JP2006095988A - 紙質基材と樹脂層との密着性が高い発泡壁紙 - Google Patents

紙質基材と樹脂層との密着性が高い発泡壁紙 Download PDF

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Abstract

【課題】発泡壁紙に要求される表面強度及び発泡性を具備し、しかも紙質基材との樹脂層との密着性が高い発泡壁紙を提供する。
【解決手段】紙質基材上に接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層を順に積層してなる発泡壁紙であり、紙質基材上に接着剤層、未発泡樹脂層及び表面保護層をTダイ押出し機により3層同時押出し成形後、未発泡樹脂層を加熱発泡させて発泡樹脂層としたことを特徴とする発泡壁紙。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築物の壁紙、天井材等として有用な、紙質基材と樹脂層との密着性が高い発泡壁紙に関する。
従来、壁紙に代表される発泡化粧シートは、裏打紙の上に発泡樹脂層として塩化ビニル樹脂を用いたものが多用されてきたが、近年では環境への配慮から、発泡樹脂層には、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂等のハロゲンを含有しない樹脂を用いたものに代わりつつある(特許文献1〜3等)。
具体的には、アクリル樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂とを含むエマルションにマイクロカプセル型発泡剤を添加した塗料を、裏打紙に塗工・乾燥後、乾燥表面に絵柄模様を印刷し、次いで加熱発泡させ、エンボス版により凹凸模様を形成して発泡化粧シートとしたものが知られている。また、オレフィン系樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂に熱分解型発泡剤を添加した樹脂組成物を、裏打紙にTダイ押出し機で発泡温度以下の温度で溶融押出しにより塗工後、その表面に絵柄模様層を印刷し、次いで加熱発泡後、エンボス版によりエンボス加工を施して発泡化粧シートとしたものも知られている。
さらに、耐スクラッチ性、耐汚染性等の表面物性が要求される場合には、発泡樹脂層上に表面保護層が設けられる。例えば、発泡樹脂層をエマルション塗料から塗工形成する場合には、発泡剤を含まないエマルション塗料を発泡樹脂層表面に塗工して表面保護層が形成される(特許文献4等)。この表面保護層を有する壁紙の効率的な製造方法が、特許文献5に開示されている。特許文献6には、表面保護層の形成手段が開示されており、樹脂フィルムのラミネート、樹脂組成物をTダイ溶融押し出し形成等が記載されている。
上記した発泡化粧シート(以下「発泡壁紙」と称する)は、発泡樹脂層の発泡倍率を高めることにより、発泡エンボス模様による高い意匠性を発揮する。
しかしながら、発泡倍率を大きくすると意匠性は向上するが、裏打紙と樹脂層との密着性が低下するという問題が生じる。具体的には、施工時に発泡樹脂層と裏打紙との剥離が生じる不都合、貼り直し又はリフォーム時に裏打紙のみを壁面に残して樹脂層が剥離する不都合等がある。
従って、発泡壁紙に要求される表面強度、発泡性(意匠性)等を具備し、しかも紙質基材と樹脂層との密着性が高い発泡壁紙の開発が望まれている。
特開平6−47875号公報 特開2000−255011号公報 特開2001−347611号公報 特開平11−198266号公報 特開2003−266549号公報 特開2001−58376号公報
本発明は、発泡壁紙に要求される表面強度及び発泡性を具備し、しかも紙質基材との樹脂層との密着性が高い発泡壁紙を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、紙質基材上に接着剤層、未発泡樹脂層及び表面保護層をTダイ押出し機により3層同時押出し成形後、未発泡樹脂層を加熱発泡させて発泡樹脂層とすることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の発泡壁紙に係るものである。
1. 紙質基材上に接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層を順に積層してなる発泡壁紙であり、紙質基材上に接着剤層、未発泡樹脂層及び表面保護層をTダイ押出し機により3層同時押出し成形後、未発泡樹脂層を加熱発泡させて発泡樹脂層としたことを特徴とする発泡壁紙。
2. 接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層を構成する樹脂が、いずれもオレフィン系樹脂である請求項1記載の発泡壁紙。
3. 接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層を構成する樹脂が、いずれもエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂である請求項1記載の発泡壁紙。
4. 接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層からなる群から選択された少なくとも1層が樹脂架橋されている請求項2又は3記載の発泡壁紙。

以下、本発明の発泡壁紙について詳細に説明する。
本発明の発泡壁紙は、紙質基材上に接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層を順に積層してなる発泡壁紙であり、紙質基材上に接着剤層、未発泡樹脂層及び表面保護層をTダイ押出し機により3層同時押出し成形後、未発泡樹脂層を加熱発泡させて発泡樹脂層としたことを特徴とする。
本発明の発泡壁紙は、接着剤層が紙質基材及び発泡樹脂層と高い密着性で接合している。そのため、発泡樹脂層の発泡倍率が高い場合でも、樹脂層(接着剤層)と紙質基材との密着性が高く、剥離が抑制されている。
紙質基材
紙質基材としては、壁紙基材に適した機械的強度、加熱発泡時の耐熱性等を有する限り特に限定されない。通常は繊維質シートが使用できる。
紙質基材としては、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニンなどの難燃剤で処理したシート);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機質剤を混抄した無機質紙;上質紙;薄用紙等の一般紙が挙げられる。
紙質基材の坪量は限定的ではないが、通常50〜300g/m2、好ましくは50〜80g/m2程度である。
接着剤層
接着剤層としては、紙質基材との密着性が高いものであれば特に限定されない。
構成樹脂としては、接着剤成分として公知の樹脂が使用できる。例えば、オレフィン系樹脂が使用できる。オレフィン系樹脂の中でも、カルボン酸変性オレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アイオノマー系樹脂等の熱可塑性樹脂が好ましい。これらの中でも、特にエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)が好ましい。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂における酢酸ビニル含有量(共重合比率)は特に限定されないが、通常25〜50重量%、好ましくは28〜40重量%程度である。
オレフィン系樹脂を用いる場合には、樹脂架橋されていてもよい。架橋させる方法については後記する。
接着剤層の厚みは特に限定されないが、通常0.5〜50μm、好ましくは5〜20μm程度である。
発泡樹脂層
発泡樹脂層としては、熱分解型発泡剤の加熱発泡による発泡エンボス模様を有するものであれば特に限定されない。
発泡樹脂層の構成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系モノマーの単独重合体又は共重合体からなるポリオレフィン系樹脂;EVA、エチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂(EMMA)、エチレン−エチルメタクリレート共重合体樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂等のα−オレフィンと酢酸ビニル、アクリル酸系モノマー等との共重合体からなるポリオレフィン系樹脂;その他、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。
上記樹脂の中でも、オレフィン系樹脂が好ましい。特にEVA、EMMA等のエチレンを共重合体モノマーとして含むエチレン系樹脂は、燃焼カロリーが比較的小さく(難燃性、準不燃性に関係)、また安価である点で好ましい樹脂である。EVAとEMMAとではEVAの方が好ましい。
EVAにおける酢酸ビニル含有量(共重合比率)は特に限定されないが、通常5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%程度である。
オレフィン系樹脂を用いる場合には、樹脂架橋されていてもよい。
発泡樹脂層は、熱分解型発泡剤を含有している。熱分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系、オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のビドラジド系等がある。
熱分解型発泡剤としては、これらのなかでも、樹脂にポリオレフィン系樹脂を用い場合には、アゾ系発泡剤、特にアゾジカルボンアミド(ADCA)がコスト、発泡性能(発泡温度、安定性、発泡倍率)の観点から好ましい。発泡剤の含有量は特に限定されず、樹脂、発泡倍率等により異なるが、通常は樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度である。
発泡樹脂層は、必要に応じて、無機充填剤を含有してもよい。無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。この中でも、特に水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムが好ましい。無機充填剤を配合することにより、発泡壁紙の目透きを抑制する効果、表面特性を高める効果等が得られる。無機充填剤の添加量としては、樹脂100重量部に対して、通常30〜200重量部程度である。
発泡樹脂層は、その他の添加剤を含んでもよい。添加剤としては、例えば、顔料、発泡セル調整剤、熱安定剤、難燃剤等が挙げられる。これらの添加剤の含有量は限定されず、発泡壁紙の所望の特性に応じて適宜設定できる。
発泡樹脂層の発泡倍率(発泡前の未発泡樹脂層からみた倍率)は特に限定されないが、通常1.5倍以上、好ましくは3〜7倍程度である。発泡倍率が低すぎると発泡エンボスによる優れた外観意匠を付与し難く、発泡倍率が高過ぎると発泡樹脂層が機械的に弱くなり、耐スクラッチ性が低下し易い。
発泡樹脂層(発泡後)の厚みは特に限定的ではないが、通常300〜1000μm、好ましくは400〜800μm程度である。
表面保護層
表面保護層としては、発泡壁紙の表面強度を高めて耐スクラッチ性を高められるものが好ましい。表面保護層を構成する樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、高密度ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリブチレンテレフタラート等のポリエステル樹脂;ポリブチレンテレフタラート等のポリエステル樹脂;エチレンビニルアルコール、アクリル樹脂等のビニル系樹脂;EVA、EMMA等のオレフィン系樹脂;ポリアミド樹脂などが挙げられる。
表面保護層を構成する樹脂としても、オレフィン系樹脂が好ましく、特にEVAが好ましい。オレフィン系樹脂を用いる場合には、架橋されていてもよい。
EVAにおける酢酸ビニル含有量(共重合比率)は特に限定されないが、通常3〜40重量%、好ましくは6〜30重量%程度である。
表面保護層は、各種物性調整のために必要な各種の充填剤、着色剤、光安定剤、発泡剤、その他滑剤、抗菌剤等の公知の添加物を含んでもよい。表面保護層は透明でもよく、無着色でもよく、また着色してもよい。
絵柄印刷層
絵柄印刷層は、絵柄による意匠表現のための層であり、高意匠化が必要な場合に、印刷法等の公知の形成法及び材料で上述した表面保護層おもて面に形成すればよい。印刷方法は特に限定されず、例えば、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、活版印刷、フレキソ印刷、静電印刷、インクジェット印刷、転写印刷等の公知の印刷法が挙げられる。なお、全面ベタの場合には、公知の塗工法で形成してもよい。
絵柄印刷層の絵柄模様は特に限定されず、例えば、砂目模様、石目模様、タイル貼り模様、レンガ積み模様、布目模様、木目模様、皮絞模様、幾何学模様、文字、記号、各種抽象模様又は全面ベタ等、或いはこれらとの組み合わせ等を採用できる。
絵柄層の形成に用いるインクとしては、バインダー樹脂として、例えば、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン樹脂等の塩素化ポリオレフィン樹脂等を、単独又は混合物として使用できる。
凹凸模様
表面保護層のおもて面には、発泡によるエンボス模様に加えて高意匠化が必要な場合に、エンボス版による凹凸模様が形成されていてもよい。エンボス加工には、公知の枚葉式又は輪転式のエンボス機が用いられる。
凹凸模様の種類は特に限定されないが、例えば、布表面テクスチュア、梨地、砂目、石板表面凹凸劈開面等)、タイル貼り、レンガ積みの目地溝、木目板導管溝等が挙げられる。凹凸模様は、これらの組み合わせであってもよい。
発泡壁紙の製造方法
本発明の発泡壁紙は、紙質基材上に接着剤層、未発泡樹脂層及び表面保護層をTダイ押出し機により3層同時押出し成形後、未発泡樹脂層を加熱発泡させて発泡樹脂層とすることにより製造される。
紙質基材については、前記説明した通りである。
Tダイ押出し機としては、3層同時押出し成形が可能なものであれば特に限定されず、公知のマルチマニホールドタイプのTダイ押出し機を使用できる。
Tダイ押出し機により3層同時押出し成形する際には、同時に押出される3層を構成する樹脂は、温度特性が近似するものを組み合わせるのが好ましい。本発明では、接着剤層、未発泡樹脂層及び表面保護層を構成する樹脂をいずれもオレフィン系樹脂とすることが好ましく、特にEVAが好ましい。
EVAを用いる場合の押出し時の樹脂流動性は特に限定的ではないが、次のように設定することが好ましい。即ち、接着剤層を構成するEVAであれば、190℃で測定したメルトフローレートが30〜2000g/10分、特に50〜200g/10分が好ましい。未発泡樹脂層を構成するEVAであれば、190℃で測定したメルトフローレートが20〜120g/10分、特に40〜70g/10分が好ましい。また、表面保護層を構成するEVAであれば、190℃で測定したメルトフローレートが2〜70g/10分、特に10〜50g/10分が好ましい。このような範囲に設定することにより、所定の3層を同時押出しし易くなる。
紙質基材上に3層同時押出し成形後、未発泡樹脂層を加熱発泡させて発泡樹脂層とする。加熱温度は特に限定されず、発泡剤の種類、樹脂の種類等に応じて適宜設定できる。加熱時間も特に限定されず、加熱温度に応じて適宜設定できる。好ましくは、未発泡樹脂層を基準とした発泡倍率が3〜7倍となるように加熱条件を設定すればよい。
本発明の製造方法では、接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層の少なくとも1層がオレフィン系樹脂から構成されている場合には、加熱発泡の前にオレフィン系樹脂を樹脂架橋させてもよい。樹脂架橋させることにより、溶融張力を調整して発泡し易くすることができるほか、壁紙の表面硬度を高めることができる。樹脂架橋させるには、電子線を照射すればよい。
電子線照射機器としては、例えば、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。
電子線は、通常100〜300kV、好ましくは150〜250kV程度のエネルギーを有するものを使用すればよい。
電子線照射量は、樹脂架橋による熔融張力の調整程度(良好な発泡状態を得るための調整)、後の発泡工程での壁紙焼けを防止する観点から適宜設定できる。通常0.5〜10 Mrad、好ましくは1〜3Mrad程度である。
樹脂に架橋助剤を加えた場合には、より簡便に樹脂架橋を行うことができる。架橋助剤の種類は特に限定されない。架橋助剤は、特に表面樹脂層及び発泡樹脂層の少なくとも1種に添加するのが好ましい。
また、絵柄模様層を形成する場合も、加熱発泡前に行うことが好ましい。この場合には、樹脂架橋後に行うことが好ましい。
本発明の発泡壁紙は、接着剤層が紙質基材及び発泡樹脂層と高い密着性で接合している。そのため、発泡樹脂層の発泡倍率が高い場合でも、樹脂層(接着剤層)と紙質基材との密着性が高く、剥離が抑制されている。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
Tダイ押出し製法にて3層同時押出し形成を行い、坪量70gの裏打紙上に15μmの接着剤層、90μmの未発泡樹脂層及び15μmの表面保護層を形成した。
接着剤層、未発泡樹脂層及び表面保護層を構成する樹脂としては、EVAを用いた。EVAの詳細は、下記表1の通りである。
Figure 2006095988
3層同時押出し成形後、電子線照射(175KV2MRad)により未発泡壁紙原反を作製した。次いで、表面保護層上に絵柄印刷層を形成後、加熱により発泡剤を発泡させて発泡樹脂層とし、発泡壁紙を作製した。
比較例1
表面保護層を形成しない以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例2
接着剤層及び表面保護層を形成しない以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
上記で得られた各発泡壁紙の特性を下記表2に示す。
なお、スクラッチ性については、日本ビニル工業会建装部会制定「表面強化商品性能評価規定」に従って評価した。
密着性については、次の手順で評価した。即ち、各発泡壁紙の裏打紙側に澱粉系接着剤を60g/m2塗布して平坦な石膏ボード面に貼り付けた後、接着剤を乾燥させ、次いで壁紙の端部をつまんで上方に引っ張り、剥離界面がどこかを調べた。この結果、裏打ち紙の紙間で剥離するもの(即ち、裏打紙と樹脂層との密着性が高く、裏打紙が2層に裂けてしまう状態を○と評価した。また、その他の界面(例えば、裏打紙と接着剤層との間)で剥離するものを×と評価した。
これらの評価結果を下記表2に示す。
Figure 2006095988
実施例1で作製した発泡壁紙の層構造を示す模式図である。
符号の説明
1.表面保護層
2.発泡樹脂層
3.接着剤層
4.紙質基材

Claims (4)

  1. 紙質基材上に接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層を順に積層してなる発泡壁紙であり、紙質基材上に接着剤層、未発泡樹脂層及び表面保護層をTダイ押出し機により3層同時押出し成形後、未発泡樹脂層を加熱発泡させて発泡樹脂層としたことを特徴とする発泡壁紙。
  2. 接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層を構成する樹脂が、いずれもオレフィン系樹脂である請求項1記載の発泡壁紙。
  3. 接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層を構成する樹脂が、いずれもエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂である請求項1記載の発泡壁紙。
  4. 接着剤層、発泡樹脂層及び表面保護層からなる群から選択された少なくとも1層が樹脂架橋されている請求項2又は3記載の発泡壁紙。
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