JP6968170B2 - 使い捨てパンツ型吸収性物品 - Google Patents

Description

本出願は、パンツ型おむつ、生理用パンツまたは失禁用パンツなどの使い捨てのパンツ型吸収性物品に関する。使い捨てパンツ型吸収性物品は、前部と後部とを有する積層ウェブ材料製のシャーシと、物品の主に股部に位置し、前部及び後部に接続され吸収性コアを有する吸収性インサートとを含む。前部および／または後部の領域は、前部および／または後部の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部の反対側の側面に隣接する位置まで延びる複数の弾性糸を含む積層弾性ウェブ材料でできている。前記弾性糸が吸収性物品の中央領域で途切れている。また、本出願はそのような使い捨てパンツ型吸収性物品を製造するための方法に関する。使い捨てパンツ型吸収性物品は、男性及び女性、赤ちゃん、子供又は成人によって使用されるように構成されており、様々なサイズで提供することができる。

使い捨てパンツ型吸収性物品の分野では、快適性及びフィット性を高め、吸収性物品に漏れ防止に対する信頼性をユーザーに提供することが一般的に望まれている。国際公開第２０１３／１４８３８１号特許文献は、改善された快適性および審美的外観のために非活性化弾性および低減された接着強度を有する前部領域を有するおむつパンツを開示している。既知の使い捨て吸収性衣類はその意図された用途には満足できるものであるが、それでもなおそのような使い捨て吸収性衣類は、改良、特に製造の改善を受けやすい。

国際公開第２０１３／１４８３８１号明細書

本出願の目的は、不活性化された前部および／または後部中央領域における切断糸端部の制御された引き込みの利点を維持しながら、製造を改善することを可能にする使い捨てパンツ型吸収性物品を提供することである。 この目的は少なくとも部分的には独立請求項の特徴によって達成される。

本出願は、長手方向および横方向を有する、パンツ型おむつ、生理用パンツまたは失禁用パンツなどの使い捨てパンツ型吸収性物品に関する。使い捨てパンツ型吸収性物品は、積層ウェブ材料で作られ、前部と後部とを有するシャーシと、主に物品の股部に配置され、前部及び後部に接続され吸収性を有する吸収性インサートと、コアと、含む。前部および／または後部の領域は、前部および／または後部の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部の反対側の側面に隣接する位置へ延在する複数の弾性糸を含む積層弾性ウェブ材料で作られ、弾性糸が吸収性物品（１）の中央領域で途切れている。主に積層ウェブ材料のウェブ材料のシートを互いに固定するための第１の接着材料が、前部及び／又は後部の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布され、第１の接着材料が含まない吸収性物品の中央領域に第１の間隙を残す。主に弾性糸を積層ウェブ材料のシートに固定するための第２の接着材料が、前部および／または後部の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布され、第２の接着材料が含まない吸収性物品の中央領域に第２の間隙を残す。横方向における第１の間隙の幅は、吸収性物品の中心から吸収性物品の側縁部に向かって見たときに領域に接着勾配が設けられるように、横方向における第２の間隙の幅より小さい。

また、本出願は、長手方向および横方向を有する、パンツ型おむつ、生理用パンツまたは失禁用パンツなどの使い捨てパンツ型吸収性物品（１）を連続工程で製造する方法に関する。 この方法は以下のステップ：
積層ウェブ材料からシャーシを形成し、前部と後部を有するステップであって、前部および／または後部の領域は、前部および／または後部の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部の反対側の側面に隣接する位置まで延在する複数の弾性糸を含む積層弾性ウェブ材料で作られ、主に積層ウェブ材料のウェブ材料のシートを互いに固定するための第１の接着材料が、前部及び／又は後部の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布され、第１の接着材料が含まない吸収性物品の中央領域に第１の間隙を残し、主に弾性糸を積層ウェブ材料のシートに固定するための第２の接着材料が、前部および／または後部の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布され、第２の接着材料が含まない吸収性物品の中央領域に第２の間隙を残し、横方向における第１の間隙の幅は、吸収性物品の中心から吸収性物品の側縁部に向かって見たときに領域に接着勾配が設けられるように、横方向における第２の間隙の幅より小さいステップと、
主に吸収性物品の股部に吸収性コアを有する吸収性インサートを配置し、吸収性インサートを前部および後部に接続するステップと、
弾性糸を第１の間隙の領域内で切断するステップと、
側部継ぎ目に沿って前部の側端を後部の側端に取り付けるステップと、を含む。

吸収性物品の中央領域に第２の接着材料、すなわち主に弾性糸を積層ウェブ材料のシートに固定するための接着材料がない第２の間隙を残すことによって、中断された弾性糸は第２の間隙内で実質的に不活性化される。 それによって、第２の間隙におけるシャーシの積層ウェブ材料の集まり効果を回避する。その結果、第２の間隙は、第２の間隙に位置する吸収性コアの部分がシャーシの弾性ねじ山による潜在的に有害な圧縮を受けず、いわゆる平らな前面および／または平らな後部設計を提供する。

さらに、積層ウェブ材料のウェブ材料のシートを第２の間隙内で互いに固定するために第１の接着材料を塗布しながら、ストリップの材料を第１の接着材料が含まないように維持し、製造において高い快適性とフィット感との組み合わせを改善する吸収性物品を得ることができる。

第２の間隙に第１の接着材料を塗布することによって、中断された弾性糸端部のより制御された引き込みが達成される。これは、弾性糸は弾性糸の中断操作中に弾性糸のスナップバックの力により第２の接着材料が塗布される領域内の積層ウェブ材料から剥離する危険性を低減するという利点を有する。さらに、弾性糸の非活性化端部が弾性体のまだ活性な部分と平行のままである可能性が高まるため、第２の間隙内の中断された弾性糸の制御された引き込みは、改善された視覚的外観を可能にする。また、第２の間隙内の第１の接着材料は、シャーシの前部と後部の積層ウェブ材料を形成するウェブ材料のシート間の広い面積の結合不足による中央領域における著しいポケット作用（pocket-effect）の危険を減らす。

さらに、吸収性物品の中央領域に第１の接着材料を含まない第１の間隙を残すことによって、製造装置の中断ツールが接着材料で汚れてしまう危険性が減少し、それによって製造プロセスが改善される。第２の間隙全体が第１の接着材料で被覆されている場合、中断ツールは汚れてしまい、メンテナンスの手間がかかる。

第１および第２の接着材料は、同じ種類でも異なる種類でもよい。 例えば、第１および第２の接着材料はホットメルト接着材料であり得る。第１および第２の接着材料は、接着強度に関して主に互いに区別され、これは平方メートル当たりの塗布されたコーティング重量［ｇ／ｍ^２］を変えることによって変えることができる。

第１の間隙の幅は、１〜７センチメートル、具体的には１．５〜５．０センチメートルの範囲であり得る。第１の間隙の幅が小さいため、高い製造精度が必要であり、なぜなら、吸収性物品の横方向に沿って断続的に塗布される第１の接着材料は、中断用具が係合して弾性糸を切断する吸収性物品の中央に間隙が形成されるように塗布されなければならないからである。しかし、大きすぎる第１の間隙も望ましくない。なぜなら、これは、シャーシのウェブ材料のシート間の大面積の結合の不足のためにポケット作用を増大させる可能性があるからである。これは、潜在的に、例えば腹部の部分が、うまく取り付けられていないように見える積層材料でできていることをユーザーに検出させる可能性がある。

第１の間隙の幅は、その領域内のコアの平均幅の５〜５０％、具体的には１５〜４０％の範囲内であり得る。

第２の間隙の幅は、８〜１８センチメートル、具体的には１０〜１５センチメートルの範囲であり得る。この幅は、平らな前部および／または平らな後部領域、すなわち弾性糸をシャーシのウェブ材料のシートに固定するための接着材料の不足のために弾性糸が不活する領域に対応する。

第２の間隙の幅は、１３０〜７０％の範囲、具体的には１２０〜８０％の範囲内であり、またはより具体的には領域内のコアの平均幅と実質的に等しい。

第１の間隙の領域は、接着材料を含まなくてもよい。 上述したように、これは中断ツール上の接着材料の汚れを回避するために有益である。

第１の間隙の面積を除く第２の間隙の面積は、０．１〜７ｇ ／ ｍ^２、具体的には１〜４ｇ ／ ｍ^２の第１の接着材料の接着材料塗布量を有することができる。第２の間隙内の第１の接着材料は、単にシャーシのウェブ材料のシートを互いに固定したまま保持することを意図しているが、中央領域で弾性糸を切断した後に弾性糸を緊張状態に保つには弱すぎる。

第２の間隙には第２の接着材料が塗布されていないので、第２の間隙には第１の接着材料のみが塗布される。 したがって、第１の接着材料は、０．１〜７ｇ ／ ｍ^２、具体的には１〜４ｇ ／ ｍ^２の接着材料塗布量を有する。

第１の接着材料と第２の接着材料とが重なる第２の間隙の外側の領域の側面の領域は、１．５〜２０ｇ ／ ｍ^２、具体的には２〜１５ｇ ／ ｍ^２の接着材料塗布量を有してもよい。これらの領域は、第１および第２の接着材料の両方を含み、１．５〜２０ｇ ／ ｍ^２、具体的には２〜１５ｇ ／ ｍ^２の接着材料コーティング重量が、シャーシのウェブ材料のシートを固定するのに適している。そして、中央領域で弾性糸を切断する際に、弾性糸を緊張状態に保つ。

第２の接着材料は、２〜１５ｇ ／ ｍ^２、具体的には３〜１２ｇ ／ ｍ^２の接着材料塗布量で塗布することができる。この量は、弾性糸がシャーシの積層ウェブ材料のシートに固定された状態を保つために十分な強力な結合を可能にする。

第２の接着材料は、第１の接着材料よりも平方メートル当たりの接着材料塗布量が多くてもよい。これは、シャーシのウェブ材料のシートを互いに固定しておくのに必要な比較的低い接着力と比較して、弾性糸をシャーシのウェブ材料のシートに固定するのに必要なより高い接着力の結果である。

第１の接着材料は、積層ウェブ材料の少なくとも１枚のウェブ材料のシート上に塗布されてもよい。 第１の接着材料は、代替として、積層ウェブ材料の両方のシートのウェブ材料に塗布されてもよい。

第１の接着材料は、第１の間隙の領域を除いて領域内の実質的に全ての領域を覆う単一のコーティングの形態で塗布されてもよい。あるいは、第１の間隙の領域を除いて横方向に延在する複数の間隔を置いて配置された実質的に平行なストリップの形態で塗布されてもよい。接着領域が増加するとともに、そうでなければ第１の接着材料を欠く領域によって引き起こされる層間剥離効果が減少するため、より下着のような外観が達成される。しかしながら、接着材料の複数のストリップは、ある状況においては、下着のような外観と接着材料のコストとの間の許容可能な妥協点であり得る。

第２の接着材料は、積層弾性ウェブ材料に含まれる前に、その領域の弾性糸に塗布されてもよい。この手法は、第２の接着材料のみが正しい位置、すなわち弾性糸の位置に塗布されること、ならびに弾性糸が弾性糸を囲む両方のウェブ材料シートに確実に接着結合されることを保証する。

あるいは、第２の接着材料は、積層ウェブ材料のうちの少なくとも１枚のウェブ材料のシート上に塗布されてもよい。この方法は、糸案内機構が弾性糸に接着材料を塗布するのに不適合である可能性があるため、例えば弾性糸が前部および／または後部にわたって湾曲している場合に必要となる可能性がある。

第２の接着材料は、横方向から分岐する配向を有するそれらの弾性糸のコースに沿って、積層ウェブ材料の少なくとも１枚のウェブ材料のシート上に塗布されてもよい。上述のように、縦方向と平行な直線から分岐するコースを有する弾性糸は、一般に、弾性糸に接着材料を塗布するのに不適合であり得るある種の糸案内機械を必要とする。

第１および第２の間隙のそれぞれは、複数の弾性糸にわたって延在してもよい。 したがって、前部および／または後部で途切れた複数の弾性糸があってもよい。

第１および／または第２の間隙は実質的に長方形の形状を有することができる。これは、縦方向に見られるように、それぞれ第１および第２の接着材料の塗布が停止され、続いて吸収性物品の幅にわたって同時に再び開始されることを意味する。それによって、第１および第２の接着材料のそれぞれに対して、ならびに前部および／または後部の各々に対して単一の接着材料塗布ツールを使用することが可能になる。

第２の間隙内の弾性ねじ山のスナップバックされた弾性部分は、第１の接着材料によって直ぐかつ平行な構成に保持されてもよい。それによって、より審美的で知覚されたよく設計された吸収性物品が達成される。

本発明のさらなる利点および有利な特徴は、以下の説明に開示されている。

添付の図面を参照して、以下に実施例として引用した本発明の実施形態のより詳細に説明する。

正面図によるすぐに使える吸収性物品を示す。 分解された平らな状態の図１の吸収性物品を示す 図２のＡ-Ａ切断面を示す。 図３の製品を示す。 ただし、前部３および後部４において中断されたねじ山を有する領域が太線で示されている。 第１の接着材料のコーティングを示す 第２の接着材料のコーティングを示す 重ね合わされた第１および第２の接着材料の両方のコーティングを示す 前部および後部の両方が長方形の形状を有する代替の実施形態を示す 前部、後部および股部を有するシャーシが単一片からなる代替の実施形態を示す。

本出願の様々な態様は、添付の図面と併せて以下に説明されるが、本出願を限定するものではない。類似の名称は類似の要素を示し、説明される態様の変形は具体的に示された実施形態に限定されず、本出願の他の変形形態にも適用可能である。

図１において、使い捨てのパンツ型吸収性物品１の例示的な実施形態が、組み立てられて使用可能な状態で概略的に示されている。パンツ型吸収性物品１は、例えば、パンツ型おむつ、生理用パンツ又は失禁用パンツであり、男性又は女性の使用者の使用に適合している。図１の例示的実施形態によるパンツ型吸収性物品１は、前部３、後部４、及び吸収性物品１の股部に主に配置されて接続された吸収性インサート２を有し、 前部３と後部４との間の間隙を埋めるために、前部３および後部４の内側に接続されている、二片型シャーシを備える。吸収性インサート２は体液を吸収するための吸収性コア５を含む。

要するに、パンツ型吸収性物品の製造は、完成した吸収性物品１の前部３及び後部４を形成すべき積層弾性ウェブ材料の２つの平行な連続ストリップを最初に製造することによって行われる。

前部３および後部４の積層弾性ウェブ材料のそれぞれの製造は、典型的には、例えば実質的に非弾性の不織布材料などの第１および第２の連続した実質的に非弾性のウェブ材料のシートを、図面の横方向Ｘに対応する縦方向に沿って供給することによって行われている間に、互いに平行に配置された複数の連続した弾性糸１７を同時に供給する。第１および第２の部分の積層ウェブ材料を構成するウェブ材料のシートのいずれかまたは両方に第１の接着材料を塗布する。第２の接着材料が弾性糸に適用され、および／または第１および第２の部分の積層ウェブ材料を構成するウェブ材料のシートの一方または両方に適用される。続いて、ウェブ材料の第１および第２のシートは、第１および第２のシートの間に配置された複数の連続弾性糸で互いに接合および結合される。

弾性糸１７は、第１シートと第２シートに緊張状態で取り付けられている。第１および第２のシートと平行に、すなわち縦方向または横方向Ｘと平行に第１および第２のシートに取り付けられた弾性糸１７は、例えば、ウェブ材料に緊張状態で固定される前に糸自体に塗布された接着材料を有することができる。あるいは、ウェブ材料自体が、弾性糸１７をそれに固定するためにそれに塗布された接着材料を有してもよい。弾性糸１７が完成した吸収性物品１の横方向長さにわたって湾曲した及び／又は傾斜した向きを示すとき、後者は特に有利である。その結果、弾性糸１７がそれらの自然な状態に戻ることを可能にするとき、完成した積層弾性ウェブは集まる。

しかしながら、弾性糸１７を依然として緊張状態に保ちながら、この方法は、完成した吸収性インサート２を積層弾性ウェブの２つの平行な連続ストリップ間の間隙に配置し、吸収性インサート２が前記平行な連続ストリップと部分的に両方と重なり、続いて吸収性挿入物２を前記ストリップに固定するようにするステップをさらに含む。吸収性挿入物２は、このようにして前部３及び後部４とは別に製造され、続いて適切な製造工程で前記部分３、４に配置され固定される。

この製造方法は、平らな前部および／または平らな後部デザインを提供するステップをさらに含む。これは、前部および／または後部３、４の中央領域に弾性糸１７を第２の接着材料を含まないようにすること、および前部および／または後部の中央領域に位置する弾性糸１７の中断操作を行うことを含む。これにより、前部および／または後部３、４の中央領域に位置し、接着材料を含まない弾性糸１７の部分は、周囲のウェブ材料に集まる効果を発揮することなくそれらの本来の張力のない状態に戻ることができ、それにより、前部３および／または後部４の所望の領域に平坦な領域を形成する。活性弾性糸１７の集合効果が吸収性コア５の吸収能力に悪影響を及ぼすと見なすことができるので、吸収性コア５が前部および／または後部３、４に重なる領域では平らな領域が典型的には望ましい。

吸収性インサート２を積層弾性ウェブの２つの平行な連続ストリップに固定した後、連続材料帯全体を実質的に吸収性インサート２の横方向Ｘに延びる折り目で折り曲げる。それにより、積層弾性ウェブの２つの平行な連続ストリップが折り曲げた後に重なり合うようになる。その後、積層された弾性ウェブの２つの平行な連続ストリップは、例えば超音波溶接を用いて材料バンドに沿って所定の固定間隔で別々の位置で互いに接合されて完成吸収性物品１の側部継ぎ目６ａ、６ｂを形成する。その結果、前部３の側縁９ａ、９ｂは後部４の両側縁１０ａ、１０ｂに恒久的に取り付けられ、完成し組み立てられた吸収性物品１の側部継ぎ目６ａ、６ｂを形成する。それによって、腰開口部７および一対の脚開口部８も画定する。

最後の工程では、連続的な材料バンドは、側部継ぎ目６ａ、６ｂの領域で又はそれらに隣接して縦方向に切断され、折り畳まれた連続的な材料バンドを個々の吸収性物品１に変換する。前部及び後部３、４の積層弾性ウェブ材料が横方向Ｘに延伸状態に保持されなくなるとき、サンドイッチされた延伸弾性糸１７はウェブ材料を横方向Ｘに収縮させる。
すなわち、横方向Ｘに収縮し、積層弾性ウェブ材料に小さな起伏を形成する。そのような弾性ウェブ材料の製造方法の例は、全体が引用されている文献WO2014098683A1により詳細に記載されている。

図２において、使い捨てパンツ型吸収性物品１の同じ例示的な実施形態は、平らな、組み立てられておらず、前部３と後部４の互いに反対側の側縁９ａ、９ｂ、１０ａ、１０ｂは互いに取り付けられていない状態で概略的に示されている。これは、例えば、完成した吸収性物品１の側部継ぎ目６ａ、６ｂを破断し、パンツ型吸収性物品１を平らな状態に広げることによって実現することができる。パンツ型吸収性物品１は、折り畳まれていない平らな状態で、吸収性挿入物２の伸長方向と実質的に平行な長手方向Ｙを含む。横方向Ｘは長手方向Ｙに対して垂直である。

図１及び図２に示す本実施形態のパンツ型吸収性物品１は、腰縁部２０と、一対の脚縁部２１ａ、２１ｂと、一対の側縁部９ａ、９ｂとを有する前部３を備える。 前部３は、略矩形状を呈している。

図１及び図２に示す本実施形態のパンツ型吸収性物品１は、腰縁部２５と、一対の脚縁部２７ａ、２７ｂと、一対の側縁部１０ａ、１０ｂとを有する後部４をさらに備える。

前部３と後部４の両方は、横方向Ｘと実質的に平行に延びる複数の弾性糸１７を含むが、それらは横方向Ｘに対して局所的に小さな傾斜、例えば、前部および／または後部３、４が長方形とは異なる形状を有する場合を示してもよい。

図１及び図２の実施形態では、前部３は、複数の弾性糸１７と、複数の弾性糸１７を含む腹部弾性領域１２と、複数の弾性糸１７を含む脚部弾性領域１３と、腰部弾性領域１１とを有する。さらに、後部４は、複数の弾性糸１７を含む腰弾性領域１４と、複数の弾性糸１７を含む後側弾性領域１５と、複数の弾性糸１７を含む臀部弾性領域１６と、複数の弾性糸１７を含む脚弾性体３４とを有する。

第１の接着材料４４によってウェブ材料の第２のシート４２に取り付けられたウェブ材料の第１のシート４１を含む、図２の前部３の積層弾性ウェブ材料の断面Ａ-Ａの概略図を図３に示される。ここで、第１の接着材料４４は、積層弾性ウェブの積層前に、ウェブ材料の第１のシート４１上に塗布される。さらに、弾性糸１７がウェブ材料の第１および第２のシート４１、４２の間に挟まれ、第２の接着材料４３で被覆されて示されている。この概略図では寸法は縮尺で描かれていないことに注意してください。

側部継ぎ目６ａ、６ｂが接着材料を含まないようにすることは有利であり得るので、吸収性物品の製造中、連続弾性糸１７は、側部継ぎ目６ａ、６ｂの領域内で、連続材料を個々の吸収性物品に分割するのに必要な切断操作時にスナップバックする。 それ故、図２に示されている前部３および後部４上の表面の狭い長手方向ストリップ２４ａ、２４ｂが弾性ねじ山１７は取り付けられていない。

本出願によるパンツ型吸収性物品１は、いわゆるフラットフロントデザイン及び／又はフラットバックデザインを備えている。本明細書におけるこの表現は、図２に示すように
弾性糸１７の少なくとも一部は、前部３および／または後部４にわたって実質的に横方向Ｘに延びる吸収性物品１のデザインが前部および／または後部３、４の中央領域で中断されていることを指す。吸収性物品領域の中央領域内の弾性糸１７は、弾性糸１７が前記中央領域で中断されたとき、弾性糸１７が前方及び／又は後方部分３、４を構成するウェブ材料のシートを集めることを可能にするのに十分な接着結合を欠いていてもよい。代わりに、例えばねじ山１７をカットまたは切断することによって中央領域内の弾性ねじ山１７を中断すると、中央領域内の弾性ねじ山１７は元の伸張されていない状態にスナップバックする。糸１７のスナップバックされた伸張されていない弾性部分６６は実質的に非活性化され、積層ウェブ材料にはいかなる集まる効果作用が発揮されないが、一方、弾性糸１７が集まるを発揮することを可能にするのに十分な量の接着材料が提供される弾性糸１７の残りの部分６７は、ウェブ材料のシートに接続されたままである。

中央部分で中断された１つまたは複数の弾性糸１７を有する弾性領域は、その弾性部分がその主要部分、その結果、本明細書では部分的に弾性であると呼ばれる。なぜなら、前記弾性領域は、その主要部分、すなわち中央部分６５の外側の前記領域の側部において依然として弾性を有するからである。

吸収性物品１の例えば長手方向中心線６８に沿った弾性糸１７の切断又は破断は、例えば吸収性物品の製造中に適切な機械を用いて実施することができる。中央領域の弾性糸１７による集まる効果の除去は、吸収性物品１の中央領域のより滑らかで平らな外観をもたらす。これは、吸収性コア５の不必要な圧縮を回避する、また、より布らしい下着の外観とそれに伴う快適感をユーザーに提供するために望ましい。明らかに、吸収性物品は、フラットフロントデザイン、フラットバックデザイン、又はフラットフロントデザインとフラットバックデザインの両方を備えていてもよい。

図４は、図２の平らな吸収性物品に対応する。 ただし、吸収性物品の中央領域に中断された弾性糸１７をそれぞれ有する前部３および後部４の領域３１、３２は太線で示されている。

図４に示された例示的実施形態では、前部３の領域３１は、脚部弾性領域１３の弾性糸１７と、腹部弾性領域１２の弾性糸１７とを含む。また、図２に示された例示的実施形態では、後部４の領域３２は、臀部弾性領域１６の弾性糸１７と脚部弾性部材３４の弾性糸１７とを含む。

上述したように、前部３および後部４の積層弾性ウェブ材料はそれぞれ、例えば実質的に非弾性の不織布材料などの実質的に非弾性のウェブ材料の少なくとも２枚のシート４１、４２で作られ、ウェブ材料の２つのシート４１、４２の間に挟まれ、吸収性物品の横方向に互いに平行に配置された複数の弾性糸１７を有する。第１および第２部３、４の積層ウェブ材料を構成するウェブ材料のシート４１、４２を一緒に保持する目的で、第１の接着材料４４がウェブ材料のシート４１、４２に塗布される。第１の接着材料４４がないと、ウェブ材料のシート４１、４２は、積層弾性ウェブ材料内に１つまたは複数のポケットを形成し、局所的に剥離することになる。したがって、知覚される高品質の吸収性物品材料に高レベルの下着のような外観を提供するために、第１の接着材料４４は、前部３および後部４の積層弾性ウェブ材料の広い領域にわたって塗布される。

第１の接着材料４４はまた、積層弾性ウェブ材料を構成するために使用されるので、構造用接着材料またはライトボンド接着剤と呼ばれることもある。特に比較的大きな有効表面積を考慮すると、比較的低い接着強度が、積層弾性ウェブ材料のウェブ材料のシート４１、４２を互いに固定するのに十分であるからである。それにより、吸収性物品の所望の高品質感が達成され得るようにする。

第１の接着材料４４は、ウェブ材料のシート４１、４２に様々な方法で塗布することができる。例えば、第１の接着材料４４は、ウェブ材料のシート４１、４２のいずれか、または両方のウェブ材料のシート４１、４２に塗布することができる。また、第１の接着材料４４は、前部３および／または後部４の広い表面上に連続コーティングとして塗布することができる。あるいは、第１の接着材料４４は、必要な接着材料の量を減らし、それによってコストを下げる目的で、横方向Ｘに延びる接着材料４４の間隔をあけた平行な細長いストリップ（図示せず）として塗布することができる。

図５は、前部３および後部４においてハッチングでマークされた領域に第１の接着材料４４が塗布されている図２に示されている平らな吸収性物品１を概略的に示す。第１の接着材料４４は、ウェブ材料のシート４１、４２間の十分な結合を確実にするために、前部および／または後部の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部の反対側の側面に隣接する位置まで領域３１、３２に塗布することができる。
前部の側面は前部３の側縁部９ａ、９ｂから形成される。後部４の側面は脚部と同様に後部４の側縁部１０ａ、１０ｂと後部４の縁２７ａ、２７ｂから形成される。

第１の接着材料４４は、前部および／または後部３、４の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部３、４の反対側の側面に隣接する位置まで少なくとも部分的に連続的に塗布することができる。これは、吸収性物品１の比較的複雑でない製造を可能にするからである。横方向Ｘは吸収性物品１の製造中の縦方向に対応し、第１の接着材料４４の断続的な塗布の増加により、製造装置の接着材料塗布ツールのオンとオフを切り替える速度が上がり、それにより複雑さが増す。

第１の接着材料４４は、第１の接着材料４４が含まない吸収性物品１の中央領域に第１の間隙５５を残しつつ、領域３１、３２の中央部の側面に塗布される。

横方向Ｘで測定したときの第１の間隙５５の幅５６は、１〜７センチメートル、具体的には１．５〜５．０センチメートルの範囲内にある。この幅は、第１の間隙５５の位置だけでなく、中央領域で弾性糸１７を中断するために使用される中断ツールの位置の特定の変動を許容するのに十分に大きく選択される。その目的は、弾性糸１７を中断するために使用されるカッティング ツールまたは切断ツールなどの中断ツールが、第１の接着材料を欠く領域に塗布されることを確実にすることである。なぜなら、そうでなければ中断ツールが第１の接着材料で汚れている可能性があり、それによってメンテナンスの手間が増大するからである。

言い換えれば、第１および／または後部３、４の第１間隙５５の幅５６は、それぞれ第１および／または後部の領域３１、３２における第１および／または後部３のコア５の平均幅５７の５〜５０％の範囲、具体的には１５〜４０％である。

また言い換えれば、第１および／または後部３、４の第１間隙５５の幅５６は、それぞれ、第１および／または後部３、４に塗布された第１の接着材料４４の各側部の最大長７０の３〜２５％の範囲内、具体的には５〜２０％の範囲内にある。

一例示的実施形態によれば、第１の間隙５５の領域は、接着材料、すなわち第１の接着材料４４だけでなく、あらゆる種類の接着材料を完全に含まない。

第１の接着材料４４は、０．１〜７ｇ ／ ｍ ^２、具体的には１〜４ｇ ／ ｍ ^２の接着材料塗布量で塗布することができる。この量の第１の接着材料４４は、一般に、前部３および／または後部４のウェブ材料のシート４１、４２間に十分な接着強度を提供するのに十分である。

図５示されている例示的な実施形態では、背部４の臀部を覆う部分全体が第１の接着材料で被覆されており、長手方向Ｙに延在する細長い第１の間隙５５が設けられている。

図６は、図２の平らな吸収性物品を概略的に示す。 ここでは、第２の接着材料４３のみが前部３および後部４の横方向のハッチングでマークされた領域に塗布されている。第２の接着材料４３は、弾性糸１７に塗布され、および／または第１および第２の部分３、４の積層ウェブ材料を構成するウェブ材料のシート４１、４２のいずれかまたは両方に塗布される。第２の接着材料４３は、主として、弾性糸１７を積層ウェブ材料のシート４１、４２に固定するためのものである。

弾性糸１７をウェブ材料のシート４１、４２の間に挟む前に、第２の接着材料４３が弾性糸１７に塗布される場合、第２の接着材料４３がウェブ材料のシート４１、４２上に正しく配置され、弾性糸１７がその単一のシートだけでなくウェブ材料の両方のシート４１、４２に接着されていることが確実にされる。

しかしながら、代替として、第２の接着材料４３は、ウェブ材料のシート４１、４２の一方または両方に塗布されてもよい。この方法は、弾性糸１７が縦方向すなわち横方向Ｘと整列していない設計において必要であるかまたは有利であり得る。なぜならば、弾性糸１７を吸収性物品１の幅において所望の湾曲形状に案内するために弾性糸案内ツールが必要となり、弾性糸案内具は、接着材料で被覆された糸１７と相容れない場合があるからである。

直線状および曲線状の弾性糸１７の両方が前部および／または後部３、４に固定されるべきである場合、第２の接着材料４３は、曲線状の弾性糸17に関連する領域でウェブ材料の一方または両方のシート４１、４２に塗布され得る。 また、ウェブ材料の第１および第２のシート４１、４２を積層する前に、第２の接着材料４３を直線状の弾性糸１７上に付加的に塗布してもよい。

第２の接着材料４３がウェブ材料のシート４１、４２の一方または両方に塗布される場合、第１および第２の接着材料４４、４３の塗布は好ましくは別々の接着材料塗布ツールを使用して塗布される。なぜなら、第１および第２の接着材料４４、４３は、第１および／または第２の部分３、４にわたって、１平方メートルあたり異なる量で異なる長さで塗布することができるからである。第１および第２の接着材料４４、４３は、ウェブ材料の同じシート４１、４２またはウェブ材料の異なるシート４１、４２に塗布することができる。

第２接着材料４３は、伸縮状態の弾性糸１７を積層弾性ウェブ材料のウェブ材料の平らな未延伸シート４１、４２に固定するために使用されるので、弾性接着材料またはヘビーボンド接着剤と呼ぶことができる。したがって、この結合は比較的大きな力に耐えなければならず、弾性糸１７の表面積は比較的小さく、それによって信頼性のある強力な接着結合を困難にする。その結果、第２の接着材料４３は、典型的には、第１の接着材料４４よりも平方メートル当たりの接着材料塗布量が多くなるように塗布される。

第２の接着材料４３は、前部および／または後部３、４の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部３、４の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布される間に、第２の接着材料４３が含まない吸収性物品１の中央領域に第２の間隙５８を残す。その結果、第２の接着材料４３は、第２の間隙５８の両側で長さ７１にわたって伸びる。例示的な実施形態によれば、横方向Ｘに見られるように、第２の接着材料コーティングの長さ７１は、第２の間隙５８の長さ６０よりも大きくてもよい。

第１および第２の接着材料４３、４４の両方は、前部および／または後部の横方向縁部に塗布することができる。しかしながら、側縁９ａ、９ｂ、１０ａ、１０ｂの領域において、前部および／または後部の表面の狭いストリップ２４ａ、２４ｂは、接着材料でコーティングされていないのが好ましい。なぜなら、完成した吸収性物品１の側部継ぎ目６ａ、６ｂの領域内の接着材料を避けることが望ましい場合があるからである。

第２の間隙５８の幅６０は、８〜１８センチメートル、具体的には１０〜１５センチメートルの範囲であり得る。

言い換えれば、第１および／または後部３、４の第２の間隙５８の幅６０は、それぞれ、第１および／または後部３、４の領域３１、３２内のコア５の平均幅５７の１３０〜７０％、具体的には１２０〜８０％の範囲内にあり、より具体的には実質的に等しくてもよい。

さらに言い換えれば、第１および／または後部３、４の第２の間隙５８の幅６０は、それぞれ、第１および／または後部３、４に塗布された第２の接着材料４３の各側部の最大長７１の３０〜７０％、具体的には３５〜６５％の範囲であり得る。

いくつかの例示的実施形態によれば、第１の間隙５５の面積を除く第２の間隙５８の面積は、０．１〜７ｇ ／ ｍ ^２、具体的には１〜４ｇ ／ ｍ ^２の接着材料コーティング重量を有する。この領域は、本質的に第１の接着材料４４で被覆されている領域に対応する。

第２の間隙５８の側面上の領域は、１．５〜２０ｇ ／ ｍ ^２、具体的には２〜１５ｇ ／ ｍ ^２の接着材料コーティング重量を有する。 この領域は、第１および第２の接着材料４３、４４の両方で被覆されている領域に本質的に対応する。

第２の接着材料４３は、２〜１５ｇ ／ｍ ^２、具体的には３〜１２ｇ ／ ｍ ^２の接着材料塗布量で塗布される。

第２の接着材料４３が弾性糸１７上に塗布されると、得られる１平方メートル当たりの接着材料コーティング重量は、各個々の弾性糸１７に塗布される１メートル当たりのコーティング重量［ｇ ／ ｍ］、及び個々の弾性糸１７間の変位長［ｍ］ １７Ｌで割ることによって決定される。第２の間隙５８が、個々の弾性糸１７間に異なる変位長１７Ｌを有する複数の弾性糸１７を有する場合、平均変位長１７Ｌを使用することができる。

後部の脚部弾性体３４は、後部４の脚部縁部２７ａ、２７ｂに沿って塗布される。 図６の開示された例における脚縁部２７ａ、２７ｂは湾曲しています。そのため、製造時に脚用弾性体３４の弾性糸１７を移動可能な案内具によって案内しなければならず、それによって弾性糸１７をウェブ素材のシート４１、４２の間に挟む前に弾性糸１７に第２の接着材料４３を塗布することが複雑になる。代替として、第２の接着材料４３は、積層弾性ウェブ材料のウェブ材料の一方または両方のシート４１、４２に塗布される。これは脚部弾性体３４について図6に示されている。第２の接着材料４３は、ここでは横方向Ｘに断続的に延在する複数のストリップ６１ａ〜６１ｄに沿って塗布される。長手方向Ｙにおける幅６２のストリップ６１ａ〜６１ｄは、例えば、端から端までまたは部分的に重なり合うように配置された複数のストリップが、脚部弾性体３４のトラックの全部または少なくとも大部分を一緒に覆うように選択され得る。図の例では図６に示すように、第２の接着材料の４つの個々のストリップが、後部４の脚縁部２７ａ、２７ｂ全体を覆うように端から端まで貼り付けられる。

前部および／または後部３、４が横方向Ｘに配向された真っ直ぐな弾性糸１７を有する場合、これらの糸１７には、図6に示すように、糸１７自体に第２の接着材料を依然として設けることができる。

図７は、図２の平らな吸収性物品を概略的に示す。 ここでは、第１および第２の接着材料４４、４３の両方が、前部３および後部４のハッチングでマークされた領域に部分的に重なって塗布されている。

図７に示すように、第１および／または第２の間隙５６、５８は、実質的に長方形の形状を有することができる。

また図７に示すように、第１および第２の間隙５６、５８のそれぞれは、複数の中断された弾性糸１７の経路上に延在してもよい。

第２の間隙５８内であるが第１の間隙５６の外側にある弾性糸１７は、糸１７のスナップバックされた伸張されていない弾性部分６６に対応する。ねじ山１７のこれらの伸張されていない弾性部分６６は、弾性ねじ山１７を第２の間隙５８内で中断させることと組み合わせて、第２の間隙５８内に第２の接着材料４３がないために不活性化される。それによって、中断された弾性糸１７の端部の制御されたスナップバックが達成される。これにより、第２の接着材料４３が塗布された領域において弾性糸１７が積層ウェブ材料から剥離する危険性を低減することができるとともに、第２の間隙５８内の不活端部６６の直線的および平行配向による視覚的外観の改善が可能になる。

第２の間隙５８内の不活性化端部６６の直線的かつ平行な配向は、主として、ウェブ材料の第１および第２のシート４１、４２が、中断される前に、弾性糸１７の経路に沿って積層ウェブ内に直線ポケットを形成することによって生じる。前記ポケットは、隣接する弾性糸１７の間の領域において第１の接着材料４４が第１のシート４１と第２のシート４２とを互いに接着させることによって生成される。弾性糸１７が第２の間隙５８内で切断されると、端部６６は伸張されていない状態への制御されたスナップバックを実行するが、第１および第２のシート４１、４２および第１の接着材料４４によって形成されたポケット内に留まる。 それにより、ねじ部１７のスナップバックされた伸張されていない弾性端部６６は、第２の間隙５８内で直線的かつ平行な向きを有するようになっている。結果として、中断された弾性糸１７の端部６６は、制御されない状態で単に任意にぶら下がることはない。

明らかに、弾性糸１７のスナップバック伸張されていない弾性端部６６の一部は、中断操作後第１の接着の材料４４によって、ポケット内の積層ウェブのウェブ材料の少なくとも１つのシート４１、４２に対して低レベルの接着を有してもよい。 しかし、ねじ山１７のスナップバックされた伸張されていない弾性端部６６のいくつかはまた、それぞれのポケット内で完全に緩んでいてもよい。

横方向Ｘにおける第１の間隙５５の幅５６を横方向Ｘにおける第２の間隙５８の幅６０よりも小さくなるように選択することによって、吸収性物品１の中心から吸収性物品１の横方向縁部に向かって見たときに、領域３１、３２に接着勾配が設けられている。第１および第２の接着材料４４、４３が領域３１、３２内のどこに塗布されるかに応じて、接着材料勾配は領域３１、３２全体内に存在するのではなく、特定の直線または曲線に沿って、特に、中断された弾性糸１７が延在する線に沿ってのみ存在し得る。

接着材料勾配はいくつかの利点を有する。例えば、第１の間隙５５内の第１および第２の接着材料４４、４３の両方を省略することによって、第１または第２の接着材料４３、４４に接触することなく糸１７中断ツールを吸収性物品１に係合させることができる。それによって、中断ツールを接着材料４４、４３で溶解する危険性が減少し、それによって製造装置の保守の必要性が減少する。しかしながら、第１の間隙５５の領域においてポケット効果によって引き起こされる潜在的に負の審美的外観を有すること、すなわち第１の間隙５５においてウェブ材料のシート４１、４２が層間剥離して互いにゆるむことを回避する目的で、 第１の間隙５５の幅５６は、横方向Ｘにおいて比較的小さく保持されるのが好ましい。第１の間隙５５の幅５６の下限は、部分的には中断ツールの幅によって設定されるが、それは主として製造公差の一定の変動を許容するためである。

第２の間隙５８の幅６０は、前部及び／又は後部の平らな領域の幅を制御する。第１の接着材料４４は、領域内の弾性糸１７が第２の間隙５８内に何らかの集まる効果を生じさせることを可能にするのに十分なほど強くはない。 結果として、中断された弾性糸１７は、弾性糸１７を中断すると第２の間隙５８内で不活性化されたと見なすことができ、それによって所望の平らな前部および／または平らな後部デザインを生成する。

図８は、本開示のさらなる例示的実施形態を概略的に図示し、ここで、後部４は長方形形状に成形されている。これは、ここでは前部３と実質的に同一の形状を有する。前部３および後部４の多くのさらなる代替形状が可能である。

最後に、 図９は、シャーシが前部３、後部４および股部９０を有する単一片で作られている平らな状態のパンツ型おむつを概略的に示しており、ここで前記部分はすべて単一片の材料で作られている。

吸収性物品を製造する方法は上に開示されている。 詳細には、それは以下のステップ： 積層ウェブ材料からシャーシを形成し、前部３と後部４を有するステップであって、前部および／または後部３、４の領域は、前部および／または後部３、４の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部３、４の反対側の側面に隣接する位置まで延在する複数の弾性糸１７を含む積層弾性ウェブ材料で作られ、主に積層ウェブ材料のウェブ材料のシート４１、４２を互いに固定するための第１の接着材料４４が、前部３及び／又は後部４の第１の側面に隣接する位置から前部３および／または後部４の反対側の側面に隣接する位置までの領域３１、３２に塗布され、第１の接着材料４４が含まない吸収性物品１の中央領域に第１の間隙５５を残し、主に弾性糸１７を積層ウェブ材料のシート４１、４２に固定するための第２の接着材料４３が、前部３および／または後部４の第１の側面に隣接する位置から前部３および／または後部４の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布され、第２の接着材料４３が含まない吸収性物品１の中央領域に第２の間隙５８を残し、横方向Ｘにおける第１の間隙５５の幅５６は、吸収性物品１の中心から吸収性物品１の側縁部に向かって見たときに領域３１、３２に接着勾配が設けられるように、横方向Ｘにおける第２の間隙５８の幅６０より小さいステップと、
主に吸収性物品１の股部に吸収性コア５を有する吸収性インサート２を配置し、吸収性インサート２を前部および後部３、４に接続するステップと、
弾性糸１７を第１の間隙５５の領域内で切断するステップと、
側部継ぎ目６ａ、６ｂに沿って前部３の側端９ａ、９ｂを後部４の側端１０ａ、１０ｂに取り付けるステップと、
を含む。

本明細書では、用語「吸収性物品の伸張状態」は、吸収性物品１が、その中に含まれる全ての弾性糸１７が製品のどの部分も集まらないが、吸収性物品全体が完全に平らであり、集まっていないように伸張する程度に、伸張する程度まで全四方向に伸張された状態として定義される。この平坦な状態が達成される程度のみまで、物品は伸張される。

用語「活性弾性糸」は、弾性糸の緊張を解除すると一片の弾性ウェブ材料が集まるように、緊張状態で前記一片の弾性ウェブ材料に取り付けられている弾性糸を含む一片の弾性ウェブ材料を指す。 活性弾性糸を有する一片のウェブ材料は弾性化されているが、一方、活性弾性糸を欠く、例えば、おそらく不活性弾性糸を含む一片の弾性ウェブ材料は弾性化されていない。

「吸収性物品」とは、尿および／または血液などの体液を吸収するかまたは吸収するようになっている物品を意味する。

前部および後部を形成する本出願の不織材料層またはウェブは、例えば、スパンボンド、エアレイド、ウェットレイド、カード、エレクトロスパンまたはメルトブローン不織布から選択されてもよい。不織布材料は、複数の技術、例えば ニードリング、水流交絡、または熱接着によって接着することができる。

開示された製品の不織布材料は天然材料と合成材料の混合物である。 天然繊維は、例えばセルロース系繊維または再生セルロース由来の繊維である。

「弾性糸」という用語は、天然または合成ゴム、熱可塑性ポリウレタンまたはスチレンブロックコポリマーなどの熱可塑性エラストマーまたはスパンデックス（ポリウレタン - ポリウレアコポリマー）とも呼ばれるエラスタンなどの弾性材料でできている弾性ストランドまたは弾性糸を意味することを意図している。ねじ山１７を「ＬＹＣＲＡ」の商品名で入手可能なエラスタン型のものとすることができるが、任意の適切な弾性ねじ山を使用することができる。ねじ山１７は、約８０〜１２００ｄｔｅｘの線質量密度ｄｔｅｘを有することができる。

弾性糸１７は、製造工程中に、初期の無張力の元の長さの約５０〜約３００％、より好ましくは初期の無張力の元の長さの１００〜２５０％、最も好ましくは１５０〜２２０％に伸びる。弾性糸１７は、破断する危険なしに製造工程において安全に使用できるように、破断することなく少なくとも約２００％の伸びに耐えることができる種類のものであることが好ましい。

弾性ウェブ材料に関する材料にさらなる情報は、その全体が参照されるＷＯ２０１４０９８６８３Ａ１に開示されている。

吸収性コアは、セルロース系綿毛パルプ、ティッシュ層、高吸収性ポリマー（超吸収体）、ヒドロゲルフォーム材料を含む吸収性フォーム材料、吸収性不織材料などの排出された排泄物を吸収するのに適した任意の従来材料を含み得る。

吸収性コアは、使用者の肌に面するように意図された側に配置された液体透過性のトップシートと、使用者の衣類に面するように意図された吸収体の側に配置された液体不透過性のバックシートとを有する。一般に、液体透過性トップシートは、不織布材料を含むかまたはそれからなる。トップシート材料はさらに、トウ繊維、多孔質フォーム、有孔プラスチックフィルムなどから構成されていてもよい。上述のように、トップシート材料として適した材料は、柔らかくかつ皮膚を刺激しないものであるべきであり、 尿や月経液どの体液を容易に浸透するものであるべきであり、低い再湿潤性を示すものであり。

液体不透過性バックシートはポリエチレンまたはポリプロピレンフィルムなどの薄いプラスチックフィルム、液体不透過性材料で被覆された不織布材料、液体浸透に抵抗する疎水性の不織布材料、またはプラスチックフィルムと不織布材料の積層体からなることができ。 バックシート材料は、液体がバックシート材料を通過することを依然として防止しながら、蒸気を吸収体から逃がすことができるように通気性であり得る。

トップシートとバックシートとは、例えば接着または熱または超音波による溶接によって互いに結合されてもよい。トップシートおよび／またはバックシートはさらに、接着材料、熱接着などのような当技術分野において公知の任意の方法によって吸収体に取り付けられてもよい。

吸収性コア５のトップシートおよびバックシートは、吸収性コアの領域を超えて外向きに延在することができ、それによって吸収性コア５を含む吸収性インサート２を画定する。

特許請求の範囲に記載されている参照符号は、特許請求の範囲によって保護されている事項の範囲を限定するものと見なすべきではなく、それらの唯一の機能は、特許請求の範囲を理解しやすくすることである。

理解されるように、本出願は、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な明白な点で修正が可能である。したがって、図面およびその説明は、本質的に例示的なものとみなされるべきであり、限定的なものとみなされるべきではない。本吸収性物品ならびにその構成要素および方法は、開示された特定の形態に限定されることを意図していないことを理解されたい。一方、それらは特許請求の範囲内に含まれるすべての修正、均等物、および代替物を含むことを意図している。それらはさらに、開示された実施形態からの特徴およびそれらの変形を組み合わせることによって形成され得る実施形態を含むことを意図している。

１ 吸収性物品
２ 吸収性インサート
３ 前部
４ 後部
５ 吸収性コア
１７ 弾性糸
３１ 領域
３２ 領域
４３ 第２の接着材料
４４ 第１の接着材料
５５ 第１の間隙
５８ 第２の間隙

Claims (19)

1. 長手方向（Ｙ）および横方向（Ｘ）を有するパンツ型おむつ、生理用パンツまたは失禁用パンツなどの使い捨てパンツ型吸収性物品（１）であって、
   前記使い捨てのパンツ型吸収性物品は、
   前部（３）と後部（４）とを有する、積層ウェブ材料で作られるシャーシと、
   吸収性物品（１）の股部に位置し、前記前部（３）及び前記後部（４）に接続され、吸収性コア（５）を有する吸収性インサート（２）と、
   を含み、
   前記前部および／または前記後部（３、４）の領域（３１、３２）は、前記前部および／または後部（３、４）の第１の側面に隣接する位置から前記前部および／または前記後部（３、４）の反対側の側面に隣接する位置へ延在する複数の弾性糸（１７）を含む積層弾性ウェブ材料で作られ、前記弾性糸（１７）が前記吸収性物品（１）の前記横方向（Ｘ）の中央領域で途切れており、
   積層ウェブ材料のウェブ材料のシートを互いに固定するための第１の接着材料（４４）が、前記前部（３）及び／又は前記後部（４）の第１の側面に隣接する位置から前記前部（３）および／または前記後部（４）の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布され、一方、前記吸収性物品の前記中央領域に前記第１の接着材料（４４）を含まない第１の間隙（５５）を有し、
   前記弾性糸（１７）を積層ウェブ材料のシートに固定するための第２の接着材料（４３）が、前記前部（３）および／または前記後部（４）の第１の側面に隣接する位置から前部（３）および／または後部（４）の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布され、前記吸収性物品（１）の前記中央領域に前記第２の接着材料を含まない第２の間隙（５８）を有し、
   前記横方向（Ｘ）における前記第１の間隙（５５）の幅（５６）は、前記吸収性物品（１）の中心から吸収性物品（１）の側縁部に向かって見たときに領域（３１、３２）に接着勾配が設けられるように、前記横方向（Ｘ）における第２の間隙（５８）の幅（６０）より小さい、使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
2. 前記第１の間隙（５５）の前記幅（５６）が、１〜７センチメートルの範囲内にある、請求項１に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
3. 第１間隙（５５）の前記幅（５６）が、前記領域（３１、３２）における前記コア（５）の平均幅（５７）の５〜５０％の範囲内にある、請求項１または２に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
4. 前記第２の間隙（５８）の前記幅（６０）が、８〜１８センチメートルの範囲内にある、請求項１〜３のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
5. 前記第２の間隙（５８）の前記幅（６０）が、前記領域（３１、３２）における前記コアの平均幅の１３０〜７０％の範囲内にあるか、または前記領域（３１、３２）における前記コアの平均幅に等しい、請求項１〜４のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
6. 前記第１の接着材料（４４）は、前記第１の間隙（５５）の領域を除く第２の間隙（５８）の領域において０．１〜７ｇ／ｍ^２のコーティング重量で塗布される、請求項１〜５のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
7. 前記第２の間隙（５８）の外側の前記領域（３１、３２）の側面の領域にある前記第２の接着材料（４３）は、１．５〜２０ｇ／ｍ^２の接着材料コーティング重量を有する、請求項１〜６のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
8. 前記第１の接着材料（４４）が、０．１〜７ｇ／ｍ^２の接着材料コーティング重量で塗布される、請求項１〜５のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
9. 前記第２の接着材料（４３）が、２〜１５ｇ／ｍ^２の接着材料コーティング重量で塗布される、請求項１〜６のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
10. 前記第２の接着材料（４３）が、前記第１の接着材料（４４）より大きい平方メートル当たりの接着材料コーティング重量で塗布される、請求項１〜６のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
11. 前記第１の接着材料（４４）が、前記積層ウェブ材料のウェブ材料の少なくとも１つのシート（４１、４２）に塗布される、請求項１〜７のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
12. 前記第１の接着材料（４４）が、前記第１の間隙（５５）の前記領域を除く領域（３１、３２）内の全ての領域を覆う単一のコーティングの形、または複数の平行なストリップの形で塗布される、請求項１〜８のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
13. 前記第２の接着材料（４３）が、前記積層弾性ウェブ材料に含まれる前に、領域（３１、３２）の弾性糸（１７）上に塗布される、請求項１〜９のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
14. 前記第２の接着材料（４３）が、前記積層ウェブ材料のウェブ材料の少なくとも１つのシート（４１、４２）に塗布される、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
15. 前記第２の接着材料（４３）が、前記横方向（Ｘ）から分岐する配向を有する前記弾性糸（１７）のコースに沿って前記積層ウェブ材料のウェブ材料の少なくとも１つのシート（４１、４２）上に塗布される、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
16. 前記第１および第２の間隙（５５、５８）が、それぞれ、複数の前記弾性糸（１７）にわたって延在する、請求項１〜１２のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
17. 前記第１および／または前記第２の間隙（５５、５８）が、長方形の形状を有する、請求項１〜１３のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
18. 前記第２の間隙（５８）内の前記弾性糸（１７）のスナップバックされた弾性部分（６６）が、前記第１の接着材料（４４）によって直線状かつ平行な構成に保持される、請求項１〜１４のいずれか一項に記載の使い捨てパンツ型吸収性物品（１）。
19. 長手方向（Ｙ）および横方向（Ｘ）を有する、パンツ型おむつ、生理用パンツまたは失禁用パンツなどの使い捨てパンツ型吸収性物品（１）を連続工程で製造する方法であって、前記方法は以下のステップ：
    積層ウェブ材料から前部（３）と後部（４）を有するシャーシを形成するステップであって、前記前部および／または前記後部（３、４）の領域（３１、３２）は、前記前部および／または前記後部（３、４）の第１の側面に隣接する位置から前部および／または後部（３、４）の反対側の側面に隣接する位置まで延在する複数の弾性糸（１７）を含む積層弾性ウェブ材料で作られ、積層ウェブ材料のウェブ材料のシート（４１、４２）を互いに固定するための第１の接着材料（４４）が、前記前部（３）及び／又は前記後部（４）の第１の側面に隣接する位置から前記前部（３）および／または前記後部（４）の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布され、前記吸収性物品（１）の前記横方向（Ｘ）の中央領域に第１の接着材料（４４）を含まない第１の間隙（５５）を有し、前記弾性糸（１７）を前記積層ウェブ材料のシート（４１、４２）に固定するための第２の接着材料（４３）が、前記前部（３）および／または前記後部（４）の第１の側面に隣接する位置から前記前部（３）および／または前記後部（４）の反対側の側面に隣接する位置までの領域に塗布され、前記吸収性物品（１）の前記中央領域に前記第２の接着材料（４３）を含まない第２の間隙（５８）を有し、横方向（Ｘ）における第１の間隙（５５）の幅（５６）は、吸収性物品（１）の中心から吸収性物品（１）の側縁部に向かって見たときに前記領域（３１、３２）に接着勾配が設けられるように、横方向（Ｘ）における前記第２の間隙（５８）の幅（６０）より小さい、シャーシを形成するステップと、
    吸収性物品（１）の股部に吸収性コア（５）を有する吸収性インサート（２）を配置し、前記吸収性インサート（２）を前部および後部（３、４）に接続するステップと、
    前記弾性糸（１７）を前記第１の間隙（５５）の領域内で切断するステップと、
    側部継ぎ目（６ａ、６ｂ）に沿って前記前部（３）の側端（９ａ、９ｂ）を前記後部（４）の側端（１０ａ、１０ｂ）に取り付けるステップと、
    を含む、製造する方法。

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