JP4929688B2 - 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 - Google Patents

樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 Download PDF

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本発明は、樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置に関するものである。
半導体製品の大容量、高速処理化及び微細配線化に伴い半導体製品作動中に発生する熱の問題が顕著になってきており、半導体製品から熱を逃がす、いわゆるサーマルマネージメントがますます重要な課題となってきている。このため半導体製品にヒートスプレッダー、ヒートシンク等の放熱部材を取り付ける方法等が一般的に採用されているが放熱部材を接着する材料自体の熱伝導率もより高いものが望まれてきている。一方半導体製品の形態によっては半導体素子そのものを金属製のヒートスプレッダーに接着したり、半導体素子を接着したリードフレームのダイパッド部にヒートスプレッダーを接着したり、ダイパッド部がパッケージ表面に露出しており放熱板をかねる場合もあり、さらにはサーマルビア等の放熱機構を有する有機基板等に接着したりする場合もある。この場合も同様に半導体素子を接着する材料に高熱伝導率が要求される。このようにダイアタッチペースト又は放熱部材接着用材料に高熱伝導率が要求されているが、同時に半導体製品の基板搭載時のリフロー処理に耐える必要があり、さらには大面積の接着が要求される場合も多く構成部材間の熱膨張係数の違いによる反り等の発生を抑制するため低応力性も併せ持つ必要がある。
ここで通常高熱伝導性接着剤には、銀粉、銅粉といった金属フィラーや窒化アルミ、窒化ボロン等のセラミック系フィラー等を有機系のバインダーに高い含有率で添加するが、含有可能な量に限界があり高熱伝導率が得られない場合、多量の溶剤を含有し硬化物単体の熱伝導率は良好だが半導体製品中では硬化物中に溶剤が残存又は揮発した後がボイドになり熱伝導率が安定しない。また、高フィラー含有率に基づき弾性率が高く低応力性が不十分な場合等満足なものはなかった(例えば特許文献1参照)。
特開平11−43587号公報
本発明は、弾性率が低く十分な低応力性を有する樹脂組成物及び該樹脂組成物を半導体用ダイアタッチペースト又は放熱部材接着用材料として使用することで信頼性に優れた半導体装置を提供することである。
本発明は、以下の[1]〜[7]により達成される。
[1]半導体素子又は放熱部材を支持体に接着する樹脂組成物であって、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)、(メタ)アリルエステル基を有する室温で液状の化合物(B)、熱ラジカル重合開始剤(C)、及び充填材(D)を含むことを特徴とする樹脂組成物。
[2]前記化合物(A)が水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物とジカルボン酸とを反応させた化合物である第[1]項に記載の樹脂組成物。
[3]前記化合物(B)が脂肪族環を有する化合物である第[1]又は[2]項に記載の樹脂組成物。
[4]前記化合物(B)が一般式(1)に示される官能基を有する第[1]〜[3]項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
Figure 0004929688
は水素又はメチル基
[5]さらにS−S結合を有するシランカップリング剤を含む第[1]〜[4]項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
[6]充填材(D)が銀粉である第[1]〜[5]項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
[7]第[1]〜[6]項のいずれか1項に記載の樹脂組成物をダイアタッチペースト又は放熱部材接着用材料として用いて製作されることを特徴とする半導体装置。
本発明の樹脂組成物は、低弾性率かつ高接着であるため、ダイアタッチペースト又は放熱部材接着用材料として使用した場合、得られた半導体装置は耐リフロー性に優れており、その結果高信頼性の半導体装置を得ることができる。
本発明は、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物、(メタ)アリルエステル基を有する室温で液状の化合物、熱ラジカル重合開始剤、及び充填材を含む樹脂組成物であって、弾性率が低く接着性に優れる樹脂組成物を提供するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明では、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)を使用する。一般にモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレートなどの低粘度アクリルエステル化合物は反応性の希釈剤として使用されているが、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)を使用することにより特に良好な接着性を示すことが可能となる。(メタ)アクリル酸もカルボキシ基を有するが、樹脂組成物として使用する場合に通常ダイボンダー等の装置を用いて塗布し、加熱硬化を行うため塗布作業時及び硬化時の臭気、ならびに皮膚刺激性の問題より使用できない。カルボキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物であれば特に限定されるわけではないが、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物とジカルボン酸を反応させた化合物が好ましい。より好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとジカルボン酸とを反応させた化合物であり、好ましいジカルボン酸としてはコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸及びこれらの誘導体を反応させた化合物である。反応の容易性の観点からも2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと無水コハク酸又はシクロヘキサンジカルボン酸無水物との反応物は特に好ましい。
本発明では(メタ)アリルエステル基を有する室温で液状の化合物(B)を使用する。前記化合物(B)は、脂肪族環を有する化合物であり、好ましくは化合物(B)が一般式(1)に示される官能基を含む場合である。これは一般に(メタ)アリルエステル基を有する化合物として知られているジアリルフタレートの場合芳香族環を含むため主鎖構造として剛直であること、及び分子間での相互作用も強く硬化物として弾性率が高くかつ脆い(少しの変形量で破壊する)性質を示すのに対し、一般式(1)で示される構造の官能基を有する化合物の場合には硬化物の弾性率を低くすることが可能となるためである。一般式(1)で示される官能基は1分子内に少なくとも1つ必要であるが、硬化性の観点から2つ又は3つ含まれることが好ましい。1分子内の官能基の数が多くなるとそれに伴い分子量も大きくなるため、一般に粘度が上昇する傾向にある。このため硬化性と作業性のバランスを考えた場合、もっとも好ましい官能基数は1分子内に2つである。一般式(1)のRは水素又はメチル基であるが、硬化性の観点からメチル基であることが好ましい。
好ましい化合物(B)としては分子量500以上、5000以下のもので、より好ましい分子量の範囲は800以上、2000以下である。下限値より小さい場合には樹脂組成物中の官能基の数が多くなり硬化物の弾性率が高くなる傾向にあり、上限値より大きい場合には樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ実用的でないためである。
このような化合物としてはシクロヘキサンジカルボン酸又はその誘導体とジオールとアリルアルコールとを反応することにより得られる。仕込み比により分子量を制御することが可能である。前記ジオールとしてポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールから選ばれる少なくとも1種を用いればより低弾性率の硬化物を得ることが可能となるので好ましい。(メタ)アリルエステル基を有する化合物で脂肪族環を有する化合物(B)は低弾性率の硬化物を得ることが可能となるとともに、室温で液状であるため後述の充填剤(D)と配合しても低粘度であり、(メタ)アリルエステル基を有することで硬化性に優れる樹脂組成物を得ることが可能となる。
本発明では熱ラジカル重合開始剤(C)を使用する。通常熱ラジカル重合開始剤として用いられるものであれば特に限定しないが、望ましいものとしては、急速加熱試験(試料1gを電熱板の上にのせ、4℃/分で昇温した時の分解開始温度)における分解温度が40〜140℃となるものが好ましい。分解温度が40℃未満だと、樹脂組成物の常温における保存性が悪くなり、140℃を越えると硬化時間が極端に長くなるため好ましくない。
これを満たす熱ラジカル重合開始剤の具体例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、P−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、桂皮酸パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α、α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチ−ルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられるが、これらは単独或いは硬化性を制御するため2種類以上を混合して用いることもできる。特に限定されるわけではないが樹脂組成物中0.001〜2重量%含有されるのが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、通常蛍光灯等の照明下で使用されるので光重合開始剤が含まれていると使用中に反応により粘度上昇が観察されるため実質的に光開始剤を含有することはできない。実質的にとは、粘度上昇が観察されない程度で光重合開始剤が微量に存在してもよく、好ましくは、含有しないことである。
本発明では充填材(D)として、銀粉、金粉、銅粉、アルミニウム粉、ニッケル粉、パラジウム粉といった金属粉、アルミナ粉末、チタニア粉末、アルミニウムナイトライド粉末、ボロンナイトライド粉末といったセラミック粉末、ポリエチレン粉末、ポリアクリル酸エステル粉末、ポリテトラフルオロエチレン粉末、ポリアミド粉末、ポリウレタン粉末、ポリシロキサン粉末といった高分子粉末を使用可能である。樹脂組成物を使用する際にはノズルを使用して吐出する場合があるので、ノズル詰まりを防ぐために平均粒径は30μm以下が好ましく、ナトリウム、塩素といったイオン性の不純物が少ないことが好ましい。特に導電性、熱伝導性が要求される場合には銀粉を使用することが好ましい。通常電子材料用として市販されている銀粉であれば、還元粉、アトマイズ粉等が入手可能で、好ましい粒径としては平均粒径が1μm以上、30μm以下である。これ以下では樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、これ以上では上述のようにディスペンス時にノズル詰まりの原因となりうるからであり、電子材料用以外の銀粉ではイオン性不純物の量が多い場合があるので注意が必要である。形状はフレーク状、球状等特に限定されないが、好ましくはフレーク状のものを使用し、通常樹脂組成物中70重量%以上、95重量%以下含まれる。銀粉の割合がこれより少ない場合には導電性が悪化し、これより多い場合には樹脂組成物の粘度が高くなりすぎるためである。
本発明では希釈剤を使用することが可能である。一般的に使用されるビニル基を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば下記のような化合物を例示することが可能である。メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャルブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、その他のアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジンクモノ(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,2−ジ(メタ)アクリルアミドエチレングリコール、ジ(メタ)アクリロイロキシメチルトリシクロデカン、2−(メタ)アクリロイロキシエチル、N−(メタ)アクリロイロキシエチルマレイミド、N−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイロキシエチルフタルイミド、n−ビニル−2−ピロリドン、スチレン誘導体、α−メチルスチレン誘導体。
本発明ではカップリング剤を使用することが可能である。一般的に使用されるシランカップリング剤、チタン系カップリング剤を使用することができるが、特にS−S結合を有するシランカップリング剤は充填材(D)として銀粉を用いた場合には銀粉表面との結合も生じるため、被着体表面との接着力向上のみならず硬化物の凝集力も向上するため好適に使用することが可能である。S−S結合を有するシランカップリング剤以外との併用も好ましい。
さらに本発明では、マレイミド基を有する化合物(E)を使用することも可能である。マレイミド基を有する室温で液状の化合物であれば特に限定されないが、例えば、炭素数1以上、6以下のアミノ酸をマレイミド化したマレイミドアミノ酸と分子内に水酸基を2つ以上有する化合物とのエステル化化合物であることが好ましい。アミノ酸の炭素数が1以上、6以下である場合にはジオールとの反応により液状のビスマレイミド化合物を容易に得ることができるので好適であり、なかでも炭素数1の場合と炭素数6の場合が好ましい。
さらに本発明では(メタ)アクリロイル基を有する室温で液状の化合物(F)を使用することも可能である。(メタ)アクリロイル基を有する室温で液状の化合物であれば特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン化合物で脂肪族環を有する化合物、(メタ)アクリロイル基を有するジエン系化合物の重合体又は共重合体、(メタ)アクリロイル基を有するポリエステル化合物で脂肪族環を有する化合物、(メタ)アクリロイル基を有するポリカーボネート化合物などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物には、必要により、消泡剤、界面活性剤、各種重合禁止剤、酸化防止剤等の添加剤を用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、例えば各成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練した後真空下脱泡することにより製造することができる。
本発明の樹脂組成物を用いて半導体装置を製作する方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、市販のダイボンダーを用いて、リードフレームの所定の部位に樹脂組成物をディスペンス塗布した後、チップをマウントし、加熱硬化する。その後、ワイヤーボンディングして、エポキシ樹脂を用いてトランスファー成形することによって半導体装置を製作する。又はフリップチップ接合後アンダーフィル材で封止したフリップチップBGAなどのチップ裏面に樹脂組成物をディスペンスしヒートスプレッダー、リッドといった放熱部品を搭載し加熱硬化するなどといった使用方法も可能である。
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。配合割合は重量部で示す。
化合物B:アリルアルコール(試薬)58g、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(試薬)344g、3−メチル−1,5−ペンタンジオール((株)クラレ製、MPD)177g、及びトルエン/MIBK混合溶剤(7:3)1Lをセパラブルフラスコに入れ、室温で30分攪拌した後パラトルエンスルホン酸を添加し還流下8時間反応を行った。反応中生成した水分はディーンスタークトラップにて除去した。室温付近まで冷却しイオン交換水を添加し30分攪拌、その後静置し溶剤層を得た。さらに70℃のイオン交換水にて3回、室温のイオン交換水にて2回分液洗浄を行った後エバポレータ及び真空乾燥機にて溶剤を除去し生成物を得た。(以下化合物B1、収率約87%。室温で液状。GPCによるスチレン換算分子量は約1200であった。重クロロホルムを用いたプロトンNMRの測定によりアリルアルコールの水酸基のプロトン及び3−メチル−1,5−ペンタンジオールの水酸基のプロトンに基づく2.0ppm付近のピークの消失、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のカルボキシ基のプロトンに基づく11.9ppm付近のピークの消失、アリルアルコールのメチレン基のプロトンのエステル化によるシフト(4.6ppm付近)、ならびに3−メチル−1,5−ペンタンジオールの1位及び5位のメチレン基のプロトンのエステル化によるシフト(4.1ppm付近)を確認した。0.9ppm付近、2.3ppm付近、4.6ppm付近のピークの強度比から生成物は、下記式(2)に示される構造であり、平均繰り返し数nが約1.8であった。)
Figure 0004929688
[実施例1]
化合物(A)として、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−MS、2−ヒドロキシエチルメタクリレートとコハク酸のエステル化化合物でカルボキシ基を有する。以下化合物A1)、化合物(B)として前記化合物B1、化合物(C)として、ジクミルパーオキサイド(日本油脂(株)製、パークミルD、急速加熱試験における分解温度:126℃、以下開始剤)、充填材(D)として、平均粒径8μm、最大粒径30μmのフレーク状銀粉(以下銀粉)、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル1、6HX、以下化合物X)、カップリング剤としてテトラスルフィド結合を有するカップリング剤(日本ユニカー(株)製、A−1289、以下カップリング剤1)、グリシジル基を有するカップリング剤(信越化学工業(株)製、KBM−403E、以下カップリング剤2)を表1のように配合し、3本ロールを用いて混練し、脱泡することで樹脂組成物を得た。配合割合は重量部である。得られた樹脂組成物を以下の方法により評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例2〜5、比較例1、2]
表1に示す割合で配合し実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
実施例1以外で使用したものを以下に記載した。
2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−HH、2−ヒドロキシエチルメタクリレートとヘキサヒドロフタル酸のエステル化化合物でカルボキシ基を有する。以下化合物A2)
アリルエステル樹脂(昭和電工(株)製、アリルエステル樹脂DA101、一般式(1)に示される官能基を有する。以下化合物B2)
ポリエーテル系ビスマレイミド酢酸エステル(大日本インキ工業(株)製、ルミキュアMIA−200、ポリエーテルジオールとマレイミド化グリシンのエステル化化合物、室温で液状、以下化合物E)
化合物F:UM−90(1/1)(宇部興産(株)製、1,6−ヘキサンジオール/1,4−ジメタノールシクロヘキサン(=1/1)と炭酸ジメチルから合成したポリカーボネートジオールで分子量約900)180g、メタクリル酸(試薬)38g、及びトルエン1200mlをセパラブルフラスコに入れ、ディーンスタークトラップを用い還流下30分間攪拌し水分の除去を行った。室温まで冷却した後攪拌しながらジシクロヘキシルカルボジイミド150gを酢酸エチル500mlに溶解させた溶液を30分かけて滴下しその後室温で6時間反応した。反応後攪拌しながら50mlのイオン交換水を添加することで過剰のジシクロヘキシルカルボジイミドを析出させた後、ディーンスタークトラップを用い還流下30分間攪拌し水分の除去を行った。室温まで冷却した後反応液をろ過することで固形物を取り除き、70℃のイオン交換水にて3回、室温のイオン交換水にて2回分液洗浄を行った。溶剤層を再度ろ過すること得られたろ液をエバポレータ及び真空乾燥機にて溶剤を除去し生成物を得た。(以下化合物F、収率約86%。室温で液状。GPCによるスチレン換算分子量は約1100。重クロロホルムを用いたプロトンNMRの測定によりポリカーボネートジオールの水酸基のプロトンに基づく2.0ppm付近のピークの消失を確認した。下記式(3)のRが−(CH−と−CH−C10−CH−の混合で平均繰り返し数nが約4であった。)
Figure 0004929688
得られた樹脂組成物を以下の方法により評価した。評価結果を表1に示す。
評価方法
・接着強度:表1に示す樹脂組成物を用いて、6×6mmのシリコンチップをNi−Pd/Auめっきした銅フレームにマウントし、150℃オーブン中30分硬化した。硬化後及び吸湿処理(85℃、85%、72時間)後に自動接着力測定装置を用い260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。260℃熱時ダイシェア強度が40N/チップ以上の場合を合格とした。接着強度の単位はN/チップである。
・弾性率:表1に示す樹脂組成物を用いて、4×20×0.1mmのフィルム状の試験片を作製し(硬化条件150℃30分)、動的粘弾性測定機(DMA)にて引っ張りモードでの測定を行った。測定条件は以下の通りである。
測定温度:−100〜300℃
昇温速度:5℃/分
周波数:10Hz
荷重:100mN
25℃における貯蔵弾性率を弾性率とし5000MPa以下の場合を合格とした。弾性率の単位はMPaである。
・耐温度サイクル性:表1に示す樹脂組成物を用いて、15×15×0.5mmのシリコンチップをNiメッキした銅ヒートスプレッダー(25×25×2mm)にマウントし、150℃オーブンにて30分硬化した。硬化後及び温度サイクル処理後(−65℃←→150℃、100サイクル)後の剥離の様子を超音波探傷装置(反射型)にて測定した。剥離面積が10%以下のものを合格とした。
・耐リフロー性:表1に示す樹脂組成物を用いて、下記のリードフレームとシリコンチップを150℃30分間硬化し接着した。さらに、封止材料(スミコンEME−7026、住友ベークライト(株)製)を用い封止し、パッケージを作製した。このパッケージを用いて、30℃、相対湿度60%、168時間吸湿処理した後、IRリフロー処理(260℃、10秒、3回リフロー)を行った。処理後のパッケージを超音波探傷装置(透過型)により剥離の程度を測定した。ダイアタッチ部の剥離面積が10%未満の場合を合格とした。剥離面積の単位は%である。
パッケージ:QFP(14×20×2.0mm)
リードフレーム:Ni−Pd/Auめっきした銅フレーム
チップサイズ:6×6mm
樹脂組成物の硬化条件:オーブン中150℃、30分
Figure 0004929688
本発明の樹脂組成物は、弾性率が低く良好な接着性を示すため、半導体用ダイアタッチペースト材料として好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 半導体素子又は放熱部材を支持体に接着する樹脂組成物であって、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(A)、(メタ)アリルエステル基を有する室温で液状の化合物(B)、熱ラジカル重合開始剤(C)、及び充填材(D)を含み、前記化合物(B)が脂肪族環を有する化合物であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記化合物(A)が水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物とジカルボン酸とを反応させた化合物である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記化合物(B)が一般式(1)に示される官能基を有する請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
    Figure 0004929688
    1は水素又はメチル基
  4. さらにS-S結合を有するシランカップリング剤を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 充填材(D)が銀粉である請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物をダイアタッチペースト又は放熱部材接着用材料として用いて製作されることを特徴とする半導体装置。

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