JP2004000344A - パンツ型おむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液透過性の表面材21と液不透過性の防漏材22と両部材の間に介在する液保持性の吸収体23とを具備し、着用者の胴回りに位置する胴周囲部9の側部に周方向に向けて配置される胴回り弾性部材32を複数本備えたパンツ型おむつ1において、胴回り弾性部材それぞれの2倍伸長時の応力を20gf以下、3倍伸長時の応力を2倍伸長時応力の2倍以下とし、複数本の胴回り弾性部材の間隔を平均5mm以下に保持しつつ2枚のシート24A、24Bの間に配置固定する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、胴回り両側部に弾性部材を配したパンツ型おむつに関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】
パンツ型使い捨ておむつにおける胴回りギャザーは、古くは製品の幅方向に対して全周にわたって配置されていた。当該技術当時から最近までは吸収体の剛性が高かったため、吸収体に適度なギャザーが形成されることによって、着用者の肌とおむつとの間の良好な密着性が保持されていた。しかし近時では、着用感に対する要求の高まりから、吸収体を薄くして、かつその剛性を低いものにする傾向があり、そのような場合には胴周囲部の応力が高いと中央部の吸収体が収縮してしまい、製品の外観の悪化を引き起こす場合がある。そこで本願発明者等は、これらの欠点をなくすために吸収体の側部のみに胴回り用の弾性部材を配置して、ギャザーの影響を吸収体に及ぼさないようにしたパンツ型おむつを提案している(特開2002−65733、特開2002−65734等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、サイド部のみに弾性部材を配置した場合、その部分のみで胴周囲部全体に弾性部材を設けたものと同等なズレ落ち防止性を達成しなければならないため、全周に弾性部材が配されたものと比較して高い伸長率にて弾性部材を導入しなければならない。それによって着用者のサイド部に加わる応力が強くなり、長時間の装着においては着用者の肌にゴム跡付きが生じることがある。したがって、着用者によりやわらかな、よりやさしい感触を与えることができるおむつが求められていた。一方、このゴム跡付きの問題を解決するために、弾性部材の伸長率を下げると、ズレ落ちが発生しやすくなるという新たな問題が発生してしまう。
【0007】
そこで、本発明は、ズレ落ち防止性を維持したまま、ゴム跡付きの問題が発生することがない、着用者に「やわらかさ」、「やさしさ」を実感させることができるパンツ型おむつを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明者らは、胴回り部の側部に、伸長率の増加に対する応力の増加率が従来胴回り弾性部材として使用されていたものよりも低い弾性部材を、極めて狭いピッチで複数本2枚のシート間に配することによって上記課題を解決した。
【0010】
以下、本発明についてさらに具体的に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0011】
本発明の第1の態様は、液透過性の表面材(21)と液不透過性の防漏材(22)と両部材の間に介在する液保持性の吸収体(23)とを具備し、着用者の胴回りに位置する胴周囲部(9)の両側部に周方向に向けて配置される胴回り弾性部材(32)を複数本備えたパンツ型おむつ(1)であって、胴回り弾性部材それぞれの2倍伸長時の応力が20gf以下であるとともに3倍伸長時の応力が2倍伸長時応力の2倍以下であり、複数本の胴回り弾性部材はそれぞれの間隔が平均5mm以下を保持して配置されつつ2枚のシート(24A、24B)の間に固定されているパンツ型おむつを提供して前記課題を解決する。
【0012】
本発明における「胴回り」とは、ウエスト開口部端とレッグ開口部端とのおむつ長手方向間の距離を3分割したときに、ウエスト開口部より3分の1の領域を除いたレッグ開口部寄り3分の2の領域をさす。そして本発明の胴回り弾性部材は、少なくとも3分割領域の中央3分の1の領域に配されている必要がある。
【0013】
この第1態様のパンツ型おむつによれば、胴回り弾性部材それぞれの2倍伸長時の応力が20gf以下であるので、おむつ装着時に着用者の肌にゴム跡付きが発生するのを防止することができる。あわせて使用者(パンツ型おむつの着用者(乳幼児等)及び着用者に装着を行う保護者等)に、「やわらかさ」、「やさしさ」を実感させることができる。なお、胴回り弾性部材の2倍伸長は、標準的なサイズの乳幼児が装着したときの伸長率に相当するものである。
【0014】
また、胴回り弾性部材それぞれの3倍伸長時の応力が2倍伸長時応力の2倍以下であるので、保護者等が乳幼児等に本発明にかかるパンツ型おむつを装着する際にも、大きな抵抗を感じることがない。一般に3倍伸長時の応力が2倍伸長時応力の2倍以内であれば、抵抗なくパンツ型おむつをはかせることができると考えられている。
【0015】
さらに、複数本の胴回り弾性部材はそれぞれの間隔が平均5mm以下を保持して配置されているので、ズレ落ち防止に必要な本数の胴回り弾性部材を胴回りに確保して配置することができる。
【0016】
また、複数本の胴回り弾性部材は2枚のシートの間に固定されているので、弾性部材のいわゆる「抜け」を防止して、確実に固定することができる。
【0017】
このように、第1態様のパンツ型おむつによれば、ズレ落ち防止を図りつつ、ゴム跡付きの問題発生を未然に防ぐことができ、また、使用者に「やわらかさ」や「やさしさ」を実感させることができる。
【0018】
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0019】
【発明の実施の形態】
【0020】
図1は、本発明のパンツ型おむつ(ベビー用)の一実施例を示す斜視図である。パンツ型おむつ1は、着用者の腹側に配される腹側部2と背側に配される背側部3とその間に位置する股下部4とを備えている。腹側部2と背側部3との両側縁部が互いに接合されて、ウエスト開口部5及び一対のレッグ開口部6A、6Bが形成されている。ウエスト開口部5端とレッグ開口部6A、6B端とのおむつ長手方向間の距離を3分割したときにウエスト開口部5より3分の1の範囲にあるウエスト部7には、胴回り全周にわたって、ウエストギャザー8が形成されている。またウエスト部7の下方に位置し、上記3分の1を除いた範囲の胴回り部9には、胴回りギャザー10が形成されている。胴回りギャザー10は、胴回り部9の全周には配置されておらず、胴回り側部のみに配されている。さらに一対のレッグ開口部6A、6Bには、開口部の全周にわたってレッグギャザー11A、11B(11Bは図示せず)が形成されている。
【0021】
図2は、図1に示すパンツ型おむつ1を組み立てる前の状態を、着用者の肌に接する側から見た伸長状態での平面図である。また、図3は図2におけるIII−III線断面図である。図2及び図3において、パンツ型おむつ1は、液透過性の表面材21と液不透過性の防漏材22と両部材21、22の間に介在する液保持性の吸収体23とを備えた実質的に縦長の吸収体本体20と、該吸収体本体20の防漏材22側に配された外層体24とを備えている。吸収体23は、吸収体台紙25によって被覆されている。外層体24は、防漏材22側のレッグカバー不織布24Aと、レッグカバー不織布24Aに対向するようにパンツ型おむつ1の最外表面側に配置された外層不織布24Bとにより構成されている。
【0022】
表面材21と防漏材22とはいずれも長方形に形成されている。吸収体23は長方形、又は長方形の両長辺の中央部が内側方向にえぐられた砂時計形状に形成されている。これら表面材21、防漏材22、及び吸収体23は所定の手段により互いに接合されて、全体として長方形の吸収体本体20を形成している。吸収体本体20は、その長手方向を外層体24の長手方向に一致させて外層体24の略中央部に配置されている。外層体24は、パンツ型おむつ1の外形を形成している。外層体24を構成する外層不織布24Bはパンツ型おむつ1の最外表面をなしている。レッグカバー不織布24Aは外層不織布24Bの内面側に接合されている。外層体24は、その両側縁が、長手方向中央部において内側にえぐられた砂時計形状に形成されている。外層体24を構成するレッグカバー不織布24Aと外層不織布24Bとの間には、左右のレッグ開口部6A、6Bの周囲に沿って、レッグ部弾性部材30A、30Bがそれぞれ3本伸長状態にて配されている。これによって、パンツ型おむつ1が組み立てられたときに、レッグ開口部6A、6Bの周囲を巡って完全に連続したレッグ開口部ギャザー11A、11Bが形成される。
【0023】
吸収体本体20の左右両側には、立体ギャザー26A、26Bが形成されている。各立体ギャザー26A、26Bは、吸収体本体20の長手方向に沿って固定端27A、27B及び自由端28A、28Bを有している。固定端27A、27Bは、表面材21に固定されている。一方、自由端28A、28Bの近傍には、立体ギャザー用弾性部材29A、29Bが伸長状態で配されている。これによって立体ギャザー26A、26Bが起立して、吸収体本体20の幅方向への液のモレが防止される。
【0024】
図4(a)は図2におけるIV−IV線断面図である。以下に図1、図2及び図4(a)を参照しつつウエストギャザー8及び胴回りギャザー10について説明する。
【0025】
外層体24における前後端部には、前後端縁5A、5B(パンツ型おむつ1を組み立てた状態におけるウエスト開口部5の縁)に沿って、複数のウエスト部弾性部材31がおむつの周方向に配されている。ウエスト部弾性部材31は、レッグカバー不織布24Aと外層不織布24Bとにより、伸長状態で挟持固定されている。ウエスト部弾性部材31のそれぞれは、パンツ型おむつ1の腹側部2の両側縁2A、2Bと背側部3の両側縁3A、3Bとを互いに接合させたときに、弾性部材31それぞれの端部がほぼ重なるように配置されている。これによって、ウエスト部弾性部材31は、パンツ型おむつ1のウエスト開口部5の周方向に向けて整然と配列され、図1に示されるように、ウエスト開口部5には実質的に連続した環状のウエストギャザー8が形成される。
【0026】
胴回り部9は、ウエスト開口部5の端部とレッグ開口部6A、6Bの端部とのおむつ長手方向間の距離を3分割したときに、ウエスト開口部5から3分の1の領域を除いたレッグ開口部6A、6B寄り3分の2の領域をさす。本発明においては、胴回り弾性部材32は、少なくとも上記3分割領域の中央3分の1の領域に配されている。各胴回り弾性部材32は、パンツ型おむつ1の腹側部2及び背側部3において、吸収体23の両側縁よりも外方の領域41A、41B;42A、42Bに配置されている。また、各胴回り弾性部材32は、伸縮弾性を発現することができるようにレッグカバー不織布24Aと外層不織布24Bとによって伸長状態で挟持固定されている。各胴回り弾性部材32は、パンツ型おむつ1の腹側部2の両側縁2A、2Bと背側部3の両側縁3A、3Bとを互いに接合させたときに、それぞれの弾性部材32の端部同士が概略重なるように配置されている。このようにすることによって、胴回り弾性部材32は、パンツ型おむつ1の胴回り部9の周方向に向けて整然と配列され、パンツ型おむつ1における吸収体23の両側縁よりも外方の領域41A、41B;42A、42Bに、図1に示されているように、胴回りギャザー10が形成される。
【0027】
胴回り部9に2倍伸長時応力が20gf以下でかつ3倍伸長時応力が2倍伸長時応力の2倍以下である複数の弾性部材32を、5mm以下の平均間隔で配置したことで、広い範囲のサイズ(例えば12kg〜22kgの着用者範囲)で、やさしくかつやわらかな感触を着用者に与えることができる。そして、このような配置で弾性部材32が胴回り部9における吸収体本体20の側部に設けられることによって、所定部位のみの締め付けによる心地よいフィット感が得られると共に、意外にも漏れ防止効果も高められる。このメカニズムは明らかではないが、以下のように推察される。すなわち、排泄された尿や軟便は吸吸体23中を拡散し易く、特に寝ている状態では胴回り部9への移行傾向が高い。その場合、胴回り部9の吸収体23上において一度尿や軟便は停滞し、その後に吸収体23へ吸収されてゆく。ところが、吸収体23の剛性が軟らかいような場合には側部のギャザーが大きいとそこから吸収体23側部へ、更には吸収体23外へと移動しうる状態が形成されていると考えられる。しかし、本発明のように1本1本の応力が上述のような特性を有し、その配設ピッチを小さくすることでギャザーが小さくなり、側部方向への尿等の移動を妨げるものと考えられる。
【0028】
また、本実施形態においては従来よりも細い弾性体を使用するが、このため当該弾性部材を貼付ける相手方のシート部材との貼り付け強度が出難い。このために弾性体に接着剤を直接塗工することが好ましい。この場合には、細かいギャザーが形成されることによって、接着剤の高密度領域が、粗いギャザーが形成されたものに較べて密になる。このために、吸収体本体の上面(液透過性のトップシート等)を伝わってしみ出そうとする排泄物を遮断する能力が高いものと考えられる。
【0029】
更に、本実施形態で示したように吸収体の外側両側部に立体ギャザー26A、26Bを設けた場合には、細かいギャザーと相俟って漏れ防止効果が高められる。これは、以下のようなメカニズムによるものと推察される。すなわち、立体ギャザーは通常液が吸収体側縁部に到達した際に漏れを物理的に防止する立体的な空間(ポケット)を形成しているが、弾性体の応力が強いと吸収体側縁部の収縮によって前記立体ギャザー26A、26Bも収縮し、ポケットの容量を下げてしまう恐れがある。これに対して本実施形態のパンツ型おむつ1のように弾性体1本1本の応力が上述のような特性を有し、かつ配設ピッチを小さくすることによって、吸収体側縁部における収縮は低減され、その結果、漏れ防止ポケットの容量を設計通りに保つことが可能となり、漏れ防止性能が改善される。
【0030】
なお、本実施形態のパンツ型おむつ1では、各胴回り弾性部材32の2倍伸長時応力は上述の通り20gf以下であるが、これを超えると着用者及び着用者に装着を行う保護者が「やわらかさ」や「やさしさ」を実感することが難しくなり、着用者の肌にゴム跡付きが生じ易くなる。胴回り弾性部材32の2倍伸長時応力は、好ましくは着用時のずれや漏れ性能をも考慮して10gf〜20gf、特に好ましくは、10gf〜18gfであることが望ましい。ここで、胴回り弾性部材32の2倍伸長は、標準的なサイズの乳幼児におむつを装着したときの伸長率に相当するものである。
【0031】
また、同じく3倍伸長時の応力は2倍伸長時応力の2倍以下であるが、上述の通り2倍伸長が標準的サイズの乳幼児におむつを装着した際の伸長率に相当するところ、3倍伸長は着用者からおむつを脱がせる時及びはかせるときの最低限必要な伸長状態に相当する。これが2倍伸長時応力の2倍を超えると広げ難いので、はかせ難く、かつ脱がせ難くなるためである。当該伸長時の好ましい応力は具体的には35gf以下、さらに好ましくは30gf以下である。
上記において、例えば「2倍伸長」とは元の長さをAとしたとき、2Aの長さまで伸長することである。
【0032】
なお、おむつに使用されている胴回り弾性部材の個々の伸長時応力を求めるには、おむつ製品から胴回り部の弾性部材を取り出す。接着剤にて固定されている場合にはクロロホルム等の有機溶媒にて接着剤を完全に除去する。そしてこれらの弾性部材について、試験速度300mm/分の条件の下、テンシロン万能試験機にてS−Sカーブを測定し、各伸長時の応力を測定する。
【0033】
さらに、各胴回り弾性部材32はそれぞれの間隔が平均5mm以下となるように配置されている。従って、パンツ型おむつ1が着用者からズレ落ちるのを防止するのに必要な本数の胴回り弾性部材32を胴回り部9に確保して配置することができる。また、胴回り弾性部材32は2枚のシート、すなわち、レッグカバー不織布24Aと外層不織布24Bとの間に固定されているので、胴回り弾性部材32のいわゆる「抜け」を防止して、確実に固定することができる。
【0034】
本実施形態のパンツ型おむつ1において、着用者の胴回りに適度な応力にてフィットさせて、ズレ落ちを発生させることがなく、また必要以上に着用者の胴回りを締め付けることを防止するという観点から、胴回り弾性部材32による胴回り部9全体の80%伸長時の応力を、400〜800gfとすることが好ましく、500〜700gfとすることがさらに好ましい。なお、「80%伸長時の応力」は、パンツ型おむつの胴回り部のみを環状の状態で切り出し、胴回り部を最大伸長したときの長さを100%としたとき、80%まで伸長したときの応力であって、テンシロン万能試験機により測定することができる。
【0035】
本実施形態においては、胴回り弾性部材32を2枚の不織布すなわち、レッグカバー不織布24Aと外層不織布24Bとを用いて固定している。このように、胴回り弾性体32を固定保持する2枚のシートが不織布で構成されるので、胴回りの伸縮性が阻害されることがなく、着用者にやわらかな感触を与えることができ、かつ低廉なコストにてシート材料を入手することができる。
【0036】
したがって、本実施形態のパンツ型おむつ1は、適切なシート材質を選定するとともに、個々の胴回り弾性部材32が伸長したときの応力を所定値以下に設定し、かつ全体としての胴回り部9の応力を所定範囲に保持することによって、おむつの着用者からのズレ落ち防止を図りつつ、ゴム跡付きの問題発生を未然に防ぐことができ、また、使用者に「やわらかさ」や「やさしさ」を実感させることができる。
【0037】
本実施形態においては、上述の効果を有効に得る目的で、上記個々の弾性部材として従来よりも細いもの(具体的には390dtex以下、さらに好ましくは310dtex以下)を使用している。ところで、このような細い弾性部材は、製造工程でおむつのシート部材へ導入する際に導入部と接触して大きな摩擦力を受けて破断しやすい環境に置かれる。このために細い弾性部材には、摩擦力の低減を目的としてその表面に油剤が施されている。これがおむつのシート部材との接着を阻害するものとなって、固定することが困難となり、例え固定することができても、広いサイズ適合性を要求されるおむつの大きな伸縮幅には耐えられないものと考えられていたのである。しかし本願発明者らは、弾性部材物性、シート部材種類、接着剤種類及び製造面の工夫等によって、上述の常識を打ち破った。
【0038】
具体的には、以下の▲1▼〜▲4▼の素材面での工夫と、▲5▼の製造面での工夫とを組合わせることによって、上記常識を覆すことが可能となった。
▲1▼ 弾性部材として、伸長率の増加に対する応力の増加率の低いもの(3倍伸長時の応力が2倍伸長時の応力の2倍以下)を使用する。
▲2▼ 弾性部材を挟持固定する2枚のシート材として、坪量が10〜30g/m2のものを使用する。
▲3▼ 上記2枚のシート材のうち、少なくとも一方は構成する繊維太さ(平均)が4.5dtex以下(好ましくは1.0dtex以下)のものを使用する。
▲4▼ 接着剤として、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体系のホットメルトを使用する。
▲5▼ 弾性部材に接着剤を10〜50g/m2(好ましくは20〜40g/m2)塗工して2枚のシート材に接着固定する。
【0039】
胴回り弾性部材32を固定する上記2枚の不織布は、互いに接着されていることが好ましい。この際、接着剤はレッグカバー不織布24Aと外層不織布24Bのうち少なくとも一方に塗布すればよい。また、これら不織布に接着剤を塗布することによって胴回り弾性部材32の固定がより堅固なものとなり、着用者がイレギュラーな激しい動きをしても弾性部材が抜け落ちることがなくなる。なお、この際にはこれら不織布への接着剤塗工量を従来よりも減らすことができ(具体的には塗工量は1〜8g/m2)、細い弾性部材を短いピッチで配して生じたギャザーと相俟って、おむつにやわらかな風合いを与えることができる。
【0040】
図5は従来のパンツ型おむつの一例を示す斜視図である。また図4(b)は、従来のパンツ型おむつの図4(a)と同一位置に対応する断面図である。図1と図5とを比較すれば本実施形態にかかるパンツ型おむつ1の胴回りギャザーがより細かく、より多数形成されていることが明らかとなるであろう。また図4において(a)と(b)とを比較すれば、個々の胴回り弾性部材の太さ、及び使用本数の差が明らかとなる。
【0041】
本実施形態のパンツ型おむつ1を製造する方法の一例を以下に示す。外層体24を製造するには、まず、外層不織布24Bの全面にホットメルト接着剤を塗布する。次に、胴回り部9に、外層不織布24Bの幅方向に、胴回り部弾性部材32を所定の伸長状態で配設固定する。そして、ウエスト部弾性部材31及びレッグ部弾性部材30Bをそれぞれ所定位置に所定の伸長状態で配設固定する。その後、外層不織布24B上にレッグカバー不織布24Aを重ね合わせて両者を接合する。次いで、胴回り部弾性部材32をその幅方向中央部において切断する。このようにして、外層体24が得られる。一方、通常の製法に従って、吸収体本体20を製造する。しかる後に、吸収体本体20と外層体24とを部分接合によって固定する。更に、外層体24における腹側部2及び背側部3の左右両側縁2A、2B;3A、3Bをそれぞれ接合固定してパンツ型とし、本実施形態のパンツ型おむつ1が得られる。この接合には例えばヒートシール、高周波シール、超音波シール等の方法を好適に使用することができる。
【0042】
本実施形態のパンツ型おむつ1を構成する表面材21は、排泄物を吸収体23へ透過させる液透過性シートで、肌着に近い感触を有するものが好ましく、このような液透過性シートとしては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等が好ましい。
【0043】
また、防漏材22の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの高分子の液不透過性シートが好適に使用される。ムレ防止の観点からは、さらにこれらのシートに透湿性を付与して使用することが好ましい。
【0044】
吸収体23は、解繊パルプを主材として、高分子吸水ポリマーを併用したものが好ましく、また熱可塑性樹脂、セルロース繊維、高分子吸水ポリマーの混合物に熱処理を施したものが好ましい。
【0045】
立体ギャザー用弾性部材29A、29B、レッグ部弾性部材30A、30B、及びウエスト部弾性部材31は、天然ゴムや合成ゴムからなるエラストマーであり、その形態として糸状やフィラメント状、フィルム状、帯状のもののいずれかを使用することが好ましい。
【0046】
胴回り弾性部材32は、例えば、東レ・デュポン(株)社製の「Lycra」(商品名:登録商標)、旭化成工業(株)社製の「Roica」(商品名:登録商標)、アサヒテック(株)社製の「シルバークイーン」(商品名:登録商標)等を使用することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0047】
レックカバー不繊布24A、外層不繊布24Bとしてはエアースルー不繊布、ヒートロール不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、メルトブローンとスパンボンドとを積層したもの(例えばSMS、SMMS等)等一般的なものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。不織布を構成する繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンーポリプロピレンランダム共重合体を主成分とする樹脂等のポリオレフイン系繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等が好ましい。繊維の構造は単独繊維、芯/鞘型繊維、サイドバイサイド型繊維等が挙げられる。レッグカバー不織布に関しては風合い(肌触り感)、コスト、強度の点、特に胴回り弾性部材の固定安定等を考慮するとスパンボンド不織布、またはSMS、SMMSが好ましい。またその繊維の太さは良好な風合いを得るという観点から3.0dtex以下が好ましい。
【0048】
また、外層不織布24Bに関しては風合い(肌触り感)、コスト、毛羽立ち性の観点から、エアースルー不織布が好ましい。その繊維の太さは風合い、特に細かいシャーリングの風合いを良好なものとするという観点から2.0dtex以下が好ましい。レッグカバー不織布24A、外層不織布24Bともに液の防漏性を考慮すると撥水処理が施されているものがより好ましい。もしレッグカバー不織布24Aにスパンボンド系以外の不織布を用いるときは、外層不織布24Bにスパンボンド系不織布を使用してもよい。いずれか一方にスパンボンド系不織布を使用すると胴回り弾性部材32の固定安定性がより高まるからである。
【0049】
接着剤は、製造工程の簡略化、接着強度の確保等の観点からホットメルト系接着剤が好ましく使用されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜酢酸ビニル、石油樹脂、コールドグルー等を使用することもできる。
【実施例】
【0050】
(実施例1)手触り感の評価
胴回り部の柔らかさの指標として接触時の抵抗力の測定を行った。
<測定装置>
カーテック(株)社製自動化表面試験機(KESFB4−AUTO−A)を使用した。
<測定方法>
アクリル板上に未伸長状態のサンプルを両面テープで固定し、サンプル面を上にして試料台にセットし、測定を行った。
<測定条件>
測定速度(試料台の移動スピード)を1mm/sec、摩擦測定荷重(W)を50gfとした。測定から得られる平均表面摩擦係数(μ)を用い、次式から摩擦力((F)、抵抗力)を求めた。なお測定は少なくとも3回行い、その摩擦力の平均値をもって柔らかさとした。
F=μW
<測定結果>
【表1】
本発明にかかるパンツ型おむつの柔らかさは、従来品と比較して数値が小であった。すなわち摩擦力が小さく、従来品より柔らかなことを示している。
【0051】
(実施例2)装着圧
<測定方法>
周長=570mmの塩ビ管におむつを装着し(Lサイズ)、胴回り部側部の装着圧を測定した。測定装置として、株式会社エイエムアイ社製、衣服圧測定器(AMI3037−2)を使用した。胴回り部側部の各点における測定値を頻度(%)として表示した。
<測定結果>
【表2】
従来のパンツ型おむつに比較して、本発明にかかるパンツ型おむつは、圧力の高い部分(70g/cm2以上の部分)における頻度が大幅に減少した。すなわち圧力の部分的集中の度合いが低くなり、圧力の分散が実現されている。もって、着用者の肌にゴム跡付きが生じることがなく、やわらかくやさしい感触を得ることができる。
【0052】
(実施例3)断面拡大比較
本発明にかかるパンツ型おむつ、及び従来のパンツ型おむつの胴側面部を、立位における水平方向に切断して、切断面の顕微鏡写真を撮影し、両者を比較した。図6(a)は、本発明にかかるパンツ型おむつ、(b)は従来のパンツ型おむつの断面顕微鏡写真を示している。各写真におけるスケールの長さは5mmを表している。両者を比較すれば明らかなように、本発明にかかるパンツ型おむつは、従来のパンツ型おむつより細かなギャザーが多数形成されている。これによっても、圧力の部分的集中の度合いが低くなり、圧力の分散が実現されて、着用者の肌に局部的に高い圧力を生じる部分がなく、ゴム跡付きが生じることがないことがわかる。
【0053】
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うパンツ型おむつもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【0054】
【発明の効果】
【0055】
以上に説明したように、本発明のパンツ型おむつによれば、複数の胴回り弾性部材それぞれの2倍伸長時の応力が20gf以下で、かつ3倍伸長時応力が2倍伸長時応力の2倍以下であって、当該複数の弾性部材間を5mm以下にして2枚のシートの間に配しているため、広いサイズ範囲にわたり着用者の胴周囲部に「やわらかさ」と「やさしさ」とを実感させることができ、しかもゴムの跡付きが低減される。そして、胴周囲部のフラップ部分からの排泄物の滲み漏れが防止されるとともに、開口部からの排泄物の漏れ出しがない。更には、おむつ構成材料と製造工程との工夫を行うことによって、広いサイズ範囲にわたって伸縮しても、胴周囲部弾性部材が脱落することなく、安定的に上記効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパンツ型おむつの一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示すパンツ型おむつを組み立てる前の状態を表面材側から見た伸長状態での平面図である。
【図3】図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】(a)は図2におけるIV−IV線断面図、(b)は従来のパンツ型おむつにおける(a)に相当する断面図である。
【図5】従来のパンツ型おむつの一例を示す斜視図である。
【図6】本発明にかかるパンツ型おむつと従来のパンツ型おむつの胴回り側部の断面顕微鏡写真である。
【符号の説明】
9 胴周囲部(胴回り部)
21 表面材
22 防漏材
23 吸収体
24A レッグカバー不織布(シート)
24B 外層不織布(シート)
32 胴回り弾性部材
Claims (5)
- 液透過性の表面材と、液不透過性の防漏材と、両部材の間に介在する液保持性の吸収体とを具備し、着用者の胴回りに位置する胴周囲部の両側部に、周方向に向けて配置される胴回り弾性部材を複数本備えたパンツ型おむつであって、
前記胴回り弾性部材それぞれの2倍伸長時の応力が20gf以下であるとともに、3倍伸長時の応力が2倍伸長時応力の2倍以下であり、
前記複数本の胴回り弾性部材はそれぞれの間隔が平均5mm以下を保持して配置されつつ2枚のシートの間に固定されている、パンツ型おむつ。 - 前記複数本の胴回り弾性部材を備えた胴回り部全体の、80%伸長時の応力が400〜800gfである、請求項1に記載のパンツ型おむつ。
- 前記2枚のシートは不織布であり、
前記胴回り弾性部材は前記不織布のうち少なくとも一方に塗布された接着剤により固定保持され、
前記胴回り弾性部材を固定保持するための前記接着剤の前記不織布への塗布量は、1〜10g/m2である請求項1または2のいずれかに記載のパンツ型おむつ。 - 前記胴回り弾性部材は、更に前記胴回り弾性部材に直接塗布された接着剤により前記2枚のシートに固定保持され、前記胴回り弾性部材への前記接着剤の塗布量は10〜50g/m2であることを特徴とする請求項3に記載のパンツ型おむつ。
- 前記胴回り弾性部材は糸ゴムであり、前記糸ゴムの太さは390dtex以下である請求項1〜4のいずれかに記載のパンツ型おむつ。
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