JP2006100422A - 積層コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

積層コンデンサ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006100422A
JP2006100422A JP2004282528A JP2004282528A JP2006100422A JP 2006100422 A JP2006100422 A JP 2006100422A JP 2004282528 A JP2004282528 A JP 2004282528A JP 2004282528 A JP2004282528 A JP 2004282528A JP 2006100422 A JP2006100422 A JP 2006100422A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
external terminal
terminal electrode
electrode
multilayer capacitor
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004282528A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Tsujimura
靖裕 辻村
Motonobu Kurahashi
元信 倉橋
Manabu Sato
学 佐藤
Hisato Kashima
壽人 加島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2004282528A priority Critical patent/JP2006100422A/ja
Publication of JP2006100422A publication Critical patent/JP2006100422A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

【課題】外部端子電極同士の短絡が発生しにくくて、しかもはんだ接続部分の接合強度が高い積層コンデンサを提供すること。
【解決手段】本発明の積層コンデンサ11は、積層部12と外部端子電極41,42とを有する。積層部12は、第1主面13及び第2主面14を有する。積層部12は、複数の誘電体層15と複数の内部電極層21,22とが交互に積層された構造を有する。ビア導体31,32は、複数の誘電体層15を貫通し、複数の内部電極層21,22を電気的に接続する。第1主面13の外部端子電極41は、オーバーハング部56を有する。外部端子電極41は、第1主面13の側にてビア導体31,32に電気的に接続される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造を備える積層コンデンサ及びその製造方法に係り、特には外部端子電極の形状等に特徴を有する積層コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
従来、例えば積層セラミックコンデンサ等に代表されるような積層コンデンサがよく知られている。この種の積層コンデンサは、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造の積層部を備えている。積層部の内部には、複数の誘電体層を貫通して複数の内部電極層を接続するビア導体が形成されている。そして、積層部の表面側や裏面側には複数の外部端子電極が配置されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1においては、積層部表面側のビアの端部にパッドが設けられており、このパッドが外部端子電極として機能する。
従来の積層コンデンサは例えば以下のような手順で製造される。まず複数枚のグリーンシートを作製し、それらの表面に導電性金属ペーストを印刷することにより、内部電極層を形成する。次に、これら複数枚のグリーンシートを積層圧着してセラミック積層体とし、次いでそのセラミック積層体を貫通するビアを形成する。次に、セラミック積層体に導電性金属ペーストを印刷することにより、ビア内に導電性金属ペーストを充填してビア導体とする。次に、セラミック積層体の所定箇所に導電性金属ペーストを印刷することにより、外部端子電極を形成する。そして、焼成を行ってセラミック及びペースト中の金属を同時焼結させた後、必要に応じて外部端子電極にめっきを施すことにより、積層コンデンサが完成する。このようにして製造された積層コンデンサは他の部品(ICチップやICチップ搭載基板など)と電気的に接続された状態で使用される。そのため、積層コンデンサの外部端子電極は、他の部品の電極に対して例えばはんだバンプを介して接続される。
特開2003−158030号公報
ところで、近年における電子部品製造業界では、積層コンデンサと他の部品(ICチップやICチップ搭載基板など)との接続部分に高い信頼性が要求されており、そのために例えば外部端子電極の高さをある程度高くすべきと考えられる。即ち、積層コンデンサと他の部品とで熱膨張係数に差があったとしても、外部端子電極が高ければ熱応力の緩和が期待できるからである。外部端子電極の高さを確保する方法としては、外部端子電極を構成する導電性金属ペーストを複数回重ねて印刷する方法が考えられる。しかしながら、この手法の場合、印刷形成された電極下段部の上に重ねて電極上段部を印刷することになるため、電極下段部の周縁部に余剰の導電性ペーストが流れて滲んで周囲に広がる可能性がある。よって、外部端子電極のピッチがファインになると、外部端子電極同士の短絡が発生するおそれがある。また、例えば銀ペースト等を用いて外部端子電極を形成した場合には、めっき後の信頼性試験においてイオンマイグレーションを起こす可能性があり、これにより変色が起こることも予想される。
さらに、信頼性の向上の観点からすると、積層コンデンサと他の部品とのはんだ接合部分には極力高い強度が付与されるべきであり、この要求は今後いっそう高度化すると考えられる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、外部端子電極同士の短絡が発生しにくくて、しかもはんだ接合部分の強度が高い積層コンデンサを提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記の優れた積層コンデンサを得るのに適した製造方法を提供することにある。
そして、上記課題を解決するための手段としては、第1主面及び第2主面を有し、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造の積層部と、前記複数の誘電体層を貫通し、前記複数の内部電極層を接続するビア導体と、前記第1主面及び前記第2主面のうちの少なくともいずれかの側にて前記ビア導体に接続された外部端子電極とを備えた積層コンデンサであって、前記外部端子電極はオーバーハング部を有することを特徴とする積層コンデンサがある。
従って、上記形状の外部端子電極の周縁に形成されたオーバーハング部に例えばはんだやめっき層が引っ掛かりやすくなり密着性が向上する結果、積層コンデンサの外部端子電極と他部品の電極とのはんだ接合部分の強度が高くなる。また、外部端子電極周縁部が滲んで周囲に広がった部分を除去してできたオーバーハング部であれば、外部端子電極のピッチがファインになったとしても、外部端子電極同士の短絡が発生しにくくなる。
ここで、上記手段にかかる積層コンデンサとは、積層電子部品の一種であって、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造を有するものを指している。その具体例としては、積層セラミックコンデンサや積層セラミックコンデンサ内蔵基板などがある。とりわけ前記積層セラミックコンデンサとしては、複数のビア導体をアレイ状に配置したタイプの積層セラミックコンデンサ、即ちビアアレイタイプの積層セラミックコンデンサであることがよい。
積層コンデンサを構成する積層部は、第1主面及び第1主面の反対側にある第2主面を有する板状物であって、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造を有している。例えば、積層コンデンサがビアアレイタイプの積層セラミックコンデンサである場合、内部電極層は2つの群(第1内部電極層からなる群と第2内部電極層からなる群)に分けられる。この場合、第1内部電極層及び第2内部電極層は一層おきに配置される。
誘電体層はセラミック誘電体層であることが好ましい。セラミック誘電体層とは、誘電率が高いセラミック(比誘電率が5.0以上のセラミックと定義する。)からなる層のことをいい、具体的にはペロブスカイト型結晶構造を有した複合酸化物の層がこれに該当する。かかる複合化合物の具体例としては、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸鉛及びチタン酸ストロンチウムから選択される1種または2種以上にて構成された化合物を挙げることができる。
内部電極層は、積層部の内部に配置された層状の電極のことを指す。内部電極層は、例えば、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、銅、タングステン等を主成分として形成されている。
誘電体層の厚さは1μm以上10μm以下に設定されることがよく、好ましくは5μm以上10μm以下に設定される。内部電極層の厚さは誘電体層の厚さよりも薄くなるように例えば0.5μm以上5μm以下に設定されることがよく、好ましくは1μm以上3μm以下に設定される。
前記積層部には複数の誘電体層を貫通するビアが設けられており、そのビア内には複数の誘電体層を貫通して複数の内部電極層を接続するビア導体が形成されている。例えば、積層コンデンサがビアアレイタイプの積層セラミックコンデンサである場合、ビア導体は、複数の第1内部電極層同士を電気的に接続する第1ビア導体と、複数の第2内部電極層同士を電気的に接続する第2ビア導体という2つの群に分けられる。第1ビア導体と第2内部電極層とは電気的に絶縁されており、第2ビア導体と第1内部電極層とは電気的に絶縁されている。
ビア導体は、積層部の第1主面及び前記第2主面間を貫通する貫通ビア導体であってもよく、積層部の第1主面及び前記第2主面間を貫通しない非貫通ビア導体であってもよい。ビア導体は、上記の内部電極層と同様に、例えば、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、銅、タングステン等を主成分として形成される。ビア導体の直径は50μm以上120μm以下に設定されることがよく、好ましくは60μm以上110μm以下に設定され、最も好ましくは70μm以上100μm以下に設定される。また、ビア導体の間隔は100μm以上600μm以下に設定されることがよく、好ましくは150μm以上450μm以下に設定される。ここで、ビア導体の間隔とは、隣接するビア導体同士の中心間距離、つまりビア導体のピッチのことを意味する。
積層コンデンサを構成する外部端子電極とは、例えば面実装のための端子電極(面実装端子電極)のこと等を指す。かかる外部端子電極は、第1主面側、第1主面の反対側にある第2主面側、または第1主面及び第2主面の両側に配置されるとともに、ビア導体に電気的に接続されている。この場合において外部端子電極は、例えば別の導体を介して間接的にビア導体に接続されていてもよいが、ビア導体の端部に直接接続されていることが好ましい。なお、前記外部端子電極は、導体部とは別体で形成されたものであって、導体部を形成する際に当該導体部の一部として同時に形成されたものではないことがよい。つまり、前記外部端子電極は、導体部とは別の工程により形成されたものであることがよい。また、ビアアレイタイプの積層セラミックコンデンサの場合は、隣接する外部端子導体同士の中心間距離が、ビア導体の間隔と等しくなる。
積層コンデンサを構成する外部端子電極は、オーバーハング部を有している。ここで「オーバーハング部」とは、所定方向に張り出した部分のことを指す。例えば、前記オーバーハング部は、外部端子電極の主面側の周縁部に位置していることが好適である。この位置にオーバーハング部があると、外部端子電極の主面側の周縁部にて、はんだやめっき層等が食い込んで引っ掛かった状態となりやすいので、短絡の防止のみならず、はんだ接合部分の強度の向上を達成しやすくなる。
この場合、前記オーバーハング部は、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部にて、鍔状に張り出していることが好適である。このような形状であると、鍔状に張り出した部分にはんだ等がよりいっそう食い込みやすくなる。また、同様の理由により、前記オーバーハング部は、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部にて、前記積層部の厚さ方向に対して略垂直な方向に張り出していることが好適である。
前記外部端子電極は、段を有しない構造(段なし構造)であってもよいが、高さや表面積の確保といった観点からすれば、段を有する構造(段付き構造)であるほうがよい。より具体的にいうと、前記外部端子電極は、オーバーハング部を有する電極下段部と、前記電極下段部上に形成された電極上段部とを有する段付き構造であることが好ましい。この構造であると、外部端子電極の主面側の周縁部にオーバーハング部が位置した状態となり、そのオーバーハング部にて、はんだ等が食い込んで引っ掛かった状態となる。また、段付き構造により表面積が増えて、はんだとの接合界面が増えることとなる。よって、短絡の防止及びはんだ接合部分の強度の向上を達成しやすくなる。前記外部端子電極は、さらに、前記電極下段部及び前記電極上段部の境界に位置する段差部を有していてもよい。
前記外部端子電極は、上記の内部電極層やビア導体と同様に、例えば、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、銅、タングステン等を主成分として形成される。なお、外部端子電極はニッケルを主成分として形成されていることが好ましい。ニッケルは比較的安価な材料であることに加え、チタン酸バリウムなどの高誘電率セラミックとの同時焼結が可能だからである。
また、誘電体層が低温で焼結可能なセラミックからなる場合には、銀等を主成分とした外部電極端子を形成してもよい。そしてこの構成を採用した場合であっても、外部端子電極にオーバーハング部を形成したことにより、めっき後の信頼性試験におけるイオンマイグレーションの発生が回避される。
前記外部端子電極は、他部品の電極に対してはんだ等のロウ材を介して接続されるべきものである。従って、例えば、第1主面を半導体集積回路素子または半導体集積回路素子搭載基板が搭載されるべき面であるとした場合、前記外部端子電極はその第1主面上に配置されることがよい。外部端子電極の高さは、前記他部品の電極の形状等に応じて適宜設定され、例えば25μm以上であることがよく、25μm以上100μm以下であることがさらによい。
前記外部端子電極の表面には、めっき層が形成されていてもよい。この場合、外部端子電極にはオーバーハング部があることから、当該部分の表面にめっき層が引っ掛かりやすくなり、外部端子電極に対するめっき層の密着強度が高くなる。このことは、はんだ接合部分の強度の向上にも寄与する。
前記めっき層は、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部に張り出した前記オーバーハング部に食い込むように形成されていることが好ましく、このように形成されているとめっき層の密着強度がよりいっそう高くなる。
例えば、前記外部端子電極がニッケルを主成分として形成されている場合、外部端子電極の表面をニッケルめっき層で被覆することがよく、この構成によれば電極表面を改質してはんだ濡れ性を向上させることができる。はんだ濡れ性の向上は、はんだ接続部分の接合強度の向上に貢献するからである。また、ニッケルめっき層上にさらに金めっき層を形成することがよく、この構成によればはんだ濡れ性をよりいっそう向上させることができる。
そして、上記の課題を解決するための手段としては、前述した積層コンデンサの製造方法であって、前記積層コンデンサの前記外部端子電極の周縁部をエッチング処理することにより、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部に前記オーバーハング部を形成するオーバーハング部形成工程を含むことを特徴とする積層コンデンサの製造方法がある。また、これとは別の手段としては、前述した積層コンデンサの製造方法であって、前記積層部となるセラミックグリーンシート積層体の積層体主面上に、導電性材料を用いて、前記外部端子電極となる表面端子部を形成する表面端子部形成工程と、前記表面端子部を加熱して焼結させることにより、前記外部端子電極を形成する焼成工程と、前記積層コンデンサの前記外部端子電極の周縁部をエッチング処理することにより、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部に、前記オーバーハング部を形成するオーバーハング部形成工程とを含むことを特徴とする積層コンデンサの製造方法がある。
従って、これらの製造方法によれば、外部端子電極の周縁部に対するエッチング処理により、オーバーハング部を有する外部端子電極を比較的簡単にかつ低コストで形成することができる。また、例えば電極周縁部が滲んで周囲に広がっていたとしても、オーバーハング部形成工程の際のエッチング処理によりその滲み部分が除去されるため、外部端子電極同士の短絡の発生を防止することができる。
この場合、例えば、前記表面端子部形成工程は、前記積層部となるセラミックグリーンシート積層体の積層体主面上に、導電性材料を複数回重ねることで、前記外部端子電極となる段付き構造の表面端子部を形成する多段階形成工程であることがよい。このような多段階形成工程によれば、焼成工程を経て段付き構造の外部端子電極を確実に得ることができる。また、本願特有の課題である「電極周縁部の滲み」は上記の多段階形成工程を実施した場合に起こりやすく、それゆえこの工程の実施後にオーバーハング部形成工程を実施することには大きな意義があるからである。なお、前記表面端子部形成工程は、前記積層部となるセラミックグリーンシート積層体の積層体主面上に、導電性材料を複数回重ねて印刷することで、前記外部端子電極となる段付き構造の表面端子部を形成する多段階印刷工程であってもよい。また、このような多段階形成工程では、メタルマスクまたはスクリーンマスクを用いて印刷を行うことがよく、これによれば形状のよい外部端子電極を得やすくなる。
本工程で使用する導電性材料としては、導電性金属ペーストが好適である。このような導電性金属ペーストは、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、銅、タングステンから選択される1種または2種以上の金属を含むことが好ましい。これらのなかでもニッケルを含むペーストを選択することがよい。この場合、積層体との焼成収縮率のマッチング及び密着強度を得るために、原料組成及び原料粒径の最適化が図られる。また、導電性金属ペーストの粘度については500Pa・s以上5000Pa・s以下(東機産業株式会社製 RE80型粘度計3°×R7.7ロータ 0.5rpm 1分値 25℃)に設定することが好ましく、500Pa・s以上2000Pa・s以下に設定することがより好ましい。ペースト粘度が500Pa・s未満であると、流動性が高くなりすぎて重ね塗り印刷を行いにくくなるからである。一方、ペースト粘度が5000Pa・sを超えると、ペーストの版抜け性が悪化するおそれがあるからである。なお、ペーストの粘度は、導電性金属の含有量や有機溶媒の添加量などの変更により増減することができる。
前記オーバーハング部形成工程におけるエッチング処理としては、乾式エッチング及び湿式エッチングのいずれであってもよいが、大型で高価な設備が不要なためコスト性に優れる湿式エッチングのほうが好ましい。即ち、外部端子電極を構成する金属を溶解しうるエッチャントを用いて湿式でエッチング処理をすることが好適である。外部端子電極の周縁部をエッチングする場合、外部端子電極を構成する金属を直接的に溶解除去するか、外部端子電極の周囲に存在する誘電体を印刷滲みもろとも溶解除去するか、外部端子電極を構成する金属及び外部端子電極の周囲に存在する誘電体を併せて溶解除去する方法を採ることができる。なお、めっき処理を行う場合は、めっきの前処理工程条件を適宜調整して、湿式エッチング処理をめっき前処理と連続又は同時に行うようにしてもよい。めっき前処理の条件は、所望のオーバーハング形状が得られる条件を、使用する薬液に合わせて適宜調整する。
また、前記オーバーハング部形成工程では、前記外部端子電極の周縁部を露出させた状態で前記外部端子電極を覆うレジストを設けてエッチング処理を行うことが好ましい。このようにレジストを設けておくと、露出している周縁部のみを除去できる一方、覆われている周縁部以外の部分(例えば上部)については除去せずにそのまま残すことができる。従って、外部端子電極の上部が除去されて外部端子電極の高さが低くなる等といった事態を未然に防ぐことができる。また、電極周縁部が滲んで周囲に広がっていたとしても、そこをエッチング処理により効率よく除去することができ、所望形状のオーバーハング部を周縁部に選択的に形成することが可能となる。なお、外部端子電極の表面に浮いたガラス成分などの不純物の除去を併せて行いたい場合には、レジストを設けることなくエッチング処理を行うのがよい。
前記オーバーハング部形成工程を行った後、さらに、前記外部端子電極の表面にめっき層を形成するめっき工程を行うことが好ましい。このようにすれば、オーバーハング部の下部にめっき層の一部が食い込んだ状態で、外部端子電極の表面をめっき層で覆うことができる。このため、外部端子電極に対するめっき層の密着強度を高くすることができる。
さらに、上記の課題を解決するための別の手段としては、前述した積層コンデンサの製造方法であって、前記主面のほぼ全域に導電性被膜層を形成する被膜形成工程と、前記導電性被膜層をエッチング処理することにより、前記外部端子電極及び前記オーバーハング部を形成する外部端子電極及びオーバーハング部形成工程とを含むことを特徴とする積層コンデンサの製造方法がある。また、これとは別の手段としては、前述した積層コンデンサの製造方法であって、前記積層部となるセラミックグリーンシート積層体の積層体主面のほぼ全域に導電性材料を印刷して焼成することにより、前記外部端子電極となる導電性被膜層を形成する被膜形成工程と、前記導電性被膜層をエッチング処理することにより、前記外部端子電極及び前記オーバーハング部を形成する外部端子電極及びオーバーハング部形成工程とを含むことを特徴とする積層コンデンサの製造方法もある。
従って、これらの製造方法によれば、外部端子電極に対するエッチング処理により、オーバーハング部を有する外部端子電極を比較的簡単にかつ低コストで形成することができる。なお、この製造方法によれば、そもそも電極周縁部が滲んで周囲に広がる心配もなく、外部端子電極同士の短絡の発生を未然に防止することができる。
前記被膜形成工程では、従来周知の成膜法(例えば印刷、めっき、CVD、スパッタなど)により導電性被膜層を形成することができる。この場合、導電性材料としては、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、銅、タングステンから選択される1種または2種以上の金属がよい。
前記外部端子電極及びオーバーハング部形成工程におけるエッチング処理としては、乾式エッチング及び湿式エッチングのいずれであってもよいが、大型で高価な設備が不要なためコスト性に優れる湿式エッチングのほうが好ましい。即ち、外部端子電極を構成する金属を溶解しうるエッチャントを用いて湿式でエッチング処理をすることが好適である。また、前記外部端子電極及びオーバーハング部形成工程では、前記外部端子電極が形成されるべき箇所のみを覆うレジストを設けてエッチング処理を行うことが好ましい。
オーバーハング部形成工程の後には、さらに、外部端子電極の表面にめっき層を形成するめっき工程を行うことが好ましい。このようにすれば、オーバーハング部の下部にめっき層の一部が食い込んだ状態で、外部端子電極の表面をめっき層で覆うことができる。このため、外部端子電極に対するめっき層の密着強度を高くすることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化した実施形態の積層セラミックコンデンサ及びその製造方法について図1〜図15に基づき説明する。図1は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ11の概略断面図である。図2,図3は、積層セラミックコンデンサ11の内層における接続を説明するための概略説明図である。図4は、積層セラミックコンデンサ11における上面13側の外部端子電極41の概略断面図である。図5は、積層セラミックコンデンサ11における下面14側の外部端子電極42の概略断面図である。図6〜図14は、積層セラミックコンデンサ11の製造方法を説明するための概略断面図である。図15は、はんだ接合部分を示す概略断面図である。
図1等に示されるように、本実施形態の積層セラミックコンデンサ11は、いわゆるビアアレイタイプの積層セラミックコンデンサである。積層セラミックコンデンサ11を構成する積層部12は、上面13(第1主面)及び下面14(第2主面)を有する板状物である。積層部12の上面13側には、ICチップ搭載基板16(半導体集積回路素子搭載基板)が搭載されるようになっている。一方、積層部12は、下面14側を下に向けた状態でマザーボード17上に搭載されるようになっている。積層部12は、多数のセラミック層15(誘電体層)と多数の内部電極層21,22とを交互に積層した構造を有している。セラミック層15は、高誘電率セラミックの一種であるチタン酸バリウムの焼結体からなり、内部電極層21,22間の誘電体(絶縁体)として機能する。セラミック層15の厚さは5μm程度に設定されている。第1内部電極層21及び第2内部電極層22は、いずれもニッケルを主成分として形成された厚さ1.5μm〜1.8μm程度の層であって、積層部12の内部において一層おきに配置されている。
積層部12には多数のビアホール33が形成されている。これらのビアホール33は、積層部12をその厚さ方向に貫通するとともに、全面にわたって格子状(アレイ状)に配置されている。各ビアホール33内には、積層部12の上面13及び下面14間を貫通する複数のビア導体31,32が、ニッケルを主材料として形成されている。図3等に示されるように、各第1ビア導体31は、各第1内部電極層21を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。一方、各第1ビア導体31は、各第2内部電極層22に設けられたクリアランスホール34を貫通することにより、各第2内部電極層22とは電気的に絶縁されている。各第2ビア導体32は、各第2内部電極層22を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。一方、図2等に示されるように、各第2ビア導体32は、各第1内部電極層21に設けられたクリアランスホール35を貫通することにより、各第1内部電極層21とは電気的に絶縁されている。なお本実施形態では、ビア導体31,32の直径が100μm程度に設定され、ビアピッチが400μmに設定されている。また、各クリアランスホール34,35の直径は約300μmに設定されている。
そして図1等に示されるように、本実施形態の積層セラミックコンデンサ11は、上面13及び下面14の両方に多数の外部端子電極41,42をそれぞれ備えている。上面13側の外部端子電極41は、ICチップ搭載基板16が有する電極18に対して、はんだバンプ19を介して電気的に接続される。一方、下面14側の外部端子電極42は、マザーボード17側が有する電極に対して、はんだを介することなく機械的な接触のみをもって電気的に接続される。よって、これら2種の外部端子電極41,42は異なる形状を有している。
図2等に示されるように、上面13側に配置された外部端子電極41は、電極下段側層51上に電極上段側層52を積み重ねた2段構造(段付き構造)であって、電極下段側層51と電極上段側層52との境界に段差部53(くびれ部)を有している。図4に示されるように、外部端子電極41の高さは40μm程度に設定されている。外部端子電極41はニッケルを主材料として形成されるとともに、その表面がめっき層43(ニッケルめっき層及び金めっき層)によって全体的に被覆されている。外部端子電極41の底面略中央部は、積層部12の上面13から若干引っ込んだビア導体31,32の端面に対して直接接続されている。
図4に示されるように、外部端子電極41を構成する電極下段側層51の周縁部(即ち外部端子電極41の主面側の周縁部)には、オーバーハング部56が設けられている。本実施形態のオーバーハング部56は、積層部12の厚さ方向に略垂直な方向(即ち図2の左右方向)に向けて、鍔状に張り出している。従って、外部端子電極41を全体的に覆うめっき層43の一部が、オーバーハング部56の下部に食い込んで引っ掛かり、めっき層43が外部端子電極41に対して強固に密着した状態となっている。
図5等に示されるように、下面14側に配置された外部端子電極42も、ニッケルを主材料として形成されるとともに、その表面がめっき層43(ニッケルめっき層及び金めっき層)によって被覆されている。そして、外部端子電極42の底面略中央部は、下面14から若干引っ込んだビア導体31,32の端面に対して直接接続されている。
下面14側の外部端子電極42は、段なし構造であって特に段差部53(くびれ部)を有していない点で、上面13側の外部端子電極41とは形状が異なっている。外部端子電極42の高さは20μm程度に設定され、上面13側の外部端子電極41の約半分の値となっている。また、部品厚さ方向から見たときの電極上段側層52の形状は略円形状であり、その直径は約350μmである。即ち、上面13側の外部端子電極41は厚膜・小径であるのに対し、下面14側の外部端子電極42は薄膜・大径となっている。
マザーボード17側から外部端子電極42を介して通電を行い、第1内部電極層21−第2内部電極層22間に電圧を加えると、第1内部電極層21に例えばプラスの電荷が蓄積し、第2内部電極層22に例えばマイナスの電荷が蓄積する。その結果、積層セラミックコンデンサ11がコンデンサとして機能する。また、この積層セラミックコンデンサ11では、第1ビア導体31及び第2ビア導体32がそれぞれ交互に隣接して配置され、かつ、第1ビア導体31及び第2ビア導体32を流れる電流の方向が互いに逆向きになるように設定されている。これにより、インダクタンス成分の低減化が図られている。
次に、本実施形態の積層セラミックコンデンサ11の製造方法について述べる。
(1)グリーンシート61の形成
まず、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の長尺状のキャリアフィルム(図示略)上にチタン酸バリウム等からなるセラミックスラリーを均一に薄く塗布して乾燥させる。これにより、キャリアフィルム上にセラミックのグリーンシート61が形成される。この後、グリーンシート61を一定形状で切り出す作業が行われる。このグリーンシート61は焼成後にセラミック層15となる。
(2)内部電極部121,122の形成
次に、グリーンシート61に図示しないメッシュマスクを配置して、内部電極層用ニッケルペーストP1をスクリーン印刷し乾燥させることにより、後に内部電極層21,22となる内部電極部121,122を形成する(図6参照)。第1内部電極層21における所定の位置にはクリアランスホール34が形成され、第2内部電極層22における所定の位置にはクリアランスホール35が形成されている。このとき印刷厚は2μm〜3μmに設定される。ここで使用する内部電極層用ニッケルペーストP1は約55質量%無機固形分と約45質量%ビヒクルとを含んでいる。無機固形分は、ニッケル粉末(DSEM=0.4μm)と、共材(チタン酸バリウム粉末)とからなる。ビヒクルは、樹脂(エトセル)と、有機溶剤(テルピネオール)とからなる。そして、このような組成のペーストP1の粘度は、印刷時に約20Pa・sに調整される。
(3)グリーンシート61の積層圧着
次に、内部電極が印刷された複数枚のグリーンシート61を積層する。その際、第1内部電極部121が形成されているグリーンシート61と、第2内部電極部122が形成されているグリーンシート61とを交互に配置する(図7参照)。そして、従来周知のラミネート装置を用いて、所定温度条件下でシート積層方向に押圧力を付与することにより、各グリーンシート61を圧着して一体化させる。その結果、厚さ1mm程度のグリーンシート積層体62が得られる。本実施形態では、積層圧着時の温度を60℃〜80℃に設定し、押圧力を300kg/cm〜1000kg/cmに設定することとしている。また、積層数を100層〜120層程度に設定している。積層数については、要求されるスペック等に応じて任意に変更可能である。
(4)レーザー照射によるビアホール33の形成
次に、レーザー加工機を用いてレーザービームを照射することにより、グリーンシート積層体62に直径約120μmのビアホール33を多数個貫通形成する(図8参照)。
(5)圧入充填法による導体部131,132の形成
ここで使用するビア導体用ニッケルペーストP2は90質量%の無機固形分と10質量%のビヒクルとを含んでいる。無機固形分は、ニッケル粉末(DSEM=0.4μm〜3μm)と、共材(チタン酸バリウム粉末)とからなる。ビヒクルは、(エトセル)と、有機溶剤(テルピネオール)と、添加剤(分散剤、酸化防止剤等)からなる。そして、このような組成のペーストP2の粘度は、充填性を考慮して100000Pa・s〜1000000Pa・sの範囲内にて設定され、好ましくは200000Pa・s〜300000Pa・sの範囲内にて設定される。
次に、ペースト圧入充填装置を用いて、上記のビア導体用ニッケルペーストP2を各ビアホール33内に充填する。ここで使用されるペースト圧入充填装置は、充填容器及び押圧板を備えている。充填容器内にはビア導体用ニッケルペーストP2が満たされている。充填容器の底部には底板が上下動可能に設けられている。ビアホール33が形成されたグリーンシート積層体62はその充填容器上に載置され、さらにそのグリーンシート積層体62上には押圧板が配置される。そして、この状態で前記底板を押し上げることにより厚さ方向に圧力を加え、ビア導体用ニッケルペーストP2を各ビアホール33内に充填する(図9参照)。このような圧入充填法によれば、高粘度のビア導体用ニッケルペーストP2を各ビアホール33内に確実に充填することができ、ビア導体31,32の電気的特性の向上が図りやすくなる。なお、圧入充填時に加える圧力は、ビアホール33の直径やビア導体用ニッケルペーストP2の粘度等のパラメータにもよるが、本実施形態の条件下では2.0MPa〜7.5MPaの範囲内で設定されることが好ましい。下限値である2.0MPa以上に設定することで、各ビアホール33内にビア導体用ニッケルペーストP2を確実に充填することができる。また、上限値である7.5MPa以下に設定することで、グリーンシート積層体62に対する過剰の押圧力付加が避けられ、クラック等の発生を未然に防止することができる。
また、ペースト充填に際してビアホール33内のエアは適宜の方法により外部に排出されることがよい。具体的には、押圧板の下面に通気性を有するシートを配置したり、押圧板自体を多孔質で通気性のある板材としたりすればよい。押圧板にこのような工夫を施すことにより、ペーストP2の充填性をいっそう高めることができる。
(6)上面13側における表面端子部141の形成
ここで使用する上面側外部端子電極用ニッケルペーストP3は80.0質量%の無機固形分と20.0質量%のビヒクルとを含んでいる。無機固形分は、ニッケル粉末(DSEM=0.4〜3.0μm)と、共材(チタン酸バリウム粉末)とからなる。ビヒクルは、樹脂(エトセル)と、有機溶剤(テルピネオール)とからなる。そして、このような組成のペーストP3の粘度は、印刷時に約1000Pa・sとなるように調整される。
次に、上記の上面側外部端子電極用ニッケルペーストP3を印刷するに際し、ビア導体31,32が形成されたグリーンシート積層体62を、従来周知のペースト印刷装置にセットする。そして、グリーンシート積層体62の上面13上に、図示しない第1メタルマスクを重ね合わせるようにして配置する。この第1メタルマスクは、電極下段側層51印刷用のメタルマスク(厚さ30μm)であって、電極下段側層51を形成すべき箇所に複数の開口部が透設されている。このようなマスク配置状態で第1メタルマスクの上面に上面側外部端子電極用ニッケルペーストP3を供給し、スキージの移動によってそのペーストP3を刷り込むようにする。すると、各開口部を介してペーストP3が印刷され、グリーンシート積層体62の上面13側にて各導体部131,132の上端面を覆うように電極下段側層51が形成される(図10参照)。印刷後、第1メタルマスクとグリーンシート積層体62とを引き離し、第1メタルマスクから電極下段側層51を版抜けさせる。なお、本実施形態では高粘度ペーストの印刷に適した第1メタルマスクを用いているため、所望の形状を保持したまま電極下段側層51を容易に版抜けさせることができる。
ここでグリーンシート積層体62をいったんペースト印刷装置から取り外して、電極下段側層51を所定時間、所定温度で乾燥させる。その結果、電極下段側層51中に含まれる有機溶剤量を低減し、電極下段側層51をある程度固化させる。このような乾燥を行っておくと、後でペーストP3の重ね塗りを行った場合でも電極下段側層51の形状が崩れにくくなり、ひいては上面13側の外部端子電極41の形成精度が高くなる。
次に、グリーンシート積層体62を再びペースト印刷装置にセットし、その上面13側に図示しない第2メタルマスク(厚さ30μm)を配置する。この第2メタルマスクは、電極上段側層52印刷用のメタルマスクであって、電極上段側層52を形成すべき箇所に複数の開口部が透設されている。開口部の開口面積は、第1メタルマスクのときよりも小さく設定されており、今回の印刷時のほうが前回の印刷時に比べて印刷層の印刷領域が小さくなっている。なお、第2メタルマスクにおける各開口部の下側開口縁は、電極下段側層51の上面に当接して支持される。従って、第2メタルマスクは、グリーンシート積層体62の上面13から若干浮いた状態で配置される。かかる配置態様を採ることは、確実に段差をつけるうえで好都合である。そして、このようなマスク配置状態で上面側外部端子電極用ニッケルペーストP3を刷り込むようにすると、各開口部を介してペーストP3が印刷され、電極下段側層51上に電極上段側層52が積み重ねられるようにして形成される(図10参照)。本実施形態では、使用後の第1メタルマスクを第2メタルマスクに交換して印刷を行っているため、上面13側の外部端子電極41の形成精度を向上させることができる。
印刷後、第2メタルマスクとグリーンシート積層体62とを引き離し、第2メタルマスクから電極上段側層52を版抜けさせる。なお、本実施形態では高粘度ペーストの印刷に適した第2メタルマスクを用いているため、所望の形状を保持したまま電極上段側層52を容易に版抜けさせることができる。この後、グリーンシート積層体62をペースト印刷装置から取り外して電極上段側層52を乾燥させる。その結果、電極下段側層51上に電極上段側層52を積み重ねた2段構造であって、電極下段側層51と電極上段側層52との境界に段差部53を有する所望の表面端子部141が、上面13側に形成される。なお、この表面端子部141は、後に焼成されて外部端子電極41となる。ただし、この時点では、電極下段側層51の周縁部が滲んで周囲に広がっているため、滲み部分57を有した外部端子電極41となっている(図10参照)。
(7)下面14側における表面端子部142の形成
ここで使用する下面側外部端子電極用ニッケルペーストP4は、70.0質量%の無機固形分と30.0質量%のビヒクルとを含んでいる。無機固形分は、ニッケル粉末(DSEM=0.4〜3.0μm)と、共材(チタン酸バリウム粉末)とからなる。ビヒクルは、樹脂(エトセル)と、有機溶剤(テルピネオール)とからなる。そして、このような組成のペーストP4の粘度は、印刷時に約100Pa・sに調整される。
次に、上記の下面側外部端子電極用ニッケルペーストP4を印刷するに際し、導体部131,132が形成されたグリーンシート積層体62を、従来周知のスクリーン印刷装置にセットする。そして、グリーンシート積層体62の下面14上に、図示しないメッシュマスクを重ね合わせるようにして配置する。このメッシュマスクは、下面14側の外部端子電極42を形成すべき箇所がメッシュ部となっている。このようなマスク配置状態でメッシュマスクの上面に下面側外部端子電極用ニッケルペーストP4を供給し、スキージの移動によってそのペーストP4を刷り込むようにする。このとき印刷厚は約25μmに設定される。すると、各メッシュ部を介してペーストP4が印刷され、グリーンシート積層体62の下面14側にて各導体部131,132の下端面を覆うように表面端子部142が形成される。印刷後、メッシュマスクとグリーンシート積層体62とを引き離し、メッシュマスクから表面端子部142を版抜けさせる(図11参照)。なお、本実施形態では低粘度ペーストの印刷に適したメッシュマスクを用いているため、クラック等を生じさせることなく表面端子部142を容易に版抜けさせることができる。この後、グリーンシート積層体62をスクリーン印刷装置から取り外して乾燥を行い、表面端子部142をある程度固化させる。
(8)溝入れ、脱脂、同時焼成
次に、グリーンシート積層体62にブレーク用の溝を格子状に入れた後、このグリーンシート積層体62を脱脂し、さらに所定温度で所定時間焼成を行う。その結果、チタン酸バリウム及びペーストP1〜P4中のニッケルが同時焼結し、セラミック焼結体となる。これにより表面端子部141が外部端子電極41となる(図12参照)。
(9)オーバーハング部56の形成
まず、セラミック焼結体の上面13全体にレジスト用材料を塗布し、露光及び現像を行うことにより、外部端子電極41がある箇所に選択的にエッチングレジスト59を形成する(図13参照)。ただし、エッチングレジスト59は、外部端子電極41のほぼ全体を覆うものの、外部端子電極41の周縁部(具体的には滲み部分57)については露出させた状態となる。そして次に、ニッケルを溶解しうるエッチャントを用いて、所定温度で所定時間のエッチング処理を行う。本実施形態において具体的には、脱脂処理した後、10%硫酸溶液をエッチャントとして用い、室温で1分間〜10分間のエッチング処理を行った。その結果、露出している電極周縁部の滲み部分57のみを除去し、所望形状のオーバーハング部56を電極下段側層51に形成する(図14参照)。なお、外部端子電極41の上部は覆われているので、エッチング処理を経ても何ら除去されず、そのままの高さで残すことができる。また、この工程を経ると、滲み部分57の除去によって、外部端子電極41同士の短絡が発生しにくくなる。しかも、このような湿式のエッチング処理によれば、大型で高価な設備が不要なため、製造コスト増を回避することができる。
(10)めっき
エッチングレジスト59を剥離した後、前記セラミック焼結体が有する各外部端子電極41,42に対して無電解ニッケルめっき(厚さ0.5μm〜3.0μm程度)を行い、続いて無電解金めっき(厚さ0.1μm〜1.0μm程度)を行う。その結果、各外部端子電極41,42を覆うめっき層43をそれぞれ形成する。なお、外部端子電極41,42の表面にめっきが施されていないと、共材として含まれるチタン酸バリウムが表面に露出してしまう。その点、めっき層43があるとチタン酸バリウムが表面に露出しなくなり、めっき濡れ性の向上が図られる。さらに、外部端子電極41に着目してみると、めっき層43の一部が、あたかもオーバーハング部56の下部に食い込んで引っ掛かった状態となる(図4参照)。なお、エッチングレジストを用いることなく、めっき前処理工程条件を適宜調整して、湿式エッチング処理をめっき前処理と連続又は同時に行うことができる。具体的には、脱脂処理した後、10%硫酸溶液を用いて室温で洗浄し、その後さらに希シアン化カリウム溶液を用いて室温にて1分間〜10分間洗浄することで、めっき前処理とエッチング処理とを連続又は同時に行うことができる。希シアン化カリウム溶液のような比較的強い薬液を用いた処理によれば、外部端子電極41表面にガラス成分が浮いている場合や外部端子電極41中にガラスフリットが含まれている場合でも、それらを確実に除去することができる。それゆえ、不純物が少ない状態でめっきを行うことができ、めっきの密着性を向上しやすくなる。
(11)ブレーク
上記のようなめっきを行った後、前記溝に沿ってセラミック焼結体をブレークすれば、複数の積層セラミックコンデンサ11を得ることができる。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の積層セラミックコンデンサ11は、鍔状に張り出したオーバーハング部56を有する外部端子電極41を備えている。そして、このような形状の外部端子電極41によれば、図15に示されるように、オーバーハング部56の表面にはんだバンプ19やめっき層43が引っ掛かりやすくなる。その結果、積層セラミックコンデンサ11の外部端子電極41と、ICチップ搭載基板16の電極18とのはんだ接合部分の強度が高くなる。従って、接続信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態のオーバーハング部56は、基本的に電極周縁部が周囲に広がってできた滲み部分57を、エッチング処理により除去することで形成されたものである。よって、ビアピッチがファインになったとしても、外部端子電極41同士の短絡が発生しにくくなる。
(2)本実施形態では、外部端子電極41に対する湿式のエッチング処理により、オーバーハング部56を形成する方法を採用している。よって、オーバーハング部56を有する外部端子電極41を比較的簡単にかつ低コストで形成することができる。
[第2実施形態]
次に、図16〜図19に基づき第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態のときとは若干異なる方法で積層セラミックコンデンサ11の製造を行っている。
第1実施形態で示した「(1)グリーンシート61の形成」、「(2)内部電極部121,122の形成」及び「(3)グリーンシート61の積層圧着」を順次実施して、複数(本実施形態では3つ)のグリーンシートブロック体161を作製する(図16参照)。これらのグリーンシートブロック体161は、後に複数のセラミック層15となる複数のグリーンシート61を積層してなる。グリーンシート61の片側面には、後に内部電極層21,22となる内部電極部121,122が形成されている。
次に、第1実施形態で示した「(4)レーザー照射によるビアホール33の形成」を実施し、各グリーンシートブロック体161に直径約120μmのビアホール33を多数個貫通形成する(図17参照)。さらに、第1実施形態で示した「(5)圧入充填法による導体部131,132の形成」を実施し、各ビアホール33内に、後にビア導体31,32となる導体部131,132を充填形成する(図18参照)。次に、電極充填後の各グリーンシートブロック体161を積層一体化してグリーンシート積層体62とする(図19参照)。この後、第1実施形態で示した「(6)上面13側における表面端子部141の形成」、「(7)下面14側における表面端子部142の形成」及び「(8)溝入れ、脱脂、同時焼成、めっき、ブレーク」を順次実施する。
そして、以上のようなプロセスによっても所望の積層セラミックコンデンサ11が製造可能である。特にこのプロセスによれば、積層数の多い積層セラミックコンデンサ11を比較的容易に得ることができる。
[第3実施形態]
次に、図20〜図24に基づき第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態のときとは異なる方法で積層セラミックコンデンサ11の製造を行っている。
まず、第1実施形態で示した「(1)グリーンシート61の形成」、「(2)内部電極部121,122の形成」、「(3)グリーンシート61の積層圧着」、「(4)レーザー照射によるビアホール33の形成」及び「(5)圧入充填法による導体部131,132の形成」を順次実施する。次に、グリーンシート積層体62の上面13(積層体主面)の全域に、導電性材料である上記のニッケルペーストP3を印刷する(図20参照)。ここでは印刷法を例示しているが、導電性材料からなる層を印刷法以外の方法により形成してもよい。そして、第1実施形態で示した「(7)下面14側における表面端子部142の形成」を行った後、「(8)溝入れ、脱脂、同時焼成」を行い、チタン酸バリウム及びペースト中のニッケルが焼結したセラミック焼結体とする(図21参照)。この工程を経ると、後に外部端子電極241となるべき導電性被膜層242が、積層部12の上面13全体に形成される。この導電性被膜層242はニッケルを主成分とするものである。次に、導電性被膜層242上にレジスト用材料を塗布し、露光及び現像を行うことにより、外部端子電極241が形成されるべき箇所に選択的にエッチングレジスト59を形成する(図22参照)。そして次に、ニッケルを溶解しうるエッチャントを用いて、所定温度で所定時間のエッチング処理を行う。本実施形態において具体的には、脱脂処理した後、10%硫酸溶液をエッチャントとして用い、室温で1分間〜10分間のエッチング処理を行った。その結果、導電性被膜層242の不必要部分を除去して複数の外部端子電極241を形成すると同時に、それらの電極周縁部にオーバーハング部56を形成する(図23参照)。この後、めっきを行って外部端子電極241の表面にめっき層43を形成し(図24参照)、さらにブレークを行って、積層セラミックコンデンサ11を完成させる。
以上のような製造方法であっても、外部端子電極241同士の短絡が発生しにくくて、しかもはんだ接合部分の強度が高い積層セラミックコンデンサ11を得ることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限度において、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
・オーバーハング部56を有する外部端子電極は、上記実施形態のような形状に限定されず、例えば図25〜図27に示されるような形状であってもよい。例えば、図25の外部端子電極341は、段なし構造であって全体的に丸みを帯びた断面形状を呈しており、電極下面側の周縁部(主面側の周縁部)にオーバーハング部56を有している。めっき層43の一部はオーバーハング部56の下部に食い込んだ状態となっている。図26の外部端子電極441は、段付き構造であって、オーバーハング部56を有する電極下段側層51と、電極上段側層52との境界に段差部53を有している。図27の外部端子電極541は、オーバーハング部56を有する電極下段側層51と電極上段側層52とからなるが、段なし構造となっている。めっき層43の一部はオーバーハング部56の下部に食い込んだ状態となっている。なお、図は便宜上、外部端子電極の周縁部の導電性皮膜層のみをエッチングした形で描かれているが、外部端子電極の周囲の誘電体をエッチングした場合や、外部端子電極の周縁部の導電性皮膜層及び外部端子電極の周囲の誘電体をエッチングした場合であれば、オーバーハング部は現在図示されている位置よりも若干誘電体の内部側に入り込んだ位置に形成される(図示せず)。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)第1主面及び第2主面を有し、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造の積層部と、前記複数の誘電体層を貫通し、前記複数の内部電極層を接続するビア導体と、前記第1主面及び前記第2主面のうちの少なくともいずれかの側にて前記ビア導体に接続され、オーバーハング部を有する外部端子電極とを備えた積層コンデンサの製造方法であって、前記積層部となるセラミックグリーンシート積層体の積層体主面上に、導電性材料を用いて、前記外部端子電極となる表面端子部を形成する表面端子部形成工程と、前記表面端子部を加熱して焼結させることにより、前記外部端子電極を形成する焼成工程と、前記外部端子電極を湿式エッチング処理することにより、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部に、前記オーバーハング部を形成するオーバーハング部形成工程とを含むことを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
(2)前記(1)において、前記外部端子電極はニッケルを主成分として形成されていることを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
(3)前記(1)において、前記積層コンデンサは、格子状に配置された複数のビア導体を有するビアアレイタイプの積層コンデンサであり、前記ビア導体の直径は120μm以下に設定され、隣接する前記ビア導体同士の中心間距離は450μm以下に設定されていることを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
(4)前記(1)において、前記表面端子部形成工程は、前記積層部となるセラミックグリーンシート積層体の積層体主面上に、導電性材料を複数回重ねることで、前記外部端子電極となる段付き構造の表面端子部を形成する多段階形成工程であることを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
(5)前記(4)において、前記多段階形成工程は、メタルマスクまたはスクリーンマスクを用いた多段階印刷工程であることを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
(6)前記(5)において、前記多段階形成工程では、粘度が500Pa・s以上5000Pa・s以下の導電性ペーストを印刷することを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
(7)第1主面及び第2主面を有し、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造の積層部と、前記複数の誘電体層を貫通し、前記複数の内部電極層を接続するビア導体と、前記第1主面及び前記第2主面のうちの少なくともいずれかの側にて前記ビア導体に接続され、オーバーハング部を有する外部端子電極とを備えた積層コンデンサの製造方法であって、前記内部電極層となる内部電極部を有し前記誘電体層となる複数のグリーンシートが積層され、前記ビア導体となる導体部が形成されたグリーンシート積層体を形成する積層体形成工程と、前記グリーンシート積層体において前記導体部の端部に対応した箇所に、導電性材料を複数回重ねて印刷することにより、前記外部端子電極となる表面端子部を形成する電極印刷工程と、前記グリーンシート積層体、前記内部電極部、前記導体部及び前記表面端子部を一括加熱して焼結させることにより、前記積層部、前記内部電極層、前記ビア導体及び前記外部端子電極を形成する焼成工程と、前記外部端子電極上にレジストを設けた状態で湿式エッチング処理を行って、前記外部端子電極の電極周縁部における滲み部分を主として溶解除去することにより、前記外部端子電極の前記電極下段側層に前記オーバーハング部を形成するオーバーハング部形成工程と、を含むことを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
本発明を具体化した第1実施形態の積層セラミックコンデンサを示す概略断面図。 積層セラミックコンデンサの内層における接続を説明するための概略説明図。 積層セラミックコンデンサの内層における接続を説明するための概略説明図。 積層セラミックコンデンサにおける上面側の外部端子電極を示す概略断面図。 積層セラミックコンデンサにおける下面側の外部端子電極を示す概略断面図。 第1実施形態の積層セラミックコンデンサの製造方法において、内部電極層が形成されたグリーンシートを示す概略断面図。 上記の製造方法において、積層されたグリーンシートを示す概略断面図。 上記の製造方法において、ビアホールが貫通形成されたグリーンシート積層体を示す概略断面図。 上記の製造方法において、導体部が充填形成されたグリーンシート積層体を示す概略断面図。 上記の製造方法において、上面側の外部端子電極となる表面電極部が形成された状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、下面側の外部端子電極となる表面電極部が形成された状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、焼成工程を経て上面側の外部端子電極が形成された状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、上面側の外部端子電極上にエッチングレジストを形成した状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、エッチング処理によりオーバーハング部が形成された上面側の外部端子電極を示す概略断面図。 第1実施形態におけるはんだ接合部分を示す概略断面図。 第2実施形態の積層セラミックコンデンサの製造方法において、複数のグリーンシートブロック体が形成された状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、前記複数のグリーンシートブロック体にビアホールが貫通形成された状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、ビアホール内に導体部が充填形成された状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、各グリーンシートブロック体を積層一体化してグリーンシート積層体が形成された状態を示す概略断面図。 第3実施形態の積層セラミックコンデンサの製造方法において、グリーンシート積層体の全域に導電性材を印刷した状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、焼成工程を経て導電性被膜層が形成された状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、導電性被膜層上にエッチングレジストを形成した状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、エッチング処理を行って外部端子電極及びオーバーハング部を形成した状態を示す概略断面図。 上記の製造方法において、めっきを施した外部端子電極を示す概略断面図。 別の実施形態における外部端子電極を示す概略断面図。 別の実施形態における外部端子電極を示す概略断面図。 別の実施形態における外部端子電極を示す概略断面図。
符号の説明
11…積層電子部品としての積層セラミックコンデンサ
12…積層部
13…第1主面としての上面
14…第2主面としての下面
15…誘電体層としてのセラミック層
21,22…内部電極層
31,32…ビア導体
41,42,241,341,441,541…外部端子電極
43…めっき層
51…電極下段側層
52…電極上段側層
53…段差部
56…オーバーハング部
59…レジストとしてのエッチングレジスト
242…導電性被膜層

Claims (12)

  1. 第1主面及び第2主面を有し、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造の積層部と、
    前記複数の誘電体層を貫通し、前記複数の内部電極層を接続するビア導体と、
    前記第1主面及び前記第2主面のうちの少なくともいずれかの側にて前記ビア導体に接続された外部端子電極と
    を備えた積層コンデンサであって、
    前記外部端子電極はオーバーハング部を有することを特徴とする積層コンデンサ。
  2. 前記オーバーハング部は、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部にて、鍔状に張り出していることを特徴とする請求項1に記載の積層コンデンサ。
  3. 前記オーバーハング部は、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部にて、前記積層部の厚さ方向に対して略垂直な方向に張り出していることを特徴とする請求項1に記載の積層コンデンサ。
  4. 前記外部端子電極は、前記オーバーハング部を有する電極下段部と、前記電極下段部上に形成された電極上段部とを有する段付き構造であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の積層コンデンサ。
  5. 前記外部端子電極は、前記オーバーハング部を有する電極下段部と、前記電極下段部上に形成された電極上段部と、前記電極下段部及び前記電極上段部の境界に位置する段差部とを有する段付き構造であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の積層コンデンサ。
  6. 前記外部端子電極の表面にはめっき層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の積層コンデンサ。
  7. 前記めっき層は、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部に張り出した前記オーバーハング部に食い込むように形成されていることを特徴とする請求項6に記載の積層コンデンサ。
  8. 前記外部端子電極は、面実装端子電極であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の積層コンデンサ。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の積層コンデンサの製造方法であって、
    前記積層コンデンサの前記外部端子電極の周縁部をエッチング処理することにより、前記外部端子電極の前記主面側の周縁部に前記オーバーハング部を形成するオーバーハング部形成工程を含むことを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の積層コンデンサの製造方法であって、
    前記主面のほぼ全域に導電性被膜層を形成する被膜形成工程と、
    前記導電性被膜層をエッチング処理することにより、前記外部端子電極及び前記オーバーハング部を形成する外部端子電極及びオーバーハング部形成工程と
    を含むことを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
  11. 前記オーバーハング部形成工程では、前記外部端子電極の周縁部を露出させた状態で前記外部端子電極を覆うレジストを設けてエッチング処理を行うことを特徴とする請求項9または10に記載の積層コンデンサの製造方法。
  12. 前記オーバーハング部形成工程、または、前記外部端子電極及びオーバーハング部形成工程を行った後、さらに、前記外部端子電極の表面にめっき層を形成するめっき工程を行うことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の積層コンデンサの製造方法。

JP2004282528A 2004-09-28 2004-09-28 積層コンデンサ及びその製造方法 Pending JP2006100422A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004282528A JP2006100422A (ja) 2004-09-28 2004-09-28 積層コンデンサ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004282528A JP2006100422A (ja) 2004-09-28 2004-09-28 積層コンデンサ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006100422A true JP2006100422A (ja) 2006-04-13

Family

ID=36239966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004282528A Pending JP2006100422A (ja) 2004-09-28 2004-09-28 積層コンデンサ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006100422A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007335684A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Ngk Spark Plug Co Ltd コンデンサ、配線基板
JP2009027125A (ja) * 2007-06-21 2009-02-05 Ngk Spark Plug Co Ltd 配線基板内蔵用部品及びその製造方法、配線基板
JP2009147178A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミック部品及びその製造方法、配線基板
JP2010027754A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Panasonic Corp 積層セラミック電子部品、および、積層セラミック電子部品の製造方法
JP2010238827A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Ngk Spark Plug Co Ltd 電子部品及びその製造方法、配線基板
US10373760B2 (en) 2016-09-05 2019-08-06 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Capacitor component
WO2022163193A1 (ja) * 2021-01-29 2022-08-04 株式会社村田製作所 セラミック電子部品

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007335684A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Ngk Spark Plug Co Ltd コンデンサ、配線基板
JP2009027125A (ja) * 2007-06-21 2009-02-05 Ngk Spark Plug Co Ltd 配線基板内蔵用部品及びその製造方法、配線基板
JP2009147178A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミック部品及びその製造方法、配線基板
JP2010027754A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Panasonic Corp 積層セラミック電子部品、および、積層セラミック電子部品の製造方法
JP2010238827A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Ngk Spark Plug Co Ltd 電子部品及びその製造方法、配線基板
US10373760B2 (en) 2016-09-05 2019-08-06 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Capacitor component
US11031186B2 (en) 2016-09-05 2021-06-08 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Capacitor component
WO2022163193A1 (ja) * 2021-01-29 2022-08-04 株式会社村田製作所 セラミック電子部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4597585B2 (ja) 積層電子部品及びその製造方法
JP2015065394A (ja) 基板内蔵用積層セラミック電子部品、その製造方法及び積層セラミック電子部品内蔵型印刷回路基板
KR101499721B1 (ko) 기판 내장용 적층 세라믹 전자부품 및 적층 세라믹 전자부품 내장형 인쇄회로기판
US9230740B2 (en) Multilayer ceramic electronic part to be embedded in board and printed circuit board having multilayer ceramic electronic part embedded therein
JP5142090B2 (ja) セラミック積層電子部品およびその製造方法
KR20090105844A (ko) 다층 세라믹 기판, 전자부품 및 다층 세라믹 기판의 제조 방법
TW200915365A (en) Solid-state electrolytic capacitor
JP2015106705A (ja) 基板内蔵用積層セラミック電子部品及びその製造方法並びに積層セラミック電子部品内蔵型印刷回路基板
US20150223340A1 (en) Multilayer ceramic electronic component to be embedded in board, manufacturing method thereof, and printed circuit board having multilayer ceramic electronic component
JP2006060147A (ja) セラミック電子部品及びコンデンサ
JP2006100422A (ja) 積層コンデンサ及びその製造方法
JP5436177B2 (ja) 配線基板内蔵用部品及びその製造方法、並びに配線基板
US9324500B2 (en) Multilayer ceramic electronic component to be embedded in board and printed circuit board having multilayer ceramic electronic component embedded therein
WO2009119198A1 (ja) セラミック基板の製造方法
JP2006032747A (ja) 積層電子部品及びその製造方法
US7110241B2 (en) Substrate
JP2012114172A (ja) 電子部品及びその製造方法、並びに電子部品を内蔵した配線基板
JP2010199346A (ja) 配線基板および配線基板の製造方法
JP3948411B2 (ja) 多層セラミック基板およびその製造方法
JP5248941B2 (ja) セラミック部品及びその製造方法
JP2006024722A (ja) 積層コンデンサ及びその製造方法
JP2000323806A (ja) バンプ付セラミック回路基板及びその製造方法
JP5109801B2 (ja) セラミック配線基板
JP4427467B2 (ja) 配線基板およびそれを用いた電気素子モジュール
JP5598606B2 (ja) 多層セラミック基板の製造方法