなサイズの従来品の保水量は、およそ４５０ｇであったのに対して、このパンツ型使い捨ておむつの保水量は、５００ｇ以上７００ｇ以下である。従って、このパンツ型使い捨ておむつは、非常に大きな吸収能力を備えており、尿の量が多い３歳〜６歳の幼児であっても、十分使用することができる。

また、このように大きな吸収能力を備えたパンツ型使い捨ておむつにおいては、使用後における股間周りの飛び出しがより顕著になり易い。従って、（３）のパンツ型使い捨ておむつと同様に（４）のパンツ型使い捨ておむつによれば、脚開口部の周縁に沿って備えられた複数本の弾性部材の軌跡に工夫を凝らすことにより、股間部の股上方向の伸縮を低減させて、使用後の股間周りの飛び出しを防止できるという効果を、より発揮することができる。

本発明によれば、おむつはずれの済んでいない３歳〜６歳の幼児が使用可能な大きさ及び吸収能力を備え、且つ、使用後の股間周りの飛び出しを防止して漏れの無いパンツ型使い捨ておむつを提供できる。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。

＜パンツ型使い捨ておむつの全体構成＞
本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつ１００の斜視図を図１に、正面図を図２に示す。また、本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつ１００において、サイドフラップ１９０を前身頃１０１と後身頃１０２とに切断したときの展開平面図を図３に示す。さらには、参考として従来のパンツ型使い捨ておむつ３００の斜視図を図６に、正面図を図７に、サイドフラップ３９０を前身頃３０１と後身頃３０２とに切断したときの展開平面図を図８に示す。本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつ１００は、３歳〜６歳の幼児が着用可能なものであり、パンツ形状のおむつ本体１１０を備えている。着用前の状態におけるおむつ本体１１０の股上方向の最大寸法は２２５ｍｍ以上２６５ｍｍ以下であり、幅方向の最大寸法は１８０ｍｍ以上２１５ｍｍ以下である。

［おむつ本体１１０］
おむつ本体１１０は、着用者の胴に装着されるウエスト開口部１２０と、着用者の脚に装着される一対の脚開口部１３０を有するアウター部１４０と、アウター部１４０の内側に接合され且つ脚開口部１３０同士の間を通ってウエスト開口部１２０の正面側から背面側に至るインナー部１５０と、を有している。これらのアウター部１４０とインナー部１５０とを組み立てる際には、ヒートシール、超音波シール、又は、ホットメルト接着剤等を用いることができる。また、おむつ本体１１０は、脚開口部１３０の周縁に沿って前身頃１０１側から股上側を通って後身頃１０２側に曲線状に延びる複数本の弾性部材１７０を備えている。

おむつ本体１１０は、前身頃１０１及び後身頃１０２の一部に伸縮性を有する伸縮部材を備えており、この伸縮部材が伸びた状態で着用者に装着されることにより、着用者の身体に密着する。また、おむつ本体１１０には、ウエスト開口部１２０に沿って延びる弾性部材が複数本備えられている。これらの弾性部材は、アウター部１４０を構成する複数のシートの間に設けられており、挟み込んだ２枚のシートの間に弾性部材が伸長した状態で、ホットメルトによって接合されている。なお、おむつ本体１１０のサイドフラップ１９０には、おむつ廃棄処理時の止着用テープ１９５が備えられており、前身頃１０１や後身頃１０２には、図柄等が表示されていてもよい。

［アウター部１４０］
アウター部１４０は、おむつ本体１１０の外形を形成するシートを少なくとも一つ有する。これらシートとしては、耐液性、肌触りの良さ、及び、通気性を確保するため、例えば、ポリプロピレン製等のスパンボンド不織布、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の繊維より構成されるスルーエアー不織布、スパンレース不織布等の他、エラストマーやコポリマーを含み伸縮性や伸長性を有する不織布や伸縮性フィルムとの複合シートが用いられる。さらには、不透水性のプラスチックフィルム、又は、これらを貼り合わせたシートを用いることもできる。なお、プラスチックフィルムは、フィラーを混入した後、延伸することで、通気性、透湿性を確保できる。

不織布としては、ポリオレフィン系、ポリエステル系、又は、ポリアミド系等の繊維で形成されたシースコア型複合繊維の他、スパンボンド、ポイントボンド、スルーエアボンド、ケミカルボンド、メルトブローン、スパンレース、又は、ニードルパンチ等の方法を用いて製造されたサイドバイサイド型複合繊維を用いることもできる。なお、繊維径は、０．１μｍ〜５０μｍであることが好ましく、５μｍ〜３０μｍであることがさらに好ましい。不織布の目付は、２ｇ／ｍ^２〜１００ｇ／ｍ^２であることが好ましく、７ｇ／ｍ^２〜２０ｇ／ｍ^２であることがさらに好ましい。

また、アウター部１４０は、液不透過性の裏面シートを有する。この裏面シートは、吸収性コアに吸収された排泄物が外へ漏れ出すことを防止するものであり、撥水処理された不織布や、微細孔を有する透湿性プラスチックフィルム、又は、これらの積層体が用いられる。裏面シートを、透湿性素材とすることにより、装着時のムレを低減し、不快感を解消することができる。このような材料としては、例えば、合成樹脂を膜化したシート状フィルム、無機フィラーを充填させて延伸処理を施すことにより得られる通気フィルムの他、紙及び不織布を複合したラミネート、１０％〜３０％の開孔を有し孔径が０．１ｍｍ〜０．６ｍｍの範囲で毛細管を吸収性体側に向かうように配置することにより得られる通気性液遮断シート等を用いることができる。好ましくは、布のような外観を生じるようにエンボス加工された熱加工性フィルムである。

［インナー部１５０］
インナー部１５０は、吸収性コア及び液透過性の表面シートから形成される吸収体１８０を有する。吸収体１８０の吸水量は９００ｇ、保水量は６００ｇであり、従来品よりも優れた吸収能力を有している。

表面シートとしては、肌に刺激を与えない材料が好ましく、親水性の不織布や開孔プラスチック等の液透過性シートが用いられる。ここでいう不織布は、スパンボンド、スパンレース、ニードルパンチ、メルトブローン、サーマルボンド、ケミカルボンド、エアースルー等の製法で製造されたものである。不織布としては、アウター部１４０と同様のものを用いることができる。また、レーヨン、アセテート、コットン、パルプ、又は、合成樹脂を単独又は芯鞘構造を成すように複合した繊維状シートを用いることもできる。

吸収性コアとしては、解繊パルプと高吸水性ポリマーを併用したものが好ましく用いられる他、セルロース繊維、熱可塑性樹脂、高吸水性ポリマー、熱融着性繊維等が混合されて熱処理されたものが好ましく用いられる。なお、複数の層が積層されたものである場合には、高吸水性ポリマーの存在位置は、上層、中層、下層のいずれであってもよく、また、パルプと混合されたものであってもよい。高吸水性ポリマーは、自重の２０倍以上の液体を吸収して保持し得る性能を有し、ゲル化する性質を有するものが好ましい。このような高分子吸水ポリマーとしては、デンプン−アクリル酸（塩）グラフト共重合体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アクリル酸（塩）重合体等が挙げられる。

［弾性部材１７０］
弾性部材１７０は、脚開口部１３０の周縁に沿って前身頃１０１側から股上側を通って後身頃１０２側に曲線状に延びるように複数本備えられている。より詳しくは、前身頃１０１側の端部から弾性部材１７０の頂部までの股上方向の最小寸法に対する幅方向の最小寸法の比率が着用前の状態において１．０以上３．０以下である位置に、複数本備えられている。即ち、本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつ１００の正面図である図２において、前身頃１０１側の端部から弾性部材１７０の頂部までの股上方向の最小寸法Ｙに対する幅方向の最小寸法Ｘの比率Ｘ／Ｙの値は、１．０以上３．０以下の範囲内である。これに対して、従来のパンツ型使い捨ておむつ３００では、図７に示すように、股上側から前身頃側に延びる弾性部材と股下側から前身頃側に延びる弾性部材とがあり、これらの交点から弾性部材３７０の頂部までの股上方向の最小寸法Ｙ’に対する幅方向の最小寸法Ｘ’の比率Ｘ’／Ｙ’の値は、０．５〜０．８の範囲内である。このように、図２と図６とを比較すれば明らかであるように、本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつ１００は、従来のパンツ型使い捨ておむつ３００に比べて、股上方向の弾性部材１７０の寸法が小さく、股間部の股上方向の伸縮が低減されている。

弾性部材１７０としては、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン製の糸状ゴム、平ゴム、リボン状ゴム、熱収縮性素材、吸水収縮性繊維等種々の材料を用いることができ、伸縮自在の弾性を有するものであれば特に制限されない。なお、弾性部材の頂部における弾性部材１７０同士の間隔は、着用前の状態において７ｍｍ以上１２ｍｍ以下であり、従来品よりも広く設計されている。

＜吸水量及び保水量＞
本発明でいう「吸水量」とは、吸収体が吸収できる最大の水量を意味し、具体的には、重さ１０ｋｇの荷重が加わっても保持できる水量である。また、本発明でいう「保水量」とは、吸収体が吸収した水分を保持できる最大の水量を意味し、具体的には、７５Ｇで脱水した場合であっても保持できる水量である。これらの吸水量及び保水量は、具体的には次のような測定方法により求めることができる。

先ず、使用器具として、生理食塩水（０.９％ＮａＣｌ溶液）、アクリル板（目安寸法３２０×５４５ｍｍ、厚み３ｍｍ〜５ｍｍ、重量４００ｇ〜６００ｇ）、５ｋｇの重り（×２）、脱水機（７５Ｇ）、金網（標準金網：開孔５φ、孔間距離５ｍｍ）を準備する。

次いで、測定対象の試料を採取する。具体的には、おむつ１枚の重量を測定した後、ウエストギャザー（ＷＧ）、レッグギャザー（ＬＧ）、立体ギャザー（ＬＳＧ）を切断して、おむつを平にする。切断の際には、吸収体まで切断しないように十分注意する。また、試料の採取数は、ｎ＝５とする。

手順としては、先ず、おむつの吸収体を下に向けた状態で生理食塩水約２０Ｌ中に手で押しながら浸漬させる。生理食塩水は、おむつ６枚まで測定が可能であり、それ以上は濃度が変化してしまうため、交換が必要である。おむつを浸漬させた後、その状態で３０分間放置する。３０分経過後、おむつを取り出し、金網上におむつの吸収体を下にして載せ、おむつの上にアクリル板を載せる。さらに、アクリル板の上に５ｋｇの重りを２個載せ、計１０ｋｇの荷重をかける。荷重をかけた状態で２０分間放置する。２０分経過後、おむつの重量を測定し、初期の重量との差から、吸水量が求まる。

次いで、上記の処置を施して吸水量を求めたおむつ（３枚まで）を、脱水機内に入れ、吸収体を外に向けておむつ同士が重ならないように並べ、９０秒間、７５Ｇの脱水を行う。脱水後、おむつの重量を測定し、初期の重量との差から、保水量が求まる。

＜使用後の股間周りの飛び出し＞
本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつ１００の使用前後の様子を着用者の側面から見た図を図４及び図５に示す。同様に、従来のパンツ型使い捨ておむつ３００の使用前後の様子を着用者の側面から見た図を図９及び図１０に示す。これらの図から明らかであるように、従来のパンツ型使い捨ておむつ３００では、着用者の体液を吸収した後には股間周りＢの飛び出しがはっきりと確認できる。これに対して、本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつ１００では、着用者の体液を吸収した後であっても、あまり変化は見られず、股間周りＡの飛び出しが防止されていることが確認できる。

本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつの斜視図である。 本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつの正面図である。 サイドフラップを前身頃と後身頃とに切断した本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつの展開平面図である。 本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつの使用前の様子を着用者の側面から見た図である。 本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつの使用後の様子を着用者の側面から見た図である。 従来のパンツ型使い捨ておむつの斜視図である。 従来のパンツ型使い捨ておむつの正面図である。 サイドフラップを前身頃と後身頃とに切断した従来のパンツ型使い捨ておむつの展開平面図である。 従来のパンツ型使い捨ておむつの使用前の様子を着用者の側面から見た図である。 従来のパンツ型使い捨ておむつの使用後の様子を着用者の側面から見た図である。

符号の説明

１００ 本実施形態に係るパンツ型使い捨ておむつ
１０１、３０１ 前身頃
１０２、３０２ 後身頃
１０３、３０３ 股下部位
１１０、３１０ おむつ本体
１２０、３２０ ウエスト開口部
１３０、３３０ 脚開口部
１４０、３４０ アウター部
１５０、３５０ インナー部
１７０、３７０ 弾性部材
１８０、３８０ 吸収体
１９０、３９０ サイドフラップ
１９５、３９５ 止着用テープ
３００ 従来のパンツ型使い捨ておむつ
Ａ、Ｂ 股間周り

Claims (4)

1. パンツ形状のおむつ本体を備えたパンツ型使い捨ておむつであって、
   前記おむつ本体は、着用者の胴に装着されるウエスト開口部と、着用者の脚に装着される一対の脚開口部を有するアウター部と、前記アウター部の内側に接合され且つ前記脚開口部同士の間を通って前記ウエスト開口部の正面側から背面側に至るインナー部と、を有し、
   前記アウター部は、前記おむつ本体の外形を形成するシートと、液不透過性の裏面シートと、を有し、
   前記インナー部は、着用者の体液を吸収する吸収性コア及び液透過性の表面シートから形成される吸収体を有し、
   前記脚開口部の周縁に沿って前身頃側から股上側を通って後身頃側に曲線状に延びる複数本の弾性部材を備え、
   前記弾性部材の前身頃側の端部から前記弾性部材の頂部までの股上方向の最小寸法に対する幅方向の最小寸法の比率は、着用前の状態において１．０以上３．０以下であるパンツ型使い捨ておむつ。
2. 前記弾性部材の頂部における弾性部材同士の間隔は、着用前の状態において７ｍｍ以上１２ｍｍ以下である請求項１記載のパンツ型使い捨ておむつ。
3. 前記おむつ本体の股上方向の最大寸法は、着用前の状態において２２５ｍｍ以上２６５ｍｍ以下であり、且つ、幅方向の最大寸法は、着用前の状態において１８０ｍｍ以上２１５ｍｍ以下である請求項１又は２記載のパンツ型使い捨ておむつ。
4. 前記吸収体は、吸水量が８００ｇ以上１０００ｇ以下であり、且つ、保水量が５００ｇ以上７００ｇ以下である請求項１から３いずれか記載のパンツ型使い捨ておむつ。

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