JP2007215688A - 吸収体および使い捨て吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄型化しやすい1層のみの吸収体で、着用者の股間部位で効果的に縒れ、型くずれせず、排尿された尿を速やかに吸収できる吸収体と使い捨て吸収性物品を提供する。
【解決手段】使い捨て吸収性物品の吸収体であって、吸収体の長手方向に沿った中心線上には繊維集合体が存在しており、吸収体の長手方向に連続的または不連続的に伸びる開口部が少なくとも1つ配設されており、かつ、この開口部の最大幅W1が吸収体の最小幅W2の40%以下である。また、この吸収体を備えた使い捨て吸収性物品も本発明に包含される。
【選択図】図1

Description

本発明は、使い捨ておむつ等の使い捨て吸収性物品の吸収体に関し、詳細には、着用者の体型や動きに合わせて効果的に縒れ、着用者にごわごわ感を与えずに漏れ防止効果を発揮し、しかも吸収性物品の前後および左右からの尿等の排出液の漏れを抑制し得る吸収体および使い捨て吸収性物品に関するものである。
使い捨ておむつや使い捨てパンツに用いられる吸収体は、通常、パルプ繊維(綿状粉砕パルプ)、熱融着性繊維、高吸水性樹脂粉末等を、各貯留槽から空気搬送して混合し、目的の吸収体形状と略同形状の凹部(吸引領域)が設けられている吸引ドラム周面に吸引堆積することにより形成されている。吸引ドラムに吸引堆積された吸収体は、搬送用吸引コンベアに移されて、使い捨て吸収性物品の製造ラインに組み込まれる。
ここで、吸収体を2層構造とする場合は、吸引ドラムを2個直列に配置して同期制御して、上流の吸引ドラムから吸引コンベア上に移された下層吸収体の上に、下流の吸引ドラムで形成した上層吸収体を載置する方法が採用される。
従来の2層構造の吸収体は、尿等の吸収量を増やすため、あるいは女性の股下部への密着性を高めるため、下層吸収体よりも小面積の上層吸収体を下層吸収体の中央部に載置した横断面凸状の構造のものが多かった。しかし、このような中央部が分厚い構造の吸収体は、着用者の動きに合わせて捩れにくく、排泄器官との間に隙間ができることがあった。また、中央部が分厚い2層構造の吸収体はますます嵩高くなるので、着用者に不快なごわごわ感を与えることとなっていた。
上記問題を解決するため、本願出願人は、着用者の体型や動きに合わせて縒れ易く、着用者にごわごわ感を与えずに漏れ防止効果を発揮することのできる簡単な構造の吸収用積層体および使い捨て吸収性物品を見出し、既に出願した(特許文献1)。
特開2003−70842号公報
上記特許文献1に開示された吸収用積層体は、パルプ繊維中に高吸水性樹脂粉末が分散された上下2層の吸収ウエブ体が重ね合わせられることにより形成され、上層吸収ウエブ体には、下層吸収ウエブ体の配設位置に、下層吸収ウエブ体よりも小面積の開口部が少なくとも1つ配設されると共に、該開口部の周囲には、その他の部位に比べて高吸水性樹脂粉末の分散密度が高く設定されている。
しかし、着用者に対する不快なごわごわ感をさらに低減する目的で、2層構造の吸収用積層体の薄型化(繊維の低坪量化)を進めていくと、各層の繊維量を減らすことになるので、特に吸水した後に吸収用積層体が型くずれや破壊を起こし易くなる、という問題があった。一層のみの吸収体に開口部を設けた構成を採る方法も考えられるが、この場合、着用者の排尿口に当接する部位に開口部があると、上記2層構造の吸収用積層体と違い、開口部の下側に下層吸収体がないため、排尿された尿を速やかに吸収できないという問題がある。
そこで本発明では、薄型化しやすい1層のみの吸収体で、着用者の股間部位で効果的に縒れ、型くずれせず、排尿された尿を速やかに吸収できる吸収体および使い捨て吸収性物品を提供することを課題としている。
上記課題を解決した本発明は、使い捨て吸収性物品の吸収体であって、吸収体の長手方向に沿った中心線上には繊維集合体が存在しており、吸収体の長手方向に連続的または不連続的に伸びる開口部が少なくとも1つ配設されており、かつ、この開口部の最大幅W1が吸収体の最小幅W2の40%以下であるところに要旨を有する。なお、この吸収体は繊維集合体を1層のみ有するものである。
吸収体を構成する繊維集合体はパルプ繊維と高吸水性樹脂粉末を含み、高吸水性樹脂粉末が繊維集合体の全質量中20質量%以上であることが好ましい。また、開口部が2個以上あって、吸収体の長手方向に沿った中心線に対し略左右対称に配設されている構成も好ましく採用できる。
吸収体は、着用者側の上面と、その反対側の下面とを有し、この上面および下面のいずれか一方または両方にはシート材が接着されていてもよい。このとき、吸収体とシート材とは、間欠的に塗工されたホットメルト接着剤によって接着されていることが好ましい。シート材としては長繊維不織布が最適である。また、吸収体の少なくとも下面には、吸収体に向かって塗工された繊維状のホットメルト接着剤集合部が形成されているとよい。
本発明には、本発明の吸収体を備える使い捨て吸収性物品も包含される。使い捨て吸収性物品には、例えば、使い捨ておむつ、使い捨てパンツ、失禁用パッド、生理用ナプキン、生理用ショーツ等が含まれる。
本発明によれば、吸収体が1層であるために2層よりも薄い吸収体が形成でき、着用者の股間でごわごわしない。また長手方向に延びる開口部の最大幅W1を、吸収体の最小幅W2の40%以下と比較的狭幅にしたので、着用者の股間で着用者の両足から吸収体に内向きの圧力が加わっても、縮み代である開口部が閉じるため、上に盛り上がるような不適切な縒れを防止できる。さらに、長手方向に沿う中心線上に繊維集合体が存在しているので、着用者の股間への密着性が高まり、着用者の排尿口からでた尿を速やかに吸収体に取り込むことができる。さらに加えて、前記開口部は尿の拡散路としても作用し、吸収体の効率的な尿吸収に寄与する。
また、吸収体が高吸収性樹脂粉末を少なくとも20質量%含む場合には、速やかに尿を吸収すると共に、吸収した尿が逆戻りしないように保持することができる。
開口部が長手方向に沿う中心線に対し線対称に配置されていると、着用者の股間で吸収体に内向きの圧力が加わっても、開口部が閉じるため、吸収体上面をほぼ平らに維持するという効果が確実に発揮され、吸収体が上側に盛り上がったり、斜めに皺が入ったりするといった不規則な縒れを防止できる。
吸収体とシート材が接着固定されていると、乾燥時と吸水時のいずれの場合にも、吸収体が型くずれしないように保形する効果が高くなる。このとき、吸収体とシート材を間欠的に塗工されたホットメルト接着剤によって接着すると、シートの柔軟性を損なわずに吸収体とシート材料を固定できる。
シート材として、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)不織布等の長繊維不織布を用いると、これらの長繊維不織布は破断強度が強いことから、吸収体とシート体との積層体はより強固となり、型くずれしにくいものとなる。
吸収体の少なくとも下面に、繊維状のホットメルト接着剤集合部を形成しておけば、ホットメルト接着剤からなる繊維同士の接合と、吸収体とシート材との接合が相俟って形成されるので、吸収体の保形をより強固にし、型くずれしにくい吸収用積層体となる。
本発明の吸収体を使用した使い捨て吸収性物品は、着用者の股間部位で効果的に縒れ、型くずれせず、排尿された尿を速やかに吸収できるため、快適な着用感を有し、かつ漏れの少ない使い捨て吸収性物品である。
図1は、本発明の代表的な吸収体を用いた使い捨てパンツ10の展開図、図2は、図1のX−X線に相当する断面模式図である。この断面図においては、理解を容易にするため、各構成部品を離間させて示した。使い捨てパンツ10は、前腹部P、後背部Q、股部Rを有しており、股部Rには脚穴部Sが形成されている。使い捨てパンツ10は、前腹部Pの左右の側縁部11と、後背部Qの左右の側縁部12とをそれぞれ接合することで、胴開口部と左右一対の脚穴部Sを有する使い捨てパンツとなる。この使い捨てパンツ10は、基本的に、パンツの外形をなす外装部材13(14)の内面に、体液を収容し保持する本発明の吸収体15を含む吸収性本体20を備えた構成となっている。着用者は、胴開口部から左右の脚開口部に向かって脚部を通して使い捨てパンツ10を着用し、利用することができる。
使い捨てパンツ10の胴開口部には、ウエスト用弾性糸16が胴回り方向に伸張状態で添設されている。脚穴部Sには、脚穴周縁部にレッグ用弾性糸17が伸張状態で添設されている。さらに胴開口部と脚穴部Sとの間の胴周囲部には、胴周囲部弾性糸18が胴回り方向に伸張状態で添設されている。ウエスト用弾性糸16、胴周囲部弾性糸18、レッグ用弾性糸17の収縮によって、使い捨てパンツ10は着用者に好適にフィットする。
外装部材は2枚のシート13、14から構成され、その間に、前記したウエスト用弾性糸16、胴周囲部弾性糸17およびレッグ用弾性糸18が伸長状態で接合される。外装部材を構成するシート13,14は、撥水性を有する合成繊維製不織布、ポリエチレン等の合成樹脂製フィルム(液不透過性でかつ通気性を有するフィルムが好ましい)あるいはこれらの積層体で構成され、蒸れ防止のためには撥水性不織布が好ましい。不織布としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の合繊繊維からなるもの、あるいは、ポリエステル/ポリエステル、ポリエステル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレン等の組合せによる複合繊維からなるものが利用可能である。不織布としては、スパンボンド法、エアースルー法、ポイントボンド法、メルトブロー法およびエアレイド法のうちの1つまたは複数の製法の組み合わせによる不織布が好ましい。中でも、スパンボンド法、あるいはスパンボンド法とメルトブロー法とを組み合わせたSMS法により製造された長繊維不織布が、強度の点から好ましい。最も好ましいのは、スパンボンド法により製造された長繊維不織布である。
本発明で用いられる弾性糸には、通常、使い捨て吸収性物品に多用される弾性伸縮材料(ポリウレタン糸、天然ゴム等)が好適である。帯状のポリウレタンフィルムであってもよい。弾性糸は、伸張状態で、ホットメルト接着剤、熱接着、超音波接着等、好適な添設手段で添設される。好ましくは、繊度300〜2000デシテックスのポリウレタン糸を、倍率1.1〜5.0倍に伸張して添設する。添設手段としてはホットメルト接着剤を用いることが好ましい。
使い捨てパンツ10の吸収性本体20は、基本的には、液透過性のトップシート21と、液不透過性のバックシート22との間に、これらより若干長さの短い吸収体15が挟まれて接合されて、構成されている。この吸収体15には、長手方向に沿う中心線であるY−Y線に対称に、吸収体15の長手方向に連続的に伸びる細長い開口部23が左右2箇所に配設されている。この開口部23は、幅方向に沿う中心線であるX−X線をまたぎ、前腹部Pの方向に偏よって配設されており、使い捨てパンツ10の内側に向かって若干湾曲している。開口部23を前腹部Pの方向に偏よって配設したため、股部Rから後背部Qにかけて吸収体15の面積を広く確保出来る。また、Y−Y線上には開口部がなく、吸収体15を構成する繊維集合体が存在しているので、着用者の股間への密着性が高まり、着用者の排尿口からでた尿を速やかに吸収体に取り込むことができる。さらに加えて、前記開口部23は尿の拡散路としても作用し、吸収体の効率的な尿吸収に寄与する。
トップシート21は、液透過性の合成繊維製不織布または織布で形成される。不織布または織布としては、絹、レーヨン、パルプ等の親水性繊維や、前記「外装部材」として例示した繊維または複合繊維を用いたもの等が好ましく使用でき、液透過性を高めるために繊維または不織布・織布に親水化処理を施してもよい。バックシート22は、液不透過性の素材が好ましく、撥水性を有する合成繊維製不織布、ポリエチレン等の合成樹脂製フィルム(液不透過性でかつ通気性を有するフィルムが好ましい)が好ましい。
吸収体15は繊維集合体から形成されているが、繊維としては主に解繊パルプ繊維やセルロース繊維が用いられ、必要に応じて熱融着性繊維等を混合してもよい。吸収体15には、高吸水性樹脂粉末が含まれていることが好ましい。高吸水性樹脂粉末は、繊維と高吸水性樹脂粉末との合計を100質量%としたときに、20質量%以上含まれていることが好ましい。優れた吸収能力を確保することができ、排泄液を高吸水性樹脂粉末に保持させることで、液の逆戻りを防ぐこともできる。しかし、あまり多く高吸水性樹脂粉末を配合すると、吸収体15が堅くなるので、80質量%以下が好ましく、60質量%以下がさらに好ましい。高吸水性樹脂粉末としては、この分野で通常使用されるポリアクリル酸(塩)系等が好ましい。
図2から明らかなように、吸収性本体20のバックシート22は吸収体15の上面にまで巻き上げられている。トップシート21の左右の両側縁部には、トップシート21とほぼ同じ長さのサイドシート24が、トップシート21と巻き上げられたバックシート22の上面とにそれぞれ接合されている。このサイドシート24の内側端には、立体ギャザー用弾性糸25が伸長状態で添設されており、この弾性糸25の収縮により、上方へ向かって起立する立体ギャザーが形成されて、尿等の体液の横漏れを防ぐことができる。サイドシート24には撥水性不織布が、立体ギャザー用弾性糸25には前記した弾性伸縮材料が好適に用いられる。
図2の例では、吸収体15の上面に上側シート材26が、吸収体15の下面に下側シート材27が設けられている。上側シート材26は吸収体15の下側まで折り返されており、上側シート材26の折り返し面と吸収体15の下側との間に下側シート材27とで挟み込むような構成を採ることで、吸収体15は一層型くずれしにくい構造となる。
上側シート材26と下側シート材27のいずれか一方または両方が吸収体15とホットメルト接着剤等で接合されていると、吸収性本体20の強度がさらに向上するので、縒れても型くずれや破壊を起こすことがなくなる。ホットメルト接着剤を用いる場合には、間欠的に塗工することが好ましく、上側シート材26や下側シート材27の柔軟性を損なわずに、吸収体15とこれらのシート材26,27とを接着固定することができる。ホットメルト接着剤の塗工方法は接触型でも非接触型でもどちらでもよいが、非接触型(スパイラル塗工、メルトブロー塗工、ジグザグ塗工等)で、ホットメルト接着剤を微細な繊維状に押し出して、網状、螺旋状、曲線状、ジグザグ状に塗工する方法が、接着強度、柔らかさ等のバランスから好適である。さらに、吸収体15の上面および/または下面に(より好ましくは下面に)、繊維状ホットメルト接着剤集合部(図示しない)が形成される。ホットメルト接着剤の塗工量としては、1〜10g/m2 程度が好ましい。
ホットメルト接着剤としては、スチレン系ブロックポリマーをベースポリマーとして含むSIS,SBS等のスチレン系のホットメルト接着剤や、エチレン・プロピレンコポリマー等のアモルファスポリアルファオレフィン(APAO)や通常のオレフィンをベースポリマーとして含むオレフィン系のホットメルト接着剤や、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリエステル、エチレン−酢酸ビニルコポリマーをベースポリマーとして含むものが使用可能である。中でも、スチレン系のホットメルト接着剤が好ましい。
下側シート27材が、不織布等の色である白色以外に着色されていると、トップシート21や上側シート材26があっても、開口部23の下の下側シート材27の色が上から視認可能となって、開口部26の位置が着用者にわかるようになるため好ましい。開口部26が視認可能となると、使い捨てパンツ10の着用時に、着用者の股間部にあてがう際の目安となったり、使い捨て補助パッド等の他の吸収性物品を併用する際の位置決めの目安となり、着用者や介護者に対する利便性が向上する。下側シート材27の色は、赤、黄、茶以外の色が好ましく、例えば、薄緑色、薄青色等が好ましい。上側シート材26、下側シート材27としては、ティッシュペーパー(薄葉紙)、不織布等のシート材料が用いられる。特に、下側シート材27として、目付10〜30g/m2程度の長繊維不織布(特にスパンボンド法によるポリプロピレン製不織布)を用いることは、吸収体15の保形性を高める点で好適である。
図3には、吸収体15の平面図を示した。吸収体15には開口部23が配設されている。開口部23の最大幅W1は、X−X線に平行な1本の線が開口部23を切り取る最大長さとして定義される。よって、図3では、図の左側の開口部23の幅W1’と、右側の開口部23の幅W1”の和が、開口部の最大幅W1となる。また、略砂時計状の吸収体15の最小幅W2は、股部のもっとも狭い部分の幅である。本発明では、この開口部23の最大幅W1を吸収体15の最小幅W2の40%以下とする必要がある。開口部23の最大幅W1を吸収体15の最小幅W2の40%以下と狭くすることで、着用者の股部において内方へ力が加わって吸収体が縒れてしまう場合でも、開口部23が縮み代となって閉じることで吸収体15に不規則なシワや凹凸が発生するのを防ぎ、吸収体15の上面を平らに維持することができる。よって、開口部23の存在によって、吸収体15が型くずれするのを効果的に防ぐと共に、着用者股間部との密着性が高まるので優れた漏れ防止効果が発現する。また、この例のように、開口部23を線対称に配設すると、吸収体15の上面を平らに維持する効果がさらに高まる。開口部23の最大幅W1は、吸収体15の最小幅W2の30%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。ただし、開口部23の配設による上記効果発現のためには、開口部23の最大幅W1を吸収体15の最小幅W2の4%以上とすることが好ましい。
図4には、他の形状、位置関係を有する開口部が形成された吸収体の平面図を示した。図4(a)は、小さな長方形状の開口部23aが、矩形の吸収体15の長手方向に不連続的に伸びる状態で複数(10個)配設されている例である。この開口部23aはY−Y線に対し線対称に配設されており、Y−Y線上には繊維集合体が存在している。図4(b)は、吸収体15の長手方向に連続的に伸びた細長いリング状の開口部23bが配設されている。この開口部23bはY−Y線に対し線対称となっており、Y−Y線上の少なくとも略中央部には繊維集合体が存在している。図4(c)は、小さな三角形状の開口部23cが吸収体15の長手方向に不連続に伸びる状態で複数(10個)配設されている例である。この開口部23cもY−Y線に対し線対称に配設されており、Y−Y線上には繊維集合体が存在している。
図4に示した開口部23a〜23cは、吸収体15の長手方向に伸びるものであるので、体液を長手方向に拡散させつつ、開口部23a〜23cの周囲の繊維集合体へ吸収させる効果が高く、図3の開口部23と同様に、型くずれを防ぐ効果と漏れ防止効果を発揮する。前記したように、開口部の最大幅W1は、X−X線に平行な1本の線が、上層吸収体31の長手方向に伸びる開口部を切り取る最大長さとして定義されるが、図4(b)のように、吸収体15の幅方向に伸びる開口部23b’がある場合は、X−X線の平行線がこの部分を通らないようにして最大幅W1を決める。図4(a)では、開口部の最大幅W1は長方形の開口部23aの短辺の長さの2倍となり、図4(b)では、リング状の開口部23bの溝幅の2倍となり、図4(c)では、三角形の開口部23cの底辺の長さの2倍となる。なお、開口部の最大幅W1が、吸収体15の最小幅W2の40%以下となる限り、開口部の列は3列以上になってもよい。
以上、本発明の好ましい実施例を示したが、特に指示していない各部材間の接合方法は、ホットメルト接着剤による接合の他、熱溶融接合、超音波接合等、適宜適切な接合方法が選択される。
本発明の吸収体は以上のように構成されており、吸収体が1層であるために2層よりも薄い吸収体が形成でき、着用者の股間でごわごわしない。また、細長い開口部の存在によって、吸収体が上側(着用者側)に盛り上がるような不適切な縒れを防止でき、型くずれも防止できる。さらに、長手方向に沿う中心線上に繊維集合体が存在しているので、着用者の股間への密着性が高まり、着用者の排尿口からでた尿を速やかに吸収体に取り込むことができる。
従って、使い捨てパンツ、使い捨ておむつ、尿取りパッド、生理用ナプキン、生理用ショーツ、軽失禁用ショーツ等の吸収体として、使い捨て吸収性物品に組み込んで使用することで、漏れ等の不都合のない安価な使い捨て吸収性物品を簡単に提供することができるようになった。なお、本発明の吸収体は、使い捨て吸収性物品のみならず、農業用保水・吸水材、コンクリート養生マット、結露防止シート、湿布剤、貼付剤、化粧材等に使用することができる。
本発明の代表的な吸収体を用いた使い捨てパンツの展開図である。 図1のX−X線に相当する断面模式図である。 本発明の代表的な吸収体の平面図である。 (a)〜(c)は、他の形状の開口部を有する吸収体の平面図である。
符号の説明
10 使い捨てパンツ
11 前腹部の側縁部
12 後背部の側縁部
13、14 外装部材
15 吸収体
16 ウエスト用弾性糸
17 レッグ用弾性糸
18 胴周囲用弾性糸
20 吸収性本体
21 トップシート
22 バックシート
23 開口部
24 サイドシート
25 立体ギャザー用弾性糸
P 前腹部
Q 後背部
S 脚穴部
R 股部

Claims (8)

  1. 使い捨て吸収性物品の吸収体であって、吸収体の長手方向に沿った中心線上には繊維集合体が存在しており、吸収体の長手方向に連続的または不連続的に伸びる開口部が少なくとも1つ配設されており、かつ、この開口部の最大幅W1が吸収体の最小幅W2の40%以下であることを特徴とする吸収体。
  2. 上記吸収体を構成する繊維集合体はパルプ繊維と高吸水性樹脂粉末を含み、高吸水性樹脂粉末は繊維集合体の全質量中20質量%以上である請求項1に記載の吸収体。
  3. 上記開口部は2個以上あり、吸収体の長手方向に沿った中心線に対し略左右対称に配設されている請求項1または2に記載の吸収体。
  4. 上記吸収体は、着用者側の上面と、その反対側の下面とを有し、この上面および下面のいずれか一方または両方にはシート材が接着されている請求項1〜3のいずれかに記載の吸収体。
  5. 上記吸収体と上記シート材とは、間欠的に塗工されたホットメルト接着剤によって接着されている請求項4に記載の吸収体。
  6. 上記シート材は長繊維不織布である請求項5に記載の吸収体。
  7. 上記吸収体の少なくとも上記下面には、吸収体に向かって塗工された繊維状のホットメルト接着剤集合部が形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の吸収体。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の吸収体を備えた使い捨て吸収性物品。
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