JP2006099014A - 定着装置およびクリーニングローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易な構成によって、加圧体に対するトナー除去効率および除電効率の双方を同時に向上させることを可能とする。
【解決手段】 定着装置18に設けた定着体18aに接触配置した加圧体18bの表面上に付着したトナーを取り除くクリーニングローラ4に、加圧体18bの表面上に付着したトナーを取り除く凹部18pを設けるとともに、その凹部18p内に配置した除電手段18k,18qをクリーニングローラ4の位置そのものに配置し、定着ニップ領域に対する除電手段18k,18qの配置角度θを最小として良好な除電作用を可能としたもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は、定着体に圧接する加圧体を備えた定着装置およびクリーニングローラに関する。
一般に、複写機、ファクシミリ、あるいはプリンタなどのような電子写真方式を採用した各種画像形成装置では、均一に帯電された潜像担持体(感光ドラム)に対して画像パターンに応じた露光処理が施され、それにより形成された静電潜像に対して、静電荷を有する有彩色の微粉体である現像剤(トナー)が供給されて現像が行われる。現像により顕像化されたトナー像は、コロナ帯電器等からなる転写手段の静電作用によって、紙等のシート状記録媒体上に転写され、さらにそのトナー像が転写されたシート状記録媒体は、コロナ放電器等の分離手段の除電作用により潜像担持体から引き剥がされた後に、最終の定着装置に送り込まれていく。定着装置では、上述したようにシート状記録媒体上に形成されたトナー像に対して加熱・加圧による定着処理が施され、それによってシート状記録媒体上にトナー像が固定される。この加熱・加圧による定着が行われた後のシート状記録媒体は、適宜の排出部から機外に排出されていく。
このような画像形成プロセスにおける定着工程は、最終的に出力される画像を良好なものとするために極めて重要なものであるが、その定着工程に用いられる定着装置として、従来より効率の良さ等の理由から、定着体に加圧体を圧接させた熱ローラ方式等が採用されることが多い。しかしながら、従来の熱ローラ方式が有する問題点の一つとして、トナー像に接触する回転体の表面にトナーの一部が付着して画像欠陥を生じるオフセット現象が挙げられる。オフセット現象を発生する理由は様々であるが、最大のものの一つに、トナーに対する回転体の静電気力がある。
すなわち、未定着のトナー像を表面に担持したシート状記録媒体の裏面側に接触する加圧ローラ等の加圧体の表面は、一般に層厚の厚いフッ素樹脂やシリコーンゴム等の絶縁材質で構成されていることから、シート状記録媒体を連続的に搬送する間における摩擦や、転写・分離の際の除帯電によって帯電されたシート状記録媒体が加圧体に接触することなどによって、例えばマイナス百ボルトからマイナス数千ボルト程度の高電位まで帯電することがある。そして、その高電位に帯電した加圧体に対して、同極の例えばマイナス側に帯電したトナーが静電気的に反発することによって定着ローラ等の定着体側にトナーが付着することとなる。
このようなオフセット現象への対策として、例えば図9に示されている下記の特許文献1がある。このものでは、除電手段としての除電ブラシ1が、加圧体としての加圧ローラ2の表面に対向するように配置されており、その除電ブラシ1の除電作用によって加圧ローラ2の表面電位をオフセット現象を生じない程度の低電位まで下降させることが行われている。そして、定着ローラ3に対して加圧ローラ2が圧接している定着ニップ領域Nに対して、上記加圧ローラ2の表面に付着したトナーを取り除くトナー除去手段としてのクリーニングローラ4を備えた除去位置が、上記加圧ローラ2の搬送方向(図示左回り)の下流側に設けられているとともに、さらにその下流側に、上述した除電ブラシ1を備えた除電位置が設けられている。
すなわち、下記の特許文献1等において知られているように、上述した加圧ローラ2の搬送方向(反時計回り)において前記定着ニップ領域Nから、クリーニングローラ4を有する除去位置に至るまでの角度をθとしたとき、その角度θをより小さくすることによって除電ブラシ1を定着ニップ領域N側に近づけて配置すれば、加圧ローラ2に対する除電効率が高く維持される。
特開2002−244472
しかしながら、このような従来の定着装置では、加圧ローラ2に対する除電効率を高めるべく、上述した除電手段としての除電ブラシ1の前記定着ニップ領域Nに対する配置角度θを小さくしようとしても、その上流側にクリーニングローラ4が配置されていることから、上述した配置角度θを小さくすることには限度があり、それに対応して加圧ローラ2に対する除電効率の向上にも限界を生じている。
また、上述したクリーニングローラ4としては、加圧ローラ2の表面で溶融している残留トナーを冷却・固化させるために、加圧ローラ2より熱容量の小さいアルミ等の金属ローラが広く使用されているが、トナー除去の効率を考えると定着ニップ領域Nの近傍に配置することが好ましい。なお、このクリーニングローラ4としては金属ローラが多用されており、初期段階では除電作用を図ることができるが、使用が進むにつれて表面にトナーが残留していくため、そのまま使用を継続すると短期間で除電作用が望めなくなることがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、簡易な構成によって、加圧体に対するトナー除去効率および除電効率の双方を同時に向上させることができるようにした定着装置およびクリーニングローラを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1にかかる定着装置では、記録媒体にトナーを定着する定着体に加圧体が接触するように配置されていることによって定着ニップ領域が形成されているとともに、前記加圧体の表面上に付着したトナーを取り除くクリーニングローラを備えた定着装置において、前記クリーニングローラの表面に凹部が設けられ、その凹部の内部には除電手段が配置されている。
また本発明の請求項2にかかる定着装置では、上記請求項1におけるクリーニングローラの凹部が、該クリーニングローラの長手方向に沿って螺旋状をなすようにして延在する溝状体からなる。
さらに本発明の請求項4にかかるクリーニングローラでは、記録媒体にトナーを定着する定着体に接触配置された加圧体の表面上に付着したトナーを取り除くように該加圧体に当接配置されたローラ部材からなるクリーニングローラにおいて、前記ローラ部材の表面に凹部が設けられ、その凹部の内部に除電手段が配置されている。
このような構成を有する請求項1または請求項2にかかる定着装置または請求項4にかかるクリーニングローラによれば、除電手段がクリーニングローラの位置そのものに配置されていることになるため、前述した特許文献1における定着ニップ領域Nに対する除電手段の配置角度θが最小の配置関係になされることとなり、極めて良好な加圧体の除電効率が得られるようになっている。
さらに、クリーニングローラに設けられた溝状体等からなる凹部が、加圧体に対して軸方向に位置を変えながら常時接触することから、当該溝状体等からなる凹部のエッジ作用によってトナーの除去作用が良好に行われるようになっている。
また、本発明の請求項3にかかる定着装置では、上記請求項1または請求項2における加圧体と前記除電手段との間には隙間が形成されていることから、良好なトナー除去能力が確保されるようになっている。
以上のように本発明の請求項1または請求項2にかかる定着装置または請求項4にかかるクリーニングローラは、記録媒体にトナーを定着する定着体に接触する加圧体の表面上に付着したトナーを取り除くクリーニングローラに長手方向に沿って螺旋形状の溝状体等からなる凹部を設けるとともに、その凹部の内部に除電手段を配置したことによって除電手段をトナー除去手段の位置そのものに配置し、定着ニップ領域に対する除電手段の配置角度を最小し、しかも凹部が軸方向に位置を変えながら常時接触させてトナーの除去作用を良好に行わせるように構成したものであるから、極めて良好な加圧体の除電効率が得られ、簡易な構成によって、加圧体に対するトナー除去効率および除電効率の双方を同時に向上させることができ、画像形成装置の信頼性を低廉にて高めることができる。
また、本発明の請求項3にかかる定着装置は、上記請求項1または請求項2における加圧体と除電手段との間に隙間を形成して良好なトナー除去能力を確保可能としたものであるから、上述した効果をさらに高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明するが、それに先立って、本発明を適用する画像形成装置の一例として、レーザプリンタを例にとって全体構造を概説しておく。
図1に示されているレーザプリンタ10においては、例えば外部のコンピュータから送られてくる画像情報が、図示を省略したビデオコントローラによって受信されると、その受信された画像情報は、レーザ発光書込部11により光変調情報11aに変換され射出される。レーザ発光書込部11から射出された光変調情報11aは、紙面垂直方向に走査されながら、プロセスカートリッジ12内に像担持体として設けられた感光ドラム121上にスポット状に結像される。その感光ドラム121上に照射された光スポットは、軸方向(主走査方向)に往復走査され、それによって当該感光ドラム121上に、上述した画像情報に対応した静電潜像が形成される。そして、その感光ドラム121上の静電潜像に対して、同じくプロセスカートリッジ12内に一体的に設けられた現像装置122から現像剤(トナー)が供給されることによって未定着トナー像が形成されるようになっている。
このとき、上述したプロセスカートリッジ12は、図示を省略した適宜の着脱機構を介して、略水平方向(図示左右方向)に移動されることにより着脱される構成になされていて、そのときの着脱操作は、当該プロセスカートリッジ12の後端側部分(図示右端側部分)に設けられた操作レバー12aを、ユーザーが手で把持した状態で行われるようになっている。
またこのとき、上記プロセスカートリッジ12の後方側(図示右方側)には、板状部材からなる内カバー12bおよび前カバー12cが開閉自在に設けられており、通常の使用状態においては図示のように閉塞された状態にロックされている。これらの内カバー12bおよび前カバー12cは、各々の部材の下端側部分に設けられた回動支点12d,12eを中心にして回動することにより開閉されるように構成されており、図示を省略したロック機構により図示した閉塞位置に固定されているとともに、同じく図示を省略した解除機構によって、回動可能な状態に開放される構成になされている。
一方、装置本体部の下部側には、規定のサイズに裁断されたシート状記録媒体(以下、単に記録紙という。)を給送するメイン給紙ユニット13が配置されている。このメイン給紙ユニット13の詳細な構成については後述することとするが、当該メイン給紙ユニット13を構成している箱状のカセット収容体13aは、装置本体に対して着脱自在となるように装着されており、そのカセット収容体13aの内部に設けられた中支持板13bの上面側に対して、図示を省略した適宜のサイズの記録紙が積層状に蓄えられるようになっている。そして、その記録紙の積層方向における最下面が上記中支持板13bにより支持されるとともに、その中支持板13bが給紙加圧バネ13cにより上方側に向かって付勢されていることにより、記録紙が上方に持ち上げられた状態に保持されるようになっている。
また、上述したカセット収容体13aの内部側の上方位置には、略「く」の字状に屈曲した板状部材からなるセンサフラグ13dが上下方向に揺動するように配置されており、そのセンサフラグ13dの屈曲端部分が、上記カセット収容体13aの内部に蓄えられた記録紙の最上面位置に自重で当接することによって、当該カセット収容体13a内における記録紙の有無が検出されるようになっている。
さらに、上記カセット収容体13aの紙送り方向前端部分(図示左端部分)には、円筒状部材から形成された給紙ローラ13eが設けられている。この給紙ローラ13eの回転軸に対しては、図示を省略した電磁クラッチのオン・オフ制御を介して、適宜のタイミングで回転駆動力が断続されるように構成されている。そして、上述した中支持板13bにより上方に持ち上げられるようにして支持された記録紙の積層方向における最上面が、上記給紙ローラ13eの外周面に対して下方側から当接された状態で給紙動作が実行されるようになっている。
また、上述した中支持板13bの紙送り方向前端縁(図示左端縁)に対して前方側に隣接するようにして薄板状部材からなる分離パッド(分離部材)13fが、上記給紙ローラ13eの外周面に対して下方側から圧接するように配置されている。この分離パッド13fは、上述した給紙ローラ13eの直下位置において上下動するように配置された分離揺動台13gの上面側に貼着されており、その分離揺動台13gが、分離加圧バネ13hにより上方に向かって付勢されることによって、給紙ローラ13eの下面側に分離パッド13fが常時圧接された状態に維持されている。
そして、このメイン給紙ユニット13におけるカセット収容体13a内に積層された記録紙は、給紙ローラ13eの回転によって分離パッド(分離部材)13fとの間の圧接ニップ部を通過するようにして給紙通路14側に送り出されていき、その給紙通路14に設けられた一対のレジストローラ15,15のニップ部に突き当てられることによって適宜のタイミングをとられながら、上述した感光ドラム121と対面する転写領域に送り込まれていく構成になされている。
一方、上述した感光ドラム121の転写領域には、当該感光ドラム121の表面に接触するようにして接触転写体としての転写ローラ17が接触するように配置されている。この転写ローラ17には転写バイアスが印加され、その転写バイアスによって、上述した感光ドラム121上に形成された未定着トナー像が記録紙上に静電的に転写されるようになっている。さらに、転写後において上記感光ドラム121上に残留するトナーは、当該感光ドラム121の表面上に圧接するように配置されたクリーニングブレード123の摺接力により掻き落とされるようになっている。
さらに、上述した転写作用によって未定着トナーを担持した記録紙は、上述したプロセスカートリッジ12の上方位置に隣接するように配置された定着装置18に向かって搬送される。この定着装置18には、加熱手段としての定着フィルム(定着体)18aが環状をなすように配置されているとともに、その定着フィルム18aに圧接するようにして加圧ローラ(加圧体)18bが配置されている。そして、それらの定着フィルム18aと加圧ローラ18bとの圧接部分に形成された定着ニップ領域Nにおける加圧・加熱に基づく定着作用によって、上記記録紙上の未定着トナーが融解されてトナー像の固定が行われるようになっている。この定着装置18に関する詳細な構成は後述することとする。
また、このような加熱定着動作によってトナー像を固定された記録紙は、定着装置18の出口部から装置上方側に配置された排紙部20に設けられた排紙通路21内に送り出された後、その排紙通路21に設けられた排紙ローラ22の排出搬送作用によって、装置本体部の最上位置に設けられた排紙トレイ23上に排出されるように構成されている。この排紙トレイ23の紙送り方向(図示右方向)後端部分には、延長トレイ24が連設されているが、その延長トレイ24は、上述した排紙トレイ23の直下に形成された空間内に、滑動するようにして収納される構成になされている。
次に、上述した定着装置18の構造を詳細に説明する。
まず図2に示されているように、上述した定着装置18に設けられた定着フィルム(定着体)18aは、剛性・耐熱性を有する加圧ステー18cに取り付けられたフィルムガイド18dの表面に沿って滑動可能となるように支持されており、そのフィルムガイド18dには、板状をなす加熱体18eが取り付けられている。この加熱体18eは、上述した加圧ローラ(加圧体)18bと定着フィルム18aとの圧接部に形成された定着ニップ領域Nでの定着プロセスに必要な熱を付与するものである。
上記加熱体18eは、特に図3に示されているように、被加熱体としての記録紙の搬送方向Aに対して略直角する方向に延在する耐熱性・絶縁性・良熱伝導性の基板18fを有しているとともに、その基板18fの表面側には、長手方向に沿って抵抗発熱体18gが配置されており、その抵抗発熱体18gの長手両端部に配置された給電用電極18h,18hから加熱用の電力が供給されるようになっている。また、上述した基板18fの裏面側には、前記加熱体18eの温度を検知するサーミスタ等の検温素子18iが配置されている。
なお、上述した加熱体18eとしては、例えば特開平4−44075号〜44083号公報、特開平4−204980号〜204984号公報等に開示された、いわゆるテンションレスタイプが採用されており、当該加熱体18eの基板18fとしては、例えばアルミナや窒化アルミニウム等の厚み1mm・幅10mm・長さ330mmのものが採用されている。また、抵抗発熱体18gとしては、例えばAg/Pd(銀パラジウム)やRuOにTaN等の電気抵抗材料をスクリーン印刷によって厚み約10μm、幅1〜3mmの線状若しくは細帯状に塗工して形成したものが採用されている。さらに、上記給電用電極18hは、例えばAg等のスクリーン印刷パターン層から形成されており、それに例えば約10μm厚の耐熱体ガラス層等からなるオーバーコート層が被着されている。
再び図2に戻って、本実施形態では、公知の電子写真プロセスによってマイナス側に帯電された未定着トナーTからなる未定着画像が記録紙P上に担持され、その記録紙Pが、上述したような定着装置18に対して、搬送手段18jから送り込まれるようになっている。なお、本実施形態のようにマイナス側に帯電された未定着トナー像は、前述した感光ドラム(図1中の符号121参照)上に、例えば画像部が明部、非画像部が暗部の如く画像露光が与えられて形成された潜像をマイナス側に帯電したトナーにより現像することにより作成されるものであるが、そのマイナス側に帯電したトナーTを記録紙P上に転写させるためには、感光ドラム上に密着した記録紙Pの裏側からプラス側の電荷を与える必要がある。さらに、その感光ドラム上に密着した記録紙Pを静電気的に分離するためには、交流成分にマイナス側の直流成分を重畳した電圧を印加することによって除電を行う必要がある。
すなわち、本実施形態における記録紙Pの表側は、未定着トナーTを保持するために弱いプラス帯電となっているが、記録紙Pの裏側は、当該記録紙Pの種類や環境条件によってマイナス側に弱くまたは強く帯電する。そして、その記録紙Pの裏側における電位の状態によって、上述した加圧ローラ(加圧体)18bの表面電位は、記録紙Pを連続的に通過させる時に大きく変化してマイナス側に弱く又は強く帯電することとなる。例えば本実施形態の定着装置18において、プロセススピードを300mm/秒とし、記録紙PとしてA4サイズ紙を用いるとともに、40枚/分の速さで定着処理を行うと、記録紙Pの種類等によっては、−200V程度から−3000V以上の範囲で加圧ローラ18bの帯電が行われる。そして、そのときに定着フィルム18a側にオフセットしてしまうトナーの量は、加圧ローラ18bの帯電量が−1500V付近に達した場合に増大することが判明している。
このようなことから本実施形態では、帯電した加圧ローラ18bの表面に存在する静電気を、除電手段としての除電ローラ18kによって除去するように構成されている。すなわち、特に図2および図4に示されているように、上述した定着装置18に設けられた加圧ローラ(加圧体)18bには、当該加圧ローラ18bの表面上に蓄積された不要電荷を除電する手段として除電ローラ18kが圧接するように配置されている。
この除電ローラ18kは、上記加圧ローラ18bに対して従動回転するように配置された金属製のローラ部材から形成されており、当該除電ローラ18kの回転軸18mに圧接された板バネ18nを介して電気的に接地状態となるように構成されていて、上述した加圧ローラ18bに対する当該除電ローラ18kの除電作用によって、上記加圧ローラ18bの表面電位が所定の電位まで降下させられる構成になされている。この除電ローラ18kを構成している金属製ローラ部材は、例えばアルミニウム製の長尺状の円筒部材から形成されており、図示を省略したバネ手段などのような付勢手段により、例えば200〜2000g/cmの当接力をもって対向配置されている。
また、上述した除電ローラ18kは、前記加圧ローラ18bの表面上に付着したトナーを取り除くトナー除去手段、つまりクリーニングローラを兼用するように構成されていて、例えば図5にも示されているように、当該除電ローラ18kの表面には凹部18pが形成されている。本実施形態における凹部18pは溝状体からなり、上記加圧ローラ18bの長手方向に沿って螺旋形状をなすように延在している。そして、上記加圧ローラ18bの回転に伴って前記凹部18pが、軸方向に位置を変えながら常時接触したときのエッジ作用によってトナーの掻き落とし作用が良好に行われるようになっている。
このとき、上記凹部18pを構成している溝状体の溝幅「a」は、例えば5〜10mm程度に設定されているとともに、隣接する凹部18pどうしの間の間隔「b」が、例えば5〜20mm程度に設定されている。これら両寸法a,bどうしの関係は、a≦bになされていることが望ましい。凹部18pの溝幅「a」よりも、隣接する溝状体どうしの間隔「b」が小さくなっていると、トナーが付着する部位の幅寸法「b」が小さくなってトナー除去能力が低下してしまうからである。
さらに、その凹部18pを構成している螺旋溝状体の内部には、除電手段を構成する除電ブラシ18qが設置されている。この除電ブラシ18qは、SUS繊維等の導電性部材から形成されており、例えば図6に示されているように、可撓性を有するアルミシート18rにブラシ状部材が植設された構成になされている。そして、上述した凹部18pを構成している螺旋溝状体の内部には、切込状取付部18sが同じく螺旋形状をなすように穿設されていて、その切込状取付部18s内に、上述した除電ブラシ18qが螺旋形状に強制湾曲されながら装着されている。
また、その除電ブラシ18qの先端部と、上述した加圧ローラ18bの表面との間には適宜の空間が形成されるように構成されており、接地されることにより零電位に維持されている除電ブラシ18qの先端部と、帯電した加圧ローラ18bの表面との間において、放電現象が発生することによって除電作用が行われるようになっている。このとき、上記除電ブラシ18qの先端部と、加圧ローラ18bの表面との間の距離dは、例えば1〜2mm程度に設定することが望ましい。つまり、これら両部材どうしの間の距離dが2mmより大きくなると除電作用が小さくなり、一方、その距離dが1mmより小さくなると、加圧ローラ18bの汚れの影響を受けて時間の経過とともに除電作用が小さくなってしまうからである。
このように本実施形態では、除電手段としての除電ブラシ18qが、トナー除去手段としてのクリーニングローラ4そのものの位置に配置されていることから、前述した特許文献1(特開2002−244472)における定着ニップ領域Nに対する除電手段の配置角度θが最小になされ、除電手段とトナー除去手段とを定着ニップ領域Nの直近に配置することができることとなって、加圧ローラ18bに対する除電効率が極めて良好になされるとともに、トナー除去効率も同様に良好になされる。実際に、除電効率が長期にわたって80%以上に維持されることが確認されており、例えば、加圧ローラ18bの表面電位が−3000v程度まで帯電された場合であっても、−300vから−900v程度まで降下されることが判明した。
加えて、本実施形態では、除電手段としての除電ブラシ18qが、凹部18pの内部に配置されていることから、加圧ローラ18bに対して除電ブラシ18qが、軸方向に位置を変えながら常時対向するように配置されることとなって加圧ローラ18bに対する除電作用が特に良好に行われるようになっている。
さらに、本実施形態では、加圧ローラ18bの表面上に付着したトナーが、螺旋形状の溝状体からなる凹部18pによって効果的に掻き落とされ、トナーの逆流によって加圧ローラ18bに汚れが戻ることもないことが確認されている。
一方、図7に示されている本発明にかかる第2の実施形態では、凹部18pを構成している溝状体の内部に配置された除電手段として、アルミニウム等からなる金属板18tが採用されている。このときの溝状体の幅「a」、溝状体どうしの間隔「b」、および金属板18tの先端部と加圧ローラ18bとの距離「d」を、上述した第1の実施形態と同様に設定した構成をしたことによって、第1の実施形態と同様の作用・効果を得ることができることが確認された。
また、図8に示されている本発明の第3の実施形態は、凹部18pを構成している溝状体の底部に相当する面を、略針形状に形成して除電手段18uとしたものである。このような構成の本実施形態では、除電手段18uが凹部18pと一体的に形成されることとなり、前述した第1および第2の各実施形態のように、除電ローラ18kと別部材にすることがないので部品点数が削減される。本実施形態においても、溝状体の幅「a」、溝状体どうしの間隔「b」、および除電手段18uの先端部と加圧ローラ18bとの距離「d」を、上述した第1の実施形態と同様に設定した構成をしたことによって、第1の実施形態と同様の作用・効果を得ることができることが確認された。
以上、本発明者によってなされた発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態は、プリンタに対して本発明を適用したものであるが、複写機等の他の画像形成装置に対しても本発明は同様に適用することができるものである。
以上述べた本発明にかかる画像形成装置は、プリンタなどの画像形成装置を始めとして、複写機等の多種多様な画像形成装置に対して広く適用することが可能である。
本発明を適用したプリンタの内部概略構造を表した側面説明図である。 図1に表されたプリンタに採用された定着装置を拡大して表した縦断面説明図である。 図2に表された定着装置に用いられている加熱体を拡大して表した平面説明図である。 図2に表された定着装置に用いられている加圧ローラと除電ローラとの配置関係を表した正面説明図である。 図4に表された除電ローラの一部を拡大して表した縦断面説明図である。 図4および図5に表された除電ローラに用いられている除電ブラシを取り出した状態を表した側面説明図である。 本発明の他の実施形態における除電手段の一部を拡大して表した縦断面説明図である。 本発明の更に他の実施形態における除電手段の一部を拡大して表した縦断面説明図である。 従来のプリンタに採用された定着装置を拡大して表した縦断面説明図である。
符号の説明
10 レーザプリンタ(画像形成装置)
12 プロセスカートリッジ
121 感光ドラム
122 現像装置
13 メイン給紙ユニット
14 給紙通路
15 レジストローラ
16 マルチ給紙ユニット
18 定着装置
18a 定着フィルム(定着体)
18b 加圧ローラ(加圧体)
18c 加圧ステー
18d フィルムガイド
18e 加熱体
18k 除電ローラ(クリーニングローラ)
18p 凹部(溝状体)
18q 除電ブラシ(除電手段)
18s,18u 除電手段
N 定着ニップ領域
T 未定着トナー
P 記録紙

Claims (4)

  1. 記録媒体にトナーを定着する定着体に加圧体が接触するように配置されていることによって定着ニップ領域が形成されているとともに、前記加圧体の表面上に付着したトナーを取り除くクリーニングローラを備えた定着装置において、
    前記クリーニングローラの表面に凹部が設けられ、
    その凹部の内部に除電手段が配置されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記クリーニングローラの凹部が、該クリーニングローラの長手方向に沿って螺旋状をなすようにして延在する溝状体からなることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記加圧体と前記除電手段との間には隙間が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の定着装置。
  4. 記録媒体にトナーを定着する定着体に接触配置された加圧体の表面上に付着したトナーを取り除くように該加圧体に当接配置されたローラ部材からなるクリーニングローラにおいて、
    前記ローラ部材の表面に凹部が設けられ、
    その凹部の内部に除電手段が配置されていることを特徴とするクリーニングローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103676525A (zh) * 2012-08-31 2014-03-26 佳能精技股份有限公司 图像形成装置
JP2016122036A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2017090621A (ja) * 2015-11-09 2017-05-25 コニカミノルタ株式会社 定着装置
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