JP2006100030A - 電球形蛍光ランプ - Google Patents

Abstract

【課題】 従来の電球形蛍光ランプに比べ同等の放電長を維持しながらより小型の電球形蛍光ランプを提供する。
【解決手段】 本電球形蛍光ランプは、電極１２ａ，１２ｂをそれぞれ有する２本のＵ字状屈曲形バルブ７，８と、Ｕ字状屈曲形バルブ７，８間を連結して１つの放電路を形成する電極を有しないＵ字状屈曲形バルブ９，１０，１１とを有する発光管を備える。ここで、電極を有するＵ字状屈曲形バルブ７，８のガラス管内径に対して、電極を有しないＵ字状屈曲形バルブ９，１０，１１のガラス管内径を小さくし、従来Ｕ字状屈曲形バルブを配置出来なかった場所への配置を可能とする。
【選択図】 図１

Description

本発明は電球形蛍光ランプに係り、特にＵ字状屈曲形バルブを備えた電球形蛍光ランプに関するものである。

従来、Ｕ字状屈曲形バルブを備えた電球形蛍光ランプにおいては、Ｕ字状屈曲形バルブのガラス管内径は、使用本数に関係なく同一である。すなわち、電極を有しないＵ字状屈曲形バルブであっても、また電極を有するＵ字状屈曲形バルブであっても、それらのガラス管内径は同じであった。

これに対して、例えば特開２００３−５９４５２号公報に記載されている電球形蛍光ランプは、３本のＵ字状屈曲形バルブの直線部と湾曲部のそれぞれのガラス管内径寸法を互いに変えた構造とされている。しかし、この場合でも、電極の有無に関わらず各Ｕ字状屈曲形バルブのガラス管内径は各直線部同士または各湾曲部同士で同一の寸法となっている。
特開２００３−５９４５２号公報

従来の電球形蛍光ランプにおいて、光束を得るためには発光管のなす放電長が重要な要因となる。放電長が長いほど明るさを得ることが可能だが、放電長を伸ばすためには、Ｕ字状屈曲形バルブの使用本数を増やすか、Ｕ字状屈曲形バルブの長さ自体を長くする方法が挙げられる。しかし、製品の小型化が望ましい電球形蛍光ランプにおいて、前述の方法では小型化の阻害要因となってしまう。

本発明が解決しようとする課題は、従来の電球形蛍光ランプに比べ同等の放電長を維持しながらより小型の電球形蛍光ランプを提供することにある。

上記課題は、電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブと、前記電極を有するＵ字状屈曲形バルブ間を連結して１つの放電路を形成する電極を有しない１つ以上のＵ字状屈曲形バルブとを有する発光管を備えた電球形蛍光ランプであって、前記電極を有するＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径に対して、前記電極を有しない少なくとも１つのＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径を小さくした電球形蛍光ランプにより、達成される。

ここで、前記電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブを含む４本のＵ字状屈曲形バルブの底部を四角形の各辺に相当する位置に配置し、前記４本のＵ字状屈曲形バルブで囲まれた空間部に前記ガラス管内径を小さくしたＵ字状屈曲形バルブを配置することができる。
また、前記電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブを含む３本のＵ字状屈曲形バルブを並列に配置し、前記３本のＵ字状屈曲形バルブの各Ｕ字状の隙間に、前記ガラス管内径を小さくしたＵ字状屈曲形バルブを配置することができる。
さらに、前記電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブを含む３本のＵ字状屈曲形バルブをコの字状に配置し、前記コの字状の３本のＵ字状屈曲形バルブで形成された空間部に前記ガラス管内径を小さくしたＵ字状屈曲形バルブを配置することができる。
前記電極を有しないＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径は前記電極の幅よりも小さくすることができる。また、本発明の電球形蛍光ランプは前記発光管を収納する透光性を有するグローブを備えることができる。

本発明によれば、従来の電球形蛍光ランプに比べ同等の放電長を維持しながらより小型の電球形蛍光ランプを得ることができる。すなわち、本発明では、３本以上のＵ字状屈曲形バルブを連結して構成した電球形蛍光ランプにおいて、電極を有するＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径に比べ、電極を有しないＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径を小さくしたので、従来Ｕ字状屈曲形バルブを配置出来なかった場所への配置が可能となり、従来の製品と同じ発光長を有しながら、全長寸法や外形寸法をより小形化した電球形蛍光ランプを提供することができる。

以下、本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例を図１〜図９に基づいて説明する。なお、これらの図中、同一または相当部分には同一符号を付している。

図１および図２は本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例１を示す図で、図１は電球形蛍光ランプの発光管の上面図、図２は電球形蛍光ランプの正面図である。
図２に示すように、電球形蛍光ランプ１は、口金２を有するカバー３と、このカバー３内に収納された点灯回路４と、カバー３に支持された透光性を有するグローブ５と、このグローブ５に収納される発光管６とを備えている。発光管６は後述するように電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブと、これらの電極を有するＵ字状屈曲形バルブ間を連結して１つの放電路を形成する電極を有しない１つ以上のＵ字状屈曲形バルブとを有する。Ｕ字状屈曲形バルブは、例えば水銀および希ガスを含む放電媒体を封入したガラス管で構成され、またバルブ内側には蛍光体が塗布されている。

次に本電球形蛍光ランプの動作について説明する。まず、口金２に商用電圧が印加されると、商用電圧はカバー３内に実装されている点灯回路４により高周波電圧に変換され発光管６に印加される。発光管６に高周波電圧が印加されると電極１２ａ，１２ｂが予熱され、その後ランプが点灯を開始する。以下、発光管６の構成について詳述する。

図１に示す通り、グローブ５内に収納される発光管６は、電極１２ａ，１２ｂを有するほぼ同形状の２本のＵ字状屈曲形バルブ７，８と電極を有しないＵ字状屈曲形バルブ９，１０とを四角形の各辺または円周上に相当する位置に配置し、これらの４本のＵ字状屈曲形バルブで囲まれた空間部にＵ字状屈曲形バルブ１１を配置し、全体として１つの放電路となるようにこれらのバルブを連結して構成される。本実施例では、電極１２ａ，１２ｂを有するＵ字状屈曲形バルブ７，８のガラス管内径に対して、電極を有しないＵ字状屈曲形バルブ９，１０，１１のガラス管内径を小さくする構成とした。この場合、Ｕ字状屈曲形バルブ９，１０のガラス管内径はＵ字状屈曲形バルブ７，８のガラス管内径と同様にし、Ｕ字状屈曲形バルブ１１のガラス管内径だけを他のバルブのガラス管内径よりも小さくしてもよい。なお、Ｕ字状屈曲形バルブのガラス管の厚みはほぼ均等であり、ガラス管内径が小さくなるとガラス管外径も小さくなる。

各Ｕ字状屈曲形バルブ７，８，９，１０，１１は、図２に示すように、それらの各Ｕ字状屈曲部２１と、これらＵ字状屈曲部２１に連続する互いに平行一対の直線部２２とをそれぞれ備えている。また、図１に示すように、Ｕ字状屈曲形バルブ７と８，あるいは９と１０の関係は、その各屈曲部が相互にほぼ平行をなすように並設され、Ｕ字状屈曲形バルブ１１はＵ字状屈曲形バルブ７，８，９，１０の間に設置される。

仮に、Ｕ字状屈曲形バルブ７，８，９，１０，１１の管径が全て同じ場合、Ｕ字状屈曲形バルブ１１を実装すると他のＵ字状屈曲形バルブに接触してしまう。Ｕ字状屈曲形バルブ１１を他のＵ字状屈曲形バルブに接触しないように配置するためには、Ｕ字状屈曲形バルブ７，８，９，１０の外周を広げなければならず製品寸法が大きくなってしまう。本実施例では、電極を有するＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径に比べ、電極を有しない少なくとも１つのＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径を小さくしているので、従来Ｕ字状屈曲形バルブを配置出来なかった場所へのＵ字状屈曲形バルブの配置が可能となり、これにより従来の製品と同じ発光長を有しながら、全長寸法や外形寸法をより小形化した電球形蛍光ランプを得ることができる。

図３は、本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例２を示す正面図である。この電球形蛍光ランプは、上記実施例１における電球形蛍光ランプ１のグローブ５をカバー３に固着していないものであり、発光管６が外部へ直接露出するタイプである。この点を除いて実施例１と構成はほぼ同様であるため、本実施例２の詳細な説明は省略する。

図４および図５は本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例３を示す図で、図４は電球形蛍光ランプの発光管の上面図、図５は電球形蛍光ランプの正面図である。この電球形蛍光ランプは、上記実施例１における電球形蛍光ランプ１の発光管６の形状を変えたものであり、この点を除いて実施例１と構成はほぼ同様であるため、発光管６以外の説明は省略する。

図４に示す通り、グローブ５内に収納される発光管６は、電極１２ａ，１２ｂを有するほぼ同形状の２本のＵ字状屈曲形バルブ７，８と電極を有しないＵ字状屈曲形バルブ９，１０とを有する。Ｕ字状屈曲形バルブ７，８，９は、その各屈曲部２１が相互にほぼ平行をなすように並設され、平行一対の直線部２２間にガラス管内径の小さなＵ字状屈曲形バルブ１０が設置され順次接続して、１つの放電路を形成している。すなわち、電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブを含む３本のＵ字状屈曲形バルブを並列に配置し、３本のＵ字状屈曲形バルブの各Ｕ字状の隙間に、上述のようなガラス管内径を小さくしたＵ字状屈曲形バルブを貫通させるように配置したものである。

このように本実施例では、電極１２ａ，１２ｂを有するＵ字状屈曲形バルブ７，８および電極を有しないＵ字状屈曲形バルブ９の内径より、電極を有しないＵ字状屈曲形バルブ１０のガラス管内径を小さい構成とする。但し、Ｕ字状屈曲形バルブ９のガラス管内径についてはＵ字状屈曲形バルブ７，８のガラス管内径より小さくてもよい。

仮に、Ｕ字状屈曲形バルブ７，８，９，１０の管径が全て同じ場合、Ｕ字状屈曲形バルブ１０を実装すると他のＵ字状屈曲形バルブに接触してしまう。Ｕ字状屈曲形バルブ１０を他のＵ字状屈曲形バルブに接触しないように配置するためには、Ｕ字状屈曲形バルブ７，８，９の直線部の間隔を広げなければならず製品寸法が大きくなってしまう。本実施例では、電極を有するＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径に比べ、電極を有しない少なくとも１つのＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径を小さくしているので、従来Ｕ字状屈曲形バルブを配置出来なかった場所へのＵ字状屈曲形バルブの配置が可能となり、これにより従来の製品と同じ発光長を有しながら、全長寸法や外形寸法をより小形化した電球形蛍光ランプを得ることができる。

図６は、本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例４を示す正面図である。この電球形蛍光ランプは、上記実施例３における電球形蛍光ランプのグローブ５をカバー３に固着していないものであり、発光管６が外部へ直接露出するタイプである。この点を除いて実施例３と構成はほぼ同様であるため、本実施例４の詳細な説明は省略する。

図７および図８は本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例５を示す図で、図７は電球形蛍光ランプの発光管の上面図、図８は電球形蛍光ランプの正面図である。この電球形蛍光ランプは、上記実施例１における電球形蛍光ランプ１の発光管６の形状を変えたものであり、この点を除いて実施例１と構成はほぼ同様であるため、発光管６以外の説明は省略する。

図７に示す通り、グローブ５内に収納される発光管６は、電極１２ａ，１２ｂを有するほぼ同形状の２本のＵ字状屈曲形バルブ７，８と電極を有しないＵ字状屈曲形バルブ９，１０，１１とを有する。Ｕ字状屈曲形バルブ７，８，９は、その各屈曲部２１がコの字状に配置され、その中心部にガラス管内径の小さなＵ字状屈曲形バルブ１０，１１が並列に設置され順次接続して、１つの放電路を形成している。すなわち、電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブを含む３本のＵ字状屈曲形バルブをコの字状に配置し、このコの字状の３本のＵ字状屈曲形バルブで形成された空間部に、上述のようなガラス管内径を小さくしたＵ字状屈曲形バルブを配置したものである。

仮に、Ｕ字状屈曲形バルブ７，８，９，１０，１１の管径が全て同じ場合、Ｕ字状屈曲形バルブ１０，１１を実装するとＵ字状屈曲形バルブ７，８，９に接触してしまう。Ｕ字状屈曲形バルブ１０，１１を他のＵ字状屈曲形バルブに接触しないように配置するためには、Ｕ字状屈曲形バルブ７，８，９の間隔を広げなければならず製品寸法が大きくなってしまう。本実施例では、電極を有するＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径に比べ、電極を有しない少なくとも１つのＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径を小さくしているので、従来Ｕ字状屈曲形バルブを配置出来なかった場所へのＵ字状屈曲形バルブの配置が可能となり、これにより従来の製品と同じ発光長を有しながら、全長寸法や外形寸法をより小形化した電球形蛍光ランプを得ることができる。

図９は、本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例６を示す正面図である。この電球形蛍光ランプは、上記第５の実施形態における電球形蛍光ランプのグローブ５をカバー３に固着していないものであり、発光管６が外部へ直接露出するタイプである。この点を除いて実施例３と構成はほぼ同様であるため、本実施例６の詳細な説明は省略する。

以上のように、本発明では、電極を有するＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径に比べ、電極を有しないＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径を小さくしているが、この電極を有しないＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径は電極１２ａ，１２ｂの幅よりも小さくすることができるので、電球形蛍光ランプの小型化に極めて有効である。

本発明は電球形蛍光ランプに係り、特にＵ字状屈曲形バルブを備えた電球形蛍光ランプに関するものであり、産業上の利用可能性がある。

本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例１における発光管の上面図である。 本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例１を示す正面図である。 本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例２を示す正面図である。 本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例３における発光管の上面図である。 本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例３を示す正面図である。 本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例４を示す正面図である。 本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例５における発光管の上面図である。 本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例５を示す正面図である。 本発明に係る電球形蛍光ランプの実施例６を示す正面図である。

符号の説明

１・・・電球形蛍光ランプ、２・・・口金、３・・・カバー、４・・・点灯回路、５・・・グローブ、６・・・発光管、７，８・・・電極を有するＵ字状屈曲形バルブ、９，１０，１１・・・電極を有しないＵ字状屈曲形バルブ、１２ａ，１２ｂ・・・電極、２１・・・Ｕ字状屈曲部、２２・・・直線部

Claims (6)

1. 電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブと、前記電極を有するＵ字状屈曲形バルブ間を連結して１つの放電路を形成する電極を有しない１つ以上のＵ字状屈曲形バルブとを有する発光管を備えた電球形蛍光ランプであって、前記電極を有するＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径に対して、前記電極を有しない少なくとも１つのＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径を小さくしたことを特徴とする電球形蛍光ランプ。
2. 前記電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブを含む４本のＵ字状屈曲形バルブの底部を四角形の各辺に相当する位置に配置し、前記４本のＵ字状屈曲形バルブで囲まれた空間部に前記ガラス管内径を小さくしたＵ字状屈曲形バルブを配置したことを特徴とする請求項１記載の電球形蛍光ランプ。
3. 前記電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブを含む３本のＵ字状屈曲形バルブを並列に配置し、前記３本のＵ字状屈曲形バルブの各Ｕ字状の隙間に、前記ガラス管内径を小さくしたＵ字状屈曲形バルブを配置したことを特徴とする請求項１記載の電球形蛍光ランプ。
4. 前記電極を有する２本のＵ字状屈曲形バルブを含む３本のＵ字状屈曲形バルブをコの字状に配置し、前記コの字状の３本のＵ字状屈曲形バルブで形成された空間部に前記ガラス管内径を小さくしたＵ字状屈曲形バルブを配置したことを特徴とする請求項１記載の電球形蛍光ランプ。
5. 前記電極を有しないＵ字状屈曲形バルブのガラス管内径が前記電極の幅よりも小さいことを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の電球形蛍光ランプ。
6. 前記発光管を収納する透光性を有するグローブを備えたことを特徴とする請求項１〜５のいずれかに記載の電球形蛍光ランプ。

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