JP4830430B2 - 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 - Google Patents

樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置に関するものである。
半導体製品の大容量、高速処理化及び微細配線化に伴い半導体製品作動中に発生する熱の問題が顕著になってきており、半導体製品から熱を逃がす、いわゆるサーマルマネージメントがますます重要な課題となってきている。このため半導体製品にヒートシンク(放熱板)を取り付ける方法等が一般的に採用されているがヒートシンクを接着する材料自体の熱伝導率もより高いものが望まれてきている。一方半導体製品の形態によっては半導体素子そのものを金属製のヒートシンクに接着したり、サーマルビア等の放熱機構を有する有機基板等に接着したりする場合もある。この場合も同様に半導体素子を接着する材料に高熱伝導率が要求される。このようにダイアタッチ材料あるいはヒートシンクアタッチ材料に高熱伝導率が要求されているが、同時に半導体製品の基板搭載時のリフロー処理に耐える必要があり、さらには大面積の接着が要求される場合も多く構成部材間の熱膨張係数の異なりによる反り等の発生を抑制するため低応力性も併せ持つ必要がある。
ここで通常高熱伝導性接着剤には、銀粉、銅粉といった金属フィラーや窒化アルミ、窒化ボロン等のセラミック系フィラー等を有機系のバインダーに高い含有率で添加するが、含有可能な量に限界があり高熱伝導率が得られない場合、多量の溶剤を含有し硬化物単体の熱伝導率は良好だが半導体製品中では硬化物中に溶剤が残存あるいは揮発した後がボイドになり熱伝導率が安定しない場合、高フィラー含有率に基づき低応力性が不十分な場合等満足なものはなかった(例えば特許文献1参照)。
特開平11−43587号公報
本発明は、十分な低応力性を有し、かつ良好な接着性を示す樹脂組成物及び該樹脂組成物を半導体用ダイアタッチ材料又はヒートシンクアタッチ材料として使用することで信頼性に優れた半導体装置を提供することである。
このような目的は、下記[1]〜[5]に記載の本発明により達成される。
半導体素子を支持体に接着する樹脂組成物であって、カルボキシル基を両末端に有するブタジエン重合体またはブタジエン共重合体と、一般式(1)で示される構造を含み、かつ重合可能な炭素−炭素不飽和結合を片末端に有し、さらに、片末端に水酸基を持つ化合物とをエステル化反応して得られる化合物(A)を含むことを特徴とする樹脂組成物。
R1、R2は炭素数2〜6の炭化水素基であり、m、nは1以上20以下の整数である。
R1、R2は同じでも異なる構造でもよい。
[2]上記化合物(A)の分子量が1000から5000である第[1]項記載の樹脂組成物。
[3]上記化合物(A)の重合可能な炭素−炭素不飽和結合が(メタ)アクリロイル基である第[1]又は[2]項記載の樹脂組成物
[4]さらに充填材として銀粉を含む第[1]〜[3]項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
[5]第[1]〜[4]項のいずれか1項に記載の樹脂組成物をダイアタッチ材料又はヒートシンクアタッチ材料として用いて製作されることを特徴とする半導体装置。
本発明により、低応力性、接着性に優れた樹脂組成物及び該樹脂組成物を半導体用ダイアタッチ材料又はヒートシンクアタッチ材料として使用した信頼性に優れた半導体装置を提供することが可能となる。
本発明は、半導体素子を支持体に接着する樹脂組成物であって、カルボキシル基を両末端に有するブタジエン重合体又はブタジエン共重合体と一般式(1)で示される構造を含み、かつ重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有し、末端に水酸基を持つ化合物とをエステル化反応して得られる化合物(A)を含む樹脂組成物を用いることによって、十分な低応力性を有し、かつ良好な接着性を示す樹脂組成物及び該樹脂組成物を使用して作製した信頼性に優れた半導体装置を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
一般的にジエン系化合物の重合体又は共重合体は硬化物に柔軟な骨格を導入する目的で用いられており、官能基としてカルボキシル基、水酸基、グリシジル基、(メタ)アクリロイル基を導入したものは容易に入手可能である。官能基は硬化中に樹脂組成物中の他の成分と反応し、硬化物の凝集力向上、モルフォロジーの調整に必要であるが、カルボキシル基、水酸基の場合には単独での反応は望めず、エポキシ基等との併用が必要であるとともにエポキシ基を有する化合物を添加しても反応速度があまり速くないため硬化に時間を要するという欠点がある。また官能基がグリシジル基の場合には単独重合は可能だが、脂肪族であるため良好な反応性は望めない。
そこで本発明では、カルボキシル基を両末端に有するブタジエン重合体又はブタジエン共重合体と一般式(1)を示す構造を含み、かつ重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有し、末端に水酸基を持つ化合物とをエステル化反応して得られる化合物(A)を使用する。
カルボキシル基を両末端に有するブタジエン重合体又はブタジエン共重合体と一般式(1)で示される構造を含み、かつ重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有し、末端に水酸基を持つ化合物とをエステル化反応して得られる化合物(A)の好ましい分子量は1000から5000であり、より好ましい分子量は1000から3000である。これより分子量が低いと目的とする柔軟性導入効果が期待できず、これより大きい場合には粘度が高くなりすぎるために好ましくない。
一般式(1)で示される構造を反応により導入する理由は、その屈曲性による低弾性率化効果および、この構造の極性による被着体への密着性向上効果である。
一般式(1)のR1、R2は炭素数2〜6の炭化水素基であり、m、nは1以上20以下の整数である。また、R1、R2は同じでも異なる構造でもよい。
好ましくは、R1、R2のどちらかの炭素数が3又は4であり、さらに好ましくは、R1、R2のうち少なくとも一方がCの炭化水素基である。
一般式(1)で示されるアルキレンオキサイド構造としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイドなどが挙げられ、これらを単独で使用しても、2種類以上を使用することも可能である。
重合可能な不飽和結合は、反応し硬化物を与えるために少なくとも1つ必要であり、硬化性の観点から1分子に2つ含まれることが好ましい。重合可能であればどのような形態の不飽和結合でも使用可能であるが、好ましいものとしてはビニル基、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基、マレイミド基などが挙げられ、特に好ましいものは(メタ)アクリロイル基である。
末端の水酸基は、エステル結合を形成させるために必要であり、末端に水酸基を持つ化合物であれば特に限定されるものではない。
具体的には、片末端に水酸基を有し、ポリブチレンオキサイド、プロピレンオキサイド構造を持つメタクリレート誘導体(日本油脂(株)製、10−PPB−500B)、片末端に水酸基を有し、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド構造を持つメタクリレート誘導体(日本油脂(株)製、50-PPT−800)などが挙げられる。特に限定されるものではない。
カルボキシル基を両末端に有するブタジエン重合体又はブタジエン共重合体と一般式(1)で示される構造を含み、かつ重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有し、末端に水酸基を持つ化合物との反応は公知のエステル化反応により容易に行うことが可能である。例えば、パラトルエンスルホン酸、硫酸などの酸触媒とし、トルエン溶液中で脱水還流する方法、又はジシクロヘキシルカルボジイミド誘導体を脱水触媒とする方法などが挙げられる。
本発明では必要によりラジカル重合性単量体を使用することも可能である。使用可能なものは特に限定されないが、以下に例示されるような化合物である。メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャルブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、その他のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジンクモノ(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,2−ジ(メタ)アクリルアミドエチレングリコール、ジ(メタ)アクリロイロキシメチルトリシクロデカン、2−(メタ)アクリロイロキシエチル、2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、N−(メタ)アクリロイロキシエチルマレイミド、N−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイロキシエチルフタルイミド、n−ビニル−2−ピロリドン、スチレン誘導体、α−メチルスチレン誘導体。
本発明ではラジカル重合開始剤を用いることができる。通常熱ラジカル重合開始剤として用いられるものであれば特に限定しないが、望ましいものとしては、急速加熱試験(試料1gを電熱板の上にのせ、4℃/分で昇温した時の分解開始温度)における分解温度が40〜140℃となるものが好ましい。分解温度が40℃未満だと、樹脂組成物の常温における保存性が悪くなり、140℃を越えると硬化時間が極端に長くなるため好ましくない。
これを満たすラジカル重合開始剤の具体例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシバレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、P−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、桂皮酸パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α、α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチ−ルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられるが、これらは単独或いは硬化性を制御するため2種類以上を混合して用いることもできる。特に限定されるわけではないが、カルボキシル基を有するブタジエン重合体又はブタジエン共重合体と一般式(1)で示される構造を含み、かつ重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有し、末端に水酸基を持つ化合物とをエステル化反応して得られる化合物(A)に対して0.1〜5重量%配合されるのが好ましい。本発明は通常蛍光灯等の照明下で使用されるので光開始剤が含まれていると使用中に反応により粘度上昇が観察されるため、光開始剤を配合することはできない。更に樹脂組成物の保存性を向上するために各種重合禁止剤、酸化防止剤を予め添加してもよい。
本発明ではさらに充填材を使用することも可能である。使用可能な充填材としては、銀粉、金粉、銅粉、窒化アルミニウム、ボロンナイトライド、シリカ、アルミナ等も使用可能である。特に硬化物に高熱伝導率を付与する必要がある場合には銀粉が樹脂組成物中に80重量%以上含まれることが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、必要により反応性希釈剤、カップリング剤、消泡剤、界面活性剤等の添加剤を用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、例えば各成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練した後真空下脱泡することにより製造することができる。
本発明の樹脂組成物を用いて半導体装置を製作する方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、市販のダイボンダーを用いて、リードフレームの所定の部位に樹脂組成物をディスペンス塗布した後、チップをマウントし、加熱硬化する。その後、ワイヤーボンディングして、エポキシ樹脂を用いてトランスファー成形することによって半導体装置を製作する。又はフリップチップ接合後アンダーフィル材で封止したフリップチップBGAなどのチップ裏面に樹脂組成物をディスペンスしヒートスプレッダー、リッドといった放熱部品を搭載し加熱硬化するなどといった使用方法も可能である。
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
[化合物A1の調整]
カルボキシル基を有するポリブタジエン(日本曹達(株)製、C−1000)150gと片末端に水酸基を有し、ポリブチレンオキサイド、プロピレンオキサイド構造を持つメタクリレート誘導体(日本油脂(株)製、10−PPB−500B)100g、パラトルエンスルホン酸一水和物3.8g、ハイドロキノンモノメチルエーテルを50mg、トルエン600gを温度計、ディンスターク分留器の付いた1000mlセパラブルフラスコに仕込み、30分室温攪拌後、130℃に調整した油浴により加熱、反応を行った。4時間反応後、反応において共沸する水分をトルエンと共にディンスターク分留器より、系外に排出した。さらに30分、ディンスターク分留器よりトルエン、水分を排出させ、反応を終了した。終了後、フラスコを氷浴につけ、系内を室温以下まで冷却を行った。反応後、イオン交換水を用いて5回水洗した後、エバポレーター及び減圧乾燥により溶媒を除去した。結果、黄色の粘調な液状化合物218g(化合物A1)を得た。(エステル結合の形成についてはNMR、IRより確認した。具体的な構造としては、ポリブタジエンのカルボキシル基がメタクリレート誘導体の水酸基とエステル結合を形成し、式(2)の構造を介して末端にメタクリロイル基を有する樹脂組成物であった。化合物の分子量についてはGPCを用い測定した。平均分子量:2460)
m≒6
[化合物A2の調整]
カルボキシル基を有するポリブタジエン(日本曹達(株)製、C−1000)150gと片末端に水酸基を有し、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド構造を持つメタクリレート誘導体(日本油脂(株)製、50-PPT-800)160g、ハイドロキノンモノメチルエーテル50mg、ジメチルアミノピリジン1.952g、酢酸エチル400gを温度計、還流管のついた1000mlセパラブルフラスコに仕込む。30分氷浴で攪拌後、ジシクロヘキシルカルボジイミド70gを酢酸エチル200gに溶かした溶液を滴下した。6時間反応後、酢酸8mlを滴下し、2時間攪拌させた。反応後、ろ過、洗浄によりジシクロヘキシルウレアを除去した。さらにイオン交換水を用いて5回水洗した後、エバポレーター及び減圧乾燥により溶媒を除去した。結果、黄色の粘調な液状化合物 230g(化合物A2)を得た。(エステル結合の形成についてはNMR、IRより確認した。具体的な構造としては、ポリブタジエンのカルボキシル基がメタクリレート誘導体の水酸基とエステル結合を形成し、式(3)の構造を介して末端にメタクリロイル基を有する樹脂組成物であった。化合物の分子量についてはGPCを用い測定した。平均分子量:2870)
m≒6、n≒7
[実施例1]
化合物(A)として前記化合物A1、ラジカル重合開始剤としてはジクミルパーオキサイド(日本油脂(株)製、パークミルD、急速加熱試験における分解温度:126℃、以下開始剤)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステルHOP、以下HOP)、1.6−ヘキサンジオールジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル1.6HX、以下1.6HX)、平均粒径5μm、最大粒径30μmのフレーク状銀粉(以下銀粉)、及びメタクリル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業(株)製、KBM−503、以下カップリング剤1)、テトラスルフィド結合を有するカップリング剤(日本ユニカー(株)製、A−1289、以下カップリング剤2)を表1のように配合し、3本ロールを用いて混練し、脱泡することで樹脂組成物を得た。配合割合は重量部である。
[実施例2]
化合物(A)として、前記化合物A2を使用し、表1に示す割合で配合し実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
[比較例1]
実施例2の化合物A2のかわりに、カルボキシル基を有するポリブタジエン(日本曹達(株)製、C−1000)150g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル26.1g、ハイドロキノンモノメチルエーテル50mg、ジメチルアミノピリジン1.952g、酢酸エチル400gを用いて化合物A2と同様の反応を行い作製した化合物Xを使用し、表1に示す割合で配合し実施例1と同様に樹脂組成物を得た。(エステル結合の形成についてはNMR、IRより確認した。具体的な構造としては、ポリブタジエンのカルボキシル基がメタクリレート誘導体の水酸基とエステル結合を形成し、エチレン鎖を介して末端にメタクリロイル基を有する樹脂組成物であった。化合物の分子量についてはGPCを用い測定した。平均分子量:1861)
[比較例2]
実施例1の化合物A1のかわりに水酸基を有するポリブタジエンのアクリルエステル化物(大阪有機化学工業(株)製、BAC−15)を使用し、表1に示す割合で配合し実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
[比較例3]
実施例1の化合物A1のかわりにアクリル変性ポリブタジエン(マレイン化ポリブタジエンとエチレングリコールメタクリレートとのハーフエステル化した化合物)(新日本石油化学(株)製、MM−1000−80)を使用し、表1に示す割合で配合し実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を以下の方法により評価した。評価結果を表1に示す。
[評価方法]
・接着強度:表1に示す樹脂組成物を用いて、6×6mmのシリコンチップを銅フレームにマウントし、150℃オーブン中30分硬化した。使用した銅フレームは銀スポットめっき(チップをマウントしたダイパッド部に銀めっきあり)、銀リングめっき(チップをマウントしたダイパッド部は銅)、及びNi−Pd/Auめっき(チップをマウントしたダイパッド部にNi−Pd/Auめっきあり)の3種類である。硬化後及び吸湿処理(85℃、85%、72時間)後に自動接着力測定装置を用い260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。260℃熱時ダイシェア強度が上記三種類の銅フレームにおいて30N/チップ以上の場合を合格とした。接着強度の単位はN/チップである。
・耐リフロー性:表1に示す樹脂組成物を用いて、下記のリードフレームとシリコンチップを150℃30分間硬化し接着した。封止材料(スミコンEME−7026、住友ベークライト(株)製)を用い封止しパッケージとし、このパッケージを30℃、相対湿度60%、168時間吸湿処理した後、IRリフロー処理(260℃、10秒、3回リフロー)を行った。処理後のパッケージを超音波探傷装置(透過型)により剥離の程度を測定した。チップをマウントしたダイアタッチ部の剥離面積が10%未満の場合を合格とした。剥離面積の単位は%である。
パッケージ:QFP(14×20×2.0mm)
リードフレーム:Ni−Pd/Auめっきした銅フレーム
チップサイズ:6×6mm
樹脂組成物の硬化条件:オーブン中150℃、30分
・弾性率:表1に示す樹脂組成物を用いて、4×20×0.1mmのフィルム状の試験片を作製し(硬化条件150℃30分)、動的粘弾性測定機(DMA)にて引っ張りモードでの測定を行った。測定条件は以下の通りである。
測定温度:室温〜300℃
昇温速度:5℃/分
周波数:10Hz
荷重:100mN
25℃における貯蔵弾性率を弾性率とし2000MPa以下の場合を合格とした。弾性率の単位はMPa。
本発明の樹脂組成物は、接着性に優れ低弾性率でかつため、半導体用ダイアタッチペースト用材料として好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 半導体素子を支持体に接着する樹脂組成物であって、カルボキシル基を両末端に有するブタジエン重合体またはブタジエン共重合体と、一般式(1)で示される構造を含み、かつ重合可能な炭素−炭素不飽和結合を片末端に有し、さらに、片末端に水酸基を持つ化合物とをエステル化反応して得られる化合物(A)を含むことを特徴とする樹脂組成物。

    R1、R2は炭素数2〜6の炭化水素基であり、m、nは1以上20以下の整数である。
    R1、R2は同じでも異なる構造でもよい。
  2. 上記化合物(A)の分子量が1000から5000である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 上記化合物(A)の重合可能な炭素−炭素不飽和結合が(メタ)アクリロイル基である請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. さらに充填材として銀粉を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物をダイアタッチ材料又はヒートシンクアタッチ材料として用いて製作されることを特徴とする半導体装置。
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