JP2006083596A - ドーム状構築物における排水装置 - Google Patents

ドーム状構築物における排水装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006083596A
JP2006083596A JP2004269183A JP2004269183A JP2006083596A JP 2006083596 A JP2006083596 A JP 2006083596A JP 2004269183 A JP2004269183 A JP 2004269183A JP 2004269183 A JP2004269183 A JP 2004269183A JP 2006083596 A JP2006083596 A JP 2006083596A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
panel holding
water channel
water
dome
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004269183A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4446443B2 (ja
Inventor
Mikio Tanaka
幹雄 田中
Toshiaki Okita
登志明 尾北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Engineering Co Ltd
Original Assignee
Sumikei Nikkei Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumikei Nikkei Engineering Co Ltd filed Critical Sumikei Nikkei Engineering Co Ltd
Priority to JP2004269183A priority Critical patent/JP4446443B2/ja
Publication of JP2006083596A publication Critical patent/JP2006083596A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4446443B2 publication Critical patent/JP4446443B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Abstract

【課題】ドーム状構築物の内部へ侵入した雨水の漏水を確実に回収すると共に、水路の途中で雨水が溢れないように合理的に排水量を分配し得るドーム状構築物における排水装置を提供する。
【解決手段】骨組み材1に対して連結されたパネル保持材2と、このパネル保持材2に支持されるパネル3と、該パネル3を前記パネル保持材2に固定する押縁7とを備え、複数の前記パネル保持材2,2,…の長手方向端部が相互に近接する交点部Vに、複数の前記パネル3,3,…が隣接して配設されてドーム状の屋根が構成され、パネル保持材2には、前記屋根からの侵入水を前記交点部Vに向けて流す水路が形成され、その水路の下流側端部と、下流側のパネル保持材2の水路の上流側端部との間を、導管部材4、4…により直接的に接続し、前記導管部材4、4…を介して前記侵入水を下流側に流す構成とした。
【選択図】図8

Description

本発明は、ドーム状構築物における排水装置に関するものである。
ドーム状構築物の屋根を形成するパネルを複数突合せ、このパネルを支持するパネル保持材の長手方向端部が相互に近接する交点部は、雨水が浸入する隙間が生じ易い。この雨水の浸入を防止するため、従来より種々のシール方法が提案されているが、突合せ部分(交点部)は複雑な構造をしており、また接合箇所が多いことから、シール不十分な箇所、シール材剥離部、亀裂等を介して雨水の浸入がみられる。
そこで、このようなドーム状構築物内部への雨水浸入を解消するため、パネルを保持するパネル保持材に排水のための水路を形成すると共に、交点部にキャッチパンを取付けた排水構造が提案されている。この排水構造では、侵入した雨水をパネル保持材の水路に流し、その下方に配置されたキャッチパンに雨水を集め、そして、さらに下方のパネル保持材の水路に流し、最下端で雨水を排出するものである(例えば、特許文献1参照)。すなわち、仮に、シール材から雨水の侵入があっても、侵入水が水路及びキャッチパンで受け止められ、最終的には水路を経て室外に排出され、室内に雨水が落下することが防止されるのである。
特開平11−324249号公報(4頁乃至7頁、図1乃至図9)
前記の排水構造では、侵入水をパネル保持材に形成した水路に導いて交点部に向かうように構成し、この交点部に設けられたキャッチパンの排水部を下方に向かう一つのパネル保持材の排水路にのみ臨ませ、キャッチパンの集水部を他の全てのパネル保持材の水路に臨ませている。
したがって、キャッチパンの各排水部を通して下方に向かう排水経路の方向が、重力の関係で、屋根の傾斜に沿った実質的に同一方向となり、他の方向に向かわないようにされているので、下方のキャッチパンに行くほど排水量が増加するため、場合によっては、このキャッチパン付近で雨水が溢れ出し、交点部での漏水防止が図れない虞がある。
また、上記排水構造のキャッチパンの構造は複雑であるため、製作コストがかかると共に、交点部に取付けるための施工の手間がかかっていた。
そこで、本発明の主たる課題は、製作コスト及び施工手間を抑えつつ、ドーム状構築物の内部へ侵入した雨水の漏水を確実に回収すると共に、水路の途中で雨水が溢れないように合理的に排水量を分配し得るドーム状構築物における排水装置を提供することである。
上記課題を解決した本発明は、次のとおりである。
<請求項1記載の発明>
骨組み材に対して連結されたパネル保持材と、このパネル保持材に支持されるパネルと、このパネルを前記パネル保持材に固定する押縁とを備え、
前記パネル保持材の長手方向端部相互が隣接する交点部において、前記パネルが隣接して配設されてドーム状の屋根が構成された、ドーム状構築物における排水装置であって、
前記パネル保持材には、前記屋根からの侵入水を前記交点部に向けて流す水路が形成され、その水路の下流側端部と、下流側のパネル保持材の水路の上流側端部との間を、導管部材により直接的に接続し、前記導管部材を介して前記侵入水を下流側に流す構成とされた、
ことを特徴とするドーム状構築物における排水装置。
(作用効果)
骨組み材に対して連結されたパネル保持材と、このパネル保持材に支持されるパネルと、このパネルを前記パネル保持材に固定する押縁とを備え、前記パネル保持材の長手方向端部相互が隣接する交点部において、前記パネルが隣接して配設されてドーム状の屋根が構成された構築物においては、シール部の経年変化などにより雨水の侵入を完全には防止できない。
そこで、前記パネル保持材には、前記屋根からの侵入水を前記交点部に向けて流す水路が形成され、下方へと流すようにしてある。その際に、交点部における上流側のパネル保持材の水路を流れる侵入水を導管部材を介して、下流側のパネル保持材の水路へと流す構成とすることにより、各種部材が集中して複雑な構成となった交点部における、排水経路の構成を簡略化することができ、製作コスト及び施工手間を抑えることができる。
また、前述のように、従来技術では各水路から侵入水をキャッチパンで共通的に受けて、下方に流すようにしているために、下方に向かう排水経路の方向が、重力の関係で、屋根の傾斜に沿った実質的に同一方向となり、他の方向に向かわないようにされているので、下方のキャッチパンに行くほど排水量が増加するため、場合によっては、このキャッチパン付近で雨水が溢れ出し、交点部での漏水防止が図れない虞がある。
これに対し、特に本発明では、上流側の水路の下流側端部と、下流側のパネル保持材の水路の上流側端部との間を、導管部材により直接的に接続し、この導管部材を介して侵入水を下流側に流す構成した。したがって、上流側の水路から特定の下流側のパネル保持材の水路へと導管部材により直接的に流すことができるので、侵入水を流す経路を選択できるために、排水経路及び排水量の調整が可能であり、従来のようにキャッチパン付近で雨水が溢れ出す危険性はなく、交点部での漏水防止を確実に図ることができる。
<請求項2記載の発明>
前記交点部を介して複数の上流側のパネル保持材と複数の下流側のパネル保持材とが配設され、前記導管部材が複数設けられ、上流側のパネル保持材の水路群を、下流側のパネル保持材の水路群に対し、前記導管部材群により侵入水を分配する関係にある、請求項1記載のドーム状構築物における排水装置。
(作用効果)
上流側のパネル保持材の水路群を、下流側のパネル保持材の水路群に対し、前記導管部材群により侵入水を分配する関係にある構成としたので、侵入水を流す経路の選択により、排水経路及び排水量の調整が可能であり、流れの途中で雨水が溢れないように合理的に排水量を分配することができ、円滑に下方のパネル保持材の水路に導くことができる。
<請求項3記載の発明>
前記導管部材は、上流側パネル保持材の水路を流れる侵入水を集水する漏斗部と、該漏斗部の口元に設けられた中空管部とを備え、少なくとも前記中空管部は可撓性であり、出口側は下流側パネル保持材の水路内に挿入された構成とされた、請求項1又は2記載のドーム状構築物における排水装置。
(作用効果)
導管部材は、上流側パネル保持材の水路を流れる侵入水を集水する漏斗部と、該漏斗部の口元に設けられた中空管部とを備え、少なくとも前記中空管部は可撓性であり、出口側は下流側パネル保持材の水路内に挿入された構成とされたものであるために、簡素な構造でありながら上流側パネル保持材の水路を流れる侵入水を集水し、確実に下流側パネル保持材の下部水路に流すことができる。しかも、少なくとも中空管部は可撓性であるために、選定した下流側パネル保持材の水路が直線的に配列していなくとも、中空管部を曲げて繋ぐことにより、その出口側を選定した下流側パネル保持材の水路内に挿入することができる。
<請求項4記載の発明>
骨組み材に対して連結されたパネル保持材と、このパネル保持材に支持されるパネルと、このパネルを前記パネル保持材に固定する押縁とを備え、
前記パネル保持材の長手方向端部相互が隣接する交点部において、前記パネルが隣接して配設されてドーム状の屋根が構成され、
前記交点部近傍において前記押縁及びパネルが、プレート材によって上方から覆われると共に、前記パネルとプレート材との間がシールされた、ドーム状構築物における排水装置であって、
前記パネル保持材には、前記屋根からの侵入水を前記交点部に向けて流す水路が形成され、
前記交点部に臨むパネル端部には、パネル上を前記交点部に向かって流入した侵入水を堰き止めると共に、この侵入水を前記パネル保持材の水路に導く立ち上がり部が形成された、
ことを特徴とするドーム状構築物における排水装置。
(作用効果)
パネル保持材の長手方向端部相互が隣接する交点部の近傍において押縁及びパネルが、プレート材によって上方から覆われると共に、パネルとプレート材との間がシールされ、水密が図られている。
しかし、仮に、シールの剥離、亀裂等によりこれらの隙間から雨水が侵入したとしても、パネル保持材には、前記屋根からの侵入水を前記交点部に向けて流す水路が形成され、 前記交点部に臨むパネル端部には、パネル上を前記交点部に向かって流入した侵入水を堰き止めると共に、この侵入水を前記パネル保持材の水路に導く立ち上がり部が形成されていることにより、侵入した雨水は、この立ち上がり部によって交点部への侵入が堰き止められ、この立ち上がり部から隣接するパネル保持材の水路に導かれるため、ドーム状構築物内への漏水が防止される。
<請求項5記載の発明>
前記立ち上がり部は、前記交点部に臨むパネル端部を折曲して形成された立ち上がり片、又は前記パネル端部に別部材として設けられた堰部材であり、立ち上がり片又は堰部材の両端部から侵入水が対応するパネル保持材の水路に導かれる構成とされた、請求項4記載のドーム状構築物における排水装置。
(作用効果)
屋根から侵入した雨水は、立ち上がり片又は堰部材によって交点部への侵入が堰き止められ、立ち上がり片又は堰部材の両側端から隣接するパネル保持材の水路に導かれる構成となっていることにより、2方向に侵入水が分配され被水量の調整がなされる、排水量が増大した場合に対処しやすくなっている。また、一方の立ち上がり片又は堰部材の側端部分がゴミ等で詰まっていたとしても、もう一方の立ち上がり片又は堰部材に隣接するパネル保持材の水路に流すことができ、漏水の虞がより一層少なくなる。
<請求項6記載の発明>
前記パネル保持材に形成される水路は、上方が開放された上部水路と、この上部水路の下方に設けられた閉鎖された断面を有する下部水路とから構成され、
前記押縁を通してボルト類を前記上部水路の底面に螺入して、パネルを固定した、請求項1〜5のいずれか1項に記載のドーム状構築物における排水装置。
(作用効果)
押縁を通してボルト類を前記上部水路の底面に螺入して、パネルを固定する構造であるために、押縁とボルト類との隙間等から雨水が侵入したとしても、その雨水は上部水路に流されるか、上部水路の底面におけるボルト孔の隙間から流下したとしても、下部水路に流されるため、漏水が防止される。
<請求項7記載の発明>
前記パネルの側端部は、パネル保持材の前記上部水路にのみ込まれる構成とされた、請求項6記載のドーム状構築物における排水装置。
(作用効果)
パネルの側端部は、パネル保持材の上部水路にのみ込まれる構成となっていることにより、押縁とパネルとの隙間から侵入した雨水は、パネル保持材の上部水路に流されるため、ドーム状構築物内への漏水が防止される。
本発明によれば、製作コスト及び施工手間を抑えつつドーム状構築物の内部へ侵入した雨水の漏水を確実に回収すると共に、排水路の途中で雨水が溢れないように合理的に排水量を分配できる等の利点がもたらされる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
<ドーム状構築物における屋根の全体構成>
図1乃至図6に基づき、ドーム状構築物における屋根の全体構成について説明する。なお、図1は排水経路を説明するための立面図であり、図2はその平面図であり、図3はA部分の交点部を説明するための平面図であり、図4はA部分の交点部に導管部材及び堰部材を配設した状態を説明するための平面図であり、図5は交点部のB―B断面図であり、図6は交点部のC―C断面図である。
ドーム状構築物は、トラス状に組み上げた骨組み材1に沿ってパネル保持材2が固定され、このパネル保持材2に屋根の外装材としてのパネル3が支持され、各パネル3,3…が、パネル保持材2,2,…の長手方向端部が相互に近接する交点部Vを介して隣接して多数配置されると共に、トラス状に組み上げた骨組み材1、1は、交点部Vにおいて、プレート状の継ぎ手部材8と継ぎ手ボルト81,81,…及びナット82,82,…との連結により固定されることにより、全体としてドーム状の屋根を構成している。
本実施の形態では、骨組み材1は、断面H型のウエッブとフランジからなる部材が用いられている。そして、この骨組み材1の上部、すなわち上部フランジ部分には、図5に示されるように、パネル保持材2が連結されている。そして、図3、図4及び図6に示すように、隣接するパネル保持材2,2を跨ぐように、パネル3が取付けられ、その状態で押縁7によって、パネル保持材2にパネル3が固定されている。なお、図3では、便宜上、後述する導管部材4と堰部材5については図示していない。
そして、最終的に、プレート材であるカバープレート6が、交点中心に向かって配置された押縁7,7,…及びパネル3,3,…に跨設されることにより、交点部Vは上方から覆われるようになっている。また、カバープレート6の周縁には、シールがなされ、シール部61が形成されている。
室外側での止水対策としては、後述するが、パネル3の上段部3Aの端縁と押縁7との納まりでは、上部押圧部71に設けられた長手方向に延在するパッキン71Aにより、水密を確保し、カバープレート6とパネル3,3,…との隙間並びにカバープレート6と押縁7,7,…との隙間は、シール部61により水密を確保している。さらに、押縁7及びカバープレート6を固定する六角ネジ73との隙間は、パッキン74によって水密を確保している。
そして、上記シール部61の剥離、亀裂等やパッキン71Aやパッキン74劣化等により内部へ侵入してくる侵入水は、図1及び図2に示すように、後述するパネル保持材2に形成した上部水路21、下部水路22に導かれ、交点部Vに向かうようになっており、後述する導管部材4が、交点部Vにおける複数の上流側のパネル保持材2,2,…の上部水路21、下部水路22を流れる侵入水を、複数の下流側のパネル保持材2,2,…の下部水路22に分配して流すように配設されているため、下方に向かう一つのパネル保持材の水路にのみ臨ませ、下方に向かう排水経路の方向を実質的に同一方向にした従来例とは異なり、水路の途中で雨水が溢れないように合理的に排水量を分配するようになっている。
図1及びA部分の交点部Vの詳細を示した図3を参照すると、交点中心に向かって相互に約60度の角度をもって配置されたパネル保持材2,2…において、水平方向及びこれにより上方のパネル保持材(上流側のパネル保持材)2,2…の水路の出口から侵入水が排水されるので、この侵入水を下方のパネル保持材(下流側のパネル保持材)2,2に連通させるために、交点部Vに、図4に示すように、侵入水を送通可能な導管部材4が設けられている。
<交点部の詳細構成>
図5乃至図16に基づき、交点部の構成について詳述する。なお、図7はその部分拡大断面図であり、図8は交点部の室外側からの斜視図であり、図9はその拡大斜視図であり、図10はパネル、パネル保持材、押縁及び導管部材の収まりを説明するための斜視図であり、図11はその収まりを分解し説明するための斜視図であり、図12は隣接するパネル保持材と堰部材及び導管部材との収まりを説明するための斜視図であり、図13はパネル保持材と導管部材との収まりを説明するための側面図であり、図14はその正面断面図であり、図15は漏斗部の正面図であり、図16はその裏面図(入口側の正面図)である。
パネル保持材2は、その上部が開放された断面凹状の上部水路21と、この上部水路21の下方に設けられた中空状の下部水路22と、これら水路21,22を下方から支持する支持片23,23と、これら支持片23,23の下端部に設けられたリップ溝24,24とを備えている。
図7及び図10に示すように、パネル3,3,…の側端部は、上部水路21にのみ込まれる構成となっており、その状態で後述する押縁7によって上方から押圧され、そのことによってパネル3,3,…とパネル保持材2とが構造的に一体となっている。そして、パネル3,3,…の側端部が上部水路21にのみ込まれていることより、押縁7とパネル3との隙間から侵入した雨水は、パネル保持材2の上部水路に流されるようになっている。
この上部水路21は、押縁7とパネル3との隙間から侵入した雨水以外にも、後述する堰部材5によって交点部への侵入が堰き止められ、この堰部材5から導かれた侵入水や、押縁7と六角ネジ73との隙間等から侵入する雨水を下方に流す水路ともなっている。
下部水路22は、後述する押縁7をパネル保持材2(具体的には、上部水路21の底面21A)に固定する六角ネジ73のためのネジ孔21aの隙間から下方に落ちる侵入水を流す働きをしている。さらに、交点部Vにおける下流側のパネル保持材2,2の下部水路22は、上流側のパネル保持材2,2の上部水路21及び下部水路22から導管部材4内を流れ、この導管部材4の中空管部41の先端から排出される侵入水をより下方に流す働きをしている(図5参照)。
支持片23は、上部水路21及び下部水路22の両側面から下方に向けて延在しており、骨組み材1と上部水路21及び下部水路22との間の高さ調整を行うものである。すなわち、交点部V近傍において、骨組み材1、1とプレート状の継ぎ手部材8とを継ぎ手ボルト81,81,…によって連結しているが、この継ぎ手ボルト81,81,…及びナット82,82,…の高さ分を逃げるために、支持片23によって高さを確保しているものである。そして、この支持片23の下端部にはリップ溝24が形成されており、その溝部分を下方に位置させる状態で、リップ溝24は骨組み材1のフランジ部分に当接している。このリップ溝24には、リップ溝ボルト24Aの頭部が嵌合されおり、このリップ溝ボルト24Aとナット24Bとの螺着により、骨組み材1とパネル保持材2とは連結されている。
パネル3は、屋根の外装材であり、前述したパネル保持材2に固定されるその側端部は、図7又は図10に示すように、断面凹状の上部水路21の底面21Aに接するように折り曲げられている。この側端部は、図7に示すように、パネル3の上段部3Aの端縁から下方に折曲した垂下部3Bと、この垂下部3Bから底面21Aに沿って折曲した下段部3C(側端部の縁部分)を有している。このパネル3,3,…の側端部は、前述したように、上部水路21にのみ込まれる構成となっており、その状態で後述する押縁7によって上方から押圧されている。具体的には、パネル3の側端部は、後述する押縁7の上部押圧部71と上部水路21の側面21Bの端縁とによって、パネル3の側端部を形成する上段部3Aの端縁が挟持されると共に、下部押圧部72と上部水路21の底面21Aとによって、下段部3Cが狭持されるようになっている。
押縁7は、パネル保持材2の上部水路21の開放された上部を覆うように、パネル保持材2の長手方向に延びた部材である。この押縁7は、押縁7の幅方向の両側にパッキン71A、71A,…を有すると共に、パネル3の上段部3Aの端縁を下方に押圧する上部押圧部71,71と、幅方向の略中央部に下方に延在し、パネル3の下段部3Cを下方に押圧する下部押圧部72,72とを備えており、六角ネジ73がパネル保持材2の上部水路21の底面21Aに形成されたネジ孔21aに螺着することにより、パネル保持材2に固定されている。
カバープレート6は、交点部Vを上方から覆う略円形のプレート材であり、交点中心に向かって配置された交点部近傍の押縁7,7,…及びパネル3,3,…上に跨設され、交点近傍の六角ネジ73,73,…によってパネル保持材2に連結されている。カバープレート6の周縁には、図5に示すように、シール部61が形成されている。このシール部61は、カバープレート6のパネル保持材2への連結の後に、バックアップ材62の手前にシールが打たれるものである。シール部61は、カバープレート6周縁の全周、すなわち、カバープレート6とパネル3,3,…との隙間並びにカバープレート6と押縁7,7,…との隙間をシールするように形成されており、雨水の侵入を防いでいる。
交点部Vに臨むパネル3の端部である隅切り部3Dには、このシール部61から侵入した雨水を堰き止める堰部材5が設けられている。この堰部材5は、シール部61から侵入し、パネル3の上段部3Aから交点部Vの中心に流れ落ちようとする侵入水を堰き止め、図10に示すように、堰部材5の両側端と押縁7の上部押圧部71,71との間から、パネル保持材2の上部水路21に侵入水を導く、いわゆる分水嶺として機能している。この堰部材5が、分水嶺として2方向に侵入水を分配することによって、排水量が増大した場合に対処しやすくなっている。また仮に、一方の堰部材5の側端と押縁7の上部押圧部71との間がゴミ等により詰まっていたとしても、もう一方の堰部材5に隣接するパネル保持材2の上部水路21に流すことができ、漏水の虞がより一層少なくなっている。なお、堰部材5は、ゴム、プラスチック、スポンジ等で形成し、パネル3の端部(隅切り部)3Dに固定してもよいが、パネル3の端部(隅切り部)3D自体を上方に折り曲げ、立ち上がり片(図示せず)を形成してもよい。
導管部材4は、上流側パネル保持材2の上部水路21及び下部水路22を流れる侵入水を集水する漏斗部42と、この漏斗部42の口元に設けられ、集水された侵入水を流す中空管部41とを備えている。漏斗部42は、図13乃至図16に示すように、その入口側は、上流側のパネル保持材2の上部水路21及び下部水路22の排出口に嵌合され、これらから流れてくる侵入水を集水するようになっており、その出口(口元)側には、中空管部41と連通している。ここで、漏斗部42と上部水路21及び下部水路22の排出口との嵌合部分については、三角シールを行うことが好ましい。中空管部41は、その基端側を漏斗部42の口元に連結され、その先端側は、図5に示されるように、下流側のパネル保持材2の下部水路22内に挿入されている。漏斗部42及び導管本体41の材質としては、剛性のものよりプラスチック製やゴム製等の可撓性材質のものが好ましい。そして、全体が可撓性である必要はなく、曲げることが要請される中空管部41が可撓性であれば足りる。導管部材4は、簡素な構造でありながら上流側パネル保持材2の上部水路21及び下部水路22を流れる侵入水を集水し、確実に下流側パネル保持材2の下部水路22に流すことができる。
<侵入水の排水装置>
前述したように、シール部61の剥離、亀裂等やパッキン71Aやパッキン74劣化等により内部へ侵入してくる侵入水に対する排水構造を、機能面を中心に以下に詳述する。
カバープレート6とパネル3,3,…との隙間から侵入する雨水に対しては、交点部Vに臨むパネル3の端部(隅切り部)3Dに設けられた堰部材5により、交点部Vへの侵入が堰き止められ、侵入水は堰部材5の両側端と押縁7の上部押圧部71,71との間を通って、パネル保持材2,2の上部水路21,21に流下させられる。前述したように、2方向に侵入水を分配することによって、排水量が増大した場合に対処しやすくなっている。また仮に、一方の堰部材5の側端と押縁7の上部押圧部71との間がゴミ等により詰まっていたとしても、もう一方に流すことができ、漏水の虞がより一層少なくなっている。
パネル3の上段部3Aの端縁と押縁7の上部押圧部71のパッキン71Aとの隙間から侵入する雨水に対しては、パネルの側端部は、パネル保持材2の上部水路21にのみ込まれる構成となっていることより、この側端部を介してパネル保持材2の上部水路21に侵入水が流れるようになっている。
押縁7及びカバープレート6を固定する六角ネジ73との隙間から侵入する雨水に対しては、まず、上部水路21の底面21Aで受けて、上部水路21を流れるようにしており、底面21Aのネジ孔21aの隙間から下方に流下する雨水については、下部水路22に流すようにしている。
カバープレート6と押縁7,7,…との隙間から侵入する雨水に対しては、押縁7,7,…の上面を流れながら、直接、上部水路21に流下させたり、いったんパネル3に流れ落ちてから、堰部材5を介して上部水路21に流下させるようになっている。
以上のように、侵入した雨水は、すべてパネル保持材2の上部水路21及び下部水路22に流れ落ちていくものである。そして、交点部Vにおいて、上流側パネル保持材2の上部水路21及び下部水路22を流れる侵入水は、導管部材4の漏斗部42により集水され、漏斗部42の口元に設けられた中空管部41を介して、下流側のパネル保持材2の下部水路22に流されていくものである。また、図1や図4に示されるように、導管部材4,4,…は交点部における複数の上流側のパネル保持材2,2、…の上部水路21,21,…及び下部水路22,22,…を流れる侵入水を、複数の下流側のパネル保持材2,2、…の下部水路22,22,…に分配して流すように配設されているので、下方に向かう排水経路の方向は、一方向にのみに限定されておらず、少なくとも2方向以上の排水経路が確保されているので、排水量が適度に分配され、パネル保持材2の上部水路21の上部開放部分からの雨水の溢れ出しや、漏斗部42と上部水路21及び下部水路22の排出口とのシール部分からの漏水を防止することができる。
排水経路を説明するための立面図である。 その平面図である。 A部分の交点部を説明するための平面図である。 A部分の交点部に導管部材及び堰部材を配設した状態を説明するための平面図である。 交点部のB―B断面図である。 交点部のC―C断面図である。 その部分拡大断面図である。 交点部の室外側からの斜視図である。 その拡大斜視図である。 パネル、パネル保持材、押縁及び導管部材の収まりを説明するための斜視図である。 その収まりを分解し説明するための斜視図である。 隣接するパネル保持材と堰部材及び導管部材との収まりを説明するための斜視図である。 パネル保持材と導管部材との収まりを説明するための側面図である。 その正面断面図である。 漏斗部の正面図である。 その裏面図(入口側の正面図)である。
符号の説明
1…骨組み材、2…パネル保持材、3…パネル、3A…上段部、3B…垂下部、3C…下段部、3D…端部(隅切り部)、4…導管部材、5…堰部材、6…カバープレート、7…押縁、8…継ぎ手部材、21…上部水路、21A…底面、21B…側面、21a…ネジ孔、22…下部水路、23…支持片、24…リップ溝、24A…リップ溝ボルト、24B…ナット、41…中空管部、42…漏斗部、61…シール部、62…バックアップ材、71…上部押圧部、71A…パッキン、72…下部押圧部、73…六角ネジ、74…パッキン、81…継ぎ手ボルト、82…ナット、V…交点部。

Claims (7)

  1. 骨組み材に対して連結されたパネル保持材と、このパネル保持材に支持されるパネルと、このパネルを前記パネル保持材に固定する押縁とを備え、
    前記パネル保持材の長手方向端部相互が隣接する交点部において、前記パネルが隣接して配設されてドーム状の屋根が構成された、ドーム状構築物における排水装置であって、
    前記パネル保持材には、前記屋根からの侵入水を前記交点部に向けて流す水路が形成され、その水路の下流側端部と、下流側のパネル保持材の水路の上流側端部との間を、導管部材により直接的に接続し、前記導管部材を介して前記侵入水を下流側に流す構成とされた、
    ことを特徴とするドーム状構築物における排水装置。
  2. 前記交点部を介して複数の上流側のパネル保持材と複数の下流側のパネル保持材とが配設され、前記導管部材が複数設けられ、上流側のパネル保持材の水路群を、下流側のパネル保持材の水路群に対し、前記導管部材群により侵入水を分配する関係にある、請求項1記載のドーム状構築物における排水装置。
  3. 前記導管部材は、上流側パネル保持材の水路を流れる侵入水を集水する漏斗部と、該漏斗部の口元に設けられた中空管部とを備え、少なくとも前記中空管部は可撓性であり、出口側は下流側パネル保持材の水路内に挿入された構成とされた、請求項1又は2記載のドーム状構築物における排水装置。
  4. 骨組み材に対して連結されたパネル保持材と、このパネル保持材に支持されるパネルと、このパネルを前記パネル保持材に固定する押縁とを備え、
    前記パネル保持材の長手方向端部相互が隣接する交点部において、前記パネルが隣接して配設されてドーム状の屋根が構成され、
    前記交点部近傍において前記押縁及びパネルが、プレート材によって上方から覆われると共に、前記パネルとプレート材との間がシールされた、ドーム状構築物における排水装置であって、
    前記パネル保持材には、前記屋根からの侵入水を前記交点部に向けて流す水路が形成され、
    前記交点部に臨むパネル端部には、パネル上を前記交点部に向かって流入した侵入水を堰き止めると共に、この侵入水を前記パネル保持材の水路に導く立ち上がり部が形成された、
    ことを特徴とするドーム状構築物における排水装置。
  5. 前記立ち上がり部は、前記交点部に臨むパネル端部を折曲して形成された立ち上がり片、又は前記パネル端部に別部材として設けられた堰部材であり、立ち上がり片又は堰部材の両端部から侵入水が対応するパネル保持材の水路に導かれる構成とされた、請求項4記載のドーム状構築物における排水装置。
  6. 前記パネル保持材に形成される水路は、上方が開放された上部水路と、この上部水路の下方に設けられた閉鎖された断面を有する下部水路とから構成され、
    前記押縁を通してボルト類を前記上部水路の底面に螺入して、パネルを固定した、請求項1〜5のいずれか1項に記載のドーム状構築物における排水装置。
  7. 前記パネルの側端部は、パネル保持材の前記上部水路にのみ込まれる構成とされた、請求項6記載のドーム状構築物における排水装置。
JP2004269183A 2004-09-16 2004-09-16 ドーム状構築物における排水装置 Expired - Fee Related JP4446443B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004269183A JP4446443B2 (ja) 2004-09-16 2004-09-16 ドーム状構築物における排水装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004269183A JP4446443B2 (ja) 2004-09-16 2004-09-16 ドーム状構築物における排水装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006083596A true JP2006083596A (ja) 2006-03-30
JP4446443B2 JP4446443B2 (ja) 2010-04-07

Family

ID=36162334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004269183A Expired - Fee Related JP4446443B2 (ja) 2004-09-16 2004-09-16 ドーム状構築物における排水装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4446443B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110829896A (zh) * 2018-08-13 2020-02-21 哈尔滨工程大学 基于机械泵和毛细泵互补作用的碱金属热电转换器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110829896A (zh) * 2018-08-13 2020-02-21 哈尔滨工程大学 基于机械泵和毛细泵互补作用的碱金属热电转换器
CN110829896B (zh) * 2018-08-13 2023-01-03 哈尔滨工程大学 基于机械泵和毛细泵互补作用的碱金属热电转换器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4446443B2 (ja) 2010-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007113354A (ja) ドレイン排水溝部材、ドレイン排水設備、及び屋外床面設備
CA2783834A1 (en) Eavestrough cover
US8574443B1 (en) System and method for grease containment with water draining utility
JP4446443B2 (ja) ドーム状構築物における排水装置
JP6910797B2 (ja) 軒先排水構造
JP2007217965A (ja) 組立屋根
JP2015071929A (ja) ドレン
JPH1181501A (ja) バルコニーの排水構造
JP5722666B2 (ja) 建物の構造
JP4391951B2 (ja) 防水構造体
JPS6335099Y2 (ja)
JP4260644B2 (ja) 押出成形セメント板の接合部止水構造
JP2012077468A (ja)
JP6894822B2 (ja) パネル構造体
JP2010209578A (ja)
CN212656478U (zh) 自排式表面能防水系统
CN216689817U (zh) 自排装配式表面能防水系统
JP4415687B2 (ja) バルコニー等の外部床の壁際の排水構造
FR2975715A1 (fr) Profile barriere aerateur pour toiture
CN207363135U (zh) 一种具有雨水收集功能的新型雨棚
JP6233749B2 (ja) ドレン
JPH11210102A (ja) 棟の換気構造及び換気補助部材
JP6463584B1 (ja) ゼロ勾配屋根専用止水材の設置構造
JP4321489B2 (ja) 竪樋・排水管トラップ構造
JP2007009533A (ja) 建造物の外殻体における排水構造

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20070104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100115

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140129

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees