JP2006096810A - 機能性透明有機高分子材料とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 膨潤した有機高分子材料の内部に、無機微粒子が注入、分散されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
(実施形態1)
本実施形態は、機能性透明有機高分子材料をレンズに適用した機能性レンズ材料の実施形態である。レンズ材料としての有機高分子材料がアリルジグリコールカーボネート(以下、ADC樹脂、又はポリエチレングリコールビスアリルカーボネートともいう。)で構成され、微粒子が銀で構成されている。レンズ材料は、メガネレンズ用のレンズとして前記有機高分子材料を金型に流し込んだ後に硬化させる注型成形法によって予め所望形状に成形されている。
本実施形態は、レンズ材料がポリカーボネート(以下、PCともいう)で構成されている。レンズ材料は、有機高分子原料としてのPCのモノマーを射出成形法で所望のレンズ材料の形状に成形することによって構成されている。
本実施形態は、レンズ材料がポリメチルメタクリレート(以下、PMMAともいう)で構成されている。レンズ材料は、PMMAを射出成型法で所望のレンズ材料の形状に成形することによって構成されている。
本実施形態では、無機微粒子として上記実施形態の銀に代えてチタンの酸化物が用いられている。従って無機微粒子の前駆体として上記実施形態1乃至4の銀の有機金属錯体に代えて、金属アルコキシド、より具体的にはチタンイソプロポキシドが用いられている。
本実施形態は、機能性レンズ材料の製造方法の実施形態である。図1は、一実施形態としての機能性レンズ材料の製造に用いる装置の概略ブロック図である。本実施形態の装置は、高圧ポンプ2、圧力計3、恒温槽4、背圧弁5、及び高圧セル6を具備している。
本実施形態の設備では、図2に示すように、高圧ポンプ2、圧力計3、恒温槽4、背圧弁5、高圧セル6の他に溶剤ポンプ10が具備され、その溶剤ポンプ10に、溶剤貯留槽11が接続されている。すなわち、本実施形態では流体として二酸化炭素を使用し、補助溶媒としてアセトンが使用される。
本実施形態では、図3に示すように、無機微粒子の前駆体9の溶解・抽出専用の高圧セル6aと、レンズ材料8の処理専用の高圧セル6bとの2つの高圧セルを設け、それぞれの高圧セルに恒温槽4a、4bをそれぞれ設置し、さらに、系内の攪拌のために、循環ポンプ12とその循環ライン22が設置されている。
本実施形態の装置では、図4に示すように実施形態7の構成要素の他に溶剤貯留槽11及び溶剤ポンプ10を具備させている。従って、本実施形態では、流体として二酸化炭素を、補助溶媒としてアセトンを使用する。二酸化炭素の他に溶剤を用いたことによる作用効果は、上記実施形態6と同じである。
本実施形態は、無機微粒子の前駆体9として、上記実施形態5乃至8の銀の有機金属錯体に代えて金属アルコキシドを用いた。より具体的には、チタンイソプロポキシドを用いた。また、本実施形態では溶剤としてエタノールあるいはイソプロパノールを用いた。
本実施形態では、レンズ材料8である有機高分子材料として、上記実施形態5乃至9のアリルジグリコールカーボネート(ADC樹脂)に代えてポリメチルメタクリレート(PMMA)を用いた。無機微粒子の前駆体9は実施形態5乃至8と同様の銀の錯体を用い、製造装置と操作手順も同様にして行い、レンズ材料8内に銀の微粒子を分散させたレンズを得ることができた。
本実施形態は、透明有機高分子機能性材料の用途として、上記実施形態1乃至10のレンズに代えて、光ファイバーに適用する場合の実施形態である。
本実施形態は、透明有機高分子機能性材料の用途として、紫外線カット繊維に適用する場合の実施形態である。
尚、上記実施形態1乃至10では、レンズ本体8を構成する有機高分子材料としてアリルジグリコールカーボネート(ADC樹脂)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等を用いたが、レンズ本体8の材質はこれに限定されるものではなく、たとえばポリスチレンや透明性ポリイミド等の透明プラスチックを用いることが可能である。要は、レンズとして成形しうる透明の有機高分子材料であれば、その種類は問うものではない。
本実施例では、光学素子の例として眼鏡レンズの機能化を行なうものであり、レンズ本体を構成するアリルジグリコールカーボネート(ADC)に対して銀の微粒子を注入した。試験の装置として実施形態2の装置を用いた。操作手順は、次の通りである。
本実施例においても、上記実施例と同様にアリルジグリコールカーボネート(ADC)に対して銀の微粒子を注入した。本実施例では、実施例1の全体の操作を2バッチ繰り返して行った。各バッチにおける操作方法は実施例1と同じである。
本実施例においても、上記実施例と同様にアリルジグリコールカーボネート(ADC)に対して銀の微粒子を注入した。実施例1と同様に操作を行なったが、本実施例では、実施例1で25MPaとしていた当初の圧力を、本実施例では30MPaに調節した。後処理として、圧力を30MPaに保ったまま、温度を110℃に上昇させた。
本実施例においても、上記実施例1及び2と同様にアリルジグリコールカーボネート(ADC)に対して銀の微粒子を注入した。実施例1と同様に操作を行ったが、本実施例では、実施例1で、銀の前躯体の添加量を試験片の重量に対して銀で5重量%分のアセチルアセトン錯体〔Ag(acac)〕としていたが、本実施例では2.5%とした。
Claims (11)
- 膨潤した有機高分子材料の内部に、無機微粒子が注入、分散されていることを特徴とする機能性透明有機高分子材料。
- 高圧流体と接触することによって、膨潤した有機高分子材料の内部に無機微粒子が注入、分散されていることを特徴とする機能性透明有機高分子材料。
- 有機高分子材料が、アリルジグリコールカーボネート、チオウレタン、エピチオ、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、又はポリスチレンの少なくとも1種によって構成されている請求項1又は2記載の機能性透明有機高分子材料。
- 無機微粒子が、銀、金、白金、パラジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、ガドリウム、鉛、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンの少なくとも1種である請求項1乃至3のいずれかに記載の機能性透明有機高分子材料。
- 有機高分子材料の表面から10nmより深い部位に、無機微粒子が注入、分散されている請求項1乃至4のいずれかに記載の機能性透明有機高分子材料。
- 有機高分子材料の内部の無機微粒子の重量含有率が、100ppm〜10%である請求項1乃至5のいずれかに記載の機能性透明有機高分子材料。
- 無機微粒子の粒子径が、10〜30nmである請求項1乃至6のいずれかに記載の機能性透明有機高分子材料。
- 有機高分子材料に、無機微粒子の前躯体を溶解した高圧流体を接触させることによって有機高分子材料を膨潤させるとともに、高圧流体に同伴して前駆体を有機高分子材料の内部に注入し、次に高圧流体の圧力を維持した状態で温度を上昇させ、前駆体を無機微粒子に変換して、有機高分子材料に微粒子が注入、分散された機能性透明有機高分子材料を製造することを特徴とする機能性透明有機高分子材料の製造方法。
- 有機高分子材料と、無機微粒子の前駆体とを別々の高圧セルに収容し、前駆体が収容された高圧セルに高圧流体を供給して前駆体を高圧流体に溶解し、次に前駆体を溶解した高圧流体を、有機高分子材料が収容された高圧セルに供給し、有機高分子材料に前駆体を溶解した高圧流体を接触させることによって前駆体を有機高分子材料に注入し、次に有機高分子材料が収容された高圧セルのみ、高圧流体の圧力を維持した状態で温度を上昇させ、前駆体を無機微粒子に変換して、有機高分子材料に無機微粒子が注入、分散された機能性透明有機高分子材料を製造することを特徴とする機能性透明有機高分子材料の製造方法。
- 無機微粒子の前駆体を有機高分子材料に注入する際に、高圧流体とともに、有機高分子材料又は前駆体の少なくともいずれかを溶解又は可塑化させうる溶剤を補助溶媒として添加する請求項8又は9記載の機能性透明有機高分子材料の製造方法。
- 無機微粒子の前駆体が、アルコキシド、カルボニル錯体、若しくはアセチルアセトン錯体、又はアルコキシド、カルボニル錯体、若しくはアセチルアセトン錯体を主成分とする金属錯体である請求項8乃至10記載の機能性透明有機高分子材料の製造方法。
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