JP2006095478A - 硫黄化合物を含む廃水の処理方法 - Google Patents

硫黄化合物を含む廃水の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 安定して効率的に廃水中の硫黄化合物を酸化する廃水処理方法の提供。
【解決手段】 酸化槽で硫黄化合物を空気酸化する際に、酸化槽のORPを測定し、酸化槽のORPが一定値以上となるように酸化槽への空気供給量を制御する。また、酸化槽のpHを6以上8以下に制御する。さらに、空気酸化と微生物酸化を併用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、廃水中に含まれる硫黄化合物を効率的かつ安定処理する水処理方法に関する。
硫黄化合物を含有する廃水として代表的なものに排煙脱硫廃水がある。排煙脱硫廃水は、発電所や製鐵所などの湿式排煙脱硫装置から排出される。燃焼排ガスに含まれる硫黄化合物の大部分は二酸化硫黄(SO2)である。一般的に、排ガス湿式処理では、排ガス中の二酸化硫黄をアルカリスラリーやアルカリ吸収剤に吸収させ処理するが、この結果として、亜硫酸(SO3 2-)や重亜硫酸(HSO3 -)などの還元性硫黄化合物を含有する、いわゆる排煙脱硫廃水が発生する。
例えば、アルカリ吸収剤が水酸化ナトリウムの場合、以下の反応により、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)や亜流酸水素ナトリウム(NaHSO3)を生成する。
2NaOH + SO2 → Na2SO3 + H2O (1)
Na2SO3 + H2O + SO2 → 2NaHSO3 (2)
また、排煙脱硫方法として、NaOHより安価な水酸化カルシウム(Ca(OH)2)や水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)を5〜10%含むスラリーを用いる方法が広く採用されている。水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の場合、脱硫廃水中には、亜硫酸カルシウム(CaSO3)や亜流酸水素カルシウム(CaHSO3)が生成する。水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)の場合、亜硫酸マグネシウム(MgSO3)や亜流酸水素マグネシウム(MgHSO3)が生成する。亜硫酸マグネシウム(MgSO3)や亜流酸水素マグネシウム(MgHSO3)は、溶解度が比較的大きいため、配管等の閉塞が生じにくい等の利点がある。ただし、これらの物質の溶解度はpHが上昇すると低下し、スケールが発生しやすくなるので、pH=5.5〜6.0が望ましいとされている(非特許文献1参照)。
また、廃水の種類によっては、硫黄化合物としてチオ硫酸(S2O3 2-)やジチオン酸(S2O6 2-)を含む場合がある。
廃水中のこのような硫黄化合物は、排水基準で規制されているCOD(Chemical Oxygen Demand;化学的酸素要求量、過マンガン酸カリウムを用いて定量)として計測される。例えば、SO3 2-の場合、理論CODは、16/80=0.2g-COD/g- SO3 2-である。したがって、排水基準を満足できない場合、このままでは放流できない。
そこで、廃水中の硫黄化合物を酸化処理して硫酸イオン(SO4 2-)とし、Ca(OH)2と反応させ、石膏(CaSO4)として回収したり、あるいは、酸化処理後、無害な硫酸イオン(SO4 2-)として放流する必要がある。
硫黄化合物の酸化処理方法としては、空気を用いた酸化方法、酸化剤を用いた化学酸化方法が公知である。還元性硫黄化合物を酸化する化学酸化剤としては、過酸化水素,次亜塩素酸,オゾン,過マンガン酸カリウム等が広く知られている(非特許文献2参照)。あるいは硫黄酸化細菌を用いた生物酸化法も一部で実施されている(非特許文献3、特許文献1参照)。
特開平3−341757号公報(表1) 特開平7−265876号公報(第1頁、第1図) 通商産業省環境立地局監修四訂「公害防止の技術と法規-大気編-」丸善、1995年、p105-117 化学工学協会著「物理および化学的水処理技術と装置(下)」倍風館出版、1978年、p70-125 「活性汚泥からの硫黄酸化細菌の馴養とチオ硫酸の除去特性」、水環境学会誌、第18巻、第3号、p231-p239、1995年
しかしながら、このような方法は以下のような課題がある。
まず、空気酸化方法について説明する。亜硫酸(SO3 2-)、重亜硫酸(HSO3 -)の場合、反応式は以下の通りである。
SO3 2- + 1/2O2 → SO4 2- (3)
HSO3 - + OH-+1/2O2 → SO4 2- +H2O (4)
この場合、1mM(80mg)の亜硫酸(SO3 2-)を酸化するのに必要な溶存酸素は、0.5mM(16mg)である。水中での酸素の溶解度は、せいぜい9mg/L(水温20℃)程度であるため、亜硫酸(SO3 2-)の濃度が高くなると、溶存酸素の供給が律速となり、空気を用いた酸化にはかなりの時間が必要となる。また、空気酸化の終了点のリアルタイムでの指標が無く、CODの測定で酸化程度を知る運転がなされている。
また、硫黄化合物の中には空気酸化が困難な物質がある。例えば、チオ硫酸(S2O3 2-)やジチオン酸(S2O6 2-)は、空気で酸化することは困難である。
なお、(3)、(4)式から、廃水のCOD値を容易に推定できる。例えば、亜硫酸(SO3 2-)の場合、理論CODは、16/80=0.2g-COD/g- SO3 2-である。
次に、化学酸化剤を用いた薬品酸化方法について説明する。
前述したように、化学酸化剤としては過酸化水素,次亜塩素酸,オゾン等が広く知られている。空気酸化が困難なチオ硫酸(S2O3 2-)やジチオン酸(S2O6 2-)にも適用できる。これらの反応式は亜硫酸(SO3 2- )の場合、以下の通りとなる。
SO3 2- + H2O2 → SO4 2- + H2O (5)
SO3 2- + NaOCl → SO4 2- + NaCl (6)
SO3 2- + O3 → SO4 2- + O2 (7)
以上の反応は、化学酸化剤を用いた場合、容易に生じるため、反応時間の短縮に効果的である。しかし、これらの反応式から、1gのSO3 2- を酸化するのに必要な薬品量を計算すると表1の結果となる。これらの結果から明らかなように、化学酸化剤は、O2と比較すると使用量が大きく、廃水中の還元性硫黄化合物の濃度が高い場合、ランニングコストが上昇してしまう。また、廃水中に硫黄以外の還元性物質(有機物、還元鉄など)があれば、この酸化にも薬品が消費され、ランニングコストが上昇する。
Figure 2006095478
また、さらに、化学酸化剤が処理水に残留すると、環境中の生物に悪影響がでるため、処理水への酸化剤の残存を防ぐ制御(還元剤の添加)が必要となる。
最後に、硫黄酸化細菌を用いた微生物による酸化方法を説明する。硫黄酸化細菌は、硫黄を酸化する際に生ずるエネルギーを用いて、菌体合成を行なう独立栄養(CO2利用)あるいは従属栄養(有機物利用)の細菌群の総称である。硫黄酸化細菌を用いる方法は空気酸化が困難なチオ硫酸(S2O3 2-)やジチオン酸(S2O6 2-)に適用できる特徴がある(非特許文献3)。また、必要な空気量も空気酸化法とかわらない利点がある。しかしながら、空気酸化が可能な硫黄化合物、例えば亜硫酸(SO3 2-)を多く含む廃水の場合には、微生物反応に必要な酸素が優先して空気酸化として亜硫酸(SO3 2-)に消費されてしまう。この為、亜硫酸(SO3 2-)とチオ硫酸(S2O3 2-)を同時に大量に含むような廃水に対しては、硫黄酸化細菌の活性の低下がおきやすく、微生物酸化法を単独で適用することは好ましくない。
本発明の要旨とするところは、廃水中に含まれる硫黄化合物を処理するに際し、酸化槽においてORP(酸化還元電位、Oxidation Reduction Potential)を指標として硫黄化合物を酸化する方法であり、以下の(1)〜(9)に示すとおりのものである。
(1)廃水中に含まれる硫黄化合物を少なくとも空気を供給して酸化する廃水の処理方法であって、該廃水のORP(酸化還元電位、銀/塩化銀基準値)を測定し、該ORPが所定範囲となるように該廃水への空気供給量を制御することを特徴とする方法。
(2)前記ORPの測定に加えて、前記廃水のpHを測定し、該廃水中に酸又はアルカリを添加して、該pHが所定範囲となるように制御することを特徴とする前記(1)記載の方法。
(3)前記廃水のpHを6以上8以下に制御することを特徴とする前記(2)記載の方法。
(4)前記廃水へ空気に加えて、亜硝酸イオンを供給することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の方法。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の方法により廃水処理を行なった後、廃水中に残存する硫黄化合物を硫黄酸化細菌により酸化することを特徴とする硫黄化合物を含む廃水の処理方法。
(6)前記硫黄酸化細菌による酸化の際、前記廃水中に酸又はアルカリを添加して該廃水のpHを6〜8に制御すると共に、該廃水中に空気を供給して該廃水のORP(酸化還元電位、銀/塩化銀基準値)が所定範囲となるように制御することを特徴とする前記(5)に記載の方法。
(7)前記廃水中に含まれる硫黄化合物が、亜硫酸、重亜硫酸、チオ硫酸、ジチオン酸の1種又は2種以上であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の方法。
(8)前記廃水が製鐵所又は発電所の脱硫廃水であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の方法。
(9)前記亜硝酸イオンとしてアンモニアを含む廃水の生物学的廃水処理により発生する亜硝酸イオン含有処理水又は発電所の脱硝廃水を用いることを特徴とする前記(4)〜(8)のいずれか1項に記載の方法。
本発明により、硫黄化合物を含有する廃水から、効率的かつ安定して硫黄化合物を酸化処理することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の処理フローの1例を図1に示す。
まず、廃水中に含まれる硫黄化合物を少なくとも空気を供給して酸化処理する廃水の処理プロセスにおいて、酸化槽(2)で廃水(1)に含まれる硫黄化合物を酸化する際に、酸化槽(2)のORPをORP計(8)にて測定し、酸化槽(2)のORPが一定値以上となるように酸化槽(2)へのブロアー(10)による空気供給量を制御する。例えば、発明者らは、酸化槽(2)のORPと廃水中の亜硫酸(SO3 2-)濃度の間には、明確な関係があり、ORPによって亜硫酸(SO3 2-)の酸化率を容易に推定できることを知見した。
図2にpH=6、7、8の場合の酸化槽(2)のORPと亜硫酸(SO3 2-)濃度の関係を示す。この結果から、例えば、処理目標の亜硫酸(SO3 2-)濃度を100mg/L(CODとして、廃水基準値の20mg/L)とした場合、制御目標のORP値は-20mVから+50mV程度であることがわかる。
実際には、酸化槽(2)の制御目標のORP値は、目標とする排水基準値(COD規制値)やpH値の影響によってかわってくるため、各廃水を採取し、実験により、制御ORP値を設定することが望ましい。
更に、酸化槽(2)のpH(9)の制御は、極めて重要である。すなわち、発明者らの知見では、酸化槽(2)のpHが6を下回ると、廃水(1)から毒性の強い亜硫酸ガスが発生しやすくなることが認められた。このため、酸化槽(2)のpH(9)は6以上に制御することが望ましいと判断した。また、酸化槽(2)のpH(9)が8超であれば、沈澱物が発生しやすく、配管閉塞等のスケール障害が生じやすい事もわかった。さらに、図2から酸化槽(2)のORPは、pH(9)の影響を大きく受け、pH(9)が低くなるほど亜硫酸(SO3 2-)濃度相関が低下する傾向があることがわかった。これらの結果から、酸化槽のpHは、6以上8以下、より厳密には7以上8以下に制御することが望ましいと考えられる。
加えて、発明者らは、廃水(1)中の硫黄化合物を酸化処理するに際して、亜硝酸イオン(NO2 -)を酸化槽(2)に添加すると酸化速度が向上することを新たに発見した。
これまでに、亜硝酸イオン(NO2 -)を用いた廃水処理方法としては、前記特許文献2に、pH=8〜12の条件下でアンモニアを含む排水を加熱条件・金属触媒併用下で、アンモニアを酸化する発明が開示されている。しかし、この方法は、高温・高アルカリ下で、しかも、金属触媒を併用する方法である。
これに対して本発明は、常温かつ中性のpH条件下で、廃水中の硫黄化合物を酸化する方法であり、内容が異なる新たな発見である。
以下、硫黄化合物として、亜流酸(SO3 2-)を代表種と表記して説明する。亜硝酸イオン(NO2 -)と亜硫酸(SO3 2-)の酸化還元反応の経路は、次のような式が推定される。
2NO2 - +3SO3 2-+2H+ → 3SO4 2- +N2 +H2O (8)
この場合、亜流酸(SO3 2-)1gを酸化するのに必要な亜硝酸イオン(NO2 -)は、0.38g- NO2 -/g- SO3 2-と計算される。例えば、亜硫酸(SO3 2-)1000mg/Lを亜硝酸イオンで酸化しようとすると380mg/Lの亜硝酸イオンを添加すればよいことになる。
本反応も、pH依存性が大きく、低いpHで進行しやすい。しかし、酸化槽(2)のpHを6以下に低下させると、亜硝酸ガスや亜硫酸ガスを発生しやすくなる。また、前述したように酸化槽(2)のpHが8超であれば、沈澱物が発生しやすく、スケール障害が生じやすい。また、反応速度も低下しやすい。これらの結果から、亜硝酸イオン(NO2 -)を用いる場合でも酸化槽のpHは、6以上8以下、より詳細には6.5以上7.5以下に制御することが望ましいと考えられる。
以下の表2に亜硫酸1gを酸化するために必要な亜硝酸イオン(NO2 -)の量を他の薬品と比較して示す。これから、亜硝酸イオン(NO2 -)は、他の薬品と比較すると添加量が少なくてすむ事がわかる。また、亜硝酸イオン自体は、空気で酸化されないため、酸化槽(2)へ空気とともに亜硝酸イオンを併用して供給することがコスト上の観点から望ましい。
Figure 2006095478
亜硝酸イオンを供給する薬品としては、亜硝酸ナトリウム(NaNO2)等がある。亜硝酸イオンは、薬注ポンプ(5)を用い、酸化槽(2)に添加すればよい。
しかしながら、数百mg/Lレベルの高濃度の亜硝酸イオンを含む水が近辺にある場合、これを用いて亜硫酸を酸化してもかまわない。数百mg/Lレベルの高濃度の亜硝酸イオンを含む排水としては、製鐵所コークス工場廃水(一般に、安水と呼称されている)の活性汚泥処理水が考えられる。製鐵所コークス工場廃水は、高濃度のアンモニアを含んでいるが、このアンモニアを活性汚泥で処理する場合、アンモニアは、アンモニア酸化細菌および亜硝酸酸化細菌により、以下の(9)、(10)式により、亜硝酸イオン、続いて、硝酸イオンまで酸化されることが多い。しかし、亜硝酸酸化細菌は、アンモニア酸化細菌よりも機能が低下しやすく、亜硝酸イオンで反応が停止しやすいため、大量の亜硝酸イオン含有した処理水が発生する。
2NH4 + + 3O2 → 2NO2 -+2H2O+4H+ (9)
2NO2 - + O2 → 2NO3 - (10)
このような場合、あらかじめ、脱硫廃水と亜硝酸イオン含有処理水を混合した後、酸化槽(2)に通水して、空気酸化すればよい。本方法によって空気酸化のみの場合に比べて空気量の削減が可能となる。
この他、亜硝酸イオンを含む廃水として、発電所の湿式脱硝装置から発生する脱硝廃水に含まれる亜硝酸イオンの適用が考えられる。
2NO2+2NaOH → NaNO3+NaNO2+H2O (11)
最後に、廃水中に含まれる硫黄化合物を酸化処理するプロセスにおいて、空気または空気及び亜硝酸イオンで硫黄化合物の酸化処理を行なった後、残存する硫黄化合物を微生物を用いて酸化する方法について説明する。
廃水の種類によっては、空気による酸化が極めて困難な硫黄化合物を含む場合がある。例えば、チオ硫酸(S2O3 2-)やジチオン酸(S2O6 2-)は、空気酸化が困難であり、酸化槽(2)で酸化処理を行なっても、ほとんどが処理水中に残存し、CODとして測定されてしまう。したがって、このような硫黄酸化物が含まれる廃水の場合には、空気酸化単独による処理は困難であり、更なる酸化処理が必要であるが、薬品酸化法はコストが増大してしまう。
このようなチオ硫酸(S2O3 2-)やジチオン酸(S2O6 2-)を酸化するためには、硫黄酸化細菌を用いた生物酸化法が有効である。
pHが6-8で活性のある硫黄酸化細菌は、チオバチルス・チオパラス(Thiobacillus thioparus)、チオバチルス・ネアポリタナス(Thiobacillus neapolitanus)、チオバチルス・テピダリウス(Thiobacillus tepidarius)、チオバチルス・ノベラス(Thiobacillus novellus)、チオバチルス・ベルスタス(Thiobacillus versutus)、チオバチルス・デニトリフィカンス(Thiobacillus denitrificans)などが公知であり、これらの硫黄酸化細菌またはこれらの硫黄細菌を含んだ活性汚泥を用いて、以下のような反応でチオ硫酸(S2O3 2-)やジチオン酸(S2O6 2-)を酸化する。これらの硫黄酸化細菌は、都市下水の活性汚泥を種汚泥として、チオ硫酸(S2O3 2-)やジチオン酸(S2O6 2-)を用いて簡単に増殖させることが可能である。また、製鐵所のコークス工場廃水(一般に安水と呼称されている)を処理している活性汚泥は、コークス工場廃水が多くの硫黄化合物を含む関係から硫黄酸化細菌を含有していることが多いため、そのまま用いることも可能である。
S2O3 2- + 2O2+ H2O → 2SO4 2-+ 2H+ (12)
2S2O6 2- + O2+ 2H2O → 4SO4 2-+ 4H+ (13)
これらの反応は硫黄酸化細菌と空気の存在下ですみやかに進行する。しかし、式(11)、(12)から明らかなように、微生物反応槽(3)のpH(9)は、反応の進行とともに低下しやすいので、硫黄酸化細菌の活性を維持するために、微生物反応槽(3)のpH(9)を硫黄酸化細菌の活性を維持できるpHに維持する必要がある。希硫酸または水酸化ナトリウム溶液を用いて、pHを6以上8以下に制御してやればよい。pHが6未満や8を超えるとでは活性低下が大きい。また、微生物反応槽(3)のORP(8)を測定し、ORPを指標として、曝気を行なうことが望ましい。ORP値が+100mV以上あれば、チオ硫酸(S2O3 2-)やジチオン酸(S2O6 2-)はほぼ完全に酸化されている。なお、廃水に有機物が含まれている場合にも本処理方法は有効である。例えば、微生物反応槽(9)を2槽に分割し、有機物分解細菌群と硫黄酸化細菌群の同時並存が可能な方式をとればよい。
実施例1亜硫酸(SO 3 2- )の空気酸化の検討
製鐵所の湿式排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫廃水を用いて、廃水中の亜硫酸の酸化性能をビーカー試験により検討した。排煙脱硫廃水の亜硫酸濃度は、平均10000mg/Lで3000mg/Lから20000mg/Lまで大きく変動した。
1Lビーカーに廃水を500mL添加し、水温25℃、pHを7.0一定に制御し、ブロワ−によって0.5L/分空気を供給した。その後、数時間毎に採水し、ORPおよび亜硫酸濃度を測定し、ORP値と亜硫酸濃度の関係を検討した。さらに、pHを6.0または8.0一定に制御し、同様の実験を実施し、pHのORPに与える影響について検討した。
この結果を図2に示す。
pHが一定の条件下では、ORPと亜硫酸濃度は強い相関が認められた。したがって、酸化槽(2)のORPにより、廃水中の亜硫酸の酸化程度を推定することが可能と考えられた。
また、ORP値は、pHの影響を強く受けるため、酸化槽のpH値を把握しておくことが重要であると考えられた。本実験の場合、目標の亜硫酸濃度が100mg/L(CODとして20mg/L)とすると、pHが6.0の場合で-20mV以上、pHが7.0の場合で、ORPが0mV以上、pHが8.0の場合で50mVを目安として、空気曝気を行なえばよい。より厳密には6.5以上7.5以下に制御することが望ましいと考えられる。
ただし、pHとORPの相関関係は、pHが上昇するほど強くなるので、より厳密な管理を行なう上では、pH=7以上とすることが望ましい。
なお、pH=8.5の条件でも本実験を実施したが、大量の沈澱物が生成し、ORP測定は困難であった。
実施例2亜硝酸イオンと空気を用いた亜硫酸(SO 3 2- )酸化の検討
製鐵所の湿式排煙脱硫装置から排出される排煙脱硫廃水を用いて、廃水中の亜硫酸の酸化性能をビーカー試験により検討した。
1Lビーカーに廃水を500mL添加し、水温25℃、pHを8一定に制御し、ブロワ−によって0.5L/分空気を供給した。その後、2.5時間後に採水し、亜硫酸濃度を測定した。
一方で、1Lビーカーに廃水を500mLと亜硝酸イオンを20mM(920mg/L)を添加し、同様の実験を行なった。この結果を図3に示す。
この結果から、亜硝酸イオンによる亜硫酸の酸化は、空気による酸化より先行して生じており、2400mg/Lが亜硝酸イオンにより酸化されたと推定された。これから亜硫酸の酸化効率を計算すると920/2400=0.38となり、(6)式から得られた0.38g- NO2 -/g- SO3 2-の計算値とほぼ一致した。
亜硝酸イオンを添加した場合、処理時間が5時間で、亜流酸は、目標の100mg/L以下となった(CODとして20mg/L)。一方、無添加の場合は処理時間が7.5時間でも250mg/Lの亜流酸が残留した。
したがって、亜硝酸イオンが容易に得られる場合には、亜硝酸イオンを空気と併用して用いれば、酸化効率を向上でき、処理時間の短縮が可能となる。
実施例3空気酸化と微生物酸化の併用による硫黄化合物を含む廃水の処理
図1に示す処理プロセスによって、多種類の硫黄化合物を含有する廃水の処理実験を実施した。実験には硫黄化合物として、亜硫酸を1000mg/L、チオ硫酸を200mg/L、ジチオン酸を200mg/L含む人工廃水を用いた。
まず、酸化槽(2)によって、亜硫酸を酸化した。廃水(1)を酸化槽(2)に通水しながら、酸化槽(2)のpH(9)を7.0-7.5の範囲で制御し、酸化槽(2)の出口付近のORP(8)が0mVから+10mVとなるように空気曝気を行なった。この結果、廃水(1)に含まれる亜硫酸は酸化槽(2)の滞留時間が2時間の条件で100mg/L以下となった。
続いて、微生物反応槽(3)によって、チオ硫酸およびジチオン酸を酸化した。硫黄酸化細菌としては、製鐵所安水活性汚泥に含まれている硫黄酸化細菌を種汚泥として2000mg/L、微生物反応槽(3)に添加した。硫黄酸化細菌を保持した微生物反応槽(3)のpH(9)を7.0-8.0の範囲で制御し、微生物反応槽(3)の出口付近のORP(8)が+100mVから+150mVとなるように空気曝気を行なった。この結果、廃水(1)に含まれるチオ硫酸およびジチオン酸は滞留時間2時間の条件で検出限界以下となった。亜硫酸も検出限界以下となった。
したがって、廃水が亜硫酸、チオ硫酸、ジチオン酸を含むような場合には、硫黄酸化細菌による生物処理を空気酸化と併用して用いれば、硫黄化合物の酸化処理を完全に行なうことができる。
本発明の硫黄化合物を含む廃水の処理フローである。 本発明の空気を用いた亜硫酸の酸化において、反応槽(2)のORPと亜硫酸濃度の関係を示す図である。(pH=6または7または8) 本発明の亜硝酸イオン添加による亜硫酸の酸化効率向上を示す図である。
符号の説明
1 硫黄化合物含有廃水
2 酸化槽
3 微生物反応槽
4 亜硝酸タンク
5 薬注ポンプ
6 酸又はアルカリタンク
7 薬注ポンプ
8 ORP計
9 pH計
10 ブロアー
11 処理水

Claims (9)

  1. 廃水中に含まれる硫黄化合物を少なくとも空気を供給して酸化する廃水の処理方法であって、該廃水のORP(酸化還元電位、銀/塩化銀基準値)を測定し、該ORPが所定範囲となるように該廃水への空気供給量を制御することを特徴とする前記方法。
  2. 前記ORPの測定に加えて、前記廃水のpHを測定し、該廃水中に酸又はアルカリを添加して、該pHが所定範囲となるように制御することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記廃水のpHを6以上8以下に制御することを特徴とする、請求項2記載の方法。
  4. 前記廃水へ空気に加えて、亜硝酸イオンを供給することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法により廃水処理を行なった後、廃水中に残存する硫黄化合物を硫黄酸化細菌により酸化することを特徴とする硫黄化合物を含む廃水の処理方法。
  6. 前記硫黄酸化細菌による酸化の際、前記廃水中に酸又はアルカリを添加して該廃水のpHを6〜8に制御すると共に、該廃水中に空気を供給して該廃水のORP(酸化還元電位、銀/塩化銀基準値)が所定範囲となるように制御することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記廃水中に含まれる硫黄化合物が、亜硫酸、重亜硫酸、チオ硫酸、ジチオン酸の1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記廃水が製鐵所又は発電所の脱硫廃水であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記亜硝酸イオンとして、アンモニアを含む廃水の生物学的廃水処理により発生する亜硝酸イオン含有処理水又は発電所の脱硝廃水を用いることを特徴とする、請求項4〜8のいずれか1項に記載の方法。
JP2004287394A 2004-09-30 2004-09-30 硫黄化合物を含む廃水の処理方法 Active JP4790243B2 (ja)

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