JP2006086383A - 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カルボキシル基を有するジエン系化合物の重合体または共重合体と一般式(1)で示される化合物とを反応して得られる化合物を含む樹脂組成物。
【化3】
Description
[1]カルボキシル基を有するジエン系化合物の重合体または共重合体と一般式(1)で示される化合物とを反応して得られる化合物を含む樹脂組成物。
[3]上記ジエン系化合物の重合体または共重合体が、ポリブタジエンまたはポリブタジエン共重合体である第[1]又は[2]項記載の樹脂組成物。
[4]さらに充填材として銀粉を含む第[1]、[2]又は[3]項の少なくとも1項に記載の樹脂組成物。
[5]第[1]〜[4]項のいずれか1項に記載の樹脂組成物をダイアタッチ材料又はヒートシンクアタッチ材料として用いて製作されることを特徴とする半導体装置。
カルボキシル基を有するジエン系化合物の重合体または共重合体と一般式(1)で示される化合物とを反応して得られる化合物の好ましい分子量は500から5000である。これより分子量が低いと目的とする柔軟性導入効果が得られず。これより大きい場合には粘度が高くなりすぎるために好ましくない。カルボキシル基を有するジエン系化合物の重合体または共重合体としては例えば、末端または側鎖にカルボキシル基を有するポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリル酸エステル共重合体などがあげられ、また例えば水酸基を有するポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリル酸エステル共重合体とダイマー酸あるいはダイマー酸無水物との反応物のように変性によりカルボキシル基を導入した化合物でも使用可能である。これらを単独で使用しても、2種類以上を使用することも可能であるが、特に好ましくはカルボキシル基を有するポリブタジエンまたはブタジエン−アクリロニトリル共重合体である。
カルボキシル基を有するジエン系化合物の重合体または共重合体と一般式(1)で示される化合物との反応は公知のエステル化反応により容易に行うことが可能である。
これを満たすラジカル重合開始剤の具体例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシバレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、P−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、桂皮酸パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α、α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチ−ルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられるが、これらは単独或いは硬化性を制御するため2種類以上を混合して用いることもできる。特に限定されるわけではないがカルボキシル基を有するジエン系化合物の重合体または共重合体と一般式(1)で示される化合物とを反応して得られる化合物に対して0.1〜5重量%配合されるのが好ましい。本発明は通常蛍光灯等の照明下で使用されるので光開始剤が含まれていると使用中に反応により粘度上昇が観察されるため、光開始剤を配合することはできない。更に樹脂組成物の保存性を向上するために各種重合禁止剤、酸化防止剤を予め添加してもよい。
本発明の樹脂組成物には、必要により反応性希釈剤、カップリング剤、消泡剤、界面活性剤等の添加剤を用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、例えば各成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練した後真空下脱泡することにより製造することができる。
本発明の樹脂組成物を用いて半導体装置を製作する方法は、公知の方法を用いることができる。
化合物(1)の調整
カルボキシル基を有するポリブタジエン(日本曹達(株)製、C−1000、数平均分子量1200〜1500)120gとヒドロキシエチルアクリルアミド(一般式(1)のR1がH、R2がエチレン、(株)興人製、HEAA、以下HEAA)26gとトルエン/酢酸エチル混合溶媒(7/3)をセパラブルフラスコに入れ攪拌しながらジシクロカルボジイミド/ジメチルアミノピリジンの酢酸エチル溶液を滴下し、滴下後室温で16時間反応した。反応後イオン交換水を用いて5回分液洗浄を行った後有機溶剤層をろ過することにより固形分を除去、エバポレータならびに真空乾燥機にて溶剤を除去し以下の試験に用いた。(以下化合物(1)、収率約92%。NMR、IRによりエステル結合の生成を確認した。GPCによるスチレン換算分子量は約1500であった。)
両末端カルボキシル基のブタジエン−アクリロニトリル共重合体(宇部興産(株)製、ハイカーCTBNx8、数平均分子量約3500)175gとHEAA13gとトルエン/酢酸エチル混合溶媒(7/3)をセパラブルフラスコに入れ攪拌しながらジシクロカルボジイミド/ジメチルアミノピリジンの酢酸エチル溶液を滴下し、滴下後室温で16時間反応した。反応後イオン交換水を用いて5回分液洗浄を行った後有機溶剤層をろ過することにより固形分を除去、エバポレータならびに真空乾燥機にて溶剤を除去し以下の試験に用いた。(以下化合物(2)、収率約89%。NMR、IRによりエステル結合の生成を確認した。GPCによるスチレン換算分子量は約3800であった。)
ラウリルアクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステルLA、以下LA)、繰り返し単位がテトラメチレンオキサイドのジアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル A−PTMG65、以下A−PTMG65)、平均粒径5μm、最大粒径30μmのフレーク状銀粉(以下銀粉)、メタクリル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業(株)製、KBM−503、以下メタクリルシラン)を表1のように配合し、3本ロールを用いて混練し、脱泡することで樹脂組成物を得た。配合割合は重量部である。
表1に示す割合で配合し実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
なお比較例2では水酸基を有するポリブタジエンのアクリルエステル化物(大阪有機化学工業(株)製、BAC−15、分子量約1300、以下ポリブタジエンジアクリレート)を使用した。
得られた樹脂組成物(ダイアタッチペースト)を以下の方法により評価した。評価結果を表1に示す。
・接着強度:6×6mmのシリコンチップを銀めっきした銅フレームにマウントし、150℃オーブン中15分硬化した。硬化後ならびに吸湿処理(85℃、85%、72時間)後に自動接着力測定装置を用い260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。260℃熱時ダイシェア強度が50N/チップ以上の場合を合格とした。接着強度の単位はN/チップである。
パッケージ:QFP(14x20x2.0mm)
リードフレーム:銀めっきした銅フレーム
チップサイズ:9×9mm
樹脂組成物硬化条件:オーブン中150℃、15分
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