JP2006084941A - 有機感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、該有機感光体の表面層がポリアリレート及び平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満で、結晶化度が90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有することを特徴とする有機感光体。
【選択図】 なし
Description
が発生しやすく、クラックも発生しやすいと云う問題が見出された。
(請求項1)
導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、該有機感光体の表面層がポリアリレート及び平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満で、結晶化度が90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有することを特徴とする有機感光体。
(請求項2)
導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、該有機感光体の表面層がポリアリレート及び平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満で、結晶化度が90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有し、且つ水に対する接触角が90°以上であり、接触角のばらつきが±2.0°であることを特徴とする有機感光体。
(請求項3)
前記ポリアリレートが下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
(請求項4)
前記感光層が下記一般式(2)又は一般式(3)電荷輸送物質の少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項5)
前記表面層は、少なくともポリアリレート及び平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満で且つ結晶化度が90%未満の含フッ素樹脂微粒子を大気圧下で120℃以下の沸点を有する有機溶媒中に分散溶解して得た塗布液を、塗布液供給型の塗布装置で塗布して形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項6)
前記感光層が電荷発生層の上に複数の電荷輸送層を積層した構成を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項7)
前記電荷発生層がガリウムフタロシアニン顔料を含有することを特徴とする請求項6に記載の有機感光体。
(請求項8)
前記導電性支持体と電荷発生層の間にN型半導性粒子を含有する中間層を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の有機感光体。
(請求項9)
前記N型半導性粒子が金属酸化物であることを特徴とする請求項8に記載の有機感光体。
(請求項10)
前記N型半導性粒子が酸化チタン又は酸化亜鉛であることを特徴とする請求項8又は9に記載の有機感光体。
(請求項11)
前記N型半導性粒子が酸化チタンであることを特徴とする請求項10に記載の有機感光体。
(請求項12)
前記酸化チタンがルチル形酸化チタン顔料又はアナターゼ形酸化チタン顔料であることを特徴とする請求項11に記載の有機感光体。
(請求項13)
前記N型半導性粒子が表面処理を施されていることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項14)
前記中間層にポリアミド樹脂のバインダーを含有することを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項15)
前記ポリアミド樹脂が融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下のポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項14に記載の有機感光体。
(請求項16)
前記中間層のバインダー樹脂とN型半導性粒子の体積比がバインダー樹脂1に対しN型半導性粒子1〜2であることを特徴とする請求項14又は15に記載の有機感光体。
(請求項17)
前記中間層の膜厚が1〜10μmであることを特徴とする請求項8〜16のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項18)
有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、静電潜像を形成する潜像形成手段、該有機感光体上の静電潜像を顕像化する現像手段、該有機感光体上に顕像化されたトナー像を転写材上に転写する転写手段、転写後の該有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の該有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、請求項1〜17のいずれか1項に記載の有機感光体と該有機感光体上を帯電手段、潜像形成手段、現像手段、転写手段、除電手段及びクリーニング手段の少なくとも1つの手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(請求項19)
有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、静電潜像を形成する潜像形成手段、該有機感光体上の静電潜像を顕像化する現像手段、該有機感光体上に顕像化されたトナー像を転写材上に転写する転写手段、転写後の該有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の該有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置において、請求項1〜17のいずれか1項に記載の有機感光体を用いることを特徴とする画像形成装置。
即ち、結晶化度が90%未満になると、含フッ素樹脂微粒子の延展性が高くなり、ポリアリレートバインダーを用いた分散液中での均一な分散粒子を維持することが難しく、分散粒子が凝集し、接触角が均一な表面層を形成することが困難であった。このような低結晶化度で且つ平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満の含フッ素樹脂微粒子の分散性を改善し、水に対する接触角が90°以上であり且つ接触角のばらつきが±2.0°の表面層を形成することにより、長期にわって、ダッシュマークやトナーフィルミングの発生を防止し、画質の良好な電子写真画像を形成可能な有機感光体を提供することができる。
)によって測定された値を用いている。しかし、上記装置によって測定されなければならないというわけではなく、上記装置と同様の原理あるいはレーザ回折法、遠心沈降法によって測定可能であればいかなる装置によって測定されてもよい。又、前記装置と同様の測定が可能であれば、感光層の断面観察より測定してもよい
また、表面層の水に対する接触角が90°未満では、感光体にクラックが発生しやすく、又、感光体表面にトナー中のシリカ等の無機外添剤の付着が多くなり、ダッシュマークやトナーフィルミングが発生しやすい。又、クリーニングブレード等の感光体の接触部材との摩擦抵抗も大きく、擦過による摩耗が大きくなり、筋状の画像ムラが発生し、鮮鋭性を劣化させやすい。より好ましい接触角は95°以上120°以下である。120°より接触角を大きくしようとすると、表面層中に含フッ素樹脂微粒子の含有量が高く成りすぎ、表面層が柔らくなり、擦り傷が発生しやすく、画像ボケも発生しやすい。又、表面層の接触角のばらつきが±2.0°より大きいと、表面層の含フッ素樹脂微粒子の分散性が不均一となっており、トナー中の或いは紙粉中の無機成分、例えばトナー中のシリカや酸化チタン等の無機外添剤や紙粉中のタルク成分等が表面層に埋め込まれて、ダッシュマークやトナーフィルミングが発生しやすい。又、黒筋や白筋も発生しやすい。接触角のばらつきは±1.7°がより好ましい。
本発明の接触角とは感光体表面への純水に対する接触角を云う。感光体の接触角は純水に対する接触角を接触角計(CA−DT・A型:協和界面科学社製)を用いて20℃50%RHの環境下で測定する。
出力:50kV,150mA
モノクロメータ:グラファイト
線源:CuKα(0.154184nm)
走査範囲:3°≦2θ≦60°
走査方法:θ−2θ
走査速度:2°/min
含フッ素樹脂微粒子の構成材料は含フッ素重合性モノマーの単独重合体または共重合体、または含フッ素重合性モノマーとフッ素フリー重合性モノマーとの共重合体である。含フッ素重合性モノマーは一般式(4);
・フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系)
・アミン系酸化防止剤(ヒンダードアミン系、ジアリルジアミン系、ジアリルアミン系)
・ハイドロキノン系酸化防止剤
(2)過酸化物分解剤
・硫黄系酸化防止剤(チオエーテル類)
・燐酸系酸化防止剤(亜燐酸エステル類)
上記酸化防止剤のうちでは、(1)のラジカル連鎖禁止剤が良く、特にヒンダードフェノール系或いはヒンダードアミン系酸化防止剤が好ましい。又、2種以上のものを併用してもよく、例えば(1)のヒンダードフェノール系酸化防止剤と(2)のチオエーテル類の酸化防止剤との併用も良い。更に、分子中に上記構造単位、例えばヒンダードフェノール構造単位とヒンダードアミン構造単位を含んでいるものでも良い。
1)導電性支持体上に感光層として電荷発生層および電荷輸送層を順次積層した構成
2)導電性支持体上に感光層として電荷発生層、第1電荷輸送層および第2電荷輸送層を順次積層した構成;
3)導電性支持体上に感光層として電荷輸送材料と電荷発生材料とを含む単層を形成した構成;
4)導電性支持体上に感光層として電荷輸送層および電荷発生層を順次積層した構成;
5)上記1)〜5)の感光体の感光層上にさらに表面保護層を形成した構成。
感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、中間層を設けることが好ましい。
(上式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
上式で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
黒ポチの発生やハーフトン画像の劣化を起しやすい。
攪拌機、窒素、窒素導入管、温度計、脱水管等を備えた重合釜にラウリルラクタム215質量部、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン112質量部、1,12−ドデカンシカルボン酸153質量部及び水2質量部を混合し、加熱加圧下、水を留出させながら9時間反応させた。重合物を取り出し、C13−NMRにより共重合組成を求めたところ、N−1の組成と一致した。尚、上記合成された共重合のメルトフローインデックス(MFI)は(230℃/2.16kg)の条件で、5g/10minであった。
本発明の中間層の膜厚は0.3〜10μmが好ましい。中間層の膜厚が0.5μm未満では、黒ポチ、ハーフトーン画像に画像ムラが発生しやすく、10μmを超えると、残留電位の上昇や転写メモリーが発生しやすく、鮮鋭性が劣化しやすい。中間層の膜厚は0.5〜5μmがより好ましい。
測定条件:測定プローブ HRS
印加電圧:500V
測定環境:30±2℃、80±5RH%
体積抵抗が1×108未満では中間層の電荷ブロッキング性が低下し、黒ポチの発生が増大し、有機感光体の電位保持性も劣化し、良好な画質が得られない。一方1015Ω・cmより大きいと繰り返し画像形成で残留電位が増大しやすく、良好な画質が得られない。
本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
前記したように、本発明では電荷輸送層を複数の電荷輸送層から構成し、且つ最上層の電荷輸送層にフッ素系樹脂粒子を含有させた構成が好ましい。
以下のようにして、評価に用いる感光体を作製した。
中間層1
洗浄済み円筒状アルミニウム基体(切削加工によりJISB−0601規定の十点表面粗さRz:0.81μmに加工した)上に、下記中間層塗布液を浸漬塗布法で塗布し、120℃30分で乾燥し、乾燥膜厚1.0μmの中間層1を形成した。
バインダー樹脂:(例示ポリアミドN−1) 1部(1.00体積部)
ルチル形酸化チタンA1(一次粒径35nm;メチルハイドロジェンシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)を用い、酸化チタン全質量の5質量%の量で表面処理したもの) 3.5部(1.0体積部)
エタノール/n−プロピルアルコール/THF(=45/20/30質量比)10部
上記成分を混合し、サンドミル分散機を用い、10時間、バッチ式にて分散して、中間層分散液を作製した。
下記成分を混合し、サンドミル分散機を用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
シリコーン変性ポリビニルブチラール 10部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 700部
t−ブチルアセテート 300部
〈電荷輸送層1(CTL1)〉
電荷輸送物質(CT1−3) 225部
ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 300部
酸化防止剤(例示化合物2−1) 6部
ジクロロメタン 2000部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 1部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液1を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚18.0μmの電荷輸送層1を形成した。
PTFE粒子(平均一次粒径0.12μmおよび結晶化度91.3のPTFE粒子)を250℃で40分間加熱処理し、結晶化度を82.8にしたPTFE粒子を用い、下記のPTFE粒子分散液を調製した。
トルエン 600部
フッ素系クシ型グラフトポリマー(商品名GF300、東亜合成化学(株)製)15部を混合した後ガラスビーズを用いたサンドグラインダー((株)アメックス製)にて分散し、PTFE粒子分散液を調製した。
PTFE粒子分散液(全量) 815部
電荷輸送物質(CT1−3) 150部
ポリアリレート(Po−2:粘度平均分子量4万) 150部
シロキサン変性ポリアリレート(Po−26:粘度平均分子量2万) 150部
酸化防止剤(例示化合物1−1) 12部
モノクロロベンゼン/ジクロロメタン(1/1)混合溶媒 2800部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 4部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液2を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層1の上に円形スライドホッパ型塗布機で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚2.0μmの電荷輸送層2(表面層)を形成し、感光体1を作製した。
中間層のN型半導性粒子、バインダー樹脂、乾燥膜厚、電荷発生物質、電荷輸送層1、2の電荷輸送物質、電荷輸送層2(CTL2)のポリアリレート、シロキサン変性ポリアリレート、フッ素系樹脂粒子の種類と添加量等を表1のように変化させた以外は感光体1と同様にして感光体2〜12を作製した。
表1の中間層No.の内容は表2に記載した。
G2はCu−Kαの特性X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)において、少なくとも7.4°、16.6°、25.5°、28.3°の位置に特徴的な回折ピークを有するクロルガリウムフタロシアニン顔料
G3はCu−Kαの特性X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)において、少なくとも6.8°、12.8°、15.8°、26.6°の位置に特徴的な回折ピークを有するガリウムフタロシアニン顔料
表1中、*1は電荷輸送物質を混合使用(CT1−2/CT2−2を質量比6/2で使用)
PTFE、Hは下記のフッ素系樹脂微粒子を示す。
H:三フッ化エチレン−四フッ化エチレンの共重合樹脂粒子
又、表1中の接触角及び接触角のバラツキは前記した方法で測定し、絶対値で表示した。
A1はルチル形酸化チタン
A2はアナターゼ形酸化チタン
Zは酸化亜鉛
*1はメチルハイドロジェンシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)
*2はメチルハイドロジェンシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体(モル比9:1)
*3はメチルハイドロジェンシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体(モル比2:8)
*4はメチルハイドロジェンシロキサンとジエチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)
*5はメチルハイドロジェンシロキサンとメチルエチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)
*6はメチルハイドロジェンポリシロキサン
尚、表2中、表面処理とは粒子の表面に施した表面処理に用いた物質を示す(但し、一次処理のシリカ・アルミナは粒子表面に析出したシリカ・アルミナを意味する)。
測定機:島津製作所「島津熱流速示差走査熱量計DSC−50」を用いて測定した。
測定対象の試料を70〜80℃で3〜4時間で十分に乾燥させ、その質量を精密に秤量する。次に、20℃に維持したイオン交換水に試料を投入し、一定時間経過後に引き上げ試料表面の水を清潔な布で拭き取り、質量を測定する。以上の操作を質量増が飽和するまで繰り返し、その結果得られた試料の増加質量(増加分)を初期の質量で除した値を吸水率とした。
得られた感光体を市販のカラープリンターmagicolor2300DeskLaser(ミノルタキューエムエス社製)に搭載し、低温低湿(LL:10℃20%RH)で耐久試験を行った。詳しくは、画素率が7%の文字画像、ハーフトーン画像、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にある画像画像を計2万枚印刷し、スタート時及び5000枚毎に評価した。評価項目と評価基準を以下に示す。
露光器:半導体レーザ
現像:平均粒径6.5μmで、0.3μmのチタン酸ストロンチウム及び15nmの疎水性シリカの外添剤を含有した非磁性重合トナー、反転現像法
転写:中間転写ベルト使用
クリーニング:クリーニングブレード
定着:加熱定着
プロセススピード:100mm/sec
画像濃度
マクベス社製RD−918を使用して測定。紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。多数枚のコピーで残留電位が増加すると、画像濃度が低下する。各2万枚コピー後のべた黒画像部で測定した。
○:黒ベタ画像が1.0以上、1.2以下(実用上問題なし)
×:黒ベタ画像が1.0未満(実用上問題あり)
クラック
◎;感光体表面にクラックの発生なし(良好)
○;感光体表面に小さなクラックの発生がみられるが、画像にはクラックの痕跡が現れない(実用上問題なし)
×;感光体にクラックが発生し、画像にクラックに起因する画像ムラが発生している(実用上問題有り)
トナーフィルミング
◎:2万枚の印刷を通して、感光体表面にトナーフィルミングの発生なし
○:2万枚の印刷を通して、感光体表面の一部に軽微なトナーフィルミングの発生が見られたものの、トナーフィルミングに対応する画像ムラが全く見られなかった;
×:2万枚の印刷中に、感光体表面にトナーフィルミングの発生が見られ、対応する画像ムラがハーフトーン画像にはっきりと見られた。
ハーフトーン画像上に周期性が感光体の周期と一致するダッシュマーク(彗星状の小さなすじ画像)の発生状況を下記の基準で判定した。
○;0.4mm以上のダッシュマークの頻度:6個/A4以上、10個/A4以下が1枚以上発生(実用上問題なし)
×;0.4mm以上のダッシュマーク画像欠陥の頻度:11個/A4以上が1枚以上発生(実用上問題有り)
画像ボケ
◎:2万枚の印刷を通して、画像ボケの発生は全くなし(良好)
○:2万枚の印刷を通して、部分的な画像ボケが数枚(10枚未満)発生したが、実用的に問題なし(実用上問題なし)
×:2万枚の印刷中に、部分的な画像ボケが10枚以上又は広範囲の画像ボケが1枚以上発生した(実用上問題あり)
鮮鋭性
画像の鮮鋭性は、文字潰れで評価した。文字サイズ(ポイント)が異なる文字画像を形成し、下記の判断基準で評価した。
○:6ポイント以下の文字が明瞭であり、容易に判読可能(実用上問題なし)
△:8ポイント以下の文字が明瞭であり、容易に判読可能(再評価が必要)
×:8ポイントの文字の一部又は全部が判読不能(実用上問題あり)
実施例1の各感光体の電荷輸送層の電荷輸送物質を表4のように変更した以外は同様にして感光体21〜32を作製した。これら感光体21〜32を実施例1と同じように評価した。評価結果を表4に示す。
21 感光体
22 帯電手段
23 現像手段
24 転写極
25 分離極
26 クリーニング装置
30 露光光学系
45 転写搬送ベルト装置
50 定着手段
250 分離爪ユニット
Claims (19)
- 導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、該有機感光体の表面層がポリアリレート及び平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満で、結晶化度が90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有することを特徴とする有機感光体。
- 導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、該有機感光体の表面層がポリアリレート及び平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満で、結晶化度が90%未満の含フッ素樹脂微粒子を含有し、且つ水に対する接触角が90°以上であり、接触角のばらつきが±2.0°であることを特徴とする有機感光体。
- 前記表面層は、少なくともポリアリレート及び平均一次粒径が0.02μm以上、0.20μm未満で且つ結晶化度が90%未満の含フッ素樹脂微粒子を大気圧下で120℃以下の沸点を有する有機溶媒中に分散溶解して得た塗布液を、塗布液供給型の塗布装置で塗布して形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
- 前記感光層が電荷発生層の上に複数の電荷輸送層を積層した構成を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機感光体。
- 前記電荷発生層がガリウムフタロシアニン顔料を含有することを特徴とする請求項6に記載の有機感光体。
- 前記導電性支持体と電荷発生層の間にN型半導性粒子を含有する中間層を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の有機感光体。
- 前記N型半導性粒子が金属酸化物であることを特徴とする請求項8に記載の有機感光体。
- 前記N型半導性粒子が酸化チタン又は酸化亜鉛であることを特徴とする請求項8又は9に記載の有機感光体。
- 前記N型半導性粒子が酸化チタンであることを特徴とする請求項10に記載の有機感光体。
- 前記酸化チタンがルチル形酸化チタン顔料又はアナターゼ形酸化チタン顔料であることを特徴とする請求項11に記載の有機感光体。
- 前記N型半導性粒子が表面処理を施されていることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の有機感光体。
- 前記中間層にポリアミド樹脂のバインダーを含有することを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載の有機感光体。
- 前記ポリアミド樹脂が融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下のポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項14に記載の有機感光体。
- 前記中間層のバインダー樹脂とN型半導性粒子の体積比がバインダー樹脂1に対しN型半導性粒子1〜2であることを特徴とする請求項14又は15に記載の有機感光体。
- 前記中間層の膜厚が1〜10μmであることを特徴とする請求項8〜16のいずれか1項に記載の有機感光体。
- 有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、静電潜像を形成する潜像形成手段、該有機感光体上の静電潜像を顕像化する現像手段、該有機感光体上に顕像化されたトナー像を転写材上に転写する転写手段、転写後の該有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の該有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、請求項1〜17のいずれか1項に記載の有機感光体と該有機感光体上を帯電手段、潜像形成手段、現像手段、転写手段、除電手段及びクリーニング手段の少なくとも1つの手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、静電潜像を形成する潜像形成手段、該有機感光体上の静電潜像を顕像化する現像手段、該有機感光体上に顕像化されたトナー像を転写材上に転写する転写手段、転写後の該有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の該有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置において、請求項1〜17のいずれか1項に記載の有機感光体を用いることを特徴とする画像形成装置。
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